JP4188278B2 - 異方導電性フィルムおよびヒートシールコネクター - Google Patents

異方導電性フィルムおよびヒートシールコネクター Download PDF

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Description

本発明は、プラスチック材料に分散配合して電子機器類の微小部位を電気的接続する優れた耐湿安定性を有する導電性無電解めっき粉体を用いた異方導電性フィルム(ACF)およびヒートシールコネクター(HSC)に関する。特に、優れた耐熱性、分散性、密着性ならびに高導電性能を付与する導電性無電解めっき粉体を用いた異方導電性フィルムおよびヒートシールコネクターに関する。
導電性を付与したプラスチックス材料は、電子機器や部品の静電防止、電波吸収あるいは電磁波シールド等の部材に広く使用されている。プラスチック材料に導電性を付与する方法としては、従来からマトリックス樹脂成分に微粉状の導電性フィラーを分散複合化する手段がある。このような、導電性フィラーとしては、カーボン粉末やカーボン繊維、カーボンフレーク等のカーボン系、Ag、Ni、Cu、Zn、Al、ステンレス等の金属粉末及び金属フレーク、金属繊維等の金属系、SnO2(Sbドープ)、In23(Snドープ)、ZnO(Alドープ)等の微粒子の金属酸化物系、マイカ、ガラスビーズ、ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリなどのホイスカー、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化チタンなどのベースフィラーに無電解めっき及び真空蒸着等で導電被覆する系が知られている。
このほかに、無電解めっき法を利用して導電性を付与したもので、二酸化チタン、シリカ、マイカ、シリケート、アルミナ、硫酸バリウムなどの白色粉末の基材表面に、アンチモンをドープして酸化第二錫を被覆するもの(特許文献1〜5参照)、また扁平状または燐片状細粉のステンレスやニッケル等の卑金属粒子にパラジウム、金等の貴金属を被覆するもの(特許文献6参照)、卑金属粒子の表面に2層以上の異なった貴金属を被覆し、表面層がパラジウムとなる様にしたもの(特許文献7参照)、無機粉体にめっきしたもの(特許文献8〜9参照)、無機質又は有機質の各種基材にめっきしたもの(特許文献10参照)、また、ベンゾグアナミンやスチレン等の特殊な樹脂粒子に金属めっきを施したもの(特許文献11〜12参照)などが提案されている。
また、液晶ディスプレーパネルの電極と駆動用LSIチップの回路基板への接続、その他微小ピッチの電極端子間の接続など電子機器類の微小部位を電気的接続するための導電材料として上記のような導電性フィラーによって導電性を付与したプラスチック材料が使用されているが、これらの用途目的には特に高度かつ再現性の良好な導電性能が要求されている。
その他に、TAB(Tape Automated Bonding)の入力側電極とPCB(Printed Circuit Board)とは電極との接続などは、従来はんだで接続されているが、接続密度が高くなったことや、はんだに関する環境問題の点から、他の接続方法が求められてきた。入力側は出力側に比べて接続抵抗は低いが、ICを安定に動作させるために低抵抗での安定した接続が必要となる。また、出力側に比べて大きな電流が流れるために、通常、熱が放射量よりも大きくなり接続部は昇温し接続抵抗が高くなるといった問題がある。
特開昭56−41603号公報 特開昭62−181371号公報 特開平2−218768号公報 特開平5−116930号公報 特開平7−508491号公報 特開平2−66101号公報 特開昭60−233166号公報 特開昭60−181294号公報 特開昭59−182961号公報 特開平1−242782号公報 特開昭57−49632号公報 特開昭60−12603号公報
上記のような高い電圧箇所に使用する場合は、芯材の粒子表面が酸化され導電性が低下するといった欠点を有し、その要求に十分応えることができない。
本発明者らは、かかる未解決課題について鋭意研究をかさねた結果、例えばACFやHSCの様な高い導電性能や使用電圧の高い場所に使用する導電性粒子としては、芯材粒子の表面に金又はパラジウムを無電解めっき法で金属被覆した特定の粒子が、マトリックス成分に対し高い導電性能や高い熱信頼性を示すことを知見し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、導電性基材が形成された2枚の基板間に配置し、加熱加圧して前記導電性基材を接着して導通する異方導電性フィルムに、平均粒子径が1〜50μmで、縦横の長さ比(縦/横、但し、長い方を縦の長さとする)が1〜1.7で、表面に前記導電性基材に高電流を流すための接続面積を大きくするために比表面積を大きくした微小凹凸を有するニッケル粒子の最表面層に、金又はパラジウムを無電解めっき法でニッケル粒子に対して0.03〜65wt%で、膜厚が50〜500Åで被覆してなり、500時間のエージング試験後の電気抵抗が0.1Ω・cm以下であり、且つその抵抗変化率Ωv=|Ωa−Ωb|/Ωa≦20(但し、Ωaはエージング試験前の電気抵抗、Ωbはエージング試験後の電気抵抗を示す。)である導電性無電解めっき粉体を用いたことを特徴とする異方導電性フィルムを提供するものである。
また、本発明は、導電性基材が形成された2枚の基板間に上記の異方導電性フィルムを配置し、加熱加圧して前記導電性基材を接着してなることを特徴とする導電性基板を提供するものである。
さらに、本発明は、導電性基材が形成された2枚の基板間に配置し、加熱加圧して前記導電性基材を接着して導通するヒートシールコネクターに、平均粒子径が1〜50μmで、縦横の長さ比(縦/横、但し、長い方を縦の長さとする)が1〜1.7で、表面に前記導電性基材に高電流を流すための接続面積を大きくするために比表面積を大きくした微小凹凸を有するニッケル粒子の最表面層に、金又はパラジウムを無電解めっき法でニッケル粒子に対して0.03〜65wt%で、膜厚が50〜500Åで被覆してなり、500時間のエージング試験後の電気抵抗が0.1Ω・cm以下であり、且つその抵抗変化率Ωv=|Ωa−Ωb|/Ωa≦20(但し、Ωaはエージング試験前の電気抵抗、Ωbはエージング試験後の電気抵抗を示す。)である導電性無電解めっき粉体を用いたことを特徴とするヒートシールコネクターを提供するものである。
本発明においては、前記導電性無電解めっき粉体は、500時間のエージング試験後の電気抵抗が0.1Ω・cm以下であり、且つその抵抗変化率Ωv=|Ωa−Ωb|/Ωa≦20(但し、Ωaはエージング試験前の電気抵抗、Ωbはエージング試験後の電気抵抗を示す。)であることが好ましい。
本発明においては、上記の芯材粒子は金属粒子が好ましく、その金属粒子としてはニッケル粒子が好ましい。また、ニッケル粒子は、表面が微小凹凸を有するニッケル粒子が好適である。
本発明によれば、耐湿試験に基づくエージング後の導電率の劣化が少ない導電性無電解めっき粉体を用いた異方導電性フィルム(ACF)およびヒートシールコネクター(HSC)を提供することが可能となる。従って、従来ACFやHSC用の高度な導電性能が要求される用途に極めて有用である。
以下、本発明に対し詳細に説明する。
本発明で適用できる芯材粒子は、金属の粉体であって、無電解めっき可能な材質で、これらは天然物または合成物のいずれであってもよい。
かかる芯材粒子を挙げれば、例えば金属粉体としては、ニッケル、銅、鉄等あるいはそれらの合金を挙げることが出来る。
また、ACFやHSC用として使用する場合は、金属粒子、特にニッケル粒子が好ましい。ニッケル粒子は、その表面形状が微小凹凸になって比表面積が大きく、高電流を流すために接続面積を大きくするために比表面積が大きい方が好ましい。
上記の芯材粒子の粒子径は、特に制限されるものではないが、平均粒子径1〜50μm、好ましくは4〜20μmである。この理由は、この範囲外のものは、粒度分布がシャープなものが得られなかったり、工業的な製造が実用的用途の点からみても必要性に欠けるからである。
本発明に係る導電性無電解めっき粉体の特徴は、上記芯材粒子そのままか、または芯材粒子に無電解めっき法でニッケル、銀、鉄、パラジウムなどの導電性の良好な金属を少なくとも一種以上被覆したものに、その最表層に金又はパラジウムをコーティングさせてなるものである。
次に、本発明の導電性無電解めっき粉体の特徴は、粒子の縦横の長さ比が2以下、好ましくは1.7以下であることが望ましい。この長さ比が2を越える様な扁平状や燐片状粒子の場合は、ACFやHSC等の用途に使用する場合は、お互の粒子が接触して導通しやすくなり、好ましくない。
次に、本発明の導電性無電解めっき粉体の特徴は、かかる粒子が500時間のエージング試験後の電気抵抗が0.1Ω・cm以下であり、且つその抵抗変化率Ωv=|Ωa−Ωb|/Ωa≦20であるものである。
ここで、500時間のエージング試験とは、導電性無電解めっき粉末を恒温高湿槽で60℃、95%RHの条件で500時間放置した後の電気抵抗である。その抵抗変化率Ωvは、エージング試験前の電気抵抗Ωaとエージング試験後の電気抵抗Ωbとの差の絶対値をエージング試験前の電気抵抗で割った値である。
また、該試験後の電気抵抗値が0.1Ω・cmを越える場合は、導電性粒子としての耐久性に欠け、多くの場合、かかる粒子の表面が酸化されており、導電性能としての性能が劣化したものであって好ましくない。
特に、エージング試験後の電気抵抗変化率Ωvが20以下であることが必要である。この理由は、上記した精密電子材料用の機能性導電材としては、使用環境雰囲気下での長期安定な導電性を持つことが必要で、この数値以下であれば、充分に信頼性が得られるからである。
なお、5000時間のエージング試験後の抵抗変化率Ωvが20を越える場合は、粒子表面が濃密に連続的に金属が被覆されなかつたり、耐剥離性など、そのめっき被覆処理に問題がある場合が多く、機能性導電材料としては不適である。
無電解めっき法による金属コーティングには置換、化学還元、不均化反応などの反応に基づく全ての無電解めっき反応を適用することができる。このような金属めっき被覆は、芯材粒子と強固に密着して被覆され、耐剥離性の良好な無電解めっき層を形成するので、上記の効果を具備できる。
本発明における芯材粒子の最表面層に被覆される金又はパラジウムの被覆量は、使用目的や芯材、被覆金属等によって異なるが、芯材粒子に対して0.03〜65wt%であり、好ましくは0.3〜15wt%である。また、かかる金属膜厚は10〜1000Åであり、好ましくは50〜500Åの範囲である。
本発明にかかる導電性無電解めっき粉体は、特に異方導電フィルム(ACF)やヒートシールコネクタ(HSC)等に極めて有用なものとなる。
通常、ACFは、主に液晶パネル(LCD)またはTCP(Tape Carrier Package)とFPC(Flexible Printed Circuit)との接続に用いられるものである。
また、ヒートシールコネクタはポリエステルフィルム上に熱硬化性樹脂系銀カーボンインクの導電ラインを有し、その表面が導電性粒子を有する熱可塑性合成ゴム系接着剤で覆われた熱圧着コネクタである。そのヒートシール剤塗布面を接続すべき電極それぞれに位置決めして押しつけ加熱固着する方法で使用される。
本発明の金属粒子を芯材粒子とした導電性無電解めっき粉体からなる導電材料は、上記の用途においてマトリックス成分に対し高い導電性能や高い熱信頼性を示し、優れた性能を示すものである。
かかる導電性無電解めっき粉末を得るには、芯材粒子の水性スラリーに錯化剤を添加して十分に分散させ、次いで金属無電解めっき液を構成する薬液の少なくとも2種を添加して金属被覆を形成する無電解めっき工程を施すことによって得ることができる。
或いは、予め構成する薬剤を溶解し、所望のpHに調整してなる無電解めっき浴に芯材粒子を投入して、金属被膜を形成する無電解めっき工程を施してもよい。
かかる無電解めっき法の具体的手段は、次のように行われる。ニッケル粒子を水に十分均一に分散し、分散濃度2〜500g/l,好ましくは5〜300g/lの水性スラリーを調製する。分散操作には、通常攪拌、高速攪拌或いはコロイドミルまたはホモジナイザーのような剪断分散装置を用いて行うことができる。次いで、水性スラリーに錯化剤を添加して十分に分散させる。
錯化剤としては、例えばクエン酸、ヒドロキシ酢酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、グルコン酸またはそのアルカリ金属塩やアンモニウム塩等のカルボン酸(塩)、グリシンなどのアミノ酸、エチレンジアミン、アルキルアミンなどのアミン酸、その他のアンモニウム、EDTA、ピロリン酸(塩)など、金属イオンに対し錯化作用のある化合物の少なくとも1種が用いられる。錯化剤は、通常水溶液の状態で添加されるが、その濃度は1〜100g/l、好ましくは5〜50g/lの範囲に設定する。この段階での好ましい水性スラリーのpHは、4〜14の範囲である。
このようにして調製した水性スラリーに、無電解めっき液として、例えば、シアン化金カリウム、塩化パラジウム等のめっき金属塩、水素化ホウ素、次亜リン酸ナトリウム等の還元剤及び水酸化ナトリウム等のpH調整剤の各水溶液を添加することにより無電解めっき反応を行う。
また、かかる無電解めっき法において、その逆の方法である無電解めっき浴にニッケル粒子を添加して金属被覆を行ってもよいことは勿論である。
上記の工程により金属被膜が濃密で連続的薄膜として形成される。以下、常法により後処理することにより製品として回収する。
このようにして無電解めっき法により金属被膜が施された導電性無電解めっき粉体は、被覆金属層が緻密で連続性の薄膜として形成されているため、その粒子性状は、ニッケル粒子基材に比べてわずかに粒径が大きくなる程度で、粒度分布等に実質的に相違をもたらすことはない。
また、本発明の導電性無電解めっき粉体は、ACFやHSC等に利用されるが、かかるACFやHSC等は、大別して熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂を接着剤とするタイプ、例えば特開昭59−120436号公報、特開昭60−191228号公報、特開昭61−287974号公報、特開昭62−244142号公報、特開昭63−305591号公報、特開昭64−81878号公報、特開平1−251787号公報、特開平1−261478号公報、特願平5−32799号公報等に記載されている公知の方法に基づいて作製することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
実施例1〜3
真比重8.9、平均粒子径が表3に示す8.7μmおよび8.8μm、且つ縦横長さ比1.1で粒子表面が微小凹凸を有するニッケル粒子100gを、塩酸50ml/lの水溶液中で5分間攪拌した。これを濾過し、1回リパルプ水洗したニッケル粉末を、EDTA−4Na(10g/l)、クエン酸−2Na(10g/l)からなる組成でpH6に調製した液温60℃の混合水溶液1リットルに撹拌しながら添加した。次いで、シアン化金カリウム(10g/1、Auとして6.8g/l)、EDTA−4Na(10g/l)およびクエン酸−2Na(10g/l)の混合水溶液(A液)と水素化ホウ素カリウム(30g/l)、水酸化ナトリウム(60g/l)の混合水溶液(B液)を送液ポンプを通して個別かつ同時に20分間で添加した。この際のA液量、B液量は、表1に示す量に設定した。
Figure 0004188278
引き続き、液を濾過し、濾過物を3回リパルプ洗浄した後、熱風乾燥機で100℃の温度で乾燥してニッケル粉末上に無電解めっき被覆処理を施し、粒子表面に金被膜を形成した。
実施例4〜5
真比重8.9、平均粒子径が表3に示す10.7μmおよび10.1μm、且つ縦横長さ比1.2で粒子表面が微小凹凸を有するニッケル粒子100gを、塩酸50ml/lの水溶液中で5分間攪拌した。これを濾過し、1回リパルプ水洗したニッケル粉末を、塩化パラジウム1.77g/l、エチレンジアミン4.81g/l、次亜リン酸ナトリウム6.36g/l、チオグリコール酸20mg/lからなる組成で、塩酸でpH8に調整した液温60℃の無電解めっき液に攪拌しながら添加し、30分間めっき処理を施した。この際の無電解パラジウムめっき液を表2に示す。
Figure 0004188278
引き続き、液を濾過し、濾過物を3回リパルプ洗浄した後、熱風乾燥機で100℃の温度で乾燥してニッケル粉末上に無電解めっき被覆処理を施し、粒子表面に金被膜を形成した。
なお、金及びパラジウム被覆量の測定は、得られためっき粉末を王水に溶解し、ICP及び化学分析により定量した。導電性(電気抵抗)の評価は、めっき粉末1.5gを垂直に立てた内径10mmの樹脂製円筒内に入れ、5kgの加重をかけた状態で上下電極間の電気抵抗を測定する方法で行った。
比較例1〜2
比較のために、実施例1〜3の芯材に用いたニッケル粉末(比較例1)と、該ニッケル粉末を還元処理して電気特性を向上させたニッケル粉末(比較例2)についても表3に併記した。
比較例3
実施例1の芯材粒子500gを、実施例1と同一条件で前処理をしたのち、実施例1の同一組成の混合水溶液1リットルに撹拌しながら投入した。次いで、実施例1と同一組成のA液及びB液各15mlを送液ポンプを通して個別かつ同時に5分間で添加した。めっき液を濾過し、濾過物を3回リパルプ洗浄した後、熱風乾燥機で100℃の温度で乾燥した。このようにして得られためっき被膜を実施例1と同様にして分析し、表3に併載した。
(エージング試験)
実施例1〜5で得られためっき粉末及び比較例1〜2のニッケル粉末及び比較例3のめっき粉末を恒温恒湿槽で60℃、95%RHの条件で250時間及び500時間のエージング試験を行った後の導電性(電気抵抗)の評価の結果を表3に併載した。また、各エージング試験結果後の抵抗変化率を表4に示す。
Figure 0004188278
Figure 0004188278
(注)Ωv1はエージング250時間後の抵抗変化率を示す。
Ωv2はエージング500時間後の抵抗変化率を示す。
表3及び表4に示すように本発明の要件を満たす実施例品の導電性は、比較例に比べて優れており、特にエージング後の電気抵抗値の劣化が少なく、耐環境性に優れていることが分かる。
(導電性フィルム試験)
実施例1〜2の導電性無電解めっき粉体3gを、アクリル樹脂100g、メチルエチルケトン120g、トルエン25gの樹脂溶液に均一に分散した後、アプリケータを用い剥離紙に塗布し、乾燥を行い厚み25μmの導電性フィルムを得た。
また、比較例4として、真比重8.9、平均粒子径40μm、且つ縦横長さ比2.5の扁平状ニッケル粒子を用いて同様に導電性フィルムを得た。
次に、導電性フィルムを導電性基材が形成されたフレキシブル基板(導電性基材の幅0.1mm、導電性基材の間隔0.1mm)二枚間に置き、加熱プレスを用いて温度110℃、圧力50kg/cm で15秒間二枚の基板を接着した。
実施例1〜2の粒子は導通したが、比較例4の試料は電極間でショートした。
本発明の異方導電性フィルム(ACF)およびヒートシールコネクター(HSC)は、耐湿試験に基づくエージング後の導電率の劣化が少ない導電性無電解めっき粉体を用いているので、液晶ディスプレーパネルの電極と駆動用LSIチップの回路基板への接続、その他微小ピッチの電極端子間の接続など電子機器類の微小部位を電気的接続するための導電材料として利用することができる。

Claims (3)

  1. 導電性基材が形成された2枚の基板間に配置し、加熱加圧して前記導電性基材を接着して導通する異方導電性フィルムに、平均粒子径が1〜50μmで、縦横の長さ比(縦/横、但し、長い方を縦の長さとする)が1〜1.7で、表面に前記導電性基材に高電流を流すための接続面積を大きくするために比表面積を大きくした微小凹凸を有するニッケル粒子の最表面層に、金又はパラジウムを無電解めっき法でニッケル粒子に対して0.03〜65wt%で、膜厚が50〜500Åで被覆してなり、500時間のエージング試験後の電気抵抗が0.1Ω・cm以下であり、且つその抵抗変化率Ωv=|Ωa−Ωb|/Ωa≦20(但し、Ωaはエージング試験前の電気抵抗、Ωbはエージング試験後の電気抵抗を示す。)である導電性無電解めっき粉体を用いたことを特徴とする異方導電性フィルム。
  2. 導電性基材が形成された2枚の基板間に請求項1記載の異方導電性フィルムを配置し、加熱加圧して前記導電性基材を接着してなることを特徴とする導電性基板。
  3. 導電性基材が形成された2枚の基板間に配置し、加熱加圧して前記導電性基材を接着して導通するヒートシールコネクターに、平均粒子径が1〜50μmで、縦横の長さ比(縦/横、但し、長い方を縦の長さとする)が1〜1.7で、表面に前記導電性基材に高電流を流すための接続面積を大きくするために比表面積を大きくした微小凹凸を有するニッケル粒子の最表面層に、金又はパラジウムを無電解めっき法でニッケル粒子に対して0.03〜65wt%で、膜厚が50〜500Åで被覆してなり、500時間のエージング試験後の電気抵抗が0.1Ω・cm以下であり、且つその抵抗変化率Ωv=|Ωa−Ωb|/Ωa≦20(但し、Ωaはエージング試験前の電気抵抗、Ωbはエージング試験後の電気抵抗を示す。)である導電性無電解めっき粉体を用いたことを特徴とするヒートシールコネクター。
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