JP4186975B2 - 焼成炉 - Google Patents
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Description
本発明は焼成炉に関するものである。
焼成炉は、プラズマディスプレイあるいは半導体等の電極焼成や、誘電体のペースト焼成等の焼成を伴ったプロセスには必要不可欠な装置である。
従来の焼成炉の構造について、図2に示した断面図を用いて説明する。
従来の焼成炉4の入口部31は、クリーンルーム1内に設置されている。焼成炉4の出口部32は常圧の部屋2に設置されている。クリーンルーム1と常圧の部屋2とは壁3により分離されている。クリーンルーム1は常圧の部屋2に対して5〜10Pa程度気圧を高くしている。
従来の焼成炉4は、搬送ローラ5、耐熱ガラスで構成したマッフル6、ヒータ7、空気供給配管10、排気管11、カバー8、入口コンベア15および出口コンベア20より構成されている。マッフル6は筒状の構造を有し焼成炉4の入口部31から出口部32まで達している。マッフル6の外周部にはヒータ7が配置されている。空気供給配管10はマッフル6に接続され、マッフル6内に空気9を供給する管である。排気管11はマッフル6内の燃焼ガスを焼成炉4外に排気する管である。マッフル6およびヒータ7はカバー8により覆われている。焼成炉4の入口部31には入口コンベア15が、出口部32には出口コンベア20がそれぞれ配置されている。
支持板22に載置された焼成基板21は入口コンベア15から焼成炉4内に入り、マッフル6内を搬送中に加熱焼成されて、出口コンベア20へ取り出されるようになっている。
このような従来の焼成炉4では、入口部31が、出口部32より気圧の高いクリーンルーム1内に配置されているので、焼成炉4の入口部31と出口部32との間の気圧の差により、クリーンルーム1内の空気がマッフル6内を、焼成炉4の入口部31から出口部32に向かって流れる。クリーンルーム1と常圧の、通常の部屋2との間の差圧が10Paの場合、マッフル6内を流れる空気の流速は4m/secになり、5Paの場合3m/secになる。上記の流速でクリーンルーム1の冷たい空気が焼成炉4内に流れ込むことによりマッフル6内の温度分布が変動し、その結果、焼成条件が変化して所定の焼成品質の焼成物が得られなくなるという問題が生じる。
例えばプラズマディスプレイ等の電極や誘電体のペースト焼成では、マッフル6内の温度変動により、プラズマディスプレイや誘電体自体の歩留まりが低下するという問題が生じる。
本発明は上記の問題を解決し、所定の焼成品質の焼成物が得られる焼成炉を提供するものである。
本発明の焼成炉は、被加熱物を搬送する搬送手段と、入口部を有する前室と、前記前室と開口部を介して接続され、出口部を有する加熱室と、前記加熱室の近傍に配置された加熱手段とを備え、前記入口部は第1の空間に配置され、前記出口部は前記第1の空間より気圧の低い第2の空間に配置されるとともに、排出口が前記第2の空間に配置された空気排出管が前記前室に接続されていることを特徴とするものである。
これにより、空気排出管の断面積を焼成炉入口の開口断面積より大きくすることができ、前室に流入してきた空気は焼成炉の方向に少ししか流入せず、ほとんどの空気を空気排出管より排出することができる。また、構造をより簡単にすることができる。
本発明の焼成炉は、前記前室内に前記入口部より流入してきた空気を前記空気排出管に流れやすくする排出援助手段を設けたものである。
これにより、前室に流入してきた空気を排出援助手段により空気排出管の方向に誘導できるので、ほとんど空気排出管より空気を排出することができる。
本発明において、請求項1に記載の焼成炉を用いて、前記前室に前記被加熱物を搬入する以外は前記開閉手段を閉じ、かつ前記第1の搬送手段により前記被加熱物を高速で前記前室に搬入して前記焼成炉へ空気が流入するのを制限するものである。この方法により、前室に流入される空気の量が少なく制限されるので、前室に流入した空気が直接加熱室内に流入するのを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図1の図面を参照しながら説明する。
図1において、焼成炉4はクリーンルーム1と常圧の部屋2との間にまたがって配置されている。クリーンルーム1と常圧の部屋2とは壁3によって隔てられている。クリーンルーム1は、常圧の部屋2に対して5〜10Paの高圧になるように気圧を制御している。
焼成炉4は、支持板22上に載置され焼成基板21を搬送する搬送ローラ5、加熱室を形成するマッフル6、焼成基板21を加熱するヒータ7、マッフル6とヒータ4を覆うカバー8、空気をマッフル6内に供給する空気供給配管10、マッフル6内の燃焼ガスを排気する排気管11、前室24を形成するフード12と密閉カバー13、前室24の入口部31の開口を制御する制御板14、入口コンベア15、出口コンベア20および支持板22により構成されている。搬送ローラ5は駆動源(図示せず)により駆動される。
図1に示すようにマッフル6は筒状になっており、焼成炉4の入口すなわち開口部33から出口部32まで達している。ヒータ7はマッフル6の周囲に配置されている。空気供給配管10は空気9をマッフル6内に供給するものであり、空気供給配管10には焼成炉4の入口近傍、マッフル6内および焼成炉4の出口近傍に空気9の吹き出し口が設けられている。排気管11の取り出し口はマッフル6内に取り付けられ、排気管11によりマッフル6内の燃焼ガスを焼成炉4外に排気する。フード12は焼成炉4の入口に設けられ、フード12の上部には排気口が設けられている。密閉カバー13はフード12内の搬送ローラ5の下面に設けられ、クリーンルーム1より前室24に流入した空気が搬送ローラ5の下面から漏れるのを防止している。
フード12と密閉カバー13とを組み合わせて一体成形して焼成炉4の前室24を構成し、前室24には搬送用の入口部31が形成されている。制御板14は前室24の入口部31に設けられ、クリーンルーム1より前室24に空気が流入する量を制御するものである。入口コンベア15および出口コンベア20はそれぞれ前室24の入口部31および焼成炉4の出口部32に設置されている。
支持板22は搬送ローラ5により前室24の入口部31から前室24と焼成炉4を接続する開口部33を通って焼成炉4の出口部32へと移動する。焼成基板21は、例えば980×554×2.8mm3のガラス板の表面にペーストをコーティングしたものである。支持板22は耐熱性の基板であり、サイズとして例えば1300×850×5mm3である。
ダクト34は前室24に接続され、端部の排出口は常圧の部屋2内に位置するように設置されるようになっている。
また、空気排出手段としてのダクト34の断面積は、前室24と焼成炉4とを接続する領域の間の部分の面積より大きく構成しており、これにより入口部31より前室24内に流入してきた空気を、ほとんどダクト34より排出することができる。開口部33より少しは焼成炉4内には空気が流入してくるが、わずかであるので焼成炉4内の温度分布の変動には影響がない。
なお、前室24内に入口部31より前室24内に流入してきた空気をダクト34方向へ誘導させる複数の弁35を設けることもできる。これによりさらに前室24内に流入してきた空気をダクト34から排出することができる。
次に本発明の実施の形態における焼成炉の制御方法について説明する。
まず支持板22上に載置された焼成基板21は入口コンベア15から、搬送ローラ5により前室24を通って焼成炉4内部に搬送される。焼成基板21はヒータ7により加熱されたマッフル6内を通過していく。焼成炉4内は所定の温度分布になるように制御してある。マッフル6内へは空気供給配管10から新鮮な空気9を供給している。燃焼したガスは排気管11により焼成炉4外へ排気する。焼成炉4内の空気9の供給と燃焼ガスの排気はほぼバランスがとれるよう調整している。
ところで、図2に示した従来の構造では、焼成炉の入口部31が、常圧の部屋2と差圧の大きいクリーンルーム1に配置された場合はクリーンルーム1の空気が焼成炉4内に流入してくる。焼成炉4内への、クリーンルーム1の空気の流入量は、焼成炉4の入口部の開口面積に差圧で決まる風速の積に相当する量になる。このため、本発明では、焼成炉4の前に前室24を設け、さらに前室の入口部に制御板14を設け、制御板14の位置を制御して開口面積を小さくしている。開口部33の一例として開口部幅1500mm、開口高さ20mmとすると、開口面積は0.03m2となる。10Paの差圧では風速は4m/secで、0.12m3/secの風量が入口から焼成炉4内へ流入することになる。
なお、上記実施の形態において、焼成基板21としてはプラズマディスプレイ用の電極や、誘電体のペーストが塗布されたガラス基板を示したが、単なるガラス基板、半導体基板、セラミックあるいは金属等焼成するものなら何でもよい。また、マッフル6の形状を断面が矩形の筒形としたが、入口部と出口部が開放されていればどのような形状でもよい。例えば、断面が円や楕円の形状を有する筒のようなものでもよい。
前室24の入口部をクリーンルーム1に、焼成炉4の出口部32をクリーンルーム1より気圧の低い常圧の部屋2に設置したが、前室の入口部31の気圧が出口部32の気圧よりも高い場所であればどのような場所に焼成炉4を設置してもよい。
以上のように本発明は、所定の焼成品質の焼成物を得ることができるという有用な発明である。
1 クリーンルーム
2 常圧の部屋
3 壁
4 焼成炉
5 搬送ローラ
6 マッフル
7 ヒータ
8 カバー
9 空気
10 空気供給配管
11 排気管
12 フード
13 密閉カバー
14 制御板
15 入口コンベア
20 出口コンベア
21 焼成基板
22 支持板
24 前室
31 入口部
32 出口部
33 開口部
34 ダクト
35 弁
2 常圧の部屋
3 壁
4 焼成炉
5 搬送ローラ
6 マッフル
7 ヒータ
8 カバー
9 空気
10 空気供給配管
11 排気管
12 フード
13 密閉カバー
14 制御板
15 入口コンベア
20 出口コンベア
21 焼成基板
22 支持板
24 前室
31 入口部
32 出口部
33 開口部
34 ダクト
35 弁
Claims (2)
- 被加熱物を搬送する搬送手段と、入口部を有する前室と、前記前室と開口部を介して接続されかつ出口部を有する加熱室と、前記加熱室の近傍に配置された加熱手段とを備え、前記入口部は第1の空間に配置され、前記出口部は前記第1の空間より気圧の低い第2の空間に配置されるとともに、排出口が前記第2の空間に配置された空気排出管が前記前室に接続されていることを特徴とする焼成炉。
- 前記前室内に前記入口部より流入してきた空気を前記空気排出管に流れやすくする排出援助手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の焼成炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005288122A JP4186975B2 (ja) | 2005-09-30 | 2005-09-30 | 焼成炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005288122A JP4186975B2 (ja) | 2005-09-30 | 2005-09-30 | 焼成炉 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP27683297A Division JP3783366B2 (ja) | 1997-10-09 | 1997-10-09 | 焼成炉 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006071278A JP2006071278A (ja) | 2006-03-16 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP5339029B2 (ja) * | 2008-03-04 | 2013-11-13 | Tdk株式会社 | 焼成炉制御方法及び焼成装置 |
-
2005
- 2005-09-30 JP JP2005288122A patent/JP4186975B2/ja not_active Expired - Fee Related
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