JP4186423B2 - 携帯型無線通信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯可能な本体に、無線通信用のアンテナが、該本体への収納及び引出し可能に設けられた携帯型無線通信装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
携帯型無線通信装置例えば携帯電話機にあっては、一般に、コンパクトな縦長形状に構成された本体の上部に、無線通信用のアンテナ(ホイップアンテナ)を備えて構成される。この場合、アンテナは、先端のキャップ部を除く大部分を本体内に収納した収納状態と、下端部を除くほとんどの部分を本体から上方に引出した引出し状態との間を、出し入れ操作可能に設けられており、ユーザは、例えば待受け中には、アンテナを収納状態とし、通話(通信)中には、アンテナを引出し状態とするようになっている。
【0003】
ところで、このような携帯電話機は、ユーザが手に持って使用するため、例えばアンテナの引出し状態で、ユーザが、誤って落としたりすることが考えられ、たとえ低い位置からの落下であっても、むき出し状態となったアンテナが、床や地面等に衝突し、折曲ったり破損したりする虞がある。このようなアンテナの破損等があると、そのままでは携帯電話機としての使用に支障を来たしてしまい、修理や交換が必要となる。
【0004】
従来の携帯電話機等の携帯型無線通信装置では、上記のような落下からアンテナを保護するための手段は特に講じられてはいなかった。尚、上記問題点の解消のため、アンテナを本体内に内蔵する構成とすることも考えられるが、これでは、通信距離が大きく制限されてしまう不具合を招くため、ある程度以上の通信距離が必要なものに採用することはできない。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、本体から引出し状態とされるアンテナを備えるものにあって、落下による衝撃からアンテナの保護を図ることができる携帯型無線通信装置を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の携帯型無線通信装置は、アンテナの引出し状態において本体の落下が検出されたときに、アンテナを強制的に本体内に収納させるように構成している(請求項1の発明)。これによれば、アンテナの引出し状態で、ユーザが誤って落とした場合等、本体の落下が検出されたときには、アンテナが強制的に本体内に収納されるようになる。従って、本体が落下してもアンテナが床や地面に直接的に衝突することが回避され、アンテナの折曲りや破損を未然に防止することができる。
【0007】
この場合、より具体的には、落下検出手段を、本体に設けられた加速度センサの検出した加速度が所定値以上のときに落下状態と判断するように構成することができる(請求項2の発明)。これにより、本体の落下を確実に検出することが可能となる。
【0008】
またこのとき、前記所定値をユーザが自在に設定できるようにしても良く(請求項3の発明)、これによれば、無線通信装置を使用するユーザの使用条件に応じて、いわば落下検出の感度を所望のものに変更することができ、ユーザにとっての利便性を向上させることができる。さらに、前記加速度センサを本体に設ける際には、本体の重心位置付近に取付けることが望ましく(請求項4の発明)、これにより、回転しながらの落下をも検出することが可能となり、アンテナの保護の観点からより効果的となる。
【0009】
そして、前記アンテナ収納手段を、アンテナを収納方向に付勢するためのばね手段と、このばね手段のばね力をアンテナに対する不作用状態にロックするロック手段と、電気信号に基づいてそのロックを解除するロック解除手段とを備えて構成することができる(請求項5の発明)。これによれば、比較的簡単な構成でありながら、アンテナを確実且つ速やかに収納させることが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を携帯電話機に適用した一実施例について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施例に係る携帯型無線通信装置たる携帯電話機1の外形及びアンテナ部分の構成を示しており、図4は、この携帯電話機1の電気的構成を概略的に示している。ここで、図1に示すように、この携帯電話機1の本体2は、携帯可能な大きさの縦長形状をなしている。
【0011】
図1では図示を省略しているが、前記本体2の表面部には、そのほぼ下半部に位置して、キー操作部(キーパッド)3が設けられている(図4にのみ図示)。周知のように、このキー操作部3は、複数個のダイヤルキーや、終了/電源キー、開始(着信)キー、各種の機能キー等を備えている。また、本体2には、前記キー操作部3の上部に位置して、例えばカラーLCDからなる表示部4(図4にのみ図示)が設けられている。この表示部4には、電話番号や各種のメッセージ、機能画面等が表示されるようになっている。
【0012】
さらに、前記本体2の表面部には、下端部に位置して、送話音を入力するためのマイクロホン5が設けられ、前記表示部4の上部に位置して、音声を出力するためのスピーカ6が設けられている(いずれも図4にのみ図示)。そして、図1〜図3に示すように、本体2の上端右側部には、上方へやや突出する円筒状のアンテナ支持部2aが該本体2の上壁部を上下に貫通するように一体に設けられ、このアンテナ支持部2aに、無線通信用のアンテナ7が支持されるようになっている。このアンテナ7部分の詳細については、後述する。
【0013】
一方、図4に示すように、本体2内には、マイコン(CPU)を中心に構成され全体の制御を行う制御回路8が設けられていると共に、この制御回路8に接続された音声処理部9、無線通信部10が設けられている。前記音声処理部9には、前記マイクロホン5及びスピーカ6が接続され、前記無線通信部10には、前記アンテナ7が接続されている。また、前記制御回路8には、前記キー操作部3のキー操作信号が入力されるいると共に、制御回路8が、前記表示部4の表示を制御するようになっている。
【0014】
さらに、この制御回路8には、メモリ部11が接続されている。このメモリ部11には、通信に係る制御プログラムや、各種機能を実現するためのプログラムが記憶されていると共に、アドレス帳データやメールデータ等の各種データが記憶されるようになっている。尚、本体2内には、前記キー操作部3の裏面側に位置して基板が設けられており、前記制御回路8、音声処理部9、無線通信部10、メモリ部11等はこの基板に実装されている。また、図示はしないが、本体2内の下部裏面側には、電源となる電池パック(二次電池)も設けられている。
【0015】
このような構成により、携帯電話機1の通話時においては、前記制御回路8の制御により、アンテナ7で受信した信号が無線通信部10により処理され、更に音声処理部9により音声データとしてスピーカ6から出力されると共に、マイクロホン5から入力された受話信号が音声処理部9にて処理され、更に無線通信部10により送信信号としてアンテナ7から出力されるようになっている。詳しい説明は省略するが、この携帯電話機1は、メール(文字メッセージデータ)の送受信の機能や、インターネットとの接続機能など、通話以外にも各種の機能を備えている。
【0016】
ここで、前記アンテナ7部分の構成について説明する。図1〜図3は、本体2に対するアンテナ7の取付部分の構成を示している。まず、このアンテナ7は、金属線材からなり上下に細長い棒状をなす線状部12の上端部に、キャップ部13を有して構成されている。このアンテナ7は、前記線状部12が本体2内に収納されキャップ部13のみが本体2の上端部から突出した収納位置(図2,図3参照)と、線状部12の下端部分を除くほぼ全体が本体2の上方に引出された引出位置(図1参照)との間で、収納及び引出し操作が可能とされるようになっている。
【0017】
前記線状部12は、その上下両端部に、中間部分よりもやや径大とされた上部給電部12a及び下部給電部12bを有して構成され、そのうち下部給電部12bから線状部12に対する給電がなされるようになっている。さらに、この線状部12には、下部給電部12bの下端に更に径大とされたストッパ部12cが設けられている。この場合、下部給電部12bは上部給電部12aよりも上下に長く設けられている。
【0018】
前記キャップ部13は、キャップ状をなすプラスチック製の外殻体内に、図示しないコイルアンテナを内蔵して構成されており、前記上部給電部12aからこのコイルアンテナに給電されるようになっている。尚、前記線状部12のうち上部給電部12aと下部給電部12bとの間の中間部分は、絶縁樹脂により被覆されるようになっている。
【0019】
一方、前記本体2のアンテナ支持部2aの内面部には、導電性ある金属材料から円筒状に構成されたアンテナホルダ14が取付けられている。このアンテナホルダ14は、前記無線通信部10(基板)の給電点に電気的に接続されている。前記アンテナ7は、その線状部12がこのアンテナホルダ14の中空部に挿通されて上下方向に移動自在に設けられるのであるが、このとき、このアンテナホルダ14の中空部の内径は、前記アンテナ7の上部給電部12a及び下部給電部12bの外径に対応している。
【0020】
これにて、図2,図3に示すアンテナ7の収納位置では、線状部12の上部給電部12aがアンテナホルダ14の中空部内に位置されて電気的に接続されると共に、それらの間の摩擦力により、外部からの力が作用しない限りその位置に保持されるようになっている。また、その位置からアンテナ7を上方に一杯まで引出すと、図1に示すように、アンテナ7が引出位置まで引出され、この引出位置では、線状部12の下部給電部12bの上端部分がアンテナホルダ14の中空部内に位置されて電気的に接続されると共に、それらの間の摩擦力により、外部からの力が作用しない限りその位置に保持されるようになっている。
【0021】
さて、前記本体2内には、携帯電話機1(本体2)の落下を検出するための落下検出手段を構成する加速度センサ15が設けられると共に、引出位置にあるアンテナ7を強制的に本体2内に収納させる(収納位置に移動させる)ためのアンテナ収納手段としてのアンテナ収納機構16が設けられる。
【0022】
そのうち加速度センサ15は、例えば圧電式の加速度センサからなり、検出した加速度に応じた電圧信号を出力するようになっている。そして、その電圧信号は、信号処理部17(図4参照)により処理されて加速度が検出されるようになっている。本実施例では、図1に示すように、この加速度センサ15は、前記基板上の、本体2内のほぼ重心となる位置(中央やや下部寄り部分)に配設されている。
【0023】
また、このとき、図4に示すように、前記制御回路8から加速度センサ15に対してタイミング信号が送られ、加速度センサ15は、そのタイミング信号に従って加速度を検出するようになっている。前記信号処理部17は、加速度センサ15から出力された電圧Vaと基準電圧とを比較し、Vaが基準電圧以上であったときつまり加速度が所定値以上のときに、落下状態と判断して前記制御回路8に落下検出信号を出力するようになっている。この場合、前記基準電圧は、例えば加速度センサ15がG=0(自由落下)を検出したときに出力する電圧とされるようになっている。
【0024】
そして、前記アンテナ収納機構16は以下のように構成されている。即ち、図1〜図3に示すように、前記アンテナ7の線状部12には、その外周部に例えばプラスチック製の筒状部材18が遊嵌されている。この筒状部材18は、前記下部給電部12bの下部側を覆う長さを有し、その下端部に、前記線状部12のストッパ部12cよりも径大な鍔状部18aを一体に有している。この筒状部材18は、アンテナ7の線状部12に対して上下動自在とされているのであるが、その下端部(鍔状部18a)が前記ストッパ部12cに当接することによって下方への抜止めがなされ、また、その上端部が前記アンテナ支持部2aの下端部に当接することによって、上方への移動が規制されるようになっている。
【0025】
さらに、この筒状部材18の外周には、ばね手段たるコイルばね19が嵌挿されている。このコイルばね19は、この場合円筒形の圧縮コイルばねからなり、前記鍔状部18aよりも小さい外径を有すると共に、前記下部給電部12bの長さを越える長い自由長を有している(図3参照)。図1及び図2に示すように、このコイルばね19は、前記鍔状部18aの上面部と前記アンテナ支持部2aの下端部との間で圧縮されることによりエネルギーを蓄積し、そのばね力(復元力)により、前記筒状部材18ひいてはアンテナ7を下方(アンテナ7の収納方向)に付勢するようになっている。
【0026】
一方、前記本体2内には、前記アンテナ支持部2aの下部やや左側に位置して、金属板材からなるロック部材20が設けられている。このロック部材20は、その上端部が軸部20aにより矢印a及矢印b方向に揺動可能に支持されると共に、図示はしないが、その軸部20a回りにねじりコイルばねが配設されていて、常に矢印a方向に付勢されている。また、このロック部材20の下端右側部には、前記筒状部材18の鍔状部18aの下面側を係止するための係止爪20bが設けられている。
【0027】
これにて、図1及び図2に示すように、筒状部材18が本体2の上部側に位置する状態(筒状部材18の上端がアンテナ支持部2aにほぼ当接する位置)では、前記ロック部材20の係止爪20bが鍔状部18aの下面側を係止し、もってコイルばね19の圧縮状態で筒状部材18をその位置にロックするようになっている。この状態では、コイルばね19のばね力が前記アンテナ7に対して作用することはなく、従って、このロック部材20が、コイルばね19のばね力をアンテナ7に対する不作用状態にロックするロック手段として機能するようになっている。
【0028】
さらに、本体2内には、リリースコイル(電磁石)21が、前記ロック部材20の左側に僅かな隙間を介して配設されている。このリリースコイル21は通電されることにより、前記ロック部材20をねじりコイルばねのばね力に抗して左方(矢印b方向)に吸引するようになっており、これにて、ロック部材20による筒状部材18のロックが解除されるようになっている。図4に示すように、このリリースコイル21は、前記制御回路8により通電制御がなされるようになっており、従って、リリースコイル21(及び制御回路8)が電気信号に基づいてロックを解除するロック解除手段として機能するようになっている。
【0029】
このとき、後の作用説明にて述べるように、前記制御回路8は、そのソフトウエア的構成(プログラムの実行)により、通常時にはリリースコイル21を断電状態とし、前記加速度センサ15が落下を検出した(信号処理部17から落下検出信号が入力された)ときに、前記リリースコイル21に通電するようになっている。そして、この通電に伴うロック部材20のロック解除により、コイルばね19のばね力が解放され、筒状部材18が線状部12のストッパ部12cを強制的に下方に押圧し、引出位置にあったアンテナ7が瞬時に収納位置に移動するようになるのである。
【0030】
尚、図1及び図2に示すように、ロック部材20により、コイルばね19の圧縮状態で筒状部材18がロックされた通常状態では、アンテナ収納機構16は何らアンテナ7に作用することはなく、アンテナ7は収納位置と引出位置との間を自在に移動させることが可能である。また、一旦、筒状部材18のロックが解除(コイルばね19が復元)されても(図3)、リリースコイル21への通電が停止された後、ユーザによりアンテナ7が引出位置に移動操作されると、通常時よりもやや大きな操作力が必要となるものの、線状部12のストッパ部12cによって筒状部材18がコイルばね19と共に上昇され、鍔状部18aが係止爪20bを上方に乗越えることにより、図1のロック状態に戻されるようになる。
【0031】
次に、上記構成の作用について、図5も参照して述べる。上記した携帯電話機1における、待受け時や持運び時などには、図2に示すように、ユーザは、アンテナ7を収納位置に位置させておく。これにより、アンテナ7がキャップ部13を除いて本体2からほとんど突出しないので、アンテナ7が邪魔になることはなく全体がコンパクトになる。このときには、上部給電部12aがアンテナホルダ14(ひいては無線通信部10)に電気的に接続され、キャップ部13内のコイルアンテナが、電波の受信機能を果たす。
【0032】
これに対し、通信(通話)を行う際には、ユーザは、図1に示すように、アンテナ7を引出位置に引出すようにする。これにより、下部給電部12bがアンテナホルダ14(ひいては無線通信部10)に電気的に接続され、線状部12がアンテナとしての機能を果たし、このとき、アンテナ7(線状部12)の大部分が本体2の上方に位置されるので、電波の送受信が良好に行われ、また十分な通信距離を得ることができる。このような通常時においては、上述のように、ロック部材20によりコイルばね19の圧縮状態で筒状部材18がロックされており、アンテナ収納機構16が何らアンテナ7に作用することはない。
【0033】
しかして、このような携帯電話機1は、ユーザが手に持って使用するため、アンテナ7の引出位置で、ユーザが、誤って落としたりすることが考えられ、このような落下があると、アンテナ7が床や地面等に衝突し、折曲ったり破損したりする虞がある。そこで、本実施例では、制御回路10は、携帯電話機1の電源オン時において、前記加速度センサ15の検出に基づき、図5のフローチャートに示す処理を実行してアンテナ収納機構16を動作させるようになっている。
【0034】
即ち、制御回路10は、携帯電話機1の電源オン時においては、常に加速度センサ15に対して加速度を検出するタイミング信号を送信し、加速度センサ15はそのタイミング信号を受けて加速度を検出する(ステップS1)。加速度センサ15から出力される電圧信号(Va)は、信号処理部17に入力されて基準電圧と比較され、基準電圧未満であれば(ステップS2にてNo)、加速度検出が繰返される。
【0035】
そして、加速度センサ15の検出した加速度に応じた電圧Vaが、基準電圧以上であったときに、信号処理部17から制御回路8に対して落下検出信号が出力され(ステップS2にてYes)、制御回路8は、その落下検出信号を受けてリリースコイル21に対する通電信号を出力する(ステップS3)。
【0036】
すると、リリースコイル21がロック部材20を吸引して筒状部材18(コイルばね19)のロックが解除され、図3に示すように、コイルばね19のばね力が解放され、筒状部材18が線状部12のストッパ部12cを強制的に下方に押し下げ、引出位置にあったアンテナ7が瞬時に収納位置に移動するようになるのである。この場合、例えば地面(床)から1mの高さ位置から携帯電話機1が自由落下したときには、約0.4秒で地面(床)に衝突することになるが、本実施例では、それ未満の極く短時間で、アンテナ7が収納位置に移動されるようになっている。
【0037】
これにより、アンテナ7の引出し状態で、ユーザが誤って本体2を落としてしまったときでも、加速度センサ15によりその落下が検出され、アンテナ7が強制的に本体2内に収納されるようになる。従って、本体2が落下してもアンテナ7が床や地面に直接的に衝突することが回避され、アンテナ7の折曲りや破損を未然に防止することができるのである。
【0038】
また、このとき、本体2が回転しながら落下することも考えられるが、本実施例では、加速度センサ15が本体2の重心位置に設けられているので、回転しながらの落下をも確実に検出されるようになる。尚、本実施例では、アンテナ7の収納位置で落下が検出された場合でも、リリースコイル21に通電されてロック部材20による筒状部材18のロックが解除されることになるが、このときには、筒状部材18(コイルばね19)が図3に示す状態となるだけであり、元々アンテナ7の保護が図られることになる。
【0039】
このように本実施例によれば、アンテナ7の引出し状態で、本体2の落下が検出されたときには、アンテナ7が強制的に本体2内に収納されるようになるので、従来のようなアンテナを落下から保護する手段を有していなかったものと異なり、本体2が落下してもアンテナ7が床や地面に直接的に衝突することが回避され、落下による衝撃からアンテナ7の保護を図ることができるという優れた効果を得ることができる。
【0040】
また、特に本実施例では、落下検出手段を、本体2に設けられた加速度センサ15の検出した加速度が所定値以上のときに落下状態と判断するように構成したので、本体2の落下を確実に検出することが可能となり、また、その加速度センサ15を重心位置付近に取付けるようにしたので、回転しながらの落下をも確実に検出することが可能となり、アンテナ7の保護の観点からより効果的となる。さらに、本実施例では、アンテナ収納機構16を、コイルばね19、ロック部材20、リリースコイル21等から構成したので、比較的簡単な構成でありながら、アンテナ7を確実且つ速やかに収納させることができるといったメリットを得ることができる。
【0041】
尚、上記実施例では、加速度センサ15の検出した加速度がG=0(自由落下)のときに落下と判断するように構成したが、加速度センサ15の出力電圧Vaと比較する基準電圧(所定値)を、ユーザが自在に設定できるように構成しても良く、これにより、いわば落下検出の感度を変更することができる。この場合、例えば、感度(所定値)を、高め、標準、低めの3種類からユーザが選択できるように構成することができる。
【0042】
これによれば、例えば走ったり乗物で移動したりすることの多いユーザについては、感度を低めにすることにより、アンテナ7の強制収納が無用に動作することを未然に防止することができ、あまり動かずに携帯電話機1を使用するユーザについては、感度を高めに設定することにより、落下検出の確実性が増すといったように、ユーザの使用条件に応じて、いわば落下検出の感度を所望のものにすることができ、ユーザにとっての利便性を向上させることができる。
【0043】
また、上記実施例では、落下検出時には、アンテナ7が引出位置にあろうと収納位置にあろうと関係なく、ロック解除を行うように構成したが、アンテナの位置を検出するアンテナスイッチを設けて、アンテナ7が引出位置にあることを制御回路8が認識して、そのときのみ強制収納を行わせるように構成しても良い。さらには、ロック手段やロック解除手段等の構成としても、種々の変形例が考えられ、例えば、ばね手段としては、圧縮コイルばね19に代えて引張りコイルばねを採用し、その引張りコイルばねを筒状部材18と、本体2内のアンテナ7の下方の固定位置との間に掛渡す構成とすることもできる。
【0044】
その他、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、例えば加速度センサとしては、ピエゾ抵抗形のものや静電容量形のものを採用しても良く、また、本発明は、携帯電話機に限らず、PHS端末機やトランシーバ、PDA、ハンディ型のバーコードリーダ等、無線通信機能を備える携帯型の無線通信装置全般に適用することができる等、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、通常時におけるアンテナの引出し状態を示す本体の縦断面図
【図2】通常時におけるアンテナの収納状態を示すアンテナ部分の縦断面図
【図3】ロック解除に伴うアンテナの強制収納状態を示すアンテナ部分の縦断面図
【図4】携帯電話機の電気的構成を概略的に示すブロック図
【図5】アンテナの強制収納に係る処理手順を示すフローチャート
【符号の説明】
図面中、1は携帯電話機(携帯型無線通信装置)、2は本体、2aはアンテナ支持部、7はアンテナ、8は制御回路、12は線状部、13はキャップ部、14はアンテナホルダ、15は加速度センサ(落下検出手段)、16はアンテナ収納機構(アンテナ収納手段)、17は信号処理部、18は筒状部材、19はコイルばね(ばね手段)、20はロック部材(ロック手段)、21はリリースコイル(ロック解除手段)を示す。
Claims (5)
- 携帯可能な本体に、無線通信用のアンテナが収納及び引出し可能に設けられた携帯型無線通信装置であって、
前記本体の落下を検出する落下検出手段と、
前記アンテナの引出し状態において前記落下検出手段により落下が検出されたときに、前記アンテナを強制的に前記本体内に収納させるアンテナ収納手段とを具備することを特徴とする携帯型無線通信装置。 - 前記落下検出手段は、前記本体に作用する加速度を検出する加速度センサを備え、その加速度センサの検出した加速度が所定値以上のときに落下状態と判断することを特徴とする請求項1記載の携帯型無線通信装置。
- 前記所定値をユーザが自在に設定する設定手段を備えることを特徴とする請求項2記載の携帯型無線通信装置。
- 前記加速度センサは、前記本体の重心位置付近に取付けられていることを特徴とする請求項2又は3記載の携帯型無線通信装置。
- 前記アンテナ収納手段は、前記アンテナを収納方向に付勢するためのばね手段と、このばね手段のばね力を前記アンテナに対する不作用状態にロックするロック手段と、電気信号に基づいて前記ロックを解除するロック解除手段とを備えて構成されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の携帯型無線通信装置。
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