JP4184336B2 - 出力フィルタが組み込まれた可撓性平型導電体 - Google Patents

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Description

本発明は、電気絶縁カバーによって少なくとも部分的に囲まれている少なくとも二層の導電層を有する可撓性平型導電体であって、導電層がその間に配置されている少なくとも一層の誘電体層によって互いに絶縁されている可撓性平型導電体に関する。
更に、本発明は、そのような可撓性平型導電体を含んでいる電源装置に関する。
低電力範囲における電源器及び充電器は、広い入力電圧範囲及び低損失に関する要件を満たすため、最近はスイッチモード電源装置(switched mode power supply unit)として実施されている。この装置の形態として広く採用されているのは、図1に示すようなプラグイン電源装置1の形式であり、電源プラグ(mains plug)のすぐ近くに位置するハウジングの中に、電力変換用の電子回路が収容されている。このような装置は、携帯電話、PDA、CD/DVD/MD/MP3再生装置などの携帯型装置を充電する目的に使用されている。携帯性は、主として、充電器のサイズ、重量、持ち運びやすさによって決まる。消費機器(図示せず)との接続は、通常、図1に示すように出力プラグ2と、丸型ライン又はツインラインである双極出力ライン3によって為される。
更に、このような電源装置には、巻き取り器を備えたフラットケーブルを使用することが知られている。このような配置の例は、例えば特許文献1および特許文献2に記載されている。このような配置では、空間を大幅に節約することと、持ち運び時にケーブルを整然と収納することが可能である。
電力変換は、現在では、通常はフライバック変換器によって達成されており、これが好まれるのは、この電力範囲において回路がそれほど複雑ではないためである。特許文献3に記載されているように、エネルギ伝達が一次制御によって行われるならば、二次側に設けられるのは、整流用のダイオードと、出力電圧をフィルタリングするLCフィルタのみである。図2は、このような公知の出力側回路の回路図を示している。図2において、コンデンサC2には、通常はセラミックコンデンサが採用されるのに対し、コンデンサC1には、最小のコストで低い等価直列抵抗という要件を満たすため、電解コンデンサが選択される。図2に示した構成部品の代表的な特性値は次のとおりである。
C1: 22μF〜470μF
L: 1μH〜100μH
C2: 10pF〜10μF
通常、この配置の後段には、図3に示すように、コモンモード干渉を抑制する目的で、終端フィルタコンデンサC3を持つ電流補償されたチョークL3’がある。図2及び図3に示したフィルタ配置構成は、従来のディスクリート部品のように、プラグイン電源装置において相当な大きさの空間を占め、従って、電源装置を更に小型化することを妨げている。更に、高周波干渉が出力ラインを介して混入することがある。このため、通常は、消費機器の中に追加の入力フィルタが必要となり、この結果として、消費機器のサイズ、重量、及びコストが増す。
更には、フィルタ構造が組み込まれた可撓性平型導電体を、できる限り単純、安価、及び小型に製造する方法が知られている。電子部品が中に組み込まれた可撓性平型導電体は、特許文献4により公知である。ここでは、電気絶縁体によって囲まれている様々な導電構造が、更なる誘電体層によって互いに絶縁されて、コンデンサが形成されている。導電体レベルの蛇行状の(meandrous)のパターニングによって、後続の折り畳み処理で個々の蛇行を三次元の蛇腹式折り畳み(concertina folding)形状に重ね合わせることにより、インダクタンスを実現できる。この場合、キャパシタンス及びインダクタンスの組み合わせによって、組み込み型フィルタが形成される。
しかしながら、この解決策では、フィルタ構造に必要なインダクタンスを実施するために、可撓性平型導電体を何らかの方法で何度も折り曲げる必要があり、この結果として、製造時のコストが増大するのみならず、大きな空間が必要であるという欠点がある。更に、特許文献4によると、可撓性平型導電体を折り曲げる必要がある結果として、組み込まれるフィルタ構造に利用できるのは可撓性平型導電体の特定の領域のみであり、ケーブルの長い範囲が使用されないままとなる。
特開2001−128350号公報 国際公開第01/21521号パンフレット 独国特許出願公開第100 18 229号明細書 特開平06−139831号公報
従って、本発明の目的は、改良された可撓性平型導電体と、そのような可撓性平型導電体を有する電源装置であって、フィルタリング特性を改良することができ、必要な空間の大きさを減少させることができ、同時に、製造コストを削減することのできる、可撓性平型導電体及び電源装置を提供することである。
この目的は、請求項1の保護対象による可撓性平型導電体と、請求項の特徴を有する電源装置とによって解決される。本発明の有利な更なる実施形態は、従属請求項の保護対象である。
本発明による解決策は、可撓性平型導電体の導電層の少なくとも一層が、複数の蛇行素子が形成されるように開口によってパターニングされており、かつ、平型導電体によって規定される平面内に蛇行素子が連続的に並置されることによってフィルタ構造が形成されている、組み込み型の配置構成によって、特に単純でありかつ空間が節約されるフィルタ構造を実現することができる、という発見に基づいている。この解決策では、平型導電体を折り曲げるなどのコストのかかる処理ステップを省略することが可能となる。更に、ラインの全長をフィルタに使用できるため、電源装置の中に例えば出力フィルタを形成するうえでの柔軟性が、相当に高まる。ケーブルはその全長にわたり可撓性を維持し、例えば巻き取り器を何らの問題なく採用することができる。この目的のため、導電層の間に可撓性のセラミック誘電体を埋め込むことが好ましい。
更なる好ましい実施形態によると、開口が占めるのは、各蛇行素子の領域の50%未満である。この結果として、同時に直流抵抗が大きく増大することなく、十分に高いインダクタンスを達成することができる。また、必要なキャパシタンスも、何らの問題なく達成できる。
特に、第1の導電層の幅の約50%にわたり平型導電体の長手方向軸に対して横に延びかつ自身の幅が自身の長さの10%未満であるスロットによって開口が規定されている場合、直流抵抗の増加は、1.5%未満のオーダーにとどまる。
本発明の更なる好ましい実施形態によると、誘電体層は、少なくとも一つの開口によって個々のサブエリアに分割されている。この結果として、直列接続又は並列接続されている様々なキャパシタンスを実現できることは、利点である。
例えば、例えば図2によって必要なΠフィルタは、第1の導電層における蛇行構造を適切に回路化することによって形成することができる。
更に、可撓性平型導電体の長手軸の方向に対して横にだけでなく長手軸の方向にも配置される開口を、誘電体層に設けることによって、より複雑なフィルタ構造を実現することができる。このようにして、複数の必要なフィルタ構造を非常に穏当な価格で実現することができる。
追加の導電層を同じ方法でパターニングすることによって、すなわち蛇行構造を形成することによって、プッシュプルフィルタ及びコモンモードフィルタを実現することができる。このことは、蛇行構造を同方向に配置する(これによってプッシュプルフィルタを実現できる)、又は、反対方向に配置する(これによってコモンモードフィルタが形成される)ことによって、非常に単純に達成することができる。
本発明による可撓性平型導電体の有利な特性は、一次側プラグイン接続及び二次側プラグイン接続を持つ電源装置において、二次側プラグイン接続と電源装置自体との間の出力ラインとして使用されるときに価値を発揮する。このような電源装置は、一方で、プラグイン電源装置内のフィルタ構造用に必要な空間を大幅に減少できるという利点を持ち、他方で、入力フィルタが必要ないため、消費機器、すなわちモバイル端末におけるシステムコストを減少できるという利点を持つ。更に、出力フィルタの機能性を電源装置の要件に合致させることができ、この場合、最小限の空間が必要とされるのみであり、コストが大きく増すことはない。
本発明による電源装置は、例えば持ち運ぶときに可撓性平型導電体の少なくとも一部を巻き取ることができるように、又は出力ケーブルを短くすることができるように、巻き取り装置を備えていることもできる。
本発明について、添付の図面に示した有利な実施形態を参照しながら、以下に詳細に説明する。本発明の主題の類似又は対応する詳細部分は、同じ参照数字によって示してある。
図4は、本発明による可撓性平型導電体100の断面図を示している。可撓性平型導電体100は、電気絶縁カバー106によって囲まれている二層の導電層102、104を備えている。二層の導電層102、104は例えば銅又はアルミニウムで作製することができる。本発明によると、可撓性平型導電体100にフィルタの機能を組み込む目的で、二層の導電層102、104は誘電体108によって互いに分離されている。この結果として、金属の導電層102、104を更にパターニングすることなく、導電体間にキャパシタンスが生じ、このキャパシタンスは、次の等式[1]によって計算される。
Figure 0004184336
使用される誘電体は、好ましくは、可撓性を有するセラミック誘電体であって、誘電率εr=100〜5000であり、二層の金属の導電層102、104の間に埋め込まれ、積層化によって二層の外側の絶縁フォイル106に結合されている。
有利な実施形態によると、本発明による出力ラインは、全長2m、断面積2×0.25mm2とすることができる。形状パラメータ及び電気的パラメータの値は、例えば、銅フォイルの幅:7mm、銅フォイルの厚さ:35μm、誘電体層の厚さ5μm、比誘電率εr=1000、絶縁フォイルの厚さ25μmとすることができる。
外側絶縁層106の均一な積層を達成する目的で、可撓性平型導電体(ライン)100は、最終的な全幅が7.5mmであり、厚さはわずか0.125mmである。これらの寸法は、図22に示すように可撓性平型導電体100が電源装置において使用される場合に、空間を節約して巻き取る目的に特に適している。(例えば図1に示す)従来の丸型コンダクタと比較すると、このような可撓性平型導電体は、占有する空間が22%少ない。
上記の模範的なパラメータ値の場合、二層の導電体102、104の間の総キャパシタンスは約25μFとなる。スイッチング周波数が例えば100kHzであるスイッチモード電源装置の場合、出力電圧の十分なフィルタリング特性を得るのに、この値は十分である。更に、セラミックの誘電体108は、同等の電解コンデンサよりも良好な高周波特性、特に低い等価直列抵抗(ESR)を持ち、従って、キャパシタンスが比較的低いにもかかわらず、ラインの端部において十分に小さな電圧リプルが達成される。更に、キャパシタンスの分布領域がラインの表面全体にわたり、さらに、銅電極によって極めて良好な熱伝達が得られることから、可撓性平型導電体100の場合に起こる自己加熱効果は、例えば誘電体に大きな電流が流れたとしても小さい。
本発明によると、二層の導電層のうちの第1の導電層102は、蛇行構造が形成されるようにパターニングされており、この種類の構造を図6に示す。本発明の第1の実施形態によると、反対側の銅フォイル104はパターニングされないままであり、これによって、コンデンサに並列に接続されるインダクタンスが形成されている。このインダクタンスの値は、一巻きのフラット方形コイルの場合の式に基づいて、近似的に計算することができる。
本発明によると、必要なインダクタンスが確立されるように、個々の蛇行素子110が可撓性平型導電体の平面内に連続的に並置されている。
図6に示した蛇行構造は、比較的面積の小さなそれぞれの開口109、111によって規定される蛇行素子110が連続的に並置されることによって構成されている。この構造においては、組み込まれるフィルタに必要なインダクタンスは、可撓性平型導電体の平面内における簡潔な方法のみで確立することができ、例えば特開平06−139831号公報に記載されているタイプの折り曲げを形成する必要がない。この方法では、インダクタンスを得るのに必要であれば、可撓性平型導電体の全長にわたり蛇行素子110を形成することができる。ただし、このことは絶対的に必要なものではなく、それぞれの場合に必要なパラメータに依存する。
次に、得られるインダクタンスを、図7を参照しながら近似的に計算する。この場合、図7に示した蛇行素子110のインダクタンスは、巻径a、導電トラックの幅wの一巻きのみのフラット方形コイルの基本的な形状によって近似できるものと想定する。このとき、このような蛇行素子110のインダクタンスLは、次の式[2]によって計算できる。
Figure 0004184336
図7の個々の蛇行素子110は、導電トラック102の導電材料における比較的小さなスロット109によって規定されていることを特徴とする。個々の蛇行素子110の間には、スロット111が配置されており、このスロット111は、図示した実施形態においてはスロット109と同じ寸法である。スロットは、例えば、長さが約3.5mmで、幅がわずか0.2mmでよい。従って、縁部長さaが7mmであるとき、残りの導電トラック幅wは3.4mmである。これら二つの値を式[2]に代入すると、上記の寸法を持つ一つの蛇行素子110のインダクタンスは、約9nHである。なおこの計算では、金属層の厚さtは35μmであると想定した。
従って、可撓性平型導電体の長さ2m全体にわたり蛇行素子110が並置されると、インダクタンスは2.5μHとなる。蛇行素子の特殊な形状のため、直流抵抗はわずかに約1.4%増大するのみである。
図8は、本発明の更なる有利な実施形態を示している。可撓性平型導電体の長手方向軸に対して横に配置されているスロット112によって誘電体108を分断すると、二つのサブエリアA1、A2が得られる(図をわかりやすくするためパターニングされた導電層102は上に示してある)。図8における構造の等価回路は、図2によるΠフィルタである。
一定のインダクタンスにおいて、可撓性平型導電体100の長手方向に沿ってスロット112の位置を変えることによって、総キャパシタンスの任意の割合を達成することができる。上記の寸法の場合には、長さ1ミリメートルあたり約10nFのキャパシタンスに相当する。しかしながら、製造許容差の観点から、誘電体領域A1、A2の一方の最小寸法は、約1mmを下回らない必要がある。
携帯電話などのモバイル通信機器におけるフィルタリングキャパシタンスとしては、キャリアがメガヘルツ周波数範囲に混入しないように、ラインの端部において小さなキャパシタンスが特に望ましい。これは、可撓性平型導電体の長手軸の方向に延びるように誘電体108に設けられる追加のスロット114によって達成することができる。この追加の実施形態は、図9に図式的に示してある。この実施形態の場合、キャパシタンスが半分である二つの別個のコンデンサが得られ、これらはエリアA3、A4として表してあり、背面の金属の導電層104によって直列に接続されている。この方法においては、結果のキャパシタンス約2.5nFが得られる。エリアA3がエリアA4の約1/6であるように断面114が非対称に配置されている場合、式[3]から得られるキャパシタンスは次のようになる。
Figure 0004184336
今日の設計規則の枠組みの中での最小キャパシタンスは、わずか1mm×1mmの誘電体領域が三つ残るような広い幅で複数の横スロット114が実装されるときに得られる。この結果、直列接続において約100pFの総キャパシタンスとなる。
本発明の重要な利点は、このキャパシタンスが消費機器に非常に近い位置にあることと、従って従来のラインにおいて混入する干渉周波数がずっと効果的に抑制されることである。これにより、おそらくは消費機器において追加のフィルタリングを省略することができ、消費機器をより単純かつ低コストで製造できる。
様々な縦帯状部112及び横帯状部114を選択することによって、最大のキャパシタンス及びインダクタンスの枠組みの中で任意のフィルタの組み合わせを製作することができる。また、このようにして多段フィルタを製作することもできる。
図10は、このタイプの多段フィルタが中に組み込まれた可撓性平型導電体100を示している。対応する電気等価回路は、図11に示してある。
前述のフィルタ特性を実施できる様々な変形例を説明するために、図11のフィルタは、それぞれの一般的な段に分割されている。各段は、長手方向のインダクタンスが約9nHで、オーム抵抗が約100mΩであり、横断方向のキャパシタンスCiが85nFであると想定する。図12は、一般的な段「i」を図式的に示している。
図13は、10段、20段、又は30段を有する可撓性平型導電体の伝達関数を示している。参照数字116は、図12による一般的な段が10段並置されている場合の曲線を示し、曲線118は、20段の場合の伝達関数を表し、曲線120は、30段の場合の伝達関数を表している。図13からわかるように、段数が増すと、限界周波数は一定のままであり、フィルタの峻度のみが大きくなる。100kHz未満の周波数範囲においては、フィルタの効果は比較的小さい。
可撓性平型導電体の導電層102、104に蛇行構造が存在しないとき、すなわちインダクタンスを無視できる場合には、キャパシタンスのみが有効であり、図14に示したタイプの単純なRCフィルタが得られる。長さ2mによって達成できる総キャパシタンスC1は、25μFである。
高周波特性を向上させる目的で、消費機器の近傍のみに可撓性平型導電体をパターニングすることによって、この配置構成の下流にLC回路を接続することができる。この結果のフィルタは、図15に等価回路として示したRCLCフィルタである。図14及び図15によるフィルタ構造の伝達関数は、周波数の関数として図16に示してある。曲線122は、図14による単純なRCフィルタの伝達関数を表しており、曲線124は、図15によるRCLCフィルタの伝達関数を表している。曲線124からわかるように、RCLCフィルタの場合には、約5.5MHzの共振が起きている。これは、LC回路の共振周波数である。約8MHz以上では、単純なRCフィルタの場合よりも減衰が良好になる。限界周波数(従って高周波減衰特性)は、LCフィルタの値を変えることによって変化させることができる。
図17は、図15によるフィルタにおいて、キャパシタンスC2の値を変化させたときの伝達関数を示している。この場合、キャパシタンスC2の値は、50nF〜200nFの範囲内で50nF単位で変化させた。C2の値が増すと、限界周波数が下がる。このことは、インダクタンスL1を変化させることによっても、同様に達成することができる。図17において、曲線126は、C2=50nFの場合の伝達関数を表しており、曲線128はC2=100nFの場合の伝達関数を表しており、曲線130はC2=150nFの場合を表しており、曲線132はC2=200nFの値を表している。
誘電体108の上面及び下面の導電体領域102、104の両方を蛇行形状にパターニングすることによって、インダクタンスを更に増大させることができる。全長にわたり利用すると、インダクタンスを更に二倍にすることができる。
図18からわかるように、該当する長さにわたり、プッシュプルフィルタ(ディファレンシャルモードフィルタとも呼ばれる)が得られる。このフィルタの場合、上記のパラメータで、最大22μFの有効キャパシタンス及び最大7μHの有効インダクタンスを得ることができる。この構成は、二層の導電体領域が同一にパターニングされるときに得られる、すなわち、同じ向きに配置された蛇行素子110を有する構成となる。
図19は、図18による配置構成に対応する等価回路を示している。
しかしながら、図20に示すように、二層の導電体領域102、104が、鏡反転された状態に配置されており、従って蛇行素子110が反対向きに配置されている場合には、図21に示した等価回路を持つコモンモードフィルタ110が得られる。この方式では、上面及び下面の二つのインダクタンスの反対方向の磁界によって、同じ方向の干渉を排除することができる。
本発明による可撓性平型導電体は、図22に示したタイプの電源(mains power supply)の場合に、特に有利に使用することができる。この場合、可撓性平型導電体は、実際の電源装置201と出力プラグ202との間の接続を確立する出力ライン203として使用される。図22に示すように、出力プラグ202を複数の異なる消費機器205(例:携帯電話、PDA、CD/DVD/MD/MP3再生装置など)に接続して、これらの装置に電気エネルギを供給することができる。図示した実施形態においては、電源装置201には巻き取り器204が設けられており、これは、例えば特許文献1に記載されている巻き取り器と同様に実施することができる。なお図22においては、図の明瞭性を保つため、電源装置201のカバーは破線によって示してある。
本発明による可撓性平型導電体が出力ライン203として使用されるとき、出力ラインの与えられた形状において非常に多岐にわたるフィルタ配置構成を実現することができる。ライン構造の寸法が小さくなることに加えて、電源装置201については、特に占有空間が小さくコストが減少するように実施される。しかしながら、出力プラグ202に接続される端末機器(図示せず)においても、個別の入力フィルタを省略できるため、空間及びコストを低減させることができる。本発明による可撓性平型導電体では、その構造が平面であることと、再現性が高く製造が容易であることとによって、製造許容差が小さく、すなわち、フィルタ構造を高い再現精度で形成することができる。
最後に、本発明による解決策では、追加の軟化材(softener)を用いることなく環境的に有利な材料を使用することができる。
先行技術に係るプラグイン電源装置の斜視図 二次側フィルタ構造の回路図 別の二次側フィルタ構造を示す図 本発明に係る可撓性平型導電体の断面図 図4に係る可撓性平型導電体の略平面図 本発明に係る可撓性平型導電体の第1の実施形態の平面図 図6に係る一つの蛇行構造の模式図 第2の有利な実施形態に係る可撓性平型導電体の模式図 第3の有利な実施形態に係る可撓性平型導電体の模式図 第4の有利な実施形態に係る可撓性平型導電体の模式図 図10による配置構成の電気的等価回路を示す図 図11による等価回路の一般的な段を示す図 図12による、10段、20段、又は30段を有するフィルタの伝達関数を示す図 図5による配置構成の電気的等価回路を示す図 RCLCフィルタの電気的等価回路を示す図 図14及び図15によるフィルタ構造の伝達関数を示す図 図15による構造の様々な伝達関数を示す図 更なる実施形態に係る可撓性平型導電体を示す図 図18による構造の電気的等価回路を示す図 本発明に係る可撓性平型導電体の更なる有利な実施形態を示す図 図20による配置構成の電気的等価回路を示す図 本発明に係る可撓性平型導電体を有する電源装置の透視図を示す図

Claims (9)

  1. 一対の細長の導電層を、対向配置し、誘電体層により相互に絶縁し、電気絶縁カバーにより包囲してなる可撓性平型導電体であって、
    前記導電層の各々において、幅方向両端部から交互に内部へ伸延する開口部を設けて前記導電層の各々を蛇行させ、前記導電層を、前記蛇行により形成される矩形波形状の位相を相互に一致させ又は反転させて配置することにより、フィルタを形成する、
    ことを特徴とする可撓性平型導電体。
  2. 前記導電層を、前記蛇行により形成される矩形波形状の位相を相互に一致させて配置することにより、プッシュプルフィルタを形成する、
    ことを特徴とする請求項1記載の可撓性平型導電体。
  3. 前記導電層を、前記蛇行により形成される矩形波形状の位相を相互に反転させて配置することにより、コモンモードフィルタを形成する、
    ことを特徴とする請求項1記載の可撓性平型導電体。
  4. 前記誘電体層は、可撓性を有するセラミック誘電体によって形成されている、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の可撓性平型導電体。
  5. 前記誘電体層に開口部を設けることにより、前記誘電体層が複数のサブエリアに分割されている、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の可撓性平型導電体。
  6. 前記誘電体層の前記複数のサブエリアは、Πフィルタが形成されるように前記導電層に接続されている、
    ことを特徴とする請求項5記載の可撓性平型導電体。
  7. 前記誘電体層に、前記導電層の幅方向に伸延する開口部と、前記導電層の長さ方向に伸延する開口部とを設ける、
    ことを特徴とする請求項5又は請求項6記載の可撓性平型導電体。
  8. 電源装置本体と、
    前記電源装置に設けられた一次側コネクタと、
    請求項1から請求項7のいずれかに記載の可撓性平型導電体を介して前記電源装置本体に接続された二次側コネクタと、
    を有することを特徴とする電源装置。
  9. 前記可撓性平型導電体を巻き取る巻き取り器をさらに有する、
    ことを特徴とする請求項8記載の電源装置。
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