JP4183370B2 - トルク計測装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転機器の回転速度およびトルクを遠隔かつ非接触で計測するトルク計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
回転機器のトルクを非接触で計測する技術としては、特開平6−34462号公報に開示された「トルク検出装置」が知られている。このトルク検出装置は、自動車などの動力伝達装置のシャフト部に発生するトルクを検出するものである。
【0003】
このトルク検出装置の構成を図29に示す。図29に示すように、トルク検出装置は被測定回転体であるシャフト1の外周面に効率良く光を反射する線状の光反射体2が設けられており、この光反射体2に相対して発光素子3a,4aおよび受光素子3b,4bを各1個ずつ備えて構成された第1および第2の検出部3,4が配置されている。これらの検出部3,4は、発光素子3a,4aによってシャフト1の軸方向の異なる2個所に光をそれぞれ照射し、その反射光を受光素子3b,4bで検出するように構成されている。
【0004】
したがって、シャフト1を回転させると、受光素子3b,4bは、一周期毎に光反射体2からの信号をそれぞれ検出する。そして、その検出信号を波形整形回路によって整形することにより、図30に示すように受光素子3bのパルス信号および受光素子4bのパルス信号を得ることができる。パルス信号の周期Tが、一周期の回転時間となる。また、受光素子3bのパルス信号に対する受光素子4bのパルス信号の遅れ時間tを用い、下記の式(1)に従ってトルク:Fを計算することができる。
【0005】
【数1】
Figure 0004183370
【0006】
このように上記トルク検出装置では、発光素子3a,4aからシャフト1に光を照射し、光反射体2の反射光を受光素子3b,4bで受光する。そして、図31に示す光反射体2の検知信号に基づいて図30に示すパルス信号を生成し、このパルス信号の周期から回転速度やトルクを算出するようにしている。
【0007】
また、回転機器のトルクを計測可能な技術としては、特開平7−325095号公報に開示された「回転速度測定装置」が挙げられる。
【0008】
この回転速度測定装置の構成を図32に示し、この図32では主要な部分のみに符号を付してある。図32に示す回転速度測定装置では、設定周波数でパルス発光させたレーザダイオード5の光線をコリメータレンズ6によって平行光にして被測定回転体7に照射する。この照射光の反射は、被測定回転体7表面に形成された凹凸8などによって変化するため、被測定回転体7の回転に応じて反射光の強度が変化する。
【0009】
そこで、この反射光をレンズ9を用いてフォトダイオード10で受光し、この受光信号を信号処理することによって回転速度を算出する。この信号処理では、まず500kHzの周波数成分を通過させる帯域通過フィルタ(BPF)11によって、パルス変調させたレーザ光の反射光の信号を抽出する。この後、低域通過フィルタ(LPF)12によって、高周波の信号成分を除去する。その除去後の信号の時間変化は、被測定回転体7の回転周期に対応した反射光の強度変化となる。
【0010】
次に、制御回路13によって信号をデジタル化して高速フーリエ変換を行い、図33に示す周波数分布を求める。被測定回転体7の回転周波数は、分布頻度の大きい周波数fとなる。回転周期Tは、1/fである。
【0011】
トルクを計測する場合は、本回転速度測定装置を2個所に設置する。この場合、図30に示す検知信号の遅れ時間tは、式(2)に従って求めることができるので、式(1)を用いてトルクを計算することができる。
【0012】
【数2】
Figure 0004183370
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の回転機器のトルクを非接触で計測するトルク検出装置では、図31に示す検知信号の立上り時間が通常数十μs程度である。したがって、この立上り時間より高い時間精度でパルス信号を生成してパルス信号の周期を求めることができない。このため、回転速度が回転毎に微妙に変化するような場合には、回転毎の回転速度やトルクを高精度に求めることができないという課題がある。例えば、軸径850mm、回転速度が3000rpmとなる発電機器では、発電効率を高精度に監視するため回転毎に100nsの測定精度でパルス信号の周期を計測してトルクを求めることが望まれている。
【0014】
一方、後者の回転機器の回転速度を非接触で計測する回転速度測定装置では、被測定回転体7の回転周期に対応した信号を抽出してフーリエ変換し、その周波数分布から回転周波数fを特定する。この装置では、図33に示すように回転周波数fの分布頻度が大きい理想的な場合、回転周波数fの特定が可能となる。
【0015】
しかしながら、一般に、回転体の回転速度は微妙に変動することが通常であり、図34に示すように回転周波数fを中心に拡がる分布を有する。このような周波数分布を示す場合は、回転周波数fの特定が困難であるため、式(1)および式(2)を用いて高精度に回転速度やトルクを計算することができないという課題がある。また、この装置では、周波数分布から回転周波数fを特定するため、原理的に回転毎の回転速度を求めてトルクを計算することができないという課題がある。
【0016】
そこで、本発明は上記事情を考慮してなされたもので、回転速度が微妙に変動する回転体に対して10nsより高い測定精度で回転毎に回転周期を求め、回転毎の回転速度およびトルクを高精度に計測可能なトルク計測装置を提供することを目的とする。
【0017】
また、本発明の他の目的とするところは、被測定体の使用条件や雰囲気環境によって複数の反射体が外れることなく、被測定体の回転中、軸方向の移動、軸方向以外で変化方向と移動量が駆動側および負荷側でそれぞれ異なる位置変化が発生した場合や、装置にノイズや性能低下が発生した場合であっても、軸方向の変化方向および移動量を計測するとともに、トルクを高精度に計測可能なトルク計測装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、この光線を複数の光線に分岐し、各光線のビーム径をそれぞれ調整して被測定体に照射するビーム調整手段と、前記被測定体の表面に取り付けて前記複数の光線の反射状態をそれぞれ変化させる複数の反射手段と、前記複数の光線のそれぞれの反射光の強度変化を検知する複数の検知手段と、これら検知手段の出力信号に基づいて前記被測定体のトルクを演算する信号処理手段とを備え、前記信号処理手段は、複数の検知手段の出力を相関処理して被測定体のトルクを求める相関処理手段を備え、前記複数の反射手段は、刻印方式、印刷方式、エッチング方式などによって被測定体に直接反射パターンが形成され、さらに、前記被測定体の回転軸と平行な上側バーコード部及びこの回転軸と所定の角度を保つ下側バーコード部を有し、前記上側バーコード部と下側バーコード部との間隔から照射位置が求められ、この照射位置から前記被測定体の軸方向に関する移動量及び移動方向が求められるものである。
【0019】
請求項1記載の発明によれば、ビーム調整手段によって光線を複数の光線に分岐し、各光線のビーム径を数μmに調整して被測定体に照射することができる。この被測定体には高効率で反射する複数の反射手段が設けられているため、複数の検知手段では回転毎に立上がり時間が急俊なパルス信号を得ることができる。このパルス信号の立上がり時間は、照射された光線のビーム径が数μmであるために非常に短くなる。前記被測定体が、例えば軸径850mm、回転速度3000rpmの回転体の場合、立上がり時間が10ns程度のパルス信号となる。信号処理手段では、パルス信号間の時間間隔を測定することによって所定の高い測定精度で回転周期を計測することができる。トルクは、複数の検知手段が出力するパルス信号から遅れ時間を演算して求めることができる。さらに、第1の検知手段に取り付けられた位置変動計測手段によって、第2の検知手段をモニタ監視することができ、振動や衝撃などで発生する第1および第2の検知手段の位置変動を計測することができる。この結果、第1および第2の検知手段の位置変動が原因となって発生するトルク計測精度の低下を低減させることができる。
さらに、複数の反射手段は、刻印方式、印刷方式、エッチング方式などによって被測定体に直接反射パターンが形成され、さらに、前記被測定体の回転軸と平行な上側バーコード部及びこの回転軸と所定の角度を保つ下側バーコード部を有し、前記上側バーコード部と下側バーコード部との間隔から照射位置が求められ、この照射位置から前記被測定体の軸方向に関する移動量及び移動方向が求められる。
【0020】
また、請求項2に記載の発明は、光線を照射する照射手段と、この光線を複数の光線に分岐し、各光線のビーム径をそれぞれ調整して被測定体に照射するビーム調整手段と、前記被測定体の表面に取り付けて前記複数の光線の反射状態をそれぞれ変化させる複数の反射手段と、前記複数の光線のそれぞれの反射光の強度変化を検知する複数の検知手段と、これら検知手段の出力信号に基づいて前記被測定体のトルクを演算する信号処理手段とを備え、前記信号処理手段は、複数の検知手段の出力を相関処理して被測定体のトルクを求める相関処理手段を備え、前記複数の反射手段は、前記被測定体に一周分巻き付けられ、この上端面と下端面とを突き合わせて取り付けられ、さらに、前記被測定体の回転軸と平行な上側バーコード部及びこの回転軸と所定の角度を保つ下側バーコード部を有し、前記上側バーコード部と下側バーコード部との間隔から照射位置が求められ、この照射位置から前記被測定体の軸方向に関する移動量及び移動方向が求められるものである。
【0021】
請求項2記載の発明によれば、複数の反射手段は、前記被測定体に一周分巻き付けられ、この上端面と下端面とを突き合わせて取り付けられ、さらに、前記被測定体の回転軸と平行な上側バーコード部及びこの回転軸と所定の角度を保つ下側バーコード部を有する。この上側バーコード部と下側バーコード部との間隔から照射位置が求められ、この照射位置から被測定体の軸方向に関する移動量及び移動方向が求められる。
【0053】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0054】
[第1実施形態]
図1は本発明に係るトルク計測装置の第1実施形態を示す構成図である。
【0055】
図1に示すように、第1実施形態のトルク計測装置は、光線を照射する照射装置20と、この光線を第1および第2の光線に分岐し、各光線のビーム径を調整して被測定体に照射するビーム調整装置21と、被測定体の表面に取り付けて第1および第2の光線の反射状態を変化させる第1および第2の反射体22,23と、第1および第2の光線の反射光の強度変化を検知する第1および第2の検知装置24,25と、これら検知装置24,25の出力信号から回転周期を計算して被測定体のトルクを演算する信号処理手段としての信号処理装置26とから大略構成されている。
【0056】
照射装置20は、指向性を有する光線を照射する光源で構成される。本実施形態では、波長632.8nmで出力10mWの連続光を照射するTEM00モードのHe−Neレーザとする。しかし、このHe−Neレーザに限定されることはなく、各種レーザが適用可能である。また、発光ダイオードやランプなどにレンズ,スリット,ピンホール,リフレクターを組合わせて特定方向に高強度の光線を照射することができるようにしたパルス点灯型または連続光型の光源も適用可能である。
【0057】
照射装置20の光線は、ビーム調整装置21のビームスプリッタ27によって反射光と透過光に分割される。反射光側には、レンズ29,31、ビームスプリッタ33、集光レンズ35が同一光路上に順次配置され、その反射光は、レンズ29,31、ビームスプリッタ33、集光レンズ35を経て被測定体37に照射される。一方、透過光側には、反射用のミラー28をレンズ30,32、ビームスプリッタ34、集光レンズ36が同一光路上に順次配置され、ビームスプリッタ27にて分割された透過光は、ミラー28で反射してレンズ30,32、ビームスプリッタ34、集光レンズ36を経て被測定体37に照射される。
【0058】
この場合、ビームスプリッタ27,33,34は、波長板で構成することもできる。また、レンズ29およびレンズ31で構成される光学系は、40倍の拡大光学系であり、ビームエキスパンダーで代用することができる。同様に、レンズ30とレンズ32についてもビームエキスパンダーで代用することができる。集光レンズ35,36は、球面収差を補正可能なアクロマティックレンズで構成したり、アポクロマティックレンズなどのアプラナート、非球面レンズで構成することもできる。
【0059】
第1および第2の反射体22,23は、被測定体37の回転毎に照射された光線を反射するように取り付けられ、これらの反射体22,23は、光線を高効率で反射するシール状ミラーとする。なお、これらの反射体22,23は、光線を高効率で反射する物質であれば、いかなるものでも適用可能である。
【0060】
被測定体37は、例えば回転速度:3000rpm,周速:約125m/sで回転する直径:850mmの回転機器が用いられ、負荷装置38によって被測定体37の片側端に負荷を与えることができるものとする。この回転機器として本実施形態では、例えばコンバインドサイクル発電システムにおける蒸気タービンと発電機間のカップリング部が適用される。
【0061】
なお、本実施形態の被測定体37は、直径1〜850mm、材質が鉄またはステンレス鋼などで、負荷値が数万[Nm]の回転機器に適用可能である。
【0062】
また、本実施形態では、微粒子,流体,気体などの微少粒子、自動車,航空機,船舶,列車などの移動物体、ねじれや伸縮が発生する機器を被測定体37とし、変位量,速度,加速度を測定することもできる。
【0063】
第1および第2の反射体22,23による反射光は、アバランシュフォトダイオードによって構成した第1および第2の検知装置24,25によって検知され、これらの検知装置24,25には、光電子増倍管,フォトダイオードなどが適用可能である。そして、第1および第2の検知装置24,25の検知信号は、汎用型の計算機で構成した信号処理装置26に伝送される。この信号処理装置26は、第1および第2の検知装置24,25の出力変動に合わせて閾値を変えて検知信号を抽出する変動閾値設定手段を備えている。
【0064】
以上のように構成された第1実施形態のトルク計測装置の作用について説明する。
【0065】
照射装置20から照射されたビーム径0.65mmのレーザ光は、ビームスプリッタ27によって反射する第1のレーザ光と透過する第2のレーザ光とに分離される。まず、第1のレーザ光に関しては、レンズ29およびレンズ31の拡大光学系によってビーム径が25mmに拡大される。この拡大された第1のレーザ光は、ビームスプリッタ33を透過した後、集光レンズ35によって被測定体37の表面に照射される。この場合、第1のレーザ光のビーム径が、被測定体37の表面で焦点を結ぶように集光レンズ35の位置を微調整する。この焦点のビーム径:Wは、式(3),(4)から計算することができる。
【0066】
【数3】
Figure 0004183370
【数4】
Figure 0004183370
【0067】
本実施形態では、λ=632,8nm,φ=25mm,f=50mmであり、ビーム径:W=1.6μmとなる。したがって、被測定体37の表面における第1のレーザ光は、ビーム径:W=1.6μmのガウス分布となる。
【0068】
また、被測定体37に照射された第1のレーザ光は、被測定体37に取り付けた第1の反射体22に照射された場合には強く反射するものの、それ以外の被測定体37の表面における反射は極めて微弱である。このため、回転毎に一定時間だけ第1のレーザ光の反射光を得ることができる。この反射光は反射体22で正反射して、照射された光線と同一の光路で集光レンズ35に入射する。この集光レンズ35によって、反射光のビーム径:φ’は、φ’=25mmになる。ここで、照射された光線のビーム径:φと反射光:φ’が同一の値であれば、被測定体37の表面で焦点が結ばれていることを確認可能となる。
【0069】
そして、ビーム径:φ’=25mmとなった反射光は、ビームスプリッタ33によって分離され、一方の反射光は、アバランシュフォトダイオードによって構成した第1の検知装置24に入射する。この第1の検知装置24では、回転毎に反射体22による強い反射光を一定時間だけ検知するため、図2に示すパルス形状の第1の検知信号39を得ることができる。なお、被測定体37の表面における第1のレーザ光のビーム径が、1.6μmと非常に小さいため、第1の検知信号39の立上がり時間は10ns程度となる。
【0070】
一方、ビームスプリッタ27を透過した第2のレーザ光は、ミラー28で直角に反射される。この後、第2のレーザ光は、第1のレーザ光と全く同様の作用を受け、レンズ30およびレンズ32の拡大光学系、ビームスプリッタ34を透過した後、集光レンズ36によって被測定体37の表面で焦点を結び、ビーム径:1.6μmとなるように照射される。
【0071】
そして、第2の反射体23による反射光は、集光レンズ36によってビーム径:25mmになった後、ビームスプリッタ34によって分離されて第2の検知装置25に入射する。この第2の検知装置24では、回転毎に反射体23の強い反射光を一定時間だけ検知するため、図2に示すパルス形状の第2の検知信号40を得ることができる。なお、被測定体37の表面における第2のレーザ光のビーム径が、第1のレーザ光と同様に1.6μmと非常に小さいため、第2の検知信号40の立上がり時間は10ns程度となる。さらに、信号処理装置26では、第1の検知信号39および第2の検知信号40を取り込み回転周期および軸トルクを演算する。
【0072】
ここで、回転周期は、図2に示すように第1の検知信号39の振幅に閾値を設定し、隣合う閾値の時間間隔から求める。第1および第2の検知信号39,40の振幅電圧は、検知信号毎に変化する場合がある。このため、閾値は、振幅電圧に対する割合で決定して振幅電圧の10%に設定する。この割合は、適当に決定することができる。本実施形態によって得られた回転周期の変化を図3に示す。また、回転周期は、第2の検知信号40から求めることもできる。
【0073】
一方、第2の検知信号40の閾値を第1の検知信号39と同様に設定して第1および第2の検知信号39,40を比較すると、負荷装置38の負荷によって図2に示す遅れ時間が発生する。この結果、遅れ時間と式(1)を用いて回転毎のトルクを求めることができる。
【0074】
このように本実施形態によれば、空間を伝送して被測定体37に照射される第1および第2のレーザ光は、被測定体37の表面でビーム径が1.6μmとなる。この反射光を検知装置24,25によって検知すると、被測定体37には反射体22,23が取り付けられているため、立上がり時間が10ns程度の第1および第2の検知信号39,40を回転毎に得ることができる。そして、信号処理装置26では、検知信号39,40の時間的な振幅変動に合わせた閾値を設定することによって、図3に示す所定の精度で被測定体37の回転周期を計測することができる。そして、図2に示す遅れ時間と式(1)を用いて、回転毎のトルクを所定の高精度で求めることができる。
【0075】
この場合の計測精度は、トルク計測誤差が0.5%(計測角:6.85×10−4deg)となり、渦電流センサを用いた計測装置の計測誤差が5〜10%であることから、計測精度を格段に高めることが可能となる。
【0076】
[第2実施形態]
図4は本発明に係るトルク計測装置の第2実施形態を示す構成図である。なお、前記第1実施形態と同一または対応する部分には同一の符号を付して説明する。以下の各実施形態も同様である。
【0077】
図4に示すように、第2実施形態のトルク計測装置は、光線を照射する照射装置20と、この照射装置20の光線を伝送する光伝送装置41と、その光線を第1および第2の光線に分岐し、各光線のビーム径を調整して被測定体37に照射するビーム調整装置44と、被測定体37の表面に取り付けて第1および第2の光線の反射状態を変化させる第1および第2の低反射体51,52と、第1および第2の光線の反射光の強度変化を検知する第1および第2の検知装置24,25と、これら検知装置24,25の出力信号から回転周期を計算して被測定体37のトルクを演算する信号処理装置26とから大略構成されている。
【0078】
照射装置20の光線を伝送する光伝送装置41は、光線を光ファイバに入射させるレンズ42、光ファイバ43で構成する。この光ファイバ43は、例えばSI型単一モードであり、コア径:φ=5μm、開口数:0.11の石英ファイバとする。光ファイバ43のコア径は、可及的に小さい方が望ましい。また、光ファイバの種類に関しては、照射装置20のHe−Neレーザの光線を伝送できれば良いため、SI型やGI型、単一モードや多モードに限定されることなく、多成分系ファイバ,プラスチックファイバ,ポリマクラッドファイバなど各種のファイバが適用可能である。さらに、ビーム調整装置44に設置された光コネクタ45は、光ファイバ43を着脱可能な構造になっているため、状況に応じて必要な長さの光ファイバを接続することができる。
【0079】
光コネクタ45によってビーム調整装置44に伝送された光線は、分岐コネクタ46によって光ファイバ47,48へ分岐される。光コネクタ45は、金属環を用いたバット結合(平面と平面との結合)で光ファイバ43とビーム調整装置44とを接合する。ここで、光コネクタ45は、上記の他にV溝を用いたバット結合、レンズによる伝送などでも構成することができる。また、光ファイバ47,48は、光ファイバ43と同一の光ファイバとする。分岐コネクタ46はプリズムで構成されており、二方向に分岐できるように構成されている。
【0080】
光ファイバ47へ伝送されて出射する光は、レンズ49、ビームスプリッタ33、集光レンズ35を経て被測定体37に照射される。一方、光ファイバ48へ伝送されて出射する光は、レンズ50、ビームスプリッタ34、集光レンズ36を経て被測定体37に照射される。レンズ49,50は、球面収差を補正可能なアクロマティックレンズで構成したり、アポクロマティックレンズなどのアプラナート、非球面レンズで構成することもできる。
【0081】
第1および第2の低反射体51,52は、被測定体37の回転毎に一定時間の間だけ照射された光線を反射しないように取り付けられる。これら低反射体51,52は、被測定体37表面よりも反射率が極めて低い黒色のビニル樹脂からなり、これらの低反射体51,52は、光線を吸収する物質であれば、いかなるものでも適用可能である。
【0082】
以上のように構成された第2実施形態のトルク計測装置の作用について説明する。
【0083】
照射装置20から照射された例えばビーム径0.65mmのレーザ光は、レンズ42によって光ファイバ43へ導かれ、この光ファイバ43によって伝送された光線は、光コネクタ45によってビーム調整装置44へ導かれる。そして、その光線は、分岐コネクタ46によって光ファイバ47,48へ均等に分岐される。光ファイバ47に伝送されて出射する第1のレーザ光は、まずレンズ49によって平行光にされる。この平行光となった第1のレーザ光は、ビームスプリッタ33を透過した後、集光レンズ35によって被測定体37の表面に照射される。
【0084】
この場合、第1のレーザ光のビーム径が、被測定体37の表面で焦点を結ぶように集光レンズ35の位置を微調整する。被測定体37の表面におけるビーム径:Wは、近似的に式(5)から計算することができる。
【0085】
【数5】
Figure 0004183370
【0086】
本実施形態では、レンズ49の開口数を光ファイバの開口数と同一とするためNAIN=0.11となる。NAOUT=0.25、φ=5μmであるため、ビーム径:W=2.2μmとなる。したがって、被測定体37の表面における第1のレーザ光は、ビーム径:W=2.2μmとなっている。
【0087】
被測定体37に照射された第1のレーザ光は、被測定体37に取り付けた第1の低反射体51に照射された場合には反射しないが、それ以外の被測定体37の表面では反射される。このため、回転毎に一定時間だけ第1のレーザ光の反射光がない状態を得ることができる。反射光は、被測定体37の表面のスペックルパターンである。反射光が存在する場合は、照射された光線と同一の光路で集光レンズ35に入射する。そして、集光レンズ35によって、反射光のビーム径:φ’は、φ’=25mmになる。ここで、照射された光線のビーム径:φと反射光:φ’が同一の値であれば、被測定体37の表面で焦点が結ばれていることを確認することができる。
【0088】
そして、ビーム径:φ’=25mmとなった反射光は、ビームスプリッタ33によって分離され、一方の反射光は、アバランシュフォトダイオードによって構成した第1の検知装置24に入射する。この第1の検知装置24では、回転毎に一定時間だけ第1のレーザ光の反射光がない状態を検知するため、図5に示すパルス形状の第1の検知信号53を得ることができる。被測定体37の表面における第1のレーザ光のビーム径が、2.2μmと非常に小さいため、第1の検知信号53の立下がり時間は10ns程度となる。
【0089】
一方、分岐コネクタ46によって光ファイバ48へ分岐されて出射する第2のレーザ光は、第1のレーザ光と全く同様の作用を受け、レンズ50によって平行光となってビームスプリッタ34を透過した後、集光レンズ36によって被測定体37の表面で焦点を結ぶように照射される。この被測定体37の表面におけるビーム径は、2.2μmである。
【0090】
被測定体37に照射された第2のレーザ光は、被測定体37の表面に照射された場合には反射光が存在し、低反射体52に照射された場合は反射光が存在しないので、回転毎に一定時間だけ第2のレーザ光の反射光がない状態を得ることができる。反射光が存在する場合は、照射された光線と同一の光路で集光レンズ36に入射する。そして、照射された光線と反射光のビーム径が同一の値であれば、被測定体37の表面で焦点が結ばれていることを確認することができる。そして、反射光は、ビームスプリッタ34によって分離され、一方の反射光は、アバランシュフォトダイオードによって構成した第2の検知装置25に入射する。
【0091】
この第2の検知装置25では、回転毎に一定時間だけ第2のレーザ光の反射光がない状態を検知するため、図5に示すパルス形状の第2の検知信号54を得ることができる。被測定体37の表面における第2のレーザ光のビーム径が、2.2μmと非常に小さいため、第1の検知信号53の立下がり時間は10ns程度となる。さらに、信号処理装置26では、第1の検知信号53および第2の検知信号54を取り込み、回転周期およびトルクを算出する。
【0092】
ここで、回転周期は、図5に示すように第1の検知信号53の振幅に閾値を設定し、隣合う閾値の時間間隔から求める。第1および第2の検知信号53,54の振幅電圧は共に1V程度であるため、閾値は電圧値で固定して0.9Vとする。この閾値は、振幅電圧に応じて適当に決定することができる。本実施形態によって得られた回転周期の変化は、図6に示す前記第1実施形態の測定結果とほぼ同様であった。また、回転周期は、第2の検知信号54から求めることもできる。
【0093】
一方、第2の検知信号54の閾値を第1の検知信号53と同様に設定して第1および第2の検知信号53,54を比較すると、負荷装置38の負荷によって図5に示す遅れ時間が発生する。この結果、遅れ時間と式(1)を用いて回転毎のトルクを求めることができる。
【0094】
このように本実施形態によれば、光ファイバ43によって照射装置20のレーザ光を機器内部や狭隘部へ伝送することができる。そして、第1および第2のレーザ光は、被測定体37の表面でビーム径が2.2μmとなる。この反射光を検知装置24,25によって検知すると、被測定体37には低反射体51,52が取り付けられているため、立下がり時間が10ns程度の第1および第2の検知信号53,54を回転毎に得ることができる。また、信号処理装置26では、その検知信号53,54の振幅電圧値から閾値電圧を固定設定することによって、図6に示す所定の精度で被測定体37の回転周期を計測することができる。さらに、図5に示す遅れ時間と式(1)を用いて回転毎のトルクを所定の高精度で求めることができる。
【0095】
[第3実施形態]
図7は本発明に係るトルク計測装置の第3実施形態を示す構成図である。
【0096】
図7に示すように、第3実施形態のトルク計測装置は、レーザ光を照射する照射装置20と、このレーザ光を第1および第2のレーザ光に分岐し、各レーザ光のビーム径を調整して被測定体37に照射するビーム調整装置21と、被測定体37の表面に取り付けて第1および第2のレーザ光の反射状態を変化させる第1および第2の反射体55,56と、第1および第2のレーザ光の反射光を検知する第1および第2の検知装置24,25と、これら検知装置24,25の出力信号に対して検知信号以外の信号成分を除去するフィルタリング装置57と、検知装置24,25の出力信号を相関処理して被測定体37のトルクを求める相関処理装置58とから大略構成されている。
【0097】
第1および第2の反射体55,56は、図8に示すように、1cm×1cmの大きさに設定され、照射された光線を高効率で反射する帯状の反射部分(白色部分)と光線を高効率で吸収する帯状の吸収部分(黒色部分)とが交互に配置されている。なお、その帯幅は数10μmのオーダーである場合もあり得る。ここで、上記反射部分はミラー状のアルミニウム薄膜、吸収部分(黒色部分)は黒色のビニル樹脂からなる。反射部分の物質は、光線を高効率で反射する物質であればいかなるものでも適用可能であり、吸収部分の物質も光線を吸収する物質であればいかなるものでも適用可能である。
【0098】
また、低反射物質を用いず、ミラー状のアルミニウム薄膜をエッチングまたはハーフエッチングすることによって低反射部分を構成することができる。エッチングの場合、エッチングによって剥き出しになった非測定体37の表面が低反射部分となる。ハーフエッチングの場合、ハーフエッチングされた部分では光が乱反射して正反射が小さくなるため、ハーフエッチング部分が低反射部分となる。そして、第1および第2の反射体55,56は、帯状の縞模様が被測定体37の回転軸と平行となるように配置され、回転毎の一定時間だけ反射光の強度が極端に変動するように取り付けられている。
【0099】
第1および第2の検知装置24,25の検知信号は、フィルタリング処理を行うフィルタリング装置57、相関処理を行う相関処理装置58に伝送される。フィルタリング装置57および相関処理装置58は、汎用型の計算機で構成されている。フィルタリング装置57は、検知信号をサンプリング周波数:1GHzでデジタル化してフィルタリング処理を行う装置であり、LCRを用いたフィルタリング回路で構成することもでき、検知信号に対して直接フィルタリング処理を行うこともできる。また、相関処理装置58についても、相関器で構成することもできる。
【0100】
以上のように構成された第3実施形態のトルク計測装置の作用について説明する。
【0101】
照射装置20から照射されたビーム径0.65mmのレーザ光は、ビーム調整装置21のビームスプリッタ27によって反射する第1のレーザ光と透過する第2のレーザ光とに分離される。この第1のレーザ光は、レンズ29およびレンズ31の拡大光学系によってビーム径が25mmとなる。そして、拡大された第1のレーザ光は、ビームスプリッタ33を透過した後、集光レンズ35によって被測定体37の表面で焦点を結び、ビーム径が1.6μmとなるように照射される。
【0102】
ここで、被測定体37に照射された第1のレーザ光が、第1の反射体55に照射された場合には、反射光が交互に強弱を繰り返す特有の反射状態となるが、それ以外の表面での反射は極めて小さい。このため、回転毎に一定時間だけ反射光が交互に強弱を繰り返す特有の反射状態となる。強い反射状態となった場合は、照射された光線と同一の光路で集光レンズ35に入射する。この集光レンズ35によって、反射光のビーム径:φ’は、φ’=25mmになる。ここで、照射された光線のビーム径:φと反射光:φ’が同一の値であれば、被測定体37の表面で焦点が結ばれていることを確認することができる。
【0103】
そして、ビーム径:φ’=25mmとなった反射光はビームスプリッタ33によって分離され、一方の反射光は、アバランシュフォトダイオードによって構成した第1の検知装置24に入射する。この第1の検知装置24では、この反射光を検知するものの、弱い反射状態になった場合には信号を検知しない。このような反射光の強弱が交互に繰り返されるため、図9に示すように櫛歯形状の第1の検知信号59を回転毎に得ることができる。なお、被測定体37の表面における第1のレーザ光のビーム径が1.6μmと非常に小さいため、第1の検知信号59の立上がりおよび立下がり時間は10ns程度となる。
【0104】
一方、第2のレーザ光は、ミラー28で直角に反射された後、第1のレーザ光と全く同一の作用を受け、レンズ30およびレンズ32の拡大光学系、集光レンズ36によって被測定体37の表面で焦点を結び、ビーム径:1.6μmとなるように照射される。第2の反射体56の弱い反射状態に照射された場合は、反射光が存在しないが、強い反射状態に照射された場合は、照射された光線と同一の光路で集光レンズ36に入射する。そして、この集光レンズ36によってビーム径:25mmになった後、ビームスプリッタ34によって分離されて第2の検知装置25に入射する。
【0105】
この第2の検知装置25では、反射光の強弱が交互に繰り返されるため、図9に示す第1の検知信号59と同様な櫛歯形状の第2の検知信号60を回転毎に得ることができる。なお、被測定体37の表面における第2のレーザ光のビーム径が1.6μmと非常に小さいため、第2の検知信号60の立上がりおよび立下がり時間は10ns程度となる。
【0106】
さらに、第1の検知信号59および第2の検知信号60は、フィルタリング装置57および相関処理装置58に取り込まれて回転周期およびトルクが算出される。すなわち、まず、フィルタリング装置57では、サンプリング周波数を1GHzとして第1および第2の検知信号59,60をデジタル値に離散化する。そして、デジタル値に離散化した第1および第2の検知信号59,60からノイズの周波数成分を除去する。この除去する周波数成分は、信号処理の対象となる反射体55,56による検知信号の周波数が数KHzであるため、50kHz以上の周波数成分とする。
【0107】
次いで、デジタル化してノイズを除去された第1および第2の検知信号59,60は、相関処理装置58に伝送される。この相関処理装置58では、時間的に異なる2つの検知信号59,60の相互相関関数から回転周期を求める。
【0108】
本実施形態では、図10に示すように時間的に異なる二つのパルス信号を含む出力信号を抽出して関数:F(t)とする。相互相関関数:Φ(τ)の定義は、式(6)とする。
【0109】
【数6】
Figure 0004183370
ここで、遅れ時間:τを0から増加させて相互相関関数:Φ(τ)の値を計算する。この計算は、図10に示す最初のパルス信号を時間的に遅れさせて次のパルス信号との重なり度合を調べる操作に相当する。遅れ時間:τが回転周期に近づくと、このパルス信号が次のパルス信号に一致するようになり、相互相関関数:Φ(τ)の値が大きくなる。この値は、双方のパルス信号が最も一致した場合に最大となり、この時の遅れ時間:τが回転周期となる。
【0110】
さらに、本実施形態における相互相関関数:Φ(τ)の計算結果を図11に示す。この結果、回転周期は41.821255msとなる。この回転周期は、第1の検知信号59と同様にして第2の検知信号60から求めることもできる。
【0111】
トルクは、第1の検知信号59と第2の検知信号60との相互相関関数から求める。本実施形態では、図12に示すように第1の検知信号59の出力信号を抽出して関数:G(t)とし、第2の検知信号60の出力信号を抽出して関数:G(t)とする。相互相関関数:Φ(τ)の定義は、式(7)とする。
【0112】
【数7】
Figure 0004183370
ここで、遅れ時間:τを0から増加させて相互相関関数:Φ(τ)の値を計算する。この計算は、第1の検知信号59のパルス信号を時間的に遅れさせ、第2の検知信号60のパルス信号との重なり度合を調べる操作に相当する。第1の検知信号59のパルス信号と第2の検知信号60のパルス信号は同一形状の信号であるため、負荷装置38による負荷が存在しない場合、遅れ時間がなく一致する。一方、負荷装置38による負荷が存在する場合には、第2の検知信号60のパルス信号に遅れ時間が発生する。この遅れ時間は、時間的にずらした第1の検知信号59のパルス信号が第2の検知信号60のパルス信号と一致して相互相関関数:Φ(τ)が最大となった場合の遅れ時間:τである。
【0113】
本実施形態における相互相関関数:Φ(τ)の計算結果を図13に示す。この結果、遅れ時間:τは、τ=111nsとなる。そして、この遅れ時間と式(1)を用いて回転毎のトルクを求めることができる。
【0114】
このように本実施形態によれば、空間を伝送して被測定体37に照射される第1および第2のレーザ光は、被測定体37の表面でビーム径が1.6μmとなる。そして、反射光を検知装置24,25によって検知すると、その反射光の強弱が極端に変動する反射体55,56によって、図9に示される立上がりおよび立下がり時間が10ns程度と非常に短い櫛歯形状の第1および第2の検知信号59,60を回転毎に得ることができる。この第1および第2の検知信号59,60に対し、周波数50kHz以上のノイズ成分をフィルタリング装置57で除去するため、ノイズ環境下であっても立上がりおよび立下がり時間が10ns程度の信号となる。
【0115】
相関処理装置58では、立上がりおよび立下がり時間が10ns程度と非常に短く、複雑な櫛歯形状となった第1または第2の検知信号59または60を相関処理をすることによって、図11に示すように所定の高精度で被測定体37の回転毎の回転周期を計測することができる。さらに、第1の検知信号59と第2の検知信号60を相関処理することによって図13に示す遅れ時間を求め、この遅れ時間と式(1)を用いることによって、所定の高精度で回転毎のトルクを求めることができる。
【0116】
なお、前記第1〜第3実施形態では、ビーム調整装置21,44、第1および第2の検知装置24,25が物理的に結合して固定されている。
【0117】
[第4実施形態]
図14は本発明に係るトルク計測装置の第4実施形態を示す構成図である。
【0118】
図14に示すように、第4実施形態のトルク計測装置は、レーザ光を照射する照射装置20と、このレーザ光を第1および第2のレーザ光に分岐し、各レーザ光のビーム径を調整して被測定体37に照射する第1および第2の光送受信装置61,62と、被測定体37の表面に取り付けて第1および第2のレーザ光の反射状態を変化させる第1および第2の反射体65,66と、第1および第2のレーザ光の反射光を検知する第1および第2の検知装置24,25と、これら検知装置24,25の出力信号に対して検知信号以外の信号成分を除去するフィルタリング装置57と、検知装置24,25の出力信号を相関処理して被測定体37のトルクを求める相関処理装置58とから大略構成されている。
【0119】
照射装置20のレーザ光は、第1の光送受信装置61のビームスプリッタ27によって反射光と透過光に分割される。その反射光は第1の光送受信装置61のレンズ29,31、ビームスプリッタ33および集光レンズ35を経て被測定体37に照射される。一方、透過光は、第2の光送受信装置62に入射してミラー28で反射し、レンズ30,32、ビームスプリッタ34および集光レンズ36を経て被測定体37に照射される。
【0120】
また、第1の光送受信装置61には、第2の光送受信装置62の位置変動を計測する位置変動計測手段としての監視カメラ63が設置されている。この監視カメラ63は画像表示可能な装置であれば良く、ここではCCDカメラを使用している。そして、第2の光送受信装置62には、位置変動を認識するマーク64が設けられている。このマーク64は、監視カメラ63で簡単に認識できるものであれば良く、ここでは、縦1cm×横1cm×厚さ1cmのアルミニウム薄膜を使用している。また、第2の光送受信装置62に特有の傷を付けてマーク64の代用をすることもできる。
【0121】
第1または第2の反射体65,66は、図15に示すように、光線を乱反射させる乱射領域と照射方向と同一方向へ反射させる反射領域とを有し、この反射領域は微少形状のリトロリフレクターで構成し、乱反射領域は微少形状の散乱反射板で構成されている。反射領域の物質は、照射方向と同一方向へ反射する物質であれば適用可能であり、乱反射領域の物質は、乱反射させる物質であれば適用可能である。
【0122】
以上のように構成された第4実施形態のトルク計測装置の作用について説明する。
【0123】
照射装置20から照射されたビーム径0.65mmのレーザ光は、第1の光送受信装置61のビームスプリッタ27によって反射する第1のレーザ光と、透過して第2の光送受信装置62に入射する第2のレーザ光とに分離される。
【0124】
第1の光送受信装置61の内部を進む第1のレーザ光は、レンズ29およびレンズ31の拡大光学系によってビーム径が25mmとなる。そして、拡大された第1のレーザ光は、ビームスプリッタ33を透過した後、集光レンズ35によって被測定体37の表面で焦点を結び、ビーム径が1.6μmとなるように照射される。
【0125】
ここで、被測定体37に照射された第1のレーザ光が、第1の反射体65に照射された場合には、反射と乱反射が交互に繰り返されるため特有の反射を示すようになるが、それ以外の被測定体37の表面での反射は極めて小さい。このため、回転毎に一定時間だけ反射と乱反射を交互に繰り返す特有の反射を示すことになる。
【0126】
反射状態となった場合には、照射された光線と同一の光路で集光レンズ35に入射する。この集光レンズ35によって反射光のビーム径:φ’はφ’=25mmになる。反射光はビームスプリッタ33によって分離され、一方の反射光は、第1の検知装置24に入射する。この第1の検知装置24ではこの反射光を検知するが、乱反射状態になった場合には信号を検知しない。このような反射と乱反射が交互に繰り返されるため、図9と同様の櫛歯形状の第1の検知信号59を回転毎に得ることができる。なお、被測定体37の表面における第1のレーザ光のビーム径が1.6μmと非常に小さいため、第1の検知信号59の立上がりおよび立下がり時間は10ns程度となる。
【0127】
一方、第2の光送受信装置62に入射した第2のレーザ光は、ミラー28で直角に反射された後、第1のレーザ光と全く同一の作用を受け、レンズ30およびレンズ32の拡大光学系、集光レンズ36によって被測定体37の表面で焦点を結び、ビーム径:1.6μmとなるように照射される。第2の反射体66の乱反射領域に照射された場合は、反射光が存在しないが、強い反射領域に照射された場合の反射光は、照射された光線と同一の光路で集光レンズ36に入射する。そして、この集光レンズ36によってビーム径:25mmになった後、ビームスプリッタ34によって分離されて第2の検知装置25に入射する。
【0128】
この第2の検知装置25では、第2のレーザ光の反射と乱反射が交互に繰り返されるため、図9に示す第1の検知信号59と同様な櫛歯形状の第2の検知信号60を回転毎に得ることができる。なお、被測定体37の表面における第2のレーザ光のビーム径1.6μmと非常に小さいため、第2の検知信号60の立上がりおよび立下がり時間は10ns程度となる。
【0129】
さらに、第1の検知信号59および第2の検知信号60は、フィルタリング装置57および相関処理装置58に取り込まれて回転周期およびトルクが算出される。すなわち、フィルタリング装置57では、サンプリング周波数を1GHzとして第1および第2の検知信号59,60をデジタル値に変換し、信号処理の対象となる反射体65,66による検知信号の周波数が数KHzであるため、50kHz以上の周波数成分を除去する。
【0130】
また、相関処理装置58では、時間的に異なる2つの検知信号59,60を用い、式(6)で定義した相互相関関数:Φ(τ)を計算することによって回転周期を求める。そして、トルクは、第1の検知信号59と第2の検知信号60を用い、式(7)で定義した相互相関関数:Φ(τ)を計算することによって求める。本実施形態の相互相関関数:Φ(τ)、Φ(τ)の計算結果は第3実施形態と同様であり、回転周期やトルクは、第3実施形態と同一の結果となる。
【0131】
第1の光送受信装置61に設置された監視カメラ63は、第2の光送受信装置62に設けられたマーク64の位置変動を監視する。このマーク64の位置変動を監視することによって、周囲環境からの振動を衝撃による第1の光送受信装置61と第2の光送受信装置62との位置関係の変化を検知する。そして、振動や衝撃を受けた場合、回転速度やトルクは相関処理装置58に表示されず、振動または衝撃の検知が表示される。
【0132】
一方、位置関係の変動を補正するため、第1の検知信号59と第2の検知信号60を用い、式(7)で定義した相互相関関数:Φ(τ)を計算し、振動や衝撃を受けた時の遅れ時間を求める。この遅れ時間は、負荷装置38によって生じる遅れ時間ではなく、振動や衝撃による第1の光送受信装置61と第2の光送受信装置62の位置関係の変動によって生じる遅れ時間:τ’である。したがって、位置関係が変化した場合は、式(7)で定義した相互相関関数:Φ(τ)を計算して遅れ時間:τ’を求め、位置関係の変化によって生じる遅れ時間:τ’の影響を考慮した式(8)に従ってトルク:Fを求める。
【0133】
【数8】
Figure 0004183370
【0134】
また、本実施形態のトルク計測装置(装置本体)、すなわち光送受信装置を軸方向に沿って複数設けることによって、軸方向の位置的な回転速度やトルクの変化を計測することができる。
【0135】
このように本実施形態によれば、空間を伝送されて被測定体37に照射される第1おらび第2のレーザ光は、被測定体37の表面でビーム径が1.6μmとなる。そして、第1および第2の光送受信装置61,62によって反射光を検知すると、反射と乱反射が交互に繰り返す反射体65,66によって、図9に示すように立上がりおよび立下がり時間が10ns程度と非常に短い櫛歯形状の第1および第2の検知信号59,60を回転毎に得ることができる。
【0136】
フィルタリング装置57では、この第1および第2の検知信号59,60に対し、周波数50kHz以上のノイズ成分を除去するため、ノイズ環境下であっても立上がりおよび立下がり時間が10ns程度の信号となる。
【0137】
相関処理装置58では、立上がりおよび立下がり時間が10ns程度と非常に短く、複雑な櫛歯形状となった第1または第2の検知信号59または60を相関処理をすることによって、図11に示すように被測定体37の回転毎の回転周期を高精度に計測することができる。さらに、第1の検知信号59と第2の検知信号60を相関処理することによって図13に示すように遅れ時間を求め、この遅れ時間と式(1)を用いることによって、回転毎のトルクを高精度に求めることができる。
【0138】
そして、監視カメラ63とマーク64とによって、周囲環境からの振動や衝撃による第1および第2の光送受信装置61,62の位置変動を検知することができ、式(8)に従って位置変動による測定精度の低下を低減させることができる。
【0139】
なお、本実施形態のトルク計測装置は、軸方向に複数設けることができるため、軸方向の位置的な回転速度やトルクの変化を計測することができる。
【0140】
[第5実施形態]
図16は本発明に係るトルク計測装置の第5実施形態を示す構成図である。
【0141】
図16に示すように、第5実施形態のトルク計測装置は、レーザ光を照射する照射装置20と、このレーザ光を光ファイバ43に入射させるレンズ42と、光ファイバ43に入射したレーザ光を分岐する多分岐コネクタ69と、この多分岐コネクタ69に接続された光ファイバ70,71,72,73と、これらの光ファイバ70〜73にそれぞれ接続された第1,第2,第3,第4の光送受信装置74,75,76,77と、被測定体37の表面に取り付けて反射状態を変化させる第1および第2の反射体22,23と、光ファイバ70〜73に分岐した各レーザ光の検知信号を相関処理して被測定体37のトルクを求める相関処理装置58とから大略構成されている。
【0142】
光ファイバ70,71,72,73は、光ファイバ43と同一の光ファイバであり、SI型単一モードであり、コア径:φ=5μm、開口数:0.11の石英ファイバとする。ファイバ光を分岐する多分岐コネクタ69はプリズムで構成されており、四方向に分岐できるように構成されている。
【0143】
第1,第2,第3,第4の光送受信装置74,75,76,77は、ビーム調整手段および照射された光線の反射光を検知する検知手段を備えた第1の光送受信装置61で構成されている。そして、被測定体37の回転速度およびトルクは、第1または第2の光送受信装置74,75で構成される第1の測定系、第3および第4の光送受信装置76,77で構成される第2の測定系の計2系統で測定される。第1および第2の測定系は、被測定体37の円周方向に設置される。なお、光送受信装置74〜77を円周方向に複数設置して多系統で回転速度およびトルクを測定することが可能である。本実施形態では、原理的に同じであるため二系統とする。
【0144】
第1および第3の光送受信装置74,76には、LED78,80が取り付けられている。そして、これらのLED光の位置変化を検出するため、対向する位置に設置した第2および第4の光送受信装置75,77には、位置変動計測手段としての縦横2次元のポジションセンサ79,81が取り付けられている。LED78,80は赤外線LEDとしたが、特にこれに限定されることはない。
【0145】
以上のように構成された第5実施形態のトルク計測装置の作用について説明する。
【0146】
照射装置20から照射されたビーム径0.65mmのレーザ光は、レンズ42を経て光ファイバ43へ入射する。この入射した光線は、多分岐コネクタ69によって光ファイバ70,71,72,73へ均等に分岐される。
【0147】
ここで、光ファイバ70に分岐した第1のレーザ光は、第1の光送受信装置74に入射する。この第1の光送受信装置74では、光送受信装置61と同様の作用を第1のレーザ光に施し、被測定体37の表面で焦点を結び、ビーム径が2.2μmとなるように照射される。そして、被測定体37の回転毎に反射体22の検知信号を得ることができる。この第1のレーザ光の検知信号は、図2に示すような立上がり時間が10ns程度のパルス信号となる。
【0148】
一方、光ファイバ75に分岐した第2のレーザ光は、第2の光送受信装置75に入射する。この第2の光送受信装置75では、第1の光送受信装置74と同様の作用を第2のレーザ光に施し、被測定体37の回転毎に反射体23の検知信号を得ることができる。この第2のレーザ光の検知信号は、図2に示すような立上がり時間が10ns程度のパルス信号となる。
【0149】
相関処理装置58では、この第1および第2のレーザ光の検知信号を用いて式(1)、式(6)、式(7)を計算し、第1および第2の光送受信装置74,75で構成される第1の測定系による回転速度:v,トルク:Fを求めることができる。
【0150】
また、光ファイバ72,73によって分岐した第3および第4のレーザ光についても、第3および第4の光送受信装置76,77によって同様の処理がなされ、相関処理装置58において第2の測定系による回転速度:v,トルク:Fを求めることができる。
【0151】
そして、相関処理装置58では、第1の測定系および第2の測定系で得られた回転速度v,v,トルクF,Fに対し、系統数n=2として式(9)、式(10)で示す平均化処理を行って回転速度vave、トルクFaveを求める。
【0152】
【数9】
Figure 0004183370
【数10】
Figure 0004183370
【0153】
第2および第4の光送受信装置75,77に取り付けられたポジションセンサ79,81は、第1および第3の光送受信装置74,76に取り付けられたLED78,80から照射された光線を検知する。このポジションセンサ79,81は照射された光線の位置変動を検知することができるため、周囲環境による振動や衝撃が発生した場合、第1および第2の光送受信装置74,75間、第3および第4の光送受信装置76,77間の位置変化を検知することができる。そして、振動や衝撃を受けた場合、回転速度やトルクは相関処理装置58に表示されず、振動または衝撃の検知が表示される。
【0154】
位置関係が変化した場合は、第1および第2の測定系の各々で式(7)で定義した相互相関関係:Φ(τ)を計算して位置変動による遅れ時間:τ’を求め、式(8)に従って第1および第2の測定系のトルクF,Fを求める。そして、式(10)による平均化処理によってトルクFaveを求めることができる。
【0155】
このように本実施形態によれば、光ファイバ43,70,71,72,73によって、照射装置20のレーザ光を機器内部や狭隘部へ伝送することが可能となる。そして、ファイバ伝送されて被測定体37に照射される第1,第2,第3,第4のレーザ光は、被測定体37の表面で焦点を結び、ビーム径が2.2μmとなる。
【0156】
第1〜第4の光送受信装置74〜77によって、第1〜第4のレーザ光の反射光を検知すると、被測定体37に取り付けた反射体22,23によって、各光送受信装置では図2に示すような立上がり時間が10ns程度のパルス形状の検知信号を回転毎に得ることができる。
【0157】
相関処理装置58では、式(6)に示す相互相関関数:Φ(τ)を計算して各光送受信装置から求まる回転速度を計算し、さらに式(9)に示す平均化処理を行うことによって、所定の高精度で被測定体37の回転毎の回転周期を計測することができる。また、式(7)に示す相互相関関数:Φ(τ)を計算し、さらに式(10)に示す平均化処理を行うことによって、所定の高精度で被測定体37の回転毎のトルクを計測することができる。
【0158】
さらに、LED78,80およびポジションセンサ79,81によって、周囲環境からの振動や衝撃による第1〜第4の光送受信装置74〜77の位置変動を検知することができる。そして、式(8)、式(10)に従って、位置変動を補正して平均化処理を施すことによって、光送受信装置の位置変動によるトルクの測定精度の低下を低減させることができる。
【0159】
また、本実施形態のトルク計測装置(装置本体)、すなわち光送受信装置を被測定体の円周方向に沿って複数設置することにより、各装置本体から計測されるトルク値を平均値処理することで、トルクの計測精度を向上させることができる。
【0160】
次に、上記第1〜第4実施形態と比べ、より具体的な実施形態を第6,第7実施形態として説明する。これらの実施形態は、コンバインドサイクル発電システムにおける蒸気タービン(駆動側)と発電機(負荷側)間のカップリング部などを被測定体37としている。
【0161】
[第6実施形態]
図17は本発明に係るトルク計測装置の第6実施形態を示す構成図である。
【0162】
図17に示すように、第6実施形態のトルク計測装置は、光線を照射する照射装置20と、この照射装置20の光線を分岐して伝送する光伝送装置85と、この分岐された第1および第2の光線のビーム径をそれぞれ調整して被測定体37に照射する第1および第2のビーム調整装置86,87と、第1および第2の光線の反射光の強度変化を検知する第1および第2の検知装置24,25と、これら検知装置24,25の出力信号に基づいて被測定体37のトルクを演算する信号処理装置26とから大略構成されている。
【0163】
光伝送装置85は、照射装置20が照射する光線を光ファイバ43に入射させるレンズ42と、この入射した光線を光ファイバ43で伝送し、この伝送された光線を第1および第2の光線に分岐する分岐器88と、この分岐された第1の光線を第1のビーム調整装置86に伝送する光ファイバ47と、分岐された第2の光線を第2のビーム調整装置87に伝送する光ファイバ48とを備えて構成されている。
【0164】
照射装置20は、指向性を有する光線を照射する光源で構成される。本実施形態では、波長632.8nmで出力10mVの連続光を照射するTEM00モードのHe−Neレーザとする。なお、照射装置1としては、各種のレーザ、特定方向に高強度の光線を照射できるようにした各種のLEDやランプなどを用いることができる。
【0165】
照射装置20が照射する光線を光ファイバ43に入射させるレンズ42は、球面レンズ,非球面レンズ,複数枚の張合せレンズまたは組合せレンズ,屈折率分布型レンズなどHe−Neレーザを集光可能なる光学素子であれば、いかなるものでも適用可能である。同様に、分岐器88は、He−Neレーザを分岐可能な光学素子であれば適用可能であり、光ファイバ43については、632.8nmのHe−Neレーザを伝送可能な光ファイバであれば、いかなるものでも適用可能である。
【0166】
一方、照射装置20を変更した場合は、レンズ42、光ファイバ43および分岐器88を適宜選定する必要がある。第1および第2のビーム調整装置86および87は、分岐された第1および第2の光線のビーム径を調整し、第1および第2の反射体89および90に照射するように構成されている。
【0167】
第1および第2の反射部89および90は、図18に示すように被測定体37の軸方向に対して形状が変化する反射部に構成されている。これら第1および第2の反射体89および90は、被測定体37の回転軸と平行な上側バーコード部91と、その回転軸と一定角度を有する下側バーコード部92とから反射パターンを形成している。この下側バーコード部92の負荷側では、上側バーコード部91との間隔が5.0mmと最も狭くなっており、逆に、下側バーコード部92の駆動側が上側バーコード部91との間隔が最も広く、8.5mmとなっている。
【0168】
そして、下側バーコード部92の長さは35mmであるため、負荷側から駆動側へ1mmだけ移動すると、上側バーコード部91と下側バーコード部92との間隔が0.1mmだけ広くなるように構成されている。すなわち、負荷側を原点として軸方向左向きを正にとると、原点からの距離:Xmmにおける上側バーコード部91と下側バーコード部92との間隔:Lmmは、式(11)によって表すことができる。
【0169】
【数11】
L=0.1・X+5.0 ……(11)
【0170】
なお、図18に示す第1および第2の反射体89および90の軸方向の形状変化は、本実施形態に限定されることなく、軸方向の形状変化を考慮し、軸方向の位置が一義的に決定可能な形状であれば、いかなる形状変化のものでも良い。
【0171】
一方、上側バーコード部91を形成する各バーコード線は、図18に示すように太さ0.1mm、線の長さ35mmである。また、バーコード線の数は10本であり、線の並びは、上から下に向かって0.1mm単位で0.1mmから0.9mmまで順次広くなっている。また、下側バーコード部92は、被測定体37の回転軸と所定の角度を保つようになっている以外、上側バーコード部18と同様に形成されている。なお、10本のバーコード線の並びは、バーコード内に繰り返しパターンが発生しなければ、どのような線間隔の並びにしても良い。また、繰り返しパターンが発生しなければ、バーコードの太さや本数を変えても良い。一方、バーコード線の長さは、回転中に発生する被測定体37の軸方向移動量より長くなるようにしている。そして、このバーコード線が、第1のビーム調整装置86から照射される第1の光線を反射しないようになっている。
【0172】
図18に示す第1および第2の反射体89および90は、刻印方式,印刷方式,エッチング方式などによって、被測定体37の表面の一部を加工して被測定体37に直接反射パターンを作成する。
【0173】
刻印方式では、被測定体37の表面を改質して反射体89,90を作成する。例えば、レーザマーキング装置によって反射体89,90を作成する場合は、図19に示すようにレーザマーキング装置93を移動装置94に搭載し、この移動装置94を被測定体37と平行に設置する。レーザマーキング装置93は、移動装置94の上部に形成された案内溝94aに沿ってを被測定体37に対して平行に移動可能に構成されているので、被測定体37の駆動側および負荷側に移動させ、図18に示す反射体89および90を被測定体37の表面上にそれぞれマーキングする。
【0174】
レーザマーキング装置93としては、COレーザ,YAGレーザなどが用いられ、原理的には、被測定体37の表面上にレーザ光をスポット照射し、その表面を改質させながらレーザ光を走査することによって、バーコード線を作成する装置である。また、移動装置94の長さは、被測定体37の大きさに合わせて決定し、被測定体37の大きさが小さい場合は、移動装置94は不要になる。なお、結果的に被測定体37の表面を改質して反射体89および90を作成する方法は、全てこの刻印方式に含まれる。
【0175】
また、印刷方式によって反射体89および90を作成する場合は、レーザマーキング装置93を印刷装置に交換する。この印刷装置は、塗料やインクなどの物質を被測定体37の表面上に吹き付けながら走査することによって、バーコード線を作成する装置である。なお、結果的に被測定体37の表面上に物質を付着させて反射体89および90を作成する場合は、全てこの印刷方式に含まれる。
【0176】
さらに、エッチング方式では、被測定体37の表面を削ることによって反射体89および90を作成する。例えば、図19に示すレーザマーキング装置93を加工用レーザ装置に交換する。この加工用レーザ装置では、レーザ光を被測定体37の表面にスポット照射して表面を削ることによって、バーコード線を作成する。このようにして作成されたバーコード線では、ビーム調整装置86,87からの距離が変化して焦点から外れるため、反射光が小さくなって低反射領域となる。この他、エッチング方式には、ドライエッチングやケミカルエッチングなどの方式があるが、結果的に被測定体37の表面を削って反射体89および90を作成する場合は、全てこのエッチング方式に含まれる。
【0177】
一方、図17に示すように、第1の検知装置24は、正負を反転した電気信号を出力するタイプのアバランシュフォトダイオードで構成され、第1のビーム調整装置86によって受光した第1の反射体89による第1の光線の反射光を伝送し、光伝送装置85を構成する第1の光ファイバ95に接続されている。同様に、第2の検知装置25も正負を反転した電気信号を出力するアバランシュフォトダイオードで構成され、第2のビーム調整装置87によって受光した第2の反射体90による第2の光線の反射光を伝送し、光伝送装置85を構成する第2の光ファイバ96に接続されている。なお、第1および第2の検知装置24および25は、各種の光電子増倍管やフォトダイオードなどの光電変換器であれば、いかなるものでも適用可能である。
【0178】
これら第1および第2の検知装置24および25は、AD変換器97に接続され、このAD変換器97では、第1および第2の検知装置24および25が出力するアナログ電気信号をデジタルデータに変換し、このデジタルデータを信号処理装置26へ伝送する。そして、この信号処理装置26では、AD変換器97の出力信号を受け取って処理するようになっている。なお、信号処理装置26は、AD変換器97の出力信号を受け取ることができるような構成のものであれば、いかなる計算機でも良い。
【0179】
以上のように構成された第6実施形態のトルク計測装置の作用について説明する。
【0180】
被測定体37は、駆動側と負荷側との間の伝達軸であり、この伝達軸の直径が800mm、回転速度が3000rpm、周速が125m/sとする。そして、駆動側に第1の反射体89を形成する一方、負荷側に第2の反射体90を形成して、伝達軸に発生する軸ねじれを測定して駆動源のトルクを求める。また、トルクだけでなく、回転軸の速度、加速度も求めることができる。
【0181】
被測定体37は、車両,船舶,列車などの駆動部および負荷部を有する移動物体の回転軸、発電機、電動機、モータなどの機器の回転軸であり、被測定体37の回転速度や伝達軸の直径には制限されない。このような適用対象では、回転軸が回転中に軸方向に移動することがあるとともに、高温,高湿,粉塵,強風などの環境下であることが多い。
【0182】
そのため、第1および第2の反射体89および90は、被測定体37の表面を直接マーキング加工しているため、このような環境下であっても、回転中に被測定体37から剥離することがないようになっている。
【0183】
照射装置20から照射されたレーザ光は、レンズ42によって集光されて光ファイバ43に入射する。この光ファイバ43に入射して伝送された光は、分岐器88によって第1のレーザ光と第2のレーザ光とに分岐される。
【0184】
まず、第1のレーザ光は、光ファイバ47によって第1のビーム調整装置86に伝送される。そして、このビーム調整装置86によって被測定体37の表面上でビーム径が5μmとなるように第1のレーザ光を調整し、被測定体37へ照射する。この被測定体37に照射された第1のレーザ光は、第1の反射体89のバーコード線に照射された場合には反射しないが、それ以外の部分では非常に大きく反射する。この反射した第1のレーザ光はビーム調整装置86に戻り、第1の光ファイバ95によって伝送された後、第1の検知装置24で検知される。したがって、被測定体37が回転していると、第1の検知装置24では、図20に示すように第1の反射体89のバーコード並びに等しい形状の第1の検知信号98を一回転毎に得ることができる。
【0185】
一方、第2のレーザ光も上記第1のレーザ光と同様の作用を受ける。したがって、第2の検知装置25では、図20に示すように第2の反射体90のバーコード並びに等しい形状の第2の検知信号99を一回転毎に得ることができる。そして、第1および第2の検知信号98および99は、AD変換器97によってデジタルデータに変換された後、信号処理装置26へ伝送される。
【0186】
この信号処理装置26では、第1の検知信号98の内、上側バーコード部91の波形である左側の波形を用いて相関演算を行い、被測定体37の回転周期を求める。
【0187】
このため、式(12)に従い、遅れ時間:τを変数として、時刻:t=Cにおける第1の検知信号98の左側の波形と一回転後の第1の検知信号98の左側の波形に関する相関関数:Φ(τ)を計算する。変数である遅れ時間:τの範囲は、20msの前後数msを含む範囲であれば良く、15ms<τ<25msに限る必要はない。
【0188】
【数12】
Figure 0004183370
【0189】
相関関数:Φ(τ)の計算結果を図21に示す。図21に示すように、相関関数:Φ(τ)は、鋭く大きいピークを一つだけ有する関数となる。時刻:t=Cにおける第1の検知信号98の左側の波形と一回転後の第1の検知信号98の左側の波形は、同一形状の波形であるため、相関関数:Φ(τ)が最大となる時の遅れ時間:τが回転周期:Tとなる。なお、回転周期:Tは、第2の検知信号99によって求めることもできる。
【0190】
次に、信号処理装置26では、第1の検知信号98および第2の検知信号99の左側の波形を用いて相関演算を行い、被測定体37の駆動源のトルクを求める。
【0191】
このため、式(13)に従い、遅れ時間:τを変数として、時刻:t=Cにおける第1の検知信号98の左側の波形と同回転時の第2の検知信号99の左側の波形に関する相関関数:Φ(τ)を計算する。変数である遅れ時間:τの範囲は、第1の検知信号98の左側の波形と同回転時の第2の検知信号99の左側の波形との計測時間差の前後数msを含む範囲であれば良く、0ms<τ<1msに限る必要はない。
【0192】
【数13】
Figure 0004183370
【0193】
相関関数:Φ(τ)の計算結果を図22に示す。図22に示すように、相関関数:Φ(τ)は、鋭く大きいピークを一つだけ有する関数となる。時刻:t=Cにおける第1の検知信号98の左側の波形と同回転時の第2の検知信号99の左側の波形は、同一形状の波形であり、無負荷の場合は計測時間差がゼロであるため、相関関数:Φ(τ)が最大となる時の遅れ時間:τが、トルクによって発生する第1の検知信号98と第2の検知信号99との計測時間差:Tとなる。
【0194】
なお、第1および第2の反射体89および90の上側バーコード部91は、被測定体37の回転軸と平行になっているため、被測定体37の回転中に軸方向の移動が発生した場合でも、この計測時間差:Tは誤差を発生することなく、一定になる。
【0195】
被測定体37のトルク:Fは、この計測時間差:Tと回転周期:Tを用い、式(14)によって求めることができる。
【0196】
【数14】
Figure 0004183370
【0197】
次に、信号処理装置26では、第1の検知信号98の左側の波形および右側の波形を用いて相関演算を行い、被測定体37の表面における第1のレーザ光の照射位置を特定する。
【0198】
このため、式(14)に従い、変数である遅れ時間:τの範囲を0ms<τ<0.5msとして、時刻:t=Cにおける第1の検知信号98の左側の波形と右側の波形に関する相関関数:Φ(τ)を計算する。
【0199】
相関関数:Φ(τ)の計算結果を図23に示す。図23に示すように、相関関数:Φ(τ)は、鋭く大きいピークを一つだけ有する関数となる。時刻:t=Cにおける第1の検知信号98の左側の波形と右側の波形は、同一形状の波形であるため、相関関数:Φ(τ)が最大となる時の遅れ時間:τが、第1の検知信号98の左側の波形と右側の波形の計測時間差:Tとなる。
【0200】
なお、第1の反射体89の上側バーコード部91は、被測定体37の回転軸と平行であり、第1の反射体89の下側バーコード部92は、回転軸と所定の角度を有しているため、被測定体37の回転中に軸方向の移動が発生した場合でも、この計測時間差:Tは誤差を発生することなく一定である。
【0201】
この計測時間差:Tと被測定体37の周速度の積を計算することによって、第1の検知信号98の左側の波形と右側の波形の間隔を求めることができるため、式(11)によって第1のレーザ光の軸方向の照射位置を表す距離:Xmmを求めることができる。そして、この第1のレーザ光の照射位置の変化を記録することによって、被測定体37の軸方向に関する移動量および移動方向を求めることが可能となる。同様に、第2の検知信号99の左側の波形および右側の波形を用いて相関演算を行い、被測定体37の表面における第2のレーザ光の照射位置も特定することができる。
【0202】
このように本実施形態によれば、第1および第2の反射体89および90をバーコード型の構造とすることによって、図21に示すように鋭く大きいピークを一つだけ有する回転周期:Tの相関関数:Φ(τ)、同様に図22に示すように鋭く大きいピークを一つだけ有する計測時間差:Tの相関関数:Φ(τ)を得ることができる。このため、本実施形態のトルク計測装置にノイズや性能低下が発生して、回転周期:Tの相関関数:Φ(τ)や計測時間差:Tの相関関数:Φ(τ)にノイズが重畳した場合であっても、回転周期:Tおよび計測時間差:Tを高精度に求めることができる。そして、式(14)に従って、高精度にトルクを求めることができる。
【0203】
また、上側バーコード部91と下側バーコード部92との間隔が式(11)で表される反射部とすることによって、第1または第2の検知信号98または99の左側の波形と右側の波形の間隔を求めることができ、第1または第2のレーザ光の軸方向の照射位置を求めることができる。そして、この第1または第2のレーザ光の照射位置の変化を記録することによって、被測定体37の軸方向に関する移動量および移動方向を求めることが可能となる。
【0204】
さらに、被測定体37の表面を直接マーキング加工して第1および第2の反射体89および90とすることで、第1および第2の反射体89および90の上側バーコード部91は、被測定体37の回転軸と平行に保持することができる一方、第1および第2の反射体89および90の下側バーコード部92は、回転軸と所定の角度を保つことが可能となる。このため、被測定体37の回転中に軸方向の移動が発生した場合でも、被測定体37のトルクを求めるための計測時間差:T、軸方向に関する移動量および移動方向を求めるための計測時間差:Tには誤差が発生することはない。
【0205】
したがって、式(11)および式(14)によって、被測定体37の回転中に軸方向の移動が発生した場合でも、被測定体37のトルク、軸方向の移動量および移動方向を高精度に求めることができる。この場合の計測精度は、トルク計測誤差が0.5%(計測角:6.8×10−4deg)となり、渦電流センサを用いた計測装置の計測誤差が5〜10%であることから、計測精度を格段に高めることが可能となる。また、第1および第2の反射体89および90が、被測定体37の使用条件や雰囲気環境などによって被測定体37から剥離するのを未然に防止することができる。
【0206】
[第7実施形態]
図24は本発明に係る第7実施形態を示す構成図である。
【0207】
図24に示すように、第7実施形態のトルク計測装置は、光線を照射する照射装置20と、この照射装置20の光線を4方向に分岐して伝送する光伝送装置100と、この分岐された第1〜第4の光線のビーム径をそれぞれ調整して被測定体37に照射する第1〜第4のビーム調整装置101〜104と、これら第1〜第4のビーム調整装置101〜104の強度変化を検知する第1〜第4の検知装置105〜108と、これら第1〜第4の検知装置105〜108の出力信号に基づいて被測定体37のトルクを演算する信号処理装置26とから大略構成されている。
【0208】
光伝送装置100は、照射装置20が照射する光線を光ファイバ43に入射させるレンズ42と、この入射した光線を光ファイバ43で伝送し、この伝送された光線を第1〜第4の光線に均等に分岐する四分割分岐器109と、この分岐された第1〜第4の光線の光線を第1〜第4のビーム調整装置101〜104にそれぞれ伝送する光ファイバ110〜113と、第1〜第4のビーム調整装置101〜104と第1〜第4の検知装置105〜108とをそれぞれ接続する光ファイバ114〜117とから構成されている。
【0209】
第3のビーム調整装置103は被測定体37の駆動側に設置され、被測定体37を間に挟んで第1のビーム調整装置101と180°の角度で対向する位置に対をなして設置されている。また、第4のビーム調整装置104は負荷側に設置され、被測定体37を間に挟んで第2のビーム調整装置102と180°の角度で対向する位置に対をなして設置されている。そして、第3および第4のビーム調整装置103および104は、第1および第2のビーム調整装置101および102と同様に、分岐された第3および第4の光線のビーム径を調整し、第1および第2の反射体118および119に照射するようになっている。
【0210】
第1および第2の反射体118および119は、図26に示すように長さ:2512mm、幅:35mm、厚さ:0.1mmのSUS316の薄板で構成され、反射体118,119の上端面120および下端面121と平行に設けられた反射パターンとしてのバーコード部122を有している。このバーコード部122は、図18に示す上側バーコード部91と同じ構造とする。反射体118,119の長さは被測定体37の円周と等しく、反射体118,119の幅は、回転中に発生する被測定体37の軸方向移動量より長くなっている。そして、反射体118,119の材質であるSUS316は、光線を強く反射し、耐腐食性を有する材質である。なお、第1および第2の反射体118および119には、バーコード部122がそれぞれ一箇所しか設けていないが、バーコード部122を複数設けるようにしても良い。
【0211】
第1の反射体118は、図26に示すように被測定体37の駆動側に巻き付けて取り付けられる。その取付手段としては、溶接または接着剤などによって行い、第1の反射体118を被測定体37に一周分巻き付け、第1の反射体118の上端面120および下端面121を衝き合わせて取り付けるようにする。同様にして、第2の反射体119は、被測定体37の負荷側に巻き付けて取り付けられる。
【0212】
第3の検知装置107は、正負を反転した電気信号を出力するタイプのアバランシュフォトダイオードで構成され、第3のビーム調整装置103によって受光した第1の反射体118による第3の光線の反射光を伝送する第3の光ファイバ116に接続されている。同様に、第4の検知装置108も正負を反転した電気信号を出力するアバランシュフォトダイオードで構成され、第4のビーム調整装置104によって受光した第2の反射体119による第4の光線の反射光を伝送する第4の光ファイバ117に接続されている。
【0213】
第1〜第4の検知装置105〜108は、AD変換器97に接続され、このAD変換器97では、第1〜第4の検知装置105〜108がそれぞれ出力するアナログ電気信号をデジタルデータに変換して信号処理装置26へ伝送する。そして、この信号処理装置26では、AD変換器97が出力するデジタルデータを受け取って処理するようになっている。
【0214】
以上のように構成された第7実施形態のトルク計測装置の作用について説明する。
【0215】
被測定体37は、前記第6実施形態と同様に、伝達軸の直径が800mm、回転速度が3000rpm、周速が約125m/sの伝達軸とする。そして、回転中の軸方向の移動に加え、移動量および移動方向が駆動側と負荷側とで異なる図27に示すような位置変化が発生するものとする。なお、被測定体37の回転速度や伝達軸の直径は、いかなる値でも良い。
【0216】
一方、被測定体37に取り付けられる第1および第2の反射体118および119は、一周に亘って被測定体37に巻き付けて取り付けられているため、被測定体37との接触面積が広くなる。このため、高温,高湿,粉塵,強風などの環境下であっても、第1および第2の反射体118および119が、回転中に剥離することがないように取り付けられている。
【0217】
照射装置20から照射されたレーザ光は、レンズ42によって集光されて光ファイバ43に入射する。この光ファイバ43に入射して伝送された光は、四分割分岐器109によって第1のレーザ光から第4のレーザ光に分岐される。
【0218】
まず、第1のレーザ光は、光ファイバ110によって第1のビーム調整装置101に伝送される。そして、ビーム調整装置101によって、第1の反射体118の表面上でビーム径が5μmとなるように第1のレーザ光を調整し、第1の反射体118へ照射する。第1の反射体118に照射された第1のレーザ光は、バーコード部122のバーコード線に照射された場合には反射しないが、それ以外の第1の反射体118の部分では非常に大きく反射する。この反射した第1のレーザ光はビーム調整装置101に戻り、第1の光ファイバ114によって伝送された後、第1の検知装置105で検知される。したがって、被測定体37が回転していると、第1の検知装置105では、図28に示すようにバーコード部122のバーコード並びに等しい形状の第1の検知信号123を一回転毎に得ることができる。
【0219】
同様に、第2から第4のレーザ光も第1のレーザ光と同様の作用を受ける。したがって、第2〜第4検知装置106〜108では、図28に示すように第2,第3および第4の検知信号124,125,126を一回転毎に得ることができる。これら第1〜第4検知信号123〜126は、AD変換器97によってデジタルデータに変換された後、信号処理装置26へ伝送される。
【0220】
信号処理装置26では、第1の検知信号123を用いて式(12)に示す相関演算を行い、相関関数:Φ(τ)が最大となる時の遅れ時間を求め、被測定体37の回転周期:Tを求める。同様に、第2から第4の検知信号124から126を用いて、被測定体37の回転周期:Tを求めるようにしても良い。
【0221】
次に、信号処理装置26では、第1および第2の検知信号123および124を用いて式(13)に示す相関演算を行い、相関関数:Φ(τ)が最大となる時の遅れ時間を求め、計測時間差:T’r1を求める。この計測時間差:T’r1には、トルクによって発生する第1の検知信号123と第2の検知信号124の計測時間差:Tに加え、移動量および移動方向が駆動側と負荷側とで異なる図27に示す被測定体37の位置変化による計測時間誤差:ΔTr1が含まれている。したがって、計測時間差:T’r1は、式(15)によって表すことができる。
【0222】
【数15】
T’r1=T+2・ΔTr1 ……(15)
【0223】
同様に、第3および第4の検知信号125および126を用いて式(13)に示す相関演算を行い、相関関数:Φ(τ)が最大となる時の遅れ時間を求め、計測時間差:T’r2を求める。この計測時間差:T’r2には、トルクによって発生する第3の検知信号125と第4の検知信号126の計測時間差:Tに加え、移動量および移動方向が駆動側と負荷側とで異なる図27に示す被測定体37の位置変化による計測時間誤差:ΔTr2が含まれている。そして、第3および第4のビーム調整装置103および104が第1および第2のビーム調整装置101および102と各々180°の角度対向して対をなすように設置されているため、この計測時間誤差:ΔTr2は、ΔTr1と値が等しく正負が逆となる。したがって、計測時間差:T’r2は、式(16)のように示すことができる。
【0224】
【数16】
Figure 0004183370
【0225】
そして、式(17)に示すように、計測時間差:T’r1およびT’r2を平均化処理する。
【0226】
【数17】
Figure 0004183370
【0227】
この平均化処理の結果、移動量および移動方向が駆動側と負荷側とで異なる被測定体37の位置変化による計測時間誤差:ΔTr1およびΔTr2をキャンセルすることができ、トルクによって発生する計測時間差:Tを求めることができる。
【0228】
この計測時間差:Tと回転周期:Tを用い、式(14)を計算することによって、移動量および移動方向が駆動側と負荷側とで異なる被測定体37の位置変化によって発生する計測誤差を補正し、トルク:Fを高精度に求めることができる。
【0229】
なお、移動量および移動方向が駆動側と負荷側とで異なる被測定体37の位置変化による計測時間誤差:ΔTr1およびΔTr2の値は、図27に示す第1および第2の距離センサ127および128を用いて求めることができる。第1の距離センサ127は、第1および第3のビーム調整装置101および103に対し、90°の角度を有するように設置されている。同様に、第2の距離センサ128は、第2および第4のビーム調整装置102および104に対して90°の角度を有し、かつ第1の距離センサ127と同じ側に設置されている。
【0230】
そして、被測定体37の位置変化量:ΔXを求め、式(18)を用いることによって、移動量および移動方向が駆動側と負荷側とで異なる被測定体37の位置変化による計測時間誤差:ΔTr1およびΔTr2の値を求めることができる。
【0231】
【数18】
Figure 0004183370
【0232】
この式(18)で求めた値を用い、式(15)および式(16)を計算することによって、式(17)を用いることなく、トルクによって発生する計測時間差:Tを求めることができる。この場合、式(17)に示す平均化処理が不要であり、すなわち、第3および第4のビーム調整装置103および104は不要となる。
【0233】
したがって、第1および第2の距離センサ127および128を用い、移動量および移動方向が駆動側と負荷側とで異なる被測定体37の位置変化による計測時間誤差:ΔTr1およびΔTr2の値を求めた場合、第3および第4のビーム調整装置103および104は不要となる。
【0234】
第1の反射体118は、被測定体37に一周分巻き付けられ、上端面120および下端面121を衝き合わせて取り付けられているため、被測定体37の回転軸と平行に取り付けられている。同様に、第2の反射体119に関しても、被測定体37の回転軸と平行に取り付けられているため、被測定体37の回転中に軸方向の移動が発生した場合でも、計測時間差:Tには誤差が発生することなく一定になる。
【0235】
このように本実施形態によれば、信号処理装置26では、第1および第2の検知信号123および124を用いて式(13)に示す相関演算を行い、相関関数:Φ(τ)が最大となる時の遅れ時間を求めることによって、式(15)に示す計測時間差:T’r1を求めることができる。さらに、第3および第4の検知信号125および126を用いて式(13)に示す相関演算を行い、相関関数:Φ(τ)が最大となる時の遅れ時間を求めることによって、式(16)に示す計測時間差:T’r2を求めることができる。
【0236】
そして、第3および第4のビーム調整装置103および104が、第1および第2のビーム調整装置101および102と各々180°の角度で対向して設置されているため、式(17)に示す平均化処理を行うことによって、移動量および移動方向が駆動側と負荷側とで異なる図27に示す被測定体37の位置変化によって発生する計測時間誤差:ΔTr1およびΔTr2をキャンセルして誤差補正することができ、移動量および移動方向が駆動側と負荷側とで異なる図27に示す被測定体37の位置変化が発生した場合であっても、式(14)によって被測定体37のトルク:Fを高精度に求めることができる。
【0237】
さらに、第1および第2の反射体118および119は、被測定体37に一周分巻き付けられ、上端面33および下端面34をき合わせて取り付けられているため、被測定体37の回転軸と平行に取り付けることが可能である。このため、被測定体37の回転中に軸方向の移動が発生した場合でも、被測定体37のトルクを求めるための計測時間差:Tには誤差が発生することはない。したがって、式(11)および式(14)によって、被測定体37の回転中に軸方向の移動が発生した場合でも、被測定体37のトルク:Fを高精度に求めることができる。
【0238】
また、第1および第2の反射体118および119は、被測定体37との接触面積を広く確保することができるため、被測定体37の使用条件や雰囲気環境などによって被測定体37から剥離することを未然に防止することができる。
【0239】
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、上記第1〜第4,第6実施形態では、反射体、検知装置をそれぞれ2つずつ設置した場合について説明したが、これに限らず、各2つ以上の複数設置してもよい。
【0240】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、機器内部や狭隘部での計測が可能な光ファイバ、または空間を伝送された照射された光線に対し、ビーム調整手段によって光線を複数の光線に分岐し、各光線のビーム径を数μmに調整して被測定体に照射することができる。
【0241】
そして、被測定体には反射状態が変化する複数の反射手段が設けられているため、複数の検知手段では、立上がりおよび立下がり時間が急峻で波形形状が特有の複数のパルス信号を回転毎に得ることができる。
【0242】
信号処理手段では、立上がりおよび立下がり時間が急峻で波形形状が特有の複数のパルス信号に対し、複数の出力変動を考慮した信号処理、または相関処理を施すことによって、所望の10nsより高い測定精度で回転周期およびトルクを演算することができる。
【0243】
また、本発明によれば、複数の反射手段は、それぞれ被測定体に直接反射パターンを形成した反射体であり、また被測定体の周方向長さと等しい高反射体とすることにより、被測定体の寸法,形状,材質,表面状態などに左右されることなく、複数の反射手段を被測定体の回転軸と平行に設けることが可能となる。これによって、被測定体の回転中に軸方向の移動が発生した場合でも、被測定体のトルクを高精度に計測することが可能となる。そして、複数の反射手段が被測定体の使用条件や雰囲気環境などによって被測定体から剥離するのを未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトルク計測装置の第1実施形態を示す構成図。
【図2】本発明の第1実施形態によって得られる計測結果を示すタイミングチャート。
【図3】本発明の第1実施形態によって得られる回転速度を示す図。
【図4】本発明に係るトルク計測装置の第2実施形態を示す構成図。
【図5】本発明の第2実施形態によって得られる計測結果を示すタイミングチャート。
【図6】本発明の第2実施形態によって得られる回転速度を示す図。
【図7】本発明に係るトルク計測装置の第3実施形態を示す構成図。
【図8】図7における反射体を示す拡大図。
【図9】本発明の第3実施形態によって得られる計測結果を示すタイミングチャート。
【図10】本発明の第3実施形態において回転速度を求める方法を示す図。
【図11】本発明の第3実施形態によって得られる回転速度を示す図。
【図12】本発明の第3実施形態においてトルクを求める方法を示す説明図。
【図13】本発明の第3実施形態によって得られるトルクを示す図。
【図14】本発明に係るトルク計測装置の第4実施形態を示す構成図。
【図15】図14における反射体を示す拡大図。
【図16】本発明に係るトルク計測装置の第5実施形態を示す構成図。
【図17】本発明に係るトルク計測装置の第6実施形態を示す構成図。
【図18】図17における第1および第2の反射体を示す説明図。
【図19】図17における第1および第2の反射体を形成する装置を示す斜視図。
【図20】本発明の第6実施形態によって得られる計測波形を示す図。
【図21】本発明の第6実施形態によって得られる回転周期の演算処理結果を示す図。
【図22】本発明の第6実施形態によって得られる計測時間差の演算処理結果を示す図。
【図23】本発明の第6実施形態によって得られる他の計測時間差の演算処理結果を示す図。
【図24】本発明に係るトルク測定装置の第7実施形態を示す構成図。
【図25】図24における第1および第2の反射体を示す説明図。
【図26】図24における第1および第2の反射体の取付方法を示す説明図。
【図27】本発明の第7実施形態において、被測定体の回転中に発生する変化方向と移動量が駆動側および負荷側で各々異なる軸方向以外の回転軸の位置変化を示す説明図。
【図28】本発明の第7実施形態によって得られる計測波形を示す図。
【図29】第1の従来例であるトルク検出装置を示す構成図。
【図30】第1の従来例によって得られる計測結果を示すタイミングチャート。
【図31】第1の従来例によって得られる他の計測結果を示すタイミングチャート。
【図32】第2の従来例である回転速度測定装置を示すブロック図。
【図33】第2の従来例によって得られる計測結果を示す図。
【図34】第2の従来例によって得られる他の計測結果を示す図。
【符号の説明】
20 照射装置
21 ビーム調整装置
22 第1の反射体
23 第2の反射体
24 第1の検知装置
25 第2の検知装置
26 信号処理装置
27 ビームスプリッタ
28 ミラー
29 レンズ
30 レンズ
31 レンズ
32 レンズ
33 ビームスプリッタ
34 ビームスプリッタ
35 集光レンズ
36 集光レンズ
37 被測定体
38 負荷装置
39 第1の検知信号
40 第2の検知信号
41 光伝送装置
42 レンズ
43 光ファイバ
44 ビーム調整装置
45 光コネクタ
46 分岐コネクタ
47 光ファイバ
48 光ファイバ
49 レンズ
50 レンズ
51 第1の低反射体
52 第2の低反射体
53 第1の検知信号
54 第2の検知信号
55 第1の反射体
56 第2の反射体
57 フィルタリング装置
58 相関処理装置
59 第1の検知信号
60 第2の検知信号
61 第1の光送受信装置
62 第2の光送受信装置
63 監視カメラ(位置変動計測手段)
64 マーク
65 第1の反射体
66 第2の反射体
69 多分岐コネクタ
70 光ファイバ
71 光ファイバ
72 光ファイバ
73 光ファイバ
74 第1の光送受信装置
75 第2の光送受信装置
76 第3の光送受信装置
77 第4の光送受信装置
78 LED
79 ポジションセンサ(位置変動計測手段)
80 LED
81 ポジションセンサ(位置変動計測手段)
85 光伝送装置
86 第1のビーム調整装置
87 第2のビーム調整装置
88 分岐器
89 第1の反射体
90 第2の反射体
91 上側バーコード部(反射パターン)
92 下側バーコード部(反射パターン)
93 レーザマーキング装置
94 移動装置
95 第1の光ファイバ
96 第2の光ファイバ
97 AD変換器
98 第1の検知信号
99 第2の検知信号
100 光伝送装置
101 第1のビーム調整装置
102 第2のビーム調整装置
103 第3のビーム調整装置
104 第4のビーム調整装置
105 第1の検知装置
106 第2の検知装置
107 第3の検知装置
108 第4の検知装置
109 四分割分岐器
110 光ファイバ
111 光ファイバ
112 光ファイバ
113 光ファイバ
114 光ファイバ
115 光ファイバ
116 光ファイバ
117 光ファイバ
118 第1の反射体
119 第2の反射体
120 上端面
121 下端面
122 バーコード部(反射パターン)
123 第1の検知信号
124 第2の検知信号
125 第3の検知信号
126 第4の検知信号
127 第1の距離センサ
128 第2の距離センサ

Claims (2)

  1. 光線を照射する照射手段と、
    この光線を複数の光線に分岐し、各光線のビーム径をそれぞれ調整して被測定体に照射するビーム調整手段と、
    前記被測定体の表面に取り付けて前記複数の光線の反射状態をそれぞれ変化させる複数の反射手段と、
    前記複数の光線のそれぞれの反射光の強度変化を検知する複数の検知手段と、
    これら検知手段の出力信号に基づいて前記被測定体のトルクを演算する信号処理手段とを備え、
    前記信号処理手段は、複数の検知手段の出力を相関処理して被測定体のトルクを求める相関処理手段を備え、
    前記複数の反射手段は、刻印方式、印刷方式、エッチング方式などによって被測定体に直接反射パターンが形成され、さらに、前記被測定体の回転軸と平行な上側バーコード部及びこの回転軸と所定の角度を保つ下側バーコード部を有し、前記上側バーコード部と下側バーコード部との間隔から照射位置が求められ、この照射位置から前記被測定体の軸方向に関する移動量及び移動方向が求められることを特徴とするトルク計測装置。
  2. 光線を照射する照射手段と、
    この光線を複数の光線に分岐し、各光線のビーム径をそれぞれ調整して被測定体に照射するビーム調整手段と、
    前記被測定体の表面に取り付けて前記複数の光線の反射状態をそれぞれ変化させる複数の反射手段と、
    前記複数の光線のそれぞれの反射光の強度変化を検知する複数の検知手段と、
    これら検知手段の出力信号に基づいて前記被測定体のトルクを演算する信号処理手段とを備え、
    前記信号処理手段は、複数の検知手段の出力を相関処理して被測定体のトルクを求める相関処理手段を備え、
    前記複数の反射手段は、前記被測定体に一周分巻き付けられ、この上端面と下端面とを突き合わせて取り付けられ、さらに、前記被測定体の回転軸と平行な上側バーコード部及びこの回転軸と所定の角度を保つ下側バーコード部を有し、前記上側バーコード部と下側バーコード部との間隔から照射位置が求められ、この照射位置から前記被測定体の軸方向に関する移動量及び移動方向が求められることを特徴とするトルク計測装置。
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