JP4183215B2 - 異形断面シールド掘削機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、道路、鉄道、又は共同溝等の非円形のトンネルを掘る異形断面シールド掘削機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
道路、鉄道、又は共同溝等のトンネルは、用途によって円形以外の断面形状の方が合理的な場合があり、矩形トンネルのニーズが増加している。この矩形トンネルの掘削工事ではコーナ部の掘削が問題となる。コーナ部を掘削する従来技術として、メインカッタのスポークにコーナカッタを格納し、コーナカッタを必要長さ伸ばし、コーナカッタを揺動してコーナ部を掘削する技術(特開平10−140979号)、又はコーナカッタを回動してコーナ部を掘削する技術(特開平7−269290号)が知られている。これらの公知技術では、コーナカッタをスポークに格納するため、コーナカッタのビットは他のビットより小さくなり、切削機能に問題がある。また、同一箇所のビット通過回数(パス数)が減り、長距離掘削に対応できない問題がある。さらに、揺動するスポーク部分への礫の噛い込みが懸念され、安定した掘削断面が確保できない問題がある。
【0003】
この問題を解消するために、メインカッタにスイングアームを設け、このスイングアームに設けた遊星カッタでコーナ部を掘削する回転式の掘削機構が知られているが、この掘削機構は機構が複雑で高価であり、耐久性にも問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述した様な従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、構造が簡単で、耐久性が高い回転式のコーナカッタを設けた異形断面シールド掘削機を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、非円形のトンネルを掘削するためのメインカッタを有する異形断面シールド掘削機において、掘削するトンネルの異形断面形状のスキンプレート2を備え、ビット3Aを有するメインカッタ3は放射状に伸びそしてビット3Aを有する複数のスポーク4を備え、そのスポーク4の先端にはビット5Aを有するコーナカッタ5を設けた伸縮腕11が油圧ジャッキ12により伸縮可能に設置され、そのコーナカッタ5は伸縮腕11内に設けた油圧モータ13で回転され、前記油圧ジャッキ12は前記スポーク4内に設けられ、コーナカッタ5を設けた伸縮腕11を伸縮させスキンプレート2の形状のトンネルを掘削するようになっている。
また、本発明によれば、非円形のトンネルを掘削するためのメインカッタを有する異形断面シールド掘削機において、隣接して設けた2連の掘削機15を備え、それらの掘削機はそれぞれ矩形断面のスキンプレート2を備え、ビット3Aを有するメインカッタ3は放射状に伸びそしてビット3Aを有する4本のスポーク4を備え、それらのスポーク4のうち対向する側のスポークを除いてビット5Aを有するコーナカッタ5を設けた伸縮腕11が油圧ジャッキ12より伸縮可能に設置され、そのコーナカッタ5は伸縮腕11内に設けた油圧モータ13で回転され、前記油圧ジャッキ12は前記スポーク4内に設けられ、コーナカッタ5を設けた伸縮腕11を伸縮させてスキンプレート2の形状のトンネルを掘削するようになっている。
【0006】
したがって、各スポークは回転又は揺動に伴い、伸縮腕を伸縮作動させながら、コーナッタを回転させるので、異形断面、例えば四角形状のような場合でも周縁部を好適に掘削できる。そしてコーナカッタは油圧ジャッキにより伸縮しているので、礫の噛み込みもよく、円滑な長距離の掘削が可能となる。
特に2連式の場合、周縁部が実質的にスキンプレートと同様な断面形状に掘削でき、セグメントの設置も確実かつ容易に行うことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1、図2に示すように、異形断面シールド掘削機1は、矩形断面形状のスキンプレート2を備え、その正面に切羽を切削するメインカッタ3が設けられ、そのメインカッタ3の中心から放射状に伸びる複数(図示の例では4本)のスポーク4の先端に回転式のコーナカッタ5が設けられている。スキンプレート2はカッタヘッドすなわち前胴部2Aと後胴部2Bとよりなり、後胴部2Bにはトンネルのセグメント6を組み立てるエレクタ7が設けられている。後胴部2Bと前胴部2Aとの間には前胴部2Aを前進させるシールドジャッキ8が設けられている。そして、前胴部2Aにはメインカッタ3を駆動する駆動機構9と、掘り出された土砂を搬出するスクリューコンベア10が設けられている。
【0008】
図3、図4に示すように、メインカッタ3のスポーク4の先端には伸縮腕11が設けられ、伸縮腕11にはコーナカッタ5が設けられている。この伸縮腕11はスポーク4内に設けられた油圧ジャッキ12で伸縮され、コーナカッタ5は伸縮腕11内に設けられた油圧モータ13で回転されるようになっている。
もしくは、13の箇所にギアを設け、油圧モータを別置きして回転させることも可能である。
【0009】
このように構成された異形断面シールド掘削機1でトンネルを掘るには、駆動機構9でメインカッタ3を回転させ(揺動でも可)、セグメント6で反力をとってシールドジャッキ8で掘削機1を前進させながら、回転するメインカッタ3のビット3Aでトンネルを掘削する。そして同時に、例えば図5に示すようにトンネルの断面形状、すなわちスキンプレート2の形状に応じて、油圧ジャッキ12で伸縮腕11を伸縮しつつ油圧モータ13でコーナカッタ5を回転し、コーナカッタ5のビット5Aでトンネルの周縁部を掘削する。メインカッタ3及びコーナカッタ5で掘られた土砂は、スクリューコンベア10で搬出され、エレクタ7によりトンネルのセグメント6を組み立てる。
【0010】
そして、シールドジャッキ8で決められる長さのトンネルが掘られたならば、シールドジャッキ8を縮め、セグメントを新たに設置し、そして再びトンネルの掘削をおこなう。
【0011】
図6から図8は本発明を実施することによって掘削できる断面形状を例示したものである。これらの図において、円Aは伸縮腕を有しない場合のメインカッタの回転により掘削される断面形状(円)を示している。
【0012】
図6は、スポークが横軸Xの所で最大となるように、伸縮腕を半径方向外方に突出させて楕円形Bの断面を掘削する場合を示している。
【0013】
図7は、図6と同様に頂点Cから横軸Xの所Dで広がる楕円形の部分Eと、点Dから円弧状の部分Gと、下点Fから水平に延びる底部Hとよりなる断面が掘削されている。このように水平な底部Hが形成されると、電車や自動車の通路として好適である。
【0014】
図8は頂点Cから横軸Xの点Iまでは伸縮腕を収縮した状態を掘削し、点Iから伸縮腕を延ばして円弧部Jを掘削し、そして水平な底部Hと連続させたものである。この例も電車や自動車の通路として好ましい。
【0015】
図9、図10はコーナカッタの駆動部分の他の実施の形態を示すもので、メインカッタ3のスポーク4内に伸縮腕14が設けられ、伸縮腕14にはコーナカッタ5が設けられている。そして、スポーク4内には伸縮腕14を伸縮する油圧ジャッキ12が設けられ、伸縮腕14にはコーナカッタ5を回転する油圧モータ13が設けられている。スポーク4には長孔4Aが形成され、コーナカッタ5の軸5Bは長孔4Aを挿通している。なお、この実施の形態の動きは、先に説明した実施の形態と同じであるので、説明を省略する。
【0016】
図11は、メインカッタ3を2連として、横幅の広いトンネルを掘る掘削機15の正面図である。この実施の形態では、干渉を防止するために、隣接した2本のスポーク4を除く6本のスポーク4にだけコーナカッタ5が設けられている。そして、メインカッタ3を約100度揺動し、図12に示す様にスキンプレート2の形状に応じて、伸縮腕11を伸縮しつつコーナカッタ5を回転してトンネルを掘削する。
【0017】
なお、図示の実施の形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨ではない旨を付記する。
【0018】
【発明の効果】
以上の通り本発明によれば下記のすぐれた効果を奏する。
(a) 異形断面の周縁部を確実かつ容易に掘削でき、種々の異形断面のトンネルを好適に構築することができる。
(b) コーナカッタを油圧ジャッキで伸縮させるので、礫の噛み込み等を防止できる。
(c) コーナカッタは油圧モータで作動させるが、この回転は補助的なものであり、消費エネルギは小さくてよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の異形断面シールド掘削機の断面図。
【図2】本発明の異形断面シールド掘削機の正面図。
【図3】 異形断面シールド掘削機の要部の断面図。
【図4】図3のA−A矢視図。
【図5】コーナカッタの動きを説明する図。
【図6】本発明によるトンネルの掘削断面の一例を示す図。
【図7】他のトンネルの掘削断面を示す図。
【図8】別にトンネルの掘削断面を示す図。
【図9】異形断面シールド掘削機の要部の他の実施の形態の断面図。
【図10】図9のA−A矢視図。
【図11】異形断面シールド掘削機の他の実施の形態の正面図。
【図12】コーナーカッタの動きを説明する図。
【符号の説明】
1・・・異形断面シールド掘削機
2・・・スキンプレート
2A・・・前胴
2B・・・後胴
3・・・メインカッタ
3A・・・ビット
4・・・スポーク
5・・・コーナカッタ
5A・・・ビット
6・・・セグメント
7・・・エレクタ
8・・・シールドジャッキ
9・・・駆動機構
10・・・スクリューコンベア
11・・・伸縮腕
12・・・油圧ジャッキ
13・・・油圧モータ
14・・・伸縮腕
15・・・異形断面シールド掘削機
Claims (2)
- 非円形のトンネルを掘削するためのメインカッタを有する異形断面シールド掘削機において、掘削するトンネルの異形断面形状のスキンプレート(2)を備え、ビット(3A)を有するメインカッタ(3)は放射状に伸びそしてビット(3A)を有する複数のスポーク(4)を備え、そのスポーク(4)の先端にはビット(5A)を有するコーナカッタ(5)を設けた伸縮腕(11)が油圧ジャッキ(12)により伸縮可能に設置され、そのコーナカッタ(5)は伸縮腕(11)内に設けた油圧モータ(13)で回転され、前記油圧ジャッキ(12)は前記スポーク(4)内に設けられ、コーナカッタ(5)を設けた伸縮腕(11)を伸縮させスキンプレート(2)の形状のトンネルを掘削することを特徴とする異形断面シールド掘削機。
- 非円形のトンネルを掘削するためのメインカッタを有する異形断面シールド掘削機において、隣接して設けた2連の掘削機(15)を備え、それらの掘削機はそれぞれ矩形断面のスキンプレート(2)を備え、ビット(3A)を有するメインカッタ(3)は放射状に伸びそしてビット(3A)を有する4本のスポーク(4)を備え、それらのスポーク(4)のうち対向する側のスポークを除いてビット(5A)を有するコーナカッタ(5)を設けた伸縮腕(11)が油圧ジャッキ(12)より伸縮可能に設置され、そのコーナカッタ(5)は伸縮腕(11)内に設けた油圧モータ(13)で回転され、前記油圧ジャッキ(12)は前記スポーク(4)内に設けられ、コーナカッタ(5)を設けた伸縮腕(11)を伸縮させてスキンプレート(2)の形状のトンネルを掘削することを特徴とする異形断面シールド掘削機。
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