JP4182423B2 - 電気掃除機 - Google Patents

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本発明は、吸気から排気に至る経路を循環させて構成した電気掃除機に関する。
吸引された空気流から塵埃を除去した後の排気流を循環させて利用する従来の還流型の電気掃除機は、パイプの排気風路の途中に外部に通じる開口が形成され、この開口にはこれを自在に開閉するカバーが設けられている。そして、パイプの排気風路の開口部から排気風を噴出させ、ゴミを吹き飛ばして掃除を行う(例えば、特許文献1参照)。
特開2001ー29300号公報(第4頁、図1)
上記のように構成した電気掃除機によれば、パイプの先端部から排気風を噴出させる構成となっていないため、掃除したい箇所に適切に排気風を噴射させることが困難であった。また、排気風の噴射口とパイプの吸気口の位置を独立に動かすことができないため、排気風の噴射により塵埃を効果的に吸引することができなかった。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、意図する場所に容易に排気風を噴射させることができ、排気風の噴射により飛散する塵埃を効果的に吸引することが可能な電気掃除機を提供することを目的とする。
本発明に係る電気掃除機は、電動送風機を内蔵した掃除機本体と、該掃除機本体に一端が接続された流路ホースと、該流路ホースの他端に一端が接続された流路管と、該流路管の他端に接続された吸込口体とを備え、該吸込口体から吸気して前記流路管、流路ホースを通り、前記掃除機本体にて塵埃を除去した後、前記流路ホース、流路管を通って前記吸込口体より排気する環流型の電気掃除機であって、前記流路管を吸気流路管と該吸気流路管に着脱自在な排気流路管とによって構成すると共に、前記流路ホースを排気流路ホースが吸気流路ホースの内部に配設された二重構造とし、前記吸気流路ホースはその他端に前記吸気流路管の一端が接続され、前記排気流路ホースはその他端に伸縮接続ホースを介して前記排気流路管の一端が接続されており、前記伸縮接続ホースは前記吸気流路管の軸方向に対してほぼ一定の角度をなすようにして伸縮し、伸縮時において、前記排気流路管は、前記吸気流路管に対してほぼ平行状態を維持して接近もしくは離脱するようにしたものである。
本発明に係る電気掃除機は、意図する場所に容易に排気風を噴射させることができ、排気風の噴射により飛散する塵埃を効率的に吸引することができる。
[実施の形態1]
図1は本発明の一実施の形態に係る電気掃除機の縦断面図、図2は図1の要部の斜視図、図3は排気流路パイプを吸気流路パイプから離した状態を示す縦断面図、図4は図3の要部の斜視図である。
電気掃除機の掃除機本体1内には、吸気流、排気流が通過する吸気排気室Aと、その後部に位置する冷却室Bとが設けられ、これらの各室A,Bとの間には、断面コ字状に形成された凹部を有する隔壁2が設けられている。隔壁2の冷却室B側の凹部には電動送風機3が取り付けられ、その前方回転軸3aは隔壁2の凹状開口部に取り付けた隔壁板2aに回転自在に軸支されて吸気排気室A側に貫通しており、この前方回転軸3aには吸気ファン4が取り付けられている。吸気ファン4は吸気口5aと排気口5bを備えたファン室5によって囲まれ、電動送風機3によって回転して塵埃を吸引する気流を発生する。
吸気排気室Aは吸気室6と排気室7とによって構成され、吸気室6と排気室7には吸気流路ホース接続部6aと排気流路ホース接続部7aが設けられている。
吸気室6の下流側に位置するファン室5のやや上流側には格子8が設けられており、格子8の上流側の吸気室6内には集塵袋9が着脱可能に収納されている。なお、図示していないが、吸気室6の上部は集塵袋9を出し入れしうるように開閉可能に形成されている。
電動送風機3の後方には後方回転軸3bが設けられ、電動送風機3を囲む凹部の後壁によって回転自在に軸支されており、さらにこの回転軸3bには冷却ファン10が取り付けられ、電動送風機3の発熱部を冷却する。なお、掃除機本体1の冷却室Bの壁面、及び隔壁2の凹部には、それぞれ、第1の冷却風流通口11及び第2の冷却風流通口12が設けられている。
吸気室6の吸気流路ホース接続部6aには吸気流路ホース13が着脱可能に接続されて集塵袋9に連通し、吸気流路ホース13の内部には排気流路ホース接続部7aを介して排気室7につながる排気流路ホース14が設けられて二重構造を構成している。
吸気流路ホース13はその上流側端部において吸気流路パイプ15に接続し、一方、排気流路ホース14は伸縮性のある材料で構成された伸縮接続ホース16を介して排気流路パイプ17に接続されている。この場合、伸縮接続ホース16は、図3に示すように、吸気流路パイプ15の軸方向に対してほぼ一定の角度αをなすようにして伸縮し、このため伸縮時において、排気流路パイプ17は、吸気流路パイプ15に対してほぼ平行状態を維持して接近もしくは離脱する。この場合、伸縮接続ホース16は排気流路パイプ17の上端部付近に設けられた排気流路ハンドル19を持って引き出すことにより伸長させる。排気流路パイプ17の先端にはブラシ18が設けられており、排気噴射を行いながらゴミを直接掻き落とす。
吸気流路パイプ15の先端部には吸込口体20が設けられ、回動部21によって吸気流路パイプ15に回動自在に接続されている。吸気流路パイプ15の上面の上部付近にはフック15aが設けられており、上面先端部付近には係合凹部22が設けられ、伸縮接続ホース16が縮まったときに、排気流路パイプ17の上部付近が吸気流路パイプ15のフック15aに係止され、先端部付近が吸気流路パイプ15の係合凹部22に係合される。このため、係止、係合状態では、回動部21は排気流路パイプ17と吸込口体20を回動自在に接続する。
吸込口体20は隔壁部23によって吸気室24と排気室25とに区画され、係合凹部22は弾性材からなる連結ホース26を介して吸気口体20の排気室25に接続され、連結ホース26は、回動部21の回動に伴って伸縮することにより排気流路を確保する。こうして、排気流路パイプ17の先端部付近が吸気流路パイプ15の係合凹部22に係合された状態で、排気流が排気流路パイプ17から係止凹部22、連結ホース26を経て、吸込口体20の排気室25から排気するようになっている。
吸気流路パイプ15の基部側には、吸気流路パイプ15に連続する形で操作ハンドル27が設けられ、その上面の基部近傍には排気流路ハンドル19の脱着状態を検知する脱着検知スイッチ28が設けられている。排気流路パイプ17が吸気流路パイプ15に取り付けられた状態で、排気流路ハンドル19が着脱検知スイッチ28を押圧し、排気流路パイプ17が吸気流路パイプ15から離れた状態で、排気流路ハンドル19が着脱検知スイッチ28から離れるようになっている。そして、排気流路ハンドル19が吸気流路パイプ15から取り外されると、この状態を検知した制御回路(図示せず)が電動送風機3への入力電圧を低下させ、排気流路パイプ17からの噴射量が所定の風量に減少する。
なお、着脱検知スイッチ28の取り付け位置は、上記の説明では、操作ハンドル27aの基部近傍としている1が、吸気流路パイプ15や伸縮接続ホース16に設けてもよい。
上記のように構成した本発明の作用を説明する。電動送風機3を駆動すると吸気ファン4が回転して空気流が発生する。この空気流によって、被掃除面の塵埃が空気とともに吸込口体20の吸気室24の吸込口24aより吸引され、吸気流路パイプ15から吸気流路ホース13を経由して、掃除機本体1の集塵袋9内に流入する。塵埃はここで集塵袋9に捕捉され、空気のみが吸気ファン4側に流れる。すなわち、塵埃を除去された空気流は、ファン室5の吸気口5aからファン室5内に流入し、排気口5bを通って排気室7に導かれ、排気流路ホース13を通過後、排気流路パイプ17を通り、ここから係止凹部22、連結ホース26を経て、吸込口体20の排気室25から排気する。このように、吸込口体20の吸気室24から吸気させて、吸込口体20の排気室25に至るまで気流を環流させることにより、排気室24の吸気口の下部にある塵埃を気流に乗せて集塵袋9に捕捉することができる。
一方、電動送風機3を駆動すると、冷却室Bに設けられた冷却ファン10も回転して気流が発生し、掃除機本体1の外部の空気を、冷却室Bの第1の冷却風流通口11から掃除機本体1内に吸引し、第2の冷却室Bの第2の冷却風流通口12を通って電動送風機3の発熱部を冷却した後、第1、第2の冷却風流通口11、12を通って外部へ排出される。
図3、図4に示すように、排気流路パイプ17の排気流路ハンドル19を把持して、排気流路パイプ17を吸気流路パイプ15から分離すると、排気流路パイプ17の排気流路ハンドル19によって押圧状態にあった脱着検知スイッチ28の押圧状態が解除され、排気流路ハンドル19が吸気流路パイプ15から取り外されたことが検知される。そして、制御回路(図示せず)が電動送風機3への入力電圧を低下させ、これにより、排気流路パイプ17からの噴射量が所定の風量に減少する。この状態で、吸込口体20の吸気口24の吸気口24aが外部から空気を吸引し、空気流を循環させた後、排気流路パイプ17の先端から排気を噴射される。
このように、排気流路パイプ17が吸気流路パイプ15に取り付られた状態ではゴミ吸引に適した環流風量であるとしても、排気流路パイプ17を取り外して行う噴射によるゴミ除去の場合には過剰な噴射風量となることがあるため、排気流路パイプ17を取り外すと同時に噴射風量を所定風量に減少させることによって、意図しないゴミの舞い上げを防止することができる。
この排気流路パイプ17から排気を噴射し、排気流路ハンドル19を操作して、家具の隙間や高所などの場所に排気を噴射させることにより、吸引だけでは除去することが困難なゴミを除去することができる。このとき、吸込口体20の吸込室24の吸込口24aを排気流路パイプ17の排気噴射口17a付近に待機させて、排気の噴射によって散らされたゴミを吸引すると、ゴミが周囲に散乱することを防止することができる。
なお、上記の場合、排気流路パイプ17の先端にはブラシ18が設けられ、排気噴射を行いながらゴミを直接掻き落とすことが可能なので、気流のみでは除去できないゴミを効果的に除去することができる。
本発明の一実施の形態に係る電気掃除機の縦断面図である。 図1の要部の斜視図である。 図1の作用を示す縦断面図である。 図3の要部の斜視図である。
符号の説明
1 掃除機本体、3 電動送風機、13 吸気流路ホース、14 排気流路ホース、15 吸気流路パイプ(吸気流路管)、15a フック、17 排気流路パイプ(排気流路管)、18 ブラシ、20 吸込口体、22 係合凹部

Claims (5)

  1. 電動送風機を内蔵した掃除機本体と、該掃除機本体に一端が接続された流路ホースと、該流路ホースの他端に一端が接続された流路管と、該流路管の他端に接続された吸込口体とを備え、該吸込口体から吸気して前記流路管、流路ホースを通り、前記掃除機本体にて塵埃を除去した後、前記流路ホース、流路管を通って前記吸込口体より排気する環流型の電気掃除機にいて、
    前記流路管を吸気流路管と該吸気流路管に着脱自在な排気流路管とによって構成すると共に、前記流路ホースを排気流路ホースが吸気流路ホースの内部に配設された二重構造とし、前記吸気流路ホースはその他端に前記吸気流路管の一端が接続され、前記排気流路ホースはその他端に伸縮接続ホースを介して前記排気流路管の一端が接続されており、
    前記伸縮接続ホースは前記吸気流路管の軸方向に対してほぼ一定の角度をなすようにして伸縮し、伸縮時において、前記排気流路管は、前記吸気流路管に対してほぼ平行状態を維持して接近もしくは離脱するようにした、
    ことを特徴とする電気掃除機。
  2. 前記排気流路管を前記吸気流路管からはずした際に、前記排気流路管からの排気の噴出量を低減する手段を備えたことを特徴とする請求項記載の電気掃除機。
  3. 前記排気流路管の先端にブラシを備えたことを特徴とする請求項1または2記載の電気掃除機。
  4. 前記排気流路管を前記吸気流路管に着脱自在に固定するための固定手段を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電気掃除機。
  5. 前記吸込口体に、前記吸気流路管に連通する吸気室と、前記排気流路管に連通する排気室とを設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電気掃除機。
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