JP2013183761A - 空気噴射装置及び電気掃除機 - Google Patents

Abstract

【課題】吸引、噴射する空気量を自由に調整することができる空気噴射装置の提供。
【解決手段】塵埃を吸引したり吹き飛ばしたりする吸引・噴射口２と、電動送風機（図示せず）の吸引力が作用する吸引室６に配され吸引力により動作する吸引ファン５と、空気を噴射するための噴射室１０に配された噴射ファン９と、吸引ファン５を回転させる為の外気を取り込む空気取込口７と、吸引・噴射口２からの空気の吸引、噴射を切替える切替器１２を動作させる駆動手段１３と、噴射ファン９と吸引ファン５を駆動するファン駆動用電動機１１と、駆動手段１３とファン駆動用電動機１１を制御する制御手段１４と、使用者が電動送風機とファン駆動用電動機１１の駆動量を任意に変えられる操作手段１６を備えた空気噴射装置。
【選択図】図１

Description

本発明は、空気を噴射することにより塵埃を吹き飛ばす空気噴射装置及び電気掃除機に関するものである。

塵埃を吹き飛ばす機能（以下、ブロアー機能と称す）を備えた従来の技術の代表例は電気掃除機の排気をブロアーに利用した形態が挙げられる。

以下に従来の技術として、ここではブロアー機能を備えた電気掃除機を図５〜７を用いて説明する。

図５において、従来の電気掃除機の掃除機本体５０は、本体制御手段４９と、電動送風機５７と、集塵室５８を内蔵している。掃除機本体５０の前部に形成された接続口５１は、集塵室５８に連通すると共に、ホース５３の一端に配した接続パイプ５２が接続される。吸込口体５６は、ホース５３の他端に配した手元操作部５４もしくは延長管５５を介して集塵室５８と連通接続される。

図６、７において、電動送風機支持壁５９は、上下２分割構成になっており、電動送風機５７の後端を軟質ゴム６０を介して挟持する。掃除機本体５０の後方には、電動送風機５７から排出される気流６２を、掃除機本体５０の外部へ排出する排気口６１が設けられ、電動送風機５７と排気口６１を連通する排気通路６３は、電動送風機支持壁５９と隔離壁６４とで閉ざされた空間を形成する。

さらに、回動軸６６により開閉自在な開閉蓋体６５の凸部６７は、接続パイプ５２を連通接続できる構成となっている連結口６８にはまり込む構成をとると共に、接続パイプ５２を連通接続した際には、電動送風機支持壁５９と当接し排気通路６３を遮断する構成をとっている。

以上のように構成された従来の電気掃除機の動作は以下の通りである。

図５に示すように、通常使用時には、接続口５１から吸引された気流６２は、電動送風機５７から排気通路６３を経て排気口６１から排出される。なお、この時、開閉蓋体６５は閉じた状態にあり、開閉蓋体６５の凸部６７が連結口６８にはまり込むことで外部からの空気の流入を防止している。

一方、図７に示すように、ブロアー使用時に、ホース５３の接続パイプ５２を連結口６８に連通接続すれば、開閉蓋体６５が回動し電動送風機支持壁５９と当接する位置で停止する。これにより、排気通路６３が遮断されるため、接続口５１から吸引された気流６２は、電動送風機５７から排気通路６３の途中まで進んだ後、連結口６８さらにはホース５３や、ホース５３に接続された延長管５５を経て外部へ噴射されることになる。

また、ホース５３の一端を通常使用する場合と同じように掃除機本体５０の接続口５１に接続して、ホース５３の他端にある手元操作部５４の先あるいは延長管５５に接続して吸気を利用して吸引ファン（図示せず）を回転させ、その動力で噴射ファン（図示せず）をまわすことで、別の空気取り入れ口（図示せず）から吸入した空気を噴射させるようにした空気噴射装置も提案されていた（例えば、特許文献１参照）。

特開２０００−２１７７４６号公報

しかしながら、上記従来例の様に電気掃除機の排気をブロアーに利用した形態では、実際はクリーンな排気であっても、塵埃を吸引した排気を利用するという面で、不衛生なイメージを抱かれたり、従来例の様な塵埃の吸引に使用しているホースや延長管等をブロアーに利用する形態の物では、吸引経路に付着した微量な塵埃が噴射する恐れがあるなど、衛生面で懸念されて利用機会が減り、近年はこの形態でのブロアー機能つきの電気掃除機は少なくなっている。

また、上記従来のようなブロアー機能では、掃除機本体に内蔵されている電動送風機の入力により、ブロアーの強さが決まってしまい、使用者が調整することができない。そのため、使用者の近傍にある塵埃にむけて噴射を行った場合、使用者の考えている以上の強さで塵埃を遠方へ吹き飛ばして、塵埃を周囲に撒き散らし汚してしまうことになったり、逆に、ブロアー量が少なく塵埃を吹き飛ばすことができないといった課題もあった。

また、特許文献１に記載されたような吸引風で吸引ファンを回転させ、その動力で噴射ファンをまわして空気を噴射させるようにした従来の空気噴射装置は、衛生面での問題は解決されるが、空気の噴射量や強さは、やはり掃除機本体に内蔵された電動送風機の入力で決まってしまい、被掃除面の汚れ具合に応じて噴射する空気量を調整することができないという課題があった。

本発明は、以上のような従来の課題を解決しようとするものであって、衛生的なブロアー機能および吸引機能を持ち、使用者が電気掃除機本体の入力に依存することなく、必要に応じて噴射する空気量を調整することができるようにした、非常に使い勝手のよい空気噴射装置及び電気掃除機を提供することを目的としている。

上記従来の課題を解決するために本発明の空気噴射装置は、塵埃を吸引したり吹き飛ばしたりする吸引・噴射口と、電気掃除機に内蔵された電動送風機の吸引力が作用する吸引室と、空気を噴射するための機能を有する噴射室と、前記吸引室に配され吸引力により動作する吸引ファンと、前記噴射室に配され噴射力を発生する噴射ファンと、前記吸引室と連通し前記吸引ファンを回転させる為の外気を取り込むための空気取込口と、前記吸引・噴射口から空気の吸引または噴射を作用させる為の切替器と、前記切替器を動作させる為の駆動手段と、前記噴射ファンと吸引ファンを駆動するためのファン駆動用電動機と、前記駆動手段と前記ファン駆動用電動機を連携して制御する制御手段と、使用者が前記電動送風機と前記ファン駆動用電動機の駆動量をそれぞれ任意に変えることのできる操作手段を備えたもので、使用者が前記操作手段を操作することにより電気掃除機の吸引力を自由に選定したり、空気噴射装置の吸引、噴射の切り替えやファン駆動用電動機の駆動量を変えるように信号を送ることにより、空気噴射装置の吸引・噴射口からの吸引力及び噴射力の調整を容易に行うことができる。

また、本発明の電気掃除機は、電動送風機を内蔵した掃除機本体と、前記掃除機本体に一端が接続されるホースと、一端が前記ホースの他端に接続される延長管とを備え、前記ホース又は前記延長管の端部に操作手段を設けたもので、空気噴射装置の吸引・噴射口からの吸引力及び噴射力の調整が非常に容易で、使用勝手の良い電気掃除機を提供することができる。

本発明の空気噴射装置及びそれを用いた電気掃除機は、噴射する空気量を使用者が必要により調整することができるため、非常に使い勝手のよいものである。

本発明の実施の形態１における空気噴射装置の略断面図 同空気噴射装置の操作手段の略図 同空気噴射装置の略断面図 同空気噴射装置の略断面図 従来のブロアー機能を備えた電気掃除機の全体図 同電気掃除機の通常使用時の横断面図 同電気掃除機のブロアー機能使用時の横断面図

第１の発明は、塵埃を吸引したり吹き飛ばしたりする吸引・噴射口と、電気掃除機に内蔵された電動送風機の吸引力が作用する吸引室と、空気を噴射するための機能を有する噴射室と、前記吸引室に配され吸引力により動作する吸引ファンと、前記噴射室に配され噴射力を発生する噴射ファンと、前記吸引室と連通し前記吸引ファンを回転させる為の外気を取り込むための空気取込口と、前記吸引・噴射口から空気の吸引または噴射を作用させる為の切替器と、前記切替器を動作させる為の駆動手段と、前記噴射ファンと吸引ファンを駆動するためのファン駆動用電動機と、前記駆動手段と前記ファン駆動用電動機を連携して制御する制御手段と、使用者が前記電動送風機と前記ファン駆動用電動機の駆動量をそれぞれ任意に変えることのできる操作手段を備えたもので、使用者が前記操作手段を操作することにより電気掃除機の吸引力を自由に選定したり、空気噴射装置の吸引、噴射の切り替えやファン駆動用電動機の駆動量を変えるように信号を送ることにより、空気噴射装置の吸引・噴射口からの吸引力及び噴射力の調整を容易に行うことができる。

第２の発明は、特に、第１の発明の吸引室に連通する共に、電気掃除機に接続されたホース又は延長管の先端が接続できる排出口を設けたもので、電気掃除機に接続されたホース又は延長管の先端を排出口に接続するだけで空気噴射装置を直ちに使用することができる。

第３の発明は、特に、第１又は第２の発明のホース又は延長管を排出口に接続した時、電動送風機の入力を下げるようにしたもので、電気掃除機内の電動送風機の入力にできるだけ依存しないようにして、空気噴射装置を使用することができる。

第４の発明に係る電気掃除機は、電動送風機を内蔵した掃除機本体と、前記掃除機本体に一端が接続されるホースと、一端が前記ホースの他端に接続される延長管とを備え、前記ホース又は前記延長管の端部に操作手段を設けたもので、空気噴射装置の吸引・噴射口からの吸引力及び噴射力の調整が非常に容易で、使用勝手の良い電気掃除機を提供することができる。

以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。

（実施の形態１）
図１は、本発明の実施の形態１における空気噴射装置の略断面図、図２は、同空気噴射装置の操作手段の略図、図３は、同空気噴射装置の略断面図、図４は、同空気噴射装置の略断面図である。なお、上記従来の電気掃除機と同一部分には同一符号を付してその説明
を省略する。

本実施の形態における空気噴射装置１は、吸引・噴射口２と、排出口４と、内部に吸引ファン５を装備した吸引室６と、吸引ファン５を回転させる為に吸引室６内に外気を吸引する為の空気取込口７と、第２の空気取込口８と、内部に噴射ファン９を装備した噴射室１０と、吸引室６の底面に保持されたファン駆動用電動機１１を備え、そのファン駆動用電動機１１の軸１１ａは、噴射ファン９と吸引ファン５に連結されている。

また、吸引ファン５と噴射ファン９は、シロッコ形のファンで形成し、排出口４は、吸引室６上の吸引ファン５の回転中心部に、第２の空気取込口８は、噴射室１０上の噴射ファン９の回転中心部に配している。

吸引・噴射口２と吸引室６または噴射室１０との連通を切り替えるための切替器１２がある。切替器１２の近傍には、切替器１２を動作させる為の駆動手段１３があり、ファン駆動用電動機１１と駆動手段１３を制御するための制御手段１４が備えられている。また、排出口４とホース５３との接続部１５によりホース５３と接続を行い、ホース５３側の接続部１５近傍の使用者が操作を行いやすい場所に操作手段１６を配している。

図２には、操作手段１６の一例を示す。本体側の強・中・弱スイッチ１６ａにより掃除機本体５０内の電動送風機５７の入力を使用者が選択し、吸引・噴射側の吸引スイッチ１６ｂおよび噴射スイッチ１６ｃにより、吸引・噴射を選択し、強・中・弱スイッチ１６ａにより吸引および噴射の強さを使用者が選択できるようになる。

以上のように構成された本実施の形態における空気噴射装置の動作を説明する。

図２において操作手段１６の吸引スイッチ１６ｂを選択した場合、図３に示しているように、切替器１２を駆動手段１３によって噴射室１０側に移動した場合、ファン駆動用電動機１１を制御手段１４を介して駆動させることにより、噴射ファン９および吸引ファン５が回転することになる。

吸引ファン５の回転により、吸引・噴射口２から外気を吸引することができるようになるため塵埃等を吸引することができるようになる。この状態において吸引・噴射側の強・中・弱スイッチ１６ａによりファン駆動用電動機１１の回転数を変化させることにより、吸引力を替えることができる。

吸引力の選択をする掃除機本体５０に接続されているホース５３の手元操作部５４または延長管５５に排出口４を接続し、その状態で電気掃除機を動作させると、排出口４から強力な吸引風が発生する。そのとき吸引・噴射口２及び空気取込口７から外気が吸引され、図３に示している矢印のように吸引・噴射口２から排出口４、空気取込口７から排出口４へと吸気風が流れることとなる。

空気取込口７からは塵埃を吸引せず外気のみを吸引するように空気取込口７表面が全開しないように網目状のような形状のもので塵埃が吸い込まれるのを防止するもので覆うようにする。また、使用者が、吸引・噴射口２を掃除したい床面等に近づけたとき、床面に塵埃がある場合には、吸引・噴射口２から塵埃を吸引し、排出口４から接続パイプを通過して電気掃除機内の集塵室５８に収納される。

次に、操作手段１６の噴射スイッチ１６ｃを選択した場合、図４に示すように切替器１２を駆動手段１３によって吸引室６側に移動させる。吸引・噴射口２からは、切替器１２により風の流れが遮られるため吸引・噴射口２からの吸引風は流れず、噴射ファン９の回
転により、第２の空気取込口８から外気を吸引し、吸引・噴射口２から吸引された空気を噴射する。

また、噴射する空気の強さは、噴射ファン９に接続されているファン駆動用電動機１１の回転数によってきまる。図４には、その時の噴射風の流れを矢印にて示している。

このように、切替器１２を切替えることにより、吸引・噴射口２から吸引を行ったり、空気を噴射することができるようになり、吸引・噴射口２を、掃除を行いたい床面等に近づけ、床面にある塵埃を吸引したり、逆に噴射することで掃除を行うことが可能となる。

空気噴射装置１とホース５３を接続部１５で接続したとき、切替器１２を、噴射室１０側にすることで吸引・噴射口２から吸引を行える状態にしたとき、吸引される強さは、掃除機本体５０内の電動送風機５７の強さに大きく依存してしまう。すなわち、掃除機本体５０内の電動送風機５７の吸引力が大きければ、空気噴射装置１の吸引量も大きくなってしまう。

したがって、電気掃除機内の電動送風機５７の入力にできるだけ依存しないようにするために、空気噴射装置１とホース５３を接続した場合には、掃除機本体５０の電動送風機５７の入力を低くするように制御を行うようにする。

これによって、空気噴射装置１の吸引、噴射量を確実に制御することができるようになり、使い勝手の良い空気噴射装置１となる。

以上のように、使用者が操作手段１６の操作をすることで噴射機能および吸引機能の切替および噴射する空気量を調整することが可能であり、非常に使い勝手のよい空気噴射装置１および電気掃除機を提供することができる。

なお、上記実施の形態では、ホース５３の端部に操作手段１６を設けたが、延長管５５の端部を排出口４に接続できるようし、その延長管５５の排出口４側端部に操作手段１６を設けても良い。

以上のように、本発明にかかる空気噴射装置及びそれを用いた電気掃除機は、吸引・噴射口から空気を吸引し、塵埃があり吸引を行いたいところでは十分な吸引を行い、同時に吸引・噴射口から掃除を行う場所の状況に合わせて空気を噴射する量を使用者が調整し、通常の吸引では掃除しにくい場所を効率よく簡単に掃除することができ、非常に使い勝手が良く掃除を行うことができるものとして極めて有用である。

１ 空気噴射装置
２ 吸引・噴射口
４ 排出口
５ 吸引ファン
６ 吸引室
７ 空気取込口
８ 第２の空気取込口
９ 噴射ファン
１０ 噴射室
１１ ファン駆動用電動機
１２ 切替器
１３ 駆動手段
１４ 制御手段
１５ 接続部
１６ 操作手段

Claims (4)

1. 塵埃を吸引したり吹き飛ばしたりする吸引・噴射口と、電気掃除機に内蔵された電動送風機の吸引力が作用する吸引室と、空気を噴射するための機能を有する噴射室と、前記吸引室に配され吸引力により動作する吸引ファンと、前記噴射室に配され噴射力を発生する噴射ファンと、前記吸引室と連通し前記吸引ファンを回転させる為の外気を取り込むための空気取込口と、前記吸引・噴射口から空気の吸引または噴射を作用させる為の切替器と、前記切替器を動作させる為の駆動手段と、前記噴射ファンと吸引ファンを駆動するためのファン駆動用電動機と、前記駆動手段と前記ファン駆動用電動機を連携して制御する制御手段と、使用者が前記電動送風機と前記ファン駆動用電動機の駆動量をそれぞれ任意に変えることのできる操作手段を備えた空気噴射装置。
2. 吸引室に連通する共に、電気掃除機に接続されたホース又は延長管の先端が接続できる排出口を設けた請求項１に記載の空気噴射装置。
3. ホース又は延長管を排出口に接続した時、電動送風機の入力を下げるようにした請求項１又は２に記載の空気噴射装置。
4. 電動送風機を内蔵した掃除機本体と、前記掃除機本体に一端が接続されるホースと、一端が前記ホースの他端に接続される延長管とを備え、前記ホース又は前記延長管の端部に操作手段を設けた電気掃除機。