JP4181579B2 - 質量測定方法および質量測定用圧電振動片の励振回路並びに質量測定装置 - Google Patents

質量測定方法および質量測定用圧電振動片の励振回路並びに質量測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、質量を測定する方法に係り、特に水晶振動片のような圧電振動片の発振周波数の変化を検出して微少な質量を測定するのに好適な質量測定方法および質量測定用圧電振動片の励振回路並びに質量測定装置に関する。
食品、生化学、医療または環境などの分野において、特定物質の有無や濃度等を測定するために、水晶振動子を用いた水晶振動子マイクロバランス(Quartz Crystal Microbalance:QCM)法が利用されている。このQCM法は、特定の物質と結合する感応膜を備えた圧電振動片である水晶振動片を主構成要素とする質量測定用水晶振動子を有する。質量測定用水晶振動子の感応膜は、検出や濃度測定などの対象となる特定物質に対する分子認識機能を有しており、圧電振動片(水晶振動片)の励振電極を覆って設けてある。QCM法によって例えば液体中において特定物質の検出や濃度を測定する場合、次のようにして行なう。
感応膜を設けた圧電振動片を所定の液体中に浸漬して発振(共振)させ、液体中において発振周波数(共振周波数)が安定するのを待つ。その後、液体中の物質を感応膜に吸着または沈殿、若しくは感応膜に付着している物質を脱着または分解の反応を起こさせる物質、若しくは検出しようとする物質を液体に加え、圧電振動片上の感応膜と測定対象の特定物質とを反応させる。これにより、圧電振動片の励振電極上の質量が増減し、圧電振動片の共振周波数が低下または上昇する。これにより、液体中における測定対象物質の有無、濃度、感応膜に付着していた物質の質量などを求めることができる。
例えば、感応膜に液中の物質を吸着させる場合、液体中における測定対象物質の濃度が高いほど、圧電振動片の共振周波数の低下速度は速くなる。そこで、圧電振動片の共振周波数の低下速度を把握することにより、液中の測定対象物質の濃度を測定することができる。また、共振周波数の低下量から、感応膜を介して励振電極に付着した測定対象物質の質量を求めることができる。
すなわち、QCM法による励振電極への付着物の質量は、次のソルベリー式によって求めることができる。
Figure 0004181579

ここで、ΔFは圧電振動片の共振周波数の変化量、Fは圧電振動片の初期の共振周波数、Aは励振電極の面積、ρは圧電振動片の密度、μは圧電振動片のせん断応力、Δmは電極に付着した物質の質量である。
なお、質量測定用水晶振動子を液体中において共振させる場合、従来は、特許文献1に記載されているように、発振回路に接続した質量測定用水晶振動子を液体中に浸漬し、発振回路によって質量測定用水晶振動子を発振させるようにしている。
特開平7−43284号公報
QCM法は、上記したように質量測定用水晶振動子を構成している圧電振動片を液体中に浸漬して測定を行なうことがしばしばある。ところが、圧電振動片は、液体中に浸漬すると、クリスタルインピーダンス(CI)が空気中に比較して非常に大きくなる。このため、圧電振動片を液体中において発振させるための発振回路を構成することが困難で、液体中において安定して発振させることができないことがあり、測定に支障をきたす。
本発明は、前記従来技術の欠点を解消するためになされたもので、液体中における微少な質量の測定を確実に行なえるようにすることを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明に係る質量測定方法は、質量測定用圧電振動片の振動周波数の変化から質量を検出する測定方法であって、前記圧電振動片に励振信号を与えて強制励振し、前記圧電振動片が出力する出力信号と前記励振信号との位相差を求め、前記位相差に応じて前記励振信号の周波数を調整して前記圧電振動片の振動周波数を求める、ことを特徴としている。
このようになっている本発明は、質量測定用圧電振動片(圧電振動片)を発振回路によって励振するのではなく、例えば他の発振器が出力する信号を励振信号として圧電振動片に与え、圧電振動片を強制励振する。従って、圧電振動片が液中に浸漬されてCI値が大きくなったり、Q値が低下したような場合であっても、安定して励振させることができ、微少な質量の測定を確実に行なうことができる。
また、上記の測定方法を達成するための質量測定用圧電振動片の励振回路は、質量測定用圧電振動片に励振信号を与える電圧制御発振器と、この電圧制御発振器の出力する前記励振信号と前記励振信号により強制励振される前記圧電振動片の出力信号との位相差を求める位相検出部と、この位相検出部が求めた前記位相差に応じた電圧を前記電圧制御発振器に与え、前記圧電振動片の出力信号の周波数と同じ周波数の前記励振信号を前記電圧制御発振器に出力させる制御電圧出力部と、を有することを特徴としている。
このようになっている本発明は、位相検出部が電圧制御発振器の出力する励振信号と、励振信号によって強制励振される圧電振動片の出力信号との位相差を求め、制御電圧出力部がその位相差に応じた電圧を電圧制御発振器に与え、電圧制御発振器の出力する励振信号の周波数を、圧電振動片の出力信号の周波数と一致させる。すなわち、電圧制御発振器、位相検出部および制御電圧出力部は、位相同期回路であるPLL回路を構成している。従って、電圧制御発振器の出力する励振信号の位相を圧電振動片の出力信号の位相と一致させることができ、両者の出力信号の周波数を一致させることができる。圧電振動片が自励共振回路を構成していないので、圧電振動片を液中に浸漬した場合、CI値が高くなる場合、であっても、安定して励振させることが可能となる。このため、質量測定用圧電振動片を用いた測定を液中においても確実に行なうことができる。電圧制御発振器としては、電圧制御水晶発振器(VCXO)、電圧制御SAW発振器(VCSO)などを用いることができる。また、位相検出部は、位相比較器や位相検出器などによって構成することができる。そして、制御電圧出力部は、ローパスフィルタなどによって形成してよい。
圧電振動片は、コイルと並列または直列に接続するとよい。コイルは、圧電振動片と並列に接続する場合、圧電振動片の等価回路の電極間容量と並列共振するようなインダクタンスを有するものを選択する。この場合、並列共振の周波数を圧電振動片の直列共振周波数に同調させるのが良い。また、コイルを圧電振動片と直列に接続する場合、圧電振動片の共振周波数近傍において、このコイルと圧電振動片との間で電気的に直列共振しないようなインダクタンスを有するものを選択する。この場合、圧電振動片とこれに直列接続されたインダクタンスを含むインピーダンス特性が共振周波数において十分位相が変化するように調整する。これにより、圧電振動片を液中に浸漬した場合に、圧電振動片が直列共振周波数において位相が0度に回転しないような場合であっても、圧電振動片を安定して強制励振することができ、液中における質量の測定が可能となる。
電圧制御発振器と位相検出部との間には、励振信号の位相を遅らせたり進めたりする移相器を設けることができる。液中に圧電振動片を浸漬したときに、前記したように共振周波数において位相が十分変化しない場合、これと比較する励振信号の位相を進めたり遅らせたりして調整する。これにより、圧電振動片の直列共振周波数近傍で圧電振動片に与える励振信号と圧電振動片の出力信号との位相を一致させることができ、電圧制御発振器の出力する励振信号の周波数と圧電振動片の出力信号の周波数とを同じにすることができる。従って、圧電振動片の振動周波数を検出することができ、液中における質量の測定が可能となる。また、より正確に圧電振動子の直列共振周波数を検出する為に、圧電振動子の並列容量による位相ゼロ周波数と直列共振周波数との差を、この移相器によって補正することができる。
また、本発明において、電圧制御発振器の出力側に逓倍器を設け、この逓倍器を介して励振信号を圧電振動片と位相検出部とに与えることができる。これにより、圧電振動片の共振周波数が高周波である場合であっても、低周波用の電圧制御発振器を用い、その出力信号(励振信号)を逓倍器で高周波に変換して圧電振動片に与えることができ、励振回路を安価にすることができる。そして、電圧制御発振器の出力を逓倍器によって高周波にした場合、圧電振動片と前記位相検出部との間、および前記逓倍器と前記位相検出部との間に、分周器を設けるとよい。高周波の励振信号、圧電振動片の出力信号を分周器によって低周波に変換することにより、位相検出部や制御電圧出力部を低周波用の回路構成とすることができ、励振回路を安価にすることができる。また、高周波の取り扱い部分を少なくすることができ、ノイズなどの影響を小さくすることができる。
位相検出部と制御電圧出力部とは、デジタル回路によって構成することができる。これにより、回路のIC化が容易となり、小型化を図ることができる。この場合、位相検出部と前記制御電圧出力部との間にチャージポンプを設けることができる。チャージポンプを設けることにより、位相検出部の出力信号を高電圧化することができ、制御電圧出力部の出力が大きくなって電圧制御発振器を確実に動作させることができる。また、制御電圧出力部は、デジタルシグナルプロセッサを用いて構成することができる。これにより、高速処理が可能となって測定におけるノイズを低減することができる。
なお、圧電振動片は複数設けられ、これらの圧電振動片と電圧制御発振器との間に、圧電振動片を順次切り替えて励振信号を与える切替え部を設けることができる。これにより、測定装置の検出部のマルチ化を容易に図ることができる。また、圧電振動片を複数設ける場合、圧電振動片と圧電制御発振器との間、および圧電振動片と位相検出部との間に切替部を設けるとよい。これにより、圧電振動片の励振周波数が高周波である場合に、発振回路の動作が不安定になるなどの不都合をなくすことができる。そして、圧電振動片は、片側面にのみ感応膜を有する液中測定用、または両側面或いは片側面に感応膜を有する気中測定用であってよい。
そして、本発明に係る測定装置は、上記した質量測定用圧電振動片の励振回路を備えていることを特徴としている。これにより、上記した効果を有する質量測定装置を得ることができる。
本発明に係る質量測定方法および質量測定用圧電振動片の励振回路並びに質量測定装置の好ましい実施の形態を、添付図面に従って詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る質量測定用圧電振動片の励振回路を有する質量測定装置の説明図である。図1において、質量測定装置10は、質量測定用圧電振動片12と、この質量測定用圧電振動片12を励振する励振回路14、励振回路14の出力信号に基づいて、質量測定用圧電振動片12の共振(発振)周波数を求めたり、質量測定用圧電振動片12に付着した物質の質量を求めたりする信号処理部16とを有している。
質量測定用圧電振動片(以下、単に圧電振動片という)12は、水晶などの圧電材料から形成してあって、ATカット振動片、ATカット逆メサ型振動片、SAW(Surface Acoustic Wave)振動素子などからなっている。また、圧電振動片12は、測定対象物質と選択的に結合する感応膜(図示せず)が励振電極を覆って設けてある。そして、圧電振動片12は、例えばATカット振動片からなっている場合、液中測定用のとき、片側面の励振電極にのみ感応膜が設けてあり、気中測定用のとき、両側面の励振電極に感応膜が設けてある。もちろん、片側面に感応膜を有する圧電振動片12は、気中測定用にも使用することができる。
励振回路14は、PLL(Phase Locked Loop)回路20と分配器22とによって構成してある。そして、PLL回路20は、電圧制御発振器(Voltage Controlled Crystal Oscillator:VCO)24、位相比較器26、ループフィルタ28からなっている。電圧制御発振器24は、圧電振動片12に励振信号を与えるためのもので、圧電振動片12の共振周波数において発振可能となっており、電圧制御水晶発振器(Voltage Controlled Crystal Oscillator:VCXO)やVCSO(電圧制御SAW発振器)、またはインダクタンス素子(L)、容量素子(C)及び抵抗素子(R)で構成されたVCO発振器などから構成してあり、励振信号を出力側に設けた分配器22に出力する。分配器22は、電圧制御発振器24が出力した励振信号を、出力側に接続してあるが圧電振動片12と位相比較器26と出力用の増幅器30とに分岐して出力する。
PLL回路20を構成している位相比較器26は、入力側が圧電振動片12と分配器22とに接続してある。そして、位相比較器26は、位相検出部となっていて、圧電振動片12から出力される信号と分配器22から出力される信号(励振信号)との位相差を求め、この位相差に応じた信号を出力する。位相比較器26の出力側に設けたループフィルタ28は、ローパスフィルタから構成してあって、制御電圧出力部となっている。すなわち、ループフィルタ28は、位相比較器26が出力する信号を直流電圧にして電圧制御発振器24に制御電圧として与える。電圧制御発振器24は、ループフィルタ28から入力する直流電圧に応じて発振周波数が変化する。
出力用の増幅器30は、分配器22から入力した励振信号を増幅して出力側に設けた信号処理部16に出力する。信号処理部16は、マイクロコンピュータやパーソナルコンピュータなどから構成してあって、増幅器30から入力する信号に基づいて、予め与えられた処理プログラムによって励振信号の周波数の計数や、感応膜を介して圧電振動片12に付着した物質の質量などを演算して求めるようになっている。そして、信号処理部16の出力側には、表示装置32、プリンタ34、ハードディスクなどの記憶装置36が接続してあり、信号処理部16が求めた結果を表示装置32に表示したり、プリンタ34によってハードコピーとして印刷したり、記憶装置36に格納できるようになっている。
このようになっている第1実施形態の測定装置10は、励振回路14によって次のように圧電振動片12を強制励振して共振させる。PLL回路20を構成している電圧制御発振器24は、圧電振動片12の共振周波数を含む任意の周波数範囲において発振可能となっていて、所定周波数の信号を励振信号として分配器22に入力する。分配器22は、入力した励振信号を分岐して圧電振動片12、位相比較器26、増幅器30に入力する。圧電振動片12に入力された励振信号は、圧電振動片12に振動エネルギーを与える。そして、圧電振動片12から出力された信号は、位相比較器26に入力される。
水晶からなる圧電振動片12は、共振状態にない場合、電気的にはコンデンサとして見なすことができる。このため、圧電振動片12から出力される信号は、入力した励振信号の周波数が圧電振動片12の直列共振周波数の近傍でない場合、図2に示してあるように、電圧の位相が電流の位相に対して90度遅れたものとなる。すなわち、圧電振動片12から出力される電圧は、入力した励振信号に対して位相が90度遅れる。
なお、図2は、圧電振動片12の周波数と位相との関係を示した図であって、横軸が圧電振動片12の直列共振周波数からの偏差率(単位:ppm)を表し、縦軸が圧電振動片12の出力信号の入力信号に対する位相(単位:度)を示している。そして、圧電振動片12は、図2に示されているように、励振信号の周波数が直列共振周波数より低い状態から次第に高くなり、直列共振周波数になると位相が0となる。また、圧電振動片12は、入力する励振信号の周波数が直列共振周波より高くなると、電気的に誘導性となって位相が90度進み、さらに周波数が高くなって反共振周波数を超えると再び容量性となって位相が90度遅れる。
また、圧電振動片12は、入力する励振信号が直列共振周波数より低い周波数から、直列共振周波数を超える周波数に変化すると、図3に示したように、等価リアクタンスが容量性のマイナスから誘導性のプラスに変化する。そして、直列共振周波数においては、リアクタンスが0となり、電気的には抵抗と見なすことができる。
位相比較器26は、圧電振動片12から入力した信号と分配器22から入力した励振信号との位相差を求め、この位相差に応じた信号を出力する。位相比較器26が出力した信号は、ローパスフィルタからなるループフィルタ28を通過することによって直流電圧となり、電圧制御発振器24に制御信号として与えられる。電圧制御発振器24は、ループフィルタ28から入力する制御電圧によって出力する励振信号の周波数が変化し、圧電振動片12が出力する信号との間に位相差がなくなるような周波数の励振信号を出力する。従って、圧電振動片12に入力する励振信号と圧電振動片12から出力される信号との位相差が0となって圧電振動片12を励振させることができる。そして、電圧制御発振器24は、位相比較器26に入力する圧電振動片12からの信号と、分配器22からの励振信号との位相差が0になると、発振周波数がその周波数にロックされる。このため、圧電振動片12は、安定して励振状態が持続する。
電圧制御発振器24の出力した励振信号は、分配器22を介して増幅器30に出力され、増幅器30によって増幅されたのち、信号処理部16に入力する。信号処理部16は、入力する励振信号の周波数を計数して圧電振動片12の励振周波数(共振周波数)を求める。従って、信号処理部16において、測定開始前の圧電振動片12の共振周波数fをメモリやサンプルホールド回路などに記憶しておくとともに、測定後の共振周波数fを求めることにより、圧電振動片12に測定対象物質が付着、または圧電振動片12に付着していた物質が脱着したことによる周波数の変化量Δf(=f−f)を求めることができ、その質量を検出することができる。また、電圧制御発振器24は、圧電振動片12の共振周波数の変化に容易に追従して発振周波数が変化するため、測定途中における圧電振動片12の共振周波数の変化に容易に追従した励振信号を出力する。従って、信号処理部16において得られた圧電振動片12の共振周波数の変化から、圧電振動片12への物質の付着速度に基づく物質の濃度や、圧電振動片12からの物質の脱着速度などを求めることができる。
図15は、実施形態に係る測定装置10による質量測定方法の一例を示したもので、液中測定の例である。図15(1)に示した圧電振動片12は、ATカット逆メサ型の圧電振動片であって、両面のメサ部(凹部)38に励振電極(図示せず)が形成してある。そして、圧電振動片12の一方の励振電極の表面に感応膜が設けてあり、この感応膜が露出するようにして水密ケース100に収納し両面に設けた励振電極の液中での短絡(ショート)を防止してある。また、この水密ケース100には、励振回路14と増幅器30(本図に図示せず)とが収納してある。
圧電振動片12による液中測定の場合、容器102に貯留してある所定の液体104に水密ケース100を浸漬し、圧電振動片12を液体104に接触させる。そして、液体104中における圧電振動片12の共振が安定するのを待つ。共振が安定したら、この共振周波数を信号処理部16において基準周波数として記憶する。その後、測定対象物質を含む試料(液体)106を液体104に所定量添加し、拡散させる。試料106中の測定対象物質は、圧電振動片12の感応膜に付着(結合)する。このため、圧電振動片12の重さが変化して共振周波数が時間とともに同図(2)のように変化する。従って、この共振周波数の変化の速度を信号処理部16において検出することにより、試料中の測定対象物質の濃度を求めることができる。また、試料添加後において共振周波数を安定させ、この共振周波数と基準周波数との差から、感応膜に付着した測定対象物質の質量を求めることができる。
なお、次のように測定してもよい。まず、容器102を2つ用意しておき、一方には測定対象物質を含まない液体(例えば、水またはアルコール)のみを入れ、他方には水またはアルコールに測定対象物質を溶解または分散させた試料を入れる。そして、一方の容器において圧電振動片12の液中における基準周波数を求める。その後、圧電振動片を他方の容器の試料中に浸漬して測定対象物質の測定を行なう。このようにすることにより、測定対象物質の濃度などをより正確、簡易に求めることができる。なお、圧電振動片12が気中測定用である場合、両側の励振電極に感応膜を設けることが望ましい。この場合、圧電振動片12は気密容器に収容しない。これにより、圧電振動片12への付着量を多くすることができ、より正確な測定を行なうことができる。
図4は第2実施形態の励振回路の説明図であり、図5は第3実施形態の励振回路の説明図である。図4に示した第2実施形態の励振回路40は、同図(1)に示してあるように、分配器22と位相比較器26との間に、圧電振動片12と並行に接続したコイル42を有する。すなわち、コイル42は、同図(2)に示したように、圧電振動片12の等価回路の電極間容量Cに並列接続される。その他の構成は、図1に示した第1実施形態と同様である。
第3実施形態の励振回路44は、図5(1)に示したように、分配器22と位相比較器26との間に、圧電振動片12と直列にコイル46が接続してある。この等価回路を同図(2)に示した。他の構成は、図1に示した第1実施形態と同様である。
圧電振動片12は、前記したように、液体中におけるCI値が気体中におけるCI値に比較して非常に大きくなる。このため、圧電振動片12は、発振回路を気体中において共振するように調整したとしても、圧電振動片12を液体中に浸漬すると、図6の曲線aに示したように、直列共振周波数においても容量性のリアクタンスを示し、位相が回転しないためにゼロ位相でPLLがロックしない。
そこで、第2実施形態の励振回路40においては、圧電振動片12と並列にコイル42を接続し、このコイル42と電極間容量Cとの間で共振させるようにしている。従って、コイル42と電極間容量Cとの間で共振が生ずると、この共振回路のインピーダンスが非常に大きくなって外部からCが見えなくなる。このため、圧電振動片12のリアクタンスは、図6の直線bのように変化し、圧電振動片12の共振周波数近傍で位相ゼロを通過する。すなわち、圧電振動片12は、電圧制御発振器24の出力する励振信号で励振され、励振信号と圧電振動片12の出力する信号との位相差が圧電振動片のゼロ位相近傍で一致し、両者の周波数が一致する。
また、図5に示した第3実施形態の励振回路44のように、圧電振動片12と直列にコイル46を接続すると、圧電振動片12の共振周波数の近傍におけるリアクタンスが図6の曲線cのように変化する。従って、圧電振動片12と直列にコイル46を接続することにより、両者による回路が直列共振周波数の近傍において誘導性となり、位相変化がゼロ位相を通過する。これにより、電圧制御発振器24の出力する励振信号の位相と、圧電振動片12の位相が位相差ゼロで一致し、両者の出力信号の周波数が一致する。
図7は、第4実施形態のブロック図である。この第4実施形態に係る励振回路50は、分配器22とPLL回路20の位相比較器26と間に移相器52が設けている。この移相器52は、分配器22が出力する信号の位相を進めたり遅らせたりして調整して位相比較器26に入力するようになっている。他の構成は、第1実施形態と同様である。
前記したように、圧電振動片12は、液体中に浸漬するとCI値が大きくなって位相が0度まで回転せず、PLLがロックしない場合がある。そこで、この第4実施形態においては、圧電振動片12の共振周波数における位相変化が小さい場合でも、圧電振動片12が出力する信号と電圧制御発振器24の出力した励振信号との位相をPLL回路が一致させることができるように、分配器22と位相比較器26との間に位相を調整する移相器52を設けている。これにより、圧電振動片12から出力された信号の移相が0度まで回転しない場合であっても、電圧制御発振器24の移相器52を経由した出力信号と圧電振動片12の出力する信号との位相差をゼロとすることができ、両者の周波数を確実に一致させることができ、圧電振動片12に付着した物質の質量や、圧電振動片12から脱着した物質の質量などを測定することができる。
図8は、第5実施形態のブロック図である。この実施形態の励振回路54は、電圧制御発振器24と分配器22との間に逓倍器56が設けてある。また、出力用の増幅器30は、電圧制御発振器24と逓倍器56との間に接続してある。他の構成は、第1実施形態と同様である。このようになっている第5実施形態においては、圧電振動片12が高周波用であったとしても、発振周波数の低い電圧制御発振器24を用いることができ、安価にすることができる。すなわち、電圧制御発振器24が出力した低周波の励振信号は、逓倍器56によって高周波に変換され、分配器22を介して圧電振動片12に高周波の励振信号として与えられる。
また、増幅器30は、逓倍器56の入力側に接続してあるため、高周波信号を増幅する必要がなく、安価にすることができる。そして、増幅器30の出力側に接続した本図に図示しない信号処理部16(図1参照)は、電圧制御発振器24が出力する励振信号の周波数を、逓倍器56が逓倍する分だけ整数倍して圧電振動片12の共振周波数を求める。なお、増幅器30は、逓倍器56の出力側、すなわち分配器22に接続するようにしてもよい。
図9は、第6実施形態のブロック図である。この第6実施形態の励振回路60は、圧電振動片12と位相比較器26との間、および分配器22と位相比較器26との間に分周器62、64が設けてある。他の構成は、図8に示した第5実施形態と同様である。
このようになっている励振回路60は、逓倍器56が電圧制御発振器24の出力した低周波の励振信号を逓倍して高周波にする。そして、逓倍器56が出力した高周波励振信号は、分配器22を介して圧電振動片12に与えられる。圧電振動片12から出力される信号は、分周器62によって低周波に戻されたのち、位相比較器26に入力される。一方、分配器22から位相比較器26に入力する高周波励振信号は、分周器64によって低周波信号に戻される。これにより、電圧制御発振器24、位相比較器26、ループフィルタ28からなるPLL回路20は、圧電振動片12が高周波用であったとしても、低周波信号用を用いることができ、安価にすることができるとともに、外乱などの影響を受けにくく、高精度の測定が可能となる。
図10は、第7実施形態のブロック図である。この第7実施形態の励振回路66は、分配器22と圧電振動片12との間にアンプ(増幅器)68を設け、分配器22の出力信号を増幅して圧電振動片12に与えるようにしてある。他の構成は、第1実施形態と同様である。このようになっている励振回路66は、圧電振動片12の抵抗値が大きくなった場合や、Q値が低下した場合であっても、圧電振動片12を強制励振するのに充分な強さの信号を圧電振動片12に与えることができる。
図11は、第8実施形態のブロック図である。この第8実施形態に係る励振回路70は、分配器22と圧電振動片12との間に、可変利得アンプ72が設けてある。また、圧電振動片12の出力側には、位相比較器26との間に第2分配器74が設けてある。この第2分配器74の出力側には、位相比較器26と振幅検出器76とが接続してある。そして、振幅検出器76は、基準電圧設定部78の出力する基準電圧が入力するとともに、出力信号を可変利得アンプ72に出力するようになっている。
このようになっている励振回路70は、電圧制御発振器24の出力した励振信号が分配器22によって分岐され、圧電振動片12に与える信号が可変利得アンプ72によって増幅される。そして、圧電振動片12から出力された信号は、第2分配器74によって分岐され、位相比較器26と振幅検出器76とに入力される。振幅検出器76は、第2分配器74を介して入力した圧電振動片12の出力信号の振幅(強さ)を基準電圧設定部78が出力する基準電圧の振幅と比較し、両者の偏差に応じた信号を可変利得アンプ72に与える。可変利得アンプ72は、圧電振動片12の出力信号の振幅が基準電圧の振幅より小さい場合、その小ささの度合い(偏差)に応じて増幅率を変える。すなわち、可変利得アンプ72は、偏差が大きいほど入力信号を大きく増幅して圧電振動片12に与える。これにより、圧電振動片12を強制励振して確実に共振させることができる。また、この可変利得アンプ72への振幅検出器76の出力信号は圧電振動片のインピーダンス変化に比例しているので此れを測定する事で振動子表面における液状の接触物質の粘度の変化を知る事が出来る。
図12は、第9実施形態のブロック図である。この実施形態の励振回路80は、PLL回路82がデジタル化してある。そして、PLL回路82は、デジタル回路からなる位相比較器26とループフィルタ28との間にチャージポンプ84が設けてある。チャージポンプ84は、位相比較器26の出力信号を高電圧化してループフィルタ28に入力する。これにより、電圧制御発振器24を確実に動作させる直流電圧がループフィルタ28から出力される。このようにPLL回路82をデジタル化することにより、IC化が容易となり、回路を容易に小型化することができる。なお、電圧制御発振器24の出力側には、分配器22が接続してある。この分配器22の出力側には、圧電振動片12と位相比較器26と、出力用の増幅器30とが接続してある。
図13は、第10実施形態のブロック図である。この実施形態の励振回路86は、PLL回路88が第9実施形態と同様にデジタル化してある。そして、位相比較器26の出力側には、ループフィルタに代えてDSP(Digital Signal Processor)89が設けてある。また、DSP89は、マイコン(マイクロコンピュータ)90が接続してあるとともに、出力側にデジタル/アナログ変換器(D/A)92が接続してある。DSP89とD/A92とは制御電圧出力部を構成していて、D/A92の出力側が電圧制御発振器24に接続してある。電圧制御発振器24の出力側は、分配器22を介して圧電振動片12、位相比較器26、増幅器30に接続してある。
このようになっているPLL回路88は、DSP89が位相比較器26の検出した位相差に応じた電圧に相当するデジタル信号を出力する。D/A92は、DSP89の出力信号をアナログの直流電圧に変換し、電圧制御発振器24に与える。また、マイコン90は、DSP89の出力信号を検出してデータ処理を行ない、DSP89のフィルタ定数を変更する。これにより、測定に必要な応答時間におけるノイズを低減することができる。
図14は、第11実施形態のブロック図である。この実施形態の励振回路94は、分配器22の出力側が位相比較器26と出力用の増幅器30とに接続してあるとともに、切替え部96を介して複数の圧電振動片12(12a〜12n)の一端が並列に接続してある。これらの圧電振動片12の他端は、位相比較器26に接続してある。他の構成は、第1実施形態と同様である。このようになっている励振回路94は、切替え部96が複数の圧電振動片12を順次切り替えて分配器22に接続する。これにより、圧電振動片12、すなわち質量測定装置の検出部のマルチ化を容易に行なうことができる。
図16は、第12実施形態の要部を示すブロック図であって、図14に示した第11実施形態の変形例を示したものである。この第12実施形態は、各圧電振動片12(12a〜12n)と分配器22との間、および各圧電振動片12と位相比較器26との間に、切替え部96、97が設けてある。すなわち、各圧電振動片12は、切替え部96を介して分配器22に並列接続してあるとともに、切替え部97を介して位相比較器26に並列接続してある。したがって、各圧電振動片12は、切替え部96、97によって回路から確実に切り離す事ができるようにしてある。他の構成は、図14と同様である。これにより、圧電振動片12、すなわち質量測定装置の検出部のマルチ化を容易に行なうことができる。
図17は、第13実施形態の要部を示すブロック図であって、図11に示した第8実施形態の変形例を示したものである。本実施形態においては、圧電振動片12の出力信号を分配器201により分岐し、その出力信号が振幅検出器A203に入力される。また、電圧制御発振器24の出力した励振信号を分配器22及び分配器202を経て分岐し、その出力信号が振幅検出器B204に入力される。比較回路205は、振幅検出器A203の出力信号と振幅検出器B204の出力信号とを比較する。すなわち、電圧制御発振器24の出力した励振信号の振幅と圧電振動片12の出力信号の振幅とを比較し、その差分(偏差)だけ可変利得アンプ72のゲインの調整を行う。この結果、電圧制御発振器24の出力した励振信号の電圧を基準に、圧電振動片12のインピーダンス変化つまり、圧電振動片12の損失分を検出することができ、可変利得アンプ72のゲインの調整によって、圧電振動片12の出力信号と、電圧制御発振器24の出力した励振信号の振幅が同じになるように調整される。他の構成は、図11に示した第8実施形態と同様である。
本実施形態においては、比較回路205の出力信号すなわち、可変利得アンプ72のゲイン調整信号を、図示しない増幅器を介して測定することにより、圧電振動片12の抵抗値が計測でき、この抵抗値を計測することで、振動子表面における液状の接触物質の粘度の変化を知ることができる。
なお、各実施形態に係る測定装置10は、例えば液体中に存在するたんぱく質や汚染物質の検出などのバイオセンサや環境測定装置、さらには粘度計、イオンセンサ、またはにおいセンサなどに使用することが可能である。粘度計として使用する場合には、圧電振動片12を被測定流体に接触させる。この場合、被測定流体の粘度の増加とともに、圧電振動片のインピーダンスが増加して共振周波数が変化する。したがって、被測定流体の粘度を検知することができる。一方、イオンセンサとして使用する場合には、感応膜としてイオン吸着物質を塗布すればよい。また、においセンサとして使用する場合には、感応膜としてにおい成分の吸着物質を塗布すればよい。
本発明の実施形態に係る測定装置の説明図である。 圧電振動片の位相−周波数特性図である。 圧電振動片のリアクタンス−周波数特性図である。 第2実施形態に係る励振回路の説明図である。 第3実施形態に係る励振回路の説明図である。 第2、第3実施形態のリアクタンス−周波数特性を示す図である。 第4実施形態に係る励振回路のブロック図である。 第5実施形態に係る励振回路のブロック図である。 第6実施形態に係る励振回路のブロック図である。 第7実施形態に係る励振回路のブロック図である。 第8実施形態に係る励振回路のブロック図である。 第9実施形態に係る励振回路のブロック図である。 第10実施形態に係る励振回路のブロック図である。 第11実施形態に係る励振回路のブロック図である。 実施形態に係る測定方法の一例の説明図である。 第12実施形態に係る励振回路の要部ブロック図である。 第13実施形態に係る励振回路のブロック図である。
符号の説明
10………質量測定装置、12………質量測定用圧電振動片、14………励振
回路、16………信号処理部、20、82、88………PLL回路、24………
電圧制御発振器、26………位相検出部(位相比較器)、28………制御電圧出
力部(ループフィルタ)、40、44………励振回路、42、46………コイル
、50………励振回路、52………移相器、54、60………励振回路、56…
……逓倍器、62、64………分周器、66、70………励振回路、68、72
………増幅器(アンプ、可変利得アンプ)、76………振幅検出器、80、86
………励振回路、84………チャージポンプ、89、92………制御電圧出力部
(DSP、D/A)、90………マイコン、94………励振回路、96、97…
……切替え部

Claims (14)

  1. 質量測定用圧電振動片の振動周波数の変化から質量を検出する測定方法であって、
    前記圧電振動片に励振信号を与えて強制励振し、前記圧電振動片が出力する出力信号と前記励振信号との位相差を求め、
    前記位相差に応じて前記励振信号の周波数を調整して前記圧電振動片の振動周波数を求める、
    ことを特徴とする質量測定方法。
  2. 質量測定用圧電振動片に励振信号を与える電圧制御発振器と、
    この電圧制御発振器の出力する前記励振信号と前記励振信号により強制励振される前記圧電振動片の出力信号との位相差を求める位相検出部と、
    この位相検出部が求めた前記位相差に応じた電圧を前記電圧制御発振器に与え、前記圧電振動片の出力信号の周波数と同じ周波数の前記励振信号を前記電圧制御発振器に出力させる制御電圧出力部と、
    を有することを特徴とする質量測定用圧電振動片の励振回路。
  3. 請求項2に記載の質量測定用圧電振動片の励振回路において、
    前記圧電振動片は、コイルと並列または直列に接続してあることを特徴とする質量測定用圧電振動片の励振回路。
  4. 請求項2に記載の質量測定用圧電振動片の励振回路において、
    前記電圧制御発振器と前記位相検出部との間には、前記励振信号の位相の遅れ進みを制御する移相器が設けてあることを特徴とする質量測定用圧電振動片の励振回路。
  5. 請求項2ないし4のいずれかに記載の質量測定用圧電振動片の励振回路において、
    前記電圧制御発振器の出力側に逓倍器を設け、この逓倍器を介して前記励振信号を前記圧電振動片と前記位相検出部とに与えることを特徴とする質量測定用圧電振動片の励振回路。
  6. 請求項5に記載の質量測定用圧電振動片の励振回路において、
    前記圧電振動片と前記位相検出部との間、および前記逓倍器と前記位相検出部との間に、分周器を設けたことを特徴とする質量測定用圧電振動片の励振回路。
  7. 請求項2ないし6のいずれかに記載の質量測定用圧電振動片の励振回路において、
    前記位相検出部と前記制御電圧出力部とは、デジタル回路からなることを特徴とする質量測定用圧電振動片の励振回路。
  8. 請求項7に記載の質量測定用圧電振動片の励振回路において、
    前記位相検出部と前記制御電圧出力部との間にチャージポンプを設けたことを特徴とする質量測定用圧電振動片の励振回路。
  9. 請求項7に記載の質量測定用圧電振動片の励振回路において、
    前記制御電圧出力部は、デジタルシグナルプロセッサを有することを特徴とする質量測定用圧電振動片の励振回路。
  10. 請求項2ないし9のいずれかに記載の質量測定用圧電振動片の励振回路において、
    前記圧電振動片は複数設けられ、これらの圧電振動片と前記電圧制御発振器との間に、前記圧電振動片を順次切り替えて前記励振信号を与える切替え部を有し、または、圧電振動片と前記電圧制御発振器との間と、圧電振動片と位相検出部との間に切替部を有していることを特徴とする質量測定用圧電振動片の励振回路。
  11. 請求項2ないし10のいずれかに記載の質量測定用圧電振動片の励振回路において、
    前記圧電振動片は、片側面にのみ感応膜を有する液中測定用であることを特徴とする質量測定用圧電振動片の励振回路。
  12. 請求項2ないし10のいずれかに記載の質量測定用圧電振動片の励振回路において、
    前記圧電振動片は、両側面或いは片面に感応膜を有する気中測定用であることを特徴とする質量測定用圧電振動片の励振回路。
  13. 請求項2に記載の質量測定用圧電振動片の励振回路において、
    前記電圧制御発振器と前記圧電振動片の間に可変利得アンプを設け、位相比較器への入力電圧を一定に制御する、
    ことを特徴とする質量測定用圧電振動片の励振回路。
  14. 請求項2ないし13のいずれかに記載の質量測定用圧電振動片の励振回路を備えたことを特徴とする質量測定装置。
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