JP4179854B2 - 換気構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、居室空間を有する建築物の換気構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自然風を集合住宅や事務所ビルなどの居室空間を有する建築物における自然風を利用する換気構造としては、例えば特許文献1に記載された発明が案出されている。
図6に示すように、かかる発明の換気構造101では、主給気ダクト112と主排気ダクト113とが、建築物110を水平方向に貫通するように設けられ、主給気ダクト112の給気口112a,112bおよび主排気ダクト113の排気口113a,113bが建築物110の対向する二つの外壁にそれぞれ開口するようにして設けられている。
また、主給気ダクト112から分岐した分岐給気ダクト114と、主排気ダクト113から分岐した分岐排気ダクト116とが、居室空間111と連通するように設けられている。
【0003】
そして、風の方向に応じて給気口112a又は112bから主給気ダクト112に外気が流入し、この外気が分岐給気ダクト114を通じて居室空間111内に供給される。無風状態の時には、センサ117がこれを検知し、ファン119を作動させてダクト118から主給気ダクト112に外気を流入させる。
次いで、居室空間111内の空気は、分岐排気ダクト116に押し出されて主排気ダクト113に流入し、排気口113b又は113aから屋外に排出される。
このようにして、自然風を利用して居室空間111内の換気を行うようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特許2897873号公報(図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の換気構造101は、対向する二つの外壁面に吹き付ける風を専ら利用するものであり、これに直行する方向から吹き付ける自然風を利用して居室空間の換気を行うことは困難である。
ここで、特に高層の集合住宅や事務所ビル、商業ビルなどでは、四方から風を受けるため、風向が変化しても、自然風を有効に活用して居室空間の換気を行うことのできる換気構造が求められる。
【0006】
本発明の課題は、居室空間を有する建築物において、自然風の風向が変化しても、この自然風を利用して効率的、安定的に居室空間の換気を行うことのできる換気構造を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、例えば図1、図4、図5に示すように、建築物B1〜B3の居室空間10,20,30内の換気を行うための換気構造1〜3であって、
前記建築物B1〜B3の隣り合う二つの出隅部1C,2C,3Cの間の壁面中間部1M,2M,3Mから前記居室空間10,20,30に連通する給気ダクト11,21,31と、
前記出隅部1C,2C,3Cの壁面から前記居室空間10,20,30に連通する排気ダクト12,22,32とが備えられていることを特徴とする。
ここで、上記居室空間とは、一つの部屋から構成されたものであっても良く、また、通気可能であっても良い。
また、居室空間とは、入居者が継続的に使用する部屋に限らず、建築物におけるあらゆる部屋を指すものとする。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、建築物の隣り合う二つの出隅部間の壁面中間部が受ける風圧の合計は、種々の風向について、出隅部壁面が受ける風圧の合計よりも大きくなることが多いため、壁面中間部から給気ダクトを通じて外気を居室空間に導入するとともに、居室空間から排気ダクトを通じて出隅部壁面へ空気を排出することができる。
したがって、建築物に対する風向に左右されることなく、自然風を利用して居室空間の換気を効率的・安定的に行うことができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、例えば図1、図4、図5に示すように、請求項1に記載の換気構造1〜3において、
前記給気ダクト11,21,31内に設けられ、前記居室空間10,20,30内の空気が屋外に流出するのを防止する逆流防止ダンパ(逆流防止・風量調整ダンパ)13,23,33が備えられていることを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、風下側の給気ダクトに設けられた逆流防止ダンパが閉じ、この給気ダクトを通じて、居室空間内の空気が屋外に流出することが防止される。
したがって、居室空間の換気をさらに効率的に行うことができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、例えば図1、図4、図5に示すように、請求項1又は2に記載の換気構造1〜3において、
前記排気ダクト12,22,32内に設けられ、屋外の空気が前記居室空間10,20,30内に流入するのを防止する逆流防止ダンパ(逆流防止・風量調整ダンパ)14,24,34が備えられていることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、風上側の排気ダクトに設けられた逆流防止ダンパが閉じ、この排気ダクトを通じて、屋外から居室空間内へと空気が流入することが防止される。
したがって、居室空間の換気をさらに効率的に行うことができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、例えば図1、図4、図5に示すように、請求項1〜3のいずれか一項に記載の換気構造1〜3において、
前記給気ダクト11,21,31及び/又は前記排気ダクト12,22,32内に設けられ、これらの内部を通過する気流の風量を安定させる風量調整ダンパ(逆流防止・風量調整ダンパ)13,14,23,24,33,34が備えられていることを特徴とする。
ここで、上記風量調整ダンパは、先述の逆流防止ダンパと直列になるように給気ダクト(又は排気ダクト)内に備えても良いし、例えば図2、図3に示すような逆流防止ダンパの機能を兼ね備える逆流防止・風量調整ダンパを用いても良い。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、給気ダクト及び/又は排気ダクトの内部を通過する気流の風量が風量調整ダンパにより安定化され、建築物が受ける風圧が変化しても、自然風を利用して居室空間の換気を安定的に行うことができる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、例えば図1、図4、図5に示すように、請求項1〜4のいずれか一項に記載の換気構造1〜3において、
前記建築物B1〜B3の壁面から前記居室空間10,20,30に連通する補助ダクト15,25,35と、
前記給気ダクト11,21,31及び/又は前記排気ダクト12,22,32内に設けられ、これらの内部を通過する気流の風量を検知するセンサ16,26,36と、
前記補助ダクト15,25,35内に設けられ、前記センサ16,26,36により検知された風量が所定値より小さい時に、前記補助ダクト15,25,35を通じて屋外から前記居室空間10,20,30内に空気を供給するか又は前記居室空間10,20,30内から屋外に空気を排出する換気ファン17,27,37とが備えられていることを特徴とする。
【0016】
請求項5に記載の発明によれば、センサにより給気ダクト及び/又は排気ダクト内を通過する気流の風量が所定値より小さいことが検知された時、すなわち居室空間を換気するのに十分な強さの自然風が吹いていない時には、換気ファンが作動し、補助ダクトを通じて屋外から居室空間内に空気が導入されるか又は居室空間内から屋外に空気が排出される。
したがって、自然風が弱い時や無風状態の時にも、居室空間の換気を適切に行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を具体的に説明する。
【0018】
本実施の形態に示す三種類の換気構造1〜3は、図1、図4、図5に示すように、平面形状がそれぞれほぼ正方形、星形、正三角形の高層事務所ビルである建築物B1〜B3の事務室などの居室空間10,20,30の換気を行うため、これら各居室空間10,20,30の天井裏などに設置されたものである。
ここで、居室空間は、互いに通気可能な二つ以上の部屋(例えばアンダーカット付きドアやがらり付きドアなどで区画された二つ以上の部屋)から構成されたものでも良い。
【0019】
各換気構造1〜3においては、図1、図4、図5に示すように、建築物B1〜B3のそれぞれの平面において互いに隣り合う二つの出隅部1C,2C,3Cの間の壁面中間部1M,2M,3Mから居室空間10,20,30に連通する給気ダクト11,21,31と、建築物B1〜B3の出隅部1C,2C,3Cの壁面から居室空間10,20,30に連通する排気ダクト12,22,32とが備えられている。
【0020】
また、各換気構造1〜3の給気ダクト11,21,31内には、図1、図4、図5に示すように、給気ダクト11,21,31を通じて居室空間10,20,30内の空気が屋外に流出することを防止するとともに、屋外から居室空間10,20,30に供給される外気の風量を安定化させる逆流防止・風量調整ダンパ(逆流防止ダンパ、風量調整ダンパ)13,23,33が備えられている。
【0021】
同様に、各換気構造1〜3の排気ダクト12,22,32内には、図1、図4、図5に示すように、排気ダクト12,22,32を通じて屋外の空気が居室空間10,20,30内に流入することを防止するとともに、居室空間10,20,30から屋外に排出される空気の風量を安定化させる逆流防止・風量調整ダンパ(逆流防止ダンパ、風量調整ダンパ)14,24,34が備えられている。
【0022】
ここで、上記逆流防止・風量調整ダンパ13,14,23,24,33,34について、図2、図3を参照して説明する。
逆流防止・風量調整ダンパ13,14,23,24,33,34は、図2に示すように、給気ダクト11,21,31又は排気ダクト12,22,32に連接されることで給気ダクト11,21,31又は排気ダクト12,22,32の一部を構成する円筒状の枠部材131、枠部材131の内径に対応して円板状に形成される主羽根132と、枠部材131の内径に対応して半円板状に形成される補助羽根134を備えている。
【0023】
主羽根132は、枠部材131の軸心方向に直交する主羽根回動軸133を介して枠部材131の内部に取り付けられ、この主羽根回動軸133を中心に円滑に回動可能となっている。
枠部材131の上部内面には主羽根ストッパ137が設けられ、主羽根132が枠部材131の内部空間を閉塞する直前の時点で、図2、図3において主羽根132の時計回りの回動を規制するようになっている。
【0024】
主羽根132の主羽根回動軸133より定常時の風向の風下側を上動作部132a、風上側を下動作部132bとする(図2、図3参照)と、上動作部132a側が下動作部132b側よりもわずかに重くなるように、主羽根回動軸133は主羽根132の重心から僅かにずらした位置に設定されている。
したがって、主羽根132が風の抵抗をほとんど受けない無風時および小風量時の状態では、主羽根132が反時計回りに回動しようとするが、主羽根132がほぼ水平となる位置でこの回動を規制するように、枠部材131の内面には例えばビス等の微風量時ストッパ139が設けられている。
【0025】
補助羽根134は、主羽根回動軸133とほぼ一致する補助羽根回動軸135を介して枠部材131の内部に取り付けられ、この補助羽根回動軸135を中心に円滑に回動可能となっている。
枠部材131の下部内面には補助羽根ストッパ138が設けられ、補助羽根134が枠部材131の内部空間のうち補助羽根回動軸135より下側部分を閉塞した状態で図2、図3における補助羽根134の反時計回りの回動を規制するようになっている。したがって、補助羽根134は補助羽根ストッパ138よりも左側の領域において円滑に回動可能となっている。
この補助羽根134は、ある一定値以上の風圧を右側から受けるまでは、補助羽根回動軸135から下に垂れ下がった状態になる。また、図2、図3において左側から風圧を受けても、補助羽根ストッパ138により回動を規制される。
【0026】
上記の通り、無風時および小風量時の状態では上動作部132aが下がるように、主羽根132の上動作部132aは下動作部132bよりもわずかに重く設定されている。これは、主羽根132に対する主羽根回動軸133の位置をわずかに主羽根132の中心からずらすことにより実現しても良いし、あるいは上動作部132aに図示しない重りを設けることにより実現しても良い。
【0027】
このように構成された逆流防止・風量調整ダンパ13,14,23,24,33,34の動作について、図3を参照して説明する。なお、ここでは、定常時の風向の風下側(図3中、右側)からの風を順気流、風上側(図3中、左側)からの風を逆気流と呼ぶ。また、風量の大きさについての記載は、順気流についてのものとする。
【0028】
給気ダクト11,21,31又は排気ダクト12,22,32内部の風量が無風・小風量の時には、主羽根132の上動作部132a側が下動作部132b側よりも重いため、主羽根132が反時計回りに回動しようとするが、図3(a)に示すように、微風量時ストッパ139によって、この回動が規制され、主羽根132はほぼ水平となる。また、補助羽根134が補助羽根ストッパ138から離れる臨界気流量に達しておらず、補助羽根134は下に垂れた状態のままである。これにより、風は主羽根132の上部空間を吹き抜ける。
【0029】
給気ダクト11,21,31又は排気ダクト12,22,32内部が小風量から中風量の時には、補助羽根134がある値以上の風圧を右側から受けることになる。そして、補助羽根134が補助羽根ストッパー138から離れる臨界気流量に達すると、図3(b)に示すように、補助羽根回動軸135を中心に補助羽根134が時計回りに回動して、補助羽根134と枠部材131の下部内面との間に隙間が生じる。これにより、風は主羽根132の上部空間および補助羽根5の下部空間を吹き抜ける。
また、図3(c)に示すように、主羽根132の下面に形成された受風部136が補助羽根134によって押し上げられることにより、主羽根132は時計回りに回動する。
【0030】
主羽根132が時計回りに回動して主羽根132の上動作部132aが少し上に上がると、図3(c)に示すように、枠部材131の内部において主羽根132の上部空間は右側から左側にかけて狭くなる。これにより、前記上部空間を通過する風の流速は右側から左側に向かうにつれて次第に大きくなり、上動作部132aに下動作部132bに働く揚力よりも大きな揚力が作用する。
このように、給気ダクト11,21,31又は排気ダクト12,22,32内部を流れる風量が増加して、前記揚力が主羽根132を回動させる臨界気流量に達し、すると主羽根132は時計回りに回動する。中気流量から大気流量に移行する段階になると、主羽根132は枠部材131を閉じる方向(時計回り)に回動する。
【0031】
給気ダクト11,21,31又は排気ダクト12,22,32内部を流れる風量がさらに増加すると、図3(d)に示すように、主羽根132が時計回りに回動して主羽根ストッパ137にぶつかりそうになり、主羽根132の上下を通過する気流量が著しく少なくなる。すると、上動作部132a、下動作部132bが受ける揚力が小さくなるとともにこれら揚力差も小さくなり、主羽根132が少し反対側に回動して主羽根132の上下を通過する気流量がわずかに増加する。そして、再び上動作部132aが揚力を受けて主羽根132が枠部材131を閉じる方向にわずかに回動して主羽根132の上下を通過する気流量が少なくなる。以後、徐々に減衰しながらこれらの動作が繰り返されて気流量が安定する。
【0032】
逆気流の時には、図3(e)に示するように、上動作部132aの下部空間に風溜まりが生じ、上動作部132aの下面が風圧を受けて上に上がり、最終的には図3(f)に示されるように、主羽根132が主羽根ストッパ137に当接するまで時計回りに回動し、主羽根132、補助羽根134により枠部材131が閉塞される。よって、給気ダクト11,21,31又は排気ダクト12,22,32内を通過する気流量がほぼゼロとなって逆流が防止される。
【0033】
また、各換気構造1〜3では、図1,図4、図5に示すように、建築物B1〜B3の壁面から居室空間10,20,30に連通する補助ダクト15,25,35が設けられている。
一方、給気ダクト11,21,31及び排気ダクト12,22,32内には、これらの内部を通過する気流の風量を検知するセンサ16,26,36が設けられている。
そして、補助ダクト15,25,35内には、センサ16,26,36により検知された風量が所定値より小さい時に、センサ16,26,36から発信される信号を受け、補助ダクト15,25,35を通じて屋外から居室空間10,20,30内に空気を供給する換気ファン17,27,37が備えられている。
【0034】
以上、本実施の形態に記載の換気構造1〜3によれば、建築物B1〜B3の隣り合う二つの出隅部1C〜3Cの間の壁面中間部1M〜3Mが受ける風圧の合計は、種々の風向について、出隅部1C〜3Cの壁面が受ける風圧の合計よりも大きくなることが多いため、壁面中間部1M〜3Mから給気ダクト11,21,31を通じて外気を居室空間10,20,30に導入するとともに、居室空間10,20,30から排気ダクト12,22,32を通じて出隅部1C〜3Cの壁面へ空気を排出することができる。
したがって、建築物B1〜B3に対する風向に左右されることなく、自然風を利用して居室空間10,20,30の換気を効率的・安定的に行うことができる。
特に、建築物B2,B3においては、出隅部2C,3Cの平面形状が鋭角であることによって、出隅部2C,3Cの周囲の気圧が壁面中間部2M,3Mの周囲の気圧に対して負圧になりやすく、換気効率を高めることができる。
【0035】
また、風下側の給気ダクト11,21,31に設けられた逆流防止・風量調整ダンパ13,23,33が閉じ、この給気ダクト11,21,31を通じて、居室空間10,20,30内の空気が屋外に流出することが防止される。
したがって、居室空間10,20,30の換気をさらに効率的に行うことができる。
【0036】
また、風上側の排気ダクト12,22,32に設けられた逆流防止・風量調整ダンパ14,24,34が閉じ、この排気ダクト12,22,32を通じて、屋外から居室空間10,20,30内へと空気が流入することが防止される。
したがって、居室空間10,20,30の換気をさらに効率的に行うことができる。
【0037】
また、給気ダクト11,21,31及び/又は排気ダクト12,22,32の内部を通過する気流の風量が逆流防止・風量調整ダンパ13,14,23,24,33,34により安定化され、建築物B1,B2,B3が受ける風圧が変化しても、自然風を利用して居室空間10,20,30の換気を安定的に行うことができる。
【0038】
また、センサ16,26,36により給気ダクト及び/又は排気ダクト内を通過する気流の風量が所定値より小さいことが検知された時、すなわち居室空間10,20,30を換気するのに十分な強さの自然風が吹いていない時には、換気ファン17,27,37が作動し、補助ダクト15,25,35を通じて屋外から居室空間10,20,30内に空気が導入されるか又は居室空間10,20,30内から屋外に空気が排出される。
したがって、自然風が弱い時や無風状態の時にも、居室空間10,20,30の換気を適切に行うことができる。
【0039】
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、逆流防止ダンパ、風量調整ダンパは、上記構成のものに限るものではなく、それぞれ、給気ダクトや排気ダクトを通過する気流の逆流防止、風量調整を実行可能なものであれば、どのような構造のものであってもよい。
また、逆流防止ダンパと風量調整ダンパとを別体とし、これらを給気ダクト(排気ダクト)内に直列になるように備えても良い。
その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【0040】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、建築物の隣り合う二つの出隅部間の壁面中間部が受ける風圧の合計は、種々の風向について、出隅部壁面が受ける風圧の合計よりも大きくなることが多いため、壁面中間部から給気ダクトを通じて外気を居室空間に導入するとともに、居室空間から排気ダクトを通じて出隅部壁面へ空気を排出することができる。
したがって、建築物に対する風向に左右されることなく、自然風を利用して居室空間の換気を効率的・安定的に行うことができる。
【0041】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明により得られる効果に加え、風下側の給気ダクトに設けられた逆流防止ダンパが閉じ、この給気ダクトを通じて、居室空間内の空気が屋外に流出することが防止されるといった利点が得られる。
したがって、居室空間の換気をさらに効率的に行うことができる。
【0042】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明により得られる効果に加え、風上側の排気ダクトに設けられた逆流防止ダンパが閉じ、この排気ダクトを通じて、屋外から居室空間内へと空気が流入することが防止されるといった利点が得られる。
したがって、居室空間の換気をさらに効率的に行うことができる。
【0043】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれかに記載の発明により得られる効果に加え、給気ダクト及び/又は排気ダクトの内部を通過する気流の風量が風量調整ダンパにより安定化され、建築物が受ける風圧が変化しても、自然風を利用して居室空間の換気を安定的に行うことができるといった利点が得られる。
【0044】
請求項5に記載の発明によれば、センサにより給気ダクト及び/又は排気ダクト内を通過する気流の風量が所定値より小さいことが検知された時、すなわち居室空間を換気するのに十分な強さの自然風が吹いていない時には、換気ファンが作動し、補助ダクトを通じて屋外から居室空間内に空気が導入されるか又は居室空間内から屋外に空気が排出される。
したがって、請求項1〜4のいずれかに記載の発明により得られる効果に加え、自然風が弱い時や無風状態の時にも、居室空間の換気を適切に行うことができるといった利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る換気構造の一例を示す平面図である。
【図2】図1における風量調整ダンパ(給気(排気)ダクト逆流防止ダンパ)の構造を示す概略図である。
【図3】図2に示した風量調整ダンパの動作を示す断面図である。
【図4】本発明に係る換気構造の他の一例を示す平面図である。
【図5】本発明に係る換気構造のさらに他の一例を示す平面図である。
【図6】従来の換気構造の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1〜3 換気構造
1C,2C,3C 出隅部
1M,2M,3M 中間部
10,20,30 居室空間
11,21,31 給気ダクト
12,22,32 排気ダクト
13,14,23,24,33,34 逆流防止・風量調整ダンパ(逆流防止ダンパ、風量調整ダンパ)
15,25,35 補助ダクト
16,26,36 センサ
17,27,37 ファン
B1〜B3 建築物

Claims (5)

  1. 建築物の居室空間内の換気を行うための換気構造であって、
    前記建築物の隣り合う二つの出隅部の間の壁面中間部から前記居室空間に連通する給気ダクトと、
    前記出隅部の壁面から前記居室空間に連通する排気ダクトとが備えられていることを特徴とする換気構造。
  2. 前記給気ダクト内に設けられ、前記居室空間内の空気が屋外に流出するのを防止する逆流防止ダンパが備えられていることを特徴とする請求項1に記載の換気構造。
  3. 前記排気ダクト内に設けられ、屋外の空気が前記居室空間内に流入するのを防止する逆流防止ダンパが備えられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の換気構造。
  4. 前記給気ダクト及び/又は前記排気ダクト内に設けられ、これらの内部を通過する気流の風量を安定させる風量調整ダンパが備えられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の換気構造。
  5. 前記建築物の壁面から前記居室空間に連通する補助ダクトと、
    前記給気ダクト及び/又は前記排気ダクト内に設けられ、これらの内部を通過する気流の風量を検知するセンサと、
    前記補助ダクト内に設けられ、前記センサにより検知された風量が所定値より小さい時に、屋外から前記居室空間内に空気を供給するか又は前記居室空間内から屋外に空気を排出する換気ファンとが備えられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の換気構造。
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