JP4178803B2 - 振動モータ一体型軸受ユニット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、駆動力を必要とするロボットアームの関節等に配置されて軸受機能とモータ機能の両方を発揮することができる振動モータ一体型軸受ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
ロボットアーム等の駆動力を必要とする個所には、モータが配置されるが、この種のモータとして、磁力を用いたモータと振動の進行波を利用した振動モータ(例えば超音波モータ)とが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
磁力を用いたモータは、パワーとモータの体積とがほぼ比例関係にあるため、高出力化するには、その体積が大きくなり、また、ロボットアームの関節のように高トルクが求められる環境では、減速機を必要とするため、減速機を含んだ体積がさらに大きくなることから、軽薄短小化と高出力化とを両立できないという問題があった。
【0004】
また、振動モータは、低回転および高トルクで軽量であることが特徴であるが、ラジアル荷重を受ける場合には、この荷重を支えるための軸受が必要となり、モータと軸受との両方を配置するためのスペース確保が困難であるという問題があった。
【0005】
この発明の目的は、振動モータをロボットアームの関節のようにラジアル荷重を繰り返し受ける狭いスペースに設置可能とするとともに、本来軸受を組み込む個所にもモータの設置を可能とする振動モータ一体型軸受ユニットを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
この発明による振動モータ一体型軸受ユニットは、1対の軌道輪およびこれらの間に保持器により保持された複数の転動体を有する転がり軸受と、一方の軌道輪に設けられた振動モータのステータと、他方の軌道輪に設けられてステータに圧接されているロータとを備えている振動モータ一体型軸受ユニットにおいて、前記ステータおよび前記ロータは、前記軌道輪の両端間に収まるようになされており、前記転がり軸受は、前記転動体と軌道輪との間に施された固体潤滑材の特殊コーティングまたは保持器に含浸させた潤滑油によって潤滑されることを特徴とするものである。
【0007】
この発明の振動モータ一体型軸受ユニットによると、軸受によってラジアル荷重を受けることができるので、低回転および高トルクで軽量であることが特徴である振動モータをロボットアームの関節のようにラジアル荷重を繰り返し受ける狭いスペースに設置することができ、また、軸受にモータが一体とされているので、従来の軸受をこの振動モータ一体型軸受に置き換えることにより、本来軸受を組み込む個所にもモータを設置することができる。また、ロータとステータとが圧接されているため、回転停止時にも保持力を有しており、よって、電磁気ブレーキを必要とせず、無通電時に定格以上で保持することができる。さらにまた、機械的時定数を1msec以下とすることが可能で、速度コントロールも無段階に変化可能であり、制御性に優れている。
【0008】
軸受は、ラジアル玉軸受、スラスト玉軸受、円筒ころ軸受、円錐ころ軸受および球面ころ軸受のいずれであってもよいが、軸受の組立時に予圧を付与するアンギュラ玉軸受または円錐ころ軸受とするとともに、軸受に予圧が付与されることによってステータとロータとの圧接状態が得られるようにすることが好ましい。
【0009】
このようにするには、ステータをロータに圧接する方向を例えば軸方向とし、軸受に軸方向の予圧を与えるようにすればよい。ステータとロータとは、軸方向に対向していることが好ましいが、ラジアル方向以外の方向であれば必ずしも軸方向に対向している必要はなく、要するに、軸受を予圧した際にステータとロータとが圧接可能な方向で対向していればよい。これにより、軸受の予圧と振動モータのステータおよびロータの圧接とを同時に行うことができ、組立工数を削減することができる。
【0010】
ロータは、軌道輪とは別に形成しておいてから軌道輪に固定してもよく、また、軌道輪の加工時に、ロータとなる部分を軌道輪に一体に形成してもよい。前者の場合には、ロータを軌道輪とは別の材料として、耐摩耗性を向上させることができ、後者の場合には、部品点数を減少させて組立工数を簡素化することができる。
【0011】
ステータおよびロータは、軌道輪の両端間に収まるようになされていることにより、この振動モータ一体型軸受ユニットを設置するためのスペースは、軸受の軌道輪を収納するスペースだけでよく、従来の軸受をこの振動モータ一体型軸受ユニットに容易に置き換えることができるとともに、回転などの運動を行う種々の個所にこのユニットを使用することができる。
【0012】
ステータは、周方向に所定間隔をおいて並ぶ複数の溝を有している金属板に圧電セラミックを貼り付けたものとされる。そして、ロータが設けられている軌道輪に、ステータの溝を検知して軸受の回転速度を検出する非接触センサが設けられていることがある。このようにすると、軸受の回転速度を検出してそれに応じた制御を行うことが可能となる。溝を検知するには、磁気変化を検知する方法、光の反射の時間差を検知する方法、静電容量の変化を検知する方法などがある。金属板は、必ずしも磁性体である必要はないが、例えば、金属板を磁性体で形成し、非接触センサをステータの回転に伴う凹凸の繰り返しを磁気変化として検知する磁気センサとすることにより、回転速度検出センサを容易に得ることができる。
【0013】
また、ステータは、その内周縁部および外周縁部のいずれか一方が内輪または外輪に嵌め入れられており、ステータの内輪または外輪に嵌め入れられていない方の縁部に、圧電セラミック等の圧電素子が貼り付けられるとともに、ステータの径方向中間部分に、内周縁部および外周縁部よりも厚みが小さい環状の薄肉部が設けられていることが好ましい。このようにすると、圧電素子が貼り付けられている金属板の部分が振動しやすくなり、圧電素子に交流電圧が印加された場合に、金属板すなわちステータに進行波型の超音波振動(20kHz以上)が生成されやすくなる。
【0014】
軌道輪および転動体は、固体潤滑材からなる部材とされることがあり、また、固体潤滑材によってコートされた部材からなることがある。
【0015】
また、軸受は、転動体を保持する保持器を有しており、保持器は潤滑材を含浸したものとされることがある。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。以下の説明において、左右は、図1の左右をいうものとする。
【0017】
図1から図3までは、この発明による振動モータ一体型軸受ユニットの第1実施形態を示している。同図に示すように、振動モータ一体型軸受ユニットは、アンギュラ玉軸受(1)と、軸受(1)の一方の軌道輪(3)に設けられた超音波モータ(振動モータの一例)(2)のステータ(7)と、軸受(1)の他方の軌道輪(4)に設けられてステータ(7)に圧接されているロータ(8)とを備えている。
【0018】
アンギュラ玉軸受(1)は、1対の軌道輪としての外輪(3)および内輪(4)と、これらの間に配置された複数の転動体としての玉(5)と、これらの玉(5)を保持する保持器(6)とを有している。この実施形態では、アンギュラ玉軸受(1)は、内輪回転型であり、例えば、内輪(4)が回転軸に、外輪(3)がハウジングに固定される。
【0019】
超音波モータ(2)は、固定輪である外輪(3)に固定されたステータ(7)と、回転輪である内輪(4)に固定されたロータ(8)とによって構成されている。ステータ(7)は、環状の金属板(弾性体)(9)およびこれの一方の面に貼り付けられた圧電セラミック(10)よりなる。圧電セラミック(10)は、電圧を加えたときに伸び縮みが交互になるように厚み方向に分極されている。圧電セラミック(10)が貼られていない方の金属板(9)の面には、図2に示すような櫛歯状の溝(11)が形成されており、この櫛歯状の溝(11)が形成されている金属板(9)の面がロータ(8)に圧接されている。圧電セラミック(10)には、超音波領域の周波数の交流電圧を印加する電源(図示略)に至る電線(12)が接続されている。圧電セラミック(10)に超音波領域の周波数の交流電圧を加えると、金属板(9)に進行波型の超音波振動(20kHz以上)が生成され、ロータ(8)がこの超音波振動を駆動源とした回転運動を行い、これにより、ロータ(8)が固定されている内輪(4)が回転する。
【0020】
図3に拡大して示すように、外輪(3)の玉(5)との接触部が玉(5)中心を通る横断面よりも右側にあり、内輪(4)の玉(5)との接触部が同左側にあるように、外輪(3)および内輪(4)の軌道溝(3a)(4a)が形成されている。そして、外輪(3)の軌道溝(3a)の左端に連なってカウンタボア(3b)が形成され、内輪(4)の軌道溝(4a)の右端に連なってカウンタボア(4b)が形成されている。玉(5)中心を通る横断面は、軸受(1)の左右の中心よりも若干左側に位置させられ、保持器(6)は左方から両輪(3)(4)間に挿入されている。さらに、外輪(3)の右端部内径の肩部には、ステータ嵌め入れ用環状溝(3c)が形成され、内輪(4)の右端部内径の肩部には、同溝(3c)よりも幅広のロータ嵌め入れ用環状溝(4c)が形成されている。
【0021】
ロータ(8)は、穴あき円板状のもので、その幅(厚み)は、ステータ嵌め入れ用環状溝(3c)とロータ嵌め入れ用環状溝(4c)との幅の差よりも小さくなされている。ロータ(8)は、軸受(1)の右方から挿入されてその内周縁部がロータ嵌め入れ用環状溝(4c)の左端部に収められている。
【0022】
ステータ(7)の金属板(9)は、穴あき円板状のもので、その外周寄りの部分には、環状の薄肉部(9a)が設けられている。櫛歯状の溝(11)は、この薄肉部(9a)の内縁から金属板(9)の内周に掛けての部分に設けられている。櫛歯状の溝(11)が形成されている部分における金属板(9)の左面は、金属板(9)の外周縁部の左面よりも若干左方に突出するように形成されている。金属板(9)は、軸受(1)の右方から挿入されてその外周縁部がステータ嵌め入れ用環状溝(3c)の側壁に当接した状態で同溝(3c)に嵌め合わせられている。この状態で、櫛歯状の溝(11)が形成されている金属板(9)の左面がロータ(8)の右面に圧接している。圧電セラミックス(10)の右面は、互いに面一の両輪(3)(4)右端面から右方に突出しないようになされており、これにより、軸受(1)に超音波モータ(アクチュエータ)(2)が内蔵された自転型軸受あるいは軸受アクチュエータの構成が得られている。
【0023】
この振動モータ一体型軸受ユニットでは、アンギュラ玉軸受(1)に予圧が付与されている。ここで、軸受(1)の予圧方向とステータ(7)をロータ(8)に圧接する方向とは同一方向(この実施形態では軸方向)とされている。したがって、軸受(1)の予圧と超音波モータ(2)のステータ(7)およびロータ(8)の圧接とを同時に行うことができる。
【0024】
なお、ステータ(7)とロータ(8)とを圧接するには、アンギュラ玉軸受(1)の予圧によって行うほか、例えば、内輪(4)または外輪(3)にかかるアキシャル荷重によって行うことももちろん可能である。
【0025】
なお、潤滑手段としては、超音波モータ(2)が乾性摩擦で駆動することを考慮して、グリースを使用する代わりに、樹脂と潤滑成分との混合物が固形化された潤滑剤を使用するか、玉(5)と軌道輪(3)(4)との間に固体潤滑材の特殊コーティングを施すか、保持器(6)に潤滑油を含浸させるかなどが適宜選択される。
【0026】
図4は、この発明による振動モータ一体型軸受ユニットの第2実施形態を示している。上記第1実施形態のものは、内輪回転に適したものであり、この第2実施形態のものは、外輪回転に適したものである。
【0027】
同図に示すように、振動モータ一体型軸受ユニットは、アンギュラ玉軸受(21)と、軸受(21)の一方の軌道輪(24)に設けられた超音波モータ(22)のステータ(27)と、軸受(21)の他方の軌道輪(23)に設けられてステータ(27)に圧接されているロータ(28)とを備えている。
【0028】
アンギュラ玉軸受(21)は、1対の軌道輪としての外輪(23)および内輪(24)と、これらの間に配置された複数の転動体としての玉(25)と、これらの玉(25)を保持する保持器(26)とを有している。
【0029】
超音波モータ(22)は、固定輪である内輪(24)に固定されたステータ(27)と、回転輪である外輪(23)の左端部に一体にかつ左方突出状に形成されたロータ(28)とによって構成されている。ステータ(27)は、環状の金属板(弾性体)(29)およびこれの一方の面に貼り付けられた圧電セラミック(30)よりなる。圧電セラミック(30)が貼られていない方の金属板(29)の面には、櫛歯状の溝(31)が形成されている。この櫛歯状の溝(31)が形成されている金属板(29)の面がロータ(28)に圧接されている。圧電セラミック(30)には、超音波領域の周波数の交流電圧を印加する電源(図示略)に至る電線(32)が接続されている。
【0030】
外輪(23)および内輪(24)には、外輪(23)の玉(25)との接触部が玉(5)中心を通る横断面よりも右側にあり、内輪(24)の玉(25)との接触部が同左側にあるように、それぞれ軌道溝(23a)(24a)が形成されている。そして、外輪(23)の軌道溝(23a)の左端に連なってカウンタボア(23b)が形成され、内輪(24)の軌道溝(24a)の右端に連なってカウンタボア(24b)が形成されている。玉(25)中心を通る横断面は、軸受(1)の左右のほぼ中心に位置させられ、保持器(26)は右方から両輪(23)(24)間に挿入されている。さらに、外輪(23)の右端部内径の肩部には、シール嵌め入れ用環状溝(23c)が形成され、内輪(24)の左端部近くの内径の肩部には、ステータ嵌め入れ用環状溝(24c)が形成されている。ステータ嵌め入れ用環状溝(24c)の底面の径は、軌道溝(24a)の径よりも大きく、内輪(24)の左端部には、ステータ嵌め入れ用環状溝(24c)の側壁となる径方向外向き突出部(24d)が形成されている。
【0031】
外輪(23)のシール嵌め入れ用環状溝(23c)には、接触シール(33)の外周縁部が嵌め合わせられ、その接触シール(33)の内周縁部が内輪(24)の外径に接触している。このシール(33)は、ゴミ混入防止のためのものであり、使用場所によっては省略することも可能である。
【0032】
この実施形態におけるロータ(28)は、上記のように、外輪(23)と一体、言い換えると、外輪(23)自体が超音波モータ(22)のロータとなっている。このロータ(28)の左面は、内輪の左端面よりも右方(軸方向内方)に位置させられている。また、ロータ(28)の左面(外輪(23)のステータ(27)に接触する面)には、摩耗低減のためのコーティングが施されている。
【0033】
ステータ(27)の金属板(29)は、穴あき円板状のもので、その内周寄りの部分に、環状の左方突出部(29a)が設けられ、そのすぐ外側に環状の薄肉部(29b)が設けられている。櫛歯状の溝(31)は、この薄肉部(29b)の内縁から金属板(29)の外周に掛けての部分に設けられている。櫛歯状の溝(31)が形成されている部分における金属板(29)の右面は、金属板(29)の内周縁部の右面よりも右方に突出するように形成されている。金属板(29)は、軸受(21)の右方から挿入されてその内周縁部がステータ嵌め入れ用環状溝(24c)の側壁すなわち径方向外向き突出部(24d)に当接した状態で、同溝(24c)に嵌め入れられている。この状態で、櫛歯状の溝(31)が形成されている金属板(29)の右面がロータ(28)の左面に圧接している。圧電セラミックス(30)の左面は、内輪(24)の左端面から左方に突出しないようになされており、これにより、軸受(21)に超音波モータ(アクチュエータ)(22)が内蔵された自転型軸受あるいは軸受アクチュエータの構成が得られている。
【0034】
この第2実施形態のものでも、アンギュラ玉軸受(21)に予圧が付与されている。ここで、軸受(21)の予圧方向とステータ(27)をロータ(28)に圧接する方向とは同一方向(この実施形態では軸方向)とされている。したがって、軸受(21)の予圧と超音波モータ(22)のステータ(27)およびロータ(28)の圧接とを同時に行うことができる。
【0035】
この第2実施形態において、外輪(23)とロータ(28)とは、必ずしも一体にする必要はなく、例えば、摩耗低減材でロータを形成するとともに、このロータを外輪内径の肩部に設けたロータ嵌め入れ用溝に嵌め合わせるようにしてもよい。
【0036】
図5は、この発明による振動モータ一体型軸受ユニットの第3実施形態を示している。この実施形態のものは、第2実施形態のものに回転速度検出機能を付加したものであり、第2実施形と同じ構成には同じ符号を付して説明を省略する。
【0037】
この実施形態の振動モータ一体型軸受ユニットでは、アンギュラ玉軸受(21)の外輪(23)は、突出部分としてのロータは有しておらず、外輪(23)の左端面(23d)がステータ(27)に圧接させられることによって、外輪(23)自体が超音波モータ(22)のロータとなっている。そして、外輪(23)には、左端面から軸方向にのびるセンサ収納溝(23e)が設けられており、ここに、非接触センサ(34)が嵌め入れられている。非接触センサ(34)には、この信号を外部に取り出すコード(35)が接続されている。また、ステータ(27)の金属板(29)は、磁性体とされている。非接触センサ(34)は、磁極を有する磁気センサとされており、磁極によって生成される磁束が櫛歯状の溝(31)を有する磁性体製金属板(29)の回転に伴って変化することを検出することができる。これにより、ステータ(27)の櫛歯状の溝(31)を利用して、超音波モータ(22)の回転角を求め、回転制御することが可能となる。
【0038】
なお、上記において、第1実施形態は内輪回転型、第2および第3実施形態は外輪回転型であるとしたが、それぞれの構成で、ステータ(7)(27)が固定されている方の軌道輪(3)(24)を回転させることも可能である。この場合には、圧電セラミック(10)(30)に接続されている電線(12)(32)には、スリップリングを用いるなどの回転に対する処理が施される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の第1実施形態を示す振動モータ一体型軸受ユニットの縦断面図である。
【図2】図1のII-II線に沿う断面図である。
【図3】図3は、図1の上半部を拡大した図である。
【図4】図4は、この発明の第2実施形態を示す振動モータ一体型軸受ユニットの縦断面図の上半部である。
【図5】図4は、この発明の第3実施形態を示す振動モータ一体型軸受ユニットの縦断面図の上半部である。
【符号の説明】
(1)(21) アンギュラ玉軸受
(2)(22) 超音波モータ(振動モータ)
(3)(23) 外輪
(3c) ステータ嵌め入れ用環状溝
(4)(24) 内輪
(4c) ロータ嵌め入れ用環状溝
(5)(25) 玉(転動体)
(6)(26) 保持器
(7)(27) ステータ
(8)(28) ロータ
(11)(31) 櫛歯状の溝
(24a) 軌道溝
(24c) ステータ嵌め入れ用環状溝
(24d) 径方向外向き突出部
(34) 非接触センサ

Claims (7)

  1. 1対の軌道輪およびこれらの間に保持器により保持された複数の転動体を有する転がり軸受と、一方の軌道輪に設けられた振動モータのステータと、他方の軌道輪に設けられてステータに圧接されているロータとを備えている振動モータ一体型軸受ユニットにおいて、前記ステータおよび前記ロータは、前記軌道輪の両端間に収まるようになされており、前記転がり軸受は、前記転動体と軌道輪との間に施された固体潤滑材の特殊コーティングまたは保持器に含浸させた潤滑油によって潤滑されることを特徴とする振動モータ一体型軸受ユニット。
  2. 軸受は、アンギュラ玉軸受または円錐ころ軸受であり、軸受に予圧が付与されることによって付勢部材を使用することなくステータとロータとの圧接状態が得られている請求項1の振動モータ一体型軸受ユニット。
  3. 軸受の軌道輪がロータとなるように、ステータに圧接される部分が軌道輪に一体に形成されている請求項1または2の振動モータ一体型軸受ユニット。
  4. 軸受は、内輪回転型であり、外輪端部に、ステータ嵌め入れ用環状溝が形成され、内輪端部に、ステータ嵌め入れ用環状溝よりも幅広のロータ嵌め入れ用環状溝が形成され、ロータは、その内周縁部がロータ嵌め入れ用環状溝に収められ、ステータは、その外周縁部がステータ嵌め入れ用環状溝の側壁に当接した状態で同溝に嵌め合わせられて、軸方向外方からロータに圧接している請求項2の振動モータ一体型軸受ユニット。
  5. 軸受は、外輪回転型であり、内輪端部に、ステータ嵌め入れ用環状溝が形成されており、ステータ嵌め入れ用環状溝の底面の径は、内輪の軌道溝の径よりも大きく、内輪端部には、ステータ嵌め入れ用環状溝の側壁となる径方向外向き突出部が形成されており、ステータは、その内周縁部が径方向外向き突出部に当接した状態でステータ嵌め入れ用環状溝に嵌め合わせられており、外輪端部に設けられたロータがステータに軸方向内方から圧接している請求項2の振動モータ一体型軸受ユニット。
  6. ステータは、周方向に所定間隔をおいて並ぶ複数の溝を有しており、ロータが設けられている軌道輪に、ステータの溝を検知して軸受の回転速度を検出する非接触センサが設けられている請求項1乃至の振動モータ一体型軸受ユニット。
  7. ステータは、その内周縁部および外周縁部のいずれか一方が内輪または外輪に嵌め入れられており、ステータの内輪または外輪に嵌め入れられていない方の縁部に、圧電素子が貼り付けられるとともに、ステータの径方向中間部分に、内周縁部および外周縁部よりも厚みが小さい環状の薄肉部が設けられている請求項1乃至の振動モータ一体型軸受ユニット。
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