JP4178436B2 - 密閉形電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、周囲温度下で可逆的に作動する密閉形電池に関し、特に、平常時に高い密封性を有し、過充電時あるいは過放電時等の異常時に膨張,破裂を防止できるだけでなく、製造コストを低減できる密閉形電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子技術の大きな進歩により、一般ユーザー向けの携帯機器の小型軽量化が進んでいる。そして、電池に対しても小型軽量化の要求が高まっているため、非水電解液系の密閉形電池が多用されている。
一般に、非水電解液系の密閉形電池は、電解質層を介して正極および負極が積層された電池本体と、正極および負極にそれぞれ連結された正極端子および負極端子と、正極端子の開放端部および負極端子の開放端部が外部露出するように電池本体を収容する密閉形電池用パッケージとを有し、密閉形電池用パッケージの内面に設けられた融着性樹脂同士を互いに融着させる融着代により電池本体が気密封止されている。
【0003】
そして、非水電解液系の密閉形電池は、電解液の外部漏洩や、あるいは水分や酸素等の内部侵入を防止するために、密閉形電池用パッケージが電池本体を確実に気密封止できる構造が求められている。
この要望に対して、例えば正極端子および負極端子をアイオノマー樹脂により被覆した固体電解質電池(特開昭60-65442号公報参照:従来例1)や、あるいは正極端子および負極端子にポリオレフィン水性ディスバージョンの塗膜を形成した偏平型電池(特開昭63-232265号公報参照:従来例2)等が提案されている。これらの従来例1および従来例2によれは、密閉形電池用パッケージに確実な気密性が得られるとされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、非水電解液系の密閉形電池は、過充電あるいは過放電等の異常時に電池本体が発熱すると、電解質から発生したガスにより密閉形電池用パッケージが膨張あるいは破裂する可能性がある。
この問題を回避するために、本願出願人は、密閉形電池用パッケージの所定個所に薄肉部を設けた電池(特開平9-320550号公報参照:従来例3)や、あるいは密閉形電池用パッケージにおける所定個所の剥離強度を低く設定した薄型電池(特開平10-55792号公報参照:従来例4)を提案した。
これらの従来例3および従来例4によれば、密閉形電池用パッケージの内圧が一定に達したときに、確実に気密封止を解除して膨張,破裂を防止できるという極めて優れた効果が得られる。
【0005】
しかしながら、近年では、非水電解液系の密閉形電池に対して製造コストの低減がさらに求められている。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、平常時に高い密封性を有し、過充電時あるいは過放電時等の膨張,破裂を防止できるだけでなく、製造コストを低減できる密閉形電池を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明者らは、鋭意検討の結果、融着性樹脂の特定領域にリチウム塩化合物を含有し、融着性樹脂同士の剥離強度をリチウム塩化合物を含有しない他の領域よりも低く設定すれば、防爆部として所望の機能を得られることを見出した。
すなわち、本発明は、請求項1に記載したように、電解質層を介して正極および負極が積層された電池本体と、前記正極および前記負極にそれぞれ連結された一対の端子と、前記各端子の開放端部が外部露出するように前記電池本体を収容する密閉形電池用パッケージとを有し、前記密閉形電池用パッケージの内面に設けられた融着性樹脂同士を互いに融着させる融着代により前記電池本体が気密封止された密閉形電池であって、前記密閉形電池用パッケージの内圧が所定値以上に達したときに前記融着代の特定領域が剥離可能な防爆部を備え、前記防爆部の前記融着性樹脂にリチウム塩化合物が含有されていることを特徴としている。
【0007】
前記融着代の特定領域、すなわちリチウム塩化合物を含有する融着性樹脂の領域は、適宜設定可能であるが、密閉形電池用パッケージの内側と外側とを連通するような領域が好ましい。
【0008】
前述のように構成された密閉形電池によれば、過充電時あるいは過放電等の異常によって密閉形電池用パッケージの内圧が所定値以上に達したときに、リチウム塩化合物を含有する融着性樹脂により融着された融着代の特定領域が容易に剥離して密閉形電池用パッケージの内側と外側とを連通し、密閉形電池用パッケージの内圧を低下させることで、密閉形電池パッケージの膨張,破裂を確実に防止できるという従来と同様な効果が得られることになる。
そして、この密閉形電池においては、密閉形電池の組み立てにあたって、融着性樹脂の特定領域にリチウム塩化合物を含有させるという簡単な作業により防爆部を設置できるため、製造コストを低減でき、これにより前述した目的を達成できる。
【0009】
そして、本発明者らは、融着性樹脂に含有させるリチウム塩化合物として、電池本体に注入される電解液中に含まれる電解質リチウム塩化合物と同種のリチウム塩化合物を採用すれば、電解液を防爆部設置用液体としても使用できることから、極めて簡単な作業により防爆部を設置でき、密閉形電池の製造コストを極めて低減できることを見出した。
このため、本発明は、請求項2に記載したように、前記リチウム塩化合物が、前記電池本体に注入される電解液中に含まれる電解質リチウム塩化合物と同種のリチウム塩化合物であることを特徴としている。
【0010】
さらに、本発明者らは、電池本体に注入される電解液中に含まれるリチウム化合物をフッ素系リチウム塩化合物とし、この電解液を防爆部設置用液体とすることにより、融着性樹脂を熱融着して密閉型電池を完成した後に融着性樹脂中に含有されるフッ素系リチウム塩化合物の一部または全部がフッ化リチウムになることを見出した。フッ素系リチウム塩化合物は、安全性に優れ、良好な電気的特性が得られることから電解液中に含まれる電解質塩として好ましく、また融着性樹脂上のフッ素系リチウム塩化合物が、熱融着により分解してフッ化リチウムを生成する反応は、密閉型電池の組み立てにあたって問題がない。よって、フッ素系リチウム塩化合物を含有する電解液を防爆部設置用液体としても使用できることから、極めて簡単な作業により防爆部を設置でき、密閉形電池の製造コストを、請求項2に係る密閉形電池と同様に低減できる。
このため、本発明は、請求項3に記載したように、前記リチウム塩化合物が、前記電池本体に注入される電解液中に含まれるフッ素系リチウム塩化合物と同種のフッ素系リチウム塩化合物および/またはフッ化リチウムであることを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施形態を図1および図2に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、本発明の実施形態である密閉形電池10は、例えば携帯機器の電源等に用いられる小型非水電解質二次電池とされ、略扁平直方体形状の電池本体20が密閉形電池用パッケージ34により気密封止されている。
【0012】
図2に示すように、電池本体20は、電解質層22を介して正極25および負極23が積層された構造を有しており、具体的には正極集電体21を介して積層された正極25と、正極25と密着した電解質層22に対して正極25と反対方向から密着する負極23と、負極23に密着する負極集電体24とを有している。
【0013】
より具体的には、電解質層22は、非水電解質電池用セパレータと電解液とを主要構成材料としている。
非水電解質電池用セパレータとしてはフッ素樹脂の多孔膜が好ましく、フッ素樹脂の中でもポリフッ化ビニリデン(単独重合体)、またはフッ化ビニリデンを繰り返し単位として含有する共重合体が望ましい。これらのポリフッ化ビニリデン(単独重合体)、またはフッ化ビニリデンを繰り返し単位として含有する共重合体は、乳化重合法や懸濁重合法等の公知の重合法を使用することにより得られる。
フッ化ビニリデンを繰り返し単位として含有する共重合体としては、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロビニルエーテル共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−フルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロアセトン共重合体、フッ化ビニリデン−エチレン共重合体、フッ化ビニリデン−プロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体等を挙げることができる。
【0014】
以上例示した単独重合体あるいは共重合体は、単独物質としても、あるいは混合物としても、前記多孔膜の材料として使用可能である。以上のように、前記多孔膜は、例示した単独重合体あるいは共重合体等のフッ素樹脂を主成分とするのが好ましいが、必要に応じてフッ素樹脂以外の重合体をさらに含有してもよい。
上記フッ素樹脂以外の重合体の形態としては、例えば、架橋部位を有する重合体を挙げることができ、架橋後の耐溶剤性の観点から、全重合体中におけるフッ化ビニリデン繰り返し単位の重量は、非水電解質電池用セパレータの全重量に対して50重量%以上であることが望ましい。さらに望ましくは75重量%以上であり、最も望ましくは95%重量以上である。
また、電解質層22の引っ張り強度を向上させる目的で、上記フッ素樹脂以外の樹脂からなる多孔膜あるいは繊維状材料が、上記フッ素樹脂からなる多孔膜中に、埋め込まれたり、張り合わされるなどして、フッ素樹脂とそれ以外の樹脂とが併用された多孔膜も、非水電解質電池用セパレータとして使用可能である。
【0015】
上記フッ素樹脂以外の多孔膜、繊維状材料の材質としては、ポリエチレン,ポリプロピレンに代表されるポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレートに代表されるポリエステル系樹脂、ポリフェニレンサルファイト、ポリイミド、ガラス等が望ましい。これらの中で、電解液の含浸性、セパレータ樹脂の埋め込み易さ、材料コストの点から、ポリエステル製の不織布が望ましい。
【0016】
非水電解質電池用セパレータとして、フッ素樹脂と共に上記例示したような樹脂の不織布を併用する場合は、不織布の厚さはエネルギー密度の観点から薄いものが望まれる。すなわち、不織布の厚さは50μm以下であり、望ましくは30μm以下である。さらにこの不織布の目付けはゲル状非水電解質の保持量の観点から20g/m2以下が好ましい。また、非水電解質電池用セパレータの強度の観点から、5g/m2以上が好ましい。
非水電解質電池用セパレータの引っ張り強度向上を目的として、フッ素樹脂と経緯直行配列の不織布との併用、あるいはフッ素樹脂と布との併用も可能である。
非水電解質電池用セパレータの空孔率は強度の観点から98体積%以下が好ましい。また、充放電特性の観点から空孔率は20体積%以上が好ましい。
【0017】
次に、電解質層22における電解液について詳しく説明する。
電解質層22における電解液中の電解質塩としては、例えば、LiClO4 、LiBF4 、LiAsF6、LiPF6 、LiCF3 SO3 、LiCF3 CO2 、LiSCN、LiBr、LiI、Li2SO4、Li2 B10Cl10、NaClO4 、NaI、NaSCN、NaBr、KClO4 、KSCN、などのリチウム(Li)、ナトリウム(Na)、またはカリウム(K)の1種を含む無機イオン塩、(CH3 )4 NBF4 、(CH3 )4 NBr、(C2 H5 )4 NClO4 、(C2 H5 )4 NI、(C3 H7 )4 NBr、(n−C4 H9 )4 NClO4 、(n−C4H9 )4 NI、(C2 H5 )4 N−maleate、(C2 H5 )4 N−benzoate、(C2 H5 )4N−phtalateなどの四級アンモニウム塩、ステアリルスルホン酸リチウム、オクチルスルホン酸リチウム、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウムなどの有機イオン塩が挙げられる。これらのイオン性化合物は、2種以上を併用してもよい。電解液中の電解質塩としては、前記に例示した中でも“リチウム(Li)”を含有する電解質リチウム塩化合物が好ましく、より好ましくは、安全性に優れ、良好な電気的特性が得られることから、LiBF4等の“Li”および“フッ素(F)”を共に含有するフッ素系リチウム塩化合物である。
【0018】
前述のイオン性化合物を溶解できる有機溶剤としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ビニレンカーボネートなどの環状炭酸エステル;γ−ブチロラクトンなどの環状エステル;酢酸メチル、酪酸メチルなどの鎖状エステル;テトラヒドロフランまたはその誘導体、1,3−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、メチルジグライムなどのエーテル類;アセトニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル類;ジオキサランまたはその誘導体;スルホラン、スルトンまたはその誘導体などの単独またはそれら2種以上の混合物などが挙げられる。しかしこれらに限定されるものではない。また、その配合割合および配合方法は任意である。このような有機溶剤に上記のイオン性化合物を溶解することにより電解液を得られる。これらの中で、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン等の高沸点溶剤は、電解液の揮発性が低く好ましい。
【0019】
以上に例示した電解液は、非水電解質電池用セパレータ、正極25及び負極23のうち、少なくとも一部に含まれる電解質部分にあらかじめ含まれていてもよく、これらを積層した後に注液により含ませてもよい。また、非水電解質電池用セパレータ、正極および負極が積層された電池本体全体を捲回する態様の密閉型電池においても、前記電解液は、前記捲回の後に電池本体に注液する方法を採用してもよい。注液法としては、常圧で注液することも可能であるが、真空含浸方法や加圧含浸方法も使用可能である。
【0020】
正極25に使用する正極活物質としては、CuO、Cu2 O、Ag2 O、CuS、CuSO4 などのI族金属化合物、TiS2 、SiO2 、SnOなどのIV族金属化合物、V2 O5 、V6 O12、VOx、Nb2 O5 、Bi2 O3 、Sb2 O3などのV族金属化合物、CrO3 、Cr2 O3 、MoO3 、MoS2 、WO3 、SeO2 などのVI族金属化合物、MnO2 、Mn2 O3 などのVII 族金属化合物、Fe2 O3 、FeO、Fe3 O4 、Ni2 O3 、NiO、CoO3 、CoOなどのVIII族金属化合物、または、一般式LixMX2 、LixMNyX2(M、NはIからVIII族の金属、Xは酸素、硫黄などのカルコゲン化合物を示す。)等で表される、例えば、リチウム−コバルト系複合酸化物あるいはリチウム−マンガン系複合酸化物等の金属化合物、さらに、ジスルフィド、ポリピロール、ポリアニリン、ポリパラフェニレン、ポリアセチレン、ポリアセン系材料等の導電性高分子化合物、擬グラファイト構造炭素質材料等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0021】
負極23に使用する負極活物質としては、炭素質材料、スズ酸化物,珪素酸化物等の金属酸化物、さらにこれらの物質に負極特性を向上させる目的でリンやホウ素を添加し改質を行った材料等が挙げられる。炭素質材料の中でもカーボン等の黒鉛質材料が好ましい。以下に、好適に用いることのできる炭素質材料のX線回折等による分析結果を示す;
格子面間隔(d002) 0.333〜0.360nm
a軸方向の結晶子の大きさLa 20nm
c軸方向の結晶子の大きさLc 20nm
真密度 2.00〜2.25g/cm3
また、異方性のピッチを2000℃以上の温度で焼成した黒鉛質粉末、さらに好ましくは、Lc<100nmの黒鉛質材料から構成される短繊維状炭素繊維あるいはメソカーボンマイクロビーズを挙げることができる。しかしながら、格子面間隔,結晶子の大きさ,および真密度は、上記した範囲に限定されるものではない。
【0022】
さらに、負極23としては、リチウム金属、リチウム−アルミニウム,リチウム−鉛,リチウム−スズ,リチウム−アルミニウム−スズ,リチウム−ガリウム,およびウッド合金等のリチウム金属含有合金等も用いられるが、これらに限定されるものではない。また、リチウム金属またはリチウム金属含有合金とリチウムを含有する有機化合物とが併用された材料、炭素質材料をあらかじめ電気化学的に還元することによってリチウムが挿入された炭素質材料等も負極23として使用可能である。
【0023】
また、正極活物質の粉体及び負極活物質の粉体の少なくとも表面層部分を電子伝導性やイオン伝導性の良いもの、あるいは疎水基を有する化合物で修飾することも可能である。例えば、金、銀、カーボン、ニッケル、銅等の電子伝導性のよい物質や、炭酸リチウム、ホウ素ガラス、固体電解質等のイオン伝導性のよい物質、あるいはシリコーンオイル等の疎水基を有する物質をメッキ、焼結、メカノフュージョン、蒸着、焼き付け等の技術を応用して被覆することが挙げられる。
【0024】
正極活物質の粉体及び負極活物質の粉体は、平均粒子サイズ100μm以下であることが望ましい。正極活物質の粉体は、密閉形電池の高出力特性を向上する目的で10μm以下であることが望ましい。粉体を所定の形状で得るためには粉砕機や分級機が用いられる。例えば乳鉢、ボールミル、サンドミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、ジェットミル、カウンタージェトミル、旋回気流型ジェットミルや篩等が用いられる。粉砕時には水、あるいはヘキサン等の有機溶剤を共存させた湿式粉砕を用いることもできる。分級方法としては、特に限定はなく、篩や風力分級機などが、乾式、湿式ともに必要に応じて用いられる。
【0025】
なお、正極25および負極23の塗布方法については、例えば、アプリケーターロールなどのローラーコーティング、スクリーンコーティング、ドクターブレード方式、スピンコーティング、バーコーダーなどの手段を用いて任意の厚みおよび任意の形状に塗布することが望ましいが、これらに限定されるものではない。なお、これらの手段を用いることで、電解質層22と集電体とに接触する正極活物質及び負極活物質の実表面積を増加できる。
【0026】
正極25および負極23には、必要に応じて導電剤,結着剤またはフィラー等を添加できる。
導電剤としては、電池性能に悪影響を及ぼさない電子伝導性材料であれば限定されないが、通常、天然黒鉛(鱗状黒鉛,鱗片状黒鉛,土状黒鉛等)、人造黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンウイスカー、炭素繊維、金属(銅,ニッケル,アルミニウム,銀,金等)粉、金属繊維、導電性セラミックス材料等の導電性材料を1種またはそれらの混合物として含ませることができる。
これらの中で、導電剤としては、導電性及び塗工性の観点よりアセチレンブラックが望ましい。導電剤の添加量は、正極または負極の総重量に対して1〜50重量%が好ましく、特に2重量%〜30重量%が好ましい。これらの混合方法は、物理的な混合であり、その理想とするところは均一混合である。そのため、V型混合機、S型混合機、擂かい機、ボールミル、遊星ボールミルといったような粉体混合機を乾式、あるいは湿式で混合することが可能である。
【0027】
結着剤としては、通常、テトラフルオロエチレン,ポリフッ化ビニリデン,ポリエチレン,ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂、エチレン−プロピレンジエンターポリマー(EPDM),スルホン化EPDM,スチレンブタジエンゴム(SBR)、フッ素ゴム等のゴム弾性を有するポリマー、カルボキシメチルセルロース等の多糖類等を1種または2種以上の混合物として用いることができる。また、多糖類の様にリチウムと反応する官能基を有する結着剤は、例えばメチル化するなどしてその官能基を失活させておくことが望ましい。結着剤の添加量は、正極または負極の総重量に対して1〜50重量%が好ましく、特に2〜30重量%が好ましい。
【0028】
フィラーとしては、電池性能に悪影響を及ぼさない材料であれば何でも良い。通常、ポリプロピレン,ポリエチレン等のオレフィン系ポリマー、アエロジル、ゼオライト、ガラス、炭素等が用いられる。フィラーの添加量は、正極または負極の総重量に対して添加量は30重量%以下が好ましい。
【0029】
正極集電体21および負極集電体24としては、構成された電池において悪影響を及ぼさない電子伝導体であれば何でもよい。例えば、正極用集電体21としては、アルミニウム、チタン、ステンレス鋼、ニッケル、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラス等の他に、接着性、導電性および耐酸化性向上の目的で、アルミニウムや銅等の表面をカーボン、ニッケル、チタンや銀等で処理した物を用いることができる。負極用集電体24としては、銅、ニッケル、鉄、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラス、Al−Cd合金等の他に、接着性、導電性、耐酸化性向上の目的で、銅等の表面をカーボン、ニッケル、チタンや銀等で処理した物を用いることができる。これらの材料については表面を酸化処理することも可能である。
【0030】
正極集電体21および負極集電体24の形状については、フォイル状の他、フィルム状、シート状、ネット状、パンチ又はエキスパンドされた物、ラス体、多孔質体、発砲体、繊維群の形成体等が用いられる。厚みの限定は特にないが、1〜500μmのものが用いられる。これらの集電体の中で、正極としては、耐酸化性に優れているアルミニウム箔が、負極としては、還元場において安定であり、且つ電導性に優れ、安価な銅箔、ニッケル箔、鉄箔、およびそれらの一部を含む合金箔を使用することが好ましい。さらに、粗面表面粗さが0.2μmRa以上の箔であることが好ましく、これにより正極活物質または負極活物質と集電体との密着性は優れたものとなる。よって、このような粗面を有することから、電解箔を使用するのが好ましい。特に、ハナ付き処理を施した電解箔は最も好ましい。
【0031】
以上に構成を詳述した電池本体20には、正極端子26の開放端部26Aおよび負極端子27の開放端部27Aが連結されている(図1参照)。正極端子26および負極端子27は、導電性の材料であれば特に限定されない。
このような電池本体20は、正極端子26の開放端部26Aおよび負極端子27の開放端部27Aが外部露出するように密閉形電池用パッケージ34に収容されている。
【0032】
密閉形電池用パッケージ34は、金属箔芯材31と、金属箔芯材31の表面に沿う外層32と、金属箔芯材31の裏面に沿う内層33とが積層された金属樹脂複合フィルム30により形成されている。
金属箔芯材31は、例えば、アルミニウム箔とされ、層厚が約40μmに設定されている。また、外層32は、例えばポリエチレンテレフタレートとされ、層厚が約10μmに設定されている。一方、内層33には、融着性樹脂が採用され、具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン、マレイン酸変性ポリエチレン、マレイン酸変性ポリプロピレン等の金属に対する接着力が比較的強い材質が採用され、層厚が約30μmに設定されている。
【0033】
このような密閉形電池用パッケージ34は、電池本体20の平面形状よりも大きな矩形状の金属樹脂複合フィルム30を二枚用意し、内層33が電池本体20に対面するように各金属樹脂複合フィルム30を電池本体20の負極集電体24,24に密着させた後、正極端子26の開放端部26Aおよび負極端子27の開放端部27Aを外部露出させながら、一方の負極集電体24に密着させた金属樹脂複合フィルム30の周部を、他方の負極集電体24に密着させた各金属樹脂複合フィルム30に向かって折り曲げ、次いで各金属樹脂複合フィルム30の周部同士を相互融着させる融着代40A,40B,40C,40Dにより電池本体20を気密封止する。ここで、融着代40A,40B,40C,40Dの幅寸法は、約2mm〜5mmに設定されている。
【0034】
この際、融着代40Aの内層33である融着性樹脂には、融着前にリチウム塩化合物が含有されており、融着代40Aが融着することによって防爆部42が設置される。すなわち、融着代40Aの内層33である融着性樹脂は、他の融着代40B,40C,40Dの内層33である融着性樹脂と比較して剥離強度が低く設定されており、過充電時あるいは過放電等の異常によって密閉形電池用パッケージ34の内圧が所定値以上に達したときに、融着代40Aが他の融着代40B,40C,40Dに先立って剥離し、密閉形電池用パッケージ34の内側と外側とを連通する。その結果、密閉形電池用パッケージ34の内圧は低下し、密閉形電池パッケージ34の膨張,破裂を確実に防止できる。
防爆部42において、融着代40Aの融着性樹脂のリチウム塩化合物含有量は、リチウム塩化合物を含有する融着性樹脂同士の剥離強度を所望値に設定可能な含有量が適宜選択される。なお、剥離強度はT型剥離法により測定できる。
【0035】
また、防爆部42において、リチウム塩化合物を含有する融着性樹脂の領域は、密閉形電池用パッケージ34の限界内圧等に応じて適宜設定しておけば良いが、本実施の形態においては、融着代40Aの全域となっている。このように、密閉形電池用パッケージ34の内側と外側とを連通するような領域とすることで、密閉形電池用パッケージ34の内圧が所定値以上に達したときに、密閉形電池用パッケージ34の内側と外側とが連通されやすく、密閉形電池10の膨張,破裂をより確実に防止できるという従来と同様な効果が得られる。
そして、密閉形電池10においては、融着代40Aの融着性樹脂にリチウム塩化合物を含有させるという簡単な作業により防爆部42を設置できるため、従来に比較して製造コストを低減できる。
【0036】
融着性樹脂に含有させるリチウム塩化合物としては、本発明の目的を達成できるものであれば特に限定されないが、電解液中に含まれる電解質リチウム塩化合物と同種のリチウム塩化合物であることが好ましい。この場合、電解液を防爆部設置用液体としても使用できることから、極めて簡単な作業により防爆部42を設置でき、密閉形電池10の製造コストをより低減できる。電解液中に含まれる電解質リチウム塩化合物と同種のリチウム塩化合物としては、前記例示した電解液として用いることのできるリチウム塩化合物を挙げることができる。
【0037】
融着代40Aの内層33である融着性樹脂にリチウム塩化合物を含有させる方法としては、融着性樹脂を融着させる前に、リチウム塩化合物を含む液体に融着性樹脂を浸漬させる方法、リチウム塩化合物を含む液体を融着性樹脂にコーティングまたは噴霧する方法等を挙げることができ、公知の浸漬法、コーティング法および噴霧法のいずれも使用できる。また、リチウム塩化合物を含む液体スポイトを用いて付着させる等の付着方法も、リチウム塩化合物を含有させる融着性樹脂の面積等に応じて好適に使用できる。
また、電解液中に含まれる電解質リチウム塩化合物と同種のリチウム塩化合物を融着性樹脂に含有させる場合は、電解液を非水電解質電池用セパレータに注入する際に、融着代40Aの内層33を電解液で湿らせ、次いで熱により内層33を融着させることにより防爆部42を設置できるので、密閉形電池の製造コストを極めて低減でき、好ましい。
【0038】
なお、本発明に係る密閉形電池は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、適宜な変形,改良等が可能である。
すなわち、本発明において、例えば電解質層,正極,負極,電池本体,正極端子,負極端子,開放端部,密閉形電池用パッケージ,融着性樹脂,防爆部,金属箔芯材等の材質,形状,寸法,形態,数,配置個所等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0039】
以下、本発明の詳細を実施例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例)
下記(a)〜(d)の手順にしたがって、実施例1の密閉形電池を作製した。
(a)正極は以下のように作製した。
すなわち、正極活物質としてLiCoO2 、導電剤としてアセチレンブラック、バインダーとしてポリフッ化ビニリデンを、90:5:5の重量比率で混合後、溶剤としてN−メチルピロリドンを用いて上記材料の正極スラリーを作製した。得られたスラリーを正極集電体として20μmのアルミニウム箔の両面に塗布し、乾燥によりN−メチルピロリドンを除去した。この正極板をロールプレスによりプレスし、正極を得た。
【0040】
(b)負極は以下のように作製した。
すなわち、負極活物質としてLc>100nmのグラファイト構造を有する黒鉛質材料、バインダーとしてポリフッ化ビニリデンを、90:10の重量比率で混合後、溶剤としてN−メチルピロリドンを用いて上記材料の負極スラリーを作製した。得られたスラリーを負極集電体として粗面表面粗さが0.3μmRaである電解銅箔の両面に塗布し、乾燥によりN−メチルピロリドンを除去した。この負極板をロールプレスによりプレスし、負極を得た。
【0041】
(c)非水電解質電池用セパレータは以下のように作製した。
すなわち、ポリエチレンテレフタレート製の不織布(厚さ27μm、目付け8g/m2)にポリフッ化ビニリデン12重量部と可塑剤となるフタル酸ジブチル8重量部を溶剤であるN−メチルピロリドン80重量部に溶解した液を離型紙上で埋め込んだ。その後、1Mの水酸化リチウム水溶液中に浸漬し凝固、及び架橋をさせた。一旦乾燥し、水洗により余分な水酸化リチウムを除去した後、炭酸ガスを注入し常圧に戻す(炭酸処理)ことで、非水電解質電池用セパレータとして使用する、厚さ30μm、空孔率約70%のポリフッ化ビニリデン多孔膜を作製した。
【0042】
(d)実施例の密閉形電池の作製
上記(a)〜(c)で得られた正極集電体と密着する正極(A),負極集電体と密着する負極(B)および非水電解質電池用セパレータを、図2に示すように積層させ、電池本体を作製した。引き続き、アルミニウム端子(幅5mm、厚さ100μm)(正極端子)を正極集電体に、ニッケル端子(幅5mm、厚さ100μm)(負極端子)を負極集電体に、それぞれ電気抵抗溶接により接続した。次いで、外層,金属箔芯材,内層がそれぞれポリエチレンテレフタレート,アルミニウム箔,変性ポリプロピレンである金属樹脂複合材を用いて、防爆部を設置する領域以外を熱融着により封口し、防爆部を設置する口から、四フッ化ホウ酸リチウム20重量部、エチレンカーボネート32重量部、γ−ブチロラクトン48重量部、プロピレンカーボネート32重量部を混合した電解液を注液し、仮真空封口した。最後に防爆部を設置する変性ポリプロピレンの領域に電解液が付着していることを確認し、その領域を熱融着により最終封口を行うことで、図1に示す構成の実施例の密閉形電池を作製した。実施例の密閉形電池において、防爆部を構成している融着性樹脂から、電解液中に含有される四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)と、熱融着によりLiBF4が分解して生成したと考えられるフッ化リチウム(LiF)とを機器分析及び化学分析により確認した。
【0043】
(e)参考例の密閉形電池の作製
金属樹脂複合材の内層である変性ポリプロピレンに電解液を付着させない以外は、前記「(d)実施例の密閉形電池の作製」と同様とすることで参考例の密閉形電池を作製した。参考例の密閉形電池の変性ポリプロピレンに対して機器分析及び化学分析を行ったが、電解液中に含有される四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)およびフッ化リチウム(LiF)は確認されなかった。
【0044】
(密閉形電池の性能試験)
実施例の密閉形電池と参考例の密閉形電池とをそれぞれ使用して、25℃において充放電サイクル試験を行った。充電は4.1V,7時間の定電流定電圧充電、放電は終止電圧2.7Vとし、5時間率(0.2C)の電流で充放電サイクル試験を行った。その初期放電容量とサイクル性能を表1に示す。サイクル性能は初期の放電容量の70%になったサイクル数を示す。
【0045】
【表1】
【0046】
表1に示すように、実施例の密閉形電池は、参考例の密閉形電池と同様、優れた充放電サイクル特性を示すことが確認された。すなわち、実施例の密閉形電池のように、融着性樹脂にリチウム化合物を含有させても、密閉形電池の性能が低下しないことが確認された。
【0047】
(密閉形電池の過充電試験)
実施例の密閉形電池を使用して、前記サイクル試験の50サイクル後に24V,1CmAの過充電試験を行ったところ、防爆部からガスを放出した。よって、実施例の密閉形電池における防爆機能を確認できた。
【0048】
以上の結果、実施例の密閉形電池は、平常時に高い密封性を有し、過充電等の異常時に膨張,破裂を防止できる密閉形電池でありながら、融着性樹脂の特定領域にリチウム塩化合物を含有させるという簡単な作業により得られることから、製造コストを低減できる密閉形電池であることが確認された。
【0049】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、請求項1に記載したように、融着代の特定領域が剥離可能な防爆部を備え、防爆部の融着性樹脂にリチウム塩化合物が含有されているので、平常時に高い密封性を有し、過充電時あるいは過放電時等の異常時に、膨張,破裂を確実に防止できるだけでなく、組み立てにあたって、融着性樹脂の特定領域にリチウム塩化合物を含有させるという簡単な作業により防爆部を設置できるため、従来に比較して製造コストを低減できる密閉形電池を提供できる。
【0050】
また、本発明によれば、請求項2に記載したように、リチウム塩化合物が、電解液中に含まれる電解質リチウム塩化合物と同種のリチウム塩化合物であるので、融着性樹脂に含有させるリチウム塩化合物として、電解液中に含まれる電解質リチウム塩化合物と同種のリチウム塩化合物を使用することにより、製造コストを極めて低減できる密閉形電池を提供できる。
【0051】
また、本発明によれば、請求項3に記載したように、リチウム塩化合物が、電解液中に含まれるフッ素系リチウム塩化合物と同種のフッ素系リチウム塩化合物および/またはフッ化リチウムであり、フッ素系リチウム塩化合物を含有する電解液を防爆部設置用液体として使用できることから、極めて簡単な作業により防爆部を設置でき、密閉形電池の製造コストを、請求項2に係る密閉形電池と同様に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態を示す模式全体斜視図である。
【図2】本発明に係る実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
10 密閉形電池
20 電池本体
22 電解質層
23 負極
25 正極
26 正極端子
27 負極端子
26A,27A 開放端部
34 密閉形電池用パッケージ
40 融着代
42 防爆部
Claims (1)
- 電解質層を介して正極および負極が積層された電池本体と、前記正極および前記負極にそれぞれ連結された一対の端子と、前記各端子の開放端部が外部露出するように前記電池本体を収容する密閉形電池用パッケージとを有し、前記密閉形電池用パッケージの内面に設けられた融着性樹脂同士を互いに融着させる融着代により前記電池本体が気密封止され、前記密閉形電池用パッケージの内圧が所定値以上に達したときに前記融着代の変性ポリプロピレン製の特定領域が剥離可能な防爆部を備える密閉形電池の製造方法であって、防爆部を設置する領域以外を熱融着により封口し、防爆部を設置する口からフッ素系リチウム塩化合物を含有する電解液を注液し、仮真空封口した後、その領域を熱融着により最終封口を行い、前記防爆部の前記融着性樹脂にフッ化リチウムが含有されていることを特徴とする密閉形電池の製造方法。
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