JP4177345B2 - センサ制御装置及び空燃比検出装置 - Google Patents

センサ制御装置及び空燃比検出装置 Download PDF

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Description

本発明は、内燃機関の排気ガスを利用して、空燃比に応じて変化する検出信号を出力するガスセンサ素子の制御を行うセンサ制御装置、及びこれを用いた空燃比検出装置に関する。
近年、ガソリンエンジンなどの内燃機関の空燃比制御においては、制御精度を高めると言った要望やリーンバーン化の要望に対応すべく、エンジンに吸入される混合機の空燃比を広域に検出可能なガスセンサ素子と、その素子を制御するためのセンサ制御装置とを備えた空燃比制御装置が利用されている。その一方、内燃機関の排ガス規制の強化や更なる燃費改善に対処するため、空燃比を理論空燃比近傍でフィードバック制御するストイキ燃焼制御や、空燃比を所定のリーン領域でフィードバック制御するリーン燃焼制御等における制御性の向上が強く求められている。
このような背景の中、固体電解質体から構成され、空燃比に応じて変化する検知信号を出力するガスセンサ素子を備えた空燃比制御装置として、特許文献1〜特許文献3の空燃比検出装置が知られている。
このうち、特許文献1には、酸素ポンプ素子に流れるポンプ電流値に応じた出力電圧を増幅する電圧増幅手段として、増幅率を異ならせたもの、具体的には、増幅率が×1倍の差動増幅器と増幅率が×5倍の差動増幅器の2つの増幅器を用い、空燃比が理論空燃比(stichmetric、以下単に、ストイキともいう)に近い場合には、増幅率の大きい差動増幅器からの出力を用い、空燃比がストイキから離れている場合には、増幅率の小さい差動増幅器からの出力を用いる空燃比検出装置が開示されている。これにより、空燃比がストイキに近い場合に、より精度良く空燃比が検出可能となっている。
また、特許文献2にも、同様に、センサ素子に接続された電流検出抵抗の出力電圧を増幅する電圧増幅手段として、増幅率を異ならせたもの、具体的には、増幅率が×5倍の増
幅器と増幅率が×15倍の増幅器の2つの増幅器を用い、空燃比がストイキに近い場合には増幅率の大きい増幅器からの出力を用い、空燃比がストイキから離れている場合には増幅率の小さい増幅器からの出力を用いるガス濃度検出装置が開示されている。このガス検出装置でも、空燃比がストイキに近い場合には、より精度良く空燃比が検出可能となる。
また、特許文献3では、ガス濃度センサに流れる電流の値を検出する電流検出抵抗と、この電流値を電圧信号として出力する電圧信号出力手段を備え、電流値に応じて、電流検出抵抗の抵抗値を切り換えるスイッチ回路を有するガス濃度検出装置が開示されている。
特開平1−152356号 特開2004−205488号 特許第3487159号
しかしながら、特許文献1,2によれば、欲する増幅率の種類数に合わせて、増幅器を用意する必要があり、センサ制御装置が高価となる。
一方、特許文献3によれば、電流検出抵抗の抵抗値を切り換えて電圧信号を得ているので、適切な大きさの信号を得にくい。
また、リーン燃焼制御を行うのに適した信号、ストイキ燃焼制御を行うのに適した信号、及び、リッチ領域からリーン領域までの広い範囲を空燃比を検知できる信号の三者を出力できるように構成されたガスセンサ素子の制御装置が望まれている。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、内燃機関の排気ガスを利用して、空燃比に応じて変化する検知信号を出力するガスセンサ素子の制御を行うセンサ制御装置であって、安価でありながら、広い空燃比範囲及び狭い空燃比範囲の両方をそれぞれ適切な信号レベルで出力することができるセンサ制御装置を提供することを目的とする。また、リッチ領域からリーン領域までの広い範囲で空燃比を検出できるほか、ストイキ近傍の狭い範囲、及び、リーン領域のうち狭い範囲で空燃比を精度よく検出できるセンサ制御装置を提供することを目的とする。さらには、このようなセンサ制御装置を用いた空燃比検出装置を提供することを目的とする。
その解決手段は、内燃機関の排気ガスを利用して、空燃比に応じて変化する検知信号を出力するガスセンサ素子の制御を行うセンサ制御装置であって、上記検知信号を相対的に小さい低増幅度で増幅して、相対的に広い広空燃比範囲内の空燃比に対応した上記検知信号に応じて変化する広範囲出力信号を出力する広範囲出力状態と、上記検知信号を相対的に大きい高増幅度で増幅して、上記広空燃比範囲に含まれる相対的に狭い狭空燃比範囲内の空燃比に対応した上記検知信号に応じて変化する狭範囲出力信号を出力する狭範囲出力状態とを、自身の増幅度の切り換えにより選択可能としてなる増幅回路を備え、前記ガスセンサ素子に流れる電流を検知する所定抵抗値の電流検知抵抗を有し、上記電流検知抵抗に発生する電圧を前記検知信号として用い、前記増幅回路は、オペアンプを用い、前記電流検知抵抗の両端の電位を差動増幅する差動増幅回路であり、上記オペアンプの出力端子と反転入力端子との間に挿入される帰還抵抗の大きさを切り換えて上記増幅度を切り換えるセンサ制御装置である。
本発明のセンサ制御装置では、増幅回路について、増幅度を切り換えることで、検知信号を低増幅度で増幅し、広空燃比範囲内の空燃比に対応した検知信号に対応した広範囲出力信号を出力する広範囲出力状態と、これとは逆に、高増幅度で増幅して、広空燃費範囲に含まれる狭空燃比範囲内の空燃比に対応した検知信号に対応した狭範囲出力信号を出力する狭範囲出力状態とを選択可能としている。
このように本発明のセンサ制御装置では、1つの増幅回路で、切り換えにより広範囲出力信号と狭範囲出力信号とを得ることができるので、増幅回路の数を少なくすることができ、構成が簡単で、安価なセンサ制御装置とすることができる。
また、増幅回路を備えているので、増幅度やオフセット電圧を適宜選択できるから、広範囲出力信号及び狭範囲出力信号とも、適切な大きさの信号とすることができる。
例えば、広空燃比範囲として、ガスセンサ素子が検知しうる全空燃比範囲を設定する一方、狭空燃比範囲として、その一部の例えばストイキ近傍の範囲あるいはリーン領域のうちの所定範囲など適宜の範囲を設定することができる。
また、本発明のセンサ制御装置では、増幅回路を、電流検知抵抗の両端の電位を差動増幅する差動増幅回路としたので、外来ノイズの除去が容易であり、より適切に検知信号を増幅して適切な広範囲出力信号あるいは狭範囲出力信号を得ることができる。
なお、増幅度とは、入力信号(入力電圧や入力電力)の大きさに対する出力信号(出力電圧や出力電力)の大きさの比である。また、オフセット電圧とは、出力信号の電圧値をシフトするために、出力電圧に加えられる電圧である。例えば、入力信号が0である場合には、出力信号の電圧値は、オフセット電圧の電圧値に等しくなる。従って、入力信号と出力信号は、出力信号(電圧値)=入力信号(電圧値)*増幅度+オフセット電圧となる。
また、増幅回路での増幅としては、非反転増幅のほか、反転増幅を行うこともできる。また、増幅度も、×1倍以上の場合のほか、×1倍の場合(バッファ)や、×1倍未満の場合をも含む。
なお、空燃比に応じて変化する検知信号を出力するガスセンサ素子としては、少なくともポンプセルと起電力セルとを含む積層型のガスセンサ素子を挙げることができるほか、いわゆる限界電流方式で制御する1セルタイプのガスセンサ素子をも含む。
従来より、センサ制御装置において電流検知抵抗を配置して、これによりガスセンサ素子に流れる電流を検知することが行われている。ところで、この電流検知抵抗の抵抗値を切り換えると、この抵抗の両端間に現れる電圧(電圧降下、電位差)が変化する。従って、この電圧をガスセンサ素子の検知信号(出力電圧)として扱えば、電流検出抵抗を切り換えることで、ガスセンサ素子に流れる電流と出力電圧の関係(傾き)を変化させることができる。
しかしながら、このように電流検出抵抗の大きさを切り換えるようにすると、切り換えの直後から出力電圧が安定するまでに時間が掛かる。また、ガスセンサ素子に流れる電流を検知するための経路内に、電流検知抵抗のみならず、切り換えのためのスイッチ自身が有する抵抗(接点における接触抵抗など)が加わるため、この経路の抵抗値が不安定になりやすい。
これに対し、本発明のセンサ制御装置では、所定抵抗値の電流検知抵抗を有し、この電流検知抵抗に発生する電圧を検知信号として増幅し、増幅回路の増幅度を切り換える。このため、ガスセンサ素子を流れる電流は常に同じ所定抵抗値の電流検出抵抗を流れることとなるので、短時間で出力信号を安定にできる。また、電流検出抵抗と直列にはスイッチの抵抗が存在しないので、ガスセンサ素子に流れる電流を検知するための経路の抵抗が不安定となることがない。
さらに、本発明のセンサ制御装置では、オペアンプを用いた増幅回路における出力端子と入力端子(反転入力端子)との間に挿入される帰還抵抗の大きさを切り換える。
さらに、上述のセンサ制御装置であって、前記ガスセンサ素子は、起電力セルと、上記起電力セルとの間に前記排気ガスを導入可能な測定室を介して積層され、ポンプセル電流に応じて上記測定室内の酸素を出し入れするポンプセルと、を有し、上記起電力セルに生じる起電力セル電圧が所定値になるように、前記電流検知抵抗を通じて上記ポンプセルに流すポンプセル電流を制御するセンサ制御装置とすると良い。
ガスセンサ素子として、ポンプセルと起電力セルを有するタイプのガスセンサ素子を用いる場合、センサ制御装置において、起電力セルに生じる起電力セル電圧が所定値となるように、電流検知抵抗を通じてポンプセルに流すポンプセル電流を制御するように構成するものがある。例えば、起電力セルに発生する起電力セル電圧が一定となるように、PID制御により、電流検知抵抗を通じてポンプセルに流すポンプセル電流を制御する。そして、ポンプセル電流の大きさは、電流検出抵抗の両端間に生じる電圧を検知信号として得ることにより行うのである。
しかしながら、特にこのようなタイプのセンサ制御装置では、ポンプ電流が流れる経路に電流検出抵抗が介在しているため、電流検知抵抗を切り換えると、PID制御などにより電流を一定とするに当たり、ポンプセル電流を流す経路の状態が急変するため、切り換え後に制御が安定するまでに時間が掛かる。
これに対し、本発明のセンサ制御装置では、所定抵抗値の電流検知抵抗を有し、これに発生する電圧を検知信号として用いるので、ポンプセルを流れるポンプセル電流をPID制御などの手法で制御するにあたり、電流検知抵抗の切り換えによる電流経路の状態の急変を生じることがなく、適切にポンプセル電流を制御し続けることができる。
さらに、前述のセンサ制御装置であって、前記電流検知抵抗の一端の電位を、第1のバッファを介して、前記オペアンプの非反転入力端子に入力し、及び、他端の電位を、第2のバッファを介して、前記オペアンプの前記反転入力端子に入力してなるセンサ制御装置である。
さらに、前述のセンサ制御装置であって、前記オペアンプの非反転入力端子に接続されるインピーダンスと、前記反転入力端子に接続されるインピーダンスとをマッチングさせつつ、前記帰還抵抗の切り換えと、前記オペアンプの非反転入力端子に接続される抵抗値の大きさの切り換えとを同期して行うセンサ制御装置とすると良い。
また、上記のセンサ制御装置であって、前記オペアンプは、レイルツーレイル構成のオペアンプであるセンサ制御装置とすると良い。
本発明のセンサ制御装置では、増幅回路は、出力電圧範囲が通常より広いレイルツーレイル構成のオペアンプによる出力を得る。このため、通常のオペアンプを用いた場合に比して、より大きな増幅度で、あるいは同じ増幅特性の増幅回路を用いた場合にはより広い検出範囲で、ガスセンサ素子の検出信号に応じて変化する広範囲出力信号や狭範囲出力信号を出力することができる。
なお、レイルツーレイル構成のオペアンプは、通常のオペアンプに比してより広い範囲の出力振幅が得られるオペアンプであり、例えば、具体的には、他の回路に供給されるものよりも高い電源電圧で出力段のトランジスタを駆動して、より高い出力電圧を得る回路構成としたオペアンプが挙げられる。
また他の解決手段は、内燃機関の排気ガスを利用して、空燃比に応じて変化する検知信号を出力するガスセンサ素子の制御を行うセンサ制御装置であって、空燃比の範囲として、リッチ領域内の第一空燃比下限値から、リーン領域内の第一空燃比上限値までの空燃比の範囲を、第一空燃比範囲とし、リッチ領域のうち上記第一空燃比下限値よりも理論空燃
比側に位置する第二空燃比下限値から、上記リーン領域のうち上記第一空燃比上限値よりも理論空燃比側に位置する第二空燃比上限値までの空燃比の範囲を、第二空燃比範囲とし、上記リーン領域のうち上記第二空燃比上限値と等しいかこれよりも理論空燃比側の第三空燃比下限値から、上記第二空燃比上限値と第一空燃比上限値との間の第三空燃比上限値までの空燃比の範囲を、第三空燃比範囲としたとき、少なくとも上記第一空燃比範囲内の空燃比に対応した上記検知信号に応じて変化する第一出力信号、少なくとも上記第二空燃比範囲内の空燃比に対応した上記検知信号に応じて変化し、かつ上記第一出力信号よりも上記検知信号の変化によって生じる変化が大きくされた第二出力信号、及び、少なくとも上記第三空燃比範囲内の空燃比に対応した上記検知信号に応じて変化し、かつ上記第一出力信号よりも上記検知信号の変化によって生じる変化が大きくされた第三出力信号、を出力する出力手段と、を備え、前記出力手段は、第一増幅回路であって、前記検知信号を第一増幅度で増幅して、前記第一出力信号を出力する第一状態と、上記検知信号を上記第一増幅度よりも大きい第三増幅度で増幅して、前記第三出力信号を出力する第三状態と、を切り換え可能としてなる第一増幅回路、及び、上記検知信号を上記第一増幅度より大きい第二増幅度で増幅して、前記第二出力信号を出力する第二増幅回路、を有するセンサ制御装置である。
本発明のセンサ制御装置では、少なくともリッチ領域の第一空燃比下限値からリーン領域の空燃比上限値までの比較的広い第一空燃比範囲において、空燃比に対応した第一出力信号が得られる。さらに、少なくとも理論空燃比(ストイキ)の近傍の、第一空燃比範囲に比して狭い範囲である第二空燃比範囲において、空燃比に応じた第二信号出力を得ることができる。さらに、少なくともリーン領域のうち第二空燃比上限値と等しいかこれよりもストイキ側の第三空燃比下限値から第三空燃比上限値までの、第一空燃比範囲に比して狭い範囲である第三空燃比範囲においても、空燃比に応じた第三出力信号を得ることができる。
第一,第二,第三出力信号を得られる範囲として、上述の関係を有しているので、第一出力信号により、リッチ領域からリーン領域までの広い空燃比範囲(第一空燃比範囲)における空燃比を適切に検知できる。このほか、第二出力信号により、ストイキ近傍の狭い範囲(第二空燃比範囲)における空燃比を適切に検知できる。さらに、第三出力信号により、リーン領域の狭い範囲(第三空燃比範囲)における空燃比を適切に検知できる。
さらに上述したように、第二空燃比範囲と第三空燃比範囲とは、連続した範囲となっている(第二空燃比上限値と第三空燃比下限値とが等しい場合)、あるいは一部重なっている(第二空燃比上限値よりも第三空燃比下限値がストイキ側の値である場合)。従って、少なくとも第二空燃比下限値から第三空燃比上限値までの空燃比の範囲内であれば、第二出力信号及び第三出力信号の少なくともいずれかにより、切れ目無く空撚比を検知できる。
しかも、第二出力信号及び第三出力信号は、第一出力信号よりも検知信号の変化によって生じる変化が大きくされている。従って、第二出力信号及び第三出力信号については、空燃比のわずかな変化によってガスセンサ素子から出力される検知信号がわずかに変化しても、大きな出力変化が得られる。このため、例えば、第二出力信号を用いれば、第二空燃比範囲において、第一出力信号を用いるよりも精度よく空燃比を検知することができる。同様に、第三出力信号を用いれば、第三空燃比範囲において、第一出力信号を用いるよりも精度よく空燃比を検知することができる。
その上、上述したように、第一出力信号を用いることで、リッチ領域からリーン領域までの広い範囲である第一空燃比範囲において空燃比を検知することができる。つまり、ガスセンサ素子で検出しうる空燃比の全範囲を広く取ることができる。
かくして、本発明のセンサ制御装置では、リッチ領域からリーン領域までの広い範囲で空燃比を検出できるので、高負荷運転時におけるリッチ領域での燃焼制御など、広い範囲での燃焼制御に利用できる。このほか、ストイキを中心とする狭い範囲、及び、リーン領域のうち狭い範囲でも精度良く空燃比を検出することができる。またこのため、このセンサ制御装置だけで、内燃機関の、広範囲の燃焼制御のほか、ストイキ燃焼制御にも、リーン燃焼制御にも好適に利用することができる。
なお、出力手段としては、ガスセンサ素子が出力する検知信号に応じて変化する第一出力信号、第二出力信号、及び第三出力信号を出力できる構成を有していればよい。例えば、バイポーラトランジスタやMOSトランジスタ、抵抗などの個別部品を用いて構成した増幅回路や、オペアンプを用いて構成した増幅回路などが挙げられる。オペアンプを用いた増幅回路は、増幅度の設定やオフセット電圧の設定や負帰還回路の構成を容易に行えるため好ましい。
しかも、本発明のセンサ制御装置は、第二出力信号を出力する第二増幅回路のほかに、検知信号を第一増幅度で増幅して第一出力信号を出力する第一状態と、検知信号を第三増幅度で増幅して第三出力信号を出力する第三状態とを切り換え可能な第一増幅回路を有している。
このようにすることで、第一出力信号及び第三出力信号を得ることができる上、これらを得るための増幅回路を共用として回路構成を簡単とし、センサ制御装置をより安価とすることができる。さらに、内燃機関を制御するための制御回路(ECU)との通信ケーブルを少なくすることができる。
第一増幅回路及び第二増幅回路としては、所望の増幅度に設定した増幅回路を用いることができる。さらに好ましくは、所望のオフセット量(例えばオフセット電圧)に設定した増幅回路を用いると良い。具体的には、オペアンプを用いて構成した負帰還増幅回路が挙げられる。
さらに、第一状態と第三状態とを切り換え可能とした第一増幅回路の回路構成としては、例えば、増幅度(さらに好ましくはオフセット電圧)が異なる2つの増幅器を用いて、第一出力信号及び第三出力信号を得ておき、指令に応じ、いずれかの出力を選択するようにした出力スイッチ回路を備えた回路構成が挙げられる。
また、増幅回路の増幅度(さらに好ましくはオフセット電圧も)をスイッチによって切り換えられるように構成したものも挙げられる。
さらに、上記のセンサ制御装置であって、前記第一増幅回路は、自身の増幅度を、前記第一増幅度と第三増幅度のいずれかに切り換える増幅度切り換え手段、を備えるセンサ制御装置とするとよい。
この発明のセンサ制御装置では、第一増幅回路について、増幅度切り換え手段を用いて、増幅度を切り換えることで、第一状態及び第三状態の切り換えを行う。これにより、第一出力信号と第三出力信号を得るに当たって、オペアンプあるいはトランジスタなどの能動素子を用いる増幅回路を共用できるので、センサ制御装置を安価なものとすることができる。また、簡易な回路によって、より小さな回路規模でかつ低消費電力のセンサ制御装置とすることができる。
増幅度切り換え手段は、増幅度を切り換えることができるように構成されていればよい。例えば、増幅回路としてオペアンプを用いた負帰還増幅回路を用いる場合には、負帰還増幅回路の帰還抵抗の大きさを切り換えるスイッチ手段が挙げられる。
また、上記いずれかに記載のセンサ制御装置であって、前記第一増幅回路及び第二増幅回路のうち少なくともいずれかは、レイルツーレイル構成のオペアンプにより出力を得る構成とされてなるセンサ制御装置とするとよい。
本発明のセンサ制御装置では、第一増幅回路及び第二増幅回路のうち少なくともいずれかは、出力電圧範囲がより広いレイルツーレイル構成のオペアンプからなる。このため、通常のオペアンプを用いた場合に比して、同じ増幅特性の増幅回路を用いたとしても、より広い検出範囲で、ガスセンサ素子の検出信号に応じて変化する第一出力信号あるいは第二出力信号を出力することができる。
本発明にかかるセンサ制御装置及びこれを用いた空燃比検出装置について図面を参照して説明する。
本発明の第一の実施形態にかかる空燃比検出システム1について、図1〜図5を参照して説明する。
ガソリンエンジンの排気ガスから空燃比を検知する空燃比検出システム1は、図1に示すように、ガスセンサ素子4及びこのガスセンサ素子4を制御すると共に空燃比に応じた出力信号を出力するガスセンサ制御回路2からなるガスセンサ装置3と、出力信号に基づいて空燃比を求め、ガソリンエンジンの制御を行うエンジン制御装置(以下、ECUともいう。)5と、を含んでいる。ガスセンサ制御回路2は、ガスセンサ素子4の3つの端子Vs+,COM,Ip+と、それぞれIcp+,Vcent,IP+の各端子を介して接続している。また、ECU5の各端子AD1,AD2,CTとは、それぞれ端子VIP2,VIP1/VIP3,CIを介して接続している。
ガスセンサ素子4は、ポンプセル41と起電力セル42とを排気ガスを導入可能な中空の測定室を構成するスペーサを介して積層した構成を有し、起電力セル42のうち測定室に面する側とは逆側に位置する電極を遮蔽層により閉塞した公知の構成を有するガスセンサ素子である。ポンプセル41及び起電力セル42は、それぞれ、板状で酸素イオン伝導性を有する固体電解質を基体とし、その両面には多孔質の白金により電極が形成されている。ポンプセル41の電極の一端(図中左端)と、起電力セル42の電極の一端(図中右端)とは、互いに導通されると共に、ガスセンサ素子4の出力端子COMに接続されている。また、ポンプセル41の電極の他端(図中右端)は、ガスセンサ素子4の出力端子Ip+に接続され、起電力セル42の電極の他端(図中左端)は、ガスセンサ素子4の端子Vs+に接続されている。
このガスセンサ装置3では、ガスセンサ素子4の起電力セル42に微少電流Icpを流しつつ、起電力セル42の両端に発生する起電力セル電圧Vsが450mVになるように、ポンプセル41に流すポンプセル電流Ipを制御して、測定室に導入された排気ガス中の酸素の汲み入れ汲み出しを行う。なお、ポンプセル41に流れるポンプセル電流Ipの電流値及び電流方向は、空燃比(換言すれば、排気ガス中の酸素濃度)に応じて変化することから、このポンプセル電流Ipの大きさを検知することで、空燃比(排気ガス中の酸素濃度)を検知することができる。
ECU5は、A/D変換器51,52と、CPU53とを含んでいる。このうちA/D変換器51,52は、それぞれ、ECU5の外部入力端子AD1,AD2を介してガスセンサ制御回路2の出力信号を取り込んでデジタル値に変換し、これをCPU53に出力する。CPU53は、デジタル化されたガスセンサ制御回路2の出力信号に基づき、空燃比を算出する。また、ECU5は、後述するように、算出された空燃比に応じて、ガスセンサ制御回路2に含まれるスイッチSW2〜SW4のオンオフを制御する。
ガスセンサ制御回路2は、ガスセンサ素子4の起電力セル42に微少電流Icpを供給し、ポンプセル電流Ipを制御する制御部のほか、ポンプセル電流Ipの大きさを検出し、検知電圧Vdに変換する検出抵抗Rdと、検出抵抗Rdが発生する検知電圧Vdを検出、増幅する検出部20と、を含んでいる。
このうち制御部は、定電流源21,25、入力バッファ22、出力バッファ26、及びPID制御回路23を含んでいる。定電流源21、起電力セル42、抵抗R1、定電流源25は、この順に接続されて、微少電流Icpを流す電流路を構成している。また、PID制御回路23では、入力バッファ22を介して接続されたガスセンサ素子4の端子Vs+(ガスセンサ制御回路2のIcp+端子)の電位と、端子Vcentとの電位差が常に450mVとなるように、ポンプセル電流Ipの大きさがPID制御される。また、PID制御回路23に導通する端子P1,P2,Poutには、PID制御の定数を決定するためのコンデンサC1〜C3及び抵抗R2〜R4がそれぞれ接続されている。
また、検出抵抗Rdは、ポンプセル電流Ipの電流路内に配置されているため、その両端には流れるポンプセル電流Ipの大きさに応じた検知電圧Vd(V)が発生する。本実施例1では、検出抵抗Rdの抵抗値は、Rd=300Ωとされているため、ポンプセル電流Ip(A)は、Ip=Vd/300の式によって求められる。また、検出抵抗Rdの一端の電位(端子Vcentの電位)を電位Vcentとし、検出抵抗Rdの他端の電位(端子Poutの電位)を電位Poutとしたとき、検知電圧Vdは、電位Vcent及び電位Poutの差分で求められる。
なお、本実施例では、検出抵抗Rdは、所定の抵抗値(300Ω)を有するものとしている。検出抵抗の大きさを切り換えるタイプのセンサ制御回路では、検出抵抗の大きさを切り換えるたびに、ポンプセル電流を流す経路の状態が急変するため、PID制御が安定するまでに時間が掛かり、その間、検出抵抗Rdで得られる出力も不安定なものとなっていた。これに対し本実施例のセンサ制御回路では、後述するように、検出抵抗Rdの抵抗値ではなく、増幅回路の増幅度を変更するので、検出抵抗Rdの抵抗値が固定されており、安定したポンプセル電流IpのPID制御が可能となっている。
一方、ガスセンサ制御回路2の検出部20は、バッファ27,28と、第一増幅回路29と、第2増幅回路30とを含んでいる。このうち、バッファ27,28は、それぞれ抵抗RiとオペアンプOP1,OP2により構成されている。また、第二増幅回路30は、オペアンプOP5と、抵抗R5〜R8と、バッファ32とから構成される差動増幅型の負帰還増幅回路であり、このうちバッファ32は、オペアンプOP6で構成されている。また、第一増幅回路は、オペアンプOP3と、抵抗R9〜R14と、スイッチSW2,SW3,SW4と、及びバッファ31から構成される差動増幅型の負帰還増幅回路であり、このうちバッファ31は、オペアンプOP4から構成されている。また、バッファ27は、中間端子20Vを介して接続される電位Vcentのバッファリングを、バッファ28は、中間端子20Pを介して接続される電位Poutのバッファリングをそれぞれ行っている。
ついで、第二増幅回路30について説明する。この第二増幅回路30のうち、オペアンプOP5の非反転入力端子(+端子)には、バッファ27及び抵抗R5を介して電位Vcentが、さらに、バッファ32及び抵抗R6を介して基準電位OFS2が加えられている。また、一方、オペアンプOP5の反転入力端子(−端子)には、バッファ28及び抵抗R7を介して電位Poutが、また、抵抗R8を介して第二増幅回路30自身の出力が加えられている。かくして、第二増幅回路30は、オフセット電圧OFS2を有し、抵抗R8を帰還抵抗とする差動増幅型の負帰還増幅回路を構成している。本実施例1では、この第二増幅回路30を差動増幅回路としているので、2つの入力端子に共通して侵入するノイズを適切に除去することができるから、ノイズの少ない適切な第二出力信号VIP2を得ることができる。本実施例1では、具体的には、R5=R7=60kΩ、R6=R8=270kΩ、V1=2.3Vとされている。従って、第二増幅回路30は、検知電圧Vdを入力とし、第2増幅度G2=4.5、第2オフセット電圧OFS2=2.3Vで、これを増幅して、第二出力信号VIP2を出力する差動増幅回路をなしている。また、検出抵抗Rdの抵抗値は300Ωであるので、ポンプセル電流Ip(A)と、第二出力信号VIP2(V)との関係は以下の式で表される。
VIP2=Ip×300×4.5+2.3 … 式(1)
図3に、式(1)に基づく、第二増幅回路30の第二出力信号VIP2の出力特性を示す。図3のうち、横軸はポンプセル電流Ip(単位はmA)及びこれに対応する空燃比AF(単位はA/F)である。また、縦軸は、第二出力信号VIP2(単位はV)である。なお、実施例1の空燃比検出システム1(ガスセンサ装置3)では、ポンプセル電流IpがIp=0mAとなる点がストイキ(空燃比AF=14.6)になるように制御されている。図3では、このストイキよりも左側がリッチ領域、右側がリーン領域である。
この第二増幅回路30に用いられているオペアンプOP5には、通常の出力段回路構成を有するオペアンプが使用されている。このようなオペアンプでは、最終段トランジスタの電圧降下により、最大出力電圧は、電源電圧よりも1.0〜1.3V程度低くなる一方、最小出力電圧は、グランド電位よりも0.3〜0.7V程度高くなることが知られている。本例では、その出力電圧範囲が0.3〜4.0VのオペアンプOP3,OP5を用いて、第二増幅回路30及び第一増幅回路29を構成してある。従って、この第二増幅回路30の第二出力信号VIP2の出力電圧の範囲は、0.3〜4.0Vに制限される。このため、図3中のグラフでは、第二出力信号VIP2は、出力電圧の最小値0.3V及び出力電圧の最大値4.0Vでクリップされた形状の特性となっている。
なお、図3に示すように、空燃比AF=13に対応するポンプセル電流Ip=−0.8mAの場合には、第二出力信号VIP2=1.2Vとなる。また、空燃比AF=20に対応するIp=1.0mAの場合には、第二出力信号VIP2=3.7Vとなる。そして、図3によれば、少なくとも空燃比AF=13〜20(Ip=−0.8〜1.0mA)の範囲では、ポンプセル電流Ipの変化に応じて、第二出力信号VIP2は直線的に変化することが判る。
かくして、この第二増幅回路30を用いれば、Ip=−0.8mAに対応するリッチ領域内の空燃比AF=13を第二空燃比下限値AF2Lとし、Ip=1.0mAに対応するリーン領域内の空燃比AF=20を第二空燃比上限値AF2Uとする第二空燃比範囲AFZ2を含む範囲内の空燃比AFについて、この空燃比AFに応じた第二出力信号VIP2を得ることができることが判る(図3参照)。つまり、この第二増幅回路30を用いれば、少なくとも第二空燃比範囲AFZ2内の空燃比の変化に応じて変化する第二出力信号VIP2を得ることができることが判る。
この第二増幅回路30で得られた第二出力信号VIP2は、ガスセンサ制御回路2の端子VIP2から出力されてECU5の端子AD1に入力され、A/D変換器51によりデジタル値に変換されてCPU53によって処理され、ガソリンエンジンの燃料制御などに利用される。なお、本実施例1では、第二出力信号VIP2は、常にECU5に入力される。
ついで、第一増幅回路29について説明する。この第一増幅回路29も、第二増幅回路30と同様にオペアンプを用いた差動増幅型の負帰還増幅回路である。従って、この第一増幅回路30の2つの入力端子に共通して侵入するノイズを適切に除去することができるから、ノイズの少ない適切な第一出力信号VIP1を得ることができることも同様である。しかしながら、スイッチSW2等により、抵抗値を切り換える回路を含む点で異なっている。以下では、図2を参照して、第一増幅回路29及びこれに関連する回路について詳細に説明する。
図2のうち、バッファ27,28は、既に説明したとおりである。第一増幅回路29のうち、オペアンプOP3の非反転入力端子(+端子)には、バッファ27及び抵抗R9を介して電位Vcentが、さらに抵抗R11を介して、バッファ31の出力が加えられている。なお、この抵抗R11と並列に、スイッチSW3と抵抗R12とが直接接続された回路が接続されている。このため、スイッチSW3をON/OFFすることで、第一増幅回路29の非反転入力端子とバッファ31との間の抵抗値を、抵抗R11の抵抗値と、抵抗R11,R12の並列接続の合成値のいずれかに切り換えることができる。
なお、抵抗R11,R12の抵抗値は、後述する抵抗R13,R14の抵抗値とそれぞれ等しくされている(R11=R13,R12=R14)。この第一増幅回路29では、このスイッチSW3により抵抗値を切り換えることで、非反転入力端+に接続されるインピーダンスと、後述するように反転入力端子(−端子)に接続されるインピーダンスとのマッチングを図っている。
バッファ31は、オペアンプOP4から構成されており、スイッチSW2により選択される基準電位OFS1または基準電位OFS3のいずれかを入力とし、入力に応じて基準電位OFS1または基準電位OFS3のうちいずれかを出力することができる。この基準電位OFS1,OFS3が、第一増幅回路29のオフセット電圧(第一オフセット電圧OFS1,第三オフセット電圧OFS3)を与える。すなわち、スイッチSW2は、第一増幅回路29において、2通りのオフセット電圧のうちいずれかに切り換えるオフセット電圧切り換え手段として動作する。
一方、第一増幅回路29の反転入力端子(−端子)には、バッファ28及び抵抗R10を介して電位Poutが、さらに、抵抗R13を介して、第一増幅回路29自身の出力が入力されている。なお、この抵抗R13とは並列に、スイッチSW4と抵抗R14とが直列接続された回路が接続されている。このため、スイッチSW4のON/OFFを行うことにより、第一増幅回路29の反転入力端子と第一増幅回路29自身の出力との間に介在する帰還抵抗の抵抗値を、抵抗R13の抵抗値と、抵抗R13,R14の並列接続の合成値のいずれかに切り換えることができる。この切り換えにより、第一増幅回路29の増幅度を変化させることができる。すなわち、スイッチSW4とスイッチSW3とを同期して切り換えることで、2通りの増幅度のいずれかに切り換えることができ、これらは増幅度切り換え手段として動作する。さらに本実施例1では、スイッチSW2と、スイッチSW3,SW4とも同期して切り換えるようにされており、オフセット電圧も変更できるようになっている。
従って、本実施例1における第一増幅回路29では、スイッチSW2,SW3,SW4の切り換えにより、第一増幅度G1及び第一オフセット電圧OFS1の第一出力電圧VIP1が得られる第一状態(広範囲出力状態)ST1と、第三増幅度G3及び第三オフセット電圧OFS3の第三出力信号VIP3が得られる第三状態(狭範囲出力状態)ST3とを切り換えることができる。この状態の切り換えは、スイッチSW2〜SW4を連動して切り換えることで行われる。具体的には、第三状態ST3とする場合には、スイッチSW2を基準電位OFS3側とすると共に、スイッチSW3及びスイッチSW4をOFF状態とする。一方、第一状態ST1とするには、スイッチSW2を基準電位OFS1側とすると共に、スイッチSW3及びスイッチSW4をON状態とする。
なお、これらのスイッチSW2〜SW4の制御は、ECU5のCPU53において実行される制御プログラムに応じて、ECU5の通信出力端子CTから、ガスセンサ制御回路2の通信入力端子CIを通じて入力される指示入力により、そのON/OFFが制御され
る。
また、本実施例1にかかる第一増幅回路29では、抵抗R9〜R14の各抵抗値、基準電位V2及び基準電位V3は、それぞれ、R9=R10=60kΩ、R11=R13=270kΩ、R12=R14=135kΩ、OFS1=0.4V、OFS3=2Vとされている。従って、第一増幅回路29を第一状態とすると第一増幅回路29の第一増幅度G1は、G1=1.5、第一オフセット電圧OFS1は、OFS1=2.0Vとなる。また、第三状態では、第三増幅度G3は、G3=4.5、第三オフセット電圧OFS3はOFS3=0.4Vとなる。
なお、本明細書では、第一増幅回路29から端子VIP1/VIP3を通じて出力される出力信号について、第一状態ST1の第一増幅回路29が出力する出力信号を、第一出力信号VIP1とし、第三状態ST3の第一増幅回路29が出力する出力信号を、第三出力信号VIP3とする。また、第一状態及び第三状態に拘わらないで、第一増幅回路29が出力する信号を指すときは、出力信号VIP1−3という。
本実施例1にかかる空燃比検出システム1(ガスセンサ装置3)では、このように単一のオペアンプOP3を用いた第一増幅回路29について、スイッチSW2〜SW4を用いて増幅度及びオフセット電圧を切り換え可能に構成している。このため、第一出力信号及び第三出力信号を得るのに、互いに異なる増幅度及びオフセット電圧を有する2つの増幅回路を設ける場合に比して、用いるオペアンプの数を減らすことができので、小さな回路規模でかつ低消費電力な空燃比検出システム1とすることができ、また安価とすることができる。
また、第一増幅回路29において、第一状態及び第三状態の場合のポンプセル電流Ip
(A)と、第一出力信号VIP1(V)及び第三出力信号VIP3(V)との関係は、それぞれ以下の式で表される。
VIP1=Ip×300×1.5+2.0 … 式(2)
VIP3=Ip×300×4.5+0.4 … 式(3)
図4に、式(2)及び式(3)に基づく、第一状態ST1及び第三状態ST3の第一増幅回路29が出力する第一出力信号VIP1及び第三出力信号VIP3の出力特性を示す。図4のうち、横軸はポンプセル電流Ip(単位はmA)及びこれに対応する空燃比AF(単位はA/F)である。また、縦軸は第一出力信号VIP1及び第三出力信号VIP3(単位はV)である。なお、図3と同様に、ポンプセル電流IpがIp=0mAとなる点がストイキであり、ストイキよりも左側がリッチ領域、右側がリーン領域である。
図3に示す第二増幅回路30の特性と同様に、第一増幅回路29で用いたオペアンプOP3の出力特性により、第一出力信号VIP1及び第三出力信号VIP3の出力電圧の範囲は、0.3〜4.0Vに制限される。このため、図4中のグラフでも、第一出力信号VIP1及び第三出力信号VIP3は、出力電圧の最小値0.3V及び出力電圧の最大値4.0Vでクリップされた形状の特性となっている。
なお、図4において、第一出力信号VIP1について見ると、空燃比AF=10に対応するIp=−2.9mAの場合には、第一出力信号VIP1=0.69Vとなる。また、空燃比AF=∞(=Air)に対応するIp=4.0mAの場合には、第一出力信号VIP1=3.8Vとなる。そして、図4によれば、少なくとも空燃比AF=10〜∞(Ip=−2.9〜4.0mA)の範囲では、ポンプセル電流Ipの変化に応じて、第一出力信号VIP1は直線的に変化することが判る。
かくして、この第一増幅回路29を第一状態とすれば、Ip=−2.9mAに対応するリッチ領域内の空燃比AF=10を第一空燃比下限値AF1Lとし、Ip=4.0mAに対応するリーン領域内の空燃比AF=∞(=Air)を第一空燃比上限値AF1Uとする、広い第一空燃比範囲AFZ1を含む範囲内の空燃比AFについて、この空燃比AFに応じた第一出力信号VIP1を得ることができることが判る(図4参照)。つまり、この第一増幅回路29の第一状態を用いれば、少なくとも第一空燃比範囲AFZ1内の空燃比の変化に応じて変化する第一出力信号VIP1を得ることができることが判る。
さらに、図4において、第三出力信号VIP3について見ると、空燃比AF=20に対応するIp=1.0mAの場合には、第三出力信号VIP3=1.75Vとなる。また、空燃比AF=30に対応するIp=2.0mAの場合には、第一出力信号VIP1=3.1Vとなる。そして、図4によれば、少なくとも空燃比AF=20〜30(Ip=1.0〜2.0mA)の範囲では、ポンプセル電流Ipの変化に応じて、第三出力信号VIP3は直線的に変化することが判る。
かくして、この第一増幅回路29を第三状態とすれば、Ip=1.0mAに対応するリーン領域内の空燃比AF=20を第三空燃比下限値AF3Lとし、Ip=2.0mAに対応するリーン領域内の空燃比AF=30を第三空燃比上限値AF3Uとする、比較的狭い第三空燃比範囲AFZ3を含む範囲内の空燃比AFについて、この空燃比AFに応じた第三出力信号VIP3を得ることができることが判る(図4参照)。つまり、この第一増幅回路29の第三状態を用いれば、少なくとも第三空燃比範囲AFZ3内の空燃比の変化に応じて変化する第三出力信号VIP3を得ることができることが判る。なお、第三空燃比範囲AFZ3は、第一空燃比範囲AFZ1に含まれている。
かくして、本実施例1の空燃比検出システム1(ガスセンサ装置3)では、第二増幅回路30により第二出力信号VIP2を得ることができるほか、スイッチSW2〜SW4を切り換えることで、第一増幅回路29により第一出力信号VIP1あるいは第三出力信号VIP3を得ることができる。
この第一増幅回路29で得られた第一出力信号VIP1及び第二出力信号VIP3は、バッファ33を通じて、ガスセンサ制御回路2の端子VIP1/VIP3から出力される。さらに、ECU5の端子AD2に入力され、A/D変換器52によりデジタル値に変換されてCPU53によって処理され、ガソリンエンジンの燃料制御などに利用される。なお、本実施例1では、第一出力信号VIP1と第三出力信号VIP3とは、択一的にECU5に入力される。
本実施例1において、第一空燃比範囲AFZ1(AF=10〜∞(=Air))は、第一空燃比下限値AF1L(AF=10)から第一空燃比上限値AF1U(AF=∞)までの比較的広い範囲をカバーしている。一方、第二空燃比範囲AFZ2(AF=13〜20)は、リッチ領域のうち第一空燃比下限値AF1Lよりもストイキ側に位置する第二空燃比下限値VAF2L(AF=13)から、リーン領域のうち第一空燃比上限値AF1Uよりもストイキ側に位置する第二空燃比上限値AF2U(AF=20)までの、第一空燃比範囲AFZ1よりもストイキ近傍の狭い範囲をカバーしている。さらに、第三空燃比範囲AFZ3(AF=20〜30)は、リーン領域のうち、第二空燃比上限値AF2Uと等しい第三空燃比下限値AF3L(AF=20)から、第二空燃比上限値AF2Uと第一空燃比上限値AF1Uとの間の第三空燃比上限値AF3U(AF=30)までの、第一空燃比範囲AFZ1よりもリーン領域内の狭い範囲をカバーしている。
従って、第一状態とした第一増幅回路29で得た第一出力信号VIP1により、少なくとも第一空燃比範囲AFZ1(AF=10〜∞(Air))において、空燃比AFを検知することができる。さらに、第二増幅回路30で得た第二出力信号VIP2により、少なくとも第二空燃比範囲AFZ2(A/F=13〜20)において、空燃比AFを検知することができる。さらに、第三状態とした第一増幅回路29で得た第三出力信号VIP3により、少なくとも第三空燃比範囲AFZ3(A/F=20〜30)において、空燃比AFを検知することができる。
このうち第二出力信号VIP2及び第三出力信号VIP3における検知電圧Vdの第二増幅度G2及び第三増幅度G3(G2=G3=4.5)は、第一出力信号VIP1における検知電圧Vdの第一増幅度G1(G1=1.5)よりも大きくされている。従って、ECU5で、第二出力信号VIP2あるいは第三出力信号VIP3を用いて空燃比AFを得る場合には、第一出力信号VIP1を用いて空燃比AFを得る場合に比して、検知信号Vdの単位変化当たりの出力信号値変化の割合が大きい。従って、空燃比AFの変化に対する出力信号の変化の割合を大きく取ることができる。このため、第二出力信号VIP2あるいは第三出力信号VIP3を用いれば、ストイキ近傍の第二空燃比範囲AFZ2及びリーン領域の第三空燃比範囲AFZ3では、より精度よく空燃比を検知することができる。
しかも、第二空燃比上限値AF2Uと第三空燃比下限値AF3Lとは、等しくされている(AF=20)。つまり、第二空燃比範囲AFZ2と第三空燃比範囲AFZ3とは、連続した範囲となっている。従って、第二空燃比下限値AF2L(AF=13)から第三空燃比上限値AF3U(AF=30)の範囲内であれば、第二出力信号VIP2及び第三出力信号VIP3の少なくともいずれかを用いて、切れ目無く空燃比を検知することができる。つまりリッチ領域のうちストイキ近傍から、リーン領域のうち第一空燃比上限値(AF=∞)よりもストイキに近い値までの、AF=13〜30の範囲内であれば、切れ目無く空燃比を検知することができる。
かくして、本実施例1にかかる空燃比検出システム1(ガスセンサ装置3)では、第二出力信号VIP2及び第三出力信号VIP3の少なくともいずれかを用いることで、少なくとも第二空燃比範囲AFZ2及び第三空燃比範囲AFZ3の範囲内の空燃比について、精度良く、しかも、切れ目無く検知することができる。このため、ストイキ燃焼制御の場合にも、また、リーン燃焼制御の場合にも、さらにはストイキ燃焼制御からリーン燃焼制御に移行する場合にも、空燃比を精度良く検出して適切な制御を行うことができる。
さらに、広い空燃比範囲(第一空燃比範囲AFZ1)について、第一出力信号VIP1だけで空燃比を検出できる。従って、自動車の加速時などリッチ領域での燃焼を行う場合、あるいは、このリッチ領域での燃焼を行う前後に空燃比が大きく変化する場合にも、適切に空燃比を検出することができる。
このように、本実施例1の空燃比検出システム1(ガスセンサ装置3)では、ストイキ燃焼制御、リーン燃焼制御、あるいはリッチ領域での燃焼制御などそれぞれの燃焼制御において、適切に空燃比AFを得ることが出来る。
次いで、本実施例1にかかる空燃比検出システム1(ガスセンサ装置3)による空燃比の検知方法の具体的な手順について、図5を参照して説明する。
まず、ステップS1では、スイッチSW2を基準電位OFS3側に切り換えると共に、スイッチSW3,SW4をそれぞれOFF状態にして、第一増幅回路29の増幅度及びオフセット電圧を、第三増幅度G3(本例ではG3=4.5)及び第三オフセット電圧OFS3(本例ではOFS3=0.4V)に設定する。すなわち、第一増幅回路29を第三状態に設定する。
次いで、ステップS2において、第二増幅回路30が出力する第二出力信号VIP2を取得する。具体的には、ECU5において、A/D変換器51により変換された第二出力信号VIP2の電圧のデジタル値が取り込まれる。
さらに、ステップS3において、ステップS2で取得した第二出力信号VIP2が、第二空燃比上限値AF2Uに対応する第二空燃比上限値電圧VAF2U(本例では3.7V)よりも大きいか否かを判定する。この判定は、具体的には、ECU5において、ステップS1で取り込まれた第二出力信号VIP2の電圧のデジタル値と、第二空燃比上限値電圧VAF2Uとの比較により行われる。
比較の結果、第二出力信号VIP2が第二空燃比上限値電圧VAF2Uよりも大きい場合(Yes)には、ステップS4に進む。一方、そうでない場合(No)には、第二出力信号VIP2が第二空燃比上限値電圧VAF2U以下であると判断して、ステップS9に進む。
ステップS9では、ステップS2で取得した第二出力信号VIP2が、第二空燃比下限値AF2Lに対応する第二空燃比下限値電圧VAF2L(本例では1.2V)よりも小さいか否かを判断する。具体的な判断の手順はステップS3における判断の手順と同様である。
比較の結果、第二出力信号VIP2が第二空燃比下限値電圧VAF2Lよりも小さい場合(Yes)には、ステップS6に進む。一方、そうでない場合(No)には、第二出力信号VIP2が第二空燃比下限値電圧VAF2L以上の値であり、第二空燃比範囲AFZ2内の空燃比に対応する値であると判断して、ステップS10に進む。
ステップS10では、ECU5において、第二出力信号VIP2を用い、式(1)により空燃比AFを算出する。空燃比AFの算出後は、再びステップS2に戻る。
一方、ステップS4では、第三状態の第一増幅回路29が出力する第三出力信号VIP3を取得する。具体的には、ECU5において、A/D変換器52により変換された第三出力信号VIP3の電圧のデジタル値が取り込まれる。
さらに、ステップS5において、ステップS4で取得した第三出力信号VIP3が、第三空燃比上限値AF3Uに対応する第三空燃比上限値電圧VAF3U(本例では3.1V)よりも大きいか否かを判定する。この判定は、具体的には、ECU5において、ステップS4で取り込まれた第三出力信号VIP3の電圧のデジタル値と、第三空燃比上限値電圧VAF3Uとの比較により行われる。
比較の結果、第三出力信号VIP3が第三空燃比上限値電圧VAF3Uよりも大きい場合(Yes)には、ステップS6に進む。一方、そうでない場合(No)には、第三出力信号VIP3が第三空燃比上限値電圧VAF3U以下であり、第三空燃比範囲AFZ3内の空燃比に対応する値であると判断して、ステップS11に進む。
ステップS11では、ECU5において、第三出力信号VIP3を用い、式(3)により空燃比AFを算出する。空燃比AFの算出後は、再びステップS2に戻る。
一方、ステップS6〜ステップS8では、ステップS2で取得した第二出力信号VIP2あるいはステップS4で取得した第三出力信号VIP3の値から、空燃比AFは、第二空燃比範囲AFZ2にも、第三空燃比範囲AFZ3にも含まれないと判断して、最も広い第一空燃比範囲AFZ1に対応した第一出力信号VIP1を用いて空燃比を検知する手順を実行する。
まず、ステップS6で、スイッチSW2を基準電位OFS1側に切り換えると共に、スイッチSW3,SW4をそれぞれON状態にして、第一増幅回路29の増幅度及びオフセット電圧を、第一増幅度G1(本例ではG1=1.5)及び第一オフセット電圧OFS1(本例ではOFS1=2.0V)に設定する。すなわち、第一増幅回路29を第一状態に設定する。
ついで、ステップS7において、第一状態の第一増幅回路29が出力する第一出力信号VIP1を取得する。具体的手順は、ステップS4と同様である。
最後に、ステップS8で、ECU5において、第一出力信号VIP1を用いて、式(2)により空燃比AFを算出する。空燃比AFの算出後は、第一増幅回路29を第三状態に設定するステップS1に戻る。
以上の手順により、検知する空燃比AFが第二空燃比範囲AFZ2に含まれる場合には、第二増幅回路30から出力される第二出力信号VIP2に基づき、空燃比AFが算出される。また、検知する空燃比AFが第三空燃比範囲AFZ3に含まれる場合には、第三状態の第一増幅回路29から出力される第三出力信号VIP3に基づき、空燃比AFが算出される。なお、連続して空燃比AFを検知する場合において、検知する空燃比AFが、第二空燃比範囲AFZ2または第三空燃比範囲AFZ3に含まれる場合には、第一増幅回路29は、第三状態ST3の設定のままで動作することになる。すなわち、この場合には、第一増幅回路29において第一状態と第三状態との間の切り換え処理(ステップS6あるいはステップS1)が発生しないため、良好な応答性で空燃比AFを検知することができる。
(変形例1)
次いで、実施例1の第一の変形例にかかる空燃比検出システム100について、図6を用いて説明する。
本変形例1は、公知の1セル型のガスセンサ素子120を用いた空燃比の検知に当たり、実施例1で用いたガスセンサ制御回路2における検出部20と同様の回路を適用した例である。従って、実施例1と同様の検出部20についての説明は省略あるいは簡略化し、異なる部分について説明する。
図6に示される空燃比検出システム100は、ガスセンサ素子120、このガスセンサ素子120への印加電圧を制御すると共に、実施例1と同様の検出部20を有するガスセンサ制御回路110、及び、ガスセンサ制御回路110を制御する制御用コンピュータ140とからなるガスセンサ装置130と、ガスセンサ制御回路110の出力信号に基づいて空燃比AFを導出する実施例1と同様のECU5と、を含んでいる。
1セル型のガスセンサ素子120は、有底筒状の酸素イオン伝導性固体電解質体の両面にPtからなる電極層が形成されており、外側に位置する電極状には多孔質状の拡散抵抗層が形成されている。このガスセンサ素子120は、理論空燃比よりリーン側の領域では、制御用コンピュータ140から指令される電圧の印加に伴い、排気ガスの酸素濃度に応じた限界電流(センサ電流I2)を発生する。また、理論空燃比よりリッチ側の領域では、未燃ガスである一酸化炭素、炭化水素等の濃度が略リニアに変化しガスセンサ素子120は、CO,HC等の濃度に応じた限界電流(センサ電流I2)を発生する。
なお、それぞれの電極層は、外部接続端子120t,120sに接続されている。また、この外部接続端子120t,120sは、ガスセンサ制御回路110のガスセンサ制御端子110t,110sにそれぞれ接続されている。
ガスセンサ制御回路110は、電源電位Vccを抵抗分圧して基準電圧Vaを発生する抵抗R105,106と、オペアンプ101,102と、検出抵抗Rd2とを含んでいる。オペアンプ101の非反転入力端子には、抵抗R105,106により発生される基準電圧Vaが印加され、オペアンプ101の出力端子は、検出抵抗Rd2を介して、ガスセンサ制御端子110tに接続されている。また、このガスセンサ制御端子110tには、オペアンプ101の反転入力端が接続されているため、ガスセンサ制御端子110tは基準電圧Vaと同電位になるように制御される。
制御用コンピュータ140は、CPU143のほか、A/D変換器141及びD/A変換器142を有している。CPU143は、検出抵抗Rd2の両端間の電圧(電位差)Vd2をA/D変換器141を介して取り込み、この電位差Vd2の値から、ガスセンサ素子120に流れるセンサ電流I2を検知する。そして、CPU143は、センサ電流I2に応じて、ガスセンサ素子120に印加するための最適な電圧指令値を演算する。CPU143により演算された電圧指令値は、D/A変換器142において指令電圧Vbに変換され、D/A変換後の指令電圧Vbがオペアンプ102に入力される。
また、オペアンプ102は、その非反転入力端子にD/A変換器142の出力が入力される一方、その出力が自身の反転入力端子に入力される。このため、このオペアンプ102はバッファとして動作する。従って、ガスセンサ素子120の外部接続端子120sには、ガスセンサ制御端子110sを通じて、指令電圧Vbが印加される。
このようにすると、空燃比検出時において、ガスセンサ素子120のうち、外部接続端子120tには、常時、基準電圧Vaが印加されると共に、外部接続端子120sには、指令電圧Vbが印加される。また、ガスセンサ素子120に流れるセンサ電流I2は、検出抵抗Rd2の両端間の電位差Vd2=Vc−Vaとして検出することが出来る。
なお、基準電圧Va及び指令電圧Vbは、検知する空燃比AFがAF=14.6(ストイキ)のとき、センサ電流I2がI2=0mAとなるように制御されている。
本変形例1にかかる空燃比検出システム100(ガスセンサ装置130)では、実施例1にかかる空燃比検出システム1(ガスセンサ装置3)と同様の検出部20が、検出抵抗Rd2の両端の電位差(検知電圧)Vd2を、中間端子20P,20Vを介して検出するように接続されている。従って、ガスセンサ素子120の検知信号である特性に応じて、第一増幅度G1、第二増幅度G2、第三増幅度G3、第一オフセット電圧OFS1、第二オフセット電圧OFS2及び第三オフセット電圧OFS3は、実施例1と同様に設定されている。
すなわち、本変形例1においても、第一状態の第一増幅回路29からの第一出力信号VIP1を用いることで、少なくとも、広範囲の第一空燃比範囲AFZ1において、空燃比AFを検知することができる。また、第二増幅回路30からの第二出力信号VIP2を用いることで、少なくとも、ストイキ近傍の比較的狭い範囲の第二空燃比範囲AFZ2において、精度良く空燃比AFを検知することができる。さらに、第三状態の第一増幅回路29からの第三出力信号VIP3を用いることで、少なくとも、リーン領域のうち比較的狭い範囲の第三空燃比範囲AFZ3においても、精度良く空燃比AFを検知することができる(図1,図2参照)。
従って、本変形例1においても実施例1と同様に、測定する空燃比AFの範囲に応じて、適切な精度で空燃比の検出を行うことができる。
(変形例2)
実施例1の第二の変形例にかかる空燃比検出システムについて、図3、図4及び図7を参照して説明する。
本変形例2の空燃比検出システム(ガスセンサ装置)では、第一増幅回路29、第二増幅回路30、及びバッファ33において用いるオペアンプOP3,OP5,OP7(図1,2参照)として、通常の出力段の回路構成を有するオペアンプに代えて、レイルツーレイル構成の出力段を有するオペアンプ200(図7参照)を用いた点でのみ異なる。従って、本実施例では、異なる部分のみを説明し、同様の部分については説明を簡略化または省略する。
まず、レイルツーレイル構成のオペアンプ200について図7の等価回路を参照して説明する。このオペアンプ200は、その正側の電源端子がバッテリ電源に接続され、電源電圧VB(12V)により単一電源動作する。このオペアンプ200は、入力段回路201と、中間増幅段回路202と、中間増幅段回路202に電流を供給する定電流回路CP2と、バイアス回路203と、バイアス回路203に電流を供給する定電流回路CP3と、出力端子Voに接続されるNPNトランジスタT5,T6からなる出力段回路とを含んでいる。
入力段回路201は、一般的なオペアンプ回路と同様の回路構成を有しており、一対のPNPトランジスタT1,T2と、それらのエミッタ端子に接続される定電流回路CP1と、PNPトランジスタT1,T2のコレクタ端子に接続される一対のNPNトランジスタT3,T4とを含んでいる。また、入力信号IN+,IN−は、入力段回路201のNPNトランジスタT3,T4のベースに入力されている。
入力段回路201において、PNPトランジスタT1,T2は、定電流回路CP1の定電流I1により駆動され、入力信号IN+,IN−の電圧差に応じてPNPトランジスタT1,T2のコレクタ電流が変化する。また、PNPトランジスタT1,T2のコレクタ電流の変化に伴い、NPNトランジスタT3,T4が以下のように動作する。すなわち、入力信号IN+,IN−の電圧の関係が、IN+>IN−の場合には、PNPトランジスタT2のコレクタ電流が大きくなり、NPNトランジスタT4のコレクタ電圧が上昇する。一方、IN+<IN−の場合には、PNPトランジスタT1のコレクタ電流が大きくなり、NPNトランジスタT3,T4のベース電流が流れる。すると、NPNトランジスタT3,T4がON状態になり、NPNトランジスタT4のコレクタ電圧が下降する。
NPNトランジスタT4のコレクタ電圧は信号SG1として中間増幅段回路202に伝達され、中間増幅段回路202にて増幅された後、信号SG2としてバイアス回路203に伝達される。バイアス回路203は、定電流回路CP3からの定電流I2により駆動され、信号SG2に応じて、NPNトランジスタT5,T6を動作させて出力端子Voからの信号出力を行わせる。ここで、バイアス回路203は、入力信号IN+,IN−の関係が、IN+>IN−の場合には、NPNトランジスタT5をON状態に、NPNトランジスタT6をOFF状態にして出力端子Voの出力電圧を上昇させる。一方、IN+<IN−の場合には、NPNトランジスタT5をOFF状態に、NPNトランジスタT6をON状態にして、出力端子Voの出力電圧を下降させる。
次いで、出力段のNPNトランジスタT5,T6の出力電圧の範囲について検討する。
まず、出力段のNPNトランジスタT5は、電源電圧VBが印加される定電流回路CP3から流れ出る定電流I2の一部をベース電流として流すことで動作する。従って、定電流回路CP3におけるドロップ電圧VI2と、NPNトランジスタT5のベース−エミッタ間電圧VF5との制約により、このオペアンプが端子Voから出力しうる最大出力電圧Vmaxは、Vmax=VB−VI2−VF5となる。具体的には、VB=12V、VI2=0.6V、VF5=0.7Vであるとすると、Vmax=12V−0.6−0.7=10.7Vとなる。つまり、出力端子Voでの最大出力電圧Vmaxは、Vmax=10.7Vとなる。
一方、出力段のNPNトランジスタT6は、バイアス回路203からベース電流を流すことで動作する。従って、NPNトランジスタT6のベース−エミッタ間電圧VF6による制約はない。しかるに、コレクタ−エミッタ間電圧VCE6が発生するため、このオペアンプが端子Voから出力しうる最小出力電圧Vminは、このコレクタ−エミッタ間電圧VCE6で制約される。すなわち、出力端子Voの最小出力電圧Vminは、コレクタ−エミッタ間電圧VCE6と等しくなる。具体的には、VCE6=0.4Vとすると、出力端子Voの最小出力電圧Vminは、Vmin=0.4Vとなる。
以上のことから、出力端子Voの出力電圧範囲は、0.4V〜10.7Vとなる。ただし、A/D変換器51,52の入力電圧範囲が0V〜5Vであるため、空燃比AFの検出における実質的なオペアンプ200の動作範囲は、0.4V〜5.0Vとなる。従って、レイルツーレイル構成のオペアンプ200では、一般的なオペアンプの出力範囲である0.4V〜4.0Vよりも、その出力範囲が最大出力電圧側で拡張されている。
次いで、レイルツーレイル構成のオペアンプ200を第一増幅回路29、第二増幅回路30、及びバッファ33のオペアンプOP3,OP5,OP7に用いた場合の動作について説明する。
まず、レイルツーレイル構成のオペアンプ200を、第二増幅回路30のオペアンプOP5に用いた場合の出力電圧特性を、図3の破線RR1で示す。第二増幅回路30のオペアンプOP5として、通常の出力段構成を有するオペアンプを用いた場合では、その最大出力電圧は4.0Vとなるため、検知可能なポンプセル電流Ipの最大値は1.3mA(空燃比AF=22相当)である。これに対して、オペアンプOP5にレイルツーレイル構成のオペアンプ200を用いた場合では、その最大出力電圧が5.0Vにまで拡張されるため、検知可能なポンプセル電流Ipの最大値も2.0mA(空燃比AF=30に相当)にまで拡張することができる。
また、レイルツーレイル構成のオペアンプ200を、第一増幅回路29のオペアンプOP3に用いた場合の第三出力信号VIP3の出力電圧特性を、図4の破線RR2で示す。
なお、この破線部分RR2は、第三状態の場合の第一増幅回路29の特性である。第一状態の第一増幅回路29については、通常のオペアンプを用いた場合でも、ポンプセル電流Ipの最大値である4mA(AF=∞(Air)に相当)に達しているため、この場合には違いが生じない。
この第一増幅回路29において、第三出力信号VIP3を得るに当たり、通常の出力段構成を有するオペアンプを用いた場合では、一最大出力電圧は4.0Vとなるため、検知可能なポンプセル電流Ipの最大値は、2.7mA(空燃比AF=60に相当)である。これに対して、オペアンプOP3にレイルツーレイル構成のオペアンプ200を用いた場合では、その最大出力電圧が5.0Vにまで拡張されるため、検知可能なポンプセル電流Ipの最大値も3.4mA(空燃比AF=100)にまで拡張することができる。
さらに、レイルツーレイル構成のオペアンプ200を、バッファ33のオペアンプOP7に用いることで、上述のようにして検知範囲を拡張した第一増幅回路29の第三出力信号をそのまま出力することができる。
以上により、変形例2にかかり、第一増幅回路29、第二増幅回路30及びバッファ33で用いるオペアンプに、レイルツーレイル構成のオペアンプ200を適用した空燃比検出システム(ガスセンサ装置)では、より広い検出範囲で、ガスセンサの検出信号に応じて変化する第一出力信号VIP1、第二出力信号VIP2及び第三出力信号VIP3を出力することができる。
なお、本変形例2では、第二増幅回路30について、レイルツーレイル構成のオペアンプを用いない実施例1と同じ第二増幅度G2(本例ではG2=4.5)及び第二オフセット電圧OFS2(本例ではOFS2=2.3V)とし、第二出力信号VIP2によるポンプセル電流Ipの検知可能範囲(空燃比の検知可能範囲)が拡張された場合を例示した。これに対して、第二出力信号VIP2によるポンプセル電流Ipの検出可能範囲は同じにして、第二増幅度G2を大きく設定すれば、ポンプセル電流Ip(空燃比AF)をより精度よく検知することができる。
なお、以上では、第二増幅回路30にレイルツーレイル構成のオペアンプ200を用いた場合について説明したが、第一増幅回路29にレイルツーレイル構成のオペアンプ200を用いた場合でも同様に考えることができる。
以上において、本発明を実施例1、変形例1及び変形例2に即して説明したが、本発明は上記実施例等に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施例1及び変形例2においては、2セルタイプのガスセンサ素子を用いるガスセンサ制御回路2、変形例1においては、1セルタイプのガスセンサ素子を用いるガス
センサ制御回路110を含む空燃比検出システム1,100を例示した。しかし、本発明を、他の形態(例えば3セル以上)のガスセンサ素子を用いたガスセンサ制御回路に適用することもできる。
また、セルに流れる電流の変化を電圧の変化に変換する手段は検知抵抗のみに限定されず、例えば、誘導電流を検知するような手段であっても良い。
さらに、変形例2においては、レイルツーレイル構成のオペアンプについて、PNPトランジスト及びNPNトランジスタからなるバイポーラ素子を用いて構成した場合について例示して説明したが、例えば、MOSFETトランジスタやガリウム砒素トランジスタ素子など同様な動作が可能な半導体素子を用いてもよい。
実施例1にかかるガスセンサ制御回路及び空燃比検出システムの回路構成を説明するための回路図である。 実施例1にかかるガスセンサ制御回路の回路構成のうち、第一増幅回路及びこれに関係する部分について説明するための回路図である。 実施例1、変形例、及び、実施例2にかかる空燃比検出装置のうち、第二増幅回路に関し、ポンプセル電流Ipあるいは空燃比AFと第二出力信号VIP2との関係を示すグラフである。 実施例1、変形例、及び実施例2にかかるガスセンサ制御回路のうち、第一増幅回路が第一状態ST1あるいは第三状態ST3であるの場合に関し、ポンプセル電流Ipあるいは空燃比AFと第一出力信号VIP1及び第三出力信号VIP3との関係を示すグラフである。 実施例1にかかる空燃比検出システムによる空燃比の検知方法の具体的な手順を示すフローチャートである。 変形例1にかかるガスセンサ制御回路及び空燃比検出システムの回路構成を説明するための回路図である。 変形例2にかかるガスセンサ制御回路で用いられるレイルツーレイル構成のオペアンプの説明するための等価回路図である。
符号の説明
1,100 空燃比検出システム(空燃比検出装置)
2,110 ガスセンサ制御回路(センサ制御装置)
4,120 ガスセンサ素子
3,130 ガスセンサ装置
20 検出部(出力手段)
OP1,OP2,OP3,OP4,OP5,OP6 オペアンプ
29 第一増幅回路
30 第二増幅回路
41 ポンプセル
42 起電力セル
200 (レイルツーレイル構成の)オペアンプ
AF1L 第一空燃比下限値
AF1U 第一空燃比上限値
AF2L 第二空燃比下限値
AF2U 第二空燃比上限値
AF3L 第三空燃比下限値
AF3U 第三空燃比上限値
AFZ1 第一空燃比範囲(広空燃比範囲)
AFZ2 第二空燃比範囲
AFZ3 第三空燃比範囲(狭空燃比範囲)
VAF1L 第一空燃比下限値電圧
VAF1U 第一空燃比上限値電圧
VAF1U 第一空燃比上限値電圧
VAF2L 第二空燃比下限値電圧
VAF2U 第二空燃比上限値電圧
VAF3L 第三空燃比下限値電圧
VAF3U 第三空燃比上限値電圧
VAF3U 第三空燃比上限値電圧
G1 第一増幅度
G2 第二増幅度
G3 第三増幅度
OFS1,OFS2,OFS3 オフセット電圧,基準電位
SW2 スイッチ(オフセット電圧切り換え手段)
SW3〜SW4 スイッチ(増幅度切り換え手段)
VIP2 第二出力信号
VIP1−3 第一増幅回路の出力信号
VIP1 第一出力信号(広範囲出力信号)
VIP3 第三出力信号(狭範囲出力信号)
Vs 起電力セル電圧
Vd,Vd2 検知電圧(検知信号)

Claims (9)

  1. 内燃機関の排気ガスを利用して、空燃比に応じて変化する検知信号を出力するガスセンサ素子の制御を行うセンサ制御装置であって、
    上記検知信号を相対的に小さい低増幅度で増幅して、相対的に広い広空燃比範囲内の空燃比に対応した上記検知信号に応じて変化する広範囲出力信号を出力する広範囲出力状態と、
    上記検知信号を相対的に大きい高増幅度で増幅して、上記広空燃比範囲に含まれる相対的に狭い狭空燃比範囲内の空燃比に対応した上記検知信号に応じて変化する狭範囲出力信号を出力する狭範囲出力状態とを、
    自身の増幅度の切り換えにより選択可能としてなる増幅回路を備え、
    前記ガスセンサ素子に流れる電流を検知する所定抵抗値の電流検知抵抗を有し、
    上記電流検知抵抗に発生する電圧を前記検知信号として用い、
    前記増幅回路は、オペアンプを用い、前記電流検知抵抗の両端の電位を差動増幅する差動増幅回路であり、
    上記オペアンプの出力端子と反転入力端子との間に挿入される帰還抵抗の大きさを切り換えて上記増幅度を切り換える
    センサ制御装置。
  2. 請求項1に記載のセンサ制御装置であって、
    前記ガスセンサ素子は、
    起電力セルと、
    上記起電力セルとの間に前記排気ガスを導入可能な測定室を介して積層され、ポンプセル電流に応じて上記測定室内の酸素を出し入れするポンプセルと、を有し、
    上記起電力セルに生じる起電力セル電圧が所定値になるように、前記電流検知抵抗を通じて上記ポンプセルに流すポンプセル電流を制御する
    センサ制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のセンサ制御装置であって、
    前記電流検知抵抗の一端の電位を、第1のバッファを介して、前記オペアンプの非反転
    入力端子に入力し、及び、
    他端の電位を、第2のバッファを介して、前記オペアンプの前記反転入力端子に入力してなる
    センサ制御装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のセンサ制御装置であって、
    前記オペアンプの非反転入力端子に接続されるインピーダンスと、前記反転入力端子に接続されるインピーダンスとをマッチングさせつつ、
    前記帰還抵抗の切り換えと、
    前記オペアンプの非反転入力端子に接続される抵抗値の大きさの切り換えとを同期して行う
    センサ制御装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のセンサ制御装置であって、
    前記オペアンプは、レイルツーレイル構成のオペアンプである
    センサ制御装置。
  6. 内燃機関の排気ガスを利用して、空燃比に応じて変化する検知信号を出力するガスセンサ素子の制御を行うセンサ制御装置であって、
    空燃比の範囲として、
    リッチ領域内の第一空燃比下限値から、リーン領域内の第一空燃比上限値までの空燃比の範囲を、第一空燃比範囲とし、
    リッチ領域のうち上記第一空燃比下限値よりも理論空燃比側に位置する第二空燃比下限値から、上記リーン領域のうち上記第一空燃比上限値よりも理論空燃比側に位置する第二空燃比上限値までの空燃比の範囲を、第二空燃比範囲とし、
    上記リーン領域のうち上記第二空燃比上限値と等しいかこれよりも理論空燃比側の第三空燃比下限値から、上記第二空燃比上限値と第一空燃比上限値との間の第三空燃比上限値までの空燃比の範囲を、第三空燃比範囲としたとき、
    少なくとも上記第一空燃比範囲内の空燃比に対応した上記検知信号に応じて変化する第一出力信号、
    少なくとも上記第二空燃比範囲内の空燃比に対応した上記検知信号に応じて変化し、かつ上記第一出力信号よりも上記検知信号の変化によって生じる変化が大きくされた第二出力信号、及び、
    少なくとも上記第三空燃比範囲内の空燃比に対応した上記検知信号に応じて変化し、かつ上記第一出力信号よりも上記検知信号の変化によって生じる変化が大きくされた第三出力信号、
    を出力する出力手段と、を備え
    前記出力手段は、
    第一増幅回路であって、
    前記検知信号を第一増幅度で増幅して、前記第一出力信号を出力する第一状態と、
    上記検知信号を上記第一増幅度よりも大きい第三増幅度で増幅して、前記第三出力信号を出力する第三状態と、を切り換え可能としてなる第一増幅回路、及び、
    上記検知信号を上記第一増幅度より大きい第二増幅度で増幅して、前記第二出力信号を出力する第二増幅回路、を有する
    センサ制御装置。
  7. 請求項6に記載のセンサ制御装置であって、
    前記第一増幅回路は、
    自身の増幅度を、前記第一増幅度と第三増幅度のいずれかに切り換える増幅度切り換え手段、を備える
    センサ制御装置。
  8. 請求項6または請求項7に記載のセンサ制御装置であって、
    前記第一増幅回路及び第二増幅回路のうち少なくともいずれかは、レイルツーレイル構成のオペアンプにより出力を得る構成とされてなる
    センサ制御装置。
  9. 内燃機関の排気ガスを利用して、空燃比に応じて変化する検知信号を出力するガスセンサ素子と、
    請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のセンサ制御装置を含み、
    上記センサ制御装置からの出力信号に基づき空燃比を検知する
    空燃比検出装置。
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