JP4177288B2 - 鉄道車両用屋根上機器監視測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道車両などの屋根上機器自動監視およびパンタグラフのすり板厚さの自動測定に関するものである。
パンタグラフは、電気車の走行中に架空電線と接触して集電を行うためにすり板が摩耗しやすい。このため、すり板の摩耗量、傷等の検査が行われている。
この検査は、検査員が電気車の屋根上にあがり、すり板の摩耗量、さらには傷を1つづつ目視により検査し、不良のすり板に対しては、すり板の交換作業を必要とする。
自動化の検査としては、超音波センサにより、センサ位置からすり板までの距離を測定し、摩耗量を求める方法や鉄道車両の屋根上機器、特にパンタグラフの摩耗の状態を、CCDカメラを用いて測定するための装置として、特許文献1で提案されているものがある。
この方法では、画像データからすり板の上端位置とすり板の下端位置及び両者の間隔を求め、求められた間隔に対して、すり板の上端位置とすり板の下端位置に基づいて厚みを測定し、すり板摩耗量の検査が行われている。
特開平9−265524号公報
しかしながら、検査員が電気車の屋根上に上がり目視により検査・確認する作業は、電気車の屋根上に上がる高所作業の為、常に危険が伴っていることや、すべてのパンタグラフのすり板を確認することは、大変な重労働となる。
超音波計測では、続的に摩耗量を計測できず、計測環境に左右される欠点を持ち、例えば、雨天の場合に水滴を計測して誤った摩耗量を求めたり、風の影響により計測誤差を生じたり、さらに温度による影響を除去するために温度補正が必要であったりする。又、すり板摩耗状況や傷の状況を目視で確認することが出来ない。又、超音波センサとすり板との位置関係を一定にする必要があるため、すり板が傾いているとすり板の摩耗量を正確に計測できず、すり板の表面の傷等の影響を受けて正確な摩耗量を計測できない。
特許文献1で提案されている方法では,パンタグラフのすり板の厚みを測定することとのみを目的しており、その他の屋根上機器の状態を監視すること等は考慮していない。また、画像処理により高精度に検出可能なコントラストの高い画像とヒトが見やすい画像の画質は異なる。そのため、すり板摩耗量検出用に撮像された画像を使ってすり板の表面状況を目視確認することが困難となる。
計測方法では、すり板や補助すり板の濃度より平均位置を検出しているが、パンタグラフの表面は、汚れがひどく安定した濃度を検出ことが出来ない。また、野外設置時の太陽光や月光等の外乱光、及び雨や雪などの環境変化により安定した濃度が計測されないため、高精度にすり板の上端位置とすり板の下端位置に基づいて、厚みを測定することはできない。
一般に検出精度を上げるためには、カメラの高解像度が必要となるが、解像度が高くなるにつれ画像データは、膨大なサイズとなり取り込み時間がかかる。また、使用しているCCDカメラは、画面全体をメモリに取り込む必要があることから、膨大なサイズのメモリを必要とし取り込みや画像処理に時間がかるといった問題が生じることや任意の画像データのみを取り込むことが出来ないため、外乱光を含んだ映像を撮像することになり、すり板エッジをノイズや傷として誤検知しやすい。
そこで、本発明は、高精度、及び高速にパンタグラフのすり板の摩耗量の計測ができ、かつ屋根上機器の状態の監視も同時に行える屋根上機器監視測定装置を提供することを目的とする。
パンタグラフのすり板の少なくとも摩耗を検査するパンタグラフ検査装置において、パンタグラフに対して条件の異なる複数の照明装置により光を照射する照明手段と、パンタグラフの側面方向から、条件の異なる複数のCMOSカメラによりパンタを含む任意の画像データサイズを得ることのできる撮像手段と、この撮像手段により撮像された画像データからすり板形状が最も鮮明に撮像されている画像データを選択し、すり板の摩耗量を求める画像処理手段とを備えて上記目的を達成しようとするパンタグラフ検査装置である。
本発明においては、パンタ全体が映っている箇所の映像のみを画像データサイズとして取り込むことにより、保存するメモリーサイズを小さくすることが可能となると同時に外乱光の影響を小さく押さえ、画像データの取り込みや画像処理時間を短縮することが可能となる。
また、さらにすり板上面とすり板側面との境界位置計測範囲を狭く設定することによりノイズによる誤検知を低減し、高速かつ高精度に計測することが可能となる。本発明により、高速に走行中している鉄道車両においても、すり板摩耗量を高速かつ高精度に自動計測することが可能となる。
パンタグラフのすり板摩耗計測を高精度かつ高速に行うためには、検出対象箇所の輝度の特徴成分を明確にし、計測領域を極力狭く制限する必要がある。
本発明では、外乱光の影響を押さえ、すり板上面とすり板側面箇所の輝度勾配を大きくし、計測する領域を制限した上ですり板摩耗計測を行うものを提案するものである。
以下図面を用いて本発明の一実施例を説明する。
図1に本発明の屋根上機器監視測定装置の一実施例の側面図を示す。
ところで、鉄道車両の線路を挟むように撮像装置支持建造物を設置する場合に、車両の運行や架線から車両への電力供給に影響を与えないために、構造物を堅固に製作する必要がある。また、安全確保のため吊架線の絶縁が必要となる場合もあり、建造に当たっては、相当の技術・時間・資金を要することになる。このため、1つの建造物上に前記屋根上機器監視装置と前記パンタすり板厚さ測定装置の両方を同時に備える構成とすることで問題が解消できる。
そのため、図1において鉄道車両車庫の入出庫線等に線路15を挟むように装置支持建造物1を設置する。この装置支持構造物は線路を挟んで4本の支柱16が立てられ、その支柱16の上部を接続するビーム(梁)17、18とから構成されている。梁は線路に対して平行方向に長い梁18が2本と、線路に対して直角方向に長い梁17が2本とからなる。梁17上には、建造物1の内側に向けて車両20の屋根上機器監視のために複数の屋根上機器監視カメラ3と、建造物1の外側(車両の進行方向または退出方向)に向けてパンタすり板厚さ測定用に複数のすり板撮像CMOSカメラ2を設置してある。屋根上機器監視カメラ3は、車両屋根上に設置された機器の前後左右を死角無く撮影するため、車両屋根上を斜め上方向から向い合うように撮像できるように設置してある。また、本実施例では、屋根上機器の集中している中央部付近を中心に撮像できるように、車両進行方向の正面側を撮影するもう1方のカメラ3を設置してある。さらに、線路と平行に設置された両側の梁18上には車両の屋根上を照らすために、複数のハロゲンランプからなる屋根上機器監視用照明11が建造物1の内側に向けて設けてある。
なお、線路に対して直角方向に長い梁17上に、パンタすり板厚さ測定用の条件の異なる複数のCMOSカメラ2に連動して作動するストロボフラッシュ10と、すり板上面を照射するストロボフラッシュ10’を設置してある。
すり板の摩耗量の計測では、すり板上面と側面の境界位置を画像データにより検出する。画像データとは、撮像画像の輝度値であり、画像処理では、輝度値の特徴成分よりすり板上面と側面の境界位置を検出する。そのため、すり板上面と側面との輝度差を大きくし境界位置を鮮明にする必要があり、高い精度で検出するためには、ストロボフラッシュ10、ストロボフラッシュ10’の配置や強さを調整し、前記輝度値の特徴を高める必要がある。
すり板を含むパンタグラフの側面は、汚れがつきやすく光の反射率が極端に低いものや、逆に新しいパンタグラフでは、光の反射率が高く、弱い光の照射においてもハレーションを起こしやすいことが経験的にわかっている。そのため、すり板側面への光の照射だけでは、パンタグラフの表面状況によって輝度値が大きくばらつき、画像処理においてすり板上面とすり板側面の境界位置を検出できなくなることがある。
また、野外設置では、太陽光(月の光)などの強い光によりパンタグラフが上方より照らされるため、すり板上面の輝度値が高くなり、逆に側面の輝度値の方が低くなることがある。
そこで、本発明においては、すり板側面を照らすストロボフラッシュ10をCMOSカメラ撮像方向と同方向から照射し、すり板上面を照らすストロボフラッシュ10’をパンタグラフ上面位置に配置する。この時の光の強さは、ストロボフラッシュ10に比べストロボフラッシュ10’を強めた調整を行い、すり板上面を明るく照らし、すり板側面を弱い光で暗くなるように照らすことにより輝度差を強め境界位置を強調することができる。前記調整をもって、野外設置時の外乱光の影響があっても、常にすり板上面の輝度値を高く、側面の輝度値を低く保つことが出来る。
また、各ストロボフラッシュの波長を変えても良い。例えば、すり板の側面から赤い光を照射し、上面からは青い光を照射することにより分光特性を持たせた画像としてもよい。
CMOSカメラの調整においても、環境状況に応じた調整が必要となる。野外設置では、昼間のように周辺が明るい状況や夜のような暗い状況がある。また、夜においても満月によりパンタグラフが明るく照らされることがある。太陽光や満月のような強い自然光がCMOSカメラに入り込むと、撮像画像上に白いボケのような影が生じることがある。
一般に工業用カメラに使用されているチップの多くは、電子シャッターで情報を制御している。このため、撮像直前にチップ内の情報をクリアし、撮像直後には、チップ外に転送される。その転送中に強い光が当たると線を引いたようなスミアと称す光の流れが存在し、これが白い影のように映りこみ、すり板上面と側面の境界位置が明確に写らなくなることがある。そのため、一定の条件に設定したカメラ撮像調整では、変化する環境条件に対応することが出来ない。例えば、強い光を想定したカメラの光量調整も必要となる。逆に夜や昼間の雨の日には、周辺が暗くなってしまい、強い光を想定したカメラ光量調整では、光を十分に取得することが出来ず、真っ暗な画像となる。
そのため、本発明では、明るい環境状況下で撮像するカメラと、暗い環境状況下で撮像するカメラの2種類のカメラを用意しておく。またそれぞれは、明るい環境用カメラ調整機能と、暗い環境用カメラ調整機能を備えている。明るい環境用カメラ調整では、暗い環境用カメラ調整に比べ、アイリスを絞り光の入光量を弱め、露光時間を調整する。
また、CMOSカメラは、ランダムアクセスが可能であり、長手方向に長いパンタグラフ周辺を含んだ画像データのみを読み込み、メモリ保存し計測する。このように、図5に示す、点線枠で囲んだサイズ(撮像サイズ5−1)画像を取り込むことにより、処理する画像データサイズを小さくすることが可能となり高速にメモリに取り込むことができる。また、画像サイズが小さくなったことで、画像処理時間の短縮も図ることが出来る。
地上側には車両の編成番号を検知するため無線通信機能を備えた編成番号検知装置9と、車両の進入を検出するための車両検知センサ6及び、パンタグラフ4の通過を検出するためのパンタ検知センサ5等が設けてある。
図2に図1の各機器の制御システム構成の概要を示す。図2に示すように、本システムでは、大きく区分するとパンタすり板計測装置35と屋根上機器撮像装置45と前記2つの装置からの情報を受取りすり板の厚みを求めたり、屋根上機器の状態を監視する画像を蓄積する情報処理装置50から構成されている。
パンタすり板計測装置35は、主に先に述べたようにパンタすり板部を撮像するために、複数台の条件の異なるすり板撮像用のCMOSカメラ2と、パンタグラフに所定のタイミングで光を照射する複数台のストロボフラッシュ10及びストロボフラッシュ10’と、所定の位置でパンタの通過を検出するパンタ検知センサ5と、前記すり板撮像用のCMOSカメラ2や、ストロボフラッシュ10及びストロボフラッシュ10’とを制御するためのパンタ板厚計測用制御装置30からなる。制御装置30にはこの他に、車両検知センサ6、7の信号及び車両編成番号検知装置9からの信号を受信できるようになっている。
また、屋根上機器撮像装置45は、屋根上機器撮像用の複数台の屋根上機器撮像カメラ3と、車両屋根上を照らし出すための複数のハロゲンランプからなる屋根上機器監視用照明11と屋根上監視制御装置40とからなる。さらに、先のパンタすり板計測装置35でも用いているパンタ検知センサ5と車両検知センサ6、7及び車両編成番号検知装置9を共用して、それらが信号ケーブル等で屋根上監視制御装置40に接続されている。また、パンタすり板計測装置35と屋根上機器撮像装置45とは情報処理装置50に光ケーブルで接続されている。
この情報処理装置50では、パンタすり板計測装置35から画像情報に基づいて、摩耗量を求め異常摩耗を起こしたすり板を検出すると警報を発してすり板交換を促すと共に、摩耗状態からすり板の交換時期を予測し、管理者に報知する機能を備えている。また、屋根上機器撮像装置45からの画像信号に車両編成番号に合わせて、撮像日時を加えて保存する機能を有している。なお、管理者は静止画は当然ながら、動画の状態で屋根上機器の状態や、パンタグラフの表面状態を監視できる機能を備えている。
次に、それぞれの装置の動作の詳細を説明する。
まず、パンタすり板計測装置35では、まず計測位置に車両20の進入を車両検知センサ6が検知すると、パンタ検知センサ5がパンタ4の有無の検出を開始し、パンタすり板測定用のCMOSカメラ2も同時に撮像可能状態になる。そして、車両進入側のパンタ検知センサ5がパンタグラフ4を検出すると、車両進入側のストロボフラッシュ10、ストロボフラッシュ10’を発光・照射させる。同時に複数のパンタすり板撮像CMOSカメラ2がパンタすり板部の撮像を行い、撮影した画像を制御装置30のメモリに取り込む。取り込まれた画像データは、制御装置30で画像処理される。その後、車両退出側のパンタ検知センサ5がパンタ4を検出すると、車両退出側のストロボフラッシュ10及びストロボフラッシュ10’が発光し、同時に同方向のパンタすり板部を撮像するためのパンタすり板撮像用のCMOSカメラ2がパンタすり板部の撮影を行い、撮影した画像を制御装置30のメモリに取り込む。そして、前方側と同じく制御装置30で画像処理される。
なお本実施例では、計測用のカメラとしてCMOSデジタルカメラを用い、1つの舟体を2台の昼用CMOSカメラ5a、5b(夜用は,5C、5d)で分割してすり板全体をカバーするように撮像した。なお、隣り合うCMOSカメラの撮像領域は、互いに特徴的な形状をもった箇所を含めて重なり部分を作った。
この画像処理の手順を図3に示す。
3−1では、制御装置30のメモリに取り込まれた画像データより、最も鮮明に写っている画像を選択する。選択方法は,撮像時間と撮像画像の平均輝度より判定する。撮像時間別では、AM7:00〜PM5:00の時間帯において、明るい環境用CMOSカメラで撮像した画像を採用し、それ以外の時間帯の時は、暗い環境用CMOSカメラで撮像した画像を採用する。その後、明るい環境用CMOSカメラで撮像した画像の平均輝度値及び、すり板上面の輝度値と側面の輝度差を計測する。この計測した輝度が、任意の輝度値よりも小さい場合は、画面全体が暗く、すり板形状が鮮明に映っていないと判断し、暗い環境用CMOSカメラで撮像した画像に切り替える。逆に、暗い環境用CMOSカメラで撮像した画像の平均輝度値及び、すり板上面の輝度値と側面の輝度差を計測する。そして、任意の値よりも大きい場合は、画面全体が明るく、すり板形状が鮮明に映っていないと判断し、明るい環境用CMOSカメラで撮像した画像を採用する。これにより、周辺の外乱光からの影響を受けることなく、鮮明が画像をもって処理することが可能となる。
3−2モザイク処理と称す画像重ね合わせ処理では、選択された画像群5a、5b、及び5C、5dの画像を重ね合わせ、1枚の画像を作成する。画像の重ね位置は、特徴的な形状、例えば、図4に示す4−1,4−2のCMOSカメラで撮像された同じネジ4−5の撮像位置やCMOSカメラの設置角度を考慮し、パンタ全体が映った1枚の撮像画像4−4を作成する。この時、撮像時に生じた画像の歪を補正しても良い。
画像処理では、2回の認識処理を行う。1回目は、撮像画像内において、パンタグラフのすり板上面と側面の境界線が位置しているかを粗く検出し、2回目の認識処理においては、1回目のパンタグラフの前記境界位置より輝度値の特徴成分を求め、すり板上面と側面の境界位置を検出する。本処理により、さらに処理する画像データを絞り込み、画面全体を計測することなく求めたい境界位置のみを高精度かつ高速に計測することが可能となる。
車両検知センサ6を撮像トリガとするパンタグラフ撮像位置には、数十画素のばらつきが生じる。そのため、1回目の認識処理では、画像中のパンタ撮像位置付近と思われる付近に2値化計測用領域を設けすり板エッジを計測する。
3−3粗位置決め処理では、任意のしきい値より高い輝度値のパンタグラフの一部分である対象物を検出する。そして、その対象物の特徴量となる箇所、例えば、対象物の底辺を2値化検出する。2値化しきい値は、予め制御装置30のメモリに保存してもよく、また、撮像した画像の平均輝度・輝度の偏差情報より自動設定してもよい。
予め、ストロボフラッシュ10、ストロボフラッシュ10’の調整は、すり板上面とすり板側面の輝度差が大きくなるように設定されている。また、パンタグラフのすり板上面は明るく、側面はやや暗く、また、背景が暗くなるようにアイリスの絞りが調整されていることから、任意のしきい値をすり板上面とすり板側面の輝度値の中間に設定すると、すり板上面の2値化対象物のみ計測することが出来る。この対象物の底辺は、すり板とすり板側面の境界位置であり、検出するエッジ箇所を粗く示している。2値化処理では、画素単位による計測を行うため、検出精度は、数画素のバラツキが生じる。
また、2値化による対象物の検出では、ノイズの影響が大きい場合がある。そのため、いくつかの対象物が同時に検出された場合は、面積や長さ、幅方向のサイズチェックを行い予定のサイズと異なる場合は、ノイズと判断しパンタグラフ以外であると判断する。また、明るさのバラツキが生じ、2値化画像に凹凸が生じた場合などは、凹を埋め、凸箇所を消去している。
また、輝度や形状の正規化相関を用いたパターンマッチングにより補助すり板箇所を検出し、すり板とすり板側面の境界位置を求めてもよい。
3−4水平化処理では、パンタグラフの左右補助すり板上面と側面の境界位置を計測し、計測されたパンタグラフ左右の結果よりパンタグラフ傾きを算出し、画角に対しパンタグラフの補助すり板が水平となるように撮像画像を回転する。撮像画像の回転補間は、格子の画素に対し、計測対象物を水平・平行にすることにより高精度に計測することが出来る。
3−5すり板上面と側面の境界位置計測では、すり板上面と側面の輝度差より最も急激に輝度値が変化している箇所を境界位置(すり板位置)として計測する。1回目の認識処理において、粗くすり板上面と側面の境界位置を計測しており、本計測データに沿って、前記境界位置を計測するための計測領域5−4を設定する。本作業をパンタグラフの補助すり板上面方向からパンタグラフのすり板に対してすべて行う。例えば、重ね合わせたパンタグラフ画像の左側補助すり板上面5−2方向から右方向に向かって、右側のパンタグラフの補助すり板上面5−3までのすり板とすり板側面の境界位置を検出していく。
また、前記計測領域5−4がすり板上面と側面の境界位置からずれた時は、隣り合う画素の計測結果を流用し、計測結果位置に計測領域中心が位置するように自動調整する。例えば、図5に示すように任意の位置において計測データが計測領域5−4の下側で計測された場合、次の計測において、計測領域の中心と前の計測結果中心が一致する箇所に計測領域5−4を下側に下げる。この時、位置の補正値に重み付けを行っても良い。
これにより計測領域を小さく設定することが可能となり、すり板計測領域の中心は、常にすり板上面と側面の境界位置に位置し、すり板上面と側面との境界位置以外の画像データを排除することが可能となり、誤って側面の傷や汚れをすり板上面と側面の境界位置として誤検出することはない。
デジタル化された画像に対する計算処理では、最も急激に輝度値が変化している箇所の検出方法としての微分演算方式の代わりに差分演算を行い、着目画素の左右画素値に対して、水平方向の係数行列をそれぞれ乗算し結果を合計する。乗算した結果に対して任意のしきい値を設け、任意のしきい値より大きい箇所を領域境界とする。この時、前記乗算した結果の特徴成分を取り出し、検出したい対象物であるか否かの判定を行ってもよい。また、デジタル化された画像データを10倍や30倍に補完すれば、サブピクセル単位での高精度な計測が可能となる。補間方法は、直線補間及び、曲線補間、例えば,ラグランジェの補間式によって画素間の輝度値を結び、10及び30で分割すれば、画素単位を1/10、1/30に変換することが出来る。
3−6すり板摩耗量の算出では、検出したすり板上面と側面の境界位置データにCMOSカメラの歪や収差が考慮されたCMOSカメラ分解能を掛け、画素データをmmデータに変換する。
パンタグラフの補助すり板表面は、削れによる影響がないことが経験的にわかっている。そこで、補助すり板上面を基準高さとし、補助すり板箇所からの削れ量をすり板削れ量として検出する。また、すり板下面のエッジ位置を計測し、すり板下面を基準高さとした時のすり板削れ量を算出しても良い。
検出したすり板削れ量は、制御装置30で別に取り込んだ車両編成番号と一緒に光ケーブルで接続されている情報処理装置50に伝送され、情報処理装置に設けてある記憶部に記憶される。さらに情報処理装置50では、以前に測定、記録した同一車両編成番号のすり板の厚さ測定値や測定日時データを用いて、すり板の摩耗状況の変化を求め、交換すべき摩耗量となる日時を予測して、その結果を報知できるようにしてある。さらに計測したすり板の摩耗量がすり板を交換すべき摩耗量に近づいた値を第1の基準値(注意基準値)とし、交換すべき摩耗量を第2の基準値(警告基準値)として設定しておき、これらの基準値を測定値が超えた場合それぞれその状態を報知するようにしている。すなわち、第1の基準値と第2の基準値との間の値のときは注意警報を、第2の基準値を超えた場合は、警告警報を発するようにしてある。また、すり板が異常摩耗を起こしていたり、表面異常を起こしている場合は、直ちに警報を発するようにしてある。
また、計測したデータに誤りがないことを確認する。例えば、同じ編成の同じパンタにおいて、測定日時データを基にすり板の摩耗量を推測し、短期間に摩耗量が極端に大きくなった場合は、オペレータに対し警告を促し、再確認を実行させる。逆に長期間、すり板の摩耗量が減らない場合においても、オペレータに警告を促し、再確認を実行させることが出来る。
この時、オペレータによりすり板上面と側面の境界位置及び基準となる位置を画像中から選択し、計測するような手動介入システムを設けても良い。
次に、屋根上機器撮像装置45の動作について説明する。
屋根上機器撮像装置45は、図1に示すように3台の屋根上機器撮像用のカメラ3を前方正面、前方斜め、後方斜めに設置して屋根上機器監視測定装置の設置して部分に進入してくる車両20の屋根上を3方から死角がないように撮影する。
各カメラで撮影した画像データは、情報処理装置50に光ケーブルを介して送信され、そこで、別設のモニタ装置に表示すると共に、車両編成番号及び撮像日時と一緒に動画及び静止画がデータ圧縮され記憶される。管理者はモニタ画面を見て、動画又は静止画の状態で屋根上機器の状態を繰り返し観察することが可能となり静止画の拡大縮小表示により車両屋根上の状態を詳細に確認できる効果がある。また、点検作業のために架線の通電を停止して架線を接地し、人が屋根上に登る必要がなくなる。その他、パンタ検知センサ5’の信号にてパンタグラフの通過時間を知ることができ、パンタグラフ通過した時のフレーム数を検出して記録しておき、最も屋根上機器の集中しているパンタグラフ周辺の画像を、すばやく検索し表示することができるようにしている。又、撮像日時や車両編成番号に基づいて撮影した画像を簡単にモニタに呼び出すことが可能である。
屋根上機器監視装置およびパンタすり板厚さ測定装置の構成を示す図である。 屋根上機器監視測定装置の信号処理系を示した図である。 パンタすり板厚みを求めるフローを示した図である。 撮像画像の概略を示した図である。 CMOSカメラによる画像データのランダムアクセスを説明する図である。
符号の説明
1…装置支持建造物、2…パンタすり板測定用CMOSカメラ、3…屋根上機器監視用カメラ、4…パンタグラフ、5…パンタ検知センサ、6…車両検知センサ(進入側)、7…車両検知センサ(進入側)、8…編成番号情報発信装置、9…編成番号検知装置、10…側面照射用ストロボフラッシュ、10’…上面照射用ストロボフラッシュ、11…屋根上機器監視用照明、5'…屋根上機器監視用パンタ検知センサ、15…線路、16…支柱、17…ビーム、18…ビーム、20…車両。

Claims (3)

  1. 鉄道車両が走行中に、車両屋根上を監視する屋根上機器監視装置とパンタグラフすり板厚さを測定するパンタすり板厚さ測定装置を備えた鉄道車両用屋根上機器監視測定装置において、
    パンタグラフに対して光の強さ或いは波長が異なる複数の照明手段と、パンタグラフの側面方向に撮像条件の異なる複数台の撮像手段と制御装置を設け、
    前記制御装置が、前記撮像手段により撮像された画像データからすり板形状が最も鮮明に撮像されている画像を選択し、すり板上面とすり板側面の境界位置を検出するための測定範囲をすり板の摩耗量に応じて自動位置補正する機能と、すり板の摩耗量を計測する機能とを備えた鉄道車両用屋根上機器監視測定装置。
  2. 請求項1に記載の鉄道車両用屋根上機器監視測定装置において、前記撮像手段が複数台のCMOSカメラからなることを特徴とする鉄道車両用屋根上機器監視測定装置。
  3. 請求項1に記載の鉄道車両用屋根上機器監視測定装置において、撮像手段により撮像された数枚の画像データを、予め繋ぎ合わせた後にすり板摩耗を計測するように構成したことを特徴とする鉄道車両用屋根上機器監視測定装置。
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