JP6577733B2 - 計測システム - Google Patents

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Description

本発明は、非接触で対象物を計測する計測システムに関する。
鉄道車両では、走行中に架線との接触によりパンタグラフのすり板が摩耗する。すり板が薄くなりすぎたり、欠けたりすると、架線を損傷させる恐れがある。そのため、規定の厚さ以上であるか、欠け(欠損)がないかなどの検査が必要になる。従来は、車庫等で車両停車時に作業員が車両屋根上に登り、パンタグラフを降ろしてノギスなどを用いて手作業で検査しているが、作業時間がかかる、車両屋根上での作業は危険であるなどの課題があった。そのため、自動ですり板を検査することが要望されている。
特許文献1には、カメラですり板側面を撮影することで撮影画像からすり板の厚みを計測する技術が開示されている。特許文献1では、すり板の斜め上方からすり板側面に照明光を当て、当該照明光のすり板側面による正反射方向に設置されたカメラで、すり板側面を斜め下方から撮影し、その撮影画像から厚みを計測する。
特開平5−146001号公報
しかしながら、特許文献1では、すり板側面を斜め下方から撮影して計測を行うため、カメラ側のすり板側面の厚みしか計測ができない。つまり、すり板が2列配列されている場合、2列に配置された手前側(カメラ側)のすり板しか計測できず、2列に配置された奥側のすり板を計測するためには反対方向から撮影する必要がある。この時、それぞれの撮影方向に必要な照明方向も反対になるため、1つの撮像手段(カメラ)および1つの照明手段を用いて2列に配置されたすり板を計測する場合、2列に配置されたすり板を同時に計測できないなどの課題がある。一方、複数の撮像手段および複数の照明手段を用いて計測を行う場合、2列に配置されたすり板を同時に計測できるものの、複数の撮像手段および複数の照明手段を線路脇等に設置しなければならないため、この場合も、設置箇所が制限されるなどの課題がある。また、すり板側面を斜め下方から撮影するため、すり板内側の厚みは計測できず、偏摩耗した場合には識別できないという課題がある。さらには、照明光とカメラが、すり板側面に対して正反射する位置関係のため、雨天時などすり板に水濡れが生じた場合には、すり板に付着した水の乱反射の影響を受けやすく、計測精度が低下する課題がある。
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、非接触で対象物を計測する計測システムであって、天候によって計測精度が低下しない計測システムを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の計測システムは、
線路上の鉄道車両に設置された対象物を撮影して撮像画像を取得する撮像手段と、
前記対象物を照明する照明手段と、
前記撮画像から前記対象物を計測する画像処理手段と、を備え、
前記撮像手段及び前記照明手段は、前記線路の同じ側に配置されるように、当該線路の側方に設置された架台に固定され
前記照明手段は、前記撮像手段の撮影領域に対して前記撮像手段の反対側に配置され
前記撮像手段は、前記照明手段の正反射方向に配置されないように構成されている。
したがって、撮像手段及び照明手段線路の同じ側にされるとともに、照明手段が撮像手段の撮影領域に対して撮像手段の反対側に配置されるので、計測誤差を低減できるとともに、対象物が濡れていても、乱反射の影響を低減でき、雨天時であっても計測精度向上が可能である。
好ましくは、
前記照明手段の前記対象物に対する照明角度は、前記撮像手段の前記対象物に対する撮影角度より大きいように構成することが可能である。
このように構成することによって、良好に計測できる範囲を拡大することができる。
また、好ましくは、
前記撮像手段は、前記撮影領域を撮影することによって、前記対象物のエッジ領域に対して視差を有する複数の撮像画像を取得し、
前記画像処理手段は、前記複数の撮像画像から、前記エッジ領域の視差値を算出し、当該視差値と前記撮像手段のパラメータを用いて、当該エッジ領域の3次元位置を算出するように構成することが可能である。
また、好ましくは、
前記対象物は、パンタグラフのすり板であり、
前記対象物の計測は、前記すり板の形状又は前記すり板の摩耗量の計測であるように構成することが可能である。
本発明によれば、天候によって計測精度が低下しない計測システムを提供することができる。
本発明の一実施形態における計測システムの一構成例を示す機能ブロック図である。 本発明の一実施形態における計測システムの画像処理部の一構成例を示す機能ブロック図である。 本発明の一実施形態における計測システムを上方向から見た概要を示す図である。 本発明の一実施形態における計測システムを車両の進行方向から見た概要を示す図である。 基準撮像装置から見た舟体およびすり板の一部を示す図である。 照明を点灯させた場合の基準撮像装置から見た舟体およびすり板の一部を示す図である。 照明部の水平方向の設置位置に関する概要を示す図である。 架線付近のすり板と架線による影領域に関する概要を示す図である。 照明部の垂直方向の設置位置に関する概要を示す図である。 架線付近のすり板と架線による遮蔽領域に関する概要を示す図である。
以下、本発明に係わる計測システムについて各実施形態を挙げ図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の一実施形態における計測システム100の一構成例を示す機能ブロック図である。
図2は、計測システム100が備える画像処理部104の一構成例を示す機能ブロック図である。
図3は、パンタグラフ201を車両屋根上に搭載した車両202が、線路203の上を、進行方向204に向かって移動している様子を示す図である。
図4は、計測システム100を進行方向204から車両202に正対して見た概要を示す図であって、パンタグラフ201と撮像部101の高さ方向(垂直方向)の位置関係を示す図である。
本実施形態における計測システム100は、撮像部101と、照明部102と、制御部103と、画像処理部104と、記録部105と、表示部106と、を有し、パンタグラフ201のすり板402,403を計測対象として、すり板摩耗量を計測する。
撮像部101は、少なくとも2つの撮像装置(第1撮像装置101a、第2撮像装置101b)を有する。撮像装置101a,101bは、レンズ、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子、それらの動作を制御する制御部、メモリなどから構成される。2つの撮像装置101a,101bは、それぞれの撮像装置101a,101bで撮影された2つの画像が視差を有するように、互いに平行にずれた位置に配置(すなわち、一方向に並んで配置)されている。
ここで、視差を有する画像上では、被写体上の任意の点はそれぞれの画像内でずれた場所に位置し、このずれ量が視差となる。視差は、被写体が撮像装置に近いほど大きく、遠いほど小さくなり、撮像装置間の長さに比べて非常に遠い領域、すなわち無限遠領域ではほぼ0となる。距離と視差の関係は、撮像装置間の距離である基線長や光学系、解像度などの撮像素子に関連するパラメータによって決まる。本実施形態では、2つの撮像装置101a,101bは同等の特性(仕様)を有し、レンズ、撮像素子などは同じものを使用しているものとして説明する。仕様が異なる場合には、基準となる撮像装置に対してもう一方の撮像装置の各パラメータを正規化すれば良い。また、2つの撮像装置101a,101bは同期しており、入力されたシャッター信号に応じて同時にシャッターを切って撮影を行う。シャッター信号は、計測対象であるパンタグラフ201上のすり板402,403が撮影範囲に位置しているタイミングで発生させる。パンタグラフ201のすり板402,403が撮影範囲に位置しているか否かは、例えば、赤外線センサーでパンタグラフ201を検出したり、動画を撮影しておき、当該動画からパンタグラフ201を検出したりすることで判定できる。
撮像部101で取得された撮影画像の画像データは、画像処理部104に出力される。なお、以降、1回の撮影において撮像部101で取得された視差を有する撮影画像を「画像a」、「画像b」と表記する。
すなわち、撮像部101が、線路203上を走行する鉄道車両(車両202)に設置されたパンタグラフ201のすり板402,403を撮影して、視差を有する複数の撮像画像(画像a,b)を取得する撮像手段をなす。
照明部102は、撮影に必要な明るさとなるよう撮影領域205に照明光を照射する。具体的には、照明部102は、LED(Light Emitting Diode)、OLED(Organic Light Emitting Diode)、蛍光灯、水銀灯、白熱電球などの光源で構成することができ、制御部103から入力される制御信号に応じて点灯し、夜間や曇天時など低照度のときに、計測対象となるすり板402,403が撮影できる状態となるように、すり板領域を照射して明るさを調整する。
すなわち、照明部102が、すり板402,403を照明する照明手段をなす。
制御部103は、撮像部101の撮影時の露出を制御したり、周辺の照度に応じて照明部102の点灯状態を制御したりして、計測対象となるすり板402,403が撮影できるように制御する。
画像処理部104は、撮像部101によって取得されたすり板402,403の撮影画像から、すり板402,403の摩耗量を計測したり、すり板402,403に損傷(欠損)がないか識別したりするなどの処理を行う。また、撮影画像や、検査結果(摩耗量計測結果や欠損検出結果)を記録部105に出力する。
すなわち、画像処理部104が、撮影画像からすり板402,403の摩耗量を計測する画像処理手段をなす。
図2に示すように、画像処理部104は、計測領域検出部111と、3次元位置情報算出部112と、カメラパラメータ取得部113と、摩耗量算出部114と、を有している。
計測領域検出部111は、撮像部101から入力された撮影画像をもとに、パンタグラフ201上に固定された舟体領域を検出し、さらに計測対象となるすり板402,403のエッジ領域を検出する。一般的には1つのパンタグラフ上には2つの同型の舟体がレール方向に並んで設置されていることが多いが、ここでは1つの舟体で説明をしている。複数の舟体が設置された場合でもそれぞれの舟体領域を検出し、同様の処理を行う。
舟体領域の検出は、あらかじめ登録された舟体画像とマッチングするなどの方法を用いて実現できる。また、すり板402,403のエッジ領域は、例えば、検出した舟体領域の所定箇所でエッジ強度を算出することで検出することができる。
3次元位置情報算出部112は、検出されたすり板402,403のエッジ領域に対して2つの画像a,bから各領域の視差値を算出し、当該視差値とカメラパラメータ取得部113から入力された撮像部101のカメラパラメータを用いて、すり板エッジの3次元位置を算出する。
摩耗量算出部114は、3次元位置情報算出部112からのすり板エッジの3次元位置情報を用いてすり板402,403の厚み方向に対して基準位置との変位を算出して摩耗量を算出する。また、最も摩耗している箇所を検出し、当該箇所の摩耗量が、あらかじめ設定していた基準値を超えていないか判定する。
さらに、摩耗量算出部114は、すり板エッジの3次元位置情報を用いて、すり板402,403に欠け(欠損)などの異常が発生していないかの検出を行う。
記録部105は、画像処理部104から入力されたパンタグラフ201およびすり板402,403の画像(撮影画像など)や検査結果などを保存し、データベースとして保持する。また、それらの中から要求に応じた情報を抽出して表示部106に出力する。
表示部106は、例えば液晶ディスプレイ等で構成され、記録部105から受け取った画像や検査結果などを表示したり、検査結果に応じた識別信号によって視覚的にユーザーに知らせたりする。この場合、検査結果(摩耗量計測結果や欠損検出結果)やそれがどの部分の結果であるかを画像で表示したり、複数の結果を並べて表示したりするなどユーザーの目的に応じて分かりやすく表示すると、好適である。
なお、表示部106は、例えば光源等で構成され、点灯・点滅の仕方によって検査結果を通知したり、検査結果に問題ない場合は青を表示、問題ある場合は赤を表示といったように発光色によって検査結果を通知したりするものでもよい。
ここで、計測システム100におけるすり板計測処理の流れを説明する。本実施形態の計測システム100は、システム設置箇所を移動する車両からパンタグラフ位置を検出して撮影し、すり板402,403の摩耗量を計測する。
図3に示すように、計測システム100の各構成部は、線路203の建築限界外領域に配置された架台304(図4参照)に設置され、あらかじめ設定していた撮影領域205に、パンタグラフ201が差し掛かった瞬間をパンタグラフ位置検出部209で検知して、パンタグラフ201上に設置された舟体(すり板402,403)を撮像部101で撮影する。
本実施形態においては、各構成部を固定する架台304を、線路203を跨ぐような構成にせず、線路203の脇に設置しているため、車両202の運行を止めることなく、計測システム100のメンテナンス作業などが可能となり、好適である。また、各構成部を、パンタグラフ201の上面に接触する架線206からも離れた位置に設置しているため、架線206の通電を止めることなく、計測システム100のメンテナンス作業などが可能となり、好適である。
ここで、線路203の設置された方向を線路方向207とし、線路方向207に垂直な方向を枕木方向208とする。
撮影領域205は、計測対象とするすり板402,403のサイズ以上の大きさを有し、撮像部101によって鮮明に撮影されることが望ましい。そのため、撮像部101の撮像素子や設定する撮影距離に合わせて、撮影画角や被写界深度が適切な値となるようにレンズ焦点距離やF値(絞り)を調整する。
例えば、同じ撮影距離でもレンズ焦点距離が大きいほど画角が狭くなるため、すり板402,403が画角に収まるレンズ焦点距離とする。また、画角に収まる場合でも、画角に対してすり板402,403の占める領域が小さすぎるようなレンズ焦点距離の場合には、撮影画像ですり板402,403領域の画素数が少なくなり、計測時の分解能が低下することから、計測対象となる領域が画角に対して50%以上の領域を占めるような焦点距離とすることが望ましい。
被写界深度は、被写体にフォーカスを合わせた場合に奥行き方向に対してぼけることなく鮮明に撮影できる領域であり、撮影距離やレンズ焦点距離、F値が影響する。そのため、使用する撮像素子に応じて、すり板402,403が被写界深度内に収まるようなF値を設定する。ただし、F値を上げすぎると撮影時に取り込める光量が低下して暗い撮影画像となるため、周辺光量に合わせて設定する。
パンタグラフ位置検出部209は、撮影領域205にパンタグラフ201が進入してきたかを検出し、すり板402,403が撮像部101の撮影画角内(撮影領域205内)に収まるタイミングに合わせてシャッター信号を撮像部101に出力する。パンタグラフ位置検出部209は、例えば、赤外線を使って指定箇所の物体の有無を検出するなどの方法によって構成でき、検出方法に応じて撮影画角内にすり板402,403全体が収まるタイミングが検出できるように設置位置を調整する。
なお、パンタグラフ位置検出部209は、パンタグラフ201の位置を検出して撮影タイミングを取得するものに限らず、例えば、車両202の他の部品の位置を検出して撮影タイミングを取得するものであっても構わない。
また、計測システム100がパンタグラフ位置検出部209を備えていても良い。
次に、撮像部101の設置位置に関して説明する。撮像部101は、線路203の建築限界の外側の領域に設置する。水平方向の設置位置は、線路203の側方に、進行方向204に対して斜め前方からパンタグラフ201を撮影するような角度で設置する。また、垂直方向(高さ方向)の設置位置は、パンタグラフ201を斜め上方から撮影するような角度で設置する。
図4に示すように、車両202は線路203上を走行しており、パンタグラフ201は車両202の屋根上に搭載されている。パンタグラフ201の上部には舟体401が固定され、さらに舟体401の上面にはすり板402(およびすり板403)が固定されている。また、すり板402(およびすり板403)の上面に接するように架線206が配置されている。撮像部101は、線路203の脇に設置された架台304によって、すり板402(およびすり板403)の上面よりも高い所に設置され、すり板402(およびすり板403)の上方から斜め下方のすり板402(およびすり板403)に向けて撮影するように固定されている。
ここで、撮像部101が備える2つの撮像装置101a,101bのうち、上側に配置された第1撮像装置101aを基準撮像装置として、その光軸305の角度を撮像部101の垂直方向角度とする。
図5は、基準撮像装置(本実施形態の場合、第1撮像装置101a)によって撮影された基準画像(画像a)のうち、舟体401およびすり板402,403の一部の領域を切り出した画像を示す図である。舟体401の上面には、線路方向207に間隔をあけて2列のすり板(すり板402,403)が平行に配置されて固定されている。第1撮像装置101aによってすり板402,403を斜め上方から撮影するため、すり板402上面の枕木方向208のすり板エッジ404,405と、すり板403上面の枕木方向208のすり板エッジ406,407が撮影される。同様に、第2撮像装置101bでもすり板エッジ404,405,406,407が撮影される。
すなわち、すり板402,403は、線路203の敷設方向(線路方向207)に並んで複数列(本実施形態の場合、2列)に配置されている。
車両202の走行時には、すり板402,403の上面と架線206が接触しながら移動するため、摩擦が生じ、すり板402,403は摩耗していく。このとき、架線206は、走行に応じてすり板402,403上を枕木方向208に移動するので、すり板402,403を、当該すり板402,403の上面のほぼ中央(枕木方向208中央)を基準に弧形状に摩耗する。すり板計測では、画像処理部104によって、4つのすり板エッジ404,405,406,407の3次元位置を算出して弧形状に摩耗したすり板エッジの形状データを取得し、基準位置に対するすり板402,403の厚さ方向の変位を求めることで摩耗量を計測する。
次に、摩耗量の計測処理について説明する。
第1撮像装置101aで撮影された基準画像(画像a)は、計測領域検出部111に入力される。
計測領域検出部111は、基準画像から、計測対象となるすり板402,403のエッジ領域を検出する。具体的には、計測領域検出部111は、まず、パターンマッチングにより舟体401の位置や傾きを検出し、舟体領域(検出領域)の抽出を行う。次に、抽出した舟体領域に対してエッジ検出処理を行い、舟体401の傾き方向かつ舟体領域に亘るエッジを抽出する。そして、検出した基準画像上のすり板エッジ情報を、3次元位置情報算出部112に出力する。
3次元位置情報算出部112は、撮像部101によって撮影された視差を有する2つの画像(画像a,b)と、基準画像(画像a)上のすり板エッジ情報と、からすり板エッジの実空間での3次元位置情報を算出する。
ここで、視差を有する画像から3次元位置を算出する方法に関して説明する。前述したように、平行にずれた位置で撮影された画像には視差が生じて被写体がずれた位置に撮影される。視差は距離に応じて異なるため、計測点に対する視差値を算出することで距離を求めることができる。例えば、撮像装置101a,101bが平行に配置されている場合は距離が遠いほど視差値は小さくなる。なお、本実施形態では、2つの撮像装置101a,101bは、光軸が平行になるように配置されているものとして説明するが、設置精度によって光軸が平行に設置されなかった場合であっても、光軸が平行になるように射影変換などの画像処理により、2つの画像を光軸が一致して平行化させる処理を行う。このような平行化の処理は、事前に既知の大きさのチャートを撮影することで画像データから撮像部101内部のパラメータや2つの撮像装置101a,101bの位置関係を示すパラメータを取得し、取得したパラメータを用いて変換処理を行うことで実現できる。
3次元位置情報の算出では、まず、2つの視差を有する画像から同一の特徴点(計測点)の視差値を算出する。視差値算出には、ブロックマッチングや特徴量検出を用いた方法など2つの画像から同じ特徴を検出する方法を用いることができる。例えば、ブロックマッチング法であれば、評価関数としてSAD(Sum of Absolute Difference)やSSD(Sum of Squared Difference)を用いてブロック単位での類似度により2つの画像間で同じ被写体の特徴点位置を検出し、そのずれ量(視差量)を算出する。また、特徴量検出法では、SHIFT(Scale−Invariant Feature Transform)などを用い、特徴量を算出してその類似性を識別することにより、2つの画像間で同じ被写体の特徴点位置を検出し、そのずれ量(視差量)を算出する。
次に、得られた視差値とカメラパラメータ取得部113から入力された情報を基に、各点に対し、実空間上の3次元位置情報を算出する。ここで、カメラパラメータ取得部113から入力された情報とは、撮像部101の外部カメラパラメータや内部カメラパラメータなどである。撮像部101の外部カメラパラメータとは、2つの画像がどのような配置の撮像装置によって撮影されたかを示す情報であり、例えば、2つの撮像装置101a,101b間の距離である基線長や、2つの撮像装置101a,101b間の光軸の相対的角度を示す輻輳角などである。また、撮像部101の内部カメラパラメータとは、撮影における撮像装置の焦点距離情報や、撮像素子の画素ピッチなどである。カメラパラメータ取得部113は、このようなカメラパラメータ情報を、撮像部101から取得したり、データベースとして保持しておいたりして、3次元位置情報算出部112へ出力する。
3次元位置情報算出部112が算出する3次元位置に関して説明する。3次元空間上に位置する被写体上の点Kの座標を(X,Y,Z)とし、点Kに対応する画像aと画像b上の点をそれぞれ点kaおよび点kbとした場合に、画像の中心を原点として表した点kaと点kbの座標をそれぞれ(xa,ya)および(xb,yb)とする。また、2つの点ka,kbの視差値を視差値Dとする。ここで、点Kの座標(X,Y,Z)を求める。この時、撮影時の焦点距離f、基線長B、撮像素子の画素ピッチPを用いて、点Kまでの実空間上の距離Zは下記の式(1)のように表すことができる。
Z=(B×f)/(D×P)・・・(1)
また、撮像部101の撮像素子1画素あたりの大きさは距離Zの平面上ではZ×P/fと示すことができるので、基準画像の中心を基準とした3次元位置情報(X,Y,Z)のXとYは、下記の式(2),(3)のように表すことができる。
X=x×B/D・・・(2)
Y=y×B/D・・・(3)
上記のように特徴点(計測点)の実際の空間上での3次元位置情報を求めることができる。
すり板エッジの計測を行う場合には、すり板エッジ上の微小領域ごとに前記3次元位置算出処理を行うことで、すり板エッジ全体の3次元位置情報を取得することができる。このようにして得られた各すり板エッジの3次元位置情報は摩耗量算出部114に出力される。
ここで、すり板402,403の厚みを計測する場合には、基準となる位置(基準位置)が必要になるため、同様にしてあらかじめ設定された被写体上の基準箇所に対して計測領域検出部111で撮影画像から該当領域を検出し、3次元位置情報算出部112によって基準位置の3次元位置情報を算出して出力する。
摩耗量算出部114は、入力された各すり板エッジの3次元位置情報から、すり板402,403の厚み方向の変位を算出する。厚み方向の変位は、すり板側面に向かって正対する視点方向に座標変換処理を行うことで算出することができる。また、基準位置の3次元位置情報に対しても同様に座標変換処理を行い、基準位置とすり板エッジの位置からすり板402,403の摩耗量(または厚み)を求める。求めたすり板402,403の摩耗量から最も摩耗している箇所を検出し、当該箇所の摩耗量が規定値を上回っているかどうか、或いは、求めたすり板402,403の厚みから最も薄い箇所を検出し、当該箇所の厚みが規定値を下回っているかどうかを判定する。
また、摩耗量算出部114は、すり板エッジの3次元位置情報からすり板402,403のエッジ部に架線206を損傷させるような大きさの欠けなどの欠損がないかを検出してもよい。すり板402,403のエッジ部に発生した欠損は、局所的に大きく変位した箇所を判定することで検出することができる。
そして、このようにして得られた摩耗量や欠損などの情報(検査結果)は、撮影画像と関連付けられて摩耗量算出部114から記録部105にネットワークを介して転送されて、記録部105に保存される。このとき、必要に応じて計測時刻やパンタグラフ情報(例えば、パンタグラフ201が設置されている車両の編成番号や、当該車両におけるパンタグラフ201の設置位置などの、パンタグラフ201を識別するためのパンタ識別情報)などの情報も関連付けて出力してもよい。
記録部105は、例えばデータベースサーバーであり、各車両や計測場所、計測時刻などに対応付けて、検査結果や撮影画像を保存し、管理することができる。本実施形態では、ネットワークを介して画像処理部104と記録部105とを接続することで、記録部105を計測場所から離れた所に設置する構成としているが、画像処理部104などの他の構成部と同様に、計測場所から近いところ(線路脇)に設置する構成でも良い。また、異なる場所に設置された複数の計測システム100の記録部105を共通化して、各計測システム100による検査結果や撮影画像などを1つの記録部に保存し、全体をデータベース化した構成でも良い。
記録部105は、表示部106の要求に応じて撮影画像と検査結果(摩耗量計測結果や欠損検出結果)を出力する。そして、撮影画像と検査結果は表示部106によってユーザーに通知される。このように、撮影画像と検査結果をともに表示することで、すり板の摩耗量や欠損の確認だけではなく、すり板がどのような状態であるのかも目視で確認することができる。
次に、照明部102について説明する。
前述したように、撮影画像からすり板摩耗量の計測を行うが、夜間や曇天時などでは照度不足により撮影画像が暗くなるため、照明部102によって計測領域を照射する必要がある。照明部102は、車両の通過に合わせて点灯するよう、制御部103によって制御される。照明部102が照明する範囲(照明範囲)は、撮影領域205に適した範囲が望ましい。照明範囲が広い場合には、必要な照度を満たすための電力が必要なことや、周辺へ光が漏れることによる弊害が生じるためである。また、点灯のタイミングは、車両が撮影範囲(撮影領域205)を通過する前に点灯し、車両が撮影範囲を通過した後に消灯しても良いし、パンタグラフ201の撮影の瞬間だけ瞬時点灯しても良い。
照明部102の設置位置は、線路方向207に対して撮像部101と照明部102との間に撮影領域205が配置されるような位置とする。水平方向で見た場合には、すり板402,403に対して斜め後方から照明光を照射する配置とし、線路203に対して撮像部101と同じ側となる配置とする。また、垂直方向で見た場合には、すり板402,403の上面よりも高い位置からすり板402,403に向けて斜め下方に照射する配置とする。
このとき、照明部102を固定する架台304は、線路203の建築限界外に設置され、線路203を跨ぐような構成にせず、照明部102によって線路203の側面から照明光を照射する構成が望ましい。これは、車両の運行中でも、照明部102のメンテナンス等を行うことができるようにするためである。
図6は、図3に示すような位置に撮像部101と照明部102とを配置した場合において、図5と同様な撮影位置から撮影された基準画像(画像a)のうち、舟体401およびすり板402,403の一部の領域を切り出した画像を示す図である。照明部102からの照射光は、撮像部101から見た場合には、すり板402,403の後方かつ斜め上方から、すなわち方向411から照射されている。すり板402とすり板403の上面をそれぞれすり板上面412およびすり板上面413とし、すり板402とすり板403の撮像部101側の側面をそれぞれすり板側面414およびすり板側面415とする。照明光を方向411から照射した場合には、すり板上面412,413は照明光が当たるため、明るく撮影される。一方、すり板側面414,415は照明光が当たらないため、影となり暗く撮影される。また、舟体401の上面416も同様にすり板403に遮られて影となり暗く撮影される。
画像からエッジ検出を行う場合には、エッジを境に輝度差が大きなほどエッジ近傍での輝度勾配が急峻となるためエッジ位置を精度よく検出できるが、輝度差が小さいほどエッジ近傍での輝度勾配がなだらかになるため、エッジ位置の検出精度が低下する。照明光を方向411から当てることで、すり板上面412,413とすり板側面414,415との輝度差(コントラスト)が大きくなるため、すり板エッジ404,406を精度よく検出することができる。つまり、方向411から照明光を当てることにより、すり板402,403の摩耗量の計測において、エッジ検出による誤算出を低減することができる。また、すり板エッジ405においても舟体401の上面416が暗く撮影されることから、すり板上面412との輝度差が大きくなり、すり板エッジ405を精度よく検出することができる。すり板402とすり板403との間隔が狭い場合や撮影位置の垂直方向の角度が小さい場合には、すり板エッジ405はすり板側面415上に位置するように撮影される場合もあるが、その場合でもすり板上面412とすり板側面415は輝度差が大きいため、すり板エッジ405は精度よく検出することができる。
また、すり板403の後方の背景領域417は、照明光を反射する物体がないため、すり板上面413に対して暗く撮影される。そのため、すり板上面413と背景領域417では輝度差が大きくなり、すり板エッジ407も精度良く検出することができる。
このように、すり板402,403の後方から照明光が照射されるように照明部102を配置することで、すり板エッジの検出精度を向上させることができる。
次に、すり板402,403が雨などにより濡れた場合を説明する。
図7は、照明部102の水平方向の設置位置に関する概要を示す図である。すり板402,403の斜め後方から照明光を照射する場合には、線路203に対して撮像部101と同じ側となる領域501から照射する方法と反対側となる領域502から照射する方法がある。この時の照明部102の設置箇所候補を、それぞれ照明位置503および照明位置504とする。照明位置503からすり板402,403に向けて照射した場合の照明光の照射方向を照射方向505とし、すり板上面に対する正反射方向を正反射方向506とする。また、照明位置504からすり板402,403に向けて照射した場合の照明光の照射方向を照射方向507とし、すり板上面に対する正反射方向を正反射方向508とする。
すり板402,403が雨などで濡れた場合には、すり板表面に水が付着する。このような状態のすり板402,403に照明光を照射した場合には、すり板表面の水によって乱反射しやすい。すり板上面に照明光が照射され、付着した水での乱反射が発生すると、光った領域が撮影される。特に、すり板402,403のエッジ部では乱反射しやすい傾向がある。照明位置504から照射方向507に向かって照射された照明光はすり板上面を照射するが、一部の光は付着した水の表面で反射し、乱反射光となる。この時、乱反射光の影響は正反射方向508に大きくなる。正反射方向508には撮像部101があるため、水による乱反射の影響を受けやすくなり、すり板上面やエッジ近傍領域に光った領域が撮影される。すり板402,403のエッジ近傍に乱反射の影響によって光った領域が撮影されると、エッジ検出時に乱反射により光った領域の周辺の輝度勾配が急峻なため、誤検出し易い。つまり、照明位置504から照射された場合、撮像部101がすり板上面に対して正反射方向508に位置することから、水による乱反射の影響が大きく、すり板エッジの検出精度が低下するため、計測精度が低下する。一方、照明位置503から照射された照明光は、すり板上面に向かって照射方向505に照射される。この時、正反射方向506へ水による乱反射光の影響が大きくなるが、正反射方向506には撮像部101がなく、撮像部101との位置が大きく異なるため影響を受けにくい。そのため、撮影画像には乱反射による光った領域が生じにくいため、すり板エッジの検出精度を向上することができ、精度よく計測することができる。
このように、線路方向207に対して撮像部101と照明部102との間に撮影領域205が位置するように照明部102を配置し、かつ、線路203に対して撮像部101と同じ側(領域501)に照明部102を配置することで、雨などで濡れた場合においても精度良く計測することができる。そのため、屋外を走行する車両202のすり板402,403を雨天時でも計測することができる。
また、照明部102を上記の配置とすることによって、架線206の影の影響を低減することができる。
図8は、架線206付近の舟体401およびすり板402,403の概要を示す図である。
図8(a)には、照明位置504から照明光を照射した場合の様子を示しており、照射方向507からの照明光により、すり板上面412,413には架線206の影602,603が撮像部101側に生じている。よって、架線206による影602,603と、すり板側面414,415および舟体401の上面416とはともに暗く撮影され、境界での輝度勾配は小さく、エッジ検出精度が低下する。また、すり板403の奥側の背景領域も反射物がないため暗く撮影され、同様に影603との境界での輝度勾配小さく、エッジ検出精度が低下する。そのため、すり板エッジ404,405,406,407に対して架線206の影602,603にかかる領域では、エッジの検出精度が低下し、計測精度も同様に低下する。
図8(b)には、照明位置503から照明光を照射した場合の様子を示しており、照射方向505からの照明光により、すり板上面412,413には架線の影605,606が架線206の奥側に生じている。撮像部101から見た場合には、架線206の奥側は架線206によって遮蔽された遮蔽領域となっているため、架線206の影605,606は遮蔽領域分撮影されない。そのため、照明位置504に比べて架線の影によって計測精度が低下する領域を低減することができる。
本実施形態では、車両202の進行方向204側から撮影して計測するように構成したが、これに制限されるものではなく、後方側(車両202の進行方向204とは反対側)から撮影する構成でも構わない。その場合は、照明部102を車両202の進行方向側に配置し、撮像部101から見た場合に奥側からすり板上面を照射するようにすればよい。
以上説明した実施形態1の計測システム100によれば、撮像手段(撮像部101)と照明手段(照明部102)は、線路203の側方に当該線路203に対して同じ側に設置され、照明手段(照明部102)は、すり板402,403を上方から照明し、撮像手段(撮像部101)は、当該撮像手段と照明手段(照明部102)との間に設定されている撮影領域205内ですり板402,403を上方から撮影するように構成されている。
したがって、雨などの天候に関わらず良好に計測することが可能である。また、線路脇から奥行き方向に斜めに配置された場合でも計測可能であるため、装置を線路脇に設置でき、設置コストの低減や車両運行中のメンテナンスが可能となる。また、同時に複数のすり板の摩耗量を計測することができ、設置個所の制約が低減できる。
具体的には、すり板を斜め上方から撮影し、複数列に配置されたすり板のエッジ箇所の位置を算出することで、1つの撮像手段及び1つの照明手段を用いた1回の撮影で同時に各すり板の両側の厚みを計測することができる。
また、撮像手段と照明手段を線路の側方に当該線路に対して同じ側に設置するとともに、撮像手段と照明手段との間に設定されている撮影領域内ですり板を撮影することで、すり板の上面と側面のコントラストが大きくなるので、計測誤差を低減できるとともに、すり板が濡れていても、乱反射の影響を低減でき、雨天時であっても計測精度向上が可能である。
また、1つの撮像手段及び1つの照明手段を用いた1回の撮影で各すり板の両側の厚みが計測可能であるため、複数列に配置されたすり板の内側の厚みも計測できることや、両側を計測するために撮影方向を変える必要がなく、システムの複雑化が低減できる。
また、線路脇から計測可能であるため、線路を跨ぐように設置する必要がなく、設置コストを低減できるとともに、システムのメンテナンスを線路の使用中(架線通電中や、車両運行中など)でも行うことができる。
(実施形態2)
本実施形態における計測システムの構成は、実施形態1と同様であるため、共通する各部の詳細な説明は省略する。
本実施形態の計測システム100では、照明部102を線路方向207に対して撮像部101と照明部102との間に撮影領域205が位置される配置とし、かつ、線路203に対して撮像部101と同じ側となる配置とした場合に、照明部102の垂直方向の照射角度を撮像部101の垂直方向の撮影角度より大きくする。
図9は、計測システム100を進行方向204から車両202を正対して見た概要を示す図であって、撮像部101と照明部102の垂直方向の位置関係を示す図である。
撮像部101は、すり板402(およびすり板403)の上面を基準に架線206に対して撮影角度701で撮影する。この時、照明部102は、すり板402(およびすり板403)の上面を基準に架線206に対して照明角度702または照明角度703で照明する。照明角度702は撮影角度701より小さく、照明角度703は撮影角度701より大きいものとする。
図10は、図9の位置において、架線206による撮影での遮蔽領域と照明での遮蔽領域の概要を示す。
線分711は撮影角度701で設置された撮像部101から、架線206の直径714に外接する線分を示しており、架線206で遮蔽されるオクルージョン領域715が撮影されない。また、線分712は照明角度702で設置された照明部102から照射された場合の光線を示し、すり板402上面の領域716が架線206による影となる。また、線分713は照明角度703で設置された照明部102から照射された場合の光線を示し、すり板402上面の領域718が架線206による影となる。
照明角度702の場合は、影となる領域716がオクルージョン領域715より広いため、2つの差分領域717では影となって撮影される。前述したように影の領域ではすり板上面と側面との輝度差が小さく、エッジ検出精度が低下するため、計測精度も低下する。
一方、照明角度703の場合は、影となる領域718がオクルージョン領域715より狭いため、撮影画像にはすり板上面に架線206の影が撮影されない。
以上説明した実施形態2の計測システム100によれば、照明手段(照明部102)のすり板402,403の上面に対する照明角度は、撮像手段(撮像部101)のすり板402,403の上面に対する撮影角度より大きくなるよう構成されている。
このように、垂直方向の撮影角度に対して照明角度を大きく設定することにより、撮影画像では計測精度低下の要因となる架線206の影がすり板上面に発生しない。そのため、良好に計測できる範囲を拡大することができる。
上記の各実施形態において、添付図面に図示されている構成等については、あくまで一例であり、これらに限定されるものではなく、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
100 計測システム
101 撮像部(撮像手段)
102 照明部(照明手段)
104 画像処理部(画像処理手段)
201 パンタグラフ
202 車両(鉄道車両)
203 線路
205 撮影領域
207 線路方向(線路の敷設方向)
402,403 すり板

Claims (4)

  1. 線路上の鉄道車両に設置された対象物を撮影して撮像画像を取得する撮像手段と、
    前記対象物を照明する照明手段と、
    前記撮画像から前記対象物を計測する画像処理手段と、を備え、
    前記撮像手段及び前記照明手段は、前記線路の同じ側に配置されるように、当該線路の側方に設置された架台に固定され
    前記照明手段は、前記撮像手段の撮影領域に対して前記撮像手段の反対側に配置され
    前記撮像手段は、前記照明手段の正反射方向に配置されないことを特徴とする計測システム。
  2. 前記照明手段の前記対象物に対する照明角度は、前記撮像手段の前記対象物に対する撮影角度より大きいことを特徴とする請求項1に記載の計測システム。
  3. 前記撮像手段は、前記撮影領域を撮影することによって、前記対象物のエッジ領域に対して視差を有する複数の撮像画像を取得し、
    前記画像処理手段は、前記複数の撮像画像から、前記エッジ領域の視差値を算出し、当該視差値と前記撮像手段のパラメータを用いて、当該エッジ領域の3次元位置を算出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の計測システム。
  4. 前記対象物は、パンタグラフのすり板であり、
    前記対象物の計測は、前記すり板の形状又は前記すり板の摩耗量の計測であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の計測システム。
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