JP6852472B2 - トロリ線の摺動面幅検出装置及び方法 - Google Patents
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Description
(1)摺動面の欠損
(2)摺動面の膨張
(3)背景部分の誤検出
例えば、照明とラインセンサとトロリ線の位置関係によって、摺動面からの正反射光がラインセンサに入らないような場合、図8のように、摺動面が局所的に暗く写るような画像になる。このような画像に対し、特許文献1に示された2値化処理を施すと、図9のような2値化画像となり、摺動面が暗い箇所の検出ができず、欠損が発生する問題がある。
上記欠損の問題の対策として、画像全体をガンマ補正などで明るくした上で2値化をする手法が考えられる。しかし、その手法では、図10のように、摺動面だけでなくトロリ線全体が明るくなってしまい、2値化すると、図11のように、非摺動面まで摺動面と検出して、摺動面が実際よりも膨張してしまい、実際よりも摩耗進行方向に計測してしまう問題がある。
また、図12のように、雲などの影響により、背景に明るさのばらつきがあるような画像で2値化を行うと、図13のように、背景部分も摺動面として検出してしまう問題がある。
ラインセンサで撮影したトロリ線の摺動面の画像信号からラインセンサ画像を作成するラインセンサ画像作成部と、
前記ラインセンサ画像上の前記トロリ線に対し、前記摺動面の摺動面位置を入力する摺動面位置入力部と、
前記ラインセンサ画像上の前記トロリ線を、前記摺動面位置を基準とする複数の局所領域に区切ると共に、各々の前記局所領域に対して2値化処理を行うことにより、前記摺動面を識別する2値化ラインセンサ画像を作成する局所2値化処理部と、
前記2値化ラインセンサ画像から前記摺動面のエッジを検出することで、エッジデータを取得するトロリ線摺動面エッジ検出部と、
前記ラインセンサから前記トロリ線までの高さのデータであるトロリ線高さデータと前記エッジデータとに基づいて、前記トロリ線の摺動面幅の計算を行うトロリ線摺動面幅計算部と
を有する
ことを特徴とする。
上記第1の発明に記載のトロリ線の摺動面幅検出装置において、
前記摺動面位置は、前記トロリ線の前記摺動面の中心位置である
ことを特徴とする。
上記第2の発明に記載のトロリ線の摺動面幅検出装置において、
前記局所領域の前記トロリ線の径方向における幅は、前記トロリ線の直径と同じ幅であり、前記中心位置を中心とする
ことを特徴とする。
上記第1から第3のいずれか1つの発明に記載のトロリ線の摺動面幅検出装置において、
前記局所領域の前記トロリ線の長さ方向における幅は、前記ラインセンサの前記画像信号の1つ分である
ことを特徴とする。
ラインセンサで撮影したトロリ線の摺動面の画像信号からラインセンサ画像を作成するラインセンサ画像作成工程と、
前記ラインセンサ画像上の前記トロリ線に対し、前記摺動面の摺動面位置を入力する摺動面位置入力工程と、
前記ラインセンサ画像上の前記トロリ線を、前記摺動面位置を基準とする複数の局所領域に区切ると共に、各々の前記局所領域に対して2値化処理を行うことにより、前記摺動面を識別する2値化ラインセンサ画像を作成する局所2値化処理工程と、
前記2値化ラインセンサ画像から前記摺動面のエッジを検出することで、エッジデータを取得するトロリ線摺動面エッジ検出工程と、
前記ラインセンサから前記トロリ線までの高さのデータであるトロリ線高さデータと前記エッジデータとに基づいて、前記トロリ線の摺動面幅の計算を行うトロリ線摺動面幅計算工程と
を有する
ことを特徴とする。
上記第5の発明に記載のトロリ線の摺動面幅検出方法において、
前記摺動面位置は、前記トロリ線の前記摺動面の中心位置である
ことを特徴とする。
上記第6の発明に記載のトロリ線の摺動面幅検出方法において、
前記局所領域の前記トロリ線の径方向における幅は、前記トロリ線の直径と同じ幅であり、前記中心位置を中心とする
ことを特徴とする。
上記第5から第7のいずれか1つの発明に記載のトロリ線の摺動面幅検出方法において、
前記局所領域の前記トロリ線の長さ方向における幅は、前記ラインセンサの前記画像信号の1つ分である
ことを特徴とする。
本実施例のトロリ線の摺動面幅検出装置の構成を説明する。ここで、図1は、本実施例のトロリ線の摺動面幅検出装置を示す模式図である。また、図2は、図1に示したトロリ線の摺動面幅検出装置を説明するブロック図である。
照明13から光が照射されたトロリ線16をラインセンサ11で撮影し、ラインセンサ11で撮影して得られた画像信号D1をラインセンサ画像作成部201に送る。1つの画像信号D1が1つのラインとなる。そして、ラインセンサ画像作成部201において、画像信号D1を時系列に並べて平面のラインセンサ画像D2を作成し、メモリ202に保存する。メモリ202に保存したラインセンサ画像D2は伝送線路203を介してメモリ204に保存する。このようにして、ラインセンサ画像D2を取得する。ここでは、ラインセンサ画像D2として、図4に示すように、トロリ線16の摺動面が局所的に暗く写ると共に、雲などの影響により、背景に明るさのばらつきがあるような画像が取得された場合を考える。
摺動面位置入力部211において、メモリ204に保存したラインセンサ画像D2上のトロリ線16に対し、摺動面位置入力処理を行い、入力したデータを摺動面位置データD3としてメモリ204に保存する。具体的には、ラインセンサ画像D2上のトロリ線16の摺動面位置を外部から入力する。例えば、図4に示すように、トロリ線16の摺動面の中心位置を摺動面位置として入力する。この際、ラインセンサ画像D2上において、オペレータが点や線を用いて、摺動面位置(例えば、トロリ線16の摺動面の中心位置)を設定すれば、設定した位置を自動的に計算して、摺動面位置データD3とすれば良い。
局所2値化処理部212において、メモリ204に保存したラインセンサ画像D2に対して、メモリ204に保存した摺動面位置データD3を基準とする複数の局所領域に区切り、局所領域ごとに局所2値化処理を行い、それにより得られた2値化ラインセンサ画像D4をメモリ204に保存する。局所領域としては、例えば、横幅(トロリ線16の径方向の幅)をトロリ線16の直径と同じ幅、縦幅(トロリ線16の長さ方向の幅)をラインセンサ11の任意のライン数とする。摺動面位置をトロリ線16の摺動面の中心位置とする場合には、この中心位置を中心とし、この中心から両方の横幅方向にトロリ線16の半径と同じ幅を設定すれば良い。例えば、図4中に示す破線で囲まれた領域が、このように設定された局所領域である。この局所2値化処理により、2値化ラインセンサ画像D4として、図5に示すような画像が得られ、トロリ線16の摺動面が白、背景部分が黒で表されて、摺動面を識別しており、検出対象の摺動面のみが検出できている。
ノイズ除去処理部213において、メモリ204に保存した2値化ラインセンサ画像D4にノイズ除去処理を施し、それにより得られたノイズ除去処理済みの2値化ラインセンサ画像D5をメモリ204に保存する。ノイズ除去処理では、膨張処理及び収縮処理を行うことでノイズを除去している。これは、2値化処理後の2値化ラインセンサ画像D4には、トロリ線16の摺動面の傷や背景部分の状態により、細かな点々状のノイズが含まれる場合があるためである。なお、状況によっては、ノイズが極めて少ない場合、又は、無い場合もあり、その場合には、このノイズ除去処理を省略しても良い。
トロリ線摺動面エッジ検出部214において、メモリ204に保存したノイズ除去処理済みの2値化ラインセンサ画像D5にトロリ線摺動面エッジ検出処理を施し、それにより得られたエッジデータD6をメモリ204に保存する。トロリ線摺動面エッジ検出処理では、ラインセンサ11の1つのラインに対して走査方向に検査して、アップエッジ(黒から白へ変化する点)とダウンエッジ(白から黒へ変化する点)を検出しており、例えば、図5を参照して説明すると、白で表されているトロリ線16の摺動面の両側のエッジを検出して、エッジデータD6を取得している。
トロリ線摺動面幅計算部215において、メモリ204に保存したエッジデータD6にトロリ線摺動面幅計算処理を施し、それにより得られたトロリ線摺動面幅データD8をメモリ204に保存する。トロリ線摺動面幅計算処理では、例えば、ラインセンサ11の1つのライン上にある両側のエッジ間距離をトロリ線の摺動面の画像上の幅として計算している。
11 ラインセンサ
13 照明
16 トロリ線
20 処理装置
201 ラインセンサ画像作成部
202、204 メモリ
211 摺動面位置入力部
212 局所2値化処理部
213 ノイズ除去処理部
214 トロリ線摺動面エッジ検出部
215 トロリ線摺動面幅計算部
Claims (8)
- ラインセンサで撮影したトロリ線の摺動面の画像信号からラインセンサ画像を作成するラインセンサ画像作成部と、
前記ラインセンサ画像上の前記トロリ線に対し、前記摺動面の摺動面位置を入力する摺動面位置入力部と、
前記ラインセンサ画像上の前記トロリ線を、前記摺動面位置を基準とする複数の局所領域に区切ると共に、各々の前記局所領域に対して、前記局所領域の輝度に応じて、局所的に暗い領域では輝度値の低い閾値とし、局所的に明るい領域では輝度値の高い閾値として、前記局所領域ごとに閾値を設定した局所2値化処理を行うことにより、前記摺動面を識別する2値化ラインセンサ画像を作成する局所2値化処理部と、
前記2値化ラインセンサ画像から前記摺動面のエッジを検出することで、エッジデータを取得するトロリ線摺動面エッジ検出部と、
前記ラインセンサから前記トロリ線までの高さのデータであるトロリ線高さデータと前記エッジデータとに基づいて、前記トロリ線の摺動面幅の計算を行うトロリ線摺動面幅計算部と
を有する
ことを特徴とするトロリ線の摺動面幅検出装置。 - 請求項1に記載のトロリ線の摺動面幅検出装置において、
前記摺動面位置は、前記トロリ線の前記摺動面の中心位置である
ことを特徴とするトロリ線の摺動面幅検出装置。 - 請求項2に記載のトロリ線の摺動面幅検出装置において、
前記局所領域の前記トロリ線の径方向における幅は、前記トロリ線の直径と同じ幅であり、前記中心位置を中心とする
ことを特徴とするトロリ線の摺動面幅検出装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載のトロリ線の摺動面幅検出装置において、
前記局所領域の前記トロリ線の長さ方向における幅は、前記ラインセンサの前記画像信号の1つ分である
ことを特徴とするトロリ線の摺動面幅検出装置。 - ラインセンサで撮影したトロリ線の摺動面の画像信号からラインセンサ画像を作成するラインセンサ画像作成工程と、
前記ラインセンサ画像上の前記トロリ線に対し、前記摺動面の摺動面位置を入力する摺動面位置入力工程と、
前記ラインセンサ画像上の前記トロリ線を、前記摺動面位置を基準とする複数の局所領域に区切ると共に、各々の前記局所領域に対して、前記局所領域の輝度に応じて、局所的に暗い領域では輝度値の低い閾値とし、局所的に明るい領域では輝度値の高い閾値として、前記局所領域ごとに閾値を設定した局所2値化処理を行うことにより、前記摺動面を識別する2値化ラインセンサ画像を作成する局所2値化処理工程と、
前記2値化ラインセンサ画像から前記摺動面のエッジを検出することで、エッジデータを取得するトロリ線摺動面エッジ検出工程と、
前記ラインセンサから前記トロリ線までの高さのデータであるトロリ線高さデータと前記エッジデータとに基づいて、前記トロリ線の摺動面幅の計算を行うトロリ線摺動面幅計算工程と
を有する
ことを特徴とするトロリ線の摺動面幅検出方法。 - 請求項5に記載のトロリ線の摺動面幅検出方法において、
前記摺動面位置は、前記トロリ線の前記摺動面の中心位置である
ことを特徴とするトロリ線の摺動面幅検出方法。 - 請求項6に記載のトロリ線の摺動面幅検出方法において、
前記局所領域の前記トロリ線の径方向における幅は、前記トロリ線の直径と同じ幅であり、前記中心位置を中心とすることを特徴とするトロリ線の摺動面幅検出方法。 - 請求項5から請求項7のいずれか1つに記載のトロリ線の摺動面幅検出方法において、
前記局所領域の前記トロリ線の長さ方向における幅は、前記ラインセンサの前記画像信号の1つ分であることを特徴とするトロリ線の摺動面幅検出方法。
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JP2017045147A JP6852472B2 (ja) | 2017-03-09 | 2017-03-09 | トロリ線の摺動面幅検出装置及び方法 |
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JP2018146553A JP2018146553A (ja) | 2018-09-20 |
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Family Applications (1)
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JP2017045147A Active JP6852472B2 (ja) | 2017-03-09 | 2017-03-09 | トロリ線の摺動面幅検出装置及び方法 |
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