JP4176896B2 - 液晶表示装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置等の柱状スペーサの形状に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常の液晶表示装置は、アレイ基板と対向基板の一対の基板が液晶層を挟持し、その液晶層の外部流出を防ぐため、液晶層の周囲にほぼ矩形状に配置したシール材で封着して構成される。
【0003】
2枚の基板を封着する工程では、アレイ基板か対向基板の一方の基板上にシール材を塗布した後、もう一方の基板と各々の電極が対向するように重ね合せ、基板間距離が所定の値となるように2枚の基板を加圧した状態でシール材の硬化を行う。
【0004】
そして封着方法には、2枚のプレート間に複数枚のセルを重ねて加圧する剛体加圧封着と、1組のシートとトレーの間に1枚のセルを設置し、シートとトレーの間の空気を真空引きすることにより、セルの表面全体を大気圧により加圧するエアー加圧封着とがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
2枚の基板間間隙を保持するスペーサとして、一方の基板に固定配置される柱状スペーサを用いる場合、シール材塗布状態でシール材塗布領域外に配置された柱状スペーサの中には、基板の封着工程の加圧によりシール材が押し広げられ、シール材硬化後、シール材形成領域内におかれるスペーサがあり、以下図2を用いて説明する。
【0006】
図2は、従来の柱状スペーサを用いたときの液晶表示装置の封着工程時におけるシール材202とシール材付近に配置された柱状スペーサ201の状態を示す。柱状スペーサ201は、シール材塗布状態では、シール材塗布領域外に設置されており、図2に示すように封着工程の加圧によるシール材幅の広がりによって、シール材硬化後の状態ではシール材形成領域内に設置される。封着時、シール材202は柱状スペーサ201に流れを阻害され、図2に示すようにシール材中に気泡299が生じたり、シール材202の形状が悪化することがある。
【0007】
また、シール材付近に柱状スペーサを設置する構造でシール材の封着を剛体加圧封着で行った場合、上記気泡の発生が少ないことが確かめられている。しかしながらこの方法では、加圧分布の面内均一性が悪く、特に基板の中央付近の加圧力が小さくなり、基板間距離が不均一になる。また、昇温速度1℃/ minのゆっくりとした昇温のためリードタイムがかかるという問題がある。
【0008】
それに対し、エアー加圧封着で封着すると、封着工程の自動化やリードタイムの削減が実現できるものの急激な昇温が必要となり、前述した気泡の発生が多くなることが分かった。
【0009】
以上のように封着工程時に、柱状スペーサによりシール材の流れが阻害されるため、シール材中に気泡が生じたり、シール材の形状が悪くなる。気泡が生じると、その箇所ではシールの幅が狭くなるので耐環境の信頼性が悪くなる恐れがある。また、真空アニールや注入工程で真空にひく際、泡の中の空気が膨張してしまい、シール部分ではがれが発生するおそれがある。さらにシール材の形状が悪くなると、基板のスクライブ時に基板の厚さ方向にまっすぐ切断できない不良となり、製造歩留まりが低下する。
【0010】
本発明者の誠意研究の結果、従来実施していたスペーサの形状が、シール部分の気泡発生や形状悪化の原因になっていることがわかった。
そこで、本発明では、封着によりシール材の幅が押し広がる時に、そのシール材の広がりを阻害しないスペーサ形状を提案することにより、シール材中の気泡発生やシール材形状悪化を防止し、信頼性の高い液晶表示装置を提供することを目的としている。さらに、本発明は、製造時間の短縮化を達成し、しかも基板間距離が均一な液晶表示装置を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、スペーサを介して対向配置される一対の基板間に液晶層を挟持し、前記基板の外周に沿って矩形状に塗布したシール材にて前記一対の基板が封着される液晶表示装置において、
少なくとも前記一対の基板の一方は、シール材形成領域に前記一対の基板間を所定の間隔に維持する前記スペーサを含み、このスペーサは、前記シール材形成領域の幅方向に沿った長さが、前記幅方向と直交する方向の長さよりも長いことを特徴としている。
【0012】
この発明によれば、封着工程でシール材の幅が押し広がりシール材がスペーサと遭遇するとき、スペーサの形状がシール材の流れを阻害しない形状なので、気泡が発生しにくくなる。
【0013】
また請求項6記載の発明は、封着の方法が、前記一対の基板をエアー加圧方式により封着するエアー加圧封着であることを特徴としている。
請求項6記載の発明によれば、封着工程にかかるリードタイムが大幅に削減でき、また、加圧方式がエアー加圧方式であるため、基板全面を高精度に均一に加圧できる。
【0014】
特に、シール材の塗布時ではシール材塗布領域外に配置され、かつシール材の硬化時ではシール材形成領域内に配置されるスペーサでは、その形状をシール材形成領域の幅方向に沿った長さが幅方向と直交する方向の長さより長くすることにより、エアー加圧方式のように封着工程のシール材の広がり速度を例えば19.6℃/ minと速くした場合、気泡の発生を防止するという効果が顕著に現れる。
【0017】
請求項10記載の発明は、2枚の基板の少なくとも一方に電極パターンを形成する工程と、前記2枚の基板の一方の基板にスペーサを設置する工程と、前記2枚の基板の一方の基板にシール材を矩形状に塗布する工程と、前記2枚の基板を前記電極パターンが内なるように所定の距離をもって重ねあわせる工程と、前記シール材を硬化させ前記2枚の基板を封着する工程と、封着した前記基板間に液晶を注入する工程とを備えた液晶表示装置の製造方法において、前記シール材の塗布時ではシール材塗布領域外に配置され、かつ前記シール材の硬化時ではシール材形成領域内に配置される前記スペーサは、このスペーサを基板に平行な面で切断した時の断面形状が流線形を有し、この断面の長手方向とこのスペーサと最短距離にある矩形状のシール材の一辺とがほぼ垂直の関係で設置されることを特徴としている。
【0018】
請求項10記載の発明によれば、シール材付近のスペーサの断面が流線形で、シール材の流れを阻害しない形状であり、その断面の長手方向とこのスペーサと最短距離にある矩形状のシール材の一辺とがほぼ垂直の関係で設置されるので、封着工程でシール材の幅が押し広がりシール材がスペーサと遭遇する位置に柱状スペーサを設置しても、気泡が発生しにくくなる。
【0019】
尚、請求項3、10において、シール材の塗布時にスペーサがシール材塗布領域外に配置されるとは、2枚の基板を重ね合わせ、基板と垂直な方向から見た時に、シールとスペーサが接触しないよう配置される状態の他、スペーサが部分的にシール材と重なって配置される状態をも含む。又本発明は基板間距離を保持するスペーサの他に2枚の基板各々に形成される電極間の導通のための銀ペースト等からなる数箇所に配されたトランスファにも適用でき、請求項中のスペーサは、基板間距離を保持させるためのスペーサまたはトランスファを指す。以下に具体的な実施例に基づいて、詳細に説明する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について、液晶表示装置を例にとり、図面を参照して詳細に説明する。図1は液晶表示装置の断面図、図3はシール材塗布時及び硬化後のシール材と柱状スペーサとの位置関係をそれぞれ示す液晶表示装置の部分平面図であり、図7の円Cで囲まれた部分の拡大図である。図7には、シール材の形成領域を示す液晶表示装置の概略平面図を示す。
【0021】
この実施例の液晶表示装置100は、図1に示すように、一対のアレイ基板103と対向基板104を対向配置し、その基板間に液晶層105を挟持し、基板間距離をスペーサ101、141により保持して構成されている。図7に示すように、2枚の基板は基板の外周に沿ってほぼ矩形状に配置したシール材102により封着されている。ここで、基板の外周とは、1つの液晶セルについての外周をいい、1組の大きな基板に複数の液晶セルを多面付けして作製する場合にも適用できる。尚、図1には、表示領域Aの縦断面図と、シール材形成領域Bの縦断面図を図示し、図1のシール材形成領域Bの縦断面図は図3(b)の線B−Bで切った時の断面図に相当する。
【0022】
アレイ基板103は、基板131上にほぼ平行に等間隔に配置された信号線137と、それにほぼ直交し信号線137と絶縁膜136を介して電気的に絶縁されて配置された走査線(図示せず)と、それらの交点毎に配置されたTFT及びこれに接続する画素電極140から構成されている。以下に詳細な構造を図1を用いて詳細に説明すると、透明基板131上に配置されたチャネル層111、ソース・ドレイン領域となる導電領域112と、これらを覆うように形成されたゲート酸化膜133と、このゲート酸化膜133上に配置されたゲート電極113とから、コプラナ型ポリシリコンTFTが構成されている。そしてゲート電極113と同一工程で形成された走査線(図示せず)およびゲート酸化膜133上に配置された信号線137はそれぞれコンタクトホールを介して導電領域に接続されている。信号線137上を含む基板全面には絶縁膜139を介して、R,G,Bの着色層115が形成され、この着色層上にはITO(Indium Tin Oxide )からなる画素電極140が配置され、この画素電極140は信号線137と電気的に接続されている。そして着色層115上の非画素電極形成領域には柱状スペーサ141が形成され、柱状スペーサ141、画素電極140、着色層115を覆うように基板全面に配向膜142が設けられている。
【0023】
一方、アレイ基板103に対向配置される対向基板104は、対向電極144、配向膜143とがガラス基板145上に配置されて構成される。
次にシール材付近の構造について説明する。図1に示すように、シール材形成領域内には柱状スペーサ101が設けられており、この柱状スペーサは矩形のシール形状に沿って配置されている。図3(b)に示すように、柱状スペーサ101はシール材形成領域の分割線L1 を隔てて配置され、アレイ基板103上に固定配置されている。シール材付近の柱状スペーサ101とシール材との位置関係を説明すると、図3(a)に示すように塗布時においてはシール材塗布領域外にシール材302に沿って両側にスペーサ101aが設置され、シール材塗布領域内に円柱状のスペーサ101bが設置されている。スペーサ101aはシール幅方向の長さがこの幅方向と直交する方向の長さよりも長く、基板に平行な面で切断した時の断面形状が流線形である長軸aが100μm、短軸bが50μmの楕円形で、高さ5.2μmの柱状であり、スペーサ101bは直径50μm、高さ5.2μmの円柱状である。
【0024】
そして基板封着工程でのシール材の広がりによりシール材硬化後には、図3(b)に示すようにシール材102形成領域の中に柱状スペーサ101aが存在するようになる。
【0025】
シール材塗布時でシール材塗布領域外におかれる柱状スペーサ101aの形状は、基板に平行な面で切断した時の断面が楕円型等の流線形で、シール材302の広がり方向を阻害しない形状となっており、その断面の長手方向と、スペーサと最短距離にある矩形状のシール材302の一辺とがほぼ垂直の関係で設置される。尚、柱状スペーサ101aを基板に平行な面で切断した時の断面形状の大きさは一定でなくともよい。そして塗布時のシール材302から距離cとして40〜50μm離れたところに柱状スペーサ101aが設置され、柱状スペーサ101aはその断面の長手方向とシール材302の矩形の一辺とが垂直の関係、言い換えると、スペーサ断面の長手方向とシール材の幅方向とがほぼ一致する関係となるよう設置されている。また、柱状スペーサ101aと隣合う柱状スペーサ101a´との間隔は6mm以下であることが望ましい。これは、6mm以上離れると基板間距離にムラが生じる恐れがあるからである。柱状スペーサ101aは、シール部分で基板間距離を保持するのに重要な役割を果たすので、シール材硬化後に、シール材形成領域を2等分する分割線で2つの領域にわけたときの両方の領域に設置されるように、塗布時にシール材塗布領域の両脇に設置する。シール材塗布領域に沿って、柱状スペーサを両側に設置し、更に千鳥状に設置するので、セルの状態ではシール材形成領域付近の基板間距離が均一に保持される。
【0026】
また、本実施例では、シール材形成領域の分割線上とその両脇にスペーサを固定設置するので、シール材形成領域に均一に設置され、シール材の基板間距離が均一に保持される。
【0027】
ここで、上述のシール材形成領域を2等分する分割線について、図8を用いて説明する。
図8は、基板上に塗布され硬化したシール材の状態を示す。シール材の幅方向の両端部には微少な凸凹が生じており、幅方向の端部の相対する点を結んだ線分の中点、つまり幅方向の略中心の集合をL1 とし、L1 をシール形成領域を2等分する分割線と呼ぶことにする。
【0028】
柱状スペーサは、シール材硬化後、シール材形成領域に上記分割線を隔てて両脇に設置されるが、図9(a)のように柱状スペーサ101aが分割線L1 から所定の距離をもって設置されていてもよく、また図9(b)のように、柱状スペーサ101aの端部が分割線L1 と重なるように設置されていてもよい。つまり個々の柱状スペーサ101aの長手方向を2等分する線分Laがそれぞれシール材形成領域の分割線L1 を境に両側に位置し、線分Laが分割線L1 と一致しない状態を、柱状スペーサがシール材形成領域の分割線を隔てて両脇に設置されるという。
【0029】
次に、この実施例の液晶表示装置100の製造方法について説明する。
まず、対向基板104とアレイ基板103を用意するが、アレイ基板103は次のように製造される。
【0030】
ガラス基板131上に、常圧CVDあるいは、プラズマCVDにより絶縁膜132として酸化ケイ素と窒化ケイ素膜からなる2層膜を堆積し、その上にアモスファスシリコン層を膜厚100nmに堆積した後、アモルファスシリコン層をエキシマレーザでアニール処理し、アモルファスシリコン層をポリシリコン層に結晶化させる。
【0031】
さらに、そのポリシリコン層をパターン化して所望の形状に形成し、そのポリシリコン層を覆う全面にCVD法により酸化ケイ素SiOxを成膜し、ゲート酸化膜133を形成する。このゲート酸化膜133上に、ゲート金属膜を堆積し、フォトリソグラフィー技術を用いてゲート電極113パターンを形成する。
【0032】
その後、ゲート電極113の上部より例えば燐イオン(P+ )をドーピングし、ポリシリコン層に、導電領域112であるソース領域114とドレイン領域112を形成し、チャネル層111と接続して2つの導電領域となる。
【0033】
さらに、CVD法などによりこれらの上面全部を覆うように、ゲート酸化膜133となるSiOxを成膜し、ゲート絶縁膜134およびゲート酸化膜133を貫通させてソース領域114に達するコンタクトホールを設けた後、金属膜を成膜し、パターニング処理し、ソース電極137を形成する。また同時に、ドレイン領域112にもコンタクトホールとドレイン電極を兼ねたドレインバス配線138を形成する。
【0034】
さらに、基板全面に酸化ケイ素SiOxと窒化ケイ素SiNxの2層構造からなる絶縁層139を形成した後、緑色の着色層を所定のパターンに露光・現像・焼成して形成し、同様にして青色、赤色の着色層を順次形成する。
【0035】
さらに着色層上に黒レジストをスピンナーを用いて塗布し、80℃2分で乾燥後、所定のフォトマスクを用いて、波長365nm、露光量250mJ/cm2 で露光した。この後、pH11.7 のTMAH(tri methyl ammonium hydride) 水溶液にて60秒で現像し、220℃で60分の焼成にて厚さ5.2μmの表示領域及びシール材付近の柱状スペーサ141、101を形成した。
【0036】
次に、着色層115及び絶縁層139に形成された開口を介してソース電極137に接続する画素電極140を形成した後、柱状スペーサ141、画素電極140、着色層115を覆うように配向膜を設け、アレイ基板103を形成する。
【0037】
一方、対向基板104はガラス等の透明絶縁基板145上に対向電極144、配向膜143を順次形成してなる。
その後、図7のように、紫外線硬化するシール材102をディスペンサーまたはマスクパターンを用いてアレイ基板103上に塗布する。この時、シール材302の塗布後の幅は350〜400μm程度で、後工程で液晶注入口700となる開口部を一個所設けて表示領域の外周に沿って枠状、ここでは矩形状に塗布される。
【0038】
次にアレイ基板103と対向基板104を、電極形成面が互いに対向するように重ね合わせた後、液晶層105領域の外周に沿って塗布されたシール材を介して密着させ封着する。
【0039】
アレイ基板103と対向基板104の間隔は、5.2μmであり、封着でシール材の中にとりこまれた柱状スペーサ101aの高さは5.2μmである。
シール材102の封着は、エアー加圧封着により行う。図4に示すように、上記のようにして準備されたアレイ基板103および対向基板104を電極が対向するように重ね合せて、これを下トレー421の上に設置し、加圧シート423で被覆する。次に真空吸引装置を駆動し、真空吸引口424から、加圧シート423と下トレー421の間の空気を吸引する。アレイ基板と対向基板がシール材を介して重ね合せてなるセル420全面に渡り均等に吸引され、したがってセル420を均一に加圧することになる。
【0040】
このような状態において、上IRヒータ425、下IRヒータ426により19.6℃/ minのスピードで23分間昇温し、シール材は均一に硬化される。図5は、エアー加圧封着されたセル420断面の加圧分布を示すものである。基板面内全体が高精度で均一に加圧されていることが示される。
【0041】
その後、液晶を注入し、封止剤で液晶注入口700を封止して液晶セルが出来上がる。
このように作成された液晶表示装置のシール材形成領域のスペーサ付近には、気泡はみられなかった。
【0042】
柱状スペーサの形状は、上記形状に限定されるものではなく、シール材の封着により押し広がる際にその動きを阻害することがない形状であればよく、柱状スペーサの材質と構造は、上記実施例に限定されるものではない。
【0043】
例えば図6に、本発明に用いることのできる柱状スペーサの断面形状を示す。図6(c)は楕円形で、本実施例のものである。他の断面形状の例としては、図6(c)の楕円形を変形させて(a)や(b)のような流線形状であったり、(d)の四角形、(e)の六角形などの多角形でもよい。また、(f)のように曲率円の一部を直方体を介して対向させた流線形状としてもよい。いずれの場合も、断面がシールの幅方向に沿った長さが、幅方向と直交する方向の長さより長くなっており、シール材が封着により押し広がる際、シール材に対してその広がり方向を阻害しないような形状となっている。そして、その広がり方向つまり、シール材の幅方向とスペーサの断面の長手方向とがほぼ一致している。
【0044】
このように本発明では、スペーサの断面の長手方向と、このスペーサと最短距離にある塗布時の矩形状のシール材の一辺とをほぼ垂直な関係にすることにより、言い換えれば、シール材の広がり方向と流線形を有するスペーサの長手方向とをほぼ一致させることにより気泡のないシール材を有する液晶表示装置を得ることができる。
【0045】
また、シール材硬化後の状態でシール材形成領域の幅を2等分したときの分割線を境にして両側の領域にスペーサを配置することにより、つまり、スペーサを分割線に沿って両脇に設置することにより高精度に基板間距離が均一に保たれる。
【0046】
また、本実施例のように、TFTにポリシリコンを用いた液晶表示装置では、駆動回路をTFTが形成される基板と同一基板上に同時形成することができる。このような駆動回路一体型LCD(liquid crystal display )においては、基板の有効表示領域を大きくとるために、シール材と駆動回路とを重ねることがある。通常シール材には、2枚の基板間の基板間距離を保持するためにファイバーが含有されているが、シール材と駆動回路とを重ね合わす構造の場合、ファイバーが駆動回路を破壊してしまう恐れがある。
【0047】
このため、ファイバーが含有されていないシール材を用いることが望ましく、このようなシール材を用いた場合にはシール材付近にスペーサを設置する必要があるため、シール材付近の柱状スペーサの形状に本発明を適用することは有効である。
【0048】
また、上記実施形態では、アレイ基板上に柱状スペーサが固定配置され、かつシール材が塗布されているが、柱状スペーサおよびシール材は各々アレイ基板上、対向基板上のいずれか一方に配置あるいは塗布されてもよい。例えば、2枚の基板の一方に柱状スペーサを配置し、もう一方にシール材を塗布してもよい。
【0049】
また、加圧前の状態で、上記実施形態のように柱状スペーサをシール材塗布領域外に設置した場合も、あるいは柱状スペーサが部分的にシール材形成領域内に設置されていた場合においても、この柱状スペーサ101aの断面の長軸方向をシール幅方向とほぼ平行とすることにより気泡の発生を防止することができる。
【0050】
また、実施形態では2枚の透明絶縁基板に表示用パターンとして対向電極、画素電極をそれぞれ形成した液晶表示装置を用いたが、IPS(In PlaneSwitchig)モードのように一方の基板に表示用電極パターンとして対向電極、画素電極を配置した液晶表示装置にも適用できる。
【0051】
【発明の効果】
この発明によれば、シール材形成領域の幅方向に沿った長さが、幅方向と直交する方向の長さよりも長いようなスペーサを設置することにより、封着の際にシール材の流れを阻害しない柱状スペーサが実現され、信頼性の悪化の原因となる気泡や形状の悪化が減少する。さらに封着をエアー加圧封着により行うことで、リードタイムが削減され、高精度に均一な基板間距離を有する液晶表示装置を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の液晶表示装置の概略断面図である。
【図2】従来の柱状スペーサを用いた場合の柱状スペーサとシール材との関係を示す図である。
【図3】シール材と柱状スペーサの配置関係を示し、図3(a)はシール材の塗布時と図3(b)は硬化後の状態をそれぞれ示す図である。
【図4】エアー加圧方式によるエアー加圧封着装置の概略断面図である。
【図5】エアー加圧方式での基板への加圧分布を示す図である。
【図6】柱状スペーサの断面形状の他の実施例を示す図である。
【図7】シール材が塗布された基板の平面図である。
【図8】基板に塗布されたシール材の拡大平面図である。
【図9】シール材の分割線と柱状スペーサの配置関係を示す図である。
【符号の説明】
101a…表示領域外に位置し、シール塗布時にシール塗布領域外に設置されるスペーサ
102…硬化後のシール材
105…液晶層
131…基板
141…表示領域内に設置されるスペーサ
145…基板
302…塗布時のシール材

Claims (11)

  1. スペーサを介して対向配置される一対の基板間に液晶層を挟持し、前記基板の外周に沿って矩形状に塗布したシール材にて前記一対の基板が封着される液晶表示装置において、
    少なくとも前記一対の基板の一方は、シール材形成領域に前記一対の基板間を所定の間隔に維持する前記スペーサを含み、
    このスペーサは、前記シール材形成領域の幅方向に沿った長さが、前記幅方向と直交する方向の長さよりも長いことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記スペーサは、前記シール材形成領域の幅方向の略中心に沿った分割線を隔てて配されることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  3. 前記スペーサは、前記一対の基板の一方に配置され、前記シール材の塗布時ではシール材塗布領域外に配置され、かつ前記シール材の硬化時ではシール材形成領域内に配置されることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  4. 前記スペーサは、前記シール材形成領域の幅方向の略中心に沿った分割線に沿って両脇に設置されていることを特徴とした請求項1記載の液晶表示装置。
  5. 前記スペーサは、このスペーサを前記基板に平行な面で切断した時の断面形状が流線形を有することを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  6. 前記封着の方法が、前記一対の基板をエアー加圧方式により封着するエアー加圧封着であることを特徴とする請求項1又は3記載の液晶表示装置。
  7. 前記液晶表示装置を駆動する駆動回路が、前記一対の基板のいずれか一方に配置され、前記シール材形成領域に前記駆動回路が配置されることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  8. スペーサを介して対向配置される一対の基板間に液晶層を挟持し、前記基板の外周に沿って矩形状に塗布したシール材にて前記一対の基板が封着される液晶表示装置において、
    前記一対の基板の一方に配置された前記スペーサは、シール材形成領域内に設置され、かつ前記シール材の幅を2等分する分割線によって分割された2つのシール材形成領域の両方の領域に設置され、
    前記スペーサは、前記分割線を境にして千鳥状に配置されることを特徴とする液晶表示装置。
  9. スペーサを介して対向配置される一対の基板間に液晶層を挟持し、前記基板の外周に沿って矩形状に塗布したシール材にて前記一対の基板が封着される液晶表示装置において、
    前記一対の基板の一方に配置された前記スペーサは、シール材形成領域内に設置され、かつ前記シール材の幅を2等分する分割線によって分割された2つのシール材形成領域の両方の領域に設置され、
    前記スペーサは、このスペーサを前記基板に平行な面で切断した時の断面形状が流線形を有し、この断面の長手方向と前記シール材の幅方向とがほぼ一致していることを特徴とする液晶表示装置。
  10. 2枚の基板の少なくとも一方に電極パターンを形成する工程と、
    前記2枚の基板の一方の基板にスペーサを設置する工程と、
    前記2枚の基板の一方の基板にシール材を矩形状に塗布する工程と、
    前記2枚の基板を前記電極パターンが内なるように所定の距離をもって重ねあわせる工程と、
    前記シール材を硬化させ前記2枚の基板を封着する工程と、
    封着した前記基板間に液晶を注入する工程とを備えた液晶表示装置の製造方法において、
    前記シール材の塗布時ではシール材塗布領域外に配置され、かつ前記シール材の硬化時ではシール材形成領域内に配置される前記スペーサは、このスペーサを基板に平行な面で切断した時の断面形状が流線形を有し、この断面の長手方向とこのスペーサと最短距離にある矩形状のシール材の一辺とがほぼ垂直の関係で設置されることを特徴とする液晶表示装 置の製造方法。
  11. 前記封着する工程がエアー加圧封着であることを特徴とする請求項10記載の液晶表示装置の製造方法。
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