JP4175614B2 - 保守用車分岐器停止装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、分岐器を備えた鉄道線路における保守用車のための安全運転装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
実開平3−50601号公報
【特許文献2】
特開平7−215215号公報
【特許文献3】
特開平9−48348号公報
【特許文献4】
特開平11−227604号公報
【特許文献5】
特開平11−227606号公報
従来、分岐器を備えた鉄道線路において、保守点検のために保守用車を走行させ、特に夜間において転線させる場合に、該分岐器のトングレール部による開通方向が判別し難く、そのため該分岐器手前で保守用車を一旦停車し、監督者が保守用車から降車して開通方向を確認してから保守用車の走行を行っていたが、このような確認方法は、分岐器の開通方向を確認して保守用車を走行させるまでに時間を要し、作業効率が悪いばかりでなく、開通方向の誤認等により異線方向に走行したり、或いは割り出し事故を誘発する等の恐れがあった。
【0003】
この問題を解決するために、該分岐器のトングレール部の転換に連動して回転する表示板で開通方向を表示する方法が、特許文献1にて提案されているが、この回転表示板による方法は、機構が複雑であり、且つ夜間は視認し難く、満足のいくものではなかった。
【0004】
そこで、本件発明者らにより、太陽電池と蓄電池による独立電源を備え、トングレール部の動きを切り換えるスイッチにより検出し、これによって分岐器の開通方向を、航空滑走路の誘導灯のように枕木上に数個づつ設置した両面発光型表示器(発光ダイオード内臓)を点滅発光させ、これにより分岐器の開通方向を明示する保守用車進路確認装置が特許文献2により提案済である。
【0005】
この装置は、保守用車に送信機を搭載し、この保守用車が夜間、電波を送信しつつ分岐器に接近すると、分岐器脇に設置した受信機がその電波を受信した場合にのみ、枕木上に設置した開通方向の発光体を点滅発光させ、保守用車の運転者に分岐器の開通方向を知らしめるものであり、この装置の使用により、分岐器の開通方向は、保守用車から比較的遠方より容易に識別でき、保守用車の運行がより効率的に行えるようになるものである。
更に、運転者による見落としや、誤認による割り出し事故防止のため、特許文献3〜5において、電波を使用した自動停止機能を有する割出防止装置が提案されている。
【0006】
【発明が解決する課題】
しかしながら、上記した割出防止装置によれば、情報の伝達距離が短く、保守用車に搭載した車上子が、地上の枕木上に設置した地上子の直上を通過するときのみしか分岐器の開通情報を伝達できないため、分岐器の進行方向が非開通で停止した場合、保守用車の停止位置は、地上子の位置を通過してしまい、分岐器が転換されて、進行方向が開通状態となっても、その情報を停止中の車両に伝達することができず、この停止状態を解除するためには、運転者が目視で分岐器の転換を確認しなければならない問題がある。このため、分岐器転換の誤認という人為的ミスを誘発する可能性があった。また、当該システムは、保守用車の分岐器前端からの進入には対処できず、異線進入を防止する手段を有しないものである。
【0007】
更に、当該システムでは、車体下部に設置する車上子がコントローラー等と電気的に接続される必要があり、その設置位置を可変にすることができないため、保守用車がその前後にレール運搬台車等を連接して走行する場合、制動開始時の車両の進行方向先端位置が一定でなく、前方への連接が長い場合には、進行速度によっては、制動が間に合わなくなる恐れがあった。
【0008】
本発明は、このような課題を解決して、運転者による見落しや、誤認等の人為的なミスによる異線侵入や割り出し事故を未然に防止する装置を提供すると共に、非開通状態で停止した保守用車に、分岐器の転換情報を伝達し、進行方向が開通した場合に、自動的に制動を解除できる手段を提供することにある。勿論、運転者の同意なしに、勝手に制動が解除されることは危険であるため、制動解除可能となったことを表示し、それを運転者が確認することで初めて制動が解除できるように構成したものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、鉄道線路における分岐器の切換操作に伴い分岐器の開通方向を表示する表示手段を備えた保守用車進路確認装置の前後位置に、保守用車からの電波を受信して、保守用車の軌道上の通過位置を夫々検知する検知手段を設け、この検知手段による軌道上の通過位置情報と、前記保守用車進路確認装置から得られる、分岐器の開通方向情報とを無線通信手段により保守用車に伝達し、該保守用車が分岐器後端からの進入の場合、保守用車の進入方向と分岐器の開通方向とが不整合の場合に、自動的に保守用車に制動をかけ、また、前記保守用車が分岐器前端からの進入の場合、保守用車の進行希望方向を保守用車内で選択することにより、その進行希望方向と分岐器の開通方向情報とが不整合の場合に、自動的に保守用車に制動をかけることを特徴とする保守用車分岐器停止装置に存する。
【0010】
また、本発明は、上記構成において、保守用車の制動状態の解除が、分岐器の転換に伴う新たな分岐器の開通方向情報に基づいて行われる確認操作により解除されることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、上記構成において、検知手段が、分岐器の位置から保守用車の所要制動距離以上離れた位置の軌道内に配置され、保守用車に備えた検知用受信機からの電波を受信する検知用アンテナと、保守用車が前記検知用アンテナを通過したとき、保守用車の軌道上の通過位置を検知する検知用受信機とから成り、無線通信手段が、軌道外の地上に設置され、前記検知用受信機からの保守用車の通過位置情報及び保守用車の進路確認装置から得られる分岐器の開通方向情報を送信する地上送信機と、保守用車に備えられて前記地上送信機からの電波を受信する受信機とから成ることを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、上記構成において、保守用車における検知用送信機の電源部として、太陽電池及び蓄電池の組合せによる独立した電源を用い、該検知用送信機を、保守用車に対し取付け、取外し可能な構成としたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下図面に基づいて、本発明の実施の形態を詳述する。
図1は、特許文献2において公知の保守用車進路確認装置を示す説明図であって、図1及び図2は、直進路Aと分岐路Bとを分岐器のトングレール部Cによって切り換えて直進路Aが開通している状態及び、分岐路Bが開通している状態を夫々示している。前記直進路Aにおけるトングレール部Cの後方位置の軌道内には、分岐器の前端方向X及び後端方向Yから同時に確認できる発光ダイオード内臓の両面発光型の表示器1を複数個適宜の間隔を存し直列的に配列してある。
【0014】
更に、前記トングレール部Cの後方位置の分岐路Bの軌道内には、前端方向X及び後端方向Zから同時に確認できる発光ダイオード内蔵の両面発光型の表示器2を複数個適宜の間隔を存し直列的に配置してある。
本例では、3個の表示器を約2mの間隔で配置した場合を示している。前記トングレール部Cには、その切り換え作動に連動して、電気回路を切り換える切り換えスイッチ3,4が配置にあると共に、該トングレール部Cの位置の側方の軌道外には、後述する制御部5を配置し、該制御部5と各表示器1及び2とは、図示しないが切り換え用の切り換えスイッチ3、4を介して電気的に接続されている。尚、前記切替スイッチ3,4として、リミットスイッチの他に、磁気近接スイッチ等も使用可能である。
【0015】
図3は、保守用車Dの正面図を示しており、該保守用車Dの屋上には、アンテナ6と送信機7から成る送信部が架台8により搭載設置され、且つ、前記送信機7は、運転者が送信の制御をするための手元スイッチ9と電気的に接続している。
【0016】
図4は、前記制御部5を示し、該制御部5は、箱体10とこれを地上に支持する支柱11とアンテナ12から成り、前記箱体10の内部には、受信機13と蓄電池14と制御回路15が内蔵され、更に、前記箱体10の上部には、太陽電池16が約45度の角度で設置されている。
【0017】
次に上記した保守用車進路確認装置の作動について説明する。
日中は、太陽の光を受けて太陽電池16が発電し、この発電により蓄電池14を充電する。日没後、前記太陽電池16の発電電圧が一定レベルまで低下した時点で蓄電池14により、該受信機13は、受信可能状態となる。この状態において、軌道上を走行する前記保守用車Dが、これに搭載した送信機7から電波を送信しつつ前記制御部5に接近すると、到達電波が一定のレベルに達した時点、例えば制御部5から100m離れた時点で、前記受信機13は受信状態となり、前記制御回路15で点滅信号を発生する。この点滅信号が、前記切り換えスイッチ3,4を経由して、分岐器の開通している方向に配置した該表示器1又は2を点滅発光させる。即ち直進路Aが開通している図1の場合には、表示器1を点滅発光させ、分岐路Bが開通している図の場合には、表示器2を点滅発光させ、これによって、保守用車Dの運転者が該分岐器の開通方向を識別することができる。
【0018】
前記分岐器の通過後、前記保守用車Dが前記分岐器から遠ざかり、該送信機7からの送信電波を該受信機13で受信できなくなると、表示器12の点滅発光が停止する。
【0019】
以上は、出願人がさきに提案した特許文献2において公知の保守用車進路確認装置について述べたが、本発明は上記した保守用車進路確認装置に併設することにより、従来公知の問題点を解消したもので、図5乃至図8は、その実施の形態例を示したもので、以下これらの図に基づいて詳述する。
【0020】
図5及び図6において、上記した保守用車進路確認装置は参照符号Pで示す。該装置Pの分岐器の前端方向Xには、前記トングレール部Cの先端位置から保守用車の制動に必要な距離(以下所要制動距離と称する)L1以上、例えばその先端位置から60m以上離れた位置の軌道内に、検知用アンテナ17を配置し、該検知用アンテナ17から数m離れた軌道外に、該検知用アンテナ17と電気的に接続された検知用受信機20が配置してあり、この検知用受信機20から約30m離れた分岐器に近い位置の軌道外には、地上送信機22を配置し、該地上送信機22は、前記検知用受信機20と電気的に接続されていると共に、分岐器の脇に設置した前記保守用車進路確認装置Pにおける制御部5の近くに設置したシステム制御箱24とも電気的に接続されている。尚、前記システム制御箱24は、保守用車進路確認装置Pにおけるトングレール部Cの切り換えに伴う切換スイッチ3,4のON,OFF信号を用いて分岐器の開通方向情報を出力する機能を備えてあり、これが前記制御部5に対しても電気的に接続されている。
【0021】
一方、直進路A及び分岐路Bの夫々の分岐器の後端方向Y、Zには、トングレール部Cの先端位置から保守用車の所要制動距離L2以上、例えば60m以上離れた位置の軌道内に、検知用アンテナ18,19が夫々を配置してあり、該検知用アンテナ18,19から数m離れた位置の直進路Aと分岐路Bに挟まれた軌道外に、前記検知用アンテナ18,19と電気的に接続された検知用受信機21が配置してあり、この検知用受信機21から約30m離れた分岐器に近い位置の直進路Aと分岐路Bに挟まれた軌道外には、地上送信機23を配置し、該地上送信機23は、前記検知用受信機21と電気的に接続されていると共に、該分岐器の脇に設置した前記保守用車進路確認装置Pにおける制御部5の近くに設置する前記システム制御箱24に対しても電気的に接続され、従って、分岐器の開通方向情報は、システム制御箱24を介して、地上送信機22,23に伝送される。
尚、分岐器前端方向X及び後端方向Y,Zに夫々設置する地上送信機23,23は、システム制御箱24の内部に収納しても良い。
【0022】
また、保守用車Dにおいては、如何なる連結形態においても、その編成の最前端と最後端とに、隣接線路まで到達しない極めて低出力の検知用送信機25,26が夫々配設してあり、この検知用送信機25,26は、乾電池または太陽電池と蓄電池の組合せから成る独立した電源部を有しており、これら電源部が、後記に図8に基づき詳述するように保守用車に対し、容易に取付け、取出し可能な構成とするようにしてもよい。
【0023】
また、前記保守用車Dの車内には、電源部及び制動装置と電気的に接続された車内受信箱27が配置してある。この車内受信箱27には、図示しないが前記地上送信機22,23からの送信電波を受信する受信機と、保守用車Dの制動装置を作動する作動回路が内蔵されており、前記車内受信箱27は所要の手段により、例えば箱裏面の装着した強力磁石により保守用車の壁面に取付けられる。
【0024】
車内受信箱27は、図7に示すように、箱表面に、表示用赤色発光ランプ28と表示用緑色発光ランプ29、右側選択ボタン30、左側選択ボタン31、警報ブザー32、確認ボタン33、後進ボタン34及び電源ボタン37が配置され、箱側面には車内電源との接続コネクタ35及び保守用車制動装置との接続コネクタ36が配置されており、該車内電源との接続コネクタ35を介して、該保守用車の車内電源(直流24V)と、また、該保守用車制動装置との接続コネクタ36を介して、該保守用車制動装置と夫々電気的に接続されている。
【0025】
次に、上記した構成の動作について説明する。
既に詳述したように、夜間、保守用車進路確認装置Pにおいて、制御部5が蓄電池14により受信可能状態となり、これによって制御部5と電気的に接続しているシステム制御箱24を介して検知用受信機20,21及び地上送信機22,23も作動可能状態となる。
【0026】
この状態において、保守用車Dが、図5で示すように、分岐器の前端方向Xから進入すると、進行方向の前端の検知用送信機26が検知用アンテナ17の直上を通過すると同時に、検知用受信機20が前記検知用送信機26の電波を受信し、保守用車Dの通過位置情報として地上送信機22へ伝達する。すると、該地上送信機22は、保守用車Dに対し、この通過位置情報と、すでに述べたように、前記システム制御箱24を介して受容している分岐器の開通方向情報とを同時に送信し、この地上送信機22からの送信電波は、該保守用車Dの車内受信箱27に内蔵の受信機で受信される。
【0027】
すると、該車内受信箱27(図7に明示)の直進路用の右側選択ボタン30と分岐路用の左側選択ボタン31が同時に点滅発光すると同時に警報ブザー32が間欠鳴動する。この状態は、該保守用車Dが分岐器の前端方向Xから進入していることを示し、該保守用車Dの運転者が、これから進行しようとする方向の選択ボタン30又は31を選択して押すまで継続する。例えば、前記分岐器において図1で示すように、直進路Aが開通状態にあるとき、この状態は、該分岐器の前端方向Xから見て右側が開通していることとなり、この時、右側選択ボタン30を押すと、警報ブザー32の間欠鳴動が停止し、左側選択ボタンが消灯すると共に、右側選択ボタンが連続点灯となる。この状態は、該分岐器の開通方向と該保守用車Dの進行希望方向が整合した正常状態にあるので、前記車内受信箱27の表示用緑色発光ランプ29が点灯すると共に制動装置が作動せず、従って保守用車Dには非常制動は掛からず、そのまま進行できる。
【0028】
上記に対し、前記分岐器により、図2に示すように、分岐路Bが開通状態にあるとき、この状態は、該分岐器の前端方向Xから見て左側が開通していることとなり、この時、直進路用の右側選択ボタン30を押すと、警報ブザー32は連続鳴動に変わり、左側選択ボタンが消灯すると共に、右側選択ボタンが連続点灯する。同時にこの状態は、該分岐器の開通方向と該保守用車Dの進行希望方向が不整合の異常状態となる。従って、車内受信箱27の表示用赤色発光ランプ28が点灯すると共に、制動装置が作動して前記保守用車Dに非常制動が掛かり停止する。
【0029】
この停止状態は、次に前記分岐器が転換されるまで継続する。そして前記分岐器が転換され、直進路Aが開通状態になった時点で、分岐器転換情報即ち分岐器の新たな開通方向情報がシステム制御箱24を介して地上送信機22から送信され、これを車内送信箱27が受信すると、該車内受信箱27の表示が次の通りに変化する。即ち、警報ブザー32の連続鳴動が間欠鳴動に変化すると同時に、表示用赤色発光ランプ28が消灯し、表示用緑色発光ランプ29が点灯すると共に、確認ボタン33が点滅を開始する。この状態では依然として保守用車Dの制動は解除されず、該保守用車Dは停止した状態におかれる。
【0030】
この状態で、点滅発光中の前記確認ボタン33を押すと、警報ブザー32の間欠鳴動が停止すると同時に、制動装置の作動が解除されて、保守用車Dの進行を開始することができ、これにより、保守用車の異線進入を未然に防止することができる。次いで、保守用車Dが前記分岐器を通過し、分岐器の後端に設置した検知用アンテナ18又は19上を通過すると、地上のシステムがクローズすると共に、地上送信機23よりシステムクローズ信号が送信され、これを前記車内送信箱27で受信すると、車内受信箱27の全ての表示が全てリセットされる。
【0031】
次に、図6で示すように、保守用車Dが分岐器の後端方向Yから進入する場合の動作を説明する。即ち保守用車Dが後端方向Yから進入すると、保守用車Dの進行方向の前端の検知用送信機25が検知用アンテナ18の直上を通過すると同時に、検知用受信機21が前記検知用送信機25の電波を受信し、保守用車Dの通過位置情報として地上送信機23へ伝達する。すると、前記地上送信機23は、前記保守用車Dに対し、この通過位置情報と、前記システム制御箱24を介してすでに受容している分岐器の開通方向情報とを同時に送信し、この地上送信機23からの送信電波は、前記保守用車Dの車内受信箱27に内蔵の受信機で受信される。
【0032】
例えば、前記分岐器において、図1で示すように、直進路Aが開通状態にあるとき、この状態は、該保守用車Dの進行方向が開通している状態であるので、前記車内受信箱27の表示用緑色ランプ29が点灯し、且つ、保守用車Dの制動装置は作動せず、そのまま進行できる。これに対し、前記分岐器において、図2で示すように、分岐路Bが開通状態にあるとき、この状態は、保守用車Dの進行方向が非開通の状態で、異常状態である。
【0033】
この状態で、前記車内受信箱27の警報ブザー32が連続鳴動すると共に、表示用赤色発光ランプ28が点灯し、且つ異常信号により、前記保守用車Dの制動機構が作動して非常制動が掛かり停止し、この停止状態は、次に該分岐器が転換されるまで継続する。前記分岐器が転換され、直進路Aが開通状態になった時点で、該地上送信機23から分岐器の転換情報即ち新たな開通方向情報が送信され、これを車内受信箱27で受信する。すると、該車内受信箱27は次の通りに作用する。
【0034】
即ち、警報ブザー32の連続鳴動が間欠鳴動に変化すると同時に、表示用赤色発光ランプ28が消灯し、表示用緑色発光ランプ29が点灯すると共に、確認ボタン33が点滅を開始する。この状態では、前記保守用車Dは停止したままにおかれるが、この状態で点滅発光中の該確認ボタン33を押すと、警報ブザー32の間欠鳴動が停止すると同時に、制動装置が解除され、保守用車Dの進行が開始できる。
【0035】
次いで保守用車Dが分岐器を通過し、分岐器の前端位置に設置した検知用アンテナ17上を通過すると、地上のシステムがクローズすると共に、地上送信機22よりシステムクローズ信号が送信され、該車内受信箱27で受信すると、該車内受信箱27の全ての表示がリセットされる。
【0036】
上記した作用は、保守用車Dが分岐器後端方向Zから進入する場合も同様である。
【0037】
次に、保守用車Dが分岐器後端Y又はZから進入し、分岐器を通過後、分岐器の前端位置に設けた検知用受信アンテナ17上を通過する前に、後進する場合の動作を説明する。
即ち保守用車Dが、分岐器の後端方向Y又はZから進入し、該分岐器を通過した後、その前端位置の検知用受信アンテナ17上を通過する前に、後進する場合、保守用車Dを一旦停車させる。この状態で車内受信箱27の後進ボタン34を押すと、前記車内受信箱27の右側選択ボタン30と左側選択ボタン31とが同時に点滅発光すると共に、警報ブザー32を間欠鳴動する。この動作は、後進ボタン34が点灯することを除き、分岐器の前端方向Xから進入する場合と同様の動作であり、以後、分岐器の前端方向Xからの進入時と同様の動作を行う。
【0038】
図8は、保守用車Dにおける検知用送信機の電源部として、太陽電池及び蓄電池の組合せによる独立した電源を用い、該検知用送信機を、保守用車に対し取付け、取外し可能な構成とした発明の実施の1例を示す。即ち、保守用車Dに対し、一方の検知用送信機25及び電源部44とを夫々容易に取付け、取外し可能な構成とした状態の一部省略した側面図を示し、アンテナ6を有する送信機7は、筺型の送信機カバー7aにより保護された状態で、例えば車両を連結するための連結具40に対し、ボルトナットから成る固定治具41により保守用車Dの先端に取外し可能に取り付けられ、また、太陽電池42と蓄電池43の組合せから成る電源部44は、強力な磁石45により保守用車Dの的書に図示の例では、その上面に取外し可能に取付けられ、該電源部44は、リード線46を介して該送信機7に接続されている。
尚、図示を省略したが、他方の検知用送信機26及び電源部44は、保守用車Dの後部に同様にして取り付けられる。
【0039】
【発明の効果】
以上、詳記したように、請求項1に記載の発明によれば、保守用車の軌道上の通過位置情報と分岐器の開通方向情報とを通信手段を介して、保守用車に伝達し、保守用車において受信した前記2つの情報により制動装置を制御して、分岐器後端からの進入において、進行方向が非開通の場合、自動的に保守用車に制動を掛けることにより、保守用車操作員の見落としによる割出し事故の発生を未然に防止することができ、また、分岐器前端からの進入においては、進行希望方向が非開通状態の場合、自動的に保守用車に制動を掛けることにより、誤って反対方向へ進入する、異線進入を未然に防止することができて、保守用車は安全な運行ができるという利点を有する。
【0040】
また、請求項2に記載の発明によれば、停止状態にする保守用車の制動は、運転者の確認操作によってはじめて解除されるので、運転者の同意なしに、勝手に制動が解除されることによる危険を防止することができる。
【0041】
また、請求項3及び請求項4に記載の発明によれば、保守用車がその前後にレール運搬台車等を連設して走行する場合でも、検知用送信機を、常に車両編成の最先端及び最後端位置に取付けることができて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 保守用車進路確認装置における直進路の開通状態を示す平面図。
【図2】 保守用車進路確認装置における分岐路の開通状態を示す平面図。
【図3】 保守用車の正面図。
【図4】 設置状態の制御部の側面図。
【図5】 保守用車進路確認装置に併設した本発明装置の平面図。
【図6】 保守用車進路確認装置に併設した本発明装置の他の側面図。
【図7】 車内受信箱の斜視図。
【図8】 保守用車の後部側を省略した側面図。
【符号の説明】
A 直進路
B 分岐路
C トングレール
D 保守用車
P 保守用車進路確認装置
1,2 表示器
3,4 切り替えスイッチ
5 制御部
6 アンテナ
7 通信機
13 受信機
14,43 蓄電器
16,42 太陽電池
17,18,19 検知用アンテナ
20,21 検知用受信機
22,23 地上送信機
24 システム制御箱
25,26 検知用送信機
27 車内受信箱
41 固定治具

Claims (4)

  1. 鉄道線路における分岐器の切換操作に伴い分岐器の開通方向を表示する表示手段を備えた保守用車進路確認装置の前後位置に、保守用車からの電波を受信して、保守用車の軌道上の通過位置を夫々検知する検知手段を設け、この検知手段による軌道上の通過位置情報と、前記保守用車進路確認装置から得られる、分岐器の開通方向情報とを無線通信手段により保守用車に伝達し、該保守用車が分岐器後端からの進入の場合、保守用車の進入方向と分岐器の開通方向とが不整合の場合に、自動的に保守用車に制動をかけ、また、前記保守用車が分岐器前端からの進入の場合、保守用車の進行希望方向を保守用車内で選択することにより、その進行希望方向と分岐器の開通方向情報とが不整合の場合に、自動的に保守用車に制動をかけることを特徴とする保守用車分岐器停止装置。
  2. 請求項1における保守用車の制動状態の解除が、分岐器の転換に伴う新たな分岐器の開通方向情報に基づいて行われる確認操作により解除されることを特徴とする保守用車分岐器停止装置。
  3. 検知手段が、分岐器の位置から保守用車の所要制動距離以上離れた位置の軌道内に配置され、保守用車に備えた検知用受信機からの電波を受信する検知用アンテナと、保守用車が前記検知用アンテナを通過したとき、保守用車の軌道上の通過位置を検知する検知用受信機とから成り、無線通信手段が、軌道外の地上に設置され、前記検知用受信機からの保守用車の通過位置情報及び保守用車の進路確認装置から得られる分岐器の開通方向情報を送信する地上送信機と、保守用車に備えられて前記地上送信機からの電波を受信する受信機とから成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の保守用車分岐器停止装置。
  4. 保守用車における検知用送信機の電源部として、太陽電池及び蓄電池の組合せによる独立した電源を用い、該検知用送信機を、保守用車に対し取付け、取外し可能な構成としたことを特徴とする請求項3に記載の保守用車分岐器停止装置。
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