JP5046806B2 - 保守用車両による編成車両の制御システム - Google Patents

保守用車両による編成車両の制御システム Download PDF

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Description

この発明は、新幹線等の車両が走行する線路を移動して保守作業を行う保守用車両により編成される編成車両の制御システムに関する。
従来より、新幹線等の車両(以下、列車ともいう。)が走行する線路において、該列車が走行しない夜間等の時間帯に保守用車両を移動させて、前記線路のレール又は枕木の点検及び交換や、バラストの突き固め作業や、架線の点検及び張替え作業等の保守作業が行われている(特許文献1参照)。この場合、保守基地では、複数の保守用車両を連結器により物理的に連結して連結編成の編成車両を編成し、前記保守作業の対象となる線路区間に前記編成車両を移動させた後に、前記線路区間において、前記連結編成、あるいは、前記各保守用車両の連結状態を解除した非連結編成にて前記保守作業を行う。
実開平5−91101号公報
ところで、編成車両を編成する各保守用車両は、前記編成車両がどのような編成(例えば、各保守用車両の編成順や、各保守用車両の車両長及び連結器の長さを含めた編成車両の長さ(編成長)や、編成が連結編成又は非連結編成であるか否かの各種情報)であるのかを認識していない。
また、前記各保守用車両が自走可能な動力車両である場合に、前記各動力車両は、線路上での各動力車両の衝突を防止するための制御(衝突防止制御)と、該線路上において予め設定された進路の外に動力車両が進出することを防止するための制御(進出防止制御)とを個別に行うことが可能である。しかしながら、前記各保守用車両は、前記編成車両の編成を認識していないので、例えば、前記編成が連結編成である場合において、前記衝突防止制御や前記進出防止制御が車両毎に個別に機能すると、前記編成車両は、前記進路上を所定の進行方向に確実に移動することができず、保守作業を安全に且つ効率よく行うことができない。
この発明は、このような問題を考慮してなされたものであり、編成車両を確実に移動させることが可能になると共に、保守作業をより安全に且つ効率よく行うことを可能とする編成車両の制御システムを提供することを目的とする。
この発明に係る保守用車両による編成車両の制御システムは、
複数の保守用車両により編成される編成車両のうち、少なくとも1の保守用車両に搭載され、前記編成車両での前記各保守用車両の編成に関わる編成情報を出力する編成情報出力装置と、
前記1の保守用車両に搭載され、前記編成情報に基づいて、線路上で前記編成車両が移動するように前記1の保守用車両を制御する車両制御装置と、
を有することを特徴とする。
この発明によれば、編成車両中の前記1の保守用車両のみが編成情報を認識することにより、前記1の保守用車両に搭載された車両制御装置は、編成情報出力装置から出力された編成情報に基づいて、線路上で前記編成車両が移動できるように前記1の保守用車両を制御する。
これにより、前記編成車両中の他の保守用車両が前記編成情報を認識していなくても、前記線路上で前記編成車両を編成する各保守用車両を一体的に且つ確実に所定の進行方向に移動させることが可能となるので、保守作業をより安全に且つ効率よく行うことが可能となる。
図1は、この実施形態に係る制御システム10の構成ブロック図である。
この制御システム10は、一例として、新幹線等の列車の停車駅である駅構内、あるいは、駅構内と駅構内との間の駅中間における線路12上を走行し且つ複数の保守用車両14a、14bにより編成される編成車両14に適用される。
編成車両14は、列車が線路12上を走行する日中は、当該列車との衝突を回避する目的で、前記駅構内又は前記駅中間の線路12の保守管理を担当する図示しない保守区事務所の保守基地等に収容され、前記列車が走行しない夜間等の時間帯には、前記保守基地を出発して、線路12上を移動しながら所定の保守作業を行う。すなわち、図1の場合には、保守作業の際に、前記保守基地内に収容された複数の保守用車両のうち2両の保守用車両14a、14bを連結器64により物理的に連結して連結編成の編成車両14を編成した後に、前記保守作業の対象となる線路12上の所定区間にまで編成車両14を移動させ、該連結編成の状態、あるいは、連結器64による連結を解除した非連結編成の状態にて、前記保守作業を行う。
なお、前記保守作業とは、前記列車が走行しない夜間等の時間帯に、線路12を構成するレール又は枕木の点検及び交換や、線路12が配置される図示しない道床を構成するバラストの突き固め作業や、架線の点検及び張替え作業等をいう。また、線路12は、2本のレールを所定間隔離間して平行に配置することにより構成されるが、各レールには所定長毎に継目が存在し、この継目にプラスチック等の電気絶縁物(絶縁物)62が挿入されている。図1では、絶縁物62を誇張して図示している。
図1において、編成車両14を編成する保守用車両14a、14bは、線路12上を自走可能なディーゼル機関車等の動力車両であり、略同一の構成を備えている。
すなわち、動力車両である保守用車両14a、14b内には、処理部26、割出防止制御部(進出防止制御部)28及び衝突防止制御部30を有する車両制御装置16と、無線通信部(無線通信装置)20と、データ出力部22と、データベース部24と、GPS受信部38と、速度センサ42と、タッチパネルモニタ(編成情報出力装置)44と、スピーカ46と、ブレーキ装置48と、車上子50とがそれぞれ搭載されている。また、前記保守作業の複数の作業員のうち、その責任者のみがハンディターミナル(HT)34を所持している。図1は、前記責任者を含む作業員が保守用車両14aに乗車し、他の作業員が保守用車両14bに乗車した場合を図示しており、従って、編成車両14では、複数の保守用車両14a、14bのうち1台の保守用車両14aのみにHT34が搭載される。
ここで、無線通信部20は、自己の動力車両(自車両)のアンテナ18及び無線52を介して他の動力車両(他車両)の無線通信部20と無線通信が可能である。
HT34は、保守区事務所に配置される保守区端末から保守用車両14aに関わる各種情報をダウンロードする。これらの情報は、データ出力部22を介してデータベース部24に格納されている情報と参照及び比較される。
この場合、前記ダウンロードされる情報には、保守用車両14aの線路12上での保守用車両14aの移動経路(進路)の計画表(進路計画表)が記載されているデータ(進路情報データ)が含まれる。また、データベース部24内には、配線図データが格納されている。
なお、前記配線図データとは、前記駅構内又は前記駅中間における線路12の配置を表わすデータである。また、前記進路情報データとは、前記進路計画表中の保守用車両14aの進路を示すデータである。
また、HT34は、前記保守作業中における前記責任者の操作によって、前記駅PRCに対し保守用車両14aが移動可能な進路の設定又は解除を要求することも可能である。前記駅PRCは、HT34からの要求に基づいて、保守用車両14aが線路12上で移動可能な進路の設定又は解除を行い、前記設定又は前記解除が完了したときには、完了を示す要求応答を無線54を介してHT34に送信する。HT34は、前記要求と、アンテナ32を介して受信した前記要求応答とを、前記進路の設定又は解除に関わる進路情報としてデータ出力部22を介し処理部26に出力する。
なお、前記進路は、HT34を搭載する保守用車両14aが移動可能な線路12上の所定区間をいい、前記駅PRCは、線路12上の絶縁物62間や、図示しない分岐器間、あるいは、絶縁物62と前記分岐器との間のみならず、これらの区間を形成する絶縁物62及び/又は前記分岐器を越えた他の区間までを、進路として設定し、あるいは、解除することが可能である。
GPS受信部38は、図示しないGPS衛星から無線56及びアンテナ36を介し受信したGPS信号に基づくPPS信号(Pulse Per Second)信号を生成し、このPPS信号を基準信号として処理部26に出力する。なお、前記PPS信号は、無線通信部20における無線通信の同期信号として利用される。
データベース部24には、前述した配線図データ及び進路情報データの他にも、編成車両14を編成する保守用車両14a、14b(動力車両)の識別番号を示す車両IDや、保守用車両14a、14bの車両長が格納されている。なお、車両ID及び車両長は、前記保守基地内で編成車両14を編成した際に、前記責任者又は他の作業員によるタッチパネルモニタ44の入力操作によってデータベース部24に格納される。
また、他の方法として、前記保守基地内に収容される複数の保守用車両の車両ID及び車両長をデータベース部24に予め格納させておき、編成車両14の編成時における前記作業員のタッチパネルモニタ44の操作の際に、該タッチパネルモニタ44にこれらの車体ID及び車両長を表示させ、前記責任者又は前記他の作業員に選択させることも可能である。この場合、選択された車体ID及び車両長のデータは、編成情報として処理部26に出力され、あるいは、データベース部24に格納される。
データ出力部22は、データベース部24に格納された配線図データ、進路情報データ、車両ID及び車両長を処理部26に出力し、あるいは、これらのデータを無線通信部20、アンテナ18及び無線52を介して他の動力車両に送信する。また、HT34が搭載された保守用車両14aのデータ出力部22は、HT34からの進路情報も処理部26に出力するか、あるいは、前記進路情報を無線通信部20、アンテナ18及び無線52を介して他の保守用車両14bに送信する。
速度センサ42は、車輪40の回転数に応じた自車両の速度を車速パルスとして処理部26に出力する。保守用車両14a、14b下方に配置された車上子50は、線路12に沿って所定間隔(例えば、線路12を含む路線の起点から1km間隔)に配置された地上子58を無線60を介して検知し、その検知信号を処理部26に出力する。
タッチパネルモニタ44は、保守作業の責任者を含めた作業員の入力操作に起因して編成車両14の編成に関わる編成情報を処理部26に出力する。
すなわち、前記保守基地内に収容された複数の保守用車両のうち2両の保守用車両14a、14bを連結器64で物理的に連結して編成車両14を連結編成とした場合や、線路12上で連結器64による保守用車両14a、14bの連結状態を解除して編成車両14を非連結編成とした場合や、非連結編成の編成車両14を再び連結編成とした場合(再編成)に、前記作業員(主として、前記責任者)は、自らが乗車する保守用車両14a、14bのタッチパネルモニタ44を操作して、編成車両14を編成する保守用車両14a、14bに関わる情報(車両の種類(型式)、車両の番号(車両ID)又は車両長)や、編成の状態(編成車両14を編成する保守用車両14a、14bの車両数、保守用車両14a、14bの編成順、連結編成又は非連結編成の別)を入力し、タッチパネルモニタ44は、前記作業員により入力された上記の各内容を編成情報として処理部26に出力する。
なお、以下の説明では、HT34が搭載される保守用車両(図1では保守用車両14a)のタッチパネルモニタ44を前記責任者が操作し、該タッチパネルモニタ44が編成情報を処理部26に出力する場合について説明する。
車両制御装置16の処理部26は、保守用車両14a、14bの各部から入力される情報に基づいて、下記の処理を行う。
処理部26は、データ出力部22からの配線図データ、進路情報データ、進路情報、車両ID及び車両長をタッチパネルモニタ44に出力する。また、処理部26は、GPS受信部38からのPPS信号に基づいて無線通信部20での他車両との無線通信のタイミングを取る(送信の同期を取る)。
さらに、処理部26は、速度センサ42からの車速パルスに基づいて、前回の現在位置(例えば、100ms前の位置)から現在時刻までの100ms間の自車両の走行距離や進行方向を算出し、この走行距離を100msで除することで自車両の車速を算出する。さらにまた、処理部26は、前記走行距離と前回の現在位置とに基づいて前記現在時刻での自車両の現在位置も算出する。従って、処理部26は、算出した前記車速及び前記現在位置もタッチパネルモニタ44に出力することができる。またさらに、処理部26は、車上子50からの検知信号により自車両の現在位置の補正も行う。
また、処理部26は、自車両の情報(車速及び進行方向(速度)、現在位置、車両ID及び車両長)を無線通信部20、アンテナ18及び無線52を介して他車両にも送信することが可能である。従って、他車両の処理部26は、無線52、アンテナ18及び無線通信部20を介して受信した前記自車両の情報を前記他車両のタッチパネルモニタ44に出力することができる。
この場合、一方の車両が保守用車両14aであり且つ他方の車両が保守用車両14bである場合に、一方の車両(保守用車両14a)の処理部26は、保守用車両14aの各情報及びHT34が取得した保守用車両14aの進路情報を、無線通信部20及びアンテナ18を介して無線52により他方の車両(保守用車両14b)に送信し、さらに、前記編成情報を示す各保守用車両14a、14bの車体IDを編成車両14の編成順に保守用車両14bに送信する。一方、他方の車両の処理部26は、該他方の車両の各情報を無線通信部20及びアンテナ18を介して無線52により一方の車両に送信する。
これにより、一方の車両の処理部26は、前記編成情報中の編成車両14における編成順と、前記編成情報中の車体IDに応じた一方の車両(保守用車両14a)及び他方の車両(保守用車両14b)の車両長と、受信した他方の車両の現在位置、車速及び進行方向と、前記一方の車両の現在位置、車速及び進行方向とに基づいて、両車両及び連結器64を含む編成車両14の全長(編成長)と、編成車両14の進行方向と、該進行方向における編成車両14の先頭車両の位置(先頭位置)とを算出し、算出結果をタッチパネルモニタ44、割出防止制御部28及び衝突防止制御部30に出力することが可能である。
一方、他方の車両の処理部26は、受信した各車両IDに応じた車両ID及び車両長がデータベース部24に記憶されていれば、前記一方の車両の車両長、現在位置、車速及び進行方向と、前記他方の車両の車両長、現在位置、車速及び進行方向とに基づいて、編成車両14の編成長と、編成車両14の進行方向と、該進行方向における編成車両14の先頭位置とを算出し、算出結果をタッチパネルモニタ44、割出防止制御部28及び衝突防止制御部30に出力することが可能である。
従って、一方の車両(保守用車両14a)は、編成情報及び進路情報を認識し、該一方の車両と他方の車両(保守用車両14b)との無線通信によって、両車両は、編成情報及び進路情報を共有することになる。
各保守用車両14a、14bの割出防止制御部28は、編成車両14が連結編成である場合には、自車両の速度(車速及び進行方向)と、編成車両14の先頭位置と、進路情報(保守用車両14aの進路)とに基づいて、編成車両14が前記進路の外に進出するおそれがある(割出のおそれがある)と判定した場合に、タッチパネルモニタ44及びスピーカ46に割出の回避を警告するための警報信号を出力すると共に、ブレーキ装置48にブレーキ信号を出力する。
また、割出防止制御部28は、編成車両14が非連結編成である場合には、自車両の速度(車速及び進行方向)及び現在位置と、進路情報(保守用車両14aの進路)とに基づいて、自車両が前記進路の外に進出するおそれがある(割出のおそれがある)と判定した場合に、タッチパネルモニタ44及びスピーカ46に割出の回避を警告するための警報信号を出力すると共に、ブレーキ装置48にブレーキ信号を出力する。
一方、各保守用車両14a、14bの衝突防止制御部30は、編成車両14が非連結編成である場合には、両車両の速度及び現在位置を比較して、衝突するおそれがあるか、あるいは、衝突するおそれはないがそのような状態になりつつあると判定した場合に、タッチパネルモニタ44及びスピーカ46に対して衝突の回避を警告するための警報信号を出力すると共に、ブレーキ装置48にブレーキ信号を出力する。また、衝突防止制御部30は、編成車両14が連結編成である場合には、処理部26からの情報の入力に関わりなく、連結編成の保守用車両14a、14b間での衝突防止制御を停止する。
タッチパネルモニタ44及びスピーカ46は、割出防止制御部28又は衝突防止制御部30からの警報信号に基づいて、自車両が割出しを行うか、あるいは、自車両と他車両との衝突が発生するおそれがあることを、画面表示又は音声により、自車両に乗車している作業員に通知する。
ブレーキ装置48は、割出防止制御部28又は衝突防止制御部30からのブレーキ信号に基づいて、各車輪40にブレーキ制動を行って保守用車両14a、14bを強制的に停車させる。
ところで、図1は、編成車両14の一例であり、制御システム10では、図2A〜図2Dに示す編成車両14にも適用可能である。なお、図2A〜図2Dでは、いずれの編成車両14も図面の左側から右側に進行するものとして図示している。
図2Aは、5台の動力車両の保守用車両14a〜14eを連結器64で連結した連結編成の編成車両14を図示している。この場合、HT34(図1参照)は、保守用車両14a〜14eのうち、いずれか1台の動力車両に搭載され、各保守用車両14a〜14e間では、無線通信により互いの車両に関わる情報や、編成情報及び進路情報を送受信することが可能である。
図2Bは、保守用車両14d、14eが動力車両であり、保守用車両14a〜14cが非動力車両である連結編成の編成車両14を図示している。この場合、HT34は、保守用車両14d又は保守用車両14eに搭載され、各保守用車両14d、14e間では、無線通信により互いの車両に関わる情報や、編成情報及び進路情報を送受信することが可能である。また、非動力車両は、動力車両によって移動可能な非自走の車両であり、このような非動力車両としては、例えば、交換用のバラストやレールを運搬するためのトロ車両がある。
なお、前記非動力車両は、運搬物の種類及び保守作業の内容によって異なる車両長のものが用いられるので、データベース部24には、非動力車両に関して、動力車両のような車体IDは特に付与せず、予め複数の車両長のデータのみを格納させておき、編成車両14の編成時において、前記作業員のタッチパネルモニタ44の操作の際に、前記複数の車両長のデータのうち、いずれかのデータを選択させて、選択されたデータを編成情報の一部として処理部26に出力させることが望ましい。
前述したように、非動力車両には車体IDが付与されないので、複数の非動力車両を連結して編成車両14を編成する場合には、前記責任者は、前記各非動力車両を連結させたときの全長を車体長を示すデータとして選択することも可能である。この場合、タッチパネルモニタ44及び処理部26は、複数の非動力車両であっても、非動力車両の1両分の車両長として認識することになる。
従って、図2Bにおいて、各保守用車両14d、14e間で送受信される編成情報は、保守用車両14d、14eの車体IDと、トロ車両である保守用車両14a〜14cの車両長とである。すなわち、各保守用車両14d、14eの処理部26は、前記車体IDに応じた保守用車両14d、14eの車両長及び前記トロ車両の車両長等に基づいて、編成車両14の先頭位置を算出し、算出した前記先頭位置を割出防止制御部28及び衝突防止制御部30に出力する。
図2Cは、保守用車両14eが動力車両であり、他の保守用車両14a〜14dが非動力車両である連結編成の編成車両14を図示している。この場合、HT34は、保守用車両14eに搭載され、保守用車両14a〜14dは、例えば、トロ車両である。この場合にも、保守用車両14a〜14dに関して、データベース部24に予め複数の車両長のデータを格納させておき、前記作業員のタッチパネルモニタ44の操作時に、前記複数の車両長のデータのうち、いずれかのデータが選択できるようにすることが望ましい。
図2Dは、5台の動力車両の保守用車両14a〜14eを連結器64で連結させずに非連結編成とした編成車両14を図示している。この場合、HT34は、保守用車両14a〜14eのうち、いずれか1台の動力車両に搭載され、各保守用車両14a〜14e間では、無線通信により互いの車両に関わる情報や、編成情報及び進路情報を送受信することが可能である。
図3A〜図3Cは、割出防止制御部28(図1参照)による割出防止制御(進出防止制御)を図示したものであり、図4Aは、編成車両14における設定進路上での移動を図示したものであり、図4Bは、編成車両14が非連結編成である場合の割出防止制御部28による割出防止制御及び衝突防止制御部30による衝突防止制御を図示したものである。
図3A〜図3Cにおいて、図面の左側の絶縁物62と右側の絶縁物62との間が編成車両14の移動可能範囲(設定進路)であり、該編成車両14が図面の左側から右側に進行している場合、ブレーキ装置48が通常のブレーキ動作を行っても、編成車両14の少なくとも先頭車両(保守用車両14e)が前記移動可能範囲から外れて進行してしまう第1範囲を右側の絶縁物62から距離X1までとし、距離X1から距離X2を第2範囲とする。
ここで、保守用車両14aにHT34(図1参照)が搭載されている場合に、保守用車両14aの処理部26は、前述のように、無線通信部20、アンテナ18及び無線52を介して他の保守用車両14b〜14eのアンテナ18に、各種情報(車速、進行方向、現在位置、車両ID、進路情報、編成情報、配線図データ、進路情報データ)を送信し、保守用車両14aと略同一構成の他の保守用車両14b〜14eでも、自車両の各情報(車速、進行方向、現在位置、車両ID)を他車両に送信する。そのため、各保守用車両14a〜14eの処理部26では、受信した他車両の情報と自車両の情報とに基づいて、編成車両14の先頭位置(保守用車両14eの先頭位置)を算出する。
割出防止制御部28は、自車両の速度と、編成車両14の先頭位置と、進路情報とに基づいて、編成車両14が前記進路の外に進出するおそれがない、すなわち、前記先頭位置が前記第1の範囲及び前記第2の範囲に到達していないと判定した場合には、タッチパネルモニタ44及びスピーカ46への警報信号の出力や、ブレーキ装置48へのブレーキ信号の出力を行わない(図3A参照)。
また、割出防止制御部28は、編成車両14が前記進路の外に進出するおそれはないがそのような状態になりつつある、すなわち、前記先頭位置が前記第2範囲にあると判定した場合には、タッチパネルモニタ44及びスピーカ46に警報信号を出力し、タッチパネルモニタ44及びスピーカ46は、警報信号に基づいて、編成車両14が割出しの状態になりつつあることを自車両に乗車している作業員に通知する(図3B参照)。
さらに、割出防止制御部28は、編成車両14が前記進路の外に進出するおそれがある、すなわち、前記先頭位置が前記第1範囲にあると判定した場合には、タッチパネルモニタ44及びスピーカ46に警報信号を出力すると共に、ブレーキ装置48にブレーキ信号を出力する。これにより、タッチパネルモニタ44及びスピーカ46は、警報信号に基づいて、編成車両14が割出しの状態になるおそれがあることを自車両に乗車している作業員に通知し、一方で、ブレーキ装置48は、ブレーキ信号に基づいて、各車輪40にブレーキ制動を行って保守用車両14a〜14eを強制的に停車させる(図3C参照)。
また、図4Aに示すように、保守用車両14aの進路が複数の絶縁物62を越えて設定されている場合に、編成車両14を連結編成する各保守用車両14a〜14eは、前述したように、無線通信により進路情報の送受信を行うことによって前記進路情報を共有することになるので、設定進路内を一体的に移動可能である。この場合、各保守用車両14a〜14eの衝突防止制御部30は、連結編成の各保守用車両14a〜14e間での衝突防止制御を停止している。
また、図4Bに示すように、編成車両14が非連結編成である場合には、各保守用車両14a〜14eでは、割出防止制御部28による割出防止制御や、衝突防止制御部30による衝突防止制御が機能しているので、絶縁物62を越えて設定進路外に進出することや、車両間で衝突が発生することが防止される。
図5A〜図6Bは、タッチパネルモニタ44の画面表示内容を示す説明図である。
図5Aは、現在の編成情報を示す画面表示の一例であり、1両目の自車両(自車)に対して他車両(図5A中の2〜5)が連結されていない状態(「0m」の表示)を図示している。
図5Bは、駅構内を示す画面表示の一例であり、画面の上側には駅構内の様子が模式的に表示され、画面の下側には、自車両又は他車両に関する情報や進路情報が概略的に表示されている。なお、前記画面の下側の右方には、図5Aに図示された現在の編成情報の一部(自車両に対する他車両の連結状況)が表示されている。
図6Aは、編成情報の設定を示す画面表示の一例であり、前記責任者が画面上の自車を選択すると、当該自車の型式や車番(車両ID)が入力可能な状態となる。
図6Bは、設定後の編成情報を示す画面表示の一例であり、前記責任者が図6A中の画面上で車両毎に型式や車番を順に入力して、「設定」又は「終了」を選択すると、入力結果(編成車両14の編成)が図6Bのように画面表示される。図6Bは、編成車両14が4両の保守用車両による連結編成であり、1両目の自車に対して車両長21mの保守用車両が連結器64(図6B中、正方形のブロックで表示)により連結されることを図示している。
この実施形態に係る制御システム10は、以上のように構成されており、次に、その動作について、図7〜図13Cを参照しながら説明する。なお、この動作の説明では、必要に応じて、図1〜図6も参照して説明する。
図7は、動力車両としての保守用車両14a〜14e(図1、図2A及び図2D〜図4B参照)間の無線通信を示すシーケンス図である。各保守用車両14a〜14e間では、GPS受信部38にて生成されたPPS信号に基づく所定の時間間隔(2s間隔)で自車両の情報(車両データ)の送受信を繰り返し行っている(ステップS1〜S5)。
図8は、車両データの送受信を利用して、各保守用車両14a〜14e間で、編成情報の送受信を行う場合を示したシーケンス図である。
保守用車両14a(自車)の処理部26は、ステップS6において、他の保守用車両14b〜14e(他車)に対して、無線通信により編成車両14を編成する各保守用車両14a〜14eの車両IDを編成順に送信する。他の保守用車両14b〜14eの処理部26は、前記編成情報を受信すると、ステップS7において、受信したことを示す受信応答を無線通信により保守用車両14aに返信する。
ステップS6の処理から2s後のステップS8において、保守用車両14aの処理部26は、前記編成情報の送信が完了したことを示す編成設定終了情報を他の保守用車両14b〜14eに送信する。他の保守用車両14b〜14eの処理部26は、前記編成設定終了情報を受信すると、ステップS9において、受信したことを示す受信応答を無線通信により保守用車両14aに返信する。そして、2s後のステップS10では、通常の車両データの送受信が再開される。
なお、ステップS7において、保守用車両14aは、他の保守用車両14b〜14eから前記編成情報に対する受信応答が受信できない場合に、次のステップS8において、無線通信が確立されていないことを示すエラー情報を編成設定終了情報として他の保守用車両14b〜14eに送信する。
図9A〜図9Cは、前記責任者によるタッチパネルモニタ44の操作によって、1両目の保守用車両に対して2両目の保守用車両を連結させた旨の編成情報が設定されるまでの該タッチパネルモニタ44の画面表示の変化を示す説明図である。
先ず、保守作業の責任者は、編成車両14の編成を入力するために、タッチパネルモニタ44を操作すると、図5Aに示す現在の編成情報が画面表示される。そこで、前記責任者は、画面上で横一列に表示されている保守用車両のうち左から2番目の保守用車両を選択すると、タッチパネルモニタ44の画面には、図9Aに示すように、2番目の保守用車両が濃い色で表示され、さらに、画面中央には、2番目の保守用車両の型式及び車番が入力可能な状態となる。
そこで、前記責任者が2番目の保守用車両の型式及び車番をそれぞれ入力した後に「設定」を操作すると、タッチパネルモニタ44の画面は、図9Bに示す画面に切り替わり、1両目の保守用車両に対して車両長7mの保守用車両が2両目として連結されたことが表示される。次に、前記責任者が「メイン画面へ」を操作すると、タッチパネルモニタ44の画面は、図9Cに示す画面に切り替わり、所定の進路上に編成車両14が存在することを示す駅構内の様子が模式的に表示される。なお、図9C中、駅構内の表示内容における太線は、進路を示し、太線中の黒色のブロックは、編成車両を示している。また、画面の下側の右方には、図9Bに図示された現在の編成情報の一部(自車両に対する他車両の連結状況)が表示されている。
図10A及び図10Bは、前記責任者によるタッチパネルモニタ44の操作によって、2両の保守用車両による編成車両14が非連結編成又は連結編成に切り替わることを示す画面表示の説明図である。
前記責任者による図9C中の「メニュー」の操作に基づいて、タッチパネルモニタ44が図10Aの画面に切り替わったときに、前記責任者が「非連結」を操作すると、前記画面は、図10Bに切り替わり、1両目の車両と2両目の車両との間に存在する連結器64を示すブロック中にX印が表示される。このX印は、1両目の車両と2両目の車両との連結状態が解除され、編成車両14が非連結編成であることを示している。従って、図10Bの画面中央において、1両目の保守用車両に対して2両目の保守用車両が連結されていないこと(「0m」)が表示される。
なお、図10Bにおいて、前記責任者が「再編成」を操作すると、タッチパネルモニタ44の画面が図10Aに切り替わり、1両目の保守用車両と2両目の保守用車両とが連結されて、編成車両14が連結編成になったことが表示される。
図11は、編成車両14を編成する保守用車両14a〜14eに非動力車両(例えば、トロ車両)が含まれる場合の無線通信による編成情報の送受信を示すシーケンス図である。
ステップS6の処理から2s後のステップS11において、保守用車両14aの処理部26は、トロ車両の車両長を車両長情報として無線通信により他の保守用車両に送信する。この場合、無線通信が可能な動力車両が保守用車両14a、14bであり、非動力車両が保守用車両14c〜14eであれば、保守用車両14aの処理部26は、保守用車両14c〜14eの各車両長を含む3両の車両長の合計を前記車両長情報として保守用車両14bに送信する。他の保守用車両14bの処理部26は、前記車両長情報を受信すると、ステップS12において、受信したことを示す受信応答を無線通信により保守用車両14aに返信する。そして、2s後には、ステップS8以降の処理が行われる。
図12は、前記責任者によるタッチパネルモニタ44への非動力車両の情報入力に対する処理部26及びタッチパネルモニタ44の処理を示すフローチャートであり、図13A〜図13Cは、前記情報入力に起因したタッチパネルモニタ44の画面表示の変化を示す説明図である。
ステップS20において、前記責任者は、タッチパネルモニタ44を操作して現在の編成車両14の編成を確認する。この場合、タッチパネルモニタ44は、例えば、図5Aの画面表示を行って、自車両(自両)が他車両と連結されていないことを表示する。
次に、ステップS21において、前記責任者は、タッチパネルモニタ44を操作して1両目の自車両に連結される2両目の他車両を選択する。これにより、タッチパネルモニタ44は、図13Aの画面表示を行って、2両目の他車両を濃い色で表示する。
次に、ステップS22において、前記責任者は、タッチパネルモニタ44の画面中央に表示された「型式」にてトロ車両を示す「トロほか」を選択し、ステップS23において、「車両長」にてトロ車両の車両長を示す「10m以下」を選択する。前述したように、トロ車両には、車体IDが付与されないので、「車両長」で選択される車両長は、トロ車両1両分の車両長は勿論のこと、複数のトロ車両が車両長の合計を1両分の車両長として選択することも可能である。次に、処理部26は、ステップS24において、編成車両14の全長(編成長)が所定長を上回るか否かを判定し、所定長を下回る場合には、トロ車両の車両長や編成長を編成情報とし、前記責任者による非動力車両の情報入力の完了を示す「設定」の操作を可能とする。これにより、前記責任者が前記「設定」を操作すると、タッチパネルモニタ44は、図13Bの画面表示に切り替わり、1両目の車両に車両長10mのトロ車両が連結されることが表示される。そして、前記責任者が「メイン画面へ」を操作すると、タッチパネルモニタ44は、図13Cの画面表示に切り替わる。
一方、ステップS24において、前記編成長が所定長を上回る場合には、タッチパネルモニタ44は、ステップS23の処理に戻って、トロ車両の車両長を再設定するように前記責任者に通知する。
このように、この実施形態に係る制御システム10によれば、編成車両14中の1の保守用車両14aのみが編成情報を認識していれば、この保守用車両14aに搭載された車両制御装置16は、タッチパネルモニタ44から出力された編成情報に基づいて、線路12上で編成車両14が移動できるように保守用車両14aを制御する。
これにより、編成車両14中の他の保守用車両14b〜14eが非動力車両であり、各保守用車両14b〜14eが前記編成情報を認識できない状態であっても、前記編成情報に基づく車両制御装置16による保守用車両14aの制御によって、線路12上で編成車両14を編成する各保守用車両14a〜14eを一体的に且つ確実に所定の進行方向に移動させることが可能となるので、保守作業をより安全に且つ効率よく行うことが可能となる。
また、保守作業の責任者が所持するHT34は、車両制御装置16に進路情報を出力し、該車両制御装置16は、前記進路情報及び前記編成情報に基づいて、進路上で編成車両14が移動するように保守用車両14aを制御するので、編成車両14中の1台の保守用車両14aのみが動力車両であり、他の保守用車両14b〜14eが非動力車両であっても、前記進路上で編成車両14を編成する各保守用車両14a〜14eを効率よく移動させることができる。
さらに、車両制御装置16及びタッチパネルモニタ44を、動力車両である複数の保守用車両14a〜14eに搭載させ、無線通信部20を用いた無線通信により各保守用車両14a〜14e間で編成情報や進路情報の送受信を行わせることで、各保守用車両14a〜14eは、編成情報及び進路情報を共有することになり、各保守用車両14a〜14eの処理部26は、編成情報及び進路情報等に基づいて、編成車両14の先頭位置を算出することが可能となる。
従って、各車両制御装置16では、算出した前記先頭位置の情報を利用して、割出防止制御部28での割出防止制御に基づくブレーキ動作や、衝突防止制御部30での衝突防止制御に基づくブレーキ動作を、各保守用車両14a〜14eで同時に行うことが可能となる。この結果、進路上での編成車両14の移動がより一層容易となる。
さらにまた、編成車両14が連結編成である場合に、各車両制御装置16では、衝突防止制御部30による連結編成の保守用車両14a〜14e間での衝突防止動作を停止させることで、編成車両14の移動を効率よく行うことが可能となる。
なお、この発明は、上述した実施形態に限らず、種々の構成を採り得ることは勿論である。
この実施形態に係る制御システムの構成ブロック図である。 図2A〜図2Dは、編成車両の編成の説明図である。 図3A〜図3Cは、編成車両の割出防止制御の説明図である。 図4Aは、編成車両の設定進路上での移動の説明図であり、図4Bは、非連結編成の編成車両における割出防止制御及び衝突防止制御の説明図である。 図5A及び図5Bは、タッチパネルモニタの画面表示内容の説明図である。 図6A及び図6Bは、編成情報の設定を示すタッチパネルモニタの画面表示内容の説明図である。 保守用車両間の無線通信を示すシーケンス図である。 保守用車両間の編成情報の送受信を示すシーケンス図である。 図9A〜図9Cは、編成情報の設定によるタッチパネルモニタの画面表示の変化を示す説明図である。 図10A及び図10Bは、非連結編成又は再編成の設定によるタッチパネルモニタの画面表示の変化を示す説明図である。 保守用車両間のトロ車両の車両長の送受信を示すシーケンス図である。 トロ車両の車両長を入力する場合の処理部及びタッチパネルモニタの処理を示すフローチャートである。 図13A〜図13Cは、図12のフローチャートでの車両長の入力によるタッチパネルモニタの画面表示の変化を示す説明図である。
符号の説明
10…制御システム 12…線路
14…編成車両 14a〜14e…保守用車両
16…車両制御装置 18、32、36…アンテナ
20…無線通信部 22…データ出力部
24…データベース部 26…処理部
28…割出防止制御部 30…衝突防止制御部
34…HT 38…GPS受信部
40…車輪 42…速度センサ
44…タッチパネルモニタ 46…スピーカ
48…ブレーキ装置 50…車上子
52、54、56、60…無線 62…絶縁物
64…連結器

Claims (4)

  1. 複数の保守用車両により編成される編成車両のうち、少なくとも2台の保守用車両にそれぞれ搭載され、前記編成車両での前記各保守用車両の編成に関わる編成情報を出力する編成情報出力装置と、
    前記2台の保守用車両にそれぞれ搭載され、前記編成情報に基づいて、線路上で前記編成車両が移動するように前記2台の保守用車両を制御する車両制御装置と、
    前記2台の保守用車両にそれぞれ搭載され、該2台の保守用車両間で無線通信を行う無線通信装置と、
    を有し、
    前記2台の保守用車両のうち、一方の車両に搭載された編成情報出力装置から編成情報が出力されたときに、該一方の車両の無線通信装置は、無線通信により他方の車両の無線通信装置に前記編成情報を送信し、
    前記2台の保守用車両の車両制御装置は、前記編成情報に基づいて、前記線路上を前記編成車両が移動するように自己の車両を制御することを特徴とする保守用車両による編成車両の制御システム。
  2. 請求項1記載の制御システムにおいて、
    前記2台の保守用車両のうち、いずれかの車両の乗員が所持し、前記線路における前記2台の保守用車両の進路の設定又は解除に関わる進路情報を前記車両制御装置に出力する進路情報出力装置をさらに有し、
    前記進路情報出力装置が搭載された前記いずれかの車両の無線通信装置は、他の車両の無線通信装置に前記進路情報を送信し、
    前記2台の保守用車両の車両制御装置は、前記進路情報及び前記編成情報に基づいて、前記進路上で前記編成車両が移動するように自己の車両を制御する
    ことを特徴とする保守用車両による編成車両の制御システム。
  3. 請求項2記載の制御システムにおいて、
    前記2台の保守用車両は、動力車両である
    ことを特徴とする保守用車両による編成車両の制御システム。
  4. 請求項3記載の制御システムにおいて、
    前記各車両制御装置は、前記各動力車両の衝突を防止する衝突防止制御部をそれぞれ有し、
    前記編成車両が連結編成である場合に、前記各車両制御装置は、前記衝突防止制御部による衝突防止動作を停止させる
    ことを特徴とする保守用車両による編成車両の制御システム。
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