JP4174851B2 - 自立構造型エアゾール容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エチレンナフタレート系ポリエステルから形成された自立構造型エアゾール容器に関するもので、より詳細には、エチレンテレフタレート系ポリエステルの延伸ブロー成形で形成され、耐熱圧性、耐衝撃性及び自立性の組合わせに優れた自立構造型エアゾール容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性ポリエステルから成る延伸ブローボトルは、透明性、耐衝撃性、フレーバー保持性等に優れており、各種飲料、調味料等の包装容器として広く使用されている。また、ポリエチレン−2,6−ナフタレートは、ガスバリアー性に優れ、耐熱性、透明性、強度にも優れた素材として、包装の分野においても着目されている。
【0003】
ポリエチレン−2,6−ナフタレートから、中空容器を製造することについても既に提案があり、特開昭52−45466号公報には、極限粘度0.4以上の芳香族ポリエステルを素材とする中空容器において、該素材はポリエチレン−2,6−ナフタレートであって、しかも該容器の胴部及び/または底部は、式
N=n・λ/d
ただし、式中
n:偏光顕微鏡で観察される複屈折による干渉縞の数、
λ:nの測定に使用された光源の波長、
d:測定に供せられた試料の厚み、
で定義されるN値が0.01以上であることを特徴とする中空容器が記載されている。
【0004】
また、特開平2−233341号公報には、ポリエチレンナフタレート樹脂からなり、ボトル胴部の中央部周上の複数箇所におけるX線干渉強度分布曲線において、少なくとも80%以上の確率でβ角度0゜±20’及びβ角度90゜±20’の両方の範囲において極大値が認められることを特徴とするポリエチレンナフタレート樹脂製延伸ボトルが記載されている。
【0005】
更に、特開平4−142275号公報には、容器本体と噴射装置を取り付けた栓体とからなるエアゾール容器において、少なくとも容器本体がポリエチレンナフタレート樹脂からなることを特徴とするエアゾール容器が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
熱可塑性プラスチックから形成されたエアゾール容器は、軽量であり、また内容物の充填量を確認できるなどの利点を有するが、未だ耐熱性、耐圧性に問題があり、特に高温時での耐圧性が不十分であるという問題がある。例えば、夏期において、駐車している自動車の室内では温度が80℃に達する場合があり、このような高温下では、容器構成素材の軟化及び内圧の上昇により、殆どのプラスチックエアゾール容器は変形して、使用に耐えないことが確認されている。
【0007】
ポリエチレンナフタレートから成る容器は、確かに耐熱性、耐圧性には優れているが、未だ耐熱圧性、耐衝撃性及び自立性の組み合わせに関して満足しうるものは知られていない。即ち、ポリエチレンナフタレートは、ボトルへの成形性に難点があり、二軸延伸ブロー成形に際して、自立型の底形状を形成することが難しく、また自立型の底形状を仮に形成できたとしても、落下等の衝撃により割れを生じたり、或いはエアゾール容器として用いた場合、80℃のような高温で容易にクリープ変形する傾向がある。
【0008】
従って、本発明の目的は、従来のエアゾール容器における上記欠点を解消し、耐熱圧性、耐衝撃性及び自立性の組み合わせに優れたポリエチレンナフタレート系のエアゾール容器を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、90モル%以上のエチレンナフタレート単位を含有するポリエステルの延伸ブロー成形で形成され、一体に形成された首部、肩部、胴部、及び閉塞底部を有し、底部に足部と谷部とが交互に形成されたワンピース構造の自立構造を有し、底接地部から底中心部迄の高さが1.5乃至3.5mmの範囲にあり、谷部を構成する曲面を含む下方に凸の仮想曲面の曲率半径(R 0 )が胴部半径(R)の1.10乃至1.60の範囲にあり、足部の接地部が一定半径(R 1 )の仮想円周上に位置し、且つこの半径(R 1 )と胴部半径(R)との比R 1 /Rが0.70乃至0.85の範囲にあり、且つ底接地部から5mmの高さの位置の器壁が、0.55乃至1.40mmの厚みを有すると共に、下記式(1)
Io =H/d ‥(1)
式中、Hは、底接地部から5mmの高さの位置の器壁について、容器周方向のX線回折(Cuα)から求められる2θ=15.4゜のピーク高さ(単位:CPS)を表し、dは測定部位の肉厚(単位:mm)を表す、
で定義される配向状態指数(Io )が200以上であることを特徴とする自立構造型エアゾール容器が提供される。
本発明の自立構造型エアゾール容器の首部は肩部に対して環状厚肉接続部を介して接続されていることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
[作用]
本発明では、エアゾール容器を、90モル%以上のエチレンナフタレート単位を含有するポリエステルの二軸延伸ブロー成形で形成する。上記量比でエチレンナフタレート単位を含むポリエステルは、一般に融点(Tm)が250乃至270℃及びガラス転移点(Tg)が110乃至120℃の範囲にあって、耐熱性に優れていることが、上記材料を使用する理由の一つである。更に、上記エチレンナフタレート系ポリエステルは引張弾性率が23000kg/cm2 以上と他のポリエステルに比して大きく、耐圧性に優れていること、及び気体の透過性も他のポリエステルに比して小さく、プロペラントの保存性に優れていることも、上記材料を使用する他の理由である。
【0011】
本発明では、延伸ブロー成形に際し、容器の閉塞底部に、交互に配置された足部と谷部とからなるワンピース型の自立構造を形成させるが、底接地部から5mmの高さの位置の器壁が、0.55乃至1.40mmの厚みを有すると共に、前記式(1)で定義される配向状態指数(Io )が200以上となるように、延伸ブロー成形を行うことが、自立構造の付与と、耐熱圧性と耐衝撃性とを同時に満足させるために重要である。
【0012】
上記位置での器壁の厚み(d)が0.55mmを下回ると、エアゾール容器の耐熱圧性が不十分となり、例えば80℃程度の高温での保存下に、内圧の増大により容器の変形を生じやすい傾向が大となる。一方、器壁の厚み(d)が1.40mmを上回ると、延伸ブロー成形時における底形状の現出、即ち交互に配置された足部と谷部とからなるワンピース型の自立構造の形成が困難となる傾向がある。尚、本発明において、底の自立構造を、交互に配置された足部と谷部とからなるものに特定しているのは、この構造のものが熱と内圧とが同時に作用する底の膨出変形条件下でも、底中心部と接地部との段差が維持され、自立性喪失が生じにくいためである。
【0013】
更に、配向状態指数(Io )が本発明で規定した200を下回ると、器壁の厚み(d)が上記範囲にあっても、耐衝撃性が低下し、落下衝撃等により底部の割れ等が発生する傾向が大となる。
【0014】
本発明において、底接地部から5mmの高さの器壁の厚み(d)及び配向状態指数(Io )を問題にしているのは、この部分の器壁の物性が容器底部の耐熱圧性、耐衝撃性及び自立構造の発現性に大きな影響を及ぼすという実験上の知見に基づくものであるからである。
【0015】
また、配向状態指数(Io )において問題としているX線回折ピークの強度は、容器周方向についてのものであり、このピーク強度を採用するのは、周方向の結晶配向が底部の耐衝撃性に大きな影響を与えるからである。
添付図面の図1は、本発明によるエアゾール容器の一例(詳細は実施例1参照)についてのX線回折像を示すものであり、図2は、本発明以外のエアゾール容器の一例(詳細は比較例2参照)についてのX線回折像を示すものである。
【0016】
本発明の自立構造型エアゾール容器においては、底接地部から底中心部迄の高さ(H0 )が1.5乃至3.5mm、特に1.8乃至3.3mmの範囲にあることが本発明の前記目的を達成する上で望ましい。即ち、この高さ(H0 )が上記範囲を下回ると、熱圧時における自立安定性が低下し、また上記範囲を上回ると、耐衝撃性が低下する傾向がある。
【0017】
一方、このエアゾール容器では、谷部が下方に凸の仮想曲面上に位置することが耐熱圧性の上で好ましく、該仮想曲面の曲率半径(R0 )が胴部半径(R)の1.10乃至1.60の範囲にあることが、前記特性のバランスの上で望ましい。即ち、R0 /Rの比が上記範囲よりも小さいと自立構造の現出が不十分となったり、或いは耐衝撃性が不十分となったりする傾向があり、一方、上記範囲よりも大きいと耐熱圧性が低下する傾向がある。
【0018】
また、このエアゾール容器では、足部の接地部が一定半径(R1 )の仮想的円周上に位置することが自立安定性の点で好ましく、この半径(R1 )と胴部半径(R)との比(R1 /R)が0.70乃至0.85の範囲内にあることが、やはり前記特性のバランスの上で望ましい。即ち、この比(R1 /R)が上記範囲よりも小さいと、自立安定性が十分でなく、一方上記範囲よりも大きいと、耐衝撃性が低下する傾向がある。
【0019】
エアゾール容器において、熱圧変形による影響を大きく受ける部分は、前述した自立型底部に加えて、首部と肩部との接続部も含まれる。この接続部分に上に持ち上がるような変形を生じると、首部におけるバルブヘッドのカシメが外れて、内容物の漏洩を生じるというトラブルを発生しやすい。
本発明によれば、これを防止するため、容器の首部を肩部に対して環状厚肉接続部を介して接続するようにする。これにより、前記接続部での肩部の持ち上がり変形が防止され、高温時における内容物の漏洩を有効に防止することができる。
【0020】
[エアゾール容器の構造]
添付図面において、図3は本発明のエアゾール容器の一例を示す側面図であり、図4は図3のエアゾール容器の底部の拡大断面図であり、図5は図3のエアゾール容器の首部の拡大断面図である。
【0021】
この容器1は、エチレンナフタレート系ポリエステルの二軸延伸ブロー成形で形成され、首部(口部)2、円錐台状の肩部3、筒状の胴部4及び閉ざされた底部5から成っている。
この胴部4の下部、即ち接地部6から高さ5mmの位置の器壁は既に述べた厚み(d)と配向状態指数(Io )とを有するものでる。
【0022】
底部5は交互に配置された足部7と谷部8とを有している。谷部8は下向きに凸の仮想曲面A上に位置しており、足部7はこの仮想曲面Aよりも下方向に突出されて形成されている。足部7の下方先端は接地部6となり、底中心部9は谷部8の中心と一致している。
【0023】
上記の自立型底形状では、底接地部6から底中心部9迄の高さ(H0 )が1.5乃至3.5mm、好適には1.8乃至3.3の範囲にあることが前述した理由から好ましい。
また、谷部8が位置する仮称曲面Aの曲率半径(R0 )が胴部4の半径(R)の1.10乃至1.60倍、特に1.15乃至1.55倍の範囲にあることも、前述した理由から好ましい。
更に、足部の接地部6が底中心部を中心とした一定半径(R1 )の仮想的円周上に位置し、且つこの半径(R1 )と胴部半径(R)との比R1 /Rが0.70乃至0.85、特に0.73乃至0.80の範囲内にあることが、既に述べた理由により望ましい。
【0024】
本発明の自立構造型エアゾール容器1においては、首部2とテーパー状肩部3との接続部分に、環状厚肉接続部10が形成されている。首部2の先端(上部)にも環状厚肉口部11が形成されており、これらの厚肉口部11と厚肉接続部10との間には、相対的に薄肉の環状凹部12が形成されている。エアゾール容器に必要なそれ自体公知のバルブヘッド付の蓋体(図示せず)は、厚肉口部11と環状凹部12との段差部13に例えばカシメ等の手段で固定される。
【0025】
[エチレンナフタレート系ポリエステル]
本発明の容器は、90モル%以上のエチレンナフタレート単位を含有するポリエステルから形成される。エチレンナフタレート単位としては、エチレン−2,6−ナフタレートが好適であるが、それ以外のエチレンナフタレート単位を含有していても差し支えない。ホモポリエチレン−2,6−ナフタレートが耐熱性の点で好適であるが、エチレン−2,6−ナフタレート単位以外のエステル単位の少量を含む共重合ポリエステルも使用し得る。
エチレンナフタレート系ポリエステルは、ガラス転移点(Tg)が110乃至120℃、融点(Tm)が250乃至270℃にあることが好適である。
【0026】
2,6−ナフタレンジカルボン酸以外の二塩基酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸等の芳香族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸;コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、ドデカンジオン酸等の脂肪族ジカルボン酸;の1種又は2種以上の組合せが挙げられ、エチレングリコール以外のジオール成分としては、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキシレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物等の1種又は2種以上が挙げられる。
好適な共重合ポリエステルは、90モル%以上のエチレンナフタレート単位と10モル%以下のエチレンテレフタレート単位とからなる共重合ポリエステルである。
共重合ポリエステルの代わりに、90モル%以上のポリエチレンナフタレートと、10モル%以下の他のポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレートとのブレンド物を用いることもできる。
本発明では、これらを総称してエチレンナフタレート系ポリエステルと呼ぶ。
【0027】
これらのポリエステルは、単独でも或いはその本質を損なわない範囲で小量のナイロン類、ポリカーボネート、ポリアリレート、或いは変性オレフィン系樹脂等の他の樹脂とのブレンド物の形でも使用し得る。
【0028】
容器の成形に用いるエチレンナフタレート系ポリエステルは、後に述べる方法で求めた固有粘度(IV)が0.5以上、特に0.55乃至0.75の範囲にあるものが、エアゾール容器に要求される諸性能の点で好適である。また、ジエチレングリコール成分(DEG)の含有量が2.5重量%以下、特に2.0乃至0.5重量%のものが耐熱圧性の点で好適である。
【0029】
容器形成用のポリエステルには、それ自体公知の任意の配合剤を配合することができ、例えば、光安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤等を配合できる。
光安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤等が挙げられ、例えば、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ドデシルコハク酸イミド、1−〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、テトラ(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート、テトラ(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレートなどがあげられる。
ヒンダードアミンを配合すると、エチレンナフタレート系ポリエステルの蛍光発色を抑制する効果があり、エアゾール容器の透明性向上の点で望ましい。ヒンダードアミンは、ポリエステル100重量部当たり1乃至5重量部の量で配合するのが望ましい。同様に、ポリマー鎖に紫外線吸収機能を有した、三菱化学(株)製 NOVAPEXも有効である。また、フタロシアニンブルー、キノフタロンイエロー、群青、モノアゾイエロー、アントラキノン、コバルトブルー等の着色剤も有効である。
【0030】
酸化防止剤としては、分子量400以上の酸化防止剤が好適であり、これに限定されるものではないが、高分子フェノール系酸化防止剤、例えば、
テトラキス[メチレン−3(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)メタン(分子量1177.7)、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン(分子量544.8)、
1,3,5−トリメチルー2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(分子量775.2)、
ビス[3,3’−ビス−(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル(分子量794.4)、
1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)−s−トリアジン 2,4,6−(1H,3H,5H)トリオン(分子量783.0)、
トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](分子量586.8)、
1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(分子量638.9)
等を用いることができる。中でも特に、テトラキス[メチレン−3(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)メタンが好適である。
分子量400以上の酸化防止剤の他の例として、トコフェロール系酸化防止剤、例えばα−型、β−型、γ−型、δ−型等のトコフェロールを挙げることができる。α−トコフェロールが特に好適である。
これらの酸化防止剤を配合すると、エアゾール容器の成形時或いはその後の経時よるポリエステルの物性低下を抑制できるので、好ましい。酸化防止剤は、前記ポリエステル100重量部当たり0.01乃至1.5重量部の量で用いる。
【0031】
[エアゾール容器及びその製造]
本発明の自立構造型エアゾール容器では、接地部6から高さ5mmの位置の器壁は既に述べた厚み(d)と配向状態指数(Io )とを有する。また、容器の目付は一般に0.10乃至0.35g/dl、特に0.13乃至0.30g/dlの範囲が適当である。
また、自立型底部構造の諸寸法は既に指摘した範囲内にある。足部の本数は、自立安定性と底形状の現出性との兼ね合いで決定されるが、一般に4乃至6本の範囲にあるのが適当である。
更に、首部と肩部との間の環状厚肉接続部における厚みは、一般に1.5乃至6.0mm、特に2.0乃至5.0mmの範囲で、しかも接続部近傍の肩部の厚みの1.1乃至2.0倍、特に1.2乃至1.8倍の厚みを有することが、熱圧変形を防止する上で好適である。
同様な見地から、環状厚肉接続部における高さは、一般に1.5乃至5.0mm、特に1.7乃至4.5mmの範囲であることが好ましい。
【0032】
胴部4のASTM D−1003によるヘイズ(Haze)は、5%以下、特に4%以下に抑制されているのが望ましく、ポリエステルのラメラ化やポリエチレンナフタレートに特有の蛍光化もなく、透明性及び外観特性に優れている。
【0033】
本発明のエアゾール容器は、エチレンナフタレート系ポリエステルから形成され且つ図3及び図5に示す首部の構造を有するプリフォームを製造し、このプリフォームを、延伸温度において、図3及び図4に示す底形状に対応する内面形状を有する底型を備えた金型内で、延伸ブロー成形することにより、製造される。
【0034】
延伸ブロー成形の条件は、胴部下部の前記厚み(d)及び前記配向状態指数(Io )が得られるような温度及び延伸倍率が用いられ、一般に延伸温度は130乃至160℃及び周方向延伸倍率は2.0乃至4.0倍が適当である。
【0035】
本発明の自立構造型エアゾール容器では、二軸延伸ブロー成形が、周方向延伸倍率が2.0乃至4.0倍、好適には面積延伸倍率が2.2乃至7.2倍で、且つ延伸温度(Y、℃)及び胴部の厚み(X、mm)が下記実験式(1)
Figure 0004174851
を満足するように行われていることが、容器の耐熱圧性、透明性、更には耐衝撃性に関して好ましい。
【0036】
添付図面の図6は、後述する実施例及び比較例について、形成される胴部の厚み(X)を横軸、延伸温度(Y)を横軸として、これらの値をプロットした結果を示している。図6中の曲線Zは、下記式(1a)
Figure 0004174851
に対応する楕円曲線である。
この楕円曲線よりも内側の領域では、透明性及び耐熱圧性の両方に関して満足しうるエアゾール容器が形成されているのに対して、外側の領域では、透明性及び耐熱圧性の何れかに関して不満足な容器しか得られないことを示している。
【0037】
延伸ブロー成形に使用する有底プリフォームは、それ自体公知の任意の手法、例えば射出成形法、パイプ押出成形法等で製造される。前者の方法では、溶融ポリエステルを射出し、最終容器に対応する口頸部を備えた有底プリフォームを非晶質の状態で製造する。
【0038】
射出成形に際して、前記ポリエステルを冷却された射出型中に溶融射出する。射出機としては、射出プランジャーまたはスクリューを備えたそれ自体公知のものが使用され、ノズル、スプルー、ゲートを通して前記ポリエステルを射出型中に射出する。これにより、ポリエステルは射出型キャビティ内に流入し、固化されて延伸ブロー成形用の非晶質状態のプリフォームとなる。射出型としては、容器の首形状に対応するキャビティを有するものが使用されるが、ワンゲート型或いはマルチゲート型の射出型を用いるのがよい。射出温度は270乃至320℃、圧力は30乃至100kg/cm2 程度が好ましい。
【0039】
プリフォームからの延伸ブロー成形には、一旦過冷却状態のプリフォームを製造し、このプリフォームを延伸温度に加熱して延伸成形を行う方法(コールドパリソン法)や、成形されるプリフォームに与えられた熱、即ち余熱を利用して、予備成形に続いて延伸成形を行う方法(ホットパリソン法)等が採用される。前者の方法が好適である。
【0040】
延伸のための加熱温度は、胴部の厚みの薄肉化の程度にも関連して、前記式(1)を満足する範囲にあることが好ましい。
【0041】
ボトル等への二軸延伸ブロー成形に際し、延伸温度にあるプリフォーム乃至パリソンをブロー成形金型内で軸方向に引っ張り延伸すると共に、流体吹き込みにより周方向に膨張延伸する。延伸倍率は、面積延伸倍率(容器外表面積/プリフォーム外表面積基準)を2.0乃至7.5倍、特に2.2乃至7.2倍とすべきであり、比較的低い温度での延伸を可能にするために、周方向の延伸速度を300%/sec以上、特に350乃至600%/secとするのがよい。尚、高圧気体の吹き込みによるブローに先立って、圧力の低い流体によってプリブローを行う場合には、このプリブローによる延伸後のものを基準として、延伸速度を定めるものとする。
【0042】
高速延伸を可能にするために、用いる加圧流体の圧力は可及的に高いことが好ましく、最終容器の容量やプリフォームの厚みによっても相違するが、一般に用いる気体の初期圧力は、10kg/cm2 以上、特に12乃至45kg/cm2 の範囲内にあることが好ましい。プリフォーム内に印加される圧力は成形の途中で一様であっても、また初期に高い圧力が印加されるものであってもよい。加圧用流体としては、未加熱の空気或いは不活性気体でも、或いは加熱された空気或いは不活性気体でも使用し得る。
【0043】
[用途]
本発明のエアゾール容器は、種々の内容物及びプロペラントを充填する軽量且つ小型のエアゾール容器として有用である。
なお、本発明にかかるエアゾール容器に充填することのできる内容物としては、従来公知のものを採用できる。該内容物としては、例えば人体用品、家庭用品、工業用品があり、人体用品には頭髪用品、化粧品、消臭、制汗剤、その他の人体用品があり、家庭用品には殺虫剤、コーティング剤、クリーナ、食品、その他の家庭用品があり、工業用品には自動車用品、その他の工業用品がある。上記頭髪用品としてはヘアセットスプレー、ヘアドレッサーコンデイショナー、ヘアシャンプー、リンス、酸性染毛剤、酸化型2剤タイプ永久染毛剤、カラースプレー、脱色剤、パーマ剤、育毛剤等がある。化粧品としてはシエービングクリーム、アフターシェーブローション、香水、オーデコロン、洗顔料、日焼け止め、ファンデーション、脱毛・脱色剤、浴用剤、歯磨き剤などがある。消臭・制汗剤としては消臭剤、制汗剤、ボデイシャンプー等がある。その他の人体用品としては筋肉消炎剤、皮膚疾患剤、水虫薬、その他の医薬品、害虫忌避剤、冷却剤、清拭剤、口喉剤等がある。殺虫剤としては空間殺虫剤、ゴキブリ殺虫剤、園芸用殺虫剤、殺ダニ剤、不快害虫剤等がある。コーティング剤としては家庭用塗料、自動車用塗料、アンダーコーティング剤等がある。クリーナとしては家庭用ガラスクリーナ、レンズクリーナ、絨毯クリーナ、浴用クリーナ、床・家具艶だしクリーナ、靴・皮革クリーナ、ワックス艶だし剤等がある。その他の家庭用品としては室内消臭剤、トイレ用消臭剤、防水剤、洗濯糊、除草剤、衣類用防虫剤、防炎剤等がある。自動車用品としては、防曇剤、解氷剤、エンジン始動液、パンク修理液、エンジンクリーナ等がある。その他の工業用品としては潤滑防錆剤、接着剤、金属深傷剤、離型剤等がある。
【0044】
上記内容物の形状としては液状、流動体状、半流動体状、発泡体状、気体状の他、これら形状のものに粉体状や粒状の固体を少し混ぜたもの等、適宜選択して採用することができる。
【0045】
該素材にあっては従来内容物として採用される公知のものを採用でき、例えば上記ヘアスプレーであれば変性アルコール、噴射剤としてのLPG(液化石油ガス)を主成分とし、アクリル樹脂アルカノールアミン液、ポリオキシエチレンオイルエーテル、香料等を添加したものがあり、上記ヘアトリートメントであれば変性アルコール、噴射剤としてのLPGを主成分とし、流動パラフィン、プロピレングリコール、メチルフェニルポリシロキサン、香料を添加したものがある。
【0046】
また、他の内容物としては、アルコール、合成樹脂、噴射剤(LPG(液化石油ガス)、DME(ジメチルエーテル)、N2 、CO2 等の単体又はこれらの混合物)、セルロース、アンモニウム、水、香料、染料、界面活性剤、顔料等を適宜選択して追加することができる。
【0047】
【実施例】
次に本発明を次の例で更に説明する。実施例中の評価は次の通り行った。
【0048】
[評価方法]
○固有粘度
重量比1:1のフェノール・1,1,2,2−テトラクロロエタン混合溶媒20mlに容器胴中央部の切片を試料として200mg加え、170℃の温度下、20分間攪拌することで溶解した。その後、30℃恒温槽を用いウベローデ型粘度計にて溶液粘度を測定後、固有粘度に換算した。用いた換算式を以下に示した。
ηrel =T/To (相対粘度)
ここで、To;溶媒の落下時間(sec)
T ;溶液の落下時間(sec)
ηsp=ηrel −1 (比粘度)
【数1】
Figure 0004174851
ここで、k’;ハギンスの恒数(=0.33)
C ;溶液濃度[g/100ml](=1.00)
【0049】
○落下強度
容器に満注量の70%の水を充填し、1.8mの位置からコンクリート上に正立落下を10回繰り返し、目視により容器の割れを確認し、以下のように判別した。
7〜10回落下により割れ : ○
4〜 6回落下により割れ : △
1〜 3回落下により割れ : ×
【0050】
○結晶配向の測定法
X線回折を用いた。条件を以下に示す。
Figure 0004174851
この容器の底部を構成する足先端部から高さ5mmの位置の切り出し切片を試料として、容器の周方向のX線回折を測定し、結晶配向状態を調査した。配向状態については、2θ=15.4゜のピークの高さ(単位:CPS)と測定部分の肉厚(単位:mm)から以下の計算により数値化し、これを配向状態指数とした。
Figure 0004174851
【0051】
○耐熱、耐圧試験
・底部
容器に80℃の水を充填した後、水圧付加機に接続する。その状態のまま80℃に設定された恒温水槽中に容器を浸漬し20分間放置する。その後、容器内に15kg/cm2 を付加し、20分間放置した後、底部の変形を観察した。
ほぼ垂直に自立するもの :○
傾いたり、倒れたりするもの:×
・胴部
容器に80℃の水を充填した後、水圧付加機に接続する。その状態のまま80℃に設定された恒温水槽中に容器を浸漬し20分間放置する。この時の胴径を測定し、初期胴径とした。その後、容器内に圧力15kg/cm2 を付加し、20分間後胴径を測定し、胴部の膨張率を求めた。胴部が5%以上膨張すると、目視において変形が明らかになることから、5%以上の膨張を変形とした。
E=[(I−Io)/Io]×100 [膨張率(%)]
ここで、I ;水圧付加後の胴径(mm)
Io;初期胴径(mm)
膨張率5%未満 :○
膨張率5%以上 :×
【0052】
○透明性(ヘイズ)
容器中央部側面の切り出し切片を試料とし、スガ試験機株式会社製S&M Colour Computer Model/SM14を用いてヘイズ値を測定した。
容器の透明性については以下の様にして判定した。
透明(ヘイズ5以下) :○
やや白化(ヘイズ6〜9) :△
白化(ヘイズ10以上) :×
【0053】
○胴部蛍光判定法
視覚により次の様に判定した。
透明 :○
やや蛍光有り:△
蛍光有り :×
【0054】
[実施例1]
帝人(株)製エチレンテレフタレート7モル%−エチレンナフタレート93モル%共重合体TN8770を射出ブロー成形機(日精ASB 50−H)を用い280℃で射出成形して、内径11mm、外径19mm、目付け24g、肉厚4.0mmで、首部にバルブをカシメることが可能な形状を持つプリフォームを成形し、プリフォーム温度を150℃にコントロールした後、エアゾール容器成形用金型を用い、縦軸方向1.1倍、周方向2.6倍の二軸延伸ブローを行ない、内径38mm、外径40mm、胴部肉厚1.0mm、首部と肩部との接合部に環状厚肉形状を持つ自立型エアゾール容器を作成した。固有粘度が0.71であった。底接地部から底中心部迄の高さが2.0mm、R/R0 が1.5、R1 /Rが0.75の六足の底形状であった。
X線回折スペクトルを図1に、結晶配向状態、落下試験、耐熱・耐圧試験、透明性の結果を表2,表3に示す。
【0055】
[実施例2]
樹脂を290℃で射出する以外は、実施例1と同様の方法で容器を成形した。
この容器の固有粘度(IV)を測定したところ0.62まで低下していた。
結晶配向状態、落下試験、耐熱・耐圧試験の結果を表2に示す。
【0056】
[実施例3]
プリフォーム温度を160℃に設定する以外は、実施例1と同様の方法で容器を成形した。
結晶配向状態、落下試験、耐熱・耐圧試験の結果を表2に示す。
【0057】
[実施例4]
プリフォーム温度を140℃に設定する以外は、実施例1と同様の方法で容器を成形した。
結晶配向状態、落下試験、耐熱・耐圧試験の結果を表2に示す。
【0058】
[比較例1]
樹脂を300℃で射出する以外は、実施例1と同様の方法で容器を成形した。
この容器の固有粘度(IV)を測定したところ0.54まで低下していた。
結晶配向状態、落下試験、耐熱・耐圧試験の結果を表2に示す。
【0059】
[比較例2]
プリフォーム温度を170℃に設定する以外は、実施例1と同様の方法で容器を成形した。
X線回折スペクトルを図2に、結晶配向状態、落下試験、耐熱・耐圧試験の結果を表2に示す。
【0060】
[比較例3]
プリフォーム温度を175℃に設定する以外は、実施例1と同様の方法で容器を成形した。
結晶配向状態、落下試験、耐熱・耐圧試験の結果を表2に示す。
【0061】
[比較例4]
プリフォーム温度を130℃に設定する以外は、実施例1と同様の方法で容器を成形した。
結晶配向状態、落下試験、耐熱・耐圧試験の結果を表2に示す。
【0062】
[実施例5]
帝人(株)製エチレンテレフタレート7モル%−エチレンナフタレート93モル%共重合体TN8770を(株)新潟鉄工所製射出成形機NN75JSにて、内径14mm、外径25mm、重量34g、肉厚5.5mmで首部にバルブをカシメることが可能な形状を持つプリフォームを成形した。そのプリフォームを赤外線ヒーターにて152℃に再加熱し、延伸ロッドで軸方向に延伸しながら、縦軸方向1.5倍、周方向2.7倍の二軸延伸ブローを行ない、内径48.3mm、外径50.0mm、胴部肉厚0.85mm、首部と肩部との接合部に環状厚肉形状を有した。自立型エアゾール容器を作成した。固有粘度は0.70であった。底接地部から底中心部迄の高さが2.53mm、R/R0 が1.332、R1 /Rが0.782の五足の底形状であった。
結晶配向状態、落下試験、耐熱・耐圧試験、透明性の結果を表2,表3に示す。
【0063】
[実施例6]
帝人(株)製ポリエチレンナフタレートTN8065を用い、実施例5と同様に自立型エアゾール容器を作成した。ただし、プリフォームの再加熱温度は156℃であった。固有粘度は0.65であった。
結晶配向状態、落下試験、耐熱・耐圧試験、透明性の結果を表2,表3に示す。
【0064】
[比較例5]
実施例1において、底接地部から底中心部迄の高さを1.3mmとする以外は同様の形状の自立型容器を、同条件にて成形した。
結晶配向状態、落下試験、耐熱・耐圧試験の結果を表2に示す。
【0065】
[比較例6]
実施例1において、底接地部から底中心部迄の高さを3.8mmとする以外は同様の形状の自立型容器を、同条件にて成形した。
結晶配向状態、落下試験、耐熱・耐圧試験の結果を表2に示す。
【0066】
[比較例7]
実施例1において、R0 /Rの値を1.0とする以外は同様の形状の自立型容器を、同条件にて成形したが、脚部は賦形せず、金型形状がでず、自立性が得られなかった。
【0067】
[比較例8]
実施例1において、R0 /Rの値を1.7とする以外は同様の形状の自立型容器を、同条件にて成形したが、耐熱・耐圧試験にて底部が膨らみ、自立性がなくなった。
【0068】
[比較例9]
実施例1において、R1 /Rの値を0.6とする以外は同様の形状の自立型容器を、同条件にて成形した。
傾斜した板上に、傾斜方向に容器の脚がまたがる状態、すなわち、最も、転倒し易い方向で、傾斜角度を測定し、転倒角とした。
空容器での測定で、実施例1の転倒角が11.1度であったのに対し、この容器は9.8度と大幅に低下した。
【0069】
[比較例10]
実施例1において、R1 /Rの値を0.90とする以外は同様の形状の自立型容器を、同条件にて成形したが、落下試験の結果は△であった。
【0070】
[実施例7]
帝人(株)製エチレンテレフタレート7モル%−エチレンナフタレート93モル%共重合体TN8770を射出ブロー成形機(日精ASB 50−H)を用い280℃で射出成形して、内径11mm、外径20mm、重量27g、肉厚4.5mmで、首部にバルブをカシメることが可能な形状を持つプリフォームを成形し、プリフォーム温度を150℃にコントロールした後、エアゾール容器成形用金型を用い、縦軸方向1.1倍、周方向2.5倍の二軸延伸ブローを行ない、内径37.2mm、外径40mm、胴部肉厚1.4mm、首部と肩部との接合部に環状厚肉形状を持つ自立型エアゾール容器を作成した。固有粘度は0.71であった。
胴部の透明性、耐熱・耐圧試験結果を表3に示す。
【0071】
[実施例8]
帝人(株)製エチレンテレフタレート7モル%−エチレンナフタレート93モル%共重合体TN8770を射出ブロー成形機(日精ASB 50−H)を用い280℃で射出成形して、内径11mm、外径18mm、重量20g、肉厚3.5mmで、首部にバルブをカシメることが可能な形状を持つプリフォームを成形し、プリフォ一ム温度を150℃にコントロールした後、エアゾール容器成形用金型を用い、縦軸方向1.1倍、周方向2.8倍の二軸延伸ブローを行ない、内径38.8mm、外径40mm、胴部肉厚0.6mm、首部と肩部との接合部に環状厚肉形状を持つ自立型エアゾール容器を作成した。固有粘度は0.71であった。
胴部の透明性、耐熱・耐圧試験結果を表3に示す。
【0072】
[実施例9]
上記実施例で使用した共重合体樹脂に帝人(株)製ポリエチレンテレフタレートTR8580Hを10重量%ブレンドし、実施例1と同様の方法で容器を成形した。
胴部の透明性、耐熱・耐圧試験結果を表3に示す。
【0073】
[実施例10]
帝人(株)製ポリエチレンナフタレートTN8070を射出ブロー成形機(日精ASB 50−H)を用い280℃で射出成形して、内径11mm、外径19mm、重量24g、肉厚4.0mmで、首部にバルブをカシメることが可能な形状を持つプリフォームを成形し、プリフォーム温度を155℃にコントロールした後、エアゾール容器成形用金型を用い、縦軸方向1.1倍、周方向2.6倍の二軸延伸ブローを行ない、内径38mm、外径40mm、胴部肉厚1.0mm、首部と肩部との接合部に環状厚肉形状を持つ、実施例1と同形状の自立型エアゾール容器を作成した。固有粘度は0.71であった。
胴部の透明性、耐熱・耐圧試験の結果を表3に示す。
【0074】
[実施例11]
胴部の蛍光対策として、上記実施例で使用した樹脂にCiba Specialty Chemicals K.K.製TINUVIN234 紫外線吸収剤を3.2wt%添加した。三菱化学(株)製NOVAPEX u−110紫外線吸収剤を30倍希釈して添加した。
また東洋インキ(株)製 PEM7285BLUE、PEM7284BLUE、PEM2172YELL0Wを40倍に希釈して着色した。
胴部蛍光判定の結果を表1に示す。
【0075】
【表1】
Figure 0004174851
【0076】
[比較例11]
実施例1の容器においてプリフォーム温度を170℃にコントロールする以外は、同様の成形を行った。
胴部の透明性、耐熱・耐圧試験結果を表3に示す。
【0077】
[比較例12]
実施例1の容器においてプリフォーム温度を130℃にコントロールする以外は、同様の成形を行った。
胴部の透明性、耐熱・耐圧試験結果を表3に示す。
【0078】
[比較例13]
帝人(株)製エチレンテレフタレート7モル%−エチレンナフタレート93モル%共重合体TN8770を射出ブロー成形機(日精ASB 50−H)を用い280℃で射出成形して、内径11mm、外径17.8mm、重量19g、肉厚3.4mmで、首部にバルブをカシメることが可能な形状を持つプリフォームを成形し、プリフォーム温度を150℃にコントロールした後、エアゾール容器成形用金型を用い、縦軸方向1.1倍、周方向2.9倍の二軸延伸ブローを行ない、内径39mm、外径40mm、胴部肉厚0.5mm、首部と肩部との接合部に環状厚肉形状を持つ自立型エアゾール容器を作成した。
胴部の透明性、耐熱・耐圧試験結果を表3に示す。
【0079】
[比較例14]
帝人(株)製エチレンテレフタレート7モル%−エチレンナフタレート93モル%共重合体TN8770を射出ブロー成形機(日精ASB 50−H)を用い280℃で射出成形して、内径11mm、外径20.2mm、重量28g、肉厚4.6mmで、首部にバルブをカシメることが可能な形状を持つプリフォ一ムを成形し、プリフォ一ム温度を150℃にコントロールした後、エアゾール容器成形用金型を用い、縦軸方向1.1倍、周方向2.5倍の二軸延伸ブローを行ない、内径37mm、外径40mm、胴部肉厚1.5mm、首部と肩部との接合部に環状厚肉形状を持つ自立型エアゾール容器を作成した。固有粘度は0.71であった。
胴部の透明性、耐熱・耐圧試験結果を表3に示す。
【0080】
[比較例15]
実施例1においてエアゾール容器成形金型を縦軸方向1.1倍、周方向1.8倍の形状とする以外は同様の条件で、内径27mm、外径30mm、胴部肉厚1.5mmの自立型エアゾール容器を作成した。
胴部の透明性、耐熱・耐圧試験結果を表3に示す。
【0081】
[比較例16]
実施例6においてエアゾール容器成形金型を縦軸方向2.5倍、周方向3.1倍の形状とする以外は同様の条件で、内径44.6mm、外径45mm、胴部肉厚0.4mmの自立型エアゾール容器を作成した。
胴部の透明性、耐熱・耐圧試験結果を表3に示す。
【0082】
[比較例17]
首部と肩部との接合部に環状厚肉形状を持たない以外は、実施例1と同様の方法で容器を成形し、耐圧試験を実施したところ、肩部の変形がバルブカシメ部にまで及んでしまい、その結果バルブの離脱が生じた。
【0083】
【表2】
Figure 0004174851
【0084】
【表3】
Figure 0004174851
【0085】
【発明の効果】
本発明の容器では、エチレンナフタレート系ポリエステルを二軸延伸ブロー成形するが、この延伸による容器胴部下部(接地部から高さが5mmの器壁)の薄肉化の程度を0.55乃至1.40mmの範囲にとどめると共に、配向状態指数(Io )を一定の範囲とすることにより、エアゾール容器に要求される耐熱圧性、耐衝撃性、及び自立性乃至その安定性を向上させることができる。
また、このエアゾール容器の底形状を本発明で規定した範囲とすることにより、これらの特性のバランスをも優れたものとすることができる。
更に、首部と肩部との接続部に環状厚肉接続部を形成したので、この接続部の変形が防止され、バルブヘッドカシメ部からの漏洩をも有効に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエアゾール容器の一例(実施例1)の容器胴部下部(接地部から高さが5mmの器壁)のX線回折像である。
【図2】本発明以外のエアゾール容器の一例(比較例2)の容器胴部下部(接地部から高さが5mmの器壁)のX線回折像である。
【図3】本発明のエアゾール容器の一例を示す側面図である。
【図4】図3のエアゾール容器の底部の拡大断面図である。
【図5】図3のエアゾール容器の首部の拡大断面図である。
【図6】実施例及び比較例について、形成される胴部の厚み(X)を横軸、延伸温度(Y)を横軸として、これらの値をプロットした結果を示すグラフである。
【記号の説明】
1 エアゾール容器
2 首部(口部)
3 円錐台状の肩部
4 筒状の胴部
5 閉ざされた底部
6 接地部
7 足部
8 谷部
9 底中心部

Claims (2)

  1. 90モル%以上のエチレンナフタレート単位を含有するポリエステルの延伸ブロー成形で形成され、一体に形成された首部、肩部、胴部、及び閉塞底部を有し、底部に足部と谷部とが交互に形成されたワンピース構造の自立構造を有し、底接地部から底中心部迄の高さが1.5乃至3.5mmの範囲にあり、谷部を構成する曲面の曲率半径(R 0 )が胴部半径(R)の1.10乃至1.60の範囲にあり、足部の接地部が一定半径(R 1 )の仮想円周上に位置し、且つこの半径(R 1 )と胴部半径(R)との比R 1 /Rが0.70乃至0.85の範囲にあり、且つ底接地部から5mmの高さの位置の器壁が、0.55乃至1.40mmの厚みを有すると共に、下記式(1)
    Io =H/d ‥(1)
    式中、Hは、底接地部から5mmの高さの位置の器壁について、容器周方向のX線回折(Cuα)から求められる2θ=15.4゜のピーク高さ(単位:CPS)を表し、dは測定部位の肉厚(単位:mm)を表す、
    で定義される配向状態指数(Io )が200以上であることを特徴とする自立構造型エアゾール容器。
  2. 前記首部は前記肩部に対して環状厚肉接続部を介して接続されていることを特徴とする請求項1記載の自立構造型エアゾール容器。
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