JP4172470B2 - コネクタおよび雌側コネクタの製造方法 - Google Patents

コネクタおよび雌側コネクタの製造方法 Download PDF

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本発明は、電気配線基板や配線ケーブルを接続する雄雌差込み係合方式のコネクタに関する。
従来の電気配線基板や配線ケーブルを接続する差込み係合方式のコネクタは、接続する配線基板の位置ズレやコネクタの取付け誤差を吸収するため、および振動や衝撃による接続不良を防止して確実な接触接続状態を確保するために、弾性を有する雌側の導電性接点に対して剛性体からなる雄側の導電性接点を弾接させる構成となっている。
例えば、図19は、従来の基板用の接続に用いられているコネクタの断面図である。図19に示すように、絶縁性樹脂製のハウジング170内に収容されている弾性を有する細長い導電性金属薄板を折り曲げて形成したソケットコンタクト171を有する雌側コネクタに対して、剛体材料からなる導電性接点177を有する雄側コネクタを係合、接続させる構成からなる。このソケットコンタクト171は、接触部172を有する接触バネ部173の下端から外方への延長部174をさらに折り曲げて逆U字状部175を形成し、その外側片の下端部を接続端子としたものである(例えば、特許文献1参照)。
また、図20は、他の従来のコネクタに用いられるソケットコンタクトの正面図である。このソケットコンタクトも、弾性を有する細長い導電性金属薄板からなり、接触部を有する接触バネ部183の一端を逆向きに2回湾曲して折り曲げて、ハウジング(図示せず)に当接する本体部184に連続させ、本体部184の他端の延長部は折り曲げて接続端子としたものである。そして、剛性を有する雄側コネクタの導電性接点(図示せず)と接続される(例えば、特許文献2参照)。
特開平6−163125号公報 特開平7−326416号公報
しかしながら、上述のような従来の雄雌差込み係合方式のコネクタは、雌側コネクタの導電性接点としてのソケットコンタクトが弾性を有する細長い弾性金属薄板を複雑な形状に折り曲げて形成したものである。このような形状を作製するための加工が複雑となり、またソケットコンタクトをハウジングに組みこむ工程も複雑となり、結果としてコネクタが高価となるという課題があった。
また、このソケットコンタクトを雄側のコンタクトピンに弾接させるためには所定のスペースを必要とする。このため、多極のコネクタを作製する場合には小型化が困難となり、近年の小型、高密度実装が要求される電子機器には使用し難いという課題もあった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、雌側の導電性接点であるソケットコンタクトおよび雄側の導電性接点であるコンタクトピンの加工や取扱いが容易で、安価に形成でき、しかも両者を弾接するための必要スペースが小さく、小型化が容易なコネクタおよび雌側コネクタの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のコネクタは、同一の曲面形状を有し、所定の空間を設けて対向して配置された一対の接触部と、この一対の接触部により構成され、一方が開口し、他方に向かう方向に少なくとも湾曲部を有するピン挿入部と、上記一対の接触部から延在された延在部とを含み少なくとも表面が導電性を有するソケットコンタクトと、ソケットコンタクトを一定の配列ピッチで複数配置して固定した絶縁性のハウジングと、延在部に設けた接続端子とを含む雌側コネクタと、ピン挿入部の空間よりも小さく、ピン挿入部の全長よりも短い導電体平板で、かつ弾性部材からなるコンタクトピンがピン挿入部の配列ピッチに相当するピッチで絶縁性基材に対して垂直方向で、かつ上記湾曲部の湾曲する方向に弾性的に変形する方向となる配置にそれぞれ植設された雄側コネクタとからなり、雌側コネクタのピン挿入部に対して、雄側コネクタのコンタクトピンを弾性変形させながら挿入することにより、雌側コネクタと雄側コネクタとを係合させる構成からなる。
この構成により、コンタクトピンが曲面形状を有するピン挿入部に弾性変形しながら挿入されて弾接するので、確実な接続状態を確保することができる。しかも、雌側コネクタおよび雄側コネクタともに構造が簡単で、かつファインピッチに形成することも可能であり、小型で高密度のコンタクトピンの配置が可能なコネクタを実現することができる。
また、上記構成において、雌側コネクタのハウジングが直方体形状であり、ソケットコンタクトはハウジングの長手方向に対して列状に配置されている構成としてもよい。または、雌側コネクタのソケットコンタクトがハウジングの長手方向に対して少なくとも2列並行して配置されている構成としてもよい。さらに、雌側コネクタのハウジングが多角形または円環形の額縁形状であり、ソケットコンタクトはハウジングの額縁領域に一定の配列ピッチで配置されている構成としてもよい。
これらの構成とすることにより、高密度のコンタクトピンを有する種々の形状のコネクタを容易に実現できる。
また、上記構成において、ソケットコンタクトのピン挿入部の一方の開口した面から最初の湾曲部までの距離が複数のソケットコンタクトにおいて少なくとも異なる2つの距離を有しているようにしてもよい。この構成により、雌側コネクタと雄側コネクタとの係合時に、ソケットコンタクトのピン挿入部内に挿入したコンタクトピンの先端部が直線状部から曲面形状部に入りこむときの挿入力の増加が同時に生じることを防止でき、挿入時に大きな挿入力が不要となる。したがって、信頼性よく、かつ比較的小さな力で挿抜することができる。
また、上記構成において、ソケットコンタクトのピン挿入部の一方の開口した面から最初の湾曲部までがコンタクトピンの挿入方向に沿った直線状としてもよい。さらに、湾曲部は、その湾曲方向が交互に逆になった2つ以上の曲り部を有するようにしてもよい。
このような構成とすることにより、コンタクトピンを垂直方向から雌側コネクタに挿入できるので、挿入動作を容易にできる。また、曲り部を複数設けることにより、コンタクトピンと接触部との接触点数を増加させるとともに、抜け防止もより確実にできる。
また、上記構成において、雌側コネクタと雄側コネクタとの係合時に、コンタクトピンがソケットコンタクトの一方の開口に当接するよりも先に係合するガイド部が雌側コネクタのハウジングと雄側コネクタの絶縁性基材とに設けられていてもよい。この構成により、ソケットコンタクトとコンタクトピンとをガイド部で位置合せして、容易に、かつ正確に、雌側コネクタと雄側コネクタとを係合させることができる。また、雌側コネクタと雄側コネクタとの係合時に接点部が損傷を受けることも少ない。
さらに、本発明の雌側コネクタの製造方法は、同一の曲面形状を有し、所定の空間を設けて対向して配置された少なくとも表面が導電性を有する一対の曲面板を一定の配列ピッチでかつ所定の空間が平板に対向する方向に複数個配置し、固定する工程と、隣接する一対の曲面板間の隙間に絶縁性樹脂を充填して、隣接する一対の曲面板同士を接着固定する工程と、複数の一対の曲面板、絶縁性樹脂および平板を、一対の曲面板の配列方向に対して直交する方向に切断して、同一の曲面形状を有し、所定の空間を設けて対向して配置された少なくとも表面が導電性を有する一対の接触部と、この一対の接触部により形成され、一方が開口し、他方に向かう方向に少なくとも湾曲部を有するピン挿入部が列状に配置された列状構造体を形成する工程と、列状構造体のピン挿入部を両側から絶縁平板により挟みこみ、接着固定する工程とを備えた方法からなる。
この方法により、一対の接触部と、この一対の接触部により形成され、一方が開口し、他方に向かう方向に少なくとも湾曲部を有するピン挿入部が列状に配置されたソケットコンタクトをファインピッチで、かつ任意の個数に配列した雌側コネクタを容易に製造することができる。
さらに、本発明の雌側コネクタの製造方法は、一対の接触部と、この一対の接触部により囲まれたピン挿入部および一対の接触部を連結するように延在された延在部から構成され、少なくとも表面が導電性を有するソケットコンタクトが複数個、一定の配列ピッチで配列され、かつ連結部により連結された接点板を形成する工程と、この接点板のソケットコンタクトの配列ピッチに対応し、かつソケットコンタクトの間の間隙を埋めて、それぞれのソケットコンタクトが嵌合する仕切壁が板状部の面から突出して設けられた樹脂ケースを形成する工程と、ソケットコンタクトの一対の接触部がそれぞれ仕切壁の間に嵌合され、かつソケットコンタクトの延在部が突出するように樹脂ケースにソケットコンタクトを嵌合する工程と、樹脂ケースと同じ寸法の樹脂板を仕切壁上に貼合する工程と、ソケットコンタクトを連結している連結部を切断する工程とを含む方法からなる。
このような方法とすることにより、ソケットコンタクトを金属板の打ち抜きやエッチング加工で容易に製造することができる。
本発明によれば、雌側コネクタのソケットコンタクトおよび雄側コネクタの弾性を有するコンタクトピンの加工が容易で、量産性に優れ、かつコンタクトピンの弾性復元力を利用した弾接により小さな空間でも安定して接続が可能となり、小型で、高密度のコネクタを実現できるという大きな効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、同じ要素については同じ符号を付しており、説明を省略する場合がある。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかるコネクタの構成を説明するための断面図である。図1(a)は雌側コネクタ20の断面図、図1(b)は雄側コネクタ40の断面図、および図1(c)は雌側コネクタ20と雄側コネクタ40とを係合させた状態の断面図である。
本実施の形態にかかる雌側コネクタ20は、図1(a)に示すように特殊な形状の複数のソケットコンタクト10が絶縁性のハウジング12に一定のピッチで一列に配列され、さらに外部機器と接続するための接続端子14が設けられた構成からなる。
すなわち、少なくとも表面が導電性を有するソケットコンタクト10は、同一の曲面形状を有し、所定の空間を設けて対向して配置した一対の接触部2と、この一対の接触部2により構成され、一方が開口し、他方に向かう方向に少なくとも湾曲部6を有するピン挿入部4と、一対の接触部2から延在された延在部8とを含んで形成されている。
このソケットコンタクト10は、延在部8がピン挿入部4の開口した面の反対側に露出し、ピン挿入部4を一定の配列ピッチとするように絶縁性のハウジング12により固定されている。本実施の形態では、ハウジング12は、隣接するソケットコンタクト10の間を充填するとともに、これらを接着する絶縁性樹脂と、ソケットコンタクト10を挟むように設けられている絶縁平板(図示せず)とから構成されている。また、延在部8には、外部機器(図示せず)と接続するための接続端子14が設けられている。
一方、図1(b)に示すように、雄側コネクタ40は、コンタクトピン44がピン挿入部4の配列ピッチと同じピッチで絶縁性基材42に対して垂直方向にそれぞれ植設されて構成されている。このコンタクトピン44は、雌側コネクタ20のピン挿入部4の空間よりも小さく、ピン挿入部4の全長よりも短い導電体平板で、かつ弾性部材からなる。このコンタクトピン44は、絶縁性基材42に設けた貫通孔に挿入し、電極端子46と、例えばハンダを用いてハンダ付け部48で接続、固定されている。なお、導電体平板としては、ばね性を有する金属板を用いることが好ましいが、それに限定されない。例えば、ばね性を有する樹脂板の表面にめっきや蒸着等により導電性を付与したものでもよい。
このように構成された雌側コネクタ20と雄側コネクタ40とを、図1(c)に示すようにして係合させる。すなわち、雄側コネクタ40のコンタクトピン44と雌側コネクタ20のピン挿入部4とを位置合せする。つぎに、雄側コネクタ40を雌側コネクタ20の方向に押しこむと、複数個のコンタクトピン44がそれぞれ対応するソケットコンタクト10のピン挿入部4に挿入される。そして、ピン挿入部4の湾曲部6の位置をこえると、コンタクトピン44の先端が弾性変形する。そして、コンタクトピン44は弾性変形を生じながら、ピン挿入部4を構成する接触部2に沿って延在部8の近傍まで進入する。そして、雄側コネクタ40の絶縁性基材42が雌側コネクタ20のハウジング12の上面に当たる位置で止まると、図1(c)に示した係合状態となる。この状態では、ソケットコンタクト10のピン挿入部4において、コンタクトピン44はソケットコンタクト10の接触部2と弾性変形力により少なくとも2箇所で弾接し、安定な電気的接続と機械的固定が可能となる。
なお、雌側コネクタ20と雄側コネクタ40の両端部のそれぞれ対応する位置に、例えば雄側コネクタ40には、ガイドピンを設け、雌側コネクタ20には、このガイドピンに対応するガイド孔を設けてもよい。この場合に、ガイドピンの長さはコンタクトピン44の長さより長くしておけば、より容易に、かつ確実にコンタクトピン44をピン挿入部4に挿入することができる。
また、ガイドピンとガイド孔とにラチェット機構も付加してもよい。ラチェット機構を設けておけば、挿入感が得られるだけでなく、より確実な固定も可能となる。
つぎに、本実施の形態にかかるコネクタのうち、雌側コネクタ20の製造方法について説明する。
図2および図3は、雌側コネクタ20の製造方法を説明するための主要工程の平面図である。また、図4は、図2および図3に示すうちの主要工程の断面図である。なお、図4(a)は、図2(a)に示すA−A線に沿った断面図である。また、図4(b)は、図2(b)に示すB−B線に沿った断面図である。さらに、図4(c)は、図3(a)に示すC−C線に沿った断面図である。また、図4(d)は、図3(d)に示すD−D線に沿った断面図である。さらに、図4(e)は、図1(a)と同じ図である。
最初に、少なくとも表面が導電性を有する曲面板24を、本実施の形態では、例えば金属板を用いて折り曲げ加工等により形成する。以下、これを金属製曲面板24とよぶ。この金属製曲面板24の断面形状は図4(a)からもわかるように、最終的に接触部となる板状部24A、この一対の板状部24Aにより形成され、ピン挿入部となる開口領域24B、湾曲部となる領域24Cおよび延在部となる平面部24Dが形成されている。さらに、この金属製曲面板24は、後述するように切断後に複数の列状構造体を得られる長さを、この断面に対して垂直方向に有している。
この金属製曲面板24の加工は、例えば折り曲げ加工等により形成する。そのための金属板としては、例えば銅板、ステンレス板等、折り曲げが容易で、薄板状であれば、特に制約なく使用できる。なお、表面に金(Au)めっき等を施しておくと、コンタクトピンを挿入したときの接触抵抗を小さくできることから好ましい。
この金属製曲面板24の厚みとしては、特に制約はないが薄すぎると、加工中に折り曲げた状態を保持し難くなることから、50μm以上が望ましい。また、厚すぎると、加工し難くなり、かつコンタクトピンのピッチも小さくできなくなるため、0.2mm程度以下が望ましい。
また、コンタクトピンはピン挿入部に沿って弾性変形しながら挿入できる程度の強度が必要である。このためには、金属材料の弾性率にも依存するが、0.1mm〜0.2mm程度の厚みとすることが望ましい。したがって、ピン挿入部となる開口の大きさは、この厚みより大きく設定することが要求される。
このような金属製曲面板24を平板22上に、図2(a)および図4(a)に示すように一定のピッチで配置して固定する。なお、配置するときに、金属製曲面板24間にスペーサを設けておいてから平板22に固定し、その後スペーサを除去するようにしてもよい。このようにすれば、ファインピッチで、しかも高精度に配置して固定できる。この固定方法としては、例えば接着剤で固定してもよい。このような金属製曲面板24を用いて平板22上に配置した場合、ピン挿入部のピッチを、例えば0.6mm程度とすることも可能となり、ファインピッチのコネクタを形成できる。
また、平板22としては、樹脂材料でも金属材料でも使用できるが、後述するように平板22ごと切断するので、切断が容易にできる材料を用いることが望ましい。
つぎに、図2(b)および図4(b)に示すように、金属製曲面板24を囲むように隔壁26を設ける。この隔壁26は、ハウジング12の一部となる絶縁性接着樹脂28を注入していくときに、絶縁性接着樹脂28が平板22の外部に流れ出さないようにすること、および金属製曲面板24の開口領域24Bに流れこむことを防止するために設ける。したがって、隔壁26は金属製曲面板24および平板22に密着させることが望ましい。隔壁26の材料は、平板と同様に特に制約はなく、樹脂材料でも金属材料でも使用可能である。ただし、この隔壁26も最終的に切断するので、平板22と同じ材料を用いることが好ましい。
つぎに、図3(a)および図4(c)に示すように、隔壁26で囲まれた領域に絶縁性接着樹脂28を注入する。このとき、金属製曲面板24の開口領域24Bは隔壁26により保護されているので絶縁性接着樹脂28は入りこまない。なお、この絶縁性接着樹脂28は、金属製曲面板24の平面部24Dとほぼ同じ高さまで注入する。注入後に硬化させると、隣接する金属製曲面板24がこの絶縁性接着樹脂28により接着固定される。
つぎに、図3(b)および図4(d)に示すように、金属製曲面板24の延在部となる平面部24D上に接続端子となる電極膜30を形成する。このとき、平面部24Dの表面にまで絶縁性接着樹脂28が形成されている場合には、平面部24Dが露出するまで研磨してから電極膜30を形成する。この電極膜30としては、平面部24Dの表面に、例えば銅(Cu)やニッケル(Ni)膜を設け、さらにハンダまたは金(Au)膜を設ける。なお、平面部24Dのみに限定されず、絶縁性接着樹脂28の表面にまで形成してもよい。
なお、本実施の形態のように、金属製曲面板24の延在部となる平面部24Dが露出している場合には、特に電極膜を形成せずに、この露出部を最終的に接続端子として用いてもよい。
つぎに、図3(c)に示すように、複数の金属製曲面板24、絶縁性接着樹脂28、隔壁26および平板22を、金属製曲面板24の配列方向に対して直交する方向に切断する。この切断は、ダイシング装置を用いることが好ましい。また、切断する幅は、最終的に作製するコネクタの形状に合せる。一般的には、2mm〜10mm程度の範囲とすることが多い。このダイシングにより、同一の曲面形状を有し、所定の空間を設けて対向して配置された一対の金属製の接触部2と、一対の接触部2により形成され、一方が開口し、他方に向かう方向に少なくとも湾曲部6を有するピン挿入部4とが列状に配置された列状構造体32が形成される。さらに、本実施の形態の場合には、この列状構造体32の段階において、接続端子14も形成されている。
つぎに、図3(d)および図4(e)に示すように、列状構造体32のピン挿入部4を両側から絶縁平板18により挟みこみ、接着固定する。この接着は上記の絶縁性接着樹脂28と同じ材料を用いることが好ましい。絶縁性接着樹脂28と絶縁平板18とにより、雌側コネクタ20のハウジング12が構成される。
以上により、本実施の形態にかかる雌側コネクタ20を作製することができる。本実施の形態にかかる雌側コネクタ20は、ソケットコンタクト10がハウジング12に固定されている。雄側コネクタ40とは、コンタクトピン44が弾性変形することで雌側コネクタ20のピン挿入部4と係合する構造である。このため、雌側コネクタ20の構成が簡単で、かつファインピッチのピン配置にも対応可能なコネクタを実現できる。
なお、本実施の形態では、曲面板24として金属板を用いた場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図4(a)に示す曲面板24を樹脂成型等により形成し、その表面に蒸着やめっきにより導体を形成したものを用いてもよい。
(第2の実施の形態)
図5は、本発明の第2の実施の形態にかかるコネクタにおいて、雌側コネクタ35の構造を示す平面図と斜視図である。本実施の形態にかかる雌側コネクタ35は、ピン挿入部が2列に配列されていることが特徴であり、第1の実施の形態で説明した図3(c)に示す列状構造体32を2本用いて、これらを絶縁平板18により挟み、接着固定して作製する。
図5(a)は、2本の列状構造体32を絶縁平板18により挟み、接着固定した状態を示す平面図である。この工程は、図3(c)と同じ方法により作製することができるので説明を省略する。
図5(b)および図5(c)は、平板22および隔壁26を除去することにより、本実施の形態の雌側コネクタ35とした構成を示す平面図と斜視図である。なお、図5(b)は接続端子14側から見た平面図であり、図5(c)に示す斜視図はソケットコンタクト10の開口した側から見た斜視図である。なお、平板22および隔壁26を除去して雌側コネクタ35とする方法は、第1の実施の形態の図3(d)および図4(e)で説明した方法と同じであるので説明を省略する。
以上のような工程により、2列構成の本実施の形態の雌側コネクタ35が得られる。なお、列状構造体32の湾曲部6の向きが、それぞれ別々の方向になるように配置することもできる。このように湾曲部6の向きを、それぞれの列状構造体32で変えると、雄側コネクタのコンタクトピンを挿入するときに、コンタクトピンの弾性変形方向が互いに異なるようになるため、挿入動作がより安定する。
なお、本実施の形態の雌側コネクタ35に対応する雄側コネクタは、第1の実施の形態の図1(b)に示す雄側コネクタ40と同じ方法により作製することができる。すなわち、絶縁性基材に雌側コネクタ35のピン挿入部の配列ピッチと同じピッチで形成された貫通孔に対して垂直方向にコンタクトピンをそれぞれ植設し、一方の表面に形成されている電極端子とコンタクトピンとを、例えばハンダ付けにより接続し、固定すれば容易に作製することができる。
さらに、本実施の形態の雌側コネクタ35では、ピン挿入部4を2列に配列したが、本発明はこれに限定されない。例えば、列状構造体を3本、4本あるいはそれ以上用いて、これらを絶縁平板で接着固定して、3列構造、4列構造、あるいはそれ以上の列構造を有する雌側コネクタを作製することも容易にできる。また、このような雌側コネクタに対応する雄側コネクタも、上記した方法と同様な方法により容易に作製することができる。このような構成のコネクタは、従来のコネクタに比べて小面積の領域で多ピン構造を実現することができる。
(第3の実施の形態)
図6は、本発明の第3の実施の形態にかかるコネクタにおける雌側コネクタの50の平面図と断面図である。なお、図6(b)は、図6(a)に示すX−X線に沿った断面図である。本実施の形態の雌側コネクタ50は、額縁状の額縁領域にピン挿入部4が配列されていることが特徴である。額縁領域には、一対の接触部2とそれにより形成されるピン挿入部4を備えたソケットコンタクト10が絶縁性接着樹脂28により接着固定され、これらの周囲に外周側絶縁平板19Aと内周側絶縁平板19Bとからなる絶縁平板19が接着固定されている。すなわち、額縁領域の4つの辺のそれぞれについてみれば、第1の実施の形態の雌側コネクタと同じ形状である。
なお、ピン挿入部4の湾曲部の向きについては、対向する辺同士が異なる方向に向くように配置してもよい。このような配置とすると、雄側コネクタのコンタクトピンを挿入していくときに滑らかに行うことができる。
図7は、本実施の形態の雌側コネクタ50を製造するための主要工程を説明するための図である。図7(a)は、額縁形状を作製するための4つの辺を構成する列状構造体33のうちの1つを示す平面図で、図7(b)はその断面図である。また、図7(c)は、平板23上において列状構造体33を額縁状に形成する工程を示す平面図で、図7(d)はそのE−E線に沿った断面図である。
図7(a)および図7(b)からわかるように本実施の形態の列状構造体33は、第1の実施の形態の図3(c)に示した列状構造体32の両端部を切断した構造である。その他の構造については、図3(c)と同じであるので説明を省略する。なお、両端部の切断は、図3(c)に示すような形状とした後に切断してもよいし、あるいは図3(b)まで作製した状態で切断し、その後図3(c)に示すような個辺に切断してもよい。
つぎに、図7(c)および図7(d)に示すように、図7(a)および図7(b)に示した列状構造体33を平板23上で額縁状に配置する。このとき、平板23上にあらかじめ外周側絶縁平板19Aと内周側絶縁平板19Bとからなる絶縁平板19を配置しておき、列状構造体33をこれらにより形成される隙間に挿入し、接着固定してもよい。
このようにして外周側絶縁平板19Aと内周側絶縁平板19Bとからなる絶縁平板19により列状構造体33を接着固定すると、4つの列状構造体33は絶縁平板19により一体化して額縁形状が作製される。
この後、平板23を除去する。つぎに、平板22、外周側絶縁平板19Aおよび内周側絶縁平板19Bを一緒に研磨して除去して、ピン挿入部4の開口を露出させる。これにより、図6に示す額縁状の形状を有する雌側コネクタ50が作製される。なお、本実施の形態では、外周側絶縁平板19Aおよび内周側絶縁平板19Bからなる絶縁平板19と絶縁性接着樹脂28とによりハウジング130が構成される。
なお、本実施の形態の雌側コネクタ50に対応する雄側コネクタは、第1の実施の形態の図1(b)に示す雄側コネクタ40と同じ方法により作製することができる。すなわち、絶縁性基材に雌側コネクタ50のピン挿入部の配列ピッチと同じピッチで形成された貫通孔に対して、垂直方向にコンタクトピンをそれぞれ植設し、一方の表面に形成されている電極端子とコンタクトピンとを、例えばハンダ付けにより接続し、固定すれば容易に作製することができる。
なお、本実施の形態では、額縁を構成する列状構造体をすべてほぼ同じ形状としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、長方形状としてもよい。この場合には、列状構造体とするための図3(c)に示す形状を複数種類作製して用いれば容易に作製できる。
(第4の実施の形態)
図8は、本発明の第4の実施の形態にかかるコネクタにおける雌側コネクタを製造する方法を示す主要工程の断面図と上面図である。なお、図8(a)から図8(c)までは、断面図であり、図8(d)は図8(c)の上面図である。
本実施の形態にかかる雌側コネクタは第1の実施の形態の雌側コネクタ20とほとんど同じ形状および構造である。ただし、図8からわかるように、少なくとも表面が導電性を有する曲面板25の延在部領域25Dが折り曲げられた形状をしている。このような形状は、第1の実施の形態と同様に、金属板を金属板の加工、例えば折り曲げ加工等により容易に形成できる。全体としては、この金属製の曲面板25の断面形状は第1の実施の形態で説明した構造と同じである。本実施の形態では、金属板を用いて曲面板25を形成する場合について説明するので、以下ではこれを金属製曲面板25とよぶ。
すなわち、図8(a)からもわかるように、金属製曲面板25には、最終的に接触部となる板状部25A、この一対の板状部25Aにより形成され、ピン挿入部となる開口領域25Bおよび湾曲部となる領域25Cが設けられており、さらに本実施の形態では最終的に延在部となる延在部領域25Dが金属板を折り曲げて突出するように形成されている。この金属製曲面板25は、後述するように切断後に複数の列状構造体を得られる所定の長さを、この断面に対して垂直方向に有している。
この金属製曲面板25の加工は、例えば折り曲げ加工等により形成する。そのための金属板としては、例えば銅板、ステンレス板等、折り曲げが容易で、薄板状であれば、特に制約なく使用できる。なお、表面に金(Au)めっき等を施しておくと、コンタクトピンを挿入したときの接触抵抗を小さくできることから好ましい。これについては、第1の実施の形態と同様である。
図8(a)に示すように、この金属製曲面板25を平板22上に一定の配列ピッチで配置する。この配置については、第1の実施の形態と同じである。
つぎに、図8(b)に示すように、金属製曲面板25を囲むように隔壁26を設ける。この隔壁26は、ハウジング12の一部となる絶縁性接着樹脂28を注入していくときに、絶縁性接着樹脂28が平板22の外部に流れ出さないようにすること、および金属製曲面板25の開口領域25Bに流れこむことを防止するために設ける。したがって、隔壁26は金属製曲面板25および平板22に密着させることが望ましい。また、本実施の形態の場合には、この隔壁26は延在部領域25Dよりも低く形成する。隔壁26の材料は、平板22と同様に特に制約はなく、樹脂材料でも金属材料でも使用可能である。ただし、この隔壁26も最終的に切断するので、平板22と同じ材料を用いることが好ましい。
つぎに、隔壁26で囲まれた領域に絶縁性接着樹脂28を注入する。このとき、金属製曲面板25の開口領域25Bは隔壁26により保護されているので絶縁性接着樹脂28は入りこまない。また、隔壁26は金属製曲面板25の延在部領域25Dよりも低く形成されているので、絶縁性接着樹脂28を隔壁26と同じ高さまで注入しても延在部領域25Dは露出した状態を保持する。このように注入した後、硬化させると、隣接する金属製曲面板25同士が絶縁性接着樹脂28により接着固定される。
つぎに、第1の実施の形態と同様に、複数の金属製曲面板25、絶縁性接着樹脂28、隔壁26および平板22を、金属製曲面板25の配列方向に対して直交する方向に切断する。この切断は、ダイシング装置を用いることが好ましい。また、切断する幅は、最終的に作製するコネクタの形状に合せる。一般的には、2mm〜10mm程度の範囲とすることが多い。このダイシングにより、延在部の形状以外については、第1の実施の形態と同様な構造の列状構造体が得られる。
つぎに、第1の実施の形態と同様に列状構造体を絶縁平板18で挟み、接着固定する。この接着は上記の絶縁性接着樹脂28と同じ材料を用いることが好ましい。絶縁性接着樹脂28と絶縁平板18とにより、雌側コネクタのハウジング12が構成される。
この後、図8(c)および図8(d)に示すように、平板22と隔壁26を除去すると雌側コネクタが得られる。以上により、本実施の形態にかかる雌側コネクタを作製することができる。本実施の形態にかかる雌側コネクタは、ソケットコンタクト11がハウジング12に固定されている。また、ソケットコンタクト11は、同一の曲面形状を有し、所定の空間を設けて対向して配置した一対の接触部3と、この一対の接触部3により構成され、一方が開口し、他方に向かう方向に少なくとも湾曲部7を有するピン挿入部5と、一対の接触部3から延在された延在部9とを含んで形成されている。
このソケットコンタクト11は、延在部9がピン挿入部5の開口した面の反対側に露出し、ピン挿入部5を一定の配列ピッチとするように絶縁性のハウジング12により固定されている。
さらに、本実施の形態では、延在部9がそのまま接続端子となる。すなわち、本実施の形態の雌側コネクタは接続端子が突出したピン挿入型である。延在部9である接続端子を、例えば回路基板の貫通孔に挿入してハンダ付け等により電気的および機械的に固定して使用することができる。
なお、この雌側コネクタに係合する雄側コネクタは第1の実施の形態で説明した雄側コネクタ40を用いることができる。
(第5の実施の形態)
図9は、本発明の第5の実施の形態にかかるコネクタの係合状態を示す断面図である。図10および図11は、雌側コネクタを上面側から見た平面図および断面図である。
本実施の形態によるコネクタは、雌側コネクタ62と雄側コネクタ63とが図9に示すように係合するように構成されている。係合状態自体は、第1の実施の形態で説明したコネクタと同じであるが、本実施の形態ではガイド部を設けてあることおよび配線基板80の貫通孔にソケットコンタクト65の延在部65Bが挿入されて、ハンダ付け等により接続されていることが主な差異である。また、本実施の形態にかかる雌側コネクタ62の製造方法は第1の実施の形態から第4の実施の形態までに説明した方法とは異なる。
以下、コネクタの構造および雌側コネクタの製造方法について説明する。
雌側コネクタ62は、ハウジング64に複数個の同一形状で同一寸法を有するソケットコンタクト65が所定のピッチで配列され、収納固定されて構成されている。ハウジング64は、例えば液晶ポリマーやポリブチレンテレフタレート等の高耐熱性の絶縁性樹脂を用いることが望ましい。また、それぞれのソケットコンタクト65は、例えば銅合金等からなる一対の接触部65A、これらの接触部65Aから延在されている延在部65Bおよび一対の接触部65Aにより形成されるピン挿入部66により構成されている。
このピン挿入部66は、図11に示すような形状を有している。すなわち、開口部から中間の位置の湾曲部66Aまでは、後述のコンタクトピン71の挿入方向に沿った直線形状であるが、湾曲部66Aから閉端部までは曲面形状を有する。図9に示すように、このピン挿入部66に沿って後述のコンタクトピン71が挿入され、弾接することにより電気的接続が行われる。
そして、ソケットコンタクト65は、ピン挿入部66の接触部65Aから延在された延在部65Bが接続端子となり、図9に示すように電子機器の配線基板80にハンダ付け等により接続される。
雌側コネクタ62は、これらのソケットコンタクト65を嵌合する樹脂ケース67と樹脂板76とにより接着固定されており、この樹脂ケース67と樹脂板76とによりハウジング64を構成している。なお、樹脂ケース67は、板状部69と、そこから突出している仕切壁68と、ガイドピン72を挿入するためのガイド孔73とから主として構成されている。
一方、図12に、雄側コネクタ63の上面側から見た平面図、断面図および下面側から見た平面図をそれぞれ示す。雄側コネクタ63は、絶縁性基材70にソケットコンタクト65と同じピッチで設けられた貫通孔中にコンタクトピン71が並行に植設されて構成されている。なお、絶縁性基材70は、例えば絶縁性材料であるポリエチレンテレフタレートやガラスエポキシ樹脂、あるいはセラミック等の絶縁材料を用いることができる。図13は、このコンタクトピン71の側面図である。図13に示すように本実施の形態では、コンタクトピン71は、例えば燐青銅板やステンレス鋼板等の弾性を有する金属板を打抜き加工して形成することができる。
このような形状のコンタクトピン71の中間の突部71Aより上部が、絶縁性基材70のランド部70Aの設けられていない側から貫通孔に圧入、植設されて、ランド部70Aの中央に出た上端部71Bがランド部70Aにハンダ74等で接続され固定されている。そして、雌側コネクタ62のピン挿入部66より薄く、かつピン挿入部66の長さよりも短い挿入ピン71Cが絶縁性基材70の下方に突出している。
このコンタクトピン71は厚みが薄く、かつその幅も小さいので、ソケットコンタクト65のピン挿入部66が曲面状であっても、コンタクトピン71の挿入力を比較的小さくすることができ、かつ確実な接触も可能となる。
なお、雄側コネクタ63の絶縁性基材70の両端には、コンタクトピン71の挿入ピン71Cよりも長いガイドピン72が挿入ピン71Cと並行に立設されている。一方、雌側コネクタ62のハウジング64の両端部には、ガイドピン72を挿入するためのガイド孔73が設けられている。
なお、上記においては、雄側コネクタ63のガイドピン72と雌側コネクタ62のガイド孔73とにより構成されるガイド部を用いることで、ソケットコンタクト65のピン挿入部66にコンタクトピン71の挿入ピン71Cを容易に係合させることができる。しかし、本発明においては、このようなガイド部は必須ではない。ガイド部を設けることなく、ソケットコンタクト65のピン挿入部66にコンタクトピン71の挿入ピン71Cを位置合せして挿入するようにしてもよい。ただし、ガイド部を設けることによって、雄側コネクタ63と雌側コネクタ62とをより容易に、かつ確実に係合させることができる。また、コンタクトピン71の挿入ピン71C等が損傷を受けることも少なくできる。
なお、雄側コネクタ63のコンタクトピン71の挿入ピン71Cの先端部を曲面状に形成しておくとピン挿入部66に沿って挿入するときに、より円滑に挿入できる。また、コンタクトピン71およびソケットコンタクト65のそれぞれの表面を、例えば金(Au)めっきしておくと、接触抵抗を下げることができるので好ましい。
また、ソケットコンタクト65のピン挿入部66の湾曲部66Aまでの距離を、それぞれのソケットコンタクト65により少しづつ異ならせた構成とすると、雄側コネクタ63を雌側コネクタ62に挿入するときの押しこみ荷重が湾曲部66Aで急激に大きくなることを抑制して、平均した押しこみ荷重で押しこむことができる。
つぎに、本実施の形態にかかるコネクタのうち、ポイントとなる雌側コネクタ62の製造方法について説明する。
まず、銅合金板等の金属板を打抜き加工またはエッチング加工する。図14は、金属板を加工した状態を示す平面図である。図14に示すように、連結板は、ソケットコンタクト65が複数個、一定の配列ピッチで配列され、かつ連結部78により連結した構成からなる。ソケットコンタクト65は、一対の接触部65Aと、これらの接触部65Aにより囲まれたピン挿入部66および一対の接触部65Aを連結するように延在された延在部65Bから構成される。なお、この接点板は、銅合金等の金属板を用いて、切削等により加工して形成してもよい。
一方、図15は、上記接点板のソケットコンタクト65を挟みこんで固定するための樹脂ケース67の側面図および下面側から見た平面図である。樹脂ケース67は、接点板のソケットコンタクト65の配列ピッチに対応した仕切壁68が板状部69の面から突出して設けられた構成からなる。この樹脂ケース67は、例えば液晶ポリマーやポリブチレンテレフタレート等の比較的耐熱性の高い絶縁性樹脂により形成する。
なお、仕切壁68は、接点板のそれぞれのソケットコンタクト65の間の間隙を埋めて、それぞれのソケットコンタクト65がちょうど嵌合する形状であり、その突出高さはソケットコンタクト65の厚みと同じにしてある。また、両端の壁部に設けられたU字状の窪み75は、樹脂板76を貼合したときにガイド孔73を構成する。
図16は、このような樹脂ケース67の仕切壁68の間にそれぞれのソケットコンタクト65の一対の接触部65Aを嵌合した状態を示す側面図である。図16に示すように、ソケットコンタクト65の一対の接触部65Aがそれぞれ仕切壁68の間に嵌合され、かつソケットコンタクト65の延在部65Bは樹脂ケース67から突出している。
このように配置した後、樹脂ケース67の板状部69と同じ寸法の樹脂板76を仕切壁68上に貼合することによって、ハウジング64を形成するとともに接点板を固定する。なお、樹脂板76を樹脂ケース67と同じ樹脂材料で形成し、熱圧着により樹脂板76を樹脂ケース67に貼合してもよい。
つぎに、ソケットコンタクト65を連結している連結部78を切断する。これにより、それぞれのソケットコンタクト65の延在部65Bは、連結部78から切離される。この形状で、電子機器の配線基板80の貫通孔に挿入して端子とハンダ付けすれば、配線基板80に固定された雌側コネクタ62が得られる。
このような製造方法によれば、曲面形状の細長いピン挿入部66を備えたソケットコンタクト65を絶縁性樹脂製のハウジング64内に収容した雌側コネクタ62を簡単な工程で製造することができる。
以上のように本実施の形態によれば、コンタクトピン71の挿入ピン71Cが対応するソケットコンタクト65のピン挿入部66に弾性変形しながら挿入され、弾性復元力により挿入ピン71Cはピン挿入部66中で一対の接触部65Aに対して少なくとも2点で弾接する。したがって、確実な接続状態を確保することができ、しかも、雌側コネクタ62のソケットコンタクト65および雄側コネクタ63のコンタクトピン71の加工や組み立てが容易で、安価に形成できる。また、両者を弾接して接続させるためのスペースを小さくすることもできるので小型化も可能とすることができる。
なお、本実施の形態では、ソケットコンタクトを一列に配置する樹脂ケースとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、額縁形状の樹脂ケースを使用して、それぞれの辺部分にソケットコンタクトを嵌合させて、樹脂板を貼合して4辺にソケットコンタクトを設けた額縁形状の雌側コネクタを作製することも容易にできる。また、樹脂ケースの板状部を中心にして、両側に仕切壁を設けてソケットコンタクトをそれぞれに嵌合してから樹脂板を貼合すれば、2列構成の雌側コネクタも作製できる。
また、本実施の形態では、1つの湾曲部を有する単純な形状のピン挿入部としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図17に示すように、くの字状に湾曲した形状のピン挿入部としてもよい。このコネクタの場合には、雄側コネクタ63は本実施の形態で説明した構成と同じであるが、雌側コネクタ90の構成が異なる。すなわち、雌側コネクタ90は、ソケットコンタクト82の一対の接触部82Aが図示するように、その一部がくの字状に形成されており、ピン挿入部84がくの字状とされている。これに伴い、樹脂ケース86の仕切壁87もくの字状に形成されている。なお、ソケットコンタクト82の延在部82Bと樹脂ケース86の板状部88の構成は本実施の形態の雌側コネクタ62と同じである。
以上のように、ソケットコンタクト82のピン挿入部84の開口部から所定位置までがコンタクトピン71の挿入方向に沿った直線状であり、コンタクトピン71が入りこむ範囲内に、曲り方向が交互に逆になった2つ以上の湾曲部を有する構成としてもよい。
このような構成とすれば、雌側コネクタ90と雄側コネクタ63との係合が容易であるとともに、各コンタクトピン71が各ピン挿入部84に少なくとも3点以上で弾接するので、薄いコンタクトピンであっても、確実で安定した接続状態を確保できるコネクタとすることができる。なお、このようなソケットコンタクトの構成は本実施の形態に限定されず、第1の実施の形態から第4の実施の形態までに説明した雌側コネクタにも適用可能である。
さらに、本実施の形態では、図14に示すようにソケットコンタクト65は金属板を加工して形成したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図14に示すような形状を樹脂成形等により作製し、表面に蒸着やめっき等により導体を形成したソケットコンタクトを用いてもよい。図18に、このソケットコンタクト94を用いた雌側コネクタ92の断面形状を示す。
図18からわかるように、ソケットコンタクト94は、一対の接触部94Aと、これらの接触部94Aにより囲まれたピン挿入部96および一対の接触部94Aを連結するように延在された延在部94Bから構成される。また、ピン挿入部96は、開口部から中間の位置の湾曲部96Aまでは直線形状であるが、湾曲部96Aから閉端部までは曲面形状を有しており、外観形状は図14に示すソケットコンタクト65と同じである。しかし、このソケットコンタクト94は、樹脂成型部94Cの表面にめっき導体94Dが形成されて構成されている点に特徴を有する。このような構成とすることにより、ソケットコンタクト94をより任意の形状に形成することができる。また、額縁形状のソケットコンタクトも容易にできるので、額縁形状のコネクタの作製も容易である。
また、第1の実施の形態から第5の実施の形態では、特に説明しなかったが、ソケットコンタクトのピン挿入部の開口部の間口が広くなるようにテーパを設けてもよい。このような構成によれば、雌側コネクタと雄側コネクタとの係合時に、コンタクトピンの先端部を開口部のテーパで案内して、ソケットコンタクトのピン挿入部内に確実に挿入することができる。
本発明のコネクタは、雌側の導電性接点であるソケットコンタクトおよび雄側の導電性接点であるコンタクトピンの加工や取扱いが容易で安価に形成でき、しかも両者を弾接により安定して接続させるためのスペースが小さく、小型化が可能なので、小型、高機能が要求される高密度実装された電子機器に対して有用である。
本発明の第1の実施の形態にかかるコネクタの構成を説明するための断面図 同実施の形態において、雌側コネクタの製造方法を説明するための主要工程の平面図 同実施の形態において、雌側コネクタの製造方法を説明するための主要工程の平面図 同実施の形態において、図2および図3に示すうちの主要工程の断面図 本発明の第2の実施の形態にかかるコネクタにおいて、雌側コネクタの構造を示す図、(a)は2本の列状構造体を絶縁平板で挟み、接着固定した状態を示す平面図、(b)は平板および隔壁を除去することにより雌側コネクタとした構成を示す平面図、(c)はその斜視図 本発明の第3の実施の形態にかかるコネクタにおける雌側コネクタの平面図と断面図 同実施の形態において、雌側コネクタを製造するための主要工程を説明するための図 本発明の第4の実施の形態にかかるコネクタにおける雌側コネクタを製造する方法を示す主要工程の図で、(a)から(c)までは断面図、(d)は(c)に示す状態の上面図 本発明の第5の実施の形態にかかるコネクタの係合状態を示す断面図 同実施の形態において、雌側コネクタの上面側から見た平面図 同実施の形態において、雌側コネクタの上面側から見た断面図 同実施の形態において、雄側コネクタの構成を示す図で、(a)は上面側から見た平面図、(b)はその断面図、(c)は下面側から見た平面図 同実施の形態において、コンタクトピンの側面図 同実施の形態において、金属板を加工した状態を示す平面図 同実施の形態において、接点板のソケットコンタクトを挟みこんで固定するための樹脂ケースの構成を示す図で、(a)は側面図、(b)は下面側から見た平面図 同実施の形態において、樹脂ケースの仕切壁の間にそれぞれのソケットコンタクトの一対の接触部を嵌合した状態を示す側面図 同実施の形態において、くの字状に湾曲した形状のピン挿入部を設けたコネクタ構成を示す断面図 同実施の形態において、樹脂成型等により作製し、表面に蒸着やめっき等により導体を形成したソケットコンタクトを用いた雌側コネクタの断面形状を示す図 従来の基板用の接続に用いられているコネクタの断面図 他の従来のコネクタに用いられるソケットコンタクトの正面図
符号の説明
2,3,65A,82A,94A,172 接触部
4,5,66,84,96 ピン挿入部
6,7,66A,96A 湾曲部
8,9,65B,82B,94B 延在部
10,11,65,82,94,171,181 ソケットコンタクト
12,64,130,170 ハウジング
14 接続端子
18,19 絶縁平板
19A 外周側絶縁平板
19B 内周側絶縁平板
20,35,50,62,90,92 雌側コネクタ
22,23 平板
24,25 曲面板(金属製曲面板)
24A,25A,69,88 板状部
24B,25B 開口領域
24C,25C 領域
24D 平面部
25D 延在部領域
26 隔壁
28 絶縁性接着樹脂
30 電極膜
32,33 列状構造体
40,63 雄側コネクタ
42,70 絶縁性基材
44,71 コンタクトピン
46 電極端子
48 ハンダ付け部
67,86 樹脂ケース
68,87 仕切壁
70A ランド部
71A 突部
71B 上端部
71C 挿入ピン
72 ガイドピン
73 ガイド孔
74 ハンダ
75 窪み
76 樹脂板
78 連結部
80 配線基板
94C 樹脂成型部
94D めっき導体
173,183 接触バネ部
174 延長部
175 逆U字状部
177 導電性接点
184 本体部

Claims (9)

  1. 同一の曲面形状を有し、所定の空間を設けて対向して配置された一対の接触部と、前記一対の接触部により構成され、一方が開口し、他方に向かう方向に少なくとも湾曲部を有するピン挿入部と、前記一対の接触部から延在された延在部とを含み少なくとも表面が導電性を有するソケットコンタクトと、前記ソケットコンタクトを一定の配列ピッチで複数配置して固定した絶縁性のハウジングと、前記延在部に設けた接続端子とを含む雌側コネクタと、
    前記ピン挿入部の空間よりも小さく、前記ピン挿入部の全長よりも短い導電体平板で、かつ弾性部材からなるコンタクトピンが、前記ピン挿入部の配列ピッチに相当するピッチで絶縁性基材に対して垂直方向で、かつ前記湾曲部が湾曲する方向に弾性的に変形する方向となる配置にそれぞれ植設された雄側コネクタとからなり、
    前記雌側コネクタの前記ピン挿入部に対して、前記雄側コネクタの前記コンタクトピンを弾性変形させながら挿入することにより、前記雌側コネクタと前記雄側コネクタとを係合させることを特徴とするコネクタ。
  2. 前記雌側コネクタの前記ハウジングが直方体形状であり、前記ソケットコンタクトは前記ハウジングの長手方向に対して列状に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
  3. 前記雌側コネクタの前記ソケットコンタクトが、前記ハウジングの長手方向に対して少なくとも2列並行して配置されていることを特徴とする請求項2に記載のコネクタ。
  4. 前記雌側コネクタの前記ハウジングが多角形または円環形の額縁形状であり、前記ソケットコンタクトは前記ハウジングの額縁領域に一定の配列ピッチで配置されていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
  5. 前記ソケットコンタクトの前記ピン挿入部の前記一方の開口した面から最初の前記湾曲部までの距離が、複数の前記ソケットコンタクトにおいて少なくとも異なる2つの距離を有していることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載のコネクタ。
  6. 前記ソケットコンタクトの前記ピン挿入部の前記一方の開口した面から最初の前記湾曲部までが前記コンタクトピンの挿入方向に沿った直線状であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載のコネクタ。
  7. 前記湾曲部は、湾曲方向が交互に逆になった2つ以上の曲り部を有することを特徴とする請求項6に記載のコネクタ。
  8. 前記雌側コネクタと前記雄側コネクタとの係合時に、前記コンタクトピンが前記ソケットコンタクトの前記一方の開口に当接するよりも先に係合するガイド部が、前記雌側コネクタの前記ハウジングと前記雄側コネクタの前記絶縁性基材とに設けられていることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれかに記載のコネクタ。
  9. 同一の曲面形状を有し、所定の空間を設けて対向して配置された少なくともその表面が導電性を有する一対の曲面板を、一定の配列ピッチで、かつ前記所定の空間が平板に対向する方向に複数個配置し、固定する工程と、
    隣接する前記一対の曲面板間の隙間に絶縁性樹脂を充填して、隣接する前記一対の曲面板同士を接着固定する工程と、
    複数の前記一対の曲面板、前記絶縁性樹脂および前記平板を、前記一対の曲面板の配列方向に対して直交する方向に切断して、同一の曲面形状を有し、所定の空間を設けて対向して配置された少なくとも表面が導電性を有する一対の接触部と、前記一対の接触部により形成され、一方が開口し、他方に向かう方向に少なくとも湾曲部を有するピン挿入部とが列状に配置された列状構造体を形成する工程と、
    前記列状構造体を両側から絶縁平板により挟みこみ、接着固定する工程とを備えたことを特徴とする雌側コネクタの製造方法。
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