JP4171946B2 - 粉末状含フッ素共重合体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規にして有用なる粉末状含フッ素共重合体の製造方法に関する。さらに詳細には、本発明は、含フッ素共重合体と溶剤とを必須の成分として含んでなる含フッ素共重合体溶液を、噴霧乾燥させる、粉末状含フッ素共重合体の製造方法に関する。得られる粉末状含フッ素共重合体は、特に粉体塗料用として好適に使用できる。
【0002】
【従来の技術】
粉体塗料は、塗装時に有機溶剤を大気中に揮散することのない、環境調和型塗料として金属塗装全般に広く使用されており、特に、耐候性が要求される門扉、フェンス、ガードレール等の道路資材用に代表される屋外用途への使用が増えてきている。
【0003】
これに対して、耐候性に優れるような粉体塗料用樹脂がいくつか提案されている。例えば、特開平1−103670号公報や特開平3−95276号公報に見られるような含フッ素共重合体を用いる粉体塗料は耐候性に非常に優れるという特徴がある。
【0004】
これら粉体塗料に使用可能な含フッ素共重合体を得るためには、通常は含フッ素ビニル単量体及び他の共重合可能な単量体類を溶液中で共重合せしめた後、溶剤を除去して固形化する方法が用いられている。しかしながら、かかる方法による場合には、溶剤を除去する際に長時間加熱することにより、含フッ素共重合体が黄変しやすいという問題がある。
【0005】
この問題を避けるため、通常は低温で溶剤を減圧除去する方法がとられているが、この方法による場合には、溶剤の除去に非常に長い時間を要し、生産性が著しく低下するという問題がある。溶剤を除去する方法としては、凍結乾燥法もあるが、エネルギーコストが高く生産性も低いという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、本発明者らは、上述したような従来技術における種々の問題点ないしは欠点などを解決し、製造時に含フッ素共重合体の黄変がなく、しかも短時間で粉末状の含フッ素共重合体を得ることのできる製造方法を得るべく、鋭意、研究を開始した。
【0007】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、製造時の含フッ素共重合体の黄変がなく、しかも短時間で粉末状の含フッ素共重合体を得ることのできる粉末状含フッ素共重合体の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意、検討を重ねた結果、含フッ素共重合体(A)と溶剤(B)とを必須の成分として含んでなる含フッ素共重合体溶液(I)を、噴霧乾燥させることにより、含フッ素共重合体の黄変を起こすことなく、しかも容易に短時間で粉末状含フッ素共重合体を製造できること、この製造方法に用いる含フッ素共重合体としては、含フッ素ビニル単量体(a−1)と、ビニルエーテル(a−2)及び/またはカルボン酸ビニルエステル(a−3)を、さらには、必要に応じて、他のビニル単量体類をも共重合せしめて得られるような含フッ素共重合体が特に好ましいこと、溶剤(B)のうち、常圧における沸点が100℃以下の溶剤の占める割合が50重量%以上であると好ましいこと、前記の含フッ素共重合体溶液(I)を、40〜120℃で噴霧乾燥させると好ましいことなどを見出し、ここに本発明を完成させるに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、
1. 常温固形の含フッ素共重合体(A)と溶剤(B)とを必須の成分として含んでなる含フッ素共重合体溶液(I)を、噴霧乾燥させることを特徴とする、粉末状含フッ素共重合体の製造方法、
【0010】
2. 含フッ素共重合体(A)が、含フッ素ビニル単量体(a−1)、ビニルエーテル(a−2)及び/またはカルボン酸ビニルエステル(a−3)を必須の単量体成分として含んでなる単量体混合物を共重合せしめて得られる共重合体である、上記1に記載の製造方法、
【0011】
3. 溶剤(B)のうち、常圧における沸点が100℃以下の溶剤の占める割合が50重量%以上である、上記1または2に記載の製造方法、および
【0012】
4. 含フッ素共重合体溶液(I)を、40〜120℃で噴霧乾燥させる、上記1〜3のいずれか1つに記載の製造方法、
を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の詳細を具体的に述べることとする。
まず、本発明の製造方法において用いられる含フッ素共重合体溶液(I)の必須の構成成分であるうちの、含フッ素共重合体(A)について述べることにする。
【0014】
含フッ素共重合体(A)とは、分子中にフッ素原子を有する高分子化合物を指し、具体的には、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンや(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデン)共重合体の如き、1種または2種以上の含フッ素ビニル単量体(a−1)を(共)重合させて得られるものや、(パー)フルオロアルキルポリエーテル、(パー)フルオロアルキルポリカーボネート等があげられるが、とりわけ、含フッ素ビニル単量体(a−1)と、ビニルエーテル(a−2)及び/またはカルボン酸ビニルエステル(a−3)を、さらに必要に応じて、他のビニル単量体類と共に共重合せしめて得られるような含フッ素共重合体は、加熱による黄変を起こしやすいことから、本発明による製造方法が特に好適に使用できる。
【0015】
これらの含フッ素共重合体(A)を調製するには、公知慣用の方法が適用できるが、例えば、含フッ素ビニル単量体(a−1)と、ビニルエーテル(a−2)及び/またはカルボン酸ビニルエステル(a−3)を、さらに必要に応じて、他のビニル単量体類と共に用いて、これらの各単量体類を有機溶剤中で重合せしめるという方法が、最も簡便であるので推奨される。
【0016】
その際に用いられる、上記の含フッ素ビニル単量体(a−1)とは、分子中にフッ素原子を有し、しかも、重合性不飽和二重結合(以下、不飽和二重結合ともいう。)をも併せ有するというような形の化合物を指称するものであって、好ましくは、かかる含フッ素ビニル単量体類が重合した場合において、次の一般式(I)
【0017】
【化1】
【0018】
[ただし、式中のW、X、YおよびZは、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基もしくはハロゲン化アルキル基を表わすものとし、しかも、これらのW、X、YまたはZのうちの少なくとも一つはフッ素原子であるものとする。]
で示されるフルオロオレフィン構造単位を、主鎖中に導入せしめ得るというような化合物を指称するというものである。
【0019】
それらのうちでも特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ブロモトリフルオロエチレン、ペンタフルオロプロピレン、ヘキサフルオロプロピレンの如き、各種のフッ素含有−α−オレフィン類;トリフルオロメチルトリフルオロビニルエーテル、ペンタフルオロエチルトリフルオロビニルエーテル、ヘプタフルオロプロピルトリフルオロビニルエーテルの如き、各種のパーフルオロアルキル−パーフルオロビニルエーテル類;各種の(パー)フルオロアルキルビニルエーテル類(ただし、このアルキル基の炭素数は1〜18であるものとする。)などがある。
【0020】
これらの含フッ素ビニル単量体(a−1)は、単独使用でも、2種以上の併用でもよいが、就中、耐候性などに優れる共重合体が得られることから、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンおよびクロロトリフルオロエチレンよりなる群から選ばれる少なくとも1種の含フッ素ビニル単量体類の使用が望ましい。
【0021】
さらに、含フッ素共重合体(A)には、前記したビニルエーテル(a−2)及び/またはカルボン酸ビニルエステル(a−3)をも使用するということが望ましい。これらのビニルエーテル(a−2)及び/またはカルボン酸ビニルエステル(a−3)は、含フッ素ビニル単量体(a−1)との共重合性に優れ、したがって、含フッ素共重合体(A)中にフッ素原子を効率よく、導入せしめるということが出来る。
【0022】
かかるビニルエーテル(a−2)およびカルボン酸ビニルエステル(a−3)として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、まず、ビニルエーテル(a−2)としては、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、n−ペンチルビニルエーテル、n−ヘキシルビニルエーテル、n−オクチルビニルエーテルなどをはじめ、さらには、2−エチルヘキシルビニルエーテル、クロロメチルビニルエーテル、クロロエチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、フェネチルエチルビニルエーテルの如き、各種の(置換)アルキルビニルエーテルないしはアラルキルビニルエーテル類;シクロペンチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、メチルシクロヘキシルビニルエーテルの如き、各種のシクロアルキルビニルエーテル類などがある。
【0023】
他方、カルボン酸ビニルエステル(a−3)として特に代表的なものは、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル;炭素数が9なる分岐状(分枝状)脂肪族カルボン酸ビニル、炭素数が10なる分岐状(分枝状)脂肪族カルボン酸ビニル、炭素数が11なる分岐状(分枝状)脂肪族カルボン酸ビニルの如き、各種の脂肪族カルボン酸ビニルエステル類;シクロヘキサンカルボン酸ビニル、メチルシクロヘキサンカルボン酸ビニル、安息香酸ビニル、p−tert−ブチル安息香酸ビニルの如き、環状構造を有する、各種のカルボン酸ビニルエステル類などがある。
【0024】
さらに、上掲したような化合物のほかにも、必要に応じて、その他のビニル単量体類をも使用することが出来る。そうした、その他のビニル単量体類として特に代表的なもののみを挙げれるにとどめれば、エチレン、プロピレン、ブテン−1の如き、各種のα−オレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデンの如き、フルオロオレフィンを除く、各種のハロゲン化オレフィン類;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンの如き、各種の芳香族ビニル化合物類;
【0025】
メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレートの如き、各種のメタクリル酸エステル類;メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレートの如き、各種のアクリル酸エステル類;炭素数1〜20の(パー)フルオロアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
【0026】
フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジイソブチル、フマル酸ジtert−ブチル、フマル酸ジヘキシル、フマル酸ジオクチル、フマル酸ジ2−エチルヘキシル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジイソブチル、マレイン酸ジtert−ブチル、マレイン酸ジヘキシル、マレイン酸ジオクチル、マレイン酸ジ−2−エチルヘキシル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチル、イタコン酸ジイソブチル、イタコン酸ジヘキシル、イタコン酸ジオクチル、イタコン酸ジ−2−エチルヘキシルの如き、各種の不飽和ジカルボン酸と、炭素数が1〜18なる1価アルコールとのジエステル類;
【0027】
ジエチル−2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート、ジブチル−2−(メタ)アクリロイルオキシブチルフォスフェート、ジオクチル−2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート、ジフェニル−2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェートの如き、各種の燐酸エステル基含有単量体類等がある。
【0028】
また、当該含フッ素共重合体(A)は、硬化反応性基を有していてもよい。
硬化反応性基を有する含フッ素共重合体(A)は、そのまま粉体塗料用として使用することもできるが、通常は、当該硬化反応性基と反応しうる硬化剤と組み合わせて用いられる。
【0029】
硬化反応性基を含フッ素共重合体(A)に導入する方法としては、硬化反応性基を有する単量体類を、上述したような単量体類と共重合せしめる方法が、容易に含フッ素共重合体(A)中に硬化反応性基を導入できるという点で推奨される。当該含フッ素共重合体(A)を用いて製造した粉体塗料の貯蔵安定性、塗膜物性に優れるという点からは、硬化反応性基は、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基のうちの少なくとも一種であることが望ましい。
【0030】
かかる硬化反応性基含有単量体類として代表的なものを例示するにとどめれば、水酸基含有ビニル単量体類としては、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテルの如き、各種の水酸基含有ビニルエーテル類;この水酸基含有ビニルエーテル類と、ε−カプロラクトンとの付加反応生成物;2−ヒドロキシエチル(メタ)アリルエーテル、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アリルエーテル、4−ヒドロキシブチル(メタ)アリルエーテルの如き、各種の水酸基含有アリルエーテル類;この水酸基含有アリルエーテル類と、ε−カプロラクトンとの付加反応生成物;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ−ト、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ−ト、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ−ト、ポリエチレングリコ−ルモノ(メタ)アクリレ−ト、ポリプロピレングリコ−ルモノ(メタ)アクリレ−トの如き水酸基含有(メタ)アクリレ−ト類;この水酸基含有(メタ)アクリレ−トとε−カプロラクトンの付加反応生成物などがある。
【0031】
カルボキシル基含有単量体類としては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸の如き、各種のカルボキシル基含有単量体類;フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、フマル酸モノブチル、フマル酸モノイソブチル、フマル酸モノtert−ブチル、フマル酸モノヘキシル、フマル酸モノオクチル、フマル酸モノ2−エチルヘキシル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノブチル、マレイン酸モノイソブチル、マレイン酸モノtert−ブチル、マレイン酸モノヘキシル、マレイン酸モノオクチル、マレイン酸モノ2−エチルヘキシルの如き、各種のα,β−不飽和ジカルボン酸と炭素数が1〜18なる1価アルコールとのモノエステル類;イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノエチル、イタコン酸モノブチル、イタコン酸モノイソブチル、イタコン酸モノヘキシル、イタコン酸モノオクチル、イタコン酸モノ2−エチルヘキシルの如き、イタコン酸モノアルキルエステルなどがある。
【0032】
エポキシ基含有単量体類としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、(2−オキソ−1,3−オキソラン)メチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートの如き、エポキシ基含有(メタ)アクリレート類;(2−オキソ−1、3−オキソラン)メタンカルボン酸ビニル、3,4−エポキシシクロヘキサンカルボン酸ビニルエステルの如き、エポキシ基含有カルボン酸ビニルエステル類;グリシジルビニルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルビニルエーテルの如き、エポキシ基含有ビニルエーテル類;アリルグリシジルエーテルの如き、エポキシ基含有アリルエーテル類などがある。
【0033】
上述した硬化反応性基含有単量体類の他にも、無水マレイン酸、無水イタコン酸の如き、酸無水物基含有単量体類;N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドの如き、各種のアミノ基含有アミド系不飽和単量体類;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートの如き、各種のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類;tert−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、tert−ブチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、アジリジニルエチル(メタ)アクリレート、ピロリジニルエチル(メタ)アクリレート、ピペリジニルエチル(メタ)アクリレートの如き、各種のアミノ基含有単量体類;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、アリルトリメトキシシラン、トリメトキシシリルエチルビニルエーテル、トリエトキシシリルエチルビニルエーテル、メチルジメトキシシリルエチルビニルエーテル、トリメトキシシリルプロピルビニルエーテル、トリエトキシシリルプロピルビニルエーテル、メチルジエトキシシリルプロピルビニルエーテル、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシランもしくはγ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシランの如き、加水分解性シリル基を有する各種の単量体類などもまた、硬化反応性基含有単量体として使用することができる。
【0034】
含フッ素共重合体(A)を、溶液重合法により調製するには、全単量体、重合開始剤および溶剤を反応器に一括仕込みして重合させるとか、含フッ素ビニル単量体(a−1)および溶剤を仕込んだ反応器に、この含フッ素ビニル単量体(a−1)以外の単量体および重合開始剤を、それぞれ、連続的に、あるいは分割により添加して重合させるとか、さらには、溶剤のみを仕込んだ反応器に、全単量体および重合開始剤を、それぞれ、連続的に、あるいは分割により添加して重合させるなどの方法を適用することができる。その際に使用する重合開始剤、溶剤としては、公知慣用のものがそのまま使用できる。
【0035】
含フッ素共重合体(A)のフッ素含有率は、15重量%以上であることが望ましい。フッ素含有率が15重量%以上であれば、該含フッ素共重合体(A)を用いて形成された塗膜に十分な耐候性を付与することができる。
【0036】
該含フッ素共重合体(A)の軟化点は、70〜150℃なる範囲であることが望ましい。軟化点が上記した範囲内であれば、塗膜外観と貯蔵安定性の両方に優れた粉体塗料を得ることができる。
【0037】
さらに、当該含フッ素共重合体(A)の数平均分子量としては、500〜50,000なる範囲内が適切であり、なかでも1,000〜10,000なる範囲内が好ましい。数平均分子量が上記した範囲内であれば、機械的物性と平滑性の両方に優れる塗膜を得ることができる。
【0038】
次に本発明で用いられる溶剤(B)について述べる。溶剤(B)としては、含フッ素共重合体(A)を溶解する溶剤が使用でき、含フッ素共重合体(A)の重合の際に用いた溶剤をそのまま、溶剤(B)の一部にあるいは全部に使用することもできる。
【0039】
かかる溶剤(B)として代表的なもののみを例示するにとどめれば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、イソペンタノール、n−ヘキサノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、シクロヘキサノールの如き、アルキルアルコール類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ヘキシルセロソルブ、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテルの如き、グリコールエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンの如き、芳香族炭化水素類;n−ペンタン、n−ヘキサン、n−オクタンの如き、脂肪族炭化水素類;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンの如き、脂環族炭化水素類;ミネラルスピリットの如き混合炭化水素類;ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジイソプロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテルの如き、エーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、イソホロンの如きケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミルの如き、エステル類;N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、エチレンカーボネート等がある。
【0040】
溶剤(B)は、1種でも2種以上の混合溶剤でもよい。また、含フッ素共重合体(A)の溶剤(B)中への溶解性が実質的に損なわれない範囲であれば、溶剤(B)に含フッ素共重合体(A)を実質的に溶解しない溶剤が含まれていても差し支えない。噴霧乾燥時に溶剤の除去が十分に行われるという観点からは、溶剤(B)の内の50重量%以上が、常圧における沸点が100℃以下の溶剤で占められていることが好ましい。
【0041】
次に、噴霧乾燥装置について述べる。噴霧乾燥に用いる装置は、噴霧された含フッ素共重合体溶液(I)から溶剤(B)を除去することのできるものであればよいが、通常は噴霧された含フッ素共重合体溶液(I)を熱源ガスと接触させて溶剤(B)を揮発させる噴霧乾燥装置を使用するが、溶剤(B)を揮発させることから、装置は防爆仕様であることが望ましい。また、噴霧された含フッ素共重合体溶液(I)を乾燥させるために使用される熱源ガス中の溶剤の蒸気含有量を低く保つという観点からは、溶剤回収装置を備えることが望ましい。
【0042】
含フッ素共重合体溶液(I)と熱源ガスの接触方式は特に限定されず、通常用いられているような、並流式、向流式、並流・向流混合式のようないずれの方式でもよい。
【0043】
含フッ素共重合体溶液(I)の噴霧方式についても、回転円盤式、二流体ノズル式、圧力ノズル式など、公知慣用のものがいずれも使用できる。噴霧する際の、粒子径をコントロールするための因子としては、回転円盤式においては、円盤の回転速度、二流体ノズル式においては、ノズルからの吐出速度、原料溶液と混合して使用される圧縮ガスと原料溶液の混合比、圧力ノズル式においては、吐出圧力等があるが、これらの値については、目標とする粒子径に応じて適宜決定すればよい。
【0044】
含フッ素共重合体溶液(I)の供給速度、熱源ガスの流量についても、目標とする粒子径にあわせて、適宜決定すれば良いが、噴霧乾燥中に含フッ素共重合体溶液(I)の供給速度や熱源ガスの流量が変化すると、得られる粒子の粒子径や不揮発分の値も変化するため、噴霧乾燥中は一定に保つことが望ましい。
【0045】
通常、噴霧乾燥により得られた粒子を含む熱源ガスは、引き続き、サイクロンに代表される分級装置へ導かれ、粒子の捕集・分級が行われる。
【0046】
熱源ガスとしては、不活性ガスが望ましい。なかでも、コスト等の点からは窒素ガスの使用が望ましい。熱源ガスの温度は、含フッ素共重合体溶液(I)中のの含フッ素共重合体(A)が実質的に熱黄変を起こさないような温度、すなわち、一部熱黄変により着色したとしても、粉末状含フッ素共重合体を使用するにあたって実質的に支障がないような温度範囲で、適宜決定すればよい。熱源ガスの温度の下限については特に制限はないが、効率よく溶剤(B)を蒸発させるためには、40℃以上、より好ましくは50℃以上とすることが望ましい。通常は、熱源ガスの温度は40〜120℃の範囲で適宜決定される。熱源ガスの流量及び含フッ素共重合体溶液(I)の供給速度は、得られる含フッ素共重合体(A)の粒子の不揮発分が99重量%以上となるような条件下で、目的とする粒子径に合わせて適宜調整すれば良い。装置内の圧力は、常圧でも、減圧あるいは加圧でも特に制限されない。
【0047】
また、噴霧乾燥を行う際の含フッ素共重合体溶液(I)の不揮発分濃度は、噴霧乾燥装置の仕様、噴霧乾燥する条件に応じて適宜決定すればよい。
【0048】
さらに溶剤の蒸発をより効率的に行わせるために、含フッ素共重合体溶液(I)を、噴霧乾燥する前に予備加熱しても良い。その際に予備加熱する温度は、加熱による熱黄変を防止するため、70℃以下であることが望ましく、また予備加熱後できるだけ速やかに噴霧乾燥することが望ましい。
【0049】
かくして得られた粉末状含フッ素共重合体は、そのままで粉体塗料用として使用することができるが、さらに、必要に応じて、真空乾燥等の他の乾燥方法で二次乾燥させてもよい。その際には、含フッ素共重合体溶液(I)の長時間の加熱による熱黄変を防止するため、二次乾燥は70℃以下の温度で行うことが望ましい。
【0050】
また、得られた粉末状含フッ素共重合体は、さらに、必要に応じて、粉砕工程あるいは造粒工程により、粒子径を調整して使用してもよい。
【0051】
そして、本発明の製造方法により製造される粉末状含フッ素共重合体は、特に、好適に粉体塗料用として使用できる。この粉末状含フッ素共重合体を使用して製造される粉体塗料は、耐候性に非常に優れ、主として、自動車上塗り用、自動車中塗り用、自動車部品用、建材用、家電製品用、各種金属製品用の塗料などに、広範に利用し適用することが出来る。
【0052】
ここにおいて、粉末状含フッ素共重合体を使用して製造される粉体塗料を利用し適用する際に用いられる、いわゆる被塗物基材として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、アルミニウム、ステンレス・スチール、クロム・メッキ、トタン板、ブリキ板の如き、各種の金属素材または金属製品類;瓦類;ガラス類;各種の無機質建材類などがあり、具体的には、自動車車体または自動車(用)部品類;二輪車または二輪車(用)部品類;門扉、フェンス類の如き、各種の建材類;アルミサッシ類の如き、各種の建築内外装用資材類;アルミホイールなどのような、種々の鉄または非鉄金属類の諸素材類ないしは諸製品類などがある。
【0053】
当該粉体塗料は、常法により、上掲したような種々の被塗物基材類に塗布され、次いで、常法に従って、焼き付け乾燥せしめるということによって、塗膜の、とりわけ、硬化性、外観、耐候性ならびに機械的物性などに優れた塗膜を与えることが出来るものである。
【0054】
【実施例】
次に、本発明を参考例、実施例および比較例により、一層具体的に説明するが、本発明はこれらのみ限定されるものではないのはいうまでもない。以下において、特に断りのない限りは、「部」は、すべて「重量部」を意味するものとする。
【0055】
参考例1(含フッ素ビニル共重合体(A)溶液の調製例)
内容積が3000mlのステンレス製のオートクレーブに、オルソキシレンの600部、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジニル)セバケートの10部を仕込み、窒素ガスを吹き込んで、オートクレーブ内の空気を置換した。次に、このオートクレーブを75℃に昇温し、クロロトリフルオロエチレンの500部、エチルビニルエーテルの130部、2−ヒドロキシエチルビニルエーテルの70部、「ベオバ−9」(オランダ国シェル社製の炭素数9の分岐脂肪族カルボン酸ビニルエステル)の200部と、p−tert−安息香酸ビニルの100部、オルソキシレンの200部、およびtert−ブチルパーオキシピバレートの80部を8時間にわたって滴下した。その後1時間温度を保持し、tert−ブチルパーオキシピバレートの5部を加えてさらに8時間反応を続行し、重合反応を完結せしめることにより、含フッ素共重合体溶液(I−1)を得た。
【0056】
次に、この溶液1000部に、希釈溶剤としてメチルエチルケトン635部を加えて、含フッ素共重合体溶液(I−1)の希釈溶液(S−1)を得た。含フッ素共重合体(I−1)の性状値を第1表(1)に、希釈溶液(S−1)の性状値を第2表(1)に示す。
【0057】
参考例2〜6
使用する単量体、開始剤、重合溶剤を表1に示すように変更し、希釈溶剤を第2表(1)、(2)に示すように変更した以外は、参考例1と同様にして、含フッ素共重合体溶液(I−2)〜(I−6)の希釈溶液(S−2)〜(S−6)を得た。得られた含フッ素共重合体溶液の性状値を第1表(1)、(2)に、希釈溶液の性状値を第2表(1)、(2)に、それぞれ示す。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】
《第1表の脚注》
CTFE………クロロトリフルオロエチレン
CHVE………シクロヘキシルビニルエーテル
HEVE………2−ヒドロキシエチルビニルエーテル
HBVE………4−ヒドロキシブチルビニルエーテル
CHCV………シクロヘキサンカルボン酸ビニル
VTB…………p−tert−ブチル安息香酸ビニル
TBPV………tert−ブチルパーオキシピバレート
AIBN………アゾビスイソブチロニトリル
o−Xy………オルソキシレン
EtBz………エチルベンゼン
MEK…………メチルエチルケトン
EGMM………エチレングリコールモノメチルエーテル
【0061】
【表3】
【0062】
【表4】
【0063】
実施例1
溶剤回収装置を備えた防爆型の垂直下降並流式噴霧乾燥装置で、噴霧方式として回転円盤式を用いて粉末状含フッ素共重合体を製造した。円盤の回転速度を12,000rpmとし、熱源ガスとしては窒素ガスを用い、含フッ素共重合体溶液の希釈溶液(S−1)と熱源ガスを垂直下降並流式で接触させた。ガスの温度は100℃に設定した。50℃に予備加熱した希釈溶液(S−1)を供給速度0.8kg/hrで噴霧乾燥装置中に噴霧し、装置内で乾燥された粉体塗料の粒子をサイクロンで捕集することによって、平均粒子径70μmの粉末状含フッ素共重合体(P−1)を得た。粒子の形状はほとんどが球状であった。また得られた粉末状含フッ素共重合体の不揮発分は99.3%であった。性状値を第3表(1)に示す。
【0064】
実施例2〜6
含フッ素共重合体溶液の希釈溶液(S−1)の代わりに希釈溶液(S−2)〜(S−6)を用い、希釈溶液の予備加熱温度と、熱源ガスの温度を第3表(1)、(2)に示すように変更した以外は実施例1と同様にして、粉末状含フッ素共重合体(P−2)〜(P−6)を得た。ただし、(P−2)、(P−5)については、さらに二次乾燥として、真空乾燥機で60℃で8時間乾燥を行った。得られた粉末状含フッ素共重合体(P−2)〜(P−6)の性状値を第3表(1)、(2)に示す。
【0065】
【表5】
【0066】
【表6】
【0067】
比較例1
溶剤回収装置を備えた真空乾燥装置を使用して、含フッ素共重合体溶液(I−3)を60℃で12時間減圧乾燥した。得られた粉末状含フッ素共重合体の不揮発分は96.0%にとどまり、融着を起こして粉砕不可能であった。性状値を第3表(3)に示す。
【0068】
【表7】
【0069】
参考例7〜9(本発明の方法で製造した粉末状含フッ素共重合体を用いた粉体塗料の塗膜性能)
第4表に示すような粉末状含フッ素共重合体、硬化剤、顔料および添加剤をドライブレンドし、「コニーダー PR−46」(スイス国ブス社製の押出混練機の商品名)で以て溶融混練せしめた後に冷却して粉砕した。次いで、150メッシュの篩を用いて、当該篩を通過した粉砕分級物を集めて粉体塗料を得た。
【0070】
得られた粉体塗料を、静電スプレー塗装機で以て、燐酸亜鉛処理を施した鋼板上に約60μmの膜厚となるように塗装せしめ、180℃で20分間焼き付けることによって塗装板を得た。得られた塗装板について塗膜性能を評価した。評価結果を第4表に示す。
【0071】
【表8】
【0072】
《第4表の脚注》
「B1530」…………………ドイツ国ヒュルス社製のブロック・イソシアネート化合物「VESTAGON B1530」
TGIC…………………………トリグリシジルイソシアヌレート
「タイペーク CR−90」…石原産業(株)製ルチル型酸化チタン
「アクロナール 4F」………ドイツ国BASF社製の流動調整剤
耐衝撃性………デュポン衝撃試験器による評価(1/2インチ)。500gの荷重を落下させたときに、塗膜に割れ等の欠陥を生じないような高さで表示した。この値が大きいほど耐衝撃性が良好である。
エリクセン……エリクセン試験器による評価。この値が大きいほど、塗膜の可撓性が良好である。
耐候性…………サンシャイン・ウエザー・メーター(スガ試験機(株)製)を用いて1500時間暴露した後の光沢保持率(%)で表示した。この値が高いほど、耐候性が良好である。
【0073】
【発明の効果】
以上において詳述したように、本発明の製造方法は、製造時に含フッ素共重合体の黄変を起こすことなく、しかも溶剤除去に要する時間も非常に少なくて済む、極めて実用性の高いものである。
Claims (4)
- 常温固形の含フッ素共重合体(A)と溶剤(B)とを必須の成分として含んでなる含フッ素共重合体溶液(I)を、噴霧乾燥させることを特徴とする、粉末状含フッ素共重合体の製造方法。
- 含フッ素共重合体(A)が、含フッ素ビニル単量体(a−1)、ビニルエーテル(a−2)及び/またはカルボン酸ビニルエステル(a−3)を必須の単量体成分として含んでなる単量体混合物を共重合せしめて得られる共重合体である、請求項1に記載の製造方法。
- 溶剤(B)のうち、常圧における沸点が100℃以下の溶剤の占める割合が50重量%以上である、請求項1または2に記載の製造方法。
- 含フッ素共重合体溶液(I)を、40〜120℃で噴霧乾燥させる、請求項1〜3のいずれか1つに記載の製造方法。
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