JP4171868B2 - 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物に関し、特に自動車エンジン周りに使用される、耐油性、耐LLC性に優れた硬化物を与える室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、空気中の水分と接触することにより室温でエラストマー状に硬化する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は種々のタイプのものが公知であるが、とりわけアルコールを放出して硬化するタイプのものは不快臭がないこと、金属類を腐食しないことが特徴となって、電気・電子機器等のシーリング用、接着用、コーティング用に好んで使用されている。かかるタイプの代表例としては、特公昭39−27643号公報に記載のものが挙げられ、これには水酸基末端封鎖オルガノポリシロキサンとアルコキシシランと有機チタン化合物からなる組成物が開示されている。また、特開昭55−43119号公報には、アルコキシシリル末端封鎖オルガノポリシロキサンとアルコキシシランとアルコキシチタンからなる組成物が開示されている。更に、特公平7−39547号公報にはシルエチレン基を含むアルコキシシリル末端封鎖オルガノポリシロキサンとアルコキシシランとアルコキシチタンからなる組成物が開示されている。
【0003】
しかしながら、これら組成物は自動車エンジン周りに使用される場合に必要となる、耐油性、耐LLC性が不十分であった。
【0004】
本発明は、前記した欠点を解消し、自動車エンジン周りという過酷な条件下でも殆ど物性値の変化の少ないエラストマー状硬化物を与え、密封条件下での保存安定性にも優れる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、基材となる成分として酸素原子又は二価炭化水素基を介してオルガノオキシ基結合のケイ素原子を1分子中に少なくとも2個有するオルガノポリシロキサンを使用し、これに充填剤としてカーボンブラック、特定のオルガノオキシシラン又はその部分加水分解縮合物、好ましくは更に架橋密度向上剤としてR4 3SiO1/2単位及びSiO4/2単位から本質的になるオルガノシロキサン、触媒としてチタンキレート化合物を使用することによって、従来の1液型脱アルコールタイプの室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物に比べ、密封条件下での保存安定性にも優れ、自動車エンジン周りという過酷な条件下でも殆ど物性値の変化の少ないエラストマー状硬化物を与える室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物が得られることを知見し、本発明をなすに至った。
【0006】
即ち、本発明は、(A)下記一般式(1)
【化2】
Figure 0004171868
(式中、R1は一価炭化水素基、R2は一価炭化水素基又はアルコキシ基置換一価炭化水素基、R3は非置換又は置換の一価炭化水素基、Yは酸素原子又は二価炭化水素基、bは1〜3の整数、好適には2又は3、nは25℃における粘度が20〜1,000,000センチポイズとなるような整数である。)
で表されるオルガノオキシシリル基を末端に有する直鎖状オルガノポリシロキサン100重量部
(B)カーボンブラック0.5〜50重量部
(C)下記一般式(2)
1 aSi(OR24-a (2)
(式中、R1は一価炭化水素基、R2は一価炭化水素基又はアルコキシ基置換一価炭化水素基、aは0又は1である。)
で表されるオルガノオキシシラン又はその部分加水分解縮合物0.5〜15重量部
D)R4 3SiO1/2単位(式中、R4は炭素数1〜6の非置換又は置換の一価炭化水素基を表す。)及びSiO4/2単位から本質的になり、SiO4/2単位に対するR4 3SiO1/2単位のモル比が0.6〜1.2であって、ヒドロキシシリル基の含有量が0.7重量%未満であるオルガノシロキサン1〜50重量部、
(E)チタンキレート触媒0.1〜10重量部
を含有してなる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を提供する。
【0007】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明に使用される(A)成分は、本組成物の基材となるものであり、改善された保存安定性を得るために、酸素原子又は二価炭化水素基を介して、オルガノオキシ基、特にアルコキシ基結合のケイ素原子を1分子中に少なくとも2個有するオルガノポリシロキサンであることが必要であり、(A)成分は、下記一般式(1)
【化3】
Figure 0004171868
(式中、R1は一価炭化水素基、R2は一価炭化水素基又はアルコキシ基置換一価炭化水素基、R3は非置換又は置換の一価炭化水素基、Yは酸素原子又は二価炭化水素基、bは1〜3の整数、好適には2又は3、nは25℃における粘度が20〜1,000,000センチポイズとなるような整数である。)
で表されるオルガノオキシシリル基を末端に有する直鎖状オルガノポリシロキサンである。なお、直鎖状を基本構造とし、これに分岐状、環状又は網状部分を有するオルガノポリシロキサンも使用できる。
【0008】
一般式(1)で表されるオルガノポリシロキサンにおいて、R1及びR3の一価炭化水素基の例としては、炭素数1〜12、特に1〜10のものが好ましく、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、オクチル、デシル、オクタデシルなどのアルキル基、シクロペンチル、シクロヘキシルなどのシクロアルキル基、ビニル、アリルなどのアルケニル基、フェニル、トリル、ナフチルなどのアリール基、ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピルなどのアラルキル基や、これらの基の水素原子の一部又は全部がハロゲン原子やシアノ基で置換された基などが挙げられ、ハロゲン化炭化水素基としてはクロロメチル、トリフロロメチル、クロロプロピル、3,3,3−トリフロロプロピル、クロロフェニル、ジブロモフェニル、テトラクロロフェニル、ジフルオロフェニル基などが例示され、シアノアルキル基としてはβ−シアノエチル、γ−シアノプロピル、β−シアノプロピル基などが例示される。また、R2としては炭素数1〜8のものが好ましく、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、オクチルなどのアルキル基、メトキシエチル、エトキシエチル、メトキシプロピル、メトキシブチルなどのアルコキシ基置換アルキル基が例示される。R1、R2、R3はそれぞれ炭素原子数1〜3を持つことが好適であり、更に好適にはメチル基である。Yは酸素原子又は二価炭化水素基であり、二価炭化水素基としては−CH2CH2−、−CH2CH2CH2−、−CH2C(CH3)H−などの炭素数1〜8、特に2〜6のアルキレン基が例示され、−CH2CH2−が好ましい。
【0009】
(A)成分の25℃での粘度は20〜1,000,000センチポイズの範囲であり、これは20センチポイズより小さいと硬化後のエラストマーに優れた物理的性質、特に柔軟性と高い伸びを与えることができないためであり、また、1,000,000センチポイズより大きいと組成物の粘度が高くなり、施工時の作業性が著しく悪くなるためである。従って、より好ましくは100〜500,000センチポイズの範囲である。
【0010】
(A)成分の酸素原子又は二価炭化水素基を介してオルガノオキシシリル基、特にアルコキシシリル基を末端に含有するオルガノポリシロキサンの製造方法は、従来公知の方法で製造され得る。例えば、対応するアルケニル基末端オルガノポリシロキサンと下記一般式(3)
【化4】
Figure 0004171868
(式中、R1、R2及びbは前記と同じである。)
で示されるアルコキシシランをPt触媒存在下で付加反応させるか又は対応するSiH末端オルガノポリシロキサンと下記一般式(4)
【化5】
Figure 0004171868
(式中、R5はアルケニル基であり、R1、R2及びbは前記と同じである。)
との付加反応などにより、(A)成分を製造することができる。
【0011】
本発明に使用される(B)成分であるカーボンブラックは、本発明の目的である耐油性、耐LLC性を付与するための必須成分で、最も重要な成分である。
【0012】
カーボンブラックとしては、アセチレンブラック、ファーネスブラック、ケッチェンブラックなどが挙げられる。中でも平均粒径が15〜65nm、特に20〜55nmのものが好ましく、DBP吸油量は80〜300ml/100g、特に120〜250ml/100gのものが好ましい。また、これらカーボンブラックは処理されたものでもよく、その処理としては、シランによる表面処理、酸化処理、グラフト化、粒状化・ペレット処理、フッ化処理、黒鉛化処理、アモルファス化等が挙げられる。この処理により、分散性、分散安定性の向上や、機械的強度の向上、耐水性の向上等、種々の特性改良が見られ、本組成物における耐油性、保存安定性、適度な粘性、ゴム物性の向上に有効である。
【0013】
(B)成分は、予め処理されたカーボンを使用してもよく、また本組成物の製造時にシラン処理してもよい。この場合、本組成物の特性を維持するためには、処理時の副生成物及び触媒などが本組成物中に実質的に残留しないようにすることも重要である。
【0014】
(B)成分の添加量は、(A)成分100重量部に対して通常0.5〜50重量部であるが、好ましくは5〜40重量部である。多すぎると組成物の粘度が上がりすぎて混合及び施工時の作業性が悪くなり、また、少なすぎると硬化後のゴム物性が悪くなる。
【0015】
本発明に使用される(C)成分は、本組成物の架橋剤として作用し、組成物が硬化してゴム弾性体となるための成分である。これには下記一般式(2)
1 aSi(OR24-a (2)
(式中、R1は一価炭化水素基、R2は一価炭化水素基又はアルコキシ基置換一価炭化水素基、aは0又は1である。一価炭化水素基及びアルコキシ基置換一価炭化水素基は、(A)成分の説明で挙げたものと同様のものが例示される。)
で示されるオルガノオキシシラン、特にアルコキシシラン又はその部分加水分解縮合物が使用される。
【0016】
(C)成分の具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルセロソルブオルソシリケートなどの4官能アルコキシシラン類、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシエトキシシランなどの3官能アルコキシシラン類及びその部分加水分解縮合物などが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、また2種以上を混合してもよい。また、硬化後のゴム弾性体に低モジュラス性を付与するために、ジフェニルジメトキシシラン、ジメチルジメトキシシランなどの2官能アルコキシシラン類を付加的に添加してもよい。
【0017】
(C)成分の添加量は、(A)成分100重量部に対して通常0.5〜15重量部の範囲であり、好ましくは1〜10重量部の範囲である。添加量が少なすぎると組成物が十分に硬化しなかったり、カートリッジ内に保存中に増粘・ゲル化し易くなる。また、多すぎると硬化が遅くなったり、十分なゴム物性がでなかったり、経済的に不利益となる。
【0018】
本発明に使用される(D)成分は、本組成物の架橋密度向上剤として作用し、(B)成分と共に耐油性向上に重要な成分である。これは、R4 3SiO1/2単位(式中、R4はアルキル基、ハロゲン置換アルキル基、アルケニル基、フェニル基等の炭素数1〜6の非置換又は置換の一価炭化水素基を表す。)及びSiO4/2単位から本質的になり、SiO4/2単位に対するR4 3SiO1/2単位のモル比が0.6〜1.2であって、ヒドロキシシリル基含有量が0.7重量%未満であるオルガノシロキサンが使用される。
【0019】
(D)成分の添加量は、(A)成分100重量部に対して通常1〜50重量部の範囲であり、好ましくは2〜40重量部の範囲である。添加量が少なすぎると耐油後の機械的強度が低い組成物となる。また、多すぎると硬化が遅くなったり、十分なゴム物性がでなかったりする。
【0020】
本発明に使用される(E)成分は、本組成物を硬化せしめるための触媒であり、本組成物の改善された保存安定性を得るためにはチタンキレート触媒であることが必要である。チタンキレート触媒としては、下記一般式(5)、(6)、(7)から選ばれた少なくとも1種のチタンキレート触媒であることが好ましい。
【0021】
【化6】
Figure 0004171868
(式中、XはR1、炭素数1〜6のアルコキシ基、アミノ基から選ばれる基を表し、Rは水素原子又はR1を表し、R1、R2、R3は前記と同じである。mは1〜8の整数である。なおこの場合、R1とR3とは互いに結合して、これらが結合するC=Cと共に合計炭素数5〜8の環を形成してもよい。)
【0022】
【化7】
Figure 0004171868
(式中、R2はメチル基又はエチル基、R3はメチル基、エチル基、フェニル基又はビニル基を表し、xは5〜30、yは1〜10である。)
【0023】
(E)成分の具体例は、ジイソプロポキシビス(アセト酢酸エチル)チタン、ジイソプロポキシビス(アセチルアセトン)チタン、ジブトキシビス(アセト酢酸メチル)チタンや下記に示すものなどが例示される。
【0024】
【化8】
Figure 0004171868
【0025】
【化9】
Figure 0004171868
【0026】
(E)成分の添加量は、(A)成分100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲であり、好ましくは0.2〜7重量部の範囲である。添加量が少なすぎると本組成物の硬化が遅くなり、多すぎると硬化が早すぎたり、保存安定性が悪くなる。
【0027】
本発明の組成物は、前記した(A)〜(E)成分の他に、更に必要に応じて、硬化前の流れ特性を改善し、硬化後のゴム状弾性体に必要な機械的性質を付与するために、微粉末状の無機質充填剤を添加することもできる。無機質充填剤としては石英微粉末、炭酸カルシウム、煙霧質二酸化チタン、けいそう土、水酸化アルミニウム、微粒子状アルミナ、マグネシア、酸化亜鉛、炭酸亜鉛及びこれらをシラン類、シラザン類、低重合度シロキサン類、有機化合物などで表面処理したものなどが例示される。
【0028】
更に、本発明の組成物には有機溶剤、防カビ剤、難燃剤、耐熱剤、可塑剤、チクソ性付与剤、接着促進剤、硬化促進剤、顔料などを添加することができる。
【0029】
本発明の組成物は、(A)〜(E)成分及び必要に応じて各種添加剤を、湿気を遮断した状態で混合することにより得られる。得られた組成物は密閉容器中でそのまま保存し、使用時に空気中の水分にさらすことによりゴム状弾性体に硬化する、いわゆる1液型室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物として用いることができる。
【0030】
本発明の組成物は自動車用シーリング材の他、建築用シーリング材、電気・電子部品の封止材、接着剤や防湿用コート剤として、繊維製品、ガラス製品、金属製品、プラスチック製品等のコーティング剤や接着剤としての用途にも適用することができる。
【0031】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において部はいずれも重量部を示し、粘度は25℃における値である。
【0032】
[合成例1]
粘度が30,000センチポイズのα,ω−ジメチルビニル−ジメチルポリシロキサン100部と、トリメトキシシラン7部及び触媒として塩化白金酸の1%イソプロパノール溶液1部を添加し、N2気流下、80℃で8時間混合した。その後10mmHgの減圧下で50℃に加熱して、余剰のトリメトキシシランを留去した。
【0033】
得られたポリマーは粘度が30,500センチポイズであり、テトラブチルチタネートと100:1の比率で混合したところ、直ちには増粘せず、1日後には硬化した。このことからポリマー末端のビニル基にトリメトキシシランが付加したことが確認できる。このポリマーをポリマーAとする。
【0034】
[合成例2]
粘度が20,000センチポイズのα,ω−ジヒドロキシ−ジメチルポリシロキサン100部と、テトラメトキシシラン10部及び触媒としてイソプロピルアミン0.1部を添加し、N2気流下で100℃で6時間混合した。その後10mmHgの減圧下で50℃に加熱して、余剰のテトラメトキシシランを留去した。
【0035】
得られたポリマーは粘度が21,000センチポイズであり、テトラブチルチタネートと100:1の比率で混合したところ、直ちには増粘せず、1日後には硬化した。このことからポリマー末端がトリメトキシシリル基で置換したことが確認できる。このポリマーをポリマーBとする。
【0036】
参考例1]
ポリマーA100部と、デンカブラックHS−100[平均粒径48nm、DBP吸油量140ml/100g(電気化学工業社製)]20部を均一に混合し、これにビニルトリメトキシシラン6部とジイソプロポキシ−ビス(アセト酢酸エチル)チタン2部を減圧下で均一になるまで混合して組成物を調製した。これをポリカートリッジに入れて密封した。
【0037】
[実施例
ポリマーA100部と、トリメチルシロキシ単位((CH33SiO1/2単位)及びSiO4/2単位からなり、(CH33SiO1/2/SiO4/2モル比が0.74で、シラノール基含有量が0.06mol/100gであり、固形分が50重量%となるようにトルエンに溶解された樹脂状シロキサンコポリマー10部、デンカブラックHS−100(電気化学工業社製)20部を均一に混合し、これにビニルトリメトキシシラン6部とジイソプロポキシ−ビス(アセト酢酸エチル)チタン2部を減圧下で均一になるまで混合して組成物を調製した。これをポリカートリッジに入れて密封した。
【0038】
[実施例
ポリマーB100部と、トリメチルシロキシ単位((CH33SiO1/2単位)及びSiO4/2単位からなり、(CH33SiO1/2/SiO4/2モル比が0.74で、シラノール基含有量が0.06mol/100gであり、固形分が50重量%となるようにトルエンに溶解された樹脂状シロキサンコポリマー10部、デンカブラックHS−100(電気化学工業社製)20部を均一に混合し、これにビニルトリメトキシシラン6部とジイソプロポキシ−ビス(アセト酢酸エチル)チタン2部を減圧下で均一になるまで混合して組成物を調製した。これをポリカートリッジに入れて密封した。
【0039】
上記で得られた組成物で厚さ2mmのシートを作製し、23℃,50%RHの雰囲気下で7日間硬化させ、JIS−K6249に準じてゴム物性(硬さ、引張強さ、切断時伸び)を測定した。更に、以下の条件で保存後、及び、耐油後、耐LLC後のゴム物性(硬さ、引張強さ、切断時伸び)を測定した。結果を表1に示す。
保存条件:
乾燥機にて70℃加熱で7日間保存した。
耐油評価条件:
トヨタエンジンオイル ネオSJ20を使用し、120℃で240時間の条件で評価した。
耐LLC評価条件:
トヨタLLC50%水溶液を使用し、120℃で240時間の条件で評価した。
【0040】
[比較例1]
参考例1において、デンカブラックHS−100(電気化学工業社製)の代わりにジメチルジクロロシランで表面処理された乾式シリカ20部を使用した以外は参考例1と同様の手法で組成物を調製した。この組成物を使用して参考例1と同様の試験を行った結果を表1に示す。
【0041】
[比較例2]
実施例において、デンカブラックHS−100(電気化学工業社製)の代わりにジメチルジクロロシランで表面処理された乾式シリカ20部を使用した以外は実施例と同様の手法で組成物を調製した。この組成物を使用して実施例と同様の試験を行った結果を表1に示す。
【0042】
[比較例3]
実施例において、ポリマーAの代わりに粘度が20,000センチポイズのα,ω−ジヒドロキシ−ジメチルポリシロキサン100部、デンカブラックHS−100(電気化学工業社製)の代わりにジメチルジクロロシランで表面処理された乾式シリカ20部を使用した以外は実施例と同様の手法で組成物を調製した。この組成物を使用して実施例と同様の試験を行った結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
Figure 0004171868
【0044】
【発明の効果】
本発明の組成物は、従来の1液型脱アルコールタイプの室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物に比べ、密封条件下での保存安定性にも優れ、自動車エンジン周りという過酷な条件下でも殆ど物性値の変化の少ないエラストマー状硬化物を与える室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物である。

Claims (3)

  1. (A)下記一般式(1)
    Figure 0004171868
    (式中、R1は一価炭化水素基、R2は一価炭化水素基又はアルコキシ基置換一価炭化水素基、R3は非置換又は置換の一価炭化水素基、Yは酸素原子又は二価炭化水素基、bは1〜3の整数、nは25℃における粘度が20〜1,000,000センチポイズとなるような整数である。)
    で表されるオルガノオキシシリル基を末端に有する直鎖状オルガノポリシロキサン100重量部
    (B)カーボンブラック0.5〜50重量部
    (C)下記一般式(2)
    1 aSi(OR24-a (2)
    (式中、R1は一価炭化水素基、R2は一価炭化水素基又はアルコキシ基置換一価炭化水素基、aは0又は1である。)
    で表されるオルガノオキシシラン又はその部分加水分解縮合物0.5〜15重量部
    (D)R 4 3 SiO 1/2 単位(式中、R 4 は炭素数1〜6の非置換又は置換の一価炭化水素基を表す。)及びSiO 4/2 単位から本質的になり、SiO 4/2 単位に対するR 4 3 SiO 1/2 単位のモル比が0.6〜1.2であって、ヒドロキシシリル基の含有量が0.7重量%未満であるオルガノシロキサン1〜50重量部
    (E)チタンキレート触媒0.1〜10重量部
    を必須成分としてなる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
  2. カーボンブラックの平均粒径が15〜65nmであり、DBP吸油量が80〜300ml/100gである請求項記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
  3. チタンキレート触媒が、下記一般式(5)、(6)、(7)から選ばれる少なくとも1種のチタンキレート触媒である請求項1又は2記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
    Figure 0004171868
    (式中、XはR1、炭素数1〜6のアルコキシ基、アミノ基から選ばれる基を表し、Rは水素原子又はR1を表し、R1、R2、R3は請求項1記載の定義と同じである。mは1〜8の整数である。なおこの場合、R1とR3とは互いに結合して、これらが結合するC=Cと共に合計炭素数5〜8の環を形成してもよい。)
    Figure 0004171868
    (式中、R2はメチル基又はエチル基、R3はメチル基、エチル基、フェニル基又はビニル基を表し、xは5〜30、yは1〜10である。)
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