JP4171561B2 - ロータリーエンコーダ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は操作ノブの回転操作によって操作信号を出力するロータリーエンコーダに関する。
【0002】
【従来の技術】
操作ノブの回転操作によって操作信号を出力するロータリーエンコーダが知られている。
【0003】
この種のロータリーエンコーダを、パソコン等における例えばポインティングディバイスを操作したりメニュー変更のための操作装置として適用した場合には、ロータリーエンコーダの操作ノブの操作自体が円運動であるため、回転や角度変更のための操作信号出力については、終端のない高速で連続的な移動量出力から微小な調整出力まで、何れの場合も操作し易い。また、正逆方向の反復操作が容易である。すなわち、例えば所謂「+−」式のシーソースイッチ等では、反転の度にスイッチ操作のための押圧位置を変更する必要があり、また、例えばジョイスティック等では、操作時間と作動量(ポインティングディバイス等の移動量)が比例するため、微調整するためには瞬間的な操作(動作)が必要となる。これに対し、ロータリーエンコーダでは、操作量と作動量とが比例するため、ゆっくり行ったり戻ったりの操作が容易である。
【0004】
しかしながら、前述の如く数々の利点の有るロータリーエンコーダは、操作対象が右移動(回転)及び左移動(回転)に限定されるため、X量及びY量から成る二次元量の操作信号をそのままでは出力することができなかった。このため、二次元量の操作信号を出力する場合には、別の新たな入力ディバイスを別途設ける必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事実を考慮して成されたものであり、本来の数々の利点を確保しつつ、しかも操作ノブを持ち替えなくても二次元量の操作信号を出力することができるロータリーエンコーダを得ることが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係るロータリーエンコーダは、基体に対して回転自在に支持された操作ノブの回転操作によって操作信号を出力するロータリーエンコーダであって、前記操作ノブの回転移動量を検出するノブ移動量検出手段と、前記操作ノブの回転操作のために前記操作ノブに接触している指位置を前記基体に対する相対位置として二次元で検出する指位置検出手段と、前記ノブ移動量検出手段によって検出した前記操作ノブの回転移動量をそのまま一次元の操作信号として出力する一次元出力モードと、前記操作ノブが回転された時の前記指位置検出手段による指位置検出信号に基づいて前記操作ノブの回転移動量を二次元の操作方向の情報を含む二次元の操作信号として出力する二次元出力モードとを有する制御手段と、前記制御手段の前記一次元出力モードと二次元出力モードとを選択的に切替えるモード切替スイッチと、を備えている。
【0007】
請求項1記載のロータリーエンコーダでは、操作者によって操作ノブが回転操作されると、操作ノブの回転移動量がノブ移動量検出手段によって検出されると共に、回転操作のために操作ノブに接触している指位置が指位置検出手段によって基板に対する相対位置として二次元で検出される。
【0008】
ここで、モード切替スイッチが操作されなければ、制御手段は一次元出力モードとされ、ノブ移動量検出手段によって検出した操作ノブの回転移動量がそのまま一次元の操作信号として出力される。
【0009】
一方、モード切替スイッチが操作されると、制御手段は二次元出力モードとされ、操作ノブの回転移動量が、操作ノブが回転された時の指位置検出手段による指位置検出信号に基づいて二次元の操作方向の情報を含む二次元の操作信号として出力される。したがって、指の接触部位に応じて複数の出力パターン(演算方式)を設定しておけば、別の新たな入力ディバイスを別途設けることなく、二次元量の操作信号(例えば、ポインティングディバイスのX軸及びY軸方向への移動や角度変位信号、あるいは、異なるメニュー変更のための操作信号)を出力することが可能になる。
【0010】
さらにこの場合、操作ノブの操作自体が円運動であるため、回転や角度変更のための操作信号出力については、終端のない高速で連続的な移動量出力から微小な調整出力まで、何れの場合も操作し易く、また、正逆方向の反復操作が容易である。すなわち、例えば所謂「+−」式のシーソースイッチ等では、反転の度にスイッチ操作のための押圧位置を変更する必要があるが、請求項1記載のロータリーエンコーダではその必要がない。また、例えばジョイスティック等では、操作時間と作動量(ポインティングディバイス等の移動量)が比例するため、微調整するためには瞬間的な操作(動作)が必要となるが、請求項1記載のロータリーエンコーダでは、操作量と作動量とが比例するため、ゆっくり行ったり戻ったりの操作が容易である。
【0011】
このように、請求項1記載のロータリーエンコーダは、ロータリーエンコーダとしての本来の利点を確保しつつ、しかも操作ノブを持ち替えなくても二次元量の操作信号を出力することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1には本発明の第1の実施の形態に係るロータリーエンコーダ10の全体構成が概略的な縦断面図にて示されており、図2にはロータリーエンコーダ10の平面図が示されている。
【0013】
このロータリーエンコーダ10は、円盤状の操作ノブ12を備えている。操作ノブ12は、基体14に回転自在に支持されており、Z軸(上下軸)周りに回転操作可能となっている。また、基体14の内部には、ノブ移動量検出手段としてのロータリーエンコーダメカユニット16が配置されている。これにより、操作ノブ12の回転移動量を検出することができる。このロータリーエンコーダメカユニット16は、制御手段としての総合処理回路18に接続されており、操作ノブ12の移動量に応じた操作信号を算出しコンピューター等へ出力することができるようになっている。
【0014】
基体14の前面側周縁部分(すなわち、操作ノブ12の手前側に対応する部位)には、指位置検出センサ(Fr)20が設けられている。この指位置検出センサ(Fr)20は、LED22及びフォトトランジスタ24から構成されており、赤外光を透過する操作ノブ12を通して、この操作ノブ12に指が接触しているかどうかを指からの反射光に基づいて検出することができる構成である。さらに、基体14の後面側周縁部分、右面側周縁部分、及び左面側周縁部分(すなわち、操作ノブ12の各部分に対応する部位)には、前述と同様の指位置検出センサ(Rr)20、指位置検出センサ(Ri)20、指位置検出センサ(Lf)20がそれぞれ設けられており、操作ノブ12の各部に指が接触しているかどうかを検出することができる構成である。これらの指位置検出センサ20も総合処理回路18に接続されており、各指位置検出センサ20によって受信したシリアル信号は総合処理回路18に伝達されるようになっている。
【0015】
ここで、総合処理回路18には、前記ロータリーエンコーダメカユニット16によって検出した操作ノブ12の回転移動量をそのまま一次元の操作信号として出力する一次元出力モードと、操作ノブ12の回転移動量を指位置検出センサ20による検出信号に基づいて設定された二次元の操作信号として出力する二次元出力モードとを有している。さらに、二次元出力モードにおいては、前述した各指位置検出センサ20からのシリアル信号に基づいて(指の接触部位に応じて)以下の出力パターン(演算方式)によって操作信号を出力する。
【0016】
例えば、操作ノブ12の手前側に対応する指位置検出センサ(Fr)20が指を検出した場合には、ロータリーエンコーダメカユニット16の出力Eは、「X=−E」として出力し、操作ノブ12の奥側に対応する指位置検出センサ(Rr))20が指を検出した場合には、ロータリーエンコーダメカユニット16の出力Eは、「X=E」として出力される。さらに、操作ノブ12の右側に対応する指位置検出センサ(Ri))20が指を検出した場合には、ロータリーエンコーダメカユニット16の出力Eは、「Y=−E」として出力し、操作ノブ12の左側に対応する指位置検出センサ(Lf)20が指を検出した場合には、ロータリーエンコーダメカユニット16の出力Eは、「Y=E」として出力される構成である。
【0017】
また、「二次元出力モード」が一旦選択されると、操作が継続するかぎり「二次元出力モード」は切り替わらないようになっている。さらに、何れのセンサも指を検出しない場合(指が一旦離れた場合)には、再び一次元出力モードに復帰する構成である。
【0018】
一方、操作ノブ12の中央部分には、モード切替スイッチ26が配置されている。モード切替スイッチ26は前述した総合処理回路18に接続されており、プッシュ操作すること前記一次元出力モードと二次元出力モードとを選択的に切替えることができるようにされている。
【0019】
次に本第1の実施の形態の作用を説明する。
【0020】
以上の構成のロータリーエンコーダ10では、操作者によって操作ノブ12が操作されると、操作ノブ12の回転移動量がロータリーエンコーダメカユニット16によって検出されると共に、操作のために接触している指位置が指位置検出センサ20によって検出される。
【0021】
ここで、モード切替スイッチ26が操作されなければ、総合処理回路18は一次元出力モードとされ、ロータリーエンコーダメカユニット16によって検出した操作ノブ12の回転移動量がそのまま一次元の操作信号として出力される。
【0022】
一方、モード切替スイッチ26が押圧操作されると、総合処理回路18は二次元出力モードとされ、操作ノブ12の回転移動量が、指位置検出センサ20による検出信号に基づいて設定された二次元の操作信号として出力される。したがって、前述の如く指の接触部位に応じて複数の出力パターン(演算方式)を設定しておけば、別の新たな入力ディバイスを別途設けることなく、二次元量の操作信号(例えば、ポインティングディバイスのX軸及びY軸方向への移動や角度変位信号、あるいは、異なるメニュー変更のための操作信号)を出力することが可能になる。
【0023】
さらにこの場合、操作ノブ12の操作自体が円運動であるため、回転や角度変更のための操作信号出力については、終端のない高速で連続的な移動量出力から微小な調整出力まで、何れの場合も操作し易く、また、正逆方向の反復操作が容易である。すなわち、例えば所謂「+−」式のシーソースイッチ等では、反転の度にスイッチ操作のための押圧位置を変更する必要があるが、本第1の実施の形態に係るロータリーエンコーダ10ではその必要がない。また、例えばジョイスティック等では、操作時間と作動量(ポインティングディバイス等の移動量)が比例するため、微調整するためには瞬間的な操作(動作)が必要となるが、本第1の実施の形態に係るロータリーエンコーダ10では、操作量と作動量とが比例するため、ゆっくり行ったり戻ったりの操作が容易である。
【0024】
このように、本第1の実施の形態に係るロータリーエンコーダ10は、所謂ロータリーエンコーダとしての本来の利点を確保しつつ、しかも操作ノブ12を持ち替えなくても二次元量の操作信号を出力することができる。
【0025】
ここで、前記ロータリーエンコーダ10の種々の適用例について説明する。
(適用例1)
前述の如き構成のロータリーエンコーダ10は、図3に示す如く、ビデオデッキ30及びビデオモニター32と共に使用されるビデオテープ編集装置34に適用されている。
【0026】
この場合、図4に示す如く、ロータリーエンコーダ10の一次元出力モードでは、操作ノブ12の回転操作によってテープの送り量(速度)が操作できるように設定されている。また、ビデオモニター32には、この一次元出力モードを示す表示Aが示されている。
【0027】
ここで、モード切替スイッチ26を押圧操作されると、二次元出力モードに切り替わる。この状態では、ビデオモニター32には、この二次元出力モードを示す表示が示される。
【0028】
すなわち、図4に示す如く、この二次元出力モードにおいて、例えば、指を操作ノブ12の手前側あるいは奥側に触れると、水平方向にメニュー切替えができることを示す表示Bが表示される。この状態で、操作ノブ12を右回りまたは左回りに回転操作すると、これに応じてメニュー表示が左右移動あるいは反転して選択される。希望のメニュー表示位置で操作ノブ12から指を離すと、メニューが確定される。一方、指を操作ノブ12の右側あるいは左側に触れると、垂直方向に表示されている他のテープが選択できることを示す表示Cが表示される。この状態で、操作ノブ12を右回りまたは左回りに回転操作すると、これに応じてテープ選択表示が上下移動あるいは反転して選択される。希望のテープ選択位置で操作ノブ12から指を離す、またはモード切替スイッチ26を押圧操作することで、メニュー及びテープ選択が確定され、一次元出力モードに復帰する。
【0029】
ここで、前述のテープ編集のように頻繁にテープ選択や、送り・戻し操作を行い、しかもどのような編集処理を加えるか選択するという、反復性の高い作業においては、作業者の視線移動や操作ノブの持ち替え時間のロスは膨大である。
【0030】
この点、本適用例1によれば、作業者の視線はビデオモニター32に表示されるビデオ映像及びこれに重ねて表示される情報・メニューに注視しするのみで、他のスイッチパネルを見る必要がなく、編集操作はロータリーエンコーダ10に指を置いたままで実施することが可能となる。したがって、作業速度を大幅に上げることができ、作業負担も低減することができる。
(適用例2)
前述の如き構成のロータリーエンコーダ10は、リモートカメラ雲台操作装置として適用されている。
【0031】
この場合、ロータリーエンコーダ10の一次元出力モードでは、操作ノブ12の回転操作によってカメラレンズのズーム操作ができるように設定されている。また、図5に示す如く、カメラモニター40には、この一次元出力モードを示す表示Dが示されている。
【0032】
ここで、モード切替スイッチ26を押圧操作されると、二次元出力モードに切り替わる。この状態では、カメラモニター40には、この二次元出力モードを示す表示が示される。
【0033】
すなわち、図5に示す如く、この二次元出力モードにおいて、例えば、指を操作ノブ12の手前側あるいは奥側に触れると、雲台の水平操作(所謂、パン)ができることを示す表示Eが表示される。この状態で、操作ノブ12を右回りまたは左回りに回転操作すると、これに応じて雲台が水平操作される。一方、指を操作ノブ12の右側あるいは左側に触れると、雲台の垂直操作(所謂、チルト)ができることを示す表示Fが表示される。この状態で、操作ノブ12を右回りまたは左回りに回転操作すると、これに応じて雲台が垂直操作される。さらに、モード切替スイッチ26を押圧操作することで、一次元出力モードに復帰する。
【0034】
ここで、前述のカメラ雲台操作のような場合には、雲台調整は大きく動かすときは何十度のオーダーで移動されるが、構図を調整する際などでは数分といったオーダーで微調整されるものである。このようなカメラ雲台操作のために、例えば従来のジョイスティック等を適用したのでは、操作時間と作動量(パンやチルト移動量)が比例するため、クイック設定にすると微調整することができず、また、スロー設定にすれば大きくパンニングするために時間が懸かってしまう。
【0035】
この点、本適用例2によれば、ロータリーエンコーダ10は、その操作量と作動量とが比例するため、雲台を大きくパンニングするときは操作ノブ12の手前側あるいは奥側に触れて高速回転させて移動させ、同様にチルトするときは操作ノブ12の右前側あるいは左側に触れて高速回転させて移動させ、しかる後に、微調整の段階でゆっくりと操作ノブ12を操作すれば、容易に微調整することが可能である。さらに、往復微調整操作も容易である。
【0036】
またさらに、カメラレンズのズーム操作を行いたい場合には、モード切替スイッチ26を押圧操作して一次元出力モードに切り替えた後に、前述と同様に粗動作・微調整が実施することができる。
(適用例3)
前述の如き構成のロータリーエンコーダ10は、地図画面スクロール調整装置(例えば、カーナビゲーションシステムの画面スクロール調整用)として適用されている。
【0037】
この場合、ロータリーエンコーダ10の一次元出力モードでは、操作ノブ12の回転操作によって地図縮尺操作ができる「地図スケール変更モード」が設定されている。また、モード切替スイッチ26を押圧操作されると、二次元出力モードに切り替わる。この二次元出力モードでは、操作ノブ12の回転操作によって地図画面の水平スクロール及び垂直スクロールができる「スクロールモード」、及び操作ノブ12の回転操作によって地図画面の水平角及び垂直角(鳥瞰角度)が変更できる「ビューアングル調整モード」が設定されている。さらに、図6に示す如く、地図モニター50には、これらの一次元出力モード及び二次元出力モードを示す表示が示される。
【0038】
ここで、図6に示す如く、例えばメニューボタン52を操作すると、地図画面には複数のメニューGが表示され、スクロールメニュー(二次元出力モード)を選択する。これにより、地図画面には二次元出力モードを示す表示Hが示される。
【0039】
この二次元出力モード(スクロールモード)において、例えば、指を操作ノブ12の手前側あるいは奥側に触れると、地図画面の水平スクロールができることを示す表示Iが表示される。この状態で、操作ノブ12を右回りまたは左回りに回転操作すると、これに応じて地図画面の水平スクロールされる。一方、指を操作ノブ12の右側あるいは左側に触れると、地図画面の垂直スクロールができることを示す表示Jが表示される。この状態で、操作ノブ12を右回りまたは左回りに回転操作すると、これに応じて地図画面が垂直スクロールされる。
【0040】
また、この状態でモード切替スイッチ26を押圧操作することで、一次元出力モード(地図スケール変更モード)に復帰し、地図画面には一次元出力モードを示す表示Kが示される。この一次元出力モード(地図スケール変更モード)では、操作ノブ12を回転操作することによって、地図縮尺が「広域」から「詳細」まで変更される。
【0041】
さらに、再びモード切替スイッチ26を押圧操作することで、再び二次元出力モードに変更され、ビューアングル調整モードに設定されると共に、地図画面には二次元出力モードを示す表示Lが示される。この二次元出力モード(ビューアングル調整モード)においては、前述と同様に、例えば指を操作ノブ12の手前側あるいは奥側に触れ、この状態で操作ノブ12を右回りまたは左回りに回転操作すると、これに応じて地図画面の水平角が変更される。一方、指を操作ノブ12の右側あるいは左側に触れ、この状態で操作ノブ12を右回りまたは左回りに回転操作すると、これに応じて地図画面の垂直角(鳥瞰角度)が変更される。
【0042】
さらに、再びメニューボタン52を操作することで、初期画面(メニュー画面)に復帰する。
【0043】
ここで、前述の地図画面スクロール調整装置のような場合には、適用例2のカメラ雲台操作と同様に、地図画面を大きく動かすときは数百キロメーターのオーダーで移動されるが、特定場所を調整する際などでは数メーターといったオーダーで微調整されるものである。この点、本適用例3においては、ロータリーエンコーダ10は、その操作量と作動量とが比例するため、近隣の表示エリアであれば、二次元出力モード(スクロールモード)とし操作ノブ12を高速回転操作して俊敏に画面移動し、目的地に近づくにつれて低速操作として微調整すれば良い。また、広域の表示エリアであれば、一次元出力モード(地図スケール変更モード)にして希望とする地図縮尺を選択し、再び前記二次元出力モード(スクロールモード)として調整操作すれば良い。
【0044】
したがって、地図縮尺変更による希望エリア絞り込みのための操作回数を、従来に比べて大幅に低減することができる。しかも、「地図縮尺調整」と「地図画面スクロール」という一対(ペア)の操作、あるいは解り易い視点位置とするための「ビューアングル調整」の操作を、単一の操作ノブ12によって実施することができ、また画面を注視しながら実施することができる。
【0045】
なお、前記適用例3においては、ロータリーエンコーダ10の指位置検出センサ(Fr)20、(Rr))20、(Ri))20、(Lf)20の検出信号に基づいて、上下左右の4方向のスクロール調整を実施する例を示したが、これに限らず、指位置検出センサ20をさらに4箇所増設し(合計8個)、8方向のスクロール調整を実施するように構成することも可能である。
【0046】
次に本発明の他の実施の形態を説明する。なお、前記第一の実施の形態と基本的に同一の部品には前記第1の実施の形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
【0047】
図7には本発明の第2の実施の形態に係るロータリーエンコーダ60の構成が概略的な縦断面図にて示されており、図8にはロータリーエンコーダ60の上面図が示されている。
【0048】
このロータリーエンコーダ60は、所謂タッチトレーサーを併設した構成となっており、操作ノブ12はタッチプレート62の中央部分に取り付けられている。操作ノブ12の裏面側には、タッチプレート62上にノブ移動量検出手段としてのロータリーエンコーダメカユニット16が配置されている。これにより、操作ノブ12の回転移動量を検出することができる。このロータリーエンコーダメカユニット16は、制御手段としての総合処理回路18に接続されており、操作ノブ12の移動量に応じた操作信号を算出しコンピューター等へ出力することができるようになっている。
【0049】
タッチプレート62の各周縁近傍には、複数(本実施の形態では、6組)の指位置検出センサ64が設けられている。これらの指位置検出センサ64は、LED66及びフォトトランジスタ68から構成されており、タッチプレート62上のどの位置に指が接触しているかを検出することができる構成である。これらの指位置検出センサ64も総合処理回路18に接続されており、各指位置検出センサ64によって受信したシリアル信号は総合処理回路18に伝達されるようになっている。また、総合処理回路18には、前述した第一の実施の形態と同様に、一次元出力モードと二次元出力モードとが設定されている。
【0050】
さらに、タッチプレート62の下方には、モード切替スイッチ26が配置されている。このモード切替スイッチ26は、タッチトレーサーのプッシュエンタースイッチと兼用された構成となっており、総合処理回路18に接続されている。このモード切替スイッチ26をプッシュ操作することにより、タッチトレーサーにおけるプッシュエンターが完了すると共に、ロータリーエンコーダ60における前記一次元出力モードと二次元出力モードとを選択的に切替えることができるようにされている。
【0051】
次に本第2の実施の形態の作用を説明する。
【0052】
以上の構成のロータリーエンコーダ60では、通常の使用時においては、タッチプレート62上にある操作者の指の位置が、指位置検出センサ64によって検出される。したがって、この指位置を所望のメニュー位置に対応させさらにタッチプレート62をプッシュ操作することで、タッチトレーサーにおけるプッシュエンターが完了する(所謂タッチトレーサーとして機能し、「画面に対する絶対位置モード」で作動する)。
【0053】
一方、ロータリーエンコーダとしてのモードが選択された場合には、操作者によって操作ノブ12が操作されると、操作ノブ12の回転移動量がロータリーエンコーダメカユニット16によって検出されると共に、操作のために接触している指位置が指位置検出センサ64によって検出される。これにより、前述した第1の実施の形態と同様に、操作ノブ12の回転移動量を一次元の操作信号として出力できると共に、モード切替スイッチ26を操作することで二次元出力モードに切替え、操作ノブ12の回転移動量を指位置検出センサ64による検出信号に基づいて設定された二次元の操作信号として出力することができる。
【0054】
このように、本第2の実施の形態に係るロータリーエンコーダ60は、所謂ロータリーエンコーダとしての本来の利点を確保しつつ、しかも操作ノブ12を持ち替えなくても二次元量の操作信号を出力することができる。
【0055】
ここで、前記ロータリーエンコーダ60の適用例について説明する。
(適用例4)
本第2の実施の形態に係るロータリーエンコーダ60が、前述した適用例3に示す地図画面スクロール調整装置に適用された例にて説明する。
【0056】
この場合、タッチプレート62の適宜位置に指を置きプッシュ操作することで、図9に示す如く二次元出力モード(スクロールモード)が選択される。さらに、二次元出力モード(スクロールモード)が選択されると、前述した適用例3と同様に、例えば、指を操作ノブ12の手前側あるいは奥側に触れ、この状態で操作ノブ12を右回りまたは左回りに回転操作すると、これに応じて地図画面が水平スクロールされる。一方、指を操作ノブ12の右側あるいは左側に触れ、この状態で操作ノブ12を右回りまたは左回りに回転操作すると、これに応じて地図画面が垂直スクロールされる。
【0057】
また、この状態でモード切替スイッチ26を押圧操作することで、前述した適用例3と同様に、一次元出力モード(地図スケール変更モード)に復帰する。この一次元出力モード(地図スケール変更モード)では、操作ノブ12を回転操作することによって、地図縮尺が「広域」から「詳細」まで変更される。
【0058】
さらに、再びモード切替スイッチ26を押圧操作することで、前述した適用例3と同様に、再び二次元出力モードに変更され、ビューアングル調整モードに設定され、地図画面の水平角及び垂直角を変更することができる。
【0059】
このように、第2の実施の形態に係るロータリーエンコーダ60においても、地図縮尺変更による希望エリア絞り込みのための操作回数を、従来に比べて大幅に低減することができ、単一の操作ノブ12によって実施することができ、また画面を注視しながら実施することができる。
【0060】
さらに、このロータリーエンコーダ60では、所謂タッチトレーサーを併設した構成となっているため、所謂タッチトレーサーの利点である「絶対位置入力」と所謂ロータリーエンコーダとしての利点である「動作オーダーレベルの広さ」を、適宜選択して使用することができる。さらにこのため、前記両機能を小さなスペースにて実現することができ、また操作者が持ち替えて操作する必要もなくなる。
【0061】
【発明の効果】
以上説明した如く本発明に係るロータリーエンコーダは、本来の数々の利点を確保しつつ、しかも操作ノブを持ち替えなくても二次元量の操作信号を出力することができるという優れた効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るロータリーエンコーダの全体構成を示す概略的な縦断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るロータリーエンコーダの構成を示す平面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るロータリーエンコーダの適用例を全体構成図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るロータリーエンコーダをビデオテープ編集装置に適用した場合のビデオモニター画面を示す説明図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係るロータリーエンコーダをリモートカメラ雲台操作装置に適用した場合のカメラモニター画面を示す説明図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係るロータリーエンコーダを地図画面スクロール調整装置に適用した場合の地図画面を示す説明図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係るロータリーエンコーダの構成を示す概略的な縦断面図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係るロータリーエンコーダの構成を示す上面図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係るロータリーエンコーダを地図画面スクロール調整装置に適用した場合の地図画面を示す説明図である。
【符号の説明】
10 ロータリーエンコーダ
12 操作ノブ
16 ロータリーエンコーダメカユニット(ノブ移動量検出手段)
20 指位置検出センサ(指位置検出手段)
18 総合処理回路(制御手段)
26 モード切替スイッチ
60 ロータリーエンコーダ
62 タッチプレート
64 指位置検出センサ
Claims (1)
- 基体に対して回転自在に支持された操作ノブの回転操作によって操作信号を出力するロータリーエンコーダであって、
前記操作ノブの回転移動量を検出するノブ移動量検出手段と、
前記操作ノブの回転操作のために前記操作ノブに接触している指位置を前記基体に対する相対位置として二次元で検出する指位置検出手段と、
前記ノブ移動量検出手段によって検出した前記操作ノブの回転移動量をそのまま一次元の操作信号として出力する一次元出力モードと、前記操作ノブが回転された時の前記指位置検出手段による指位置検出信号に基づいて前記操作ノブの回転移動量を二次元の操作方向の情報を含む二次元の操作信号として出力する二次元出力モードとを有する制御手段と、
前記制御手段の前記一次元出力モードと二次元出力モードとを選択的に切替えるモード切替スイッチと、
を備えたロータリーエンコーダ。
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