JP4171103B2 - 印刷方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は高光沢と高耐摩擦性を有する印刷物を得る印刷方法に関する。より詳しくは、オフセット印刷後に紙上にコーティングワニスを塗布し、紫外線の照射によって硬化させ、最終印刷物に高光沢と高耐摩擦性を付与する経済性に優れた印刷方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、印刷物に耐摩擦性、耐水性などの機能を付加するためや、光沢を上げて見栄えをよくし高級なイメージを与えるために、印刷物の表面を後加工することが行われている。
【0003】
冷凍食品、化粧品、菓子などの外包装に使用される紙器や絵葉書、書籍のカバーなどに使用される印刷物ではほとんどがこの後加工を施している。
【0004】
後加工の方式には紙への印刷後、表面のインキが未乾燥な状態でコーティングワニスを塗布するインライン方式と、一旦、印刷物として作製し、別途、コーティング装置などによってコーティングワニスを塗布するオフライン方式とがある。
【0005】
インライン方式の後加工の一つに、オフセット印刷機の印刷ユニットを利用し、油性コーティングワニスを塗布する方法があるが、この方法では光沢、耐摩擦性の付与が十分でなく、また油性コーティングワニス自体の乾燥性が不十分なことから印刷後に裏付き防止スプレーパウダーが必要で、光沢低下と共に作業環境の悪化となる。また、印刷機の後にロールコーターなどのコーティング装置を設置して、インラインで水性コーティングワニスを塗布する方法がある。しかし、この水性コーティングワニスを使用すると耐摩擦性は付与されるものの十分な光沢が付与できず、改めて熱プレス加工を施す必要がある。
【0006】
一方、紫外線の照射により架橋硬化する紫外線硬化型コーティングワニスがオフラインで用いられている。紫外線硬化型コーティングワニス加工の被膜面は高光沢となるが、印刷インキ面と十分な接着性が得られない場合が多く、また、別途、後加工を施すために生産性が劣る。
【0007】
そこで、後加工のデメリットをなくすインライン方式の紫外線硬化型コーティングワニスが検討されてきたが、インライン方式で、紫外線硬化型ワニスを、アンカー剤を用いずに直接オフセットインキ上に塗布して硬化させると、硬化直後は光沢があるにもかかわらず、オフセットインキの乾燥に伴って光沢が大きく低下し、乾燥面では利点があるものの印刷品質面で劣るものであった。
【0008】
紫外線硬化型組成物にはラジカル重合開始剤を使用するタイプとカチオン重合開始剤を使用するタイプが種々提案されているが、いずれの紫外線硬化型組成物もインライン方式で未乾燥状態にあるオフセットインキ上に塗布すると光沢低下現象が発生する。
【0009】
特開平9−40760号公報には、ポリエステルフィルム被覆絞り缶の被覆剤として有用な、プラスチックフィルム及び金属に対する密着性の良好な樹脂組成物が開示されている。この組成物は、液状エポキシ化合物と光カチオン重合開始剤と石油樹脂、テルペン系樹脂、ロジン系樹脂とを含有する紫外線硬化型樹脂組成物である。しかし、この組成物は光沢付与の機能が不十分なものであった。この公報には、紫外線硬化型樹脂組成物を未乾燥状態にあるオフセットインキ上に塗布することの示唆も、このことによりインキ及び紙への接着性が良好となりかつ印刷物に光沢と耐摩擦性が付与されると予測されるとの記載もない。
【0010】
一方、オフセット印刷後に連続してアンカー剤を塗布し、さらに紫外線硬化型ワニスを塗布する印刷では、光沢の低下も無く、接着性及び耐摩擦性も良好な印刷物を与える。しかし、この方法では印刷機の後に2つのコーティング装置を設置する必要があり、経済的でない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題を解決しようとするものであり、印刷から後加工までを一貫して行うことのできる生産性に優れたオフセット印刷インライン方式において紫外線硬化型コーティングワニスを使用し、最終印刷物に高光沢、高接着性および高耐摩擦性を付与することのできる印刷方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく研究を重ねた結果、特定のロジン変性フェノール樹脂と、液状エポキシ樹脂と光カチオン重合開始剤とを特定の割合で併用した紫外線硬化型コーティングワニスをオフセット枚葉印刷インライン方式に適用することによって、これらの課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0013】
すなわち、本発明は、オフセット印刷において、オフセットインキが未乾燥状態にある紙上にコーティングワニスを塗布し、紫外線の照射によって硬化させて最終印刷物を得る印刷方法であって、前記コーティングワニスが重量平均分子量5,000〜250,000のロジン変性フェノール樹脂0.5〜30重量%と、液状エポキシ樹脂30〜95重量%と、光カチオン重合開始剤0.5〜30重量%とを必須成分として含有することを特徴とする印刷方法に関する。また、前記コーティングワニスに使用されるロジン変性フェノール樹脂の重量平均分子量が10,000〜200,000であり、酸価が10〜50mgKOH/gである印刷方法に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をより詳しく説明する。
【0015】
本発明の印刷方法は、典型的には、印刷機の後にコーティング装置と紫外線照射装置を組み込み、印刷に引き続いて紙上のインキが未乾燥な状態でコーティングワニスを塗布し、ついで紫外線を照射して最終印刷物を得ることにより実施することができる。本発明の方法に従えば、アンカー剤を用いずにコーティングワニスを紙上に直接塗布することができる。
【0016】
印刷機としては、例えば、湿し水と油性インキの反発を利用して、親油性の画像部と親水性の非画像部からなる版を用いて画像を形成する平版オフセット印刷のできる印刷ユニット、あるいはシリコーン層を非画像部とした版を用いる湿し水を用いない水無し平版オフセット印刷のできる印刷ユニットを有するものが使用できる。
【0017】
コーティング装置としてはダイレクトグラビアコーター、オフセットグラビアコーター、リバースロールコーター、トランスファーロールコーターなどが使用できる。また、上記印刷機の最終印刷ユニットをコーティング装置として利用することもできる。塗布量は1〜10g/m2の範囲である。好ましくは3〜8g/m2である。
【0018】
一般に、紫外線照射装置としては80〜240W/cm出力の高圧水銀ランプ、メタルハライドランプなどを光源として使用し、通常2〜8灯が並列に設置される。紙の走行速度は60〜160m/分である。
【0019】
つぎに、本発明で使用されるコーティングワニスについて詳しく説明する。コーティングワニスに用いられるロジン変性フェノール樹脂としては、重量平均分子量が5,000〜250,000の範囲であり、好ましくは10,000〜200,000、より好ましくは30,000〜180,000である。
【0020】
重量平均分子量が5,000より低分子量では、インライン方式で使用した場合に光沢低下現象が発生する。一方、250,000より高分子量となるとコーティングワニスの粘度が高くなり、レベリングが悪くなって印刷物の光沢が低下する。
【0021】
ロジン変性フェノール樹脂の配合量が0.5重量%未満では、光沢低下現象の抑制効果が少なく、30重量%をこえるとコーティングワニスが固くなってレベリング不良となる。また、ロジン変性フェノール樹脂の酸価は10〜50mgKOH/gの範囲であり、好ましくは15〜30mgKOH/gである。酸価が10より低い樹脂は製造が困難であり、50を超えるとワニスが増粘し、光沢が損なわれる場合がある。
【0022】
本発明に使用されるロジン変性フェノール樹脂は例えば次のような方法によって合成することができる。ロジンとペンタエリスリトール、グリセリン等の多価アルコールとを必要に応じた触媒の存在下、250〜280℃にて、酸価が20mgKOH/g以下となるまで反応させロジンエステルを作製する。別途、p−アルキルフェノールとホルムアルデヒドを酸性触媒下で縮合したノボラック型フェノール樹脂あるいは、塩基性触媒で縮合したレゾール型フェノール樹脂を作製する。このロジンエステルを200〜250℃の温度で溶融させ、ノボラック型フェノール樹脂あるいは、レゾール型フェノール樹脂を徐々に滴下し、ロジン変性フェノール樹脂を調製する。あるいはロジン、p−アルキルフェノール、ホルムアルデヒド、触媒、多価アルコールを一括投入し、縮合、エステル化反応を行い、ロジン変性フェノール樹脂を調製してもよい。また、本発明で使用されるロジン変性フェノール樹脂の軟化点は135〜190℃であり、好ましくは140〜180℃の範囲で、一般に油性オフセットインキに使用される市販のロジン変性フェノール樹脂を利用することができる。
【0023】
本発明で使用される液状エポキシ樹脂は、上記ロジン変性フェノール樹脂やその他の樹脂成分を溶解して低粘度化させるものであれば公知の単官能、或いは多官能の脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、芳香族エポキシ樹脂が使用できるが、光カチオン重合性の面より脂環式エポキシ樹脂が好適に用いられる。
【0024】
例えば、脂環式エポキシ樹脂としては、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(市販品例;UVR−6110 ユニオンカーバイド社製、セロキサイド2021ダイセル化学工業社製)、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルアジペート)(市販品例;UVR−6128 ユニオンカーバイド社製)、ε−カプロラクトン変性3官能脂環式エポキシ樹脂(市販品例;GTー302 ダイセル化学工業社製)、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル等があげられる。脂肪族エポキシ樹脂としては、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル,tert−アミルグリシジルエーテル,ドデシルグリシジルエーテル,オクタデシルグリシジルエーテル,エチレングリコールブチルグリシジルエーテル、トリエチレングリコールメチルグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、テトラエチレングリコールジグリシジルエーテルなどがあげられ、芳香族エポキシ樹脂としては一般的なビスフェノールA型樹脂(市販品例;EP−828 油化シェルエポキシ株式会社製,YD−8125 東都化成株式会社製)、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(YDF−8170 東都化成株式会社製)、臭素化エポキシ樹脂(市販品例;YDB−400 東都化成株式会社製、FR−1500 共栄社化学社製)、プロピレンオキシド変性ビスフェノールA型ジエポキシ樹脂(市販品例;BPO−20E 新日本理化株式会社製)等があげられる。そのほか、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールF型エポキシ樹脂などがあげられる。
【0025】
本発明の液状エポキシ樹脂は光カチオン重合性化合物としての機能とともに、コーティングワニス中のその他の樹脂成分の希釈溶剤としての機能も有しており、その配合量は30〜95重量%の範囲で使用される。好ましくは50〜85重量%である。
【0026】
本発明では液状エポキシ樹脂に加えて、ビニルエーテル化合物で代表される光カチオン重合性の化合物が使用できる。例えば代表的な単官能のビニルエーテルとして、2−エチルヘキシルビニルエーテル,tert−アミルビニルテーテル,ドデシルビニルエーテル,オクタデシルビニルエーテル,エチレングリコールブチルビニルエーテル,トリエチレングリコールメチルビニルエーテル等があげられ、多官能ビニルエーテルとしてはジエチレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテルがあげられる。
【0027】
光カチオン重合開始剤としては、例えば、米国特許第4、231、951号明細書に記載のようなトリアリールスルホニウム錯塩、米国特許第4、256、828号明細書に記載のようなハロゲン含有錯イオンの芳香族スルホニウム塩または芳香族ヨードニウム塩;米国特許4、058、401号及び第4、138、255号明細書に記載のような第VIa族元素の芳香族オニウム塩;米国特許第4、069、055号明細書に記載のような第Va族元素の芳香族オニウム塩を包含するものが使用できる。光重合開始剤は、コーティングワニス中に0.5〜30重量%含有される。より好ましくは1〜20重量%である。0.5重量%より少ないとコーティングワニスの硬化が達成されず、また30重量%を超えて使用すると硬化皮膜の耐摩擦性が不十分となる。
【0028】
本発明のコーティングワニスには光カチオン重合性能を損なわない範囲で任意成分として以下のものが使用できる。
【0029】
樹脂としてはアルキッド樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂、スチレン−アクリル樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂などが使用できる。顔料としては印刷インキや塗料等で公知のクレー、シリカ、水酸化アルミニウム等の体質顔料、アゾ系化合物、キナクリドン化合物、フタロシアニンブルー、ミローリブルー、カルバゾールジオキサジンバイオレッド等の有機顔料、酸化チタン、亜鉛華、カーボンブラックなどの無機顔料が使用でき、特に、無極性あるいは中性の顔料が好適に使用される。
【0030】
添加剤としては、例えば滑剤としてパラフィンやシリコーン、ポリエチレン或いはポリテトラフルオロエチレン系ワックス等が使用できる。
【0031】
本発明のコーティングワニスは、通常知られている方法により製造することができる。
【0032】
例えば、コーティングワニスとする際は、上記のポリマー溶解ワニスに光重合開始剤、各種添加剤等を配合し、攪拌混合することによって調製を行なう。また、着色されたコーティングワニスとする際には、ロジン変性フェノール樹脂を液状エポキシ樹脂に加熱溶解したポリマー溶解ワニスを作製し、これに染料、顔料、分散剤などを配合し、3本ロール、ビーズミルなどの各種分散機により練肉分散し、ついで光重合開始剤、各種添加剤等を添加し、作製する。コーティングワニスは0.5〜22Pa・sの粘度に調整される。好ましくは0.5〜3.0Pa・sの範囲である。
【0033】
尚、作製したコーティングワニスは光を遮断した容器に保存することが望ましい。
【0034】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、例中、特に断らない限り、部は全て重量部を表すものとする。
【0035】
[ポリマー溶解ワニスの製造例1]
撹拌機と冷却器を有した反応容器に重量平均分子量約150,000のロジン変性フェノール樹脂(酸価19mgKOH/g)20部と液状エポキシ樹脂3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(2官能脂環式エポキシ樹脂)60部を入れ、200℃で60分加熱撹拌し、ポリマー溶解ワニスAを得た。
【0036】
[ポリマー溶解ワニスの製造例2]
撹拌機と冷却器を有した反応容器に重量平均分子量約70,000のロジン変性フェノール樹脂(酸価23mgKOH/g)20部と液状エポキシ樹脂3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(2官能脂環式エポキシ樹脂)60部を入れ、200℃で30分加熱撹拌し、ポリマー溶解ワニスBを得た。
【0037】
[ポリマー溶解ワニスの製造例3]
撹拌機と冷却器を有した反応容器に重量平均分子量約100,000のロジン変性フェノール樹脂(酸価28mgKOH/g)20部と液状エポキシ樹脂3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(2官能脂環式エポキシ樹脂)60部を入れ、200℃で30分加熱撹拌し、ポリマー溶解ワニスCを得た。
【0038】
[ポリマー溶解ワニスの製造例4]
撹拌機と冷却器を有した反応容器に重量平均分子量約30,000のロジン変性フェノール樹脂(酸価20mgKOH/g)20部と液状エポキシ樹脂3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(2官能脂環式エポキシ樹脂)60部を入れ、200℃で60分加熱撹拌し、ポリマー溶解ワニスDを得た。
【0039】
[ポリマー溶解ワニスの製造例5]
撹拌機と冷却器を有した反応容器に重量平均分子量約30,000のロジン変性フェノール樹脂(酸価20mgKOH/g)40部と液状エポキシ樹脂3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(2官能脂環式エポキシ樹脂)60部を入れ、200℃で60分加熱撹拌し、ポリマー溶解ワニスEを得た。
【0040】
[ポリマー溶解ワニスの製造例6]
撹拌機と冷却器を有した反応容器に石油樹脂(重量平均分子量約1,100,軟化点140℃)20部と液状エポキシ樹脂3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(2官能脂環式エポキシ樹脂)70部を入れ、200℃で60分加熱撹拌し、ポリマー溶解ワニスFを得た。
【0041】
(実施例1)
ポリマー溶解ワニスA4部と3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(2官能脂環式エポキシ樹脂)を79部、リモネンジオキシド10部(液状エポキシ樹脂)、トリアリールスルホニウム塩(光カチオン触媒)を5部、ワックス1部とレベリング剤1部とをディスパー混合して、0.8Pa・s(B型粘度計、25℃)の紫外線硬化型コーティングワニス1を得た。
【0042】
(実施例2)
ポリマー溶解ワニスB40部と3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(2官能脂環式エポキシ樹脂)を45部、リモネンジオキシド8部(液状エポキシ樹脂)、トリアリールスルホニウム塩(光カチオン触媒)を5部、ワックス1部とレベリング剤1部をディスパー混合して1.2Pa・s(B型粘度計、25℃)の紫外線硬化型コーティングワニス2を得た。
【0043】
(実施例3)
ポリマー溶解ワニスC40部と3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(脂環式エポキシ樹脂)を45部、リモネンジオキシド8部(液状エポキシ樹脂)、トリアリールスルホニウム塩(光カチオン触媒)を5部、ワックス1部とレベリング剤1部をディスパー混合して、2.9Pa・s(B型粘度計、25℃)の紫外線硬化型コーティングワニス3を得た。
【0044】
(実施例4)
ポリマー溶解ワニスD40部と3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(脂環式エポキシ樹脂)を45部、リモネンジオキシド8部(液状エポキシ樹脂)、トリアリールスルホニウム塩(光カチオン触媒)を5部、ワックス1部とレベリング剤1部とをディスパー混合して、1.0Pa・s(B型粘度計、25℃)の紫外線硬化型コーティングワニス4を得た。
【0045】
(実施例5)
ポリマー溶解ワニスA40部と3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(2官能脂環式エポキシ樹脂)を33部、リモネンジオキシドを20部(液状エポキシ樹脂)、トリアリールスルホニウム塩(光カチオン触媒)を5部、ワックス1部とレベリング剤1部とをディスパー混合して、1.4Pa・s(B型粘度計、25℃)の紫外線硬化型コーティングワニス5を得た。
【0046】
(実施例6)
ポリマー溶解ワニスA40部と3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(2官能脂環式エポキシ樹脂)を43部、3−ビニルシクロヘキセンモノオキシドを10部(ビニル基含有脂環式エポキシ樹脂)、トリアリールスルホニウム塩(光カチオン触媒)を5部、ワックス1部とレベリング剤1部とをディスパー混合して、1.1Pa・s(B型粘度計、25℃)の紫外線硬化型コーティングワニス6を得た。
【0047】
(実施例7)
ポリマー溶解ワニスA40部と3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(2官能脂環式エポキシ樹脂)を43部、ε−カプロラクトン変性トリオール(重量平均分子量約300)を10部、トリアリールスルホニウム塩(光カチオン触媒)を5部、ワックス1部とレベリング剤1部とをディスパー混合して、1.5Pa・s(B型粘度計、25℃)の紫外線硬化型コーティングワニス7を得た。
【0048】
(実施例8)
ポリマー溶解ワニスA40部と3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(2官能脂環式エポキシ樹脂)を43部、トリエチレングリコールジビニルエーテルを10部、トリアリールスルホニウム塩(光カチオン触媒)を5部、ワックス1部とレベリング剤1部とをディスパー混合して、1.2Pa・s(B型粘度計、25℃)の紫外線硬化型コーティングワニス8を得た。
【0049】
(実施例9)
ポリマー溶解ワニスE62.5部と3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(2官能脂環式エポキシ樹脂)を20.5部、リモネンジオキシド10部(液状エポキシ樹脂)、トリアリールスルホニウム塩(光カチオン触媒)を5部、ワックス1部とレベリング剤1部とをディスパー混合して、1.5Pa・s(B型粘度計、25℃)の紫外線硬化型コーティングワニス9を得た。
【0050】
(比較例1)
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(2官能脂環式エポキシ樹脂)を93部、トリアリールスルホニウム塩(光カチオン触媒)を5部、ワックス1部とレベリング剤1部とをディスパー混合して、0.6Pa・s(B型粘度計、25℃)の紫外線硬化型コーティングワニス10を得た。
【0051】
(比較例2)
ポリマー溶解ワニスE80部とリモネンジオキシド13部(液状エポキシ樹脂)、トリアリールスルホニウム塩(光カチオン触媒)を5部、ワックス1部とレベリング剤1部とをディスパー混合して、1.4Pa・s(B型粘度計、25℃)の紫外線硬化型コーティングワニス11を得た。
【0052】
(比較例3)<インライン用ラジカル重合型コーティングワニス>
エチレンオキシド2モル変性ビスフェノールA型ジアクレレートを45部、市販のアクリル樹脂オリゴマーを13部、ジペンタエリスリトールヘキサ(ペンタ)アクリレートを20部、エチレングリコールジアクリレート15部、1−ヒドロキシヘキシルベンゾフェノン(ラジカル開始剤)を5部、ワックス1部とレベリング剤1部とをディスパー攪拌して、1.1Pa・s(B型粘度計、25℃)の紫外線硬化型コーティングワニス12を得た。
【0054】
(参考例)
<油性オフセットワニス>
通常オフセット印刷に用いられるコーティングワニス(オフセットグロスOPニス;サカタインクス社製)を紫外線硬化型コーティングワニスに代えて使用し、評価した。
【0055】
[試験片の作製]
RI−2型展色機分割ロール(明製作所製)により、オフセット枚葉印刷用インキ墨(サカタインクス社製)をインキ盛0.175ml/204cm2でジェットスター紙(大昭和製紙社製)に2回展色後、インキが未乾燥な状態で、40℃に加温した実施例および比較例で作製したコーティングワニスを165線ハンドプルファーにて展色した。引き続き、160W/cmメタルハライドランプ(ヘレウス社製UV装置を使用:焦点距離13cm、集光型、1灯)を用い、40m/minの速度で照射し、試験片とした。尚、試験片表面が指蝕にてタックフリーになっていることを確認した。
【0056】
[接着性評価]
セロテープ剥離テストを行い、インキと被覆剤の界面からの剥離状態を見て評価。
優:被覆剤表面の剥離が無いか、紙(基材)から剥離する。
良:被覆剤被膜の一部がインキとの界面より剥離する。
劣:インキと被覆剤の界面で被覆剤が抵抗なく剥離する。
【0057】
[耐摩擦性評価]
染色物摩擦堅牢度試験機(大栄科学精機製作所製)を使用し、2枚の試験片の印刷面同士を1kgの荷重で1,000回往復し、目視評価。
優:それぞれの試験片表面に傷が付かない。
良:それぞれの試験片表面に数本の傷が入る。
劣:それぞれの試験片表面に無数の傷が入るか、被覆剤被膜が剥がれる。
【0058】
[光沢値の評価]
試験片を1日後にグロスメーター(60°)にて測定した際の光沢値。
通常75以上の値であれば光沢のあるものと認識される。
【0059】
【表1】
【0060】
【発明の効果】
上記実施例、比較例、参考例に示したように、本発明の特定のロジン変性フェノール樹脂と、液状エポキシ樹脂と光カチオン重合開始剤とを特定の割合で併用した紫外線硬化型コーティングワニスをオフセット印刷インライン方式に適用することによって、最終印刷物により高い光沢を与え、さらに接着性、耐摩擦性に優れた特性を付与することができる。
Claims (2)
- オフセット印刷において、オフセットインキが未乾燥状態にある紙上にコーティングワニスを塗布し、紫外線の照射によって硬化させて最終印刷物を得る印刷方法であって、前記コーティングワニスが重量平均分子量5,000〜250,000のロジン変性フェノール樹脂0.5〜30重量%と、液状エポキシ樹脂30〜95重量%と、光カチオン重合開始剤0.5〜30重量%とを必須成分として含有することを特徴とする印刷方法。
- 前記コーティングワニスに使用されるロジン変性フェノール樹脂の重量平均分子量が10,000〜200,000であり、酸価が10〜50mgKOH/gであることを特徴とする請求項1記載の印刷方法。
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