JP4170954B2 - 遠隔磨き装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば原子炉のような大型構造物の被研磨面を遠隔操作で磨き作業を行う遠隔磨き装置に関する。
例えば原子炉の補修工事のスタブチューブ交換作業等を行う場合、高放射線環境下での作業者の放射径被曝量の大幅軽減を目的に、溶接部や放電加工後の面を水中にて遠隔操作で磨きを行う遠隔磨き装置が使用されている。
従来、かかる遠隔磨き装置としては、図11に示すような構成のものが採用されている。
図11において、1は原子炉外部から炉内の深部に至る長さに連結された複数本の連結棒で、この連結棒1の上端部にはアイボルト2を有し、その近傍にハンドル3およびその下方に振れ止め4が取付けられている。また、連結棒1の適宜長さ位置に装置を固定するための着座フランジ5が取付けられ、下端部にはクランプ6が取付けられている。さらに、このクランプ6近傍の連結棒1にフック7を有するブラケット8が嵌挿され、このブラケット8にグラインダ9が回動可能に支持されている。
このような構成の遠隔磨き装置において、炉内の溶接部や放電加工後の面の磨き作業を行うには、手動にてハンドル3により連結棒1を旋回操作し、図示しない昇降装置によりフック7を介してブラケット8およびグラインダ9を上下動させながら、グラインダ9により磨き作業が行なわれる。
しかし、このような遠隔磨き装置では、グラインダ9以外は動力を持たない手動で遠隔操作が行われるが、連結棒1の長さが長尺(20m前後)のため、ハンドル3を回してグラインダ9に旋回トルクを与えようとしても、グライダ9の磨き面の反力により連結棒1が捻られことで磨き能力が低下し、磨きに要する作業時間が長くなる。
このように従来の遠隔磨き装置は、グライダ9の磨き面の反力に対して長尺の連結棒1の剛性が不足しているため、ハンドル3により連結棒1を旋回させると捻りが発生し、旋回トルクのロスにより磨き時間が極めて長くなるという問題がある。
また、グラインダ9の可動部は、図示しない昇降装置によるグラインダ9の上下方向の移動とハンドル3による旋回しかないため、1回の据付での磨き範囲が限定されるため、必然的に装置の据付および搬出の回数が増えることになり、多くの工数を必要とする。
さらに、従来の磨き装置では、上記作業において、被加工物に倣う機構がないため、仕上がり形状にするために時間を要する問題がある。
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたもので、磨き作業時間を短縮し、且つ作業工数の多い原因となっている装置の据付および搬出作業を少なくすると共に、被加工物の磨き形状に倣う機構を付加して高能率で磨き作業を行うことができる遠隔磨き装置を提供することを目的とする。
本発明は上記の目的を達成するため、次のような手段により遠隔磨き装置を構成する。
請求項1に対応する発明は、大型構造物の被研磨面を遠隔操作で磨き作業を行う遠隔磨き装置において、前記構造物内の所定の箇所に装置を据付るための着座フランジに装着されたツール上下駆動部、このツール上下駆動部により駆動されて上下方向に移動する複数本のガイドシャフト、このガイドシャフトにそれぞれ取付けられた上部リング及び下部リング、前記着座フランジの下端面に取付けられたセンターパイプ、このセンターパイプの下端部に取付けられ、前記下部リングを挿通させて結合されたセンターガイドシャフトからなるツール昇降機構と、このツール昇降機構に取付けられ、回転力を前記センターガイドシャフトに伝達して該センターガイドシャフトを旋回駆動するツール旋回機構と、このツール旋回機構に取付けられたツール前後移動機構と、このツール前後移動機構に回動可能に支持され先端にツールが取付けられる磨きスピンドルヘッドと、この磨きスピンドルヘッドを被加工面に倣わせるツール首振り機構と、ツール前後移動機構に取付けられ、装置を被加工物に固定するためのクランプとを備え、前記ツール旋回機構、前記ツール前後移動機構及びツール首振り機構、前記スピンドルヘッド及びクランプにそれぞれ有する駆動部及び前記ツール昇降機構のツール上下駆動部は、前記構造物外部に設置された駆動源及び制御装置にケーブルを介して接続されて駆動制御される。
請求項2に対応する発明は、請求項1に対応する発明の遠隔磨き装置において、前記クランプは、駆動部により複数方向に送出されるロッド、このロッド先端に設けられたブラケット及びブラケットに取付けられ被加工物の近傍の研磨部位に装置の下端を固定するパッドを備えたクランプ機構から構成される。
請求項3に対応する発明は、請求項1に対応する発明の遠隔磨き装置において、前記ツール上下駆動部、ツール旋回機構及びツール前後移動機構の駆動部は、ケース内がエアパージして密封され、このエアパージ圧を制御可能にする。
請求項4に対応する発明は、請求項1に対応する発明の遠隔磨き装置において、前記ツール首振り機構は、磨きスピンドルヘッドをツールが一定の接触圧で被加工物の形状に倣うように動作させる。
請求項5に対応する発明は、請求項1に対応する発明の遠隔磨き装置において、前記ツール上下駆動部は、前記磨きスピンドルヘッドが被加工物のあらゆる面に追従可能に数値制御される。
請求項6に対応する発明は、請求項1に対応する発明の遠隔磨き装置において、前記磨きスピンドルヘッドの先端にカメラを設置するか、又は構造物の外部に前記制御装置から得られる情報をもとに前記磨きスピンドルヘッドの角度を表示する角度表示器を設けて、現在被加工物のどの位置を磨いているかを確認可能にする。
請求項7に対応する発明は、請求項1に対応する発明の遠隔磨き装置において、前記ツール前後移動機構に前記磨きスピンドルヘッドに代えて計測プローブヘッドを支持させ、且つ前記旋回機構及び前記前後移動機構にそれぞれ有する駆動部並びに前記昇降機構の上下駆動部として原点センサを有したサーボモータを用いて、前記構造物外部に設置された制御装置により現在位置と前記計測プローブの接触位置との比較演算を行うことにより、被加工物の高さ、内、外径などの寸法測定を可能にする。
本発明は、磨き作業時間を短縮し、且つ作業工数の多い原因となっている装置の据付および搬出作業を少なくすると共に、被加工物の磨き形状に倣う機構を付加して高能率で磨き作業を行うことができる。
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明による遠隔磨き装置を原子炉の補修工事における溶接や放電加工後の水中での狭隘部に存する被研磨面の磨き作業に適用した場合の第1の実施形態を示す全体構成図である。
図1に示す遠隔磨き装置は、炉内の所定の箇所(炉心支持板に存する穴)に装置を安定に据付るための着座フランジ4´、この着座フランジ4´に装着されたツール上下駆動部10、着座フランジ4´を貫通させて上下方向に移動可能に設けられ、ツール上下駆動部10により駆動されて上下方向に移動する複数本のガイドシャフト30、このガイドシャフト30の上、下端部にそれぞれ取付けられた上部リング11及び下部リング12、この上部リング11及び下部リング12の上、下端面にそれぞれ取付けられたガイド16,16´、着座フランジ4´の下面中央部に一端部が取付けられたセンターパイプ21、このセンターパイプ21の下端部に取付けられ、下部リング12を挿通させて結合されたセンターガイドシャフト20、このセンターガイドシャフト20と同心円状に設けられ、その上端部が下部リング12に取付けられたセンターガイドパイプ22からなるツール昇降機構と、センターガイドパイプ22の下端部に取付けられ、回転力をセンターガイドシャフト20に伝達して該センターガイドシャフト20を旋回駆動するツール旋回機構40と、センターガイドシャフト20の先端部に支持されたツール前後移動機構50、このツール前後移動機構50に回動可能に支持された磨きスピンドルヘッド70、ツール前後移動機構50の可動側に取付けられ、磨きスピンドルヘッド70を被加工面に倣わせるツール首振り機構60、ツール前後移動機構50の可動側の中央部に取付けられ、装置を被加工物に固定するためのクランプ80から構成されている。
上記着座フランジ4´、固定部のセンターガイドシャフト20及び可動部のガイドシャフト30は、図2に示すような構成となっている。
図2に示すように着座フランジ4´は、炉内に装置を安定した状態で据付けを行うためのもので、相手穴(炉心支持板)と数mmの隙間とし、上下方向の位置が定まるように鍔15が設けられている。また、格子板や炉心支持板の穴を通過し易いように着座フランジ4´の両端面部に有するガイド13,13´はテーパ状に形成されている。
可動部のガイドシャフト30は、センターパイプ21を中心にその外周側に例えば120°間隔で3本設けられ、その上端部及び下端部に上部リング11及び下部リング12がそれぞれ取付けられている。そして、3本のガイドシャフト30のうち、1本にはラック部が形成され、着座フランジ4´に載置されたサーボモータ18により回転駆動されるピニオン19をラック部に歯合させて3本のガイドシャフト30を一体的に上下方向に移動可能になっている。また、上部リング11及び下部リング12の上下端面には、炉心支持板や格子板の穴を通過し易いようにガイド16,16´がそれぞれ設けられている。
この場合、上記サーボモータ18は、水中での浸水を防止するためにモータケース17内に収納されている。また、このモータケース17内にはエアパージが掛けられ、このエアパージを図示しない圧力スイッチで検知して水深に応じてエアパージ圧を制御することにより、サーボモータ18にかかる圧力に対する負担を軽減できるようにしてある。
固定部のセンターガイドシャフト20は、上端部が下部リング12に結合されたセンターガイドパイプ22内に同軸的に設けられ、センターパイプ21の下端部に結合されている。
なお、図中14はケーブルガイドである。
また、上記ツール旋回機構40は、円柱形状の被加工物を磨くため、先端ツールを旋回動作させるもので、図3に示すような構成となっている。
図3に示すようにセンターガイドパイプ22の下端部にセンターガイドシャフト20と同心円状にモータ取付けパイプ23が結合され、このモータ取付けパイプ23の外周面に回転軸を鉛直方向に向けてサーボモータ41を収容したモータケース47が取付けられる。そして、サーボモータ41の回転軸端部に小ピニオン42が取付けられている。
この場合、サーボモータ41はモータケース47の中に図示しない継手を介してエアパージで密封され、水の侵入を防止している。また、モータケース47に具備された図示しない圧力スイッチで水圧を感知すると、リニアにエアパージ圧を自動制御することで、サーボモータ41への圧力の負担が軽減されるようにしてある。
また、モータ取付け用パイプ23の下端部にセンターガイドシャフト20を旋回可能に支持する旋回軸受45が設けられ、この旋回軸受45に取付けられた大ピニオン43を小ピニオン42に噛合させてサーボモータ41の回転をセンターガイドシャフト20に伝達可能になっている。
この場合、旋回軸受45は、装置のコンパクト化のため、ラジアルとスラスト力を受けられるメタル材で構成されている。
さらに、旋回軸受45の下部とセンターガイドシャフト20との間には、研磨粉の侵入を防ぐため、ダストシール46が設けられている。
上記ツール前後移動機構50は、装置が炉内を通過する寸法より大きい範囲を磨けるように、且つ狭隘部への据付け、搬出が簡単に行えるように磨きスピンドルヘッド70を前後方向(水平方向)に移動させるもので、図4に示すような構成となっている。
図4に示すようにセンターガイドシャフト20の下端部に連結されたモータケース59内に回転軸を水平にして収容されたサーボモータ51を駆動源としてスプロケット52とチェーン53を介して下部に水平に配設されたネジ軸54を回転させ、このネジ軸に螺合するナット55を備えたツール首振り機構60及び磨きスピンドルヘッド70全体が前後方向に往復運動可能になっている。
即ち、上記ツール前後移動機構50のネジ軸側は、図5に示すようにネジ軸54の回転によりナット55が直進移動すると、ツール首振り機構60及び磨きスピンドルヘッド70はネジ軸55の両側に平行に配設された一対のレール58に沿って移動する直動軸受57に支持されて前後方向に移動し、磨きの反力に対しコンパクトながら耐えられる強度を持たせてある。
ここで、上記サーボモータ51は水中での使用も考慮し、モータケース57内がエアパージされ、継手56から圧縮エアが導入されて密封し、水の浸入を遮断するようにしている。また、モータケース47に具備された図示しない圧力スイッチで水圧を感知すると、リニアにエアパージ圧を自動制御することで、モータ41への圧力の負担が軽減されるようにしてある。
上記ツール首振り機構60は、磨きスピンドルヘッド70に具備したツール100を被加工物の形状に倣わせ、被加工物の形状や箇所により任意の力を一定圧に設定可能にしたもので、図6及び図7に示すような構成となっている。
図6及び図7に示すように磨きスピンドルヘッド70を中心にその両側に直線運動を軸受62に支持されたラック63に伝達するエアシリンダ61、軸受64に支持された回転軸65に取付けられ、ラック63の直線運動を回転運動に変換し、この回転運動をスピンドルヘッド70に支持フレームを介して伝達するピニオン66とを備え、ブラケット67を介してツール前後移動機構50に結合されている。
上記磨きスピンドルヘッド70は図8に示すような構成となっている。
図8に示すように磨きスピンドルヘッド70は、コンパクトで高トルクを発生させるため、ケース73内にエアモータ72が収容されると共に、ケース73の上部にマニホールド71を介して吸排気用ホース78,79が配管されている。
この場合、遠隔操作のため吸気ホース78を1本、排気ホース79を2本設ける構成とし、管路ロスを減少させ、エアモータの高トルク、高回転を維持させている。
また、磨きスピンドルヘッド70の先端部は、ツール100を保持するコレットチャック付きのスピンドル軸77を具備し、このスピンドル軸77は外部抵抗が作用しても回転とトルクの作用を押えるためにラジアル軸受75,75´とスラスト軸受74やスピンドル軸77にかじりなどの悪影響を及ぼさず、且つスピンドル軸77の回転抵抗にならない材質、形状のダストシール76を具備している。
また、磨きスピンドルヘッド70の先端に取付けられるツール100は、シャンク形状がストレート軸であれば、形状を問わず使用できる。
さらに、磨きスピンドルヘッド70の先端付近には、図示しない接触式センサが備えられ、被加工物の高さ、内外径などが計測可能になっている。
上記クランプ80は、被加工物に対して内径側から接してクランプするもので、図9及び図10に示すような構成になっている。
図9及び図10に示すように、被加工物の内面に向って例えば120°間隔で3方に伸びるパッド81を備えている。これらパッド81の駆動機構は、図示しないくさび形カムによる同期によりロッド83が正確に3方に送出し、その先端に具備されたブラケット82及び被加工物への傷防止のために取付けられたパッド81により強固にクランプされるようになっている。
また、クランプ80は、穴のあいた被加工物90のクランプに適している。また、クランプ80の先端には、円柱を三角形状に加工したガイド84を設け、穴への挿入性を良好にしている。
なお、上記では被加工物の内径側からクランプする場合であるが、ブラケット82の形状を変えることで被加工物の外径側からのクランプも可能である。
上記実施形態において、ツール上下駆動部10のサーボモータ18、ツール旋回機構40のサーボモータ41、ツール前後移動機構50のサーボモータ51の電源ケーブル、磨きスピンドルヘッド70のエアモータ72の吸気ホース78、排気ホース79及び各モータケース内を空気パージするためのエア吸排気ホース78,79は、炉外部に設置された電源装置、制御装置、エア供給装置に接続された状態でケーブルガイド14に案内されながら装置本体と一緒に吊下されるようになっている。
次に上記のような構成の遠隔磨き装置の作用について述べる。
図1において、ツール前後移動機構50を最も後に後退させた状態で上部リング11に具備されたアイボルト1´にワイヤを結合して炉外上部に設置された図示しない昇降装置により吊り下し、図2に示すように着座フランジ4´を炉内の炉心支持板の穴に着座させ、図10に示すように先端のクランプ80が被加工物90の穴に入るまでゆっくりと吊り下し、クランプ80を図9に示すように作動させて装置本体を固定することで、据付けが完了となる。
次に被加工物を磨くには、ツール旋回機構40で旋回動作させても磨きスピンドルヘッド70などが被加工物に干渉しない高さになるように図2に示すツール上下駆動部10により上方に退避させ、磨きたい箇所を図3に示すツール旋回機構40を動作させて位置合わせし、その後ツール上下駆動部10により磨きスピンドルヘッド70を下降してツール100を磨き箇所に接近させ、図6に示すようにツール首振り機構60にてツール100を被加工物90に当て、ツール100を回転させる。
ここで、ツール首振り機構60の作用を図6により詳細に述べる。
ツール首振り機構60によりツール100を被加工物の形状に倣わせるには、エアシリンダ61の直線運動が軸受62に支持されたラック63を介して回転軸65に取付けられたピニオン66に伝達されると、このピニオン66は回転軸65を中心に回動する。このことにより、磨きスピンドルヘッド70は円弧を描くように動き、ツール100が被加工物90の外径側に押し当てられ、その形状の凹凸に倣う。
この場合、被加工物90の外径側形状の凹凸に倣わせるためには、エアシリンダ61の入力側の配管に設けられた図示しない圧力調節弁を制御することで行われる。即ち、凸形状の場合は設定圧以上の力がツール100にかかるため、シリンダ61が後退し、凹形状の場合はツール100が元々被加工物90の外径側に押し当てられているので、更に被加工物側に進むことで形状に倣う。
ここで、更に被加工物90の研磨方法について図10により説明する。
被加工物90の研磨部が傾斜面の場合には、2通りの方法がある。
まず、谷側92の位置でツール旋回機構40にてツール100の旋回往復動作を加工面の状況により数回繰返した後、ツール上下駆動部10で上昇させ、次の磨き場所にツール旋回機構40で正転(逆転)移動し、ツール旋回機構40にてツール100の旋回往復動作を加工面の状況により数回繰返す。
これらの動作を繰返し、山側91まで研磨を行った後、再度ツール旋回機構40にて谷側92の元の位置に戻す。そして、谷側92を再スタート位置としてツール旋回機構40を逆転(正転)動作させて研磨を行い、以降は上記と同様の方法で研磨を行う。
このように本実施形態では、炉内の所定の箇所(炉心支持板に存する穴)に装置を安定に据付るための着座フランジ4´に装着されたツール上下駆動部10、このツール上下駆動部10により駆動されて上下方向に移動する複数本のガイドシャフト30、このガイドシャフト30の上、下端部にそれぞれ取付けられた上部リング11及び下部リング12、着座フランジ4´の下端面に取付けられたセンターパイプ21、このセンターパイプ21の下端部に取付けられ、下部リング12を挿通させて結合されたセンターガイドシャフト20を備えたツール昇降機構と、このツール昇降機構に取付けられ、回転力をセンターガイドシャフト20に伝達して該センターガイドシャフト20を旋回駆動するツール旋回機構40と、このツール旋回機構40に取付けられたツール前後移動機構50と、このツール前後移動機構50に回動可能に支持された磨きスピンドルヘッド70と、この磨きスピンドルヘッド70を被加工面に倣わせるツール首振り機構60と、ツール前後移動機構50に取付けられ、装置を被加工物に固定するためのクランプ80とから構成し、ツール昇降機構のツール上下駆動部10、ツール旋回機構40、ツール前後移動機構50及びツール首振り機構60、スピンドルヘッド70及びクランプ80はそれぞれ駆動部を有し、これらの駆動部は炉外部に設置された駆動源及び制御装置にケーブルを介して接続されて駆動制御されるようにしたものである。
従って、このような構成の遠隔磨き装置とすれば、装置の据付け、搬出作業が少なく、被加工物の磨き形状に倣いながら研磨作業を行うことができるので、短時間で高精度に被加工物の研磨を行うことができ、また各部の構成から次のような効果を得ることができる。
(1)クランプ80は、駆動部により複数方向に送出されるロッド83、このロッド先端に設けられたブラケット82及びブラケットに取付けられたパッド81を備えたクランプ機構で、一例として被加工物の近傍で装置の下端を強固に固定できるようにしたので、装置全体を安定した状態で被加工物の研磨部位に据付ることができ、しかも把持する部分を交換することで種々の形状の被加工部に対して固定することができる。
(2)ツール上下駆動部10、ツール旋回機構40及びツール前後移動機構50の駆動部は、耐水対策としてケース内をエアパージして密封し水深に応じてエアパージ圧を制御することにより、水中で使用しても確実に浸水を防止することができる。
(3)磨きスピンドルヘッド70は、ツール首振り機構60により円弧方向に動作可能になっているので、ツールを一定の接触圧で被加工物の形状に倣わせることができる。
(4)ツール前後移動機構50は、磨きスピンドルヘッド70を水平方向に移動できるので、磨きスピンドルヘッド70の狭隘部の据付け、搬出が簡単に行うことができ、研磨範囲を広くとることができる。
(5)磨きスピンドルヘッド70は、先端のツールを交換することで、平面、球面、傾斜面、円柱など種々の加工面を磨くことができる。
この他、上記実施形態において、その構成の一部を次のようにしても良い。
ツール上下駆動部10を炉外部の制御装置で数値制御することにより、正確な磨き位置に磨きスピンドルヘッド70を移動させることができると共に、被加工物のあらゆる面(例えば傾斜面)に追従させることができる。
また、磨きスピンドルヘッド70の先端にカメラを設置するか、炉外部に設けられた操作盤に制御装置から得られる情報をもとに磨きスピンドルヘッド70の角度を表示する角度表示器を設けて、現在被加工物のどの位置を磨いているかを確認できるようにしても良い。
さらに、ツール旋回機構40により、磨きスピンドルヘッド70を任意の速度で旋回させることができるので、磨きスピンドルヘッド70の先端にカメラを設け、このカメラにより映し出される被加工物の加工面の状態に合わせて旋回速度を制御することにより高精度に研磨することができる。
一方、上記遠隔磨く装置において、磨きスピンドルヘッド70を計測プローブに取替えることにより、被加工物の高さ、内、外径寸法を計測するようにしても良い。即ち、本装置は上下、旋回、前後の3軸の駆動軸を有し、また駆動部を原点センサ有するサーボモータドライブとしているので、現在位置表示が可能で、計測プローブの接触した位置との比較演算を行うことにより、被加工物の寸法演算を行うことができる。
この場合、磨きスピンドルヘッド70を首振り動作させる首振り機構60は使用されない。
このようにすれば、遠隔操作で被加工物の狭隘部を研磨する装置としてだけでなく、前工程の加工寸法を計測することができる。
本発明による遠隔磨き装置の実施形態の全体を示す構成図。 同実施形態のツール上下駆動部を拡大して示す構成図。 同実施形態のツール旋回機構を拡大して示す構成図。 同実施形態のツール前後移動機構を拡大して示す構成図。 図4のツール前後移動機構のネジ部を拡大して示す構成図。 同実施形態のツール首振り機構を拡大して示す構成図。 図7のツール首振り機構の回転軸を水平方向に断面し拡大して示す平面図。 同実施形態の磨きスピンドルヘッドを拡大して示す構成図。 同実施形態のクランプを下部から見て拡大した構成図。 同実施形態のクランプを拡大して示す構成図。 従来の遠隔磨き装置の一例を示す構成図。本発明の…示す図。
符号の説明
4´…着座フランジ、10…ツール上下駆動部、11…上部リング、12…下部リング、13,13´…ガイド、14…ケーブルガイド、20…センターガイドシャフト、21…センターパイプ、22…センターガイドパイプ、30…ガイドシャフト、40…ツール旋回機構、50…ツール前後移動機構、60…ツール首振り機構、70…磨きスピンドルヘッド、80…クランプ、100ツール

Claims (7)

  1. 大型構造物の被研磨面を遠隔操作で磨き作業を行う遠隔磨き装置において、
    前記構造物内の所定の箇所に装置を据付るための着座フランジに装着されたツール上下駆動部、このツール上下駆動部により駆動されて上下方向に移動する複数本のガイドシャフト、このガイドシャフトにそれぞれ取付けられた上部リング及び下部リング、前記着座フランジの下端面に取付けられたセンターパイプ、このセンターパイプの下端部に取付けられ、前記下部リングを挿通させて結合されたセンターガイドシャフトからなるツール昇降機構と、このツール昇降機構に取付けられ、回転力を前記センターガイドシャフトに伝達して該センターガイドシャフトを旋回駆動するツール旋回機構と、このツール旋回機構に取付けられたツール前後移動機構と、このツール前後移動機構に回動可能に支持され先端にツールが取付けられる磨きスピンドルヘッドと、この磨きスピンドルヘッドを被加工面に倣わせるツール首振り機構と、ツール前後移動機構に取付けられ、装置を被加工物に固定するためのクランプとを備え、
    前記ツール旋回機構、前記ツール前後移動機構及びツール首振り機構、前記スピンドルヘッド及びクランプにそれぞれ有する駆動部及び前記ツール昇降機構のツール上下駆動部は、前記構造物外部に設置された駆動源及び制御装置にケーブルを介して接続されて駆動制御されることを特徴とする遠隔磨き装置。
  2. 請求項1記載の遠隔磨き装置において、前記クランプは、駆動部により複数方向に送出されるロッド、このロッド先端に設けられたブラケット及びブラケットに取付けられ被加工物の近傍の研磨部位に装置の下端を固定するパッドを備えたクランプ機構から構成されたことを特徴とする遠隔磨き装置。
  3. 請求項1記載の遠隔磨き装置において、前記ツール上下駆動部、ツール旋回機構及びツール前後移動機構の駆動部は、ケース内がエアパージして密封され、このエアパージ圧を制御可能にしたことを特徴とする遠隔磨き装置。
  4. 請求項1記載の遠隔磨き装置において、前記ツール首振り機構は、磨きスピンドルヘッドをツールが一定の接触圧で被加工物の形状に倣うように動作させるようにしたことを特徴とする遠隔磨き装置。
  5. 請求項1記載の遠隔磨き装置において、前記ツール上下駆動部は、前記磨きスピンドルヘッドが被加工物のあらゆる面に追従可能に数値制御されることを特徴とする遠隔磨き装置。
  6. 請求項1記載の遠隔磨き装置において、前記磨きスピンドルヘッドの先端にカメラを設置するか、又は構造物の外部に前記制御装置から得られる情報をもとに前記磨きスピンドルヘッドの角度を表示する角度表示器を設けて、現在被加工物のどの位置を磨いているかを確認可能にしたことを特徴とする遠隔磨き装置。
  7. 請求項1記載の遠隔磨き装置において、前記ツール前後移動機構に前記磨きスピンドルヘッドに代えて計測プローブヘッドを支持させ、且つ前記旋回機構及び前記前後移動機構にそれぞれ有する駆動部並びに前記昇降機構の上下駆動部として原点センサを有したサーボモータを用いて、前記構造物外部に設置された制御装置により現在位置と前記計測プローブの接触位置との比較演算を行うことにより、被加工物の高さ、内、外径などの寸法測定を可能にしたことを特徴とする遠隔磨き装置。
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