JP4170774B2 - 真偽判定体用転写箔 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は真偽判定体用転写箔に関する。
詳しくは、認証媒体表面に微小三角柱状のプリズムを形成した場合に、目視方向によって認証媒体の外観状態が変化する真偽判定体が得られるが、当該真偽判定体を転写方法により形成するための転写箔に関する。
このような真偽判定体用転写箔は、証券、株券、商品券、ギフト券などの金券類、クレジットカード、プリペイドカード、パスポート、IDカードなどの各種カード、ビデオソフト、パソコン用ソフトなどに転写して真偽判定用シールなどの、偽造防止、真贋証明用途、等に使用される。
【0002】
【従来技術】
従来から、証券、株券、商品券、ギフト券などの金券類、クレジットカード、プリペイドカード、パスポート、IDカードなどの各種カード、ビデオソフト、パソコン用ソフトなどの認証シールなど、偽造防止・真偽判定機能の付与が求められる分野において、ホログラムは優れた意匠性、およびカラー複写機においても複製できない偽造・変造の困難性から数多く利用されてきた。
しかし、近年、ホログラムにも巧妙な偽造品が出現し、一見しただけでは真偽の判別ができない場合があり、目視で容易に判別できる真偽判定体が求められてきている。
【0003】
そこで、ホログラムを使用しない真偽判定体として光学的特性を有する媒体が考えられ、本願出願人は、先に微小三角形状プリズムからなる真偽判定体を特許文献1において提案している。
また、特許文献2は、光拡散シートの製造技術に関する技術であるが本発明の真偽判定体用転写箔の製造に参照できる技術を記載している。
【0004】
【特許文献1】
特願2002−288235号公報
【特許文献2】
特開平5−169015号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、本願出願人は微小三角形状プリズムからなる真偽判定体を提案しているが、当該真偽判定体を含め従来の真偽判定体は、ある程度の厚みのある基材面上に形成されているため、基材ごと剥離して模造品に再貼付されるような危険性も生じる。
そこで、本発明では、光学的プリズム機能を有し、より安全性の高い真偽判定体を簡易に製造することを研究して本発明の完成に至ったものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の要旨は、認証媒体に使用する真偽判定体を転写するための転写箔であって、一様な略直線状微小三角柱状体が基材面上に並行して配列してなる構造体上に、透明樹脂材料からなる微小三角柱状プリズム転写体が当該三角柱状体間の凹部を埋めるように、かつ微少三角柱状体と微少三角柱状プリズム転写体とからなる全体が平板状であって実質的に微小三角柱状プリズムの稜線間に連結部を有しないように形成し、さらに当該平板面上に薄膜の脆弱なヒートシール剤を塗工した、ことを特徴とする真偽判定体用転写箔、にある。
【0007】
上記において、微小三角柱状プリズム転写体の材質が着色透明であっても良く、微小三角柱状プリズム転写体の長さ方向に直交する断面が三角形であって、三角形の最大長さの辺が認証媒体に貼着されるようにでき、その場合に、三角形が二等辺三角形または直角二等辺三角形である、ようにすることもできる。
【0008】
上記において、微小三角柱状プリズム転写体の高さが、1μm〜100μmの範囲にされていれば、真偽判定体用転写箔として好適に使用できる。また、微小三角柱状プリズム転写体と微小三角柱状体の界面に剥離性薄膜が形成されている、ようにしてもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図面を参照して説明することとする。
図1は、本発明の真偽判定体用転写箔の製造工程を示す図、図2は、微小三角柱状体の製造装置を示す図である。
図3は、真偽判定体用転写箔を認証媒体に転写する状態を示す図、図4、図5は、微小プリズム転写体をとおして認証媒体を観察する状態を示す図である。
【0010】
図1に基づいて、本発明の真偽判定体用転写箔の製造工程を説明する。
まず、図1(A)のように、基材2面上に一様な略直線状微小三角柱状体3を配列した構造体11を形成する。この構造体11は真偽判定体になるものではなく、真偽判定体を構成する微小プリズムの言わば型材となるものである。
従って、微小三角柱状体3自体は光学特性を有する必要は無く、不透明であっても良いが、透明である方が以下の紫外線硬化等を行う場合は有利である。
微小三角柱状体3の基材2面からの高さhは、後述する理由により、1μm〜100μm程度であるのが好ましい。
【0011】
基材2面上に三角柱状体3を形成する手段は各種の方法が考えられるが、一般的には、図2のような製造装置を使用して形成するので、以下に説明する。
図2において、20は三角柱状体の凹部が形成されたロール凹版、21はそのロール凹版の凹部、22は電離放射線硬化性樹脂液をロール凹版に塗工するための塗工装置、23は電離放射線硬化性樹脂液、2はシート基材、24は溶剤乾燥装置、25,26は硬化装置、27はロール凹版に当接してロール凹版を押圧する押圧ロール、28は送りロール、である。
【0012】
三角柱状体の一方側面を光散乱層とする場合には、凹部21の当該一方側面は、微細凹凸状にマット化された面とする必要がある。このようなマット化面は通常のように平滑な面状の凹部を形成した後、平滑面の一方側面をマスクしてサンドミル加工することによりマット化された面とすることができる。
なお、図2において、三角柱状体を形成するための凹部21がシート基材2の流れ方向に直交するように図示されているが、シート基材2の流れ方向に平行に形成されていても良いものとする。
【0013】
三角柱状体製造工程における充填工程は、三角柱状体の型が形成されたロール凹版20を回転させ、そのロール凹版20の少なくとも凹部21に電離放射線硬化性樹脂液23を充填する工程である。
接触工程は、充填工程で充填された電離放射線硬化性樹脂液23に対して、ロール凹版20の回転方向に同期して走行するシート基材2を接触させる工程である。
【0014】
硬化工程は、接触工程でシート基材2がロール凹版20に接触している間に、ロール凹版20とシート基材2間にある電離放射線硬化性樹脂液23に、硬化装置25からの電離放射線を照射して硬化させる工程である。
密着工程は、硬化工程で硬化する電離放射線硬化性樹脂液23とシート基材2とを密着させる工程である。なお、硬化工程と密着工程は、通常同時に進行する。剥離工程は、密着工程で密着した電離放射線硬化性樹脂液23の半硬化物23aとシート基材2をロール凹版20から剥離する工程である。
【0015】
ロール凹版20は、円筒状の版材に所定形状の凹部21を設けたものである。このロール凹版は、版材を旋盤等で直接切削したり、電鋳法で型付けしたりすることができる。凹部21の深さは、1μm〜100μmの範囲にされるのが、好ましい。この深さが最終的な真偽判定体の高さになり、認証媒体に好適に使用できる範囲だからである。
塗工装置22は、電離放射線硬化性樹脂液23をロール凹版20に塗工するための装置であって、ノズル塗工装置を用いることが多い。ノズル塗工装置は、所定寸法のノズルがTダイ状の長方形または線状の吐出口を有し、その吐出口の長手方向がロール凹版回転方向と直交する方向に設置されていて、ロール凹版の全幅のうち所定の幅部分にのみ樹脂液を吐出するようにされている。
【0016】
溶剤乾燥装置24は、樹脂の溶剤を揮発させるための装置である。溶剤乾燥装置24としては、温風や赤外線ヒータ等を用いることができる。この溶剤乾燥装置24を設けることにより、溶剤型の樹脂を用いることができ、使用する樹脂の選択の幅を広げることができる。なお、無溶剤型の電離放射線硬化性樹脂液23を用いる場合には、溶剤乾燥装置24は不使用となる。
【0017】
硬化装置25は、電離放射線を照射して、電離放射線硬化性樹脂液23を硬化させる装置である。なお、剥離工程後に脱離した電離放射線硬化性樹脂液の半硬化物23aを完全に硬化させるために、硬化装置26を設けてもよい。
ここで、電離放射線とは、電磁波または荷電粒子線のうち、分子を重合、架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、通常、紫外線、電子線等が用いられる。硬化装置25,26として紫外線の場合には、超高圧水銀灯、ブラックライトランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプ、等の光源を用いることができる。
【0018】
<三角柱状体の製造>
上記装置による三角柱状体の製造方法は、まず、ロール凹版20の凹部21に、電離放射線硬化性樹脂液23を塗工装置22により充填し、シート基材2をロール凹版20の凹部21に充填させた電離放射線硬化性樹脂液23に接するように接触させる。
電離放射線硬化性樹脂液23を凹部21に充填する方法としては、ロール凹版20の表面に予め電離放射線硬化性樹脂液23を所定量塗工しておいて、基材シート2をロール凹版20面に供給したときに、押圧ロール27の押圧により、基材シートを介して、塗工されている電離放射線硬化性樹脂液23を凹部21内に配分充填させる。
【0019】
この場合に、溶剤タイプの硬化性樹脂が使用でき、シート基材2に塗工された電離放射線硬化性樹脂液23は、流動性をある程度制御するために、その樹脂液の溶剤を希釈するために使用した溶剤などを溶剤乾燥装置24により乾燥除去し、さらに硬化装置25により溶剤を乾燥した樹脂液を半硬化させる。
【0020】
シート基材2がロール凹版20に接している間に、硬化装置25により電離放射線硬化性樹脂液23を硬化させる。硬化装置は必要により、ロール凹版の回転方向に沿って複数個設けることができる。多段による硬化により硬化物の歪みやシート基材2のカール等を低減させることができる。
また、ロール凹版20を石英、ガラス等の電離放射線の透過性がよい材質により形成して、ロール凹版20の内部側から照射することもできる。
【0021】
硬化装置25により、ロール凹版20の凹部21内にある電離放射線硬化性樹脂液23をシート基材2に密着させる。このとき、硬化度合は、少なくとも樹脂の流動性を失わせ、かつ、シート基材2との密着性を生じさせる程度であればよい。硬化装置25を通過した後、シート基材2をロール凹版20から剥離する。これにより、電離放射線硬化性樹脂液の半硬化物23aがシート基材2と一体になって、凹部21から脱離され、微小三角柱状体化された表面を有する構造体11が得られる。
【0022】
<微小プリズム転写体の形成>
次に、図1(B)のように、構造体11面に透明樹脂材料を塗工して、微小プリズム転写体を形成する。この工程は、微小三角柱状体が形成された構造体11の三角柱状体間の凹部を埋めるように、透明樹脂材料を充填するので、ロール凹版は使用しない。すなわち、構造体11の上に透明樹脂材料を均一に空隙や気泡を生じないように塗工し過剰の樹脂材料をドクターブレードで掻き落とす方法で充填することができる。
【0023】
ドクターの刃先は微小三角柱状の構造体11の並列ラインと一定の角度で交差して擦過するようにするのが、微小三角柱状体の破損を招かねずに好ましい。
透明樹脂材料の塗工後は全体として、基材2上の膜厚が、1〜100μmの均一な平板状の状態になる。その後、微小三角柱状体と同様に、透明樹脂材料を硬化させる工程を行う。透明樹脂材料は、微小プリズム転写体4を透して認証媒体面を明瞭に視認できる程度な着色透明であっても良い。
透明樹脂材料には、微小三角柱状体を形成した場合と同様な電離放射線硬化性樹脂液を用いることもできるが、溶剤タイプの硬化性樹脂であっても良い。
【0024】
構造体11の微小三角柱状体と充填して硬化した微小プリズム転写体4が界面において堅固に固着しては、剥離転写が不可能となるので、微小三角柱状体の界面に予め、剥離性薄膜を形成しておくことが好ましい。
これには、電離放射線硬化性樹脂と特性の異なるものであれば良く、ポリメタクリル酸エステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂、塩化ゴムやセルロース系樹脂、カゼイン、各種界面活性剤、金属酸化物、等の一種または二種以上を混合したものを用いることができる。
これらの希薄溶液をスプレー塗布するか、グラビアコートまたは浸漬塗布して乾燥させる方法を採用できる。
【0025】
次に、図1(C)のように、微小プリズム転写体4の平板面の全面にヒートシール剤13を塗工する。ヒートシール剤には塩酢ビ系やポリエステル系等の公知の各種材料を使用することができる。場合によっては、粘着剤を塗工して、さらに保護紙で保護する形態のものであってもよい。
ヒートシール剤や粘着剤も透明または半透明であることが好ましい。認証媒体の表示を確認できるようにするためである。塗工乾燥後の膜厚は、1〜20μmとするが、転写する対象がカードのようなプラスチック基材の場合は、1〜3μmであってよい。
ヒートシール剤や粘着剤の塗工は、グラビアコートやロールコート法を採用することができる。
【0026】
微小プリズム転写体4の基材面からの高さは、1μm〜100μm程度が好ましい。1μm以下では、回折現象が生じ効果が現われなくなり、100μm以上では認証媒体に貼着する媒体にしては厚みが厚くなり過ぎるからである。
以上の工程から理解できるように、微小プリズム転写体4の形状や大きさは、微小三角柱状体によって定まるので、形状、高さ等は、微小三角柱状体の製造段階、特にロール凹版の凹部の形状を一定に規制する必要がある。
【0027】
次に、図3に基づいて本発明の真偽判定体用転写箔の使用方法について説明する。真偽判定体用転写箔1を認証媒体に転写する場合は、図3のように、転写型6を用いて認証媒体7に転写する。
転写型6には、ヒートシール剤を軟化させる程度に加熱できる発熱体を有し、基材2面からの短時間の加熱加圧によりヒートシール剤13が軟化して認証媒体7に接着する。
図3(B)のように、転写箔1を剥離すると、微小三角柱状体3と微小プリズム転写体4の界面から剥離して、微小プリズム転写体4とヒートシール剤13からなる真偽判定体10が認証媒体7側に残る。これにより、認証媒体7は、真偽判定体付き認証媒体となる。
【0028】
三角柱状の微小プリズム転写体4のヒートシール剤13側の稜線は互いに接するようにされているが、その間は実質的に連結した部分を有しないか薄肉により連結している程度なので、転写後に微小プリズム転写体4のみを認証媒体7から剥離することは不可能である。
また、ヒートシール剤13自体は薄膜の脆弱な層であるため、敢えて剥離しても三角柱状の微小プリズム転写体4が、バラバラな状態になって脱落するだけのことである。
したがって、従来の真偽判定体のように、基材から剥離して他の模造品に再転写するようなことが実際的に不可能となる。
【0029】
次に、真偽判定体用転写箔1を認証媒体7に転写した場合の効果について説明する。図4、図5は、転写した微小プリズム転写体をとおして認証媒体を観察する状態を示す図である。
図4の場合、微小プリズム転写体4は断面が直角二等辺三角形であって、直角に対する面、すなわち最大長さの辺である斜面4cが認証媒体7に接着し、他の二面4a,4bは空間に面するようにされている。
空間に面する二面の内、各プリズムの認証媒体の絵柄等を観察する一方側共通面4bは、透明であっても光散乱層4sが形成されていても良いが、少なくとも一方側の他面側面4aは透明なままの状態にされている。図4の場合、面4bに光散乱層4sが形成されている例を図示している。
この場合、透明な斜面4a側から観察すれば、認証媒体7面の表示8等を視認できるが、不透明な斜面4b側から観察した場合は白濁な状態になって、当該表示を視認できなくなる。観察者の目5eには全体が白濁した物体として見えるだけである。
【0030】
図5は、他の実施形態の微小プリズム転写体を観察する状態を示す図であって、双方の斜面4a,4bが透明な場合である。
この状態で、面4aに直交する方向、または面4bに直交する方向から認証媒体7を観察する場合には、いずれの方向であっても、認証媒体7の表示8等を観察することができる。
しかし、認証媒体7の表示8が、視角により異なる色彩を呈する色材で印刷されている場合、例えば、パール顔料やコレステリック液晶顔料インキで印刷されている場合、表面からの入射光Iに対して色材は観察する方向によって、異なる色彩を呈するので、そのような色彩変化を生じない通常の表示や印刷と明瞭に区別することができる。
【0031】
なお、図4、図5においては直角二等辺三角形を図示しているが、二等辺を挟む頂角が直角であることに限られず、60度〜120度程度の範囲で任意の角度を採用できる。また、三角形が等しい二辺を有しない場合でも同様の効果を奏しえることは容易に想到できる。
【0032】
<光散乱層の形成>
光散乱層は一般的には拡散材料を含む材料を塗工することが行われるが、微小プリズムの片側面にのみこのような材料を塗工することは困難なので、前記のようにプリズム成形時のロール凹版20の凹部21の片側面のみをマット状の加工面として、プリズム成形と同時に、光散乱層4sを形成するようにする。
【0033】
このように、真偽判定体は基材に支持されない脆弱な構造に形成されているので、真偽判定体を剥離して模造品に再転写するようなことが極めて困難である。
また、必要によっては観察者が見る方向によって透視可能な状態と白濁状態を切り替わって見えるようにしたり、認証媒体に表示を設けて色調が異なるようにすることができる特徴を有する。
微小プリズム転写体は三角柱状の構造を有するので、真偽判定体付き認証媒体の複写機での複写も困難である。
したがって、このような真偽判定体を認証媒体に用いれば、偽造、模造を有効に防止できると考えられる。
【0034】
<その他の材質に関する実施形態>
(1)基材
転写箔の基材としては、高分子フィルム、紙、金属等、特に制約はないが、均一な厚みが求められる場合は高分子フィルムが加工適性の点から好ましい。
高分子フィルムの素材のプラスチックとしてはポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート−イソフタレート共重合樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスルホン樹脂、アクリル樹脂等が使用できる。
この基材の厚みは、加工のしやすさ等の観点から12〜200μm程度の範囲のものが好ましい。
【0035】
(2)微小三角柱状体、微小プリズム転写体
微小三角柱状体や微小プリズム転写体の素材は、加工適性の点から樹脂材料が好ましい。上述した紫外線硬化樹脂でプリズム形状を形成する製造方法では、紫外線硬化型の電離放射線硬化性樹脂液が好ましく使用される。
このような樹脂液の具体例としては、分子中に重合性不飽和結合またはエポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマーおよび/または単量体を適宜混合した組成物を用いることができる。
【0036】
前記プレポリマー、オリゴマーとしては、不飽和ジカルボン酸と多値アルコールの縮合物等の不飽和ポリエステル類、エポキシ樹脂、ポリエステルメタクリレート、ポリエーテルメタクリレート、ポリオールメタクリレート、メラミンメタクリレート等のメタクリレート類、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリオールアクリレート、メラミンアクリレート等のアクリレート類等があげられる。
【0037】
また、単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体、アクリル酸メチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸ブチル、等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸メトキシメチル等のメタクリル酸エステル類、アクリル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル等の不飽和の置換アミノアルコールエステル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等の不飽和カルボン酸アミド、ジプロピレングリコールジアクリレート、エチレングリコールアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート等の多官能性化合物、ビニルピロリドン、および/または分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物、例えば、トリメチロールプロパントリチオグリコレート、トリメチロールプロパントリチオプロピレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコール等があげられる。
【0038】
特に、紫外線によって硬化させる場合には、前記電離放射線硬化性樹脂の組成物に光重合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、テトラメチルメウラムモノサルファイド、チオキサントン類、及び/又は光増感剤としてn−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン等を混合して用いることもできる。また、プリズムの微細の凹部21を持ったロール凹版20の形状を忠実に再現するためには、粘度は5000cps以下、特に1000cps以下にすることが好ましい。なお、プリズムを着色透明にする場合は硬化を阻害しない染料を添加しても良い。
【0039】
【実施例】
図1、図2、図3、図4、図5を参照して本発明の実施例を説明する。
(実施例1)
厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)基材2上に、図2の装置を用い、透明なウレタンアクリレート系の紫外線硬化性樹脂液を凹部21に充填して硬化させる方法によって、図1のように高さhが50μm、頂角断面が90度の微小直角二等辺三角柱状体3が並列して配列する構造体11を基材2上に形成した。
次いで、当該微小直角二等辺三角柱状体間を埋めるように、ウレタンアクリレート系の透明な紫外線硬化樹脂を流し込み、硬化させて微小プリズム転写体4を形成した後、全面にポリエステル系ヒートシール剤13を厚み10μmに塗工して、真偽判定体用転写箔1を完成した。
この真偽判定体用転写箔1の微小プリズム転写体4を、パール顔料インキで絵柄を印刷した認証媒体(有価証券)7上に転写した(図3)。
当該認証媒体を、図5に示すA方向から観察する場合と、B方向から観察する場合とでは、異なる色調を呈することが確認された。
【0040】
(実施例2)
厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)基材2上に、図2の装置を用い、透明なウレタンアクリレート系の紫外線硬化性樹脂液を凹部21に充填して硬化させる方法によって、図1のように高さhが50μm、頂角断面が90度の微小直角二等辺三角柱状体3が並列して配列する構造体11を基材2上に形成した。
なお、ロール凹版20の凹部21の片面には、サンドブラスト加工をしてマット化しておいた。
【0041】
微小直角二等辺三角柱状体3に、剥離液として硝化綿系樹脂を溶剤で希薄にした溶液を塗布して乾燥した後、当該微小二等辺三角柱状体間を埋めるように、ウレタンアクリレート系の透明な紫外線硬化樹脂を流し込み、硬化させて微小プリズム転写体4を形成した後、全面にポリエステル系ヒートシール剤13を厚み2μmに塗工して、真偽判定体用転写箔1を完成した。
この真偽判定体用転写箔1の微小プリズム転写体4を、認証媒体(磁気カード)7に転写した(図3)後、図4に示すA方向から観察する場合はカードの絵柄を観察することができたが、B方向から観察する場合は、白濁した状態でカードの絵柄を観察することができなかった。
【0042】
以上のように、本発明の真偽判定体用転写箔を製造工程を含めて説明したが、転写箔の製造工程は、既述のものに限らず製造することができる。
特に、基材と微小三角柱状体からなる構造体は、ロール凹版により樹脂成型するものに限らず、エンボス型により通常のシート材料を型押しすることによっても製造できることは当業者には自明のことである。
【0043】
【発明の効果】
以上、詳述のように本発明の真偽判定体用転写箔によれば、偽造防止効果が高く、セキュリティー性に優れる真偽判定体を認証媒体面に容易に形成することができる。認証媒体面の真偽判定体は、基材面に形成されているものではないので、剥離しても破損するので模造品等に再貼着することが極めて困難である。
また、真偽判定体用転写箔を転写した認証媒体は複写機で正常に複写することができず、偽造、模造を高度に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の真偽判定体用転写箔の製造工程を示す図である。
【図2】 微小三角柱状体の製造装置を示す図である。
【図3】 真偽判定体用転写箔を認証媒体に転写する状態を示す図である。
【図4】 転写した微小プリズム転写体をとおして認証媒体を観察する状態を示す図である。
【図5】 転写した微小プリズム転写体をとおして認証媒体を観察する状態を示す図である。
【符号の説明】
1 真偽判定体用転写箔
2 基材、シート基材
3 微小三角柱状体
4 微小プリズム転写体
4s 光散乱層
5e 観察者の目
6 転写型
7 認証媒体
8 表示
10 真偽判定体
11 構造体
13 ヒートシール剤
20 ロール凹版
21 凹部
22 塗工装置
23 電離放射線硬化性樹脂液
24 溶剤乾燥装置
25,26 硬化装置
27 押圧ロール
28 送りロール

Claims (6)

  1. 認証媒体に使用する真偽判定体を転写するための転写箔であって、一様な略直線状微小三角柱状体が基材面上に並行して配列してなる構造体上に、透明樹脂材料からなる微小三角柱状プリズム転写体が当該三角柱状体間の凹部を埋めるように、かつ微少三角柱状体と微少三角柱状プリズム転写体とからなる全体が平板状であって実質的に微小三角柱状プリズムの稜線間に連結部を有しないように形成し、さらに当該平板面上に薄膜の脆弱なヒートシール剤を塗工した、ことを特徴とする真偽判定体用転写箔。
  2. 微小三角柱状プリズム転写体の材質が着色透明であることを特徴とする請求項1記載の真偽判定体用転写箔。
  3. 微小三角柱状プリズム転写体の長さ方向に直交する断面が三角形であって、三角形の最大長さの辺が認証媒体に貼着されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の真偽判定体用転写箔。
  4. 微小三角柱状プリズム転写体が二等辺三角形または直角二等辺三角形であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1の請求項記載の真偽判定体用転写箔。
  5. 微小三角柱状プリズム転写体の高さが、1μm〜100μmの範囲であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1の請求項記載の真偽判定体用転写箔。
  6. 微小三角柱状プリズム転写体と微小三角柱状体の界面に剥離性薄膜が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1の請求項記載の真偽判定体用転写箔。
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