JP4170692B2 - カーボンナノチューブ成膜装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カーボンナノチューブ成膜装置に関し、特に金属材料からなる被処理基板上にカーボンナノチューブ薄膜を形成する成膜装置に関する。このカーボンナノチューブ成膜装置は、平面ディスプレー(電界放出型ディスプレー)やCRTの電子管球の代用としての電子発光素子等を必要とする部品にカーボンナノチューブを成膜するための装置として利用される。
【0002】
【従来の技術】
図1に従来のカーボンナノチューブ成膜装置の構成を説明するための模式的構成図を示す。真空槽である成膜室1は、材質がステンレスであり、直方体形状である。この成膜室1には、試料基板を取り出すための扉1−aがその側壁に取り付けられ、また、水冷用のパイプ1−bが成膜室の周りに巻回されて取り付けられている。成膜室1には、ダイヤフラム真空計1−c及び大気圧確認器1−dが取り付けられている。
【0003】
成膜室の上部にはステンレス製の上部フランジ2が設けられ、このフランジには成膜室と同様に水冷パイプ1−bが巻回されている。上部フランジ2には、石英窓2−aがそのフランジの上部中央部に取り付けられている。石英窓2−aの下には、間隙を開けずにカバーグラス2−bが取り付けられている。上部フランジ2には、成膜室と対向してマイクロ波振器とその導波管との立体回路であるマイクロ波系統3が設けられている。このマイクロ波系統3は、上部フランジ2に、キャビティ3−a、スタブチューナ3−b、入射/反射検出器3−c、アイソレータ3−d、及びマイクロ波発振器(以下、発振器と呼称)3−eがこの順序で矩形導波管を介して間隙無く接続されて構成されている。このマイクロ波系統3のキャビティ3−aから出力されるマイクロ波は、石英窓2−aを通して成膜室1内へと導入されるように構成されている。
【0004】
成膜室1には、基板ステージ系4が設けられている。試料である基板として、例えば、直径約10cm、厚み0.5mmのNi製基板4−aが、モリブデン製の基板ステージ(以下ステージと呼称)4−bに搭載されるように構成されている。このステージ4−bは、上面の基板を搭載する場所を落とし込みの構造とし、基板4−aがその中に搭載され得るようになっている。また、基板ステージ4−bの円筒の中心部分には、直径8cm程度の穴が貫通して開いている。ステージの下方には石英カバー4−cが設けられ、その下には、P−BN(パイロティック・ボロン・ナイトライド)製で椀状の形状をしたヒータ4−dが設けられている。このヒータ4−dには、電流導入ロッド4−eが取り付けられ、ヒータ4−dの電力を通電できるようになっている。また、熱電対4−fが、ヒータ4−dの中心下部に少し空間をあけて固定されている。電流導入ロッド4−eには、温度調整機能付き加熱電源4−gが、この導入ロッドから大気に取り出された導入線4−hを介して接続されており、熱電対4−fに入力され、試料基板4−aを加熱すると共に、温度を一定に保つように構成されている。
【0005】
成膜室1には、バイアス系5が設けられている。このバイアス系において、バイアス線5−aの一端がステージ4−bに機械的に取り付けられており、このバイアス線の他端は、成膜室1の下部の壁面に取り付けられた電流導入端子5bを介して、直流電源5−cに接続されている。この電源5−cは、その電源容量が約1A、500Vであり、そのマイナス出力端子側がバイアス線5−aに接続され、ステージ4−bには接地電位に対してマイナスの電圧が印加されるように構成されている。一方、この電源5−cのプラス側の出力端子はアース(地球:グランド)に接地されている。成膜室1や上部フランジ2は、いづれもアースに接地されている。
【0006】
成膜室1には、2種のガス導入系が接続されている。成膜室1側から、順番に、ガス導入系6の場合には、仕切りバルブ6−a、ガス流量調整器6−b、仕切りバルブ6−c、圧力調整器6−d、及びガスボンベ(水素ガスボンベ)6−eが接続され、また、ガス導入系7の場合には、仕切りバルブ7−a、ガス流量調整器7−b、仕切りバルブ7−c、圧力調整器7−d、及びガスボンベ(メタンガスボンベ)7−eが接続されている。図中には詳細に図示していないが、これらのバルブや機器は金属の配管で気密を保持して接続されている。
【0007】
また、成膜室1には、排気系8が接続されており、この排気系には、成膜室側から、順番に、ガス流量調整バルブ8−a、仕切りバルブ8−b、及び油回転ポンプ8−cが接続されている。さらに、成膜室1には仕切りバルブ8−dを有する配管が設けられている。これらの機器もまた、気密な金属配管を介して接続されている。
【0008】
以下、上記従来の成膜装置を使用する際の動作について説明する。
この装置を用いてカーボンナノチューブを成膜するには、まず、バルブ8−b、8−a及び8−dを開放状態にして、油回転ポンプ8−cにより成膜室1内を真空排気する。この状態でダイアフラム真空計1−cにて成膜室1内の圧力を測定する。成膜室1内の圧力が〜10−2Torr程度になったところで、仕切りバルブ8−dを閉じる。そして、加熱電源4−gから電力を出力し、ヒータ4−dを加熱する。熱電対4−fが約450℃になったら温度が一定になるように保持する。次に、水素ガスボンベ6−eの元バルブを開け、仕切りバルブ6−c及び6−aを開けて、水素ガス80sccmをガス流量調整器6−bを経て成膜室1内に導入する。ガス流量調整バルブ8−aを調整し、成膜室1内の圧力を2Torrに設定する。その後、マイクロ波系統3からマイクロ波を500W投入する。この時、入射/反射検出器3−cをみながらチューナ3−bを調整し、反射波の量を少なくするように調整する。その結果、成膜室1内にはプラズマが点灯する。
【0009】
次いで、バイアス電源5−cを出力する。定電圧モードに設定し(電圧を任意に可変でき、電流は負荷に応じて変わる。)、−250V出力する。基板4−aには、電流が約60mA〜80mA程度流れる。この状態を15分継続して試料基板4−aの表面に対してクリーニングを行う。
【0010】
クリーニングが終了した後、メタンガスボンベ7−eの元栓を開けて仕切りバルブ7−c及び7−aを開放し、ガス流量調整器7−bを40sccmに設定する。一方、ガス流量調整器6−bを60sccmに調整する。次いで、成膜室1内に、メタンガス40sccmと水素ガス60sccmとを同時に導入する。また、ガス流量調整バルブ8−aを調整し、成膜室1内の圧力を3Torrに設定する。その後、マイクロ波系統3からマイクロ波を1500W投入する。この時、入射/反射検出器3−cをみながらチューナ3−bを調整し、反射波の量を少なくするように調整する。バイアス電圧を−400V印加する。この時点で、電圧印加時に約360mA〜400mAの電流が流れ、1分経過すると200mAまで電流値が低下し、5分経過後には80mA〜100mAになる。カーボンナノチューブの長さに応じて成膜時間を設定するが、標準では約5分〜30分程度成膜する。
【0011】
次いで、マイクロ波系統3からのマイクロ波とバイアス電源5−cの出力を停止し、ガス導入系6及び7の各バルブを閉じてガス供給を停止する。その後、加熱電源4−gの出力を停止する。バルブ8−bを閉じて、試料基板4−aが室温近くまで冷却されるまでまつ。室温に戻ったら、図中には記載していないが、成膜室1内に窒素ガスを導入し、大気圧確認器1−dが点灯したら、試料扉1−aを開け、試料基板4−aを取り出す。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
図1に示す従来のカーボンナノチューブ成膜装置では、成膜室1の内壁や上部フランジ2が冷却されるために、メタンガスでプラズマが発生すると、そのプラズマ中でメタンガスが分解されて得られた、化学的に活性な分子が成膜室内壁やフランジ内壁の表面に吸着し、有機薄膜を形成する。この有機薄膜は概ね電気的に絶縁であり、プラズマを発生するとプラズマ中の電子が有機薄膜の表面に付着し集積する。電子が有機薄膜に集積することでチャージアップし、さらに集積して増えると強い電界が発生し、この有機薄膜は遂には破裂して上部フランジ2と基板ステージ4−bとの間でアーキングを引き起こす。このアーキングにより、基板4−a上に成長したカーボンナノチューブが吹き飛ばされる。また、上部フランジ2の内壁面に形成された有機薄膜上に電子が付着することにより、上部フランジ2内部表面の電位が接地電位より下がってしまう。このため、ステージ4−bに印加しているマイナスのバイアス電圧との電位差が小さくなり、実効的なステージ上に印加されている電位差が小さくなる。かくして、プラズマ中に晒されているステージ4−bの周りに形成されるシースの体積が小さくなり、ステージに流れ込むイオン電流値が少なくなる。イオン電流値が少なくなることで、カーボンナノチューブを形成するための下限の電流値を下回ることもあり、良質なカーボンナノチューブを形成できないことになる。
【0013】
本発明の課題は、上記した従来技術の問題点を解決することにあり、チャージアップを大幅に緩和し、また、ステージに流れ込むイオンの電流値を増加せしめることができ、その結果、良質なカーボンナノチューブを形成することができるカーボンナノチューブ成膜装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のカーボンナノチューブ成膜装置、成膜室と、この成膜室の上部に設けられた上部フランジと、この成膜室と対向して設けられた矩形導波管から同軸変換されたキャビティを用いたマイクロ波系統と、このマイクロ波系統から発生するマイクロ波を成膜室内に導入しかつ大気と真空とを隔離するための誘電体からなる窓と、成膜室内に設けられた被処理基板が搭載される電気的に接地電位から絶縁された基板ステージとを有するカーボンナノチューブ成膜装置において、この基板ステージに、直流でマイナス電圧を印加し、定期的にプラスの電圧をこのマイナス電圧に代えて印加することができる逆バイアス機構を設けたことを特徴とする。
【0015】
本発明においては、前記逆バイアス機構からの出力が矩形波であることが好ましく、また、前記逆バイアス機構からの出力の周波数が20kHzであることが好ましい。
本発明では、上記したように、基板ステージに印加する電源として、例えば、インバータ電源等の逆バイアス機構を取り付けている。このインバータ電源とは、両極性(プラス/マイナス出力可能)出力の電源であり、周波数並びにパルス幅及び出力電圧が可変の電源を言う。
【0016】
本発明によれば、上記インバータ電源等を用いることで、カーボンナノチューブの成膜時に、基板ステージにプラスとマイナスの出力を交互に印加することができる。そのため、プラスを出力している時には、成膜プロセスを行い、そしてマイナスを印加している時には、上部電極内壁に付着し、チャージアップした電子を引き剥がして、チャージアップを緩和することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わるカーボンナノチューブ成膜装置の実施の形態について説明する。
本発明のカーボンナノチューブ成膜装置の基本構成は、図1に示す従来のカーボンナノチューブ成膜装置とほぼ同じであるので、その構成及び動作については、上記「従来の技術」の欄の説明を参照すれば理解できるので省略する。以下、両者の相違点である使用する電源について、本発明で用いる逆バイアス機構の一実施の形態に係わるインバータ電源の構成及び動作について説明する。
【0018】
図2に、図1のカーボンナノチューブ成膜装置におけるバイアス系5の直流電源5−cの代わりにインバータ電源9を備えた本発明のカーボンナノチューブ成膜装置の構成を説明するための模式的構成図を示す。図2では、図1中の構成要素と同じ要素は同じ参照符号を付けてある。
【0019】
図2に示すインバータ電源9の概念図によれば、プラスの出力及びマイナスの出力の直流電源がそれぞれ1台づつ示されている。すなわち、マイナス出力の直流電源9−a、及びプラス出力の直流電源9−bが設けられている。出力側にスイッチング回路9−cがあり、プラスの出力とマイナスの出力とを切り替えることができるように構成されている。このプラス出力の電源9−bであればマナイス側が、マイナス出力の電源9−aであればプラス側がグランドに接地される。出力側は、図1に示す従来の成膜装置の場合と同様に、バイアス線5−aにより電流導入端子5−bを介してステージ4−bに接続されており、バイアス線5−aを通してステージ4−bに電圧が印加されるように構成されている。
【0020】
次に、本発明の一実施の形態に係わる図2に示すカーボンナノチューブ成膜装置を用いてカーボンナノチューブを成膜するプロセスについて説明する。
カーボンナノチューブを成膜する際に、インバータ電源9の出力としてマイナス電圧は−400Vに設定し、プラス電圧は+80Vに設定する。プラスの電圧を出すパルス幅は5μs、周波数は20kHzとする。
上記のように設定してカーボンナノチューブの成膜を行なう。成膜の手順やパラメータは、クリーニング工程までは上記した従来の成膜プロセスの場合と同じであるので、以下、クリーニングが終了した後の成膜プロセスについて説明する。
【0021】
メタンガスボンベ7−eの元栓を開け、仕切りバルブ7−c及び7−aを開放する。さらに、ガス流量調整器7−bを40sccmに設定する。一方、水素ガスボンベ6−eの元栓を開け、仕切りバルブ6−c及び6−aを開放し、さらに、ガス流量調整器6−bを60sccmに設定する。次いで、メタンガス40sccmと水素ガス60sccmとを同時に成膜室1内へ導入する。また、仕切りバルブ8−aを調整し、成膜室1内の圧力を3Torrに設定する。その後、マイクロ波系統3からマイクロ波を1500W投入する。この時、入射/反射検出器3−cをみながらチューナ3−bを調整し、反射波の量をを少なくするように調整する。インバータ電源9からのバイアス電圧を、上記設定電圧と周波数、パルス幅に合わせて印加し、カーボンナノチューブの成膜を開始する。この時点での電流は、電圧印加時に約600mA〜400mA流れ、1分経過すると400mAまで電流値が低下し、10分経過後には360mA〜320mAにまで低下する。カーボンナノチューブの長さに応じて成膜時間を設定するが、標準では約5分〜30分程度成膜すると、基板の中心約φ6cmの範囲においてカーボンナノチューブが安定に成膜される。装置の停止ならびに成膜後の基板の取り出しは、従来装置について上記した場合と同じであるため説明を省略する。
【0022】
上記実施の形態では、電源としてインバータ電源を用いた場合について説明した。本発明で用いる逆バイアス機構としては、このインバータ電源に限るものではなく、逆の極性を出力できて、時間的にμsで数十kHz程度の周波数で動作できるものであれば制限はない。例えば、市販されている異常放電防止ユニットも本発明の所期の目的を達成できる。
以下、本発明のカーボンナノチューブ成膜装置の原理について説明する。図3に、従来の成膜装置(図1)を用いて行うカーボンナノチューブ成膜中の成膜室1内の模式図を示す。図3及び以下述べる図4〜5中の各要素の参照符号は、図1及び2における場合と対応している。カーボンナノチューブの成膜が開始されると、石英窓2−aからマイクロ波が導入され、プラズマが点火する。すると、上部フランジ内壁に電気的に絶縁性の有機薄膜10が付着する。
【0023】
図4に、直流電源5−cを使用した従来の成膜装置において、プラズマが点火している場合の成膜室1内の模式図を示す。図中の破線は、ステージ4−b上にバイアス電圧が印加された時に形成されたプラズマのシ−スを表している。従来の直流電源5−cからの直流電圧のバイアスでは、プラズマ中の電子がステージ4−bに大きなマイナスの電圧(−400V)印加されているため、電子は、電位が低い有機薄膜10上に吸着される。電子が吸着し始めると、さらに、電子が徐々に有機薄膜10上に集積して、チャージアップが発生する。そして、蓄積された電子によって発生した電界が破壊電界を越えると、破裂する。つまり、ステージ4−bと上部フランジとの間で異常放電が発生する。
【0024】
図5に、インバータ電源9を使用した本発明の成膜装置において、プラズマが点火している場合の成膜室1内の模式図を示す。図中の破線は、ステージ4−b上にバイアス電圧が印加された時に形成されたプラズマのシ−スを表している。また、図6にインバータ電源の電圧波形の時間変化を示す。図6において、例えば、Δtは5μsであり、VBは−400Vであり、Vsは+80Vであり、fは周波数であって20kHzである。インバータ電源を用いて出力すると、有機薄膜10上に集積された電子は、5μsの間にステージ4−bに+80V印加されるので、このステージに向かって有機薄膜から離脱する。一方、シース中のイオンはステージ4−b上にプラスの電圧が印加されるものの、質量が電子と比べると重いために、慣性であまり動けない。そしてまた、極性が変わると、イオンはマイナスの電界を受けてステージ4−bに衝突する。実際に、20kHzでは、イオンが加速を受けている時間は0.5msであり、この時間は、イオンがマイナスの電界を感じて加速される時間として十分である。一方、電子は有機薄膜10上にまた付着し集積する。
【0025】
電子は上記した付着と離脱を繰り返すため、電子の蓄積はある限界までしか達しないので、本発明の成膜装置の場合は、直流電源を使用する従来の成膜装置の場合と比べてチャージアップは大幅に緩和される。また、有機薄膜10上に蓄積される電子の量が少ないことから、当然マイナスの電位としてはグランド電位に近づくので、ステージ4−bと上部フランジ2との実行的な電位差が大きくなり、イオンがステージを見込む電界も強くなることから、プラズマシースの幅も大きくなる。つまり、体積が大きくなり、ステージに流れ込むイオンの電流値が増加する。
【0026】
【発明の効果】
本発明のカーボンナノチューブ成膜装置によれば、バイアス系の電源として、直流電源の代わりにインバータ電源等の逆バイアス機構を設けているので、被処理基板を搭載する基板ステージに直流でマイナス電圧を印加し、そして定期的にプラスの電圧をこのマイナス電圧に重畳して印加することことができ、チャージアップは大幅に緩和され、また、基板ステージに流れ込むイオンの電流値が増加して、その結果、良質のカーボンナノチューブを成膜することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のカーボンナノチュ―ブ成膜装置の構成を示す模式図。
【図2】 本発明のカーボンナノチュ―ブ成膜装置の構成を示す模式図。
【図3】 従来のカーボンナノチュ―ブ成膜装置における成膜中の成膜室内の構成を示す模式図。
【図4】 従来の直流電源を設けたカーボンナノチュ―ブ成膜装置における成膜室内の電子とイオンの挙動を示す模式図。
【図5】 本発明のインバータ電源を設けたカーボンナノチュ―ブ成膜装置における成膜室内の電子とイオンの挙動を示す模式図
【図6】 基板ステージ上にインバータ電源から印加される電圧波形の時間変化を示す図。
【符号の説明】
1 成膜室 2 上部フランジ
2−a 石英窓 3 マイクロ波系統
4 基板ステージ系 4−a 基板
4−b 基板ステージ 5 バイアス系
5−c 直流電源 6、7 ガス導入系
8 排気系 9 インバータ電源
10 有機薄膜
Claims (3)
- 成膜室と、この成膜室の上部に設けられた上部フランジと、この成膜室と対向して設けられた矩形導波管から同軸変換されたキャビティを用いたマイクロ波系統と、このマイクロ波系統から発生するマイクロ波を成膜室内に導入しかつ大気と真空とを隔離するための誘電体からなる窓と、成膜室内に設けられた被処理基板が搭載される電気的に接地電位から絶縁された基板ステージとを有するカーボンナノチューブ成膜装置において、
この基板ステージに、直流でマイナス電圧を印加し、定期的にプラスの電圧をこのマイナス電圧に代えて印加することができる逆バイアス機構を設けたことを特徴とするカーボンナノチューブ成膜装置。 - 前記逆バイアス機構からの出力が矩形波であることを特徴とする請求項1記載のカーボンナノチューブ成膜装置。
- 前記逆バイアス機構からの出力の周波数が20kHzであることを特徴とする請求項2記載のカーボンナノチューブ成膜装置。
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