JP4170646B2 - 溶銑の攪拌式成分調整装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶銑の攪拌式成分調整装置に関する。
尚、本発明で言うところの「溶銑」には、「溶鋼」も含むものとする。
【0002】
【従来の技術】
この種の成分調整装置として、例えば、特公昭42−12343号公報に記載のものがある。
この従来技術は、溶銑鍋内の溶銑に脱硫剤を添加し、前記溶銑鍋内径の1/10〜1/3の代表径を有するインペラーを用いて溶銑浴面中央部を150〜300r.p.mの高速度で回転攪拌し、前記溶銑浴面中央部に生じた渦流陥没部に前記脱硫剤を巻き込ませて前記溶銑を脱硫するものであった。
【0003】
この従来のものは、インペラを高速回転させるため、鍋の周囲部の溶銑浴表面が盛り上がり、溶銑が漏れ出る危険があったので、鍋を大型化する必要があった。
そこで、特開昭61−223115号公報に記載の如く、溶銑中に成分調整剤を添加するに際し、溶銑を機械的に攪拌し、溶銑の流れを形成すると共に、この流れ中に障害物を設け、該障害物の後方に惹起される乱流中へ成分調整剤を添加する方法が提案されている。
【0004】
しかし、この方法においても、攪拌のためのインペラーの回転数は、120r.p.mと、かなり高速であった。
また、特開平4−99212号公報には、溶銑を収容する容器中に出入り自在に設置した回転軸と、該回転軸下方に上下2段にして設けた前記溶銑を攪拌するインペラー翼とを備えたことを特徴とする溶銑の脱硫装置が開示されている。
この従来技術でも、インペラーの回転数は、130〜150r.p.mと高速であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、前記従来技術よりも低速の回転数において、鍋全体に乱流を作り出し、効率よく成分調整が行えるようにした溶銑の攪拌式成分調整装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明は、次の手段を講じた。即ち、本発明の特徴とするところは、成分調整剤を上方から溶銑に添加し、当該溶銑に攪拌部材を浸漬して当該溶銑を攪拌することにより成分調整処理を行うものにおいて、前記攪拌部材は、上下に配置された上部インペラと下部インペラとを有し、前記上部インペラと下部インペラとは同一軸心上に配置され、前記上部インペラは、下部側が溶銑に浸漬して上部側が溶銑浴表面から突出するように静止状態で配置され、下部インペラは、前記上部インペラの下方側で溶銑中に回転自在に配置されている点にある
【0007】
下部インペラは上部インペラよりも高速回転可能に設けられているのが好ましい。前記上下部インペラは、互いに反対方向に回動自在に設けられることができる。
前記攪拌部材は、溶銑を収容する溶銑鍋に対して、相対的に昇降自在設けられているのが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。
図1,2において、溶銑の攪拌式成分調整装置は、溶銑1に成分調整剤を添加し、溶銑1に浸漬した攪拌部材2によって溶銑1を攪拌し、前記成分調整剤を溶銑内に巻き込み、溶銑1の成分を調整するものである。成分調整の一例として、脱硫処理が挙げられる。前記溶銑1は、溶銑鍋3に収容されている。溶銑鍋3の内面は耐火物により覆われている。
【0009】
前記攪拌部材2は、上下に配置された上部インペラ4と下部インペラ5とを有する。
前記下部インペラ5は、垂直方向に配置された回転軸6の下端に固定され、該回転軸6の周方向90度位置に配置された四枚羽根により構成されている。この下部インペラ5の表面は耐火物で覆われている。
前記上部インペラ4は、前記回転軸6に同軸心で相対回転自在に外嵌された筒軸7の外周面に固定され、該筒軸の周方向90度位置に配置された四枚羽根により構成されている。
【0010】
前記上部インペラ4の羽根下端と、下部インペラ5の羽根上端との間には、所定の間隔が形成されている。この間隔には適正値があり、図例では200mmとされている。
前記回転軸6は、図示省略の駆動装置により回転駆動されるよう構成されている。この回転軸6の回転数は可変とされ、また、正逆回転可能とされている。
前記筒軸7は、回転しないように固定されている。
前記上下部インペラ4,5を有する攪拌部材2と溶銑鍋3とは、相対的に昇降自在とされている。この実施の形態では、図示省略の昇降装置により、攪拌部材2が溶銑鍋3に対して昇降自在に構成されている。
【0011】
そして、前記攪拌部材2の下降位置において、回転軸6は溶銑鍋3の中心に位置し、前記下部インペラ5は溶銑中に配置され、前記上部インペラ4は溶銑表面を介して上下に配置される。上部インペラ4の羽根の上端は、溶銑鍋3の上端よりも上方に位置している。
従って、図3に示すように、上部インペラ4の羽根の上下方向の長さは、下部インペラ5の羽根の同長さよりも長くされている。上部インペラ4の羽根の厚みは、下部インペラ5の羽根の厚みよりも薄い。上部インペラ4の羽根の外径と下部インペラ5の羽根の外径は略同じとするのが好ましい。
【0012】
図4,5に示すように、前記構成の溶銑の攪拌式成分調整装置によれば、上部インペラ4は静止し、下部インペラ5が所定の回転数で回転する。下部インペラ5によって、溶銑鍋3の溶銑1に回転運動が付与される。しかし上部インペラは、静止しているので、図4に示すように、上部インペラ4の4枚の静翼で仕切られた領域では、渦が生じる。渦は、流れを下方に巻き込む。従って、溶銑浴表面に添加された脱硫剤などの成分調整剤は、図5に示すように、前記渦に巻き込まれて下降し、下降してきた脱硫剤は、ここで回転する下部インペラ5に吸い込まれて、放射状に鍋周囲へと広がり、溶銑内に均一に分布することになる。
【0013】
図6に示すものは、下部インペラ5の回転数に対する溶銑鍋中の溶銑浴表面の盛り上がり高さを調べたものである。溶銑浴表面に於いては、上部インペラ4の静翼が、溶銑1の回転流れを邪魔する抵抗体として作用しているので、溶銑浴表面における旋回流れは、上部インペラ4がない場合と比較すると弱くなっている。従って、図に示すように、溶銑鍋周囲での溶銑1の盛り上がり高さは、上部インペラ4が設置されている方が低くなっている。
図7に示すものは、前記装置と同じ構成において、溶銑鍋を透明体で形成して、溶銑として水を用いた水モデル実験により、模擬脱硫剤の巻き込み数を調べた結果をグラフにしたものである。この実験では、上部インペラを設けない場合と、設けた場合とを、下部インペラの各種の回転数において比較した。
【0014】
図7より、上部インペラを設けることにより、下部インペラの回転数を、従来のものより略半減させることが出来ることが判った。
さらに、図8に示すように、下部インペラ5を回転させるのに必要なトルクは、同一インペラ回転数では、抵抗となる上部インペラ4がある場合の方が大きくなるが、インペラ回転数が半分ですむことを考えると、上部インペラ4を設置した方が少ないトルクですむことが分かる。
尚、図6〜8における「浸漬深さ」とは、インペラの静止状態での液面から下部インペラ5の上端までの距離を意味する。
【0015】
本発明の実施の形態によれば、下部インペラ5の回転数は、60r.p.mで十分実用化できるものである。また、従来技術よりもインペラ5を回転させるトルクが小さくて済み、回転に要する動力を削減できる。さらに、従来技術よりも、溶銑1の盛り上がり高さを低く抑えることが出来、溶銑鍋3を小型化軽量化できる。
本発明は、前記実施の形態に示したものに限定されるものではない。例えば、成分調整は、脱硫処理に限らず、脱Mn、脱Si処理などに適用可能である。
【0016】
また、上部インペラ4は、静止したものに限らず、回転するものであっても良い。その場合は、上部インペラ4よりも下部インペラ5が高速回転するものとする。上部インペラ4は、下部インペラ5に対して逆回転するものであっても良い。逆回転する方が強い渦を形成することが出来る。
また、攪拌部材2の回転方向は、間欠的に正逆を繰り返すものであっても良い。攪拌部材2の上下方向位置は固定で、溶銑鍋3が昇降自在とされたものであっても良い。上下部インペラ4,5の羽根の数は、4枚に限定されるものではなく、それ以下、またはそれ以上の枚数であっても良い。又、下部インペラを上下複数段に分割することができる。そして、それぞれの回転数や回転方向を可変とすることができる。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、従来よりも低速回転で溶銑を攪拌しても、成分調整剤を溶銑中に均一に分散させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の実施の形態を示す溶銑の攪拌式成分調整装置の断面図である。
【図2】 図2は、図1のA−A線矢視図である。
【図3】 図3は、攪拌部材の斜視図である。
【図4】 図4は、上部インペラによる渦形成を説明する説明図である。
【図5】 図5は、成分調整剤が下降して溶銑中に分散する説明図である。
【図6】 図6は、上部インペラがある場合とない場合において、溶銑表面の盛り上がり高さを下部インペラの回転数により比較したグラフである。
【図7】 図7は、上部インペラがある場合とない場合において、模擬粒子の水中への巻き込み数を下部インペラの回転数により比較したグラフである。
【図8】 図8は、上部インペラがある場合とない場合において、下部インペラの回転トルクを下部インペラの回転数により比較したグラフである。
【符号の説明】
1 溶銑(溶鋼を含む)
2 攪拌部材
4 上部インペラ
5 下部インペラ

Claims (3)

  1. 成分調整剤を上方から溶銑に添加し、当該溶銑に攪拌部材を浸漬して当該溶銑を攪拌することにより成分調整処理を行うものにおいて、
    前記攪拌部材は、上下に配置された上部インペラと下部インペラとを有し、前記上部インペラと下部インペラとは同一軸心上に配置され、前記上部インペラは、下部側が溶銑に浸漬して上部側が溶銑浴表面から突出するように静止状態で配置され、下部インペラは、前記上部インペラの下方側で溶銑中に回転自在に配置されていることを特徴とする溶銑の攪拌式成分調整装置。
  2. 前記上部インペラの羽根の上下長さは、下部インペラの羽根の上下長さよりも長く設定されていることを特徴とする請求項1記載の溶銑の攪拌式成分調整装置。
  3. 前記攪拌部材は、溶銑を収容する溶銑鍋に対して、相対的に昇降自在設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の溶銑の攪拌式成分調整装置。
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