JP4170606B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技に必要な図柄を変動表示する変動表示手段と、その変動表示を制御するマイクロコンピュータ等の制御手段とを備えたスロットマシン、パチンコ機その他の遊技機に関する。
【０００２】
【従来の技術】
例えば、停止ボタンを備えたスロットマシン、いわゆるパチスロ機は、正面の表示窓内に複数の図柄を変動表示する回転リールを複数配列して構成した機械的変動表示装置、或いはリール上の図柄を画面に表示する電気的変動表示装置を有する。遊技者のスタート操作に応じて、制御手段が変動表示装置を駆動制御して各リールを回転させることにより、図柄を変動表示させ、一定時間後自動的に或いは遊技者の停止操作により、各リールの回転を順次停止させる。このとき、表示窓内に現れた各リールの図柄が特定の組合せ（入賞図柄）になった場合にメダル、又はコイン等の遊技媒体を払出すことで遊技者に利益を付与する。
【０００３】
現在主流の機種は、複数種類の入賞態様を有するものである。特に、所定の入賞役の入賞が成立したときは、１回のメダルの払出しに終わらず、所定期間、通常の状態よりも条件の良い遊技状態となる。このような入賞役として、遊技者に相対的に大きい利益を与えるゲームを所定回数行える特別増加役（「ビッグボーナス」と称し、以下「ＢＢ」と略記する）と、遊技者に相対的に小さい利益を与えるゲームを所定回数行える入賞役（「レギュラーボーナス」と称し、以下「ＲＢ」と略記する）がある。
【０００４】
また、現在主流の機種においては、有効化された入賞ライン（以下「有効ライン」という）に沿って所定の図柄の組合せが並び、メダル、コイン等が払出される入賞が成立するためには、内部的な抽選処理（以下、「内部抽選」という）により入賞役に当選（以下、「内部当選」という）し、且つその内部当選した入賞役（以下、「内部当選役」という）の入賞成立を示す図柄組合せを有効ラインに停止できるタイミングで遊技者が停止操作を行うことが要求される。つまり、いくら内部当選したとしても、遊技者の停止操作のタイミングが悪いと入賞を成立させることができない。すなわち、停止操作のタイミングに熟練した技術が要求される（「目押し」といわれる技術介入性の比重が高い）遊技機が現在の主流である。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、「目押し」ができない初心者は、ＢＢ又はＲＢに内部当選しているにも拘らず、複数のゲームにわたってその入賞成立を実現できないことにより、遊技に対する興味を失う場合もある。そこで、各リール上に配置されるＢＢ又はＲＢの入賞成立を示す図柄組合せを構成する図柄の数を増加させることにより「目押し」を行うことなく入賞成立を実現可能とすることが考えられるが、これらの図柄を増加させるならばその他の入賞役の図柄組合せを構成する図柄の数を減少させる必要がある。また、ＢＢ又はＲＢ以外の入賞役の種類を減少させる必要も生じ得る。
【０００６】
ところで、遊技機は、その仕様によっては善良の風俗を害するおそれのあるものとされているが、遊技機を製造する際には、著しく射幸心を煽ることがないようにする等、社会に与える影響に留意しなければならない。
【０００７】
この判断基準として、「風俗営業等の規則及び業務の適正化等に関する法律」における「遊技機の認定及び型式等に関する規則」があるが、ここに示される数値等の基準は、遊技機が善良の風俗を害するか否かを判断する社会的に認められた唯一の基準であり、遊技機を製造する上で非常に重要なものとなっている。
【０００８】
ＢＢ又はＲＢの入賞成立を示す図柄組合せを構成する図柄の数については、この規則の別表第五（１）ニの（イ）及び（ロ）において示されている。この規則によれば、例えば、役物連続作動装置（ＲＢ）が作動（入賞成立）することとなる図柄組合せの数は、役物連続作動増加装置（ＢＢ）が設けられていない遊技機にあっては、全ての図柄組合せの数の五〇〇分の三を超えるものでないことが必要となる。例えば、各リールに２１個の図柄が表されている場合には、全ての図柄組合せの数は、“9261（21×21×21）”である。従って、ＲＢの入賞が成立することとなる図柄組合せの数は、“55.566（（9261×3）÷500））”を超えるものでないことが必要となる。従って、ＢＢ或いはＲＢの入賞成立を示す図柄組合せを構成する図柄の数を増加させることは、容易ではない。
【０００９】
また、上記規則の別表第五（１）イの（ニ）によれば、回胴の回転の速さは、一定とすること、及びその回転の回数は、一分間に八十回転を超えるものでないことが必要となる。上記別表第五（１）イの（ヘ）によれば、回胴の回転は、停止ボタン等を操作した後、一九〇ｍｓ以内に停止するものであることが必要とされる。
【００１０】
一方、入賞ライン数を増加するようにしたスロットマシンが提案されている。このようなスロットマシンの一例が、実用新案登録第３０５４１０４号公報に開示されている。これは、Ｖ字型ラインと逆Ｖ字型ラインを有するようにしたものである。入賞ライン数を増加することによりＢＢ或いはＲＢの入賞成立を実現し易くすることはできるが、単に入賞ラインを増加しただけであれば、ＢＢ又はＲＢ等の入賞成立を実現するために「目押し」が必要となる。
【００１１】
本発明の目的は、目押しができなくてもＢＢ或いはＲＢの入賞成立を実現することが可能であり、且つ善良の風俗を害することのない遊技機を提供することである。
【００１２】
【課題を解決するための手段】
本発明の遊技機は、複数の図柄が夫々の周面に配された複数のリール（例えば、後述のリール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒ）と、前記複数のリールの周面に配された図柄を所定数表示する表示窓（例えば、後述の表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒ）と、図柄が表示される位置として前記表示窓に予め定められた図柄停止位置を結ぶ複数の有効ライン（例えば、後述のＶ型ライン８ａ及びクロスダウンライン８ｂなど）と、開始操作を検出する開始操作検出手段（例えば、後述のスタートスイッチ６Ｓ）と、前記開始操作検出手段により開始操作が検出されることに基づいて、前記リールを回転させることにより、前記表示窓に表示されている図柄を変動させる図柄変動手段（例えば、後述のモータ駆動回路３９、後述のＣＰＵ３１）と、前記開始操作検出手段により開始操作が検出されることに基づいて、付与される利益が定められた複数の役から内部当選役を決定する内部当選役決定手段（例えば、後述のＣＰＵ３１）と、前記リールの回転を停止させるための停止操作を検出する停止操作検出手段（例えば、後述のリール停止信号回路）と、前記内部当選役決定手段により決定された内部当選役と、前記停止操作検出手段により停止操作が検出されたタイミングと、に基づいて、前記表示窓に変動させて表示されている図柄を、予め定められた最大滑り駒数の範囲内で移動させて停止する停止制御手段（例えば、後述のモータ駆動回路、後述のＣＰＵ３１）と、前記停止制御手段により前記表示窓に図柄が停止して表示され、前記有効ラインに沿って前記内部当選役に対応する図柄組合せを構成する図柄が表示されることを条件に利益を付与する利益付与手段（例えば、後述のＣＰＵ３１）と、を備えた遊技機であって、前記複数の役のうち特定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄は、複数の前記リールのうち２以上の前記リールの周面において前記最大滑り駒数（例えば、４駒）よりも大きい数の図柄を挟んで配され、前記停止制御手段は、前記内部当選役決定手段により決定された内部当選役が前記特定の役である場合には、前記停止操作検出手段により停止操作が検出されたタイミングに拘わらず、常に、前記特定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄を前記有効ラインに沿って停止する制御を行うことを特徴とする。
【００１３】
本発明の具体的態様では、複数の前記リールは３列のリールであり、前記表示窓は３列の表示窓であり、前記図柄停止位置は、３列の前記表示窓毎に縦方向に３個設けられ、前記有効ラインは、左側の列の表示窓における上部の図柄停止位置と中央の列の表示窓における中央の図柄停止位置と右側の列の表示窓における上部の図柄停止位置とを結ぶ第１のライン（例えば、後述のＶ型ライン８ａ）と、左側の列の表示窓における上部の図柄停止位置と中央の列の表示窓における中央の図柄停止位置と右側の列の表示窓における下部の図柄停止位置とを結ぶ第２のライン（例えば、後述のクロスダウンライン８ｂ）と、左側の列の表示窓における下部の図柄停止位置と中央の列の表示窓における中央の図柄停止位置と右側の列の表示窓における上部の図柄停止位置とを結ぶ第３のライン（例えば、後述のクロスアップライン８ｄ）と、左側の列の表示窓における下部の図柄停止位置と中央の列の表示窓における中央の図柄停止位置と右側の列の表示窓における下部の図柄停止位置とを結ぶ第４のライン（例えば、後述の山型ライン８ｅ）と、を含み、前記特定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄は、左側及び右側の列のリールの周面において前記最大滑り駒数よりも大きい数の図柄を挟んで配され、中央の列のリールの周面において前記最大滑り駒数以下の数の図柄を挟んで配されることを特徴とする。
【００１４】
本発明の具体的態様では、複数の前記リールは３列のリールであり、前記表示窓は３列の表示窓であり、前記図柄停止位置は、左側の列及び右側の列には縦方向に３個設けられ、中央の列には１個設けられ、前記有効ラインは、左側の列の表示窓における上部の図柄停止位置と中央の列の表示窓における図柄停止位置と右側の列の表示窓における上部の図柄停止位置とを結ぶ第１のラインと、左側の列の表示窓における上部の図柄停止位置と中央の列の表示窓における図柄停止位置と右側の列の表示窓における下部の図柄停止位置とを結ぶ第２のラインと、左側の列の表示窓における下部の図柄停止位置と中央の列の表示窓における図柄停止位置と右側の列の表示窓における上部の図柄停止位置とを結ぶ第３のラインと、左側の列の表示窓における下部の図柄停止位置と中央の列の表示窓における図柄停止位置と右側の列の表示窓における下部の図柄停止位置とを結ぶ第４のラインと、
を含み、前記特定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄は、左側及び右側の列のリールの周面において前記最大滑り駒数よりも大きい数の図柄を挟んで配され、中央の列のリールの周面において前記最大滑り駒数以下の数の図柄を挟んで配されることを特徴とする。
【００１５】
本発明の具体的態様では、３列の前記リールには夫々２１個の図柄が配され、前記最大滑り駒数を予め４駒と定め、前記特定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄は、左側及び右側の列のリールの周面において６個の図柄を挟んで配されることを特徴とする。
【００１６】
本発明の具体的態様では、前記特定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄は、中央の列のリールでは最大滑り駒数以下の数の図柄を挟んで６個以下配されることを特徴とする。
【００１８】
【作用及び効果】
本発明の遊技機では、停止制御手段は、遊技者の停止操作のタイミングに拘らず、特別増加役又は増加役の図柄組合せをいずれかの入賞ラインに沿って並べることができるように制御する。従って、特別増加役又は増加役に内部当選したとき、「目押し」ができなくても、その入賞役の入賞成立を実現することができるので、初心者であっても安心して遊技を楽しむことができる。
【００１９】
本発明の具体的態様によれば、前述の規則に従って停止制御手段は、遊技者が停止操作をした後、所定時間以内に図柄の停止制御を行うものである。
【００２０】
また、入賞役として特別増加役を設けず、増加役の図柄組合せの数は、すべての図柄組合せの数の５００分の３を超えないものとした場合は、善良の風俗を害するおそれがなく、更に「目押し」を行うことなく増加役の入賞成立を実現可能な遊技機を提供することができる。
【００２１】
また、いずれか一の列のみが変動表示しているとき、二以上の入賞ラインに沿って特別増加役又は増加役の図柄組合せが並ぶようにすることができる。このため、上記一の列に含まれる特別増加役又は増加役の図柄組合せを構成する図柄の数を減少させることができる。従って、その他の入賞役の図柄組合せを構成する図柄の数を減少させたり、入賞役の種類を減少させたりする必要を排除し得る。
【００２２】
また、入賞ラインとして、表示窓内における左側の列の上部位置と中央の列の中央位置と右側の列の上部位置とを結ぶ第１のラインと、左側の列の上部位置と中央の列の中央位置と右側の列の下部位置とを結ぶ第２のラインと、左側の列の下部位置と中央の列の中央位置と右側の列の上部位置とを結ぶ第３のラインと、左側の列の下部位置と中央の列の中央位置と右側の列の下部位置とを結ぶ第４のラインとを設けることができる。
【００２３】
また、変動表示手段が、複数の図柄を３列で変動表示し、変動表示が停止したとき、左側及び右側の列の図柄を縦方向に３個、中央の列の図柄を実質上１個停止表示する表示窓を備えるようにすることもできる。
【００２４】
【発明の実施の形態】
［第１実施例］図１は、本発明の一実施例の遊技機１の外観を示す斜視図である。遊技機１は、いわゆる「パチスロ機」である。この遊技機１は、遊技媒体としてコイン、メダル又はトークンなどを用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
【００２５】
遊技機１の全体を形成しているキャビネット２の正面には、略垂直面としてのパネル表示部２ａが形成され、その中央には縦長矩形の表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒが設けられる。各表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒには、基本的に３個の図柄が停止表示される。右の表示窓４Ｒの面積は、「目押し」をし易くするために他の表示窓４Ｌ，４Ｃの面積よりも広くなっている。表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒには、入賞ラインとしてＶ型ライン８ａ、クロスダウンライン８ｂ、センターライン８ｃ、クロスアップライン８ｄ及び山型ライン８ｅが設けられている。Ｖ型ライン８ａは、左の表示窓４Ｌの上段、中央の表示窓４Ｃの中段、及び右の表示窓４Ｒの上段を結ぶ。山型ライン８ｅは、左の表示窓４Ｌの下段、中央の表示窓４Ｃの中段、及び右の表示窓４Ｒの下段を結ぶ。クロスダウンライン８ｂ及びクロスアップライン８ｄは、斜め方向に設けられ、センターライン８ｃは、水平方向に設けられている。
【００２６】
これらの入賞ラインは、後述の１−ＢＥＴスイッチ１１、２−ＢＥＴスイッチ１２、最大ＢＥＴスイッチ１３を操作すること、或いはメダル投入口２２にメダルを投入することにより、それぞれ１本、３本、５本が有効化される。どの入賞ラインが有効化されたかは、後で説明するＢＥＴランプ９ａ，９ｂ，９ｃの点灯で表示される。
【００２７】
キャビネット２の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた３個のリール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒが回転自在に横一列に設けられ、変動表示手段を形成している。各リールの図柄は表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒを通して観察できるようになっている。各リールは、定速回転（例えば８０回転／分）で回転する。
【００２８】
表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒの左側には、１−ＢＥＴランプ９ａ、２−ＢＥＴランプ９ｂ、最大ＢＥＴランプ９ｃ、クレジット表示部１９が設けられる。１−ＢＥＴランプ９ａ、２−ＢＥＴランプ９ｂ及び最大ＢＥＴランプ９ｃは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数（以下、「ＢＥＴ数」という）に応じて点灯する。ここで、本実施例では、一のゲームは、全てのリールが停止したときに終了する。１−ＢＥＴランプ９ａは、ＢＥＴ数が“１”でセンターライン８ｃが有効化されたときに点灯する。２−ＢＥＴランプ９ｂは、ＢＥＴ数が“２”でクロスダウンライン８ｂ、センターライン８ｃ及びクロスアップライン８ｄが有効化されたときに点灯する。最大ＢＥＴランプ９ｃは、ＢＥＴ数が“３”で全て（５本）の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。クレジット表示部１９は、７セグメントＬＥＤから成り、貯留されているメダルの枚数を表示する。
【００２９】
表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒの右側には、ＷＩＮランプ１７及び払出表示部１８が設けられる。ＷＩＮランプ１７は、ＲＢに内部当選したゲームの開始時に点灯し、そのゲームの終了時に消灯する。払出表示部１８は、７セグメントＬＥＤから成り、入賞成立時のメダルの払出枚数を表示する。
【００３０】
パネル表示部２ａの右側上部には、ボーナス遊技情報表示部２０が設けられる。ボーナス遊技情報表示部２０は、７セグメントＬＥＤから成り、後で説明するＲＢゲーム可能回数及びＲＢゲーム入賞可能回数を表示する。表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒの下方には水平面の台座部１０が形成され、その台座部１０と表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒとの間には液晶表示装置５が設けられている。この液晶表示装置５の表示画面５ａには、内部当選役、或いは内部当選役の入賞成立を実現するために必要な情報等が表示される。
【００３１】
液晶表示装置５の右側にはメダル投入口２２が設けられ、液晶表示装置５の左側には、１−ＢＥＴスイッチ１１、２−ＢＥＴスイッチ１２、および最大ＢＥＴスイッチ１３が設けられる。１−ＢＥＴスイッチ１１は、１回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの１枚がゲームに賭けられ、２−ＢＥＴスイッチ１２は、１回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの２枚がゲームに賭けられ、最大ＢＥＴスイッチ１３は、１回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのＢＥＴスイッチを操作することで、前述のとおり、所定の入賞ラインが有効化される。
【００３２】
台座部１０の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット／払出しを押しボタン操作で切り換えるＣ／Ｐスイッチ１４が設けられている。このＣ／Ｐスイッチ１４の切換えにより、正面下部のメダル払出口１５からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部１６に溜められる。Ｃ／Ｐスイッチ１４の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒ内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー６が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。実施例では、ＢＥＴ数が“３”の状況においてスタートレバー６が操作されたとき、一のゲームが開始するようになっている。すなわち、ＢＥＴ数が“１”又は“２”のとき、スタートレバー６を操作したとしてもリールは回転せず、ゲームが開始しないようになっている（いわゆる「３ＢＥＴ専用」）。
【００３３】
キャビネット２の上方の左右には、スピーカ２１Ｌ，２１Ｒが設けられ、その２台のスピーカ２１Ｌ，２１Ｒの間には、入賞図柄の組合せ及びメダルの配当枚数等を表示する配当表パネル２３が設けられている。台座部１０の前面部中央で、液晶表示装置５の下方位置には、３個のリール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒの回転をそれぞれ停止させるための３個の停止ボタン７Ｌ，７Ｃ，７Ｒが設けられている。後述のように、ＲＢに内部当選したとき、停止ボタン７Ｌ，７Ｃ，７Ｒの停止操作の順序（以下「停止順序」という）、及びタイミングに拘らず、その入賞成立を実現できるようになっている。
【００３４】
ここで、本実施例では、全てのリールが回転しているときに行われる停止操作を「第１停止操作」、次に行われる停止操作を「第２停止操作」、「第２停止操作」の後に行われる停止操作を「第３停止操作」という。また、「第１停止操作」として左の停止ボタン７Ｌを操作することを「順押し」という。「第１停止操作」として中央の停止ボタン７Ｃを操作することを「中押し」という。「第１停止操作」として右の停止ボタン７Ｒを操作することを「逆押し」という。
【００３５】
また、実施例のスロットマシン１には、３つの停止ボタン７Ｌ，７Ｃ，７Ｒが設けられているので、これらの停止順序は“６種類”ある。そこで、これらの停止順序を次のように区別する。左の停止ボタン７Ｌを「左」、中央の停止ボタン７Ｃを「中」、右の停止ボタン７Ｒを「右」と略記する。そして、停止順序を示すとき、各停止ボタン７Ｌ，７Ｃ，７Ｒの略を、停止操作の順番で左から並べることとする。例えば、「第１停止操作」として左の停止ボタン７Ｌ、「第２停止操作」として中央の停止ボタン７Ｃ、「第３停止操作」として右の停止ボタン７Ｒが操作されたとき、停止順序を「左中右」と示す。なお、実施例の停止順序には、「左中右」、「左右中」、「中左右」、「中右左」、「右左中」、及び「右中左」の“６種類”がある。
【００３６】
図２は、各リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒに表わされた複数種類の図柄が２１個配列された図柄列を示している。各図柄には“０１”〜“２１”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するＲＯＭ３２（図６）に格納されている。各リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒ上には、“BAR（図柄９１）”、“ベル（図柄９２）”、“プラム（図柄９３）”、“チェリー（図柄９４）”及び“Replay（図柄９５）”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒは、図柄列が図２の矢印方向に移動するように回転駆動される。
【００３７】
左のリール３Ｌ及び右のリール３Ｒには、各々３個の“BAR”が６個の図柄を挟んで（６個の図柄間隔で）配置されている。中央のリール３Ｃには、５個の“BAR”が３個又は４個の図柄を挟んで配置されている。ここで、本実施例では、いわゆる「滑りコマ数」を最大“４コマ”としている。例えば、中央のリール３Ｃの回転中において、コードナンバー“１７”の“Replay”がセンターライン８ｃの位置に到達したとき、停止ボタン７Ｒが操作された場合、コードナンバー“２１”の“BAR”をセンターライン８ｃの位置に停止表示するように中央のリール３Ｃを停止制御することができる。また、リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒは、定速回転で回転する。従って、「滑りコマ数」が最大“４コマ”であることから遊技者が停止ボタン７Ｌ，７Ｃ，７Ｒを操作した後、一定の時間内にその停止ボタンに対応するリールが停止することとなる。
【００３８】
図３は、各遊技状態における入賞役の図柄組合せ及び払出枚数を示す。入賞役に対応する入賞成立を示す図柄組合せが示されていない欄に対応する遊技状態では、その入賞成立を実現できない。なお、実施例の遊技機では、入賞役として「ＢＢ」を設けないようにしている。
【００３９】
ここで、一般に、遊技状態は、ＢＢ又はＲＢが作動しているか否か、或いは内部当選する可能性のある入賞役の種類によって区別するものである。実施例の遊技状態には、通常の遊技状態である「一般遊技状態」及び後述の「役物」の入賞が成立し易い「ＲＢ遊技状態」がある。一般遊技状態においてＲＢの入賞が成立することにより遊技状態がＲＢ遊技状態となる。ＲＢ遊技状態において“１２回”のゲームを消化すること、又は“８回”の入賞が成立することにより遊技状態が一般遊技状態となる。
【００４０】
図３に示すように、ＲＢの入賞は、一般遊技状態において“BAR−BAR−BAR”が有効ラインに沿て並ぶことにより成立する。再遊技の入賞は、一般遊技状態において“Replay−Replay−Replay”が並ぶことにより成立する。再遊技の入賞が成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者はメダルを消費することなく次のゲームを行うことができる。また、一般遊技状態では、「ベルの小役」、「プラムの小役」又は「チェリーの小役」の入賞成立を実現することが可能であるが、その払出枚数は図示のとおりである。役物の入賞は、ＲＢ遊技状態において“Replay−Replay−Replay”が並ぶことにより成立する。役物の入賞が成立する可能性のあるＲＢ遊技状態のゲームは、一般に「JACゲーム」と称される。
【００４１】
次に、図４を参照してＲＢの入賞成立に関する事項、及びリールの停止制御について説明する。
【００４２】
図４（１）は、左及び中央のリール３Ｌ，３Ｃが停止し、Ｖ型ライン８ａ及びクロスダウンライン８ｂに沿って“BAR−BAR”が並んでいるとき、“BAR”が停止表示されることによりＲＢの入賞成立が実現することとなる右の表示窓４Ｒの位置を示す。図４（１）に表された「※１」及び「※２」は、右の表示窓４Ｒの上段及び下段の位置を示す。「※１」の位置に“BAR”が停止することによりＶ型ライン８ａに沿って“BAR−BAR−BAR”が並び、ＲＢの入賞が成立することとなる。他方、「※２」の位置に“BAR”が停止することによりクロスダウンライン８ｂに沿って“BAR−BAR−BAR”が並び、ＲＢの入賞が成立することとなる。なお、クロスアップライン８ｄ及び山型ライン８ｅに沿って“BAR−BAR”が並んでいるとき、「※１」及び「※２」の位置に“BAR”が停止することによりＲＢの入賞が成立することとなる。
【００４３】
ここで、実施例では、ＲＢに内部当選したとき、左及び右のリール３Ｌ，３Ｒは、“BAR”が表示窓４Ｌ，４Ｒの中段に停止表示しないように停止制御される。従って、左又は右のリール３Ｌ，３Ｒと中央のリール３Ｃとが停止しているとき、“BAR”が停止することによりＲＢの入賞成立が実現することとなる表示窓４Ｌ，４Ｒ内の位置は、“２つ”となる。他方、実施例の５本のラインは、必ず中央のリール３Ｃの中段を通る。従って、左及び右のリール３Ｌ，３Ｒが停止しているとき、“BAR”が停止することによりＲＢの入賞が成立することとなる中央の表示窓４Ｃの位置は、“１つ”となる。
【００４４】
図４（２）は、Ｖ型ライン８ａ及びクロスダウンライン８ｂに沿って“BAR−BAR”が並んでいるとき、“BAR”の入賞可能ポジション及び入賞不可能ポジションを示す。入賞可能ポジションとは、停止ボタンを操作したタイミングにおけるその入賞成立を示す図柄組合せを構成する図柄の表示窓に対する相対的な位置であって、必ず入賞が成立することとなる位置を示す。入賞不可能ポジションとは、停止ボタンを操作したタイミングにおけるその入賞成立を示す図柄組合せを構成する図柄の表示窓に対する相対的な位置であって、必ず入賞が不成立となる位置を示す。“○”及び“×”は、“BAR”の入賞可能ポジション及び入賞不可能ポジションを示す。
【００４５】
前述のように、滑りコマ数は、最大“４コマ”であることから右の表示窓４Ｒの下段からその表示窓４Ｒの上方“４つ目”までの位置が入賞可能ポジションとなる。つまり、この“７個”の入賞可能ポジションのいずれかの位置に“BAR”が位置しているとき、ＲＢの入賞が成立することとなる。なお、右の表示窓４Ｒの上方“３つ目”及び“４つ目”に位置する図柄をその表示窓４Ｒの下段までひきこむことはできないが、上段に引き込むことはできる。
【００４６】
ここで、図２に示すように、右のリール３Ｒ上に表された“BAR”と“BAR”との間には、“６個”の図柄が配置されている。すなわち、右のリール３Ｒ上に連続して配置された“７個”の図柄には、必ず“BAR”が１つ含まれていることなる。従って、図４（２）に示す入賞可能ポジションのいずれかの位置に“BAR”が配置されているので、停止操作のタイミングに拘らずＲＢの入賞成立を実現することができる。
【００４７】
また、左のリール３Ｌに表された“BAR”と“BAR”との間には、右のリール３Ｒと同様に“６個”の図柄が配置されている。そして、左の表示窓４Ｌに表された入賞ラインは、右の表示窓４Ｒのものと対称となっている。従って、中央及び右のリール３Ｃ，３Ｒが停止し、Ｖ型ライン８ａ及びクロスアップライン８ｄ、又はクロスダウンライン８ｂ及び山型ライン８ｅに沿って“BAR−BAR”が並んでいるとき、左の停止ボタン７Ｌのタイミングに拘らずＲＢの入賞が成立することとなる。
【００４８】
また、中央のリール３Ｃには、“５個”の“BAR”が３個又は４個の図柄を挟んで配置されているので、中央の停止ボタン７Ｃの停止操作のタイミングに拘らず表示窓４Ｃの中段に“BAR”を停止表示させることができる。
【００４９】
従って、実施例の遊技機では、ＲＢに内部当選したとき、停止順序、及び停止操作のタイミングに拘らずＲＢの入賞成立を実現することができる。
【００５０】
図５は、ＢＥＴ数が“３”であり、各遊技状態において内部当選役を決定する際（後述の図１０のＳ１４）に使用する確率抽選テーブルを示す。
【００５１】
確率抽選テーブルには、各入賞役毎に内部当選となる乱数値の範囲が示されている。各入賞役に対して乱数値の範囲が示されていない欄に対応する遊技状態では、その入賞役に内部当選しないことを示す。例えば、ＲＢは、一般遊技状態において内部当選するが、ＲＢ遊技状態では内部当選しない。一般遊技状態では、乱数の抽出範囲“0”〜“16383”のうち、“5294”〜“5391”の範囲内の乱数が抽出された場合にＲＢが内部当選役となる。ＲＢに内部当選する確率は、約“1/167”である。ＲＢ以外の入賞役に内部当選することとなる乱数範囲は、図示のようになる。
【００５２】
図６は、遊技機１における遊技処理動作を制御する主制御回路７１と、主制御回路７１に電気的に接続する周辺装置（アクチュエータ）と、主制御回路７１から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置５及びスピーカ２１Ｌ，２１Ｒを制御する副制御回路７２とを含む回路構成を示す。
【００５３】
主制御回路７１は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ３０を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ３０は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うＣＰＵ３１と、記憶手段であるＲＯＭ３２及びＲＡＭ３３を含む。
【００５４】
ＣＰＵ３１には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路３４及び分周器３５と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器３６及びサンプリング回路３７とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ３０内で、すなわちＣＰＵ３１の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器３６及びサンプリング回路３７は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【００５５】
マイクロコンピュータ３０のＲＯＭ３２には、スタートレバー６を操作（スタート操作）する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽選テーブル、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止制御テーブル、副制御回路７２へ送信するための各種制御指令（コマンド）等が格納されている。このコマンドには、「デモ表示コマンド」、「内部当選役コマンド」、「全リール停止コマンド」、「入賞役コマンド」等がある。これらのコマンドについては後で説明する。
【００５６】
図６の回路において、マイクロコンピュータ３０からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各種ランプ（１−ＢＥＴランプ９ａ、２−ＢＥＴランプ９ｂ、最大ＢＥＴランプ９ｃ、ＷＩＮランプ１７）と、各種表示部（払出表示部１８、クレジット表示部１９、ボーナス遊技情報表示部２０）と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路４１の命令により所定枚数のメダルを払出す遊技価値付与手段としてのホッパー（払出しのための駆動部を含む）４０と、リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒを回転駆動するステッピングモータ４９Ｌ，４９Ｃ，４９Ｒとがある。
【００５７】
更に、ステッピングモータ４９Ｌ，４９Ｃ，４９Ｒを駆動制御するモータ駆動回路３９、ホッパー４０を駆動制御するホッパー駆動回路４１、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路４５、及び各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路４８がＩ／Ｏポート３８を介してＣＰＵ３１の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれＣＰＵ３１から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
【００５８】
また、マイクロコンピュータ３０が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ６Ｓ、１−ＢＥＴスイッチ１１、２−ＢＥＴスイッチ１２、最大ＢＥＴスイッチ１３、Ｃ／Ｐスイッチ１４、投入メダルセンサ２２Ｓ、リール停止信号回路４６、リール位置検出回路５０、払出完了信号回路５１がある。これらも、Ｉ／Ｏポート３８を介してＣＰＵ３１に接続されている。
【００５９】
スタートスイッチ６Ｓは、スタートレバー６の操作を検出する。なお、ＣＰＵ３１は、ＢＥＴ数が“３”以外のとき、スタートスイッチ６Ｓの検出信号を有効なものとして扱うことはない。投入メダルセンサ２２Ｓは、メダル投入口２２に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路４６は、各停止ボタン７Ｌ，７Ｃ，７Ｒの操作に応じて停止信号を発生する。リール位置検出回路５０は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒの位置を検出するための信号をＣＰＵ３１へ供給する。払出完了信号回路５１は、メダル検出部４０Ｓの計数値（ホッパー４０から払出されたメダルの枚数）が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
【００６０】
図６の回路において、乱数発生器３６は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路３７は、スタートレバー６が操作された後の適宜のタイミングで１個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及びＲＯＭ３２内に格納されている確率抽選テーブルに基づいて、複数の内部当選役のいずれかが決定される。内部当選役が決定された後、「停止制御テーブル」を選択するために再び乱数のサンプリングが行われる。
【００６１】
リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒの回転が開始された後、ステッピングモータ４９Ｌ，４９Ｃ，４９Ｒの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はＲＡＭ３３の所定エリアに書き込まれる。リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路５０を介してＣＰＵ３１に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、ＲＡＭ３３で計数されている駆動パルスの計数値が“０”にクリアされる。これにより、ＲＡＭ３３内には、各リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【００６２】
上記のようなリール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブルが、ＲＯＭ３２内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
【００６３】
更に、ＲＯＭ３２内には、入賞図柄組合せテーブルが格納されている。この入賞図柄組合せテーブルでは、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表わす入賞判定コードとが対応づけられている。上記の入賞図柄組合せテーブルは、左のリール３Ｌ,中央のリール３Ｃ,右のリール３Ｒの停止制御時、及び全リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。
【００６４】
上記乱数サンプリングに基づく抽選処理（確率抽選処理）により内部当選した場合には、ＣＰＵ３１は、遊技者が停止ボタン７Ｌ，７Ｃ，７Ｒを操作したタイミングでリール停止信号回路４６から送られる操作信号、及び選択された「停止制御テーブル」に基づいて、リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒを停止制御する信号をモータ駆動回路３９に送る。
【００６５】
内部当選した入賞役の入賞成立を示す停止態様となれば、ＣＰＵ３１は、払出し指令信号をホッパー駆動回路４１に供給してホッパー４０から所定個数のメダルの払出しを行う。その際、メダル検出部４０Ｓは、ホッパー４０から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がＣＰＵ３１に入力される。これにより、ＣＰＵ３１は、ホッパー駆動回路４１を介してホッパー４０の駆動を停止し、「メダルの払出し処理」を終了する。
【００６６】
図７のブロック図は、副制御回路７２の構成を示す。副制御回路７２は、主制御回路７１からの制御指令（コマンド）に基づいて液晶表示装置５の表示制御及びスピーカ２１Ｌ，２１Ｒからの音の出力制御を行う。この副制御回路７２は、主制御回路７１を構成する回路基板とは別の回路基板上に構成され、マイクロコンピュータ（以下「サブマイクロコンピュータ」という）７３を主たる構成要素とし、液晶表示装置５の表示制御手段としての画像制御回路８１、スピーカ２１Ｌ，２１Ｒにより出音される音を制御する音源ＩＣ７８、及び増幅器としてのパワーアンプ７９で構成されている。
【００６７】
サブマイクロコンピュータ７３は、主制御回路７１から送信された制御指令に従って制御動作を行うサブＣＰＵ７４と、記憶手段としてのプログラムＲＯＭ７５と、ワークＲＡＭ７６とを含む。副制御回路７２は、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、サブＣＰＵ７４の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。プログラムＲＯＭ７５は、サブＣＰＵ７４で実行する制御プログラムを格納する。ワークＲＡＭ７６は、上記制御プログラムをサブＣＰＵ７４で実行するときの一時記憶手段として構成される。
【００６８】
画像制御回路８１は、画像制御ＣＰＵ８２、画像制御ワークＲＡＭ８３、画像制御プログラムＲＯＭ８４、画像ＲＯＭ８６、ビデオＲＡＭ８７及び画像制御ＩＣ８８で構成される。画像制御ＣＰＵ８２は、サブマイクロコンピュータ７３で設定されたパラメータに基き、画像制御プログラムＲＯＭ８４内に格納する画像制御プログラムに従って液晶表示装置５での表示内容を決定する。画像制御プログラムＲＯＭ８４は、液晶表示装置５での表示に関する画像制御プログラムや各種選択テーブルを格納する。画像制御ワークＲＡＭ８３は、上記画像制御プログラムを画像制御ＣＰＵ８２で実行するときの一時記憶手段として構成される。画像制御ＩＣ８８は、画像制御ＣＰＵ８２で決定された表示内容に応じた画像を形成し、液晶表示装置５に出力する。画像ＲＯＭ８６は、画像を形成するためのドットデータを格納する。ビデオＲＡＭ８７は、画像制御ＩＣ８８で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
【００６９】
次に、図８を参照して内部当選役がＲＢであるゲームにおいて使用される停止制御テーブルについて説明する。
【００７０】
「停止制御テーブル」には、各リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒの「停止操作位置」と「停止制御位置」とが示されている。「停止操作位置」は、各リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒに対応して設けられた停止ボタン７Ｌ，７Ｃ，７Ｒが操作されたとき、センターライン８ｃに位置していた図柄のコードナンバーを表わす。「停止制御位置」とは、停止操作が行われたリールが停止したとき、センターライン８ｃの位置に停止表示される図柄のコードナンバーを表わす。なお、この停止制御テーブルでは、「滑りコマ数」を最大“４コマ”としている。
【００７１】
図８において、左のリール３Ｌの「停止制御位置」は、コードナンバー“０１”，“０６”，“０８”，“１３”，“１５”又は“２０”のいずれかである。図２に示す図柄列において、これらに対応する図柄の隣には、“BAR”が配置されている。従って、ＲＢに内部当選したとき、左の表示窓４Ｌの上段又は下段に必ず“BAR”が停止表示されることとなる。
【００７２】
図８において、中央のリール３Ｃの「停止制御位置」は、コードナンバー“０４”，“０８”，“１２”，“１６”又は“２１”のいずれかである。図２に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“BAR”である。従って、ＲＢに内部当選したとき、中央の表示窓４Ｃの中段に必ず“BAR”が停止表示されることとなる。
【００７３】
図８において、右のリール３Ｒの「停止制御位置」は、コードナンバー“０１”，“０６”，“０８”，“１３”，“１５”又は“２０”のいずれかである。図２に示す図柄列において、これらに対応する図柄の隣には、“BAR”が配置されている。従って、ＲＢに内部当選したとき、右の表示窓４Ｒの上段又は下段に必ず“BAR”が停止表示されることとなる。
【００７４】
以上のように、ＲＢに内部当選したとき、停止操作のタイミング及び停止順序に拘らず、Ｖ型ライン８ａ、クロスダウンライン８ｂ、クロスアップライン８ｄ、又は山型ライン８ｅに沿って“BAR−BAR−BAR”が並び、ＲＢの入賞成立が実現することとなる。このため、特に初心者は、安心して遊技を進めることができる。
【００７５】
次に、主制御回路７１のＣＰＵ３１の制御動作について、図９〜図１１に示すメインフローチャートを参照して説明する。
【００７６】
初めに、ＣＰＵ３１は、遊技開始時の初期化を行う（ステップ［以下、Ｓと表記する］１）。具体的には、ＲＡＭ３３の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。続いてゲーム終了時のＲＡＭ３３の記憶内容を消去する（Ｓ２）。具体的には、前回のゲームに使用されたＲＡＭ３３の書き込み可能エリアのデータの消去、ＲＡＭ３３の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行う。次に、前回のゲーム終了後、すなわち全リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒ停止後から３０秒経過したか否かを判別する（Ｓ３）。この判別が“ＹＥＳ”であれば、副制御回路７２に対し、「デモ画像」の表示を要求する「デモ表示コマンド」を送信する（Ｓ４）。
【００７７】
次に、ＣＰＵ３１は、メダルの自動投入の要求があるか、すなわち前回のゲームで再遊技に入賞したか否かを判別する（Ｓ５）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、投入要求分のメダルを自動投入し（Ｓ６）、Ｓ８の処理に移る。Ｓ５の判別が“ＮＯ”のときは、投入メダルセンサ２２Ｓ又はＢＥＴスイッチ１１，１２，１３からの入力があるか否かを判別する（Ｓ７）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ８の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ３の処理に移る。
【００７８】
次に、ＣＰＵ３１は、ＢＥＴ数が“３”の状況においてスタートレバー６の操作に基づくスタートスイッチ６Ｓからの入力があるか否かを判別する（Ｓ８）。この判別が“ＹＥＳ”のときは前回のゲームが開始してから“4.1”秒経過しているか否かを判別し（Ｓ９）、この判別が“ＹＥＳ”のときはＳ１１の処理に移り、“ＮＯ”のときはＳ１０の処理に移る。Ｓ１０の処理では、「ゲーム開始待ち時間消化処理」を行う。具体的には、前回のゲームが開始してから“4.1”秒経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。
【００７９】
次に、ＣＰＵ３１は、リールの回転処理を行い（Ｓ１１）、同時に抽選用の乱数を抽出し（Ｓ１２）、１ゲーム監視用タイマをセットする（Ｓ１３）。Ｓ１２の処理で抽出した乱数は、次に説明する確率抽選処理において使用される。Ｓ１３の処理の１ゲーム監視用タイマには、遊技者の停止ボタンの停止操作によらずに自動的にリールを停止させるための自動停止タイマが含まれる。
【００８０】
図１０のＳ１４の処理では、ＣＰＵ３１は、上記Ｓ１２の処理において抽出した乱数値に基づいて確率抽選処理を行う。この確率抽選処理は、遊技状態に応じて確率抽選テーブルを使用し、乱数値がどの入賞役の乱数値範囲に属するか否かを判別し、内部当選役（成立フラグ）を決定するものである。続いて、ＷＩＮランプ点灯処理を行い（Ｓ１５）、内部当選役の情報を含む「内部当選役コマンド」を副制御回路７２へ送信する（Ｓ１６）。ＷＩＮランプ点灯処理では、内部当選役がＲＢであるとき、ＷＩＮランプ１７を点灯させる。
【００８１】
次に、ＣＰＵ３１は、「メイン側演出選択処理」を行う（Ｓ１７）。この「メイン側演出選択処理」では、副制御回路７２が直接的に制御する液晶表示装置５における演出に関連する事項を決定する。例えば、全てのリールが停止した後に、表示画面５ａ上で継続して行われる演出の時間（以下「演出時間」という）を決定する。続いて、ＣＰＵ３１は、停止ボタンが“オン”かどうかを判別する（Ｓ１８）。具体的には、いずれかの停止ボタンが操作されたかどうかを判別する。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ２０の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１９の処理に移る。Ｓ１９の処理では、自動停止タイマの値が“０”であるか否かを判別し、この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ２０の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１８の処理に移る。
【００８２】
Ｓ２０の処理では、ＣＰＵ３１は、遊技状態、内部当選役、停止順序等に基づいて停止制御テーブルを選択する。続いて、停止制御テーブル及び停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定する（Ｓ２１）。続いて、滑りコマ数分、停止操作された停止ボタンに対応するリールを回転させてから停止させる（Ｓ２２）。ここで、「滑りコマ数」は、遊技者の遊技操作の技量を反映した指標の一例であり、停止ボタンが操作された後、リールが停止するまでの間に移動した図柄の数を示す。また、「滑りコマ数」は、停止ボタンが操作されたとき、所定の入賞ラインに位置していた図柄のコードナンバーと、実際にリールが停止したときに、その入賞ラインに停止した図柄のコードナンバーとの差の絶対値により表わされる。この「滑りコマ数」は、「引き込み数」と称されることもある。
【００８３】
Ｓ２３の処理では、ＣＰＵ３１は、全てのリールが停止したかどうかを判別し、この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ２４の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１８の処理に移る。Ｓ２４の処理では、全てのリールが停止したことを示す「全リール停止コマンド」を送信し、図１１のＳ２５の処理に移る。
【００８４】
図１１のＳ２５の処理では、ＣＰＵ３１は入賞検索を行う。入賞検索とは、表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒの図柄の停止態様に基づいて入賞役を識別するための入賞フラグをセットすることである。具体的には、センターライン８ｃに沿って並ぶ図柄のコードナンバー及び入賞判定テーブルに基づいて入賞役を識別する。続いて、入賞フラグが正常であるか否かを判別する（Ｓ２６）。この判別が“ＮＯ”のときはイリーガルエラーの表示を行う（Ｓ２７）。この場合、遊技は中止となる。Ｓ２６の判別が“ＹＥＳ”のときは、遊技状態に応じてメダルのクレジット、又は払出しを行う（Ｓ２８）。続いて、入賞役及びメダルの払出し枚数を示す「入賞役コマンド」を送信し（Ｓ２９）、「ロック時間処理」を行う（Ｓ３０）。この「ロック時間処理」では、全リールが停止した後、「演出時間」が経過するまでの間、次のゲームを開始するための操作を無効とする。具体的には、スタートレバー６の操作を無効とする。続いて、ＣＰＵ３１は、一のゲームが終了したことを示す「１ゲーム終了コマンド」を送信する（Ｓ３１）。
【００８５】
次に、現在の遊技状態がＲＢ遊技状態であるか否かを判別する（Ｓ３２）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、ＲＢの「遊技数チェック処理」を行う（Ｓ３３）。この「遊技数チェック処理」では、ＲＢ遊技状態における入賞回数及びゲーム回数をチェックする。
【００８６】
次に、ＲＢ遊技状態の終了時であるか否かを判別する（Ｓ３４）。具体的には、ＲＢ遊技状態において入賞回数が８回又はゲーム回数が１２回であるか否かを判別する。Ｓ３４の判別が“ＹＥＳ”のときは、ＲＢ遊技状態の終了時のＲＡＭ３３をクリアする（Ｓ３５）。続いて、「ＲＢ終了コマンド」を副制御回路７２へ送信する（Ｓ３６）。続いて、Ｓ２の処理に移る。
【００８７】
［第２実施例］次に、図１２〜図２２を参照して第２実施例の遊技機について説明する。第２実施例の遊技機では、ＲＢに内部当選したとき、“６種類”の停止順序のうち、ＲＢの入賞成立が許可される一の停止順序が決定される。すなわち、ＲＢに内部当選したとしても停止順序によってはその入賞成立を実現することができない。ただし、許可された停止順序で停止操作を行った場合、停止操作のタイミングに拘らずＲＢの入賞成立が実現するようになっている。また、第２実施例では、ＲＢに内部当選したとき、その入賞成立が許可された停止順序の報知が行われる「補助期間」が設けられる。補助期間では、例えば表示画面５ａに「左中右」と表示される。「補助期間」以外の期間を以下「通常期間」という。更に、第２実施例では、ＲＢに内部当選した後、ＲＢを内部当選役として保持しない（「持ち越し」は行わない）。すなわち、ＲＢに内部当選したゲームにおいてＲＢの入賞成立が実現しない場合には、再びＲＢに内部当選しなければＲＢの入賞成立を実現することができないようになっている。第２実施例の遊技機の構造、電気回路等も、基本的に第１実施例のものと同じである。ただし、第２実施例のＣＰＵ３１は、図１０に示すＳ１４〜Ｓ２４に示す処理に代えて、後述の図１８の処理を行う。また、図８に示す停止制御テーブルは、第２実施例において「成立用停止制御テーブル」として使用される。
【００８８】
図１２は、ＢＥＴ数が“３”であり、各遊技状態において内部当選役を決定する際（後述の図１８のＳ４１）に使用する確率抽選テーブルを示す。この確率抽選テーブルでは、ＲＢ以外の入賞役に内部当選することとなる乱数範囲は、第１実施例の図５の乱数範囲と同じである。ＲＢに内部当選することとなる乱数範囲は、“0”〜“16383”のうち、“5294”〜“5878”である。ＲＢに内部当選する確率は、約“1/28”である。ここで、第２実施例では、ＲＢに内部当選したとき、ＲＢの入賞成立が許可される一の停止順序が決定される。従って、ＲＢに内部当選したとき、“1/6”の確率でＲＢの入賞成立を実現することができる。ＲＢは、内部当選役として持ち越されないことから、ＲＢに内部当選する確率及び停止順序を考慮したＲＢの入賞が成立する確率は、約“1/168（1/28×1/6）”となる。この確率は、第１実施例においてＲＢに内部当選する確率に等しいものである。
【００８９】
次に、図１３を参照してテーブル番号と、停止順序と、ＲＢの入賞の成否との関係について説明する。
【００９０】
テーブル番号には、“１”〜“６”の“６種類”がある。後述の図１８のＳ４４の処理では、ＲＢに内部当選したとき、テーブル番号として“１”〜“６”のいずれかが選択される。テーブル番号毎にＲＢの入賞が成立することとなる停止順序が定められている。すなわち、テーブル番号の決定によりＲＢの図柄組合せが入賞ラインに沿って許可されるか否かが決定される。
【００９１】
図１３に示すように、テーブル番号が“１”であるとき、停止順序として「左中右」で停止操作を行うことによりＲＢの入賞が成立することとなる。つまり、テーブル番号として“１”が選択されている状況において、「左中右」で停止操作を行うことによりＲＢの入賞成立が許可されることとなる。他方、「左中右」以外の停止順序で停止操作を行うことにより、ＲＢの入賞成立が不許可となり、その入賞が不成立となる。同様に、テーブル番号が“２”、“３”、“４”、“５”又は“６”の場合には、各々「左右中」、「中左右」、「中右左」、「右左中」、又は「右中左」で停止操作を行うことによりＲＢの入賞成立を実現することができる。テーブル番号及び停止順序に基づくリール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒの停止制御については、後で図１９を参照して説明する。
【００９２】
次に、図１４を参照して各ゲームにおける内部当選役及びその入賞の成否に基づく遊技状態の変化、ＷＩＮランプ１７の状態、補助期間を発生又は終了させるか否かの抽選を行うタイミング、補助期間と通常期間との間の変化、及びＲＢの入賞成立が実現することとなる「停止順序」の報知の有無について説明する。なお、補助期間を発生又は終了させるか否かの抽選については、後で図２１を参照して説明する。
【００９３】
ゲーム（１）では、通常期間の一般遊技状態において「再遊技」に内部当選し、その入賞が成立している。このゲームの開始時において補助期間を発生させるか否かの抽選において、補助期間の発生に不当選となっている。
【００９４】
ゲーム（２）では、ＲＢに内部当選している。このゲーム（２）は、補助期間ではないことからＲＢの入賞成立を実現するための停止順序は報知されず、ＲＢの入賞が不成立となっている。ここで、前述のように内部当選役としてのＲＢは、ゲーム（２）以降において保持されることはない。なお、第２実施例では、ＲＢに内部当選したゲームでは、補助期間の発生及び終了の抽選を行わない（後述の図２１のＳ８３の判別が“ＹＥＳ”）ようにしている。
【００９５】
ゲーム（３）では、内部当選役は、「なし（はずれ）」となっている。このゲームの開始時において補助期間を発生させるか否かの抽選において、補助期間の発生に当選しているので補助期間が発生している。
【００９６】
ゲーム（４）では、「再遊技」に内部当選し、その入賞が成立している。このゲームの開始時において補助期間を終了させるか否かの抽選において、補助期間の終了に当選しているので補助期間が終了し通常期間となっている。
【００９７】
ゲーム（５）では、「ベルの小役」に内部当選し、その入賞が成立している。このゲームの開始時において補助期間を発生させるか否かの抽選において、補助期間の発生に不当選となっている。
【００９８】
ゲーム（６）では、「再遊技」に内部当選し、その入賞が成立している。このゲームの開始時において補助期間を発生させるか否かの抽選において、補助期間の発生に当選しているので補助期間が発生している。
【００９９】
ゲーム（７）では、内部当選役は、「なし（はずれ）」となっている。このゲームの開始時において補助期間を終了させるか否かの抽選において、補助期間の終了に不当選となっているので補助期間が継続している。
【０１００】
ゲーム（８）では、再びＲＢに内部当選している。このゲーム（８）は、補助期間であることからＲＢの入賞成立を実現するための停止順序が報知されＲＢの入賞が成立している。ＲＢの入賞が成立することにより遊技状態がＲＢ遊技状態へ変化すると共に、補助期間が終了している。
【０１０１】
次に、図１５を参照して内部当選役がＲＢ、テーブル番号が“１”における停止順序に対応したリール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒの停止態様について説明する。ここで、図中の「適当押し」とは、「目押し」を行わないリールの停止操作のことである。また、図１５では、表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒ内に停止表示された図柄のうち、“BAR”以外の図柄の表示を省略している。
【０１０２】
図１５（１）に示す全リールの回転時において、「左中右」の停止順序及び「適当押し」により停止操作を行うことにより、図１５（２）に示すように、Ｖ型ライン８ａに沿って“BAR−BAR−BAR”が並びＲＢの入賞が成立することとなる。ここで、図１５（２）に示すリールの停止態様は、コードナンバー“０２”〜“０６”、“０９”〜“１３”又は“１６”〜“２０”の図柄がセンターライン８ｃに位置しているタイミングで右及び左のリール３Ｌ，３Ｒが停止操作されたときの停止態様である。上記コードナンバーに対応する図柄以外の図柄がセンターライン８ｃに位置しているタイミングで停止操作が行われた場合には、クロスダウンライン８ｂ、クロスアップライン８ｄ、又は山型ライン８ｅに沿って“BAR−BAR−BAR”が並びＲＢの入賞が成立することとなる。より具体的には、図８に示す成立用停止制御テーブルに従って、いずれかの入賞ラインに沿って“BAR−BAR−BAR”が並ぶこととなる。
【０１０３】
図１５（１）に示す全リールの回転時において、「左右中」又は「中押し」の停止順序、及び「適当押し」により停止操作を行うことにより、図１５（３）に示すように、左及び中央の表示窓４Ｌ，４Ｃ内においてＶ型ライン８ａ及びクロスダウンライン８ｂに沿って“BAR−BAR”が並ぶ。右の表示窓４Ｒには、“BAR”が停止表示されずにＲＢの入賞が不成立となる。ここで、図１５（３）に示すリールの停止態様は一例であり、基本的に後述の図１６に示す停止制御テーブルに従った停止態様となる。
【０１０４】
図１５（１）に示す全リールの回転時において、「逆押し」の停止順序及び「適当押し」により停止操作を行うことにより、図１５（４）に示すように、中央及び右の表示窓４Ｃ，４Ｒ内においてＶ型ライン８ａ及びクロスアップライン８ｄに沿って“BAR−BAR”が並ぶ。左の表示窓４Ｌには、“BAR”が停止表示されずにＲＢの入賞が不成立となる。ここで、図１５（４）に示すリールの停止態様は一例であり、基本的に後述の図１７に示す停止制御テーブルに従った停止態様となる。
【０１０５】
次に、図１６及び図１７を参照して第２実施例のリールの停止制御に使用される停止制御テーブルについて説明する。ここで、前述のように図８に示す停止制御テーブルは、成立用停止制御テーブルとして使用される。
【０１０６】
図１６は、順押し・中押し不成立用停止制御テーブルを示す。このテーブルは、ＲＢに内部当選した後、“BAR−BAR−BAR”が有効ラインに沿って並ばないようにリールを停止制御する際に使用される。ここで、左のリール３Ｌ及び中央のリール３Ｃの停止操作位置に対する停止制御位置は、図８に示すものと同じである。
【０１０７】
図１６において、右のリール３Ｒの「停止制御位置」は、コードナンバー“０２”，“０３”，“０４”，“０５”，“０９”，“１０”，“１１”，“１２”，“１６”，“１７”，“１８”又は“１９”のいずれかである。図２に示す図柄列において、これらに対応する図柄の隣に“BAR”は配置されていない。従って、図１６に示す順押し・中押し不成立用停止制御テーブルが各リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒの停止制御に使用された場合には、図１５（３）に示すようにＲＢの入賞は不成立となる。
【０１０８】
図１７は、逆押し不成立用停止制御テーブルを示す。このテーブルは、ＲＢに内部当選した後、“BAR−BAR−BAR”が有効ラインに沿って並ばないようにリールを停止制御する際に使用される。ここで、中央のリール３Ｃ及び右のリール３Ｒの停止操作位置に対する停止制御位置は、図８に示すものと同じである。
【０１０９】
図１７において、左のリール３Ｌの「停止制御位置」は、コードナンバー“０２”，“０３”，“０４”，“０５”，“０９”，“１０”，“１１”，“１２”，“１６”，“１７”，“１８”又は“１９”のいずれかである。図２に示す図柄列において、これらに対応する図柄の隣に“BAR”は配置されていない。従って、図１７に示す逆押し不成立用停止制御テーブルが各リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒの停止制御に使用された場合には、図１５（４）に示すようにＲＢの入賞は不成立となる。
【０１１０】
次に、図１８を参照して第２実施例のメインフローチャートについて説明する。第２実施例では、第１実施例のメインフローチャート（図９〜図１１）のうち、図１０に示す部分に代えて図１８に示す処理を行う。
【０１１１】
図９のＳ１３の処理の後、ＣＰＵ３１は、Ｓ１２の処理において抽出した乱数値に基づいて確率抽選処理を行う（Ｓ４１）。続いて、「ＷＩＮランプ点灯処理」を行い（Ｓ４２）、「内部当選役コマンド」を副制御回路７２へ送信する（Ｓ４３）。次に、リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒの停止制御に使用するテーブル番号を決定する（Ｓ４４）。具体的には、テーブル番号“１”〜“６”の各々に、予め乱数範囲が割り当てられている。“０”〜“１２７”の範囲から抽出した乱数値が、いずれのテーブル番号の乱数範囲に含まれているかどうかを判別し、テーブル番号を決定する。なお、実施例では、テーブル番号“１”〜“６”は、夫々等しい確率で決定されるようになっている。
【０１１２】
続いて、Ｓ４４の処理で決定されたテーブル番号の情報を含む「テーブル番号コマンド」を副制御回路７２へ送信し（Ｓ４５）、「メイン側演出選択処理」を行う（Ｓ４６）。続いて、ＣＰＵ３１は、停止ボタンが“オン”かどうかを判別する（Ｓ４７）。具体的には、いずれかの停止ボタンが操作されたかどうかを判別する。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ４９の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ４８の処理に移る。Ｓ４８の処理では、自動停止タイマの値が“０”であるか否かを判別し、この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ４９の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ４７の処理に移る。
【０１１３】
Ｓ４９の処理では、ＣＰＵ３１は、後で図１９を参照して説明する滑りコマ数決定処理を行う。続いて、滑りコマ数分、停止操作された停止ボタンに対応するリールを回転させてから停止させる（Ｓ５０）。続いて、全てのリールが停止したかどうかを判別し（Ｓ５１）、この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ５２の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ４７の処理に移る。Ｓ５２の処理では、全てのリールが停止したことを示す「全リール停止コマンド」を送信し、図１１のＳ２５の処理に移る。
【０１１４】
次に、図１９を参照して、主制御回路７１の滑りコマ数決定処理について説明する。
【０１１５】
初めに、ＣＰＵ３１は、現在の遊技状態が一般遊技状態であるか否かを判別する（Ｓ６１）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ６２の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ６３の処理に移る。Ｓ６２の処理では、内部当選役が「ＲＢ」であるか否かを判別する。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ６４の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ６３の処理に移る。Ｓ６３の処理では、内部当選役、遊技状態、停止順序、停止操作位置等に基づいて滑りコマ数を決定する。
【０１１６】
一般遊技状態で「ＲＢ」に内部当選した場合には、Ｓ６４の処理において、図１８のＳ４７の停止操作が第１停止操作であるか否かを判別する。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ６５の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ７０の処理に移る。Ｓ６５の処理では、図１８のＳ４４の処理で決定したテーブル番号、及び第１停止操作が行われた停止ボタンに基づいて「ＲＢ」の入賞成立の可能性があるかどうかを判別する。例えば、テーブル番号として“１”が選択されている場合、第１停止操作として左の停止ボタン７Ｌが操作された場合には、Ｓ６５の判別は、“ＹＥＳ”となる。他方、第１停止操作として中央又は右の停止ボタン７Ｌ、７Ｃが操作された場合には、Ｓ６５の判別は、“ＮＯ”となる。Ｓ６５の判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ６６の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ６７の処理に移る。
【０１１７】
Ｓ６６の処理では、成立用停止制御テーブル（図８）、操作された停止ボタンに対応するリール、及び停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定する。例えば、左の停止ボタンが操作され、停止操作位置が“０２”であるとき、滑りコマ数は、“４”と決定される。ここで、成立用停止制御テーブルを使用して停止制御を行うのは、Ｓ６５の判別が“ＹＥＳ”であり、有効ラインに沿って“BAR−BAR−BAR”が並ぶ可能性があるためである。なお、有効ラインに沿って“BAR−BAR−BAR”が並ぶか否かが確定するのは、第２停止操作が行われたときである。従って、後述のように、Ｓ６６の処理の後、不成立用停止制御テーブル（図１６、図１７）が使用される場合がある。
【０１１８】
Ｓ６７の処理では、第１停止操作により、順押し又は中押しが行われたかどうかを判別する。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ６８の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ６９の処理に移る。Ｓ６８の処理では、順押し・中押し不成立用の停止制御テーブル（図１６）、操作された停止ボタンに対応するリール、及び停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定する。ここで、図１６に示す停止制御テーブルでは、左の表示窓４Ｌの上段又は下段、及び中央の表示窓４Ｃの中段に“BAR”が停止するようになっている。従って、第１停止操作によりＲＢの入賞成立の可能性がない場合（Ｓ６５の判別が“ＮＯ”）であっても、有効ラインに沿って“BAR−BAR−BAR”が並ぶことに対する遊技者の期待感を保つことができる。
【０１１９】
Ｓ６９の処理では、逆押し不成立用停止制御テーブル（図１７）、操作された停止ボタンに対応するリール、及び停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定する。ここで、図１７に示す停止制御テーブルでは、右の表示窓４Ｒの上段又は下段に“BAR”が停止するようになっている。従って、Ｓ６８の場合と同様に、第１停止操作によりＲＢの入賞成立の可能性がない場合であっても、有効ラインに沿って“BAR−BAR−BAR”が並ぶことに対する遊技者の期待感を保つことができる。
【０１２０】
図１８のＳ４７の操作が第１停止操作でない場合（Ｓ６４の判別が“ＮＯ”）、すなわち第２又は第３停止操作の場合には、Ｓ７０の処理において、「ＲＢ」の入賞成立が確定しているかどうかを判別する。「ＲＢ」の入賞成立が確定している場合とは、Ｓ６５の判別が“ＹＥＳ”であり、且つテーブル番号が“１”又は“６”で、第２停止操作として左の停止ボタン７Ｌが操作された場合、テーブル番号が“２”又は“４”で、第２停止操作として中央の停止ボタン７Ｃが操作された場合、又はテーブル番号が“３”又は“５”で、第２停止操作として右の停止ボタン７Ｒが操作された場合である。Ｓ７０の判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ６６の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ６７の処理に移る。
【０１２１】
次に、図２０を参照して「補助期間」を発生又は終了させるために使用される抽選テーブルを示す。この抽選テーブルは、プログラムＲＯＭ７５に格納されている。
【０１２２】
図２０（１）は、補助期間発生用抽選テーブルを示す。この抽選テーブルは、「通常期間」において、乱数抽出に基づいて「補助期間」を発生させるか否かを決定するために使用される。“0”〜“16383”の範囲から抽出した乱数値が“0”〜“163”の範囲内のものであれば「当選」となり、「補助期間」が発生する。乱数値が“164”〜“16383”の範囲内のものであれば「はずれ」となり、「補助期間」は発生せず、「通常期間」が維持される。補助期間発生用テーブルは、後述の図２１のＳ８６の処理において使用される。
【０１２３】
図２０（２）は、補助期間終了用抽選テーブルを示す。この抽選テーブルは、「補助期間」において、乱数抽出に基づいて「補助期間」を終了させるか否かを決定するために使用される。“0”〜“16383”の範囲から抽出した乱数値が“0”〜“81”の範囲内のものであれば「当選」となり、「補助期間」が終了する。乱数値が“82”〜“16383”の範囲内のものであれば「はずれ」となり、「補助期間」が継続する。補助期間終了用テーブルは、後述の図２１のＳ８９の処理において使用される。
【０１２４】
次に、図２１を参照して副制御回路７２の「補助期間選択処理」について説明する。
【０１２５】
初めに、サブＣＰＵ７４は、現在の遊技状態が一般遊技状態であるか否かを判別する（Ｓ８１）。具体的には、「入賞役コマンド」及び「ＲＢ終了コマンド」に基づいて遊技状態を判別する。この判別が“ＹＥＳ”のときは、「内部当選役コマンド」を受信したか否かを判別する（Ｓ８２）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ８３の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ８１の処理に移る。Ｓ８３の処理では、内部当選役がＲＢであるか否かを判別する。この判別が“ＮＯ”のときは、“0”〜“16383”の範囲から乱数を抽出し（Ｓ８４）、Ｓ８５の処理に移り、“ＹＥＳ”のときは、Ｓ８１の処理に移る。
【０１２６】
Ｓ８５の処理では、補助期間作動フラグがセットされているか否かを判別する。補助期間期間フラグとは、現在補助期間であるか否かを識別するために用いられる。このフラグがセットされているとき、補助期間であり、セットされていないとき、通常期間である。フラグをセットするとは、“１”を示す情報を所定の記憶領域に格納することをいう。また、フラグをクリアするとは、“０”を示す情報を所定の記憶領域に格納することをいう。Ｓ８５の判別が“ＮＯ”のときは、Ｓ８６の処理に移り、“ＹＥＳ”のときは、Ｓ８９の処理に移る。
【０１２７】
Ｓ８６の処理では、現在通常期間であることから補助期間発生用抽選テーブル（図２０（１））をセットし、発生に当選であるか否かを判別する（Ｓ８７）。具体的には、抽出した乱数値が“0”〜“163”の範囲内のものであれば当選と判別する。Ｓ８７の判別が“ＹＥＳ”のときは、「補助期間作動フラグ」をセットし（Ｓ８８）、Ｓ８１の処理に移る。Ｓ８７の判別が“ＮＯ”のときは、Ｓ８１の処理に移る。Ｓ８９の処理では、現在補助期間であることから補助期間終了用抽選テーブル（図２０（２））をセットし、終了に当選であるか否かを判別する（Ｓ９０）。具体的には、抽出した乱数値が“0”〜“81”の範囲内のものであれば当選と判別する。Ｓ９０の判別が“ＹＥＳ”のときは、「補助期間作動フラグ」をクリアし（Ｓ９１）、Ｓ８１の処理に移る。Ｓ９０の判別が“ＮＯ”のときは、Ｓ８１の処理に移る。
【０１２８】
次に、図２２を参照してサブＣＰＵ７４の「補助期間作動処理」について説明する。
【０１２９】
初めに、サブＣＰＵ７４は、補助期間作動フラグがセットされているか否か、すなわち現在補助期間であるか否かを判別する（Ｓ１０１）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、内部当選役コマンドに基づいて内部当選役がＲＢであるか否かを判別する（Ｓ１０２）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ１０３の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１０１の処理に移る。Ｓ１０３の処理では、テーブル番号コマンドを受信したか否かを判別する。この判別が“ＹＥＳ”のときは、テーブル番号に基づいて停止ボタン７Ｌ，７Ｃ，７Ｒの停止順序を報知する（Ｓ１０４）。例えば、テーブル番号が“１”であるとき、停止順序として「左中右」を示す上方を表示画面５ａに表示するように画像制御回路７１を制御する。続いて、Ｓ１０１の処理に移る。
【０１３０】
［第３実施例］次に、図２３〜図３７を参照して第３実施例の遊技機について説明する。第３実施例の遊技機では、ＲＢの他、ベルの小役に内部当選したとき、“６種類”の停止順序のうち、その入賞成立が許可される一の停止順序が決定される。「補助期間」では、ＲＢ又はベルの小役の入賞成立が許可された停止順序が報知される。テーブル番号に対応してＲＢ或いはベルの小役の入賞成立が実現する停止順序は、図１３に示すものと同様である。第３実施例の遊技機の構造、電気回路等も、基本的に第２実施例のものと同じである。ただし、第３実施例のＣＰＵ３１及びサブＣＰＵ７４は、図１９、図２１、及び図２２の処理に代えて図３４、図３６、及び図３７の処理を行う。また、第３実施例の遊技機の表示窓の形状、リール上に配置された図柄の種類、及び図柄の配列は、第２実施例のものと異なる。なお、第３実施例においてもＲＢの「持ち越し」は行われない。また、第３実施例の入賞ラインは、第２実施例のものと同様である。
【０１３１】
図２３は、第３実施例の遊技機１の外観を示す斜視図である。パネル表示部２ａに設けられた表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒのうち、中央の表示窓４Ｃの面積が他の表示窓４Ｌ，４Ｒと比べて小さくなっている。具体的には、中央の表示窓４Ｃの面積は、中央のリール３Ｃの変動表示動作が停止しているとき、この表示窓４Ｃ内に全体が表示される図柄の数が実質上一つとなる（表示窓４Ｃ内に全体が表示される図柄が２以上とならない）ように、他の表示窓４Ｌ，４Ｒの面積の約“1/3”の大きさとなっている。また、中央の表示窓４Ｃは、その中心がクロスアップライン８ｄ及びクロスダウンライン８ｂの交点と一致するように設けられている。これは、一のゲームに賭けることが可能な最大のメダル数（一般にＭＡＸＢＥＴと称され、本実施例では、“３枚”）を一のゲームに賭けた場合であっても、有効化された入賞ラインの全てが中央の表示窓４Ｃを通る。そして、中央のリール３Ｃに表された図柄のうち、この表示窓４Ｃ内に停止表示された一つの図柄のみが入賞成立を示す図柄組合せを構成する図柄として有効なものとなることを意味する。
【０１３２】
第３実施例では、一般に各表示窓の上段或いは下段を水平方向に結ぶ入賞ライン、いわいゆる「トップライン」或いは「ボトムライン」が設けられていない。また、中央の表示窓４Ｃの面積が小さくなっているので、仮に「トップライン」或いは「ボトムライン」を設けたとしても、これらのラインは、中央の表示窓４Ｃ上を通ることはない。従って、中央の表示窓４Ｃの面積を小さくすることにより、一般に「トップライン」或いは「ボトムライン」が設けられている位置に沿って入賞成立を示す図柄組合せが並ぶことがなく、遊技者が入賞成立と間違うことがない。
【０１３３】
図２４は、各リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒに表わされた複数種類の図柄が２１個配列された図柄列を示している。各リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒ上には、“BAR（図柄９１）”、“ベル（図柄９２）”、“チェリー（図柄９４）”、“Replay（図柄９５）”及び“ブランク（図柄９６）”の図柄で構成される図柄列が表わされている。なお、“ブランク（図柄９６）”は、入賞成立を示す図柄組合せを構成するものではない。各リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒは、図柄列が図２４の矢印方向に移動するように回転駆動される。
【０１３４】
左のリール３Ｌ及び右のリール３Ｒには、各々３個の“BAR”が６個の図柄を挟んで（６個の図柄間隔で）配置されている。中央のリール３Ｃには、６個の“BAR”が３個又は０個の図柄を挟んで配置されている。
【０１３５】
図２５は、ＢＥＴ数に応じて有効化される入賞ラインを示す。
【０１３６】
図２５（１）に示すように、ＢＥＴ数が“１”のとき、センターライン８ｃが有効化される。図２５（２）に示すように、ＢＥＴ数が“２”のとき、小Ｖライン８ａ及び小山ライン８ｅが有効化される。図２５（３）に示すように、ＢＥＴ数が“３”のとき、クロスダウンライン８ｂ及びクロスアップライン８ｄが有効化される。なお、ＢＥＴ数が“２”のとき、センターライン８ｃは、有効化された状態にある。また、ＢＥＴ数が“３”のとき、全ての入賞ラインが有効化された状態にある。
【０１３７】
図２６は、ＲＢの入賞が成立したときの表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒ内の様子を示す。図２６では、小Ｖライン８ａに沿って“BAR”が並んでいる。また、中央の表示窓４Ｃ内には、“BAR”以外の図柄は表示されていない。
【０１３８】
図２７は、第３実施例における表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒの別の例を示す。右の表示窓４Ｒの面積は、第１実施例のものと同様に左の表示窓４Ｃの面積と比べて大きくなっている。
【０１３９】
次に、図２８〜図３３を参照して停止制御テーブルについて説明する。図２８〜図３０は、内部当選役がＲＢのときに使用する。図３１〜図３３は、内部当選役がベルの小役のときに使用する。
【０１４０】
図２８は、成立用停止制御テーブルを示す。このテーブルを使用すると、第１実施例の図８を使用する場合と同様に、遊技者の停止操作のタイミングに拘らずいずれかの有効ラインに沿って“BAR−BAR−BAR”が並ぶこととなる。成立用停止制御テーブルは、後述の図３４のＳ１１６の処理で使用される。
【０１４１】
図２９は、順押し・中押し不成立用停止制御テーブルを示す。このテーブルを使用すると、第２実施例の図１６を使用する場合と同様に、遊技者の停止操作のタイミングに拘らずＲＢの入賞が不成立となる。順押し・中押し不成立用停止制御テーブルは、後述の図３４のＳ１１８の処理で使用される。
【０１４２】
図３０は、逆押し不成立用停止制御テーブルを示す。このテーブルを使用すると、第２実施例の図１７を使用する場合と同様に、遊技者の停止操作のタイミングに拘らずＲＢの入賞が不成立となる。逆押し不成立用停止制御テーブルは、後述の図３４のＳ１１９の処理で使用される。
【０１４３】
図３１は、成立用停止制御テーブルを示す。このテーブルを使用することにより遊技者の停止操作のタイミングに拘らずいずれかの有効ラインに沿って“ベル−ベル−ベル”が並ぶこととなる。成立用停止制御テーブルは、後述の図３４のＳ１１６の処理で使用される。
【０１４４】
図３２は、順押し・中押し不成立用停止制御テーブルを示す。このテーブルを使用することにより、遊技者の停止操作のタイミングに拘らずベルの小役の入賞が不成立となる。順押し・中押し不成立用停止制御テーブルは、後述の図３４のＳ１１８の処理で使用される。
【０１４５】
図３３は、逆押し不成立用停止制御テーブルを示す。このテーブルを使用することにより、遊技者の停止操作のタイミングに拘らずベルの小役の入賞が不成立となる。逆押し不成立用停止制御テーブルは、後述の図３４のＳ１１９の処理で使用される。
【０１４６】
次に、図３４を参照して、主制御回路７１の滑りコマ数決定処理について説明する。
【０１４７】
初めに、ＣＰＵ３１は、現在の遊技状態が一般遊技状態であるか否かを判別する（Ｓ１１１）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ１１２の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１１３の処理に移る。Ｓ１１２の処理では、内部当選役が「ＲＢ」又は「ベルの小役」であるか否かを判別する。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ１１４の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１１３の処理に移る。Ｓ１１３の処理では、内部当選役、遊技状態、停止順序、停止操作位置等に基づいて滑りコマ数を決定する。
【０１４８】
一般遊技状態で「ＲＢ」又は「ベルの小役」に内部当選した場合には、Ｓ１１４の処理において、図１８のＳ４７の停止操作が第１停止操作であるか否かを判別する。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ１１５の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１２０の処理に移る。Ｓ１１５の処理では、図１８のＳ４４の処理で決定したテーブル番号、及び第１停止操作が行われた停止ボタンに基づいて「ＲＢ」又は「ベルの小役」の入賞成立の可能性があるかどうかを判別する。例えば、テーブル番号として“１”が選択されている場合、第１停止操作として左の停止ボタン７Ｌが操作された場合には、Ｓ１１５の判別は、“ＹＥＳ”となる。他方、第１停止操作として中央又は右の停止ボタン７Ｌ、７Ｃが操作された場合には、Ｓ１１５の判別は、“ＮＯ”となる。Ｓ１１５の判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ１１６の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１１７の処理に移る。
【０１４９】
Ｓ１１６の処理では、内部当選役に応じた成立用停止制御テーブル（図２８又は図３１）、操作された停止ボタンに対応するリール、及び停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定する。ここで、成立用停止制御テーブルを使用して停止制御を行うのは、Ｓ１１５の判別が“ＹＥＳ”であり、有効ラインに沿って“BAR−BAR−BAR”或いは“ベル−ベル−ベル”が並ぶ可能性があるためである。なお、有効ラインに沿って“BAR−BAR−BAR”或いは“ベル−ベル−ベル”が並ぶか否かが確定するのは、第２停止操作が行われたときである。従って、後述のように、Ｓ１１６の処理の後、不成立用停止制御テーブル（図２９，図３０，図３２，図３３）が使用される場合がある。
【０１５０】
Ｓ１１７の処理では、第１停止操作により、順押し又は中押しが行われたかどうかを判別する。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ１１８の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１１９の処理に移る。Ｓ１１８の処理では、内部当選役に応じた順押し・中押し不成立用の停止制御テーブル（図２９又は図３２）、操作された停止ボタンに対応するリール、及び停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定する。Ｓ１１９の処理では、内部当選役に応じた逆押し不成立用停止制御テーブル（図３０又は図３３）、操作された停止ボタンに対応するリール、及び停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定する。
【０１５１】
図１８のＳ４７の操作が第１停止操作でない場合（Ｓ１１４の判別が“ＮＯ”）、すなわち第２又は第３停止操作の場合には、Ｓ１２０の処理において、「ＲＢ」又は「ベルの小役」の入賞成立が確定しているかどうかを判別する。Ｓ１２０の判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ１１６の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１１７の処理に移る。
【０１５２】
次に、図３５を参照して「補助期間」を発生させるために使用される抽選テーブルを示す。この抽選テーブルは、プログラムＲＯＭ７５に格納されている。第３実施例における「補助期間」の発生抽選は、ＲＢの入賞が成立したゲームの終了時（後述の図３６のＳ１３６の判別が“ＹＥＳ”）、又はチェリーの小役に内部当選したとき（後述の図３６のＳ１３８の判別が“ＹＥＳ”）に行う。また、「補助期間」は、ＲＢに内部当選したとき（後述の図３６のＳ１４７の判別が“ＹＥＳ”）に終了する。
【０１５３】
図３５（１）は、補助期間発生用抽選テーブル（ＲＢ）を示す。この抽選テーブルは、ＲＢの入賞が成立したとき、乱数抽出に基づいて「補助期間」を発生させるか否かを決定するために使用される。“0”〜“16383”の範囲から抽出した乱数値が“0”〜“2457”の範囲内のものであれば「当選」となり、「補助期間」が発生する。乱数値が“2458”〜“16383”の範囲内のものであれば「はずれ」となり、「補助期間」は発生せず、「通常期間」が維持される。補助期間発生用テーブルは（ＲＢ）、後述の図３６のＳ１３７の処理において使用される。
【０１５４】
図３５（２）は、補助期間発生用抽選テーブル（チェリー）を示す。この抽選テーブルは、チェリーの小役に内部当選したとき、乱数抽出に基づいて「補助期間」を発生させるか否かを決定するために使用される。“0”〜“16383”の範囲から抽出した乱数値が“0”〜“5406”の範囲内のものであれば「当選」となり、「補助期間」が発生する。乱数値が“5407”〜“16383”の範囲内のものであれば「はずれ」となり、「補助期間」は発生せず、「通常期間」が維持される。補助期間発生用テーブルは（チェリー）、後述の図３６のＳ１３９の処理において使用される。
【０１５５】
次に、図３６を参照して補助期間選択処理について説明する。
【０１５６】
初めに、サブＣＰＵ７４は、遊技状態が一般遊技状態であるか否かを判別する（Ｓ１３１）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、補助期間作動フラグがセットされているか否かを判別する（Ｓ１３２）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ１４５の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１３３の処理に移る。Ｓ１３３の処理では、内部当選役コマンドを受信したか否かを判別する。この判別が“ＹＥＳ”のときは、内部当選役がＲＢであるか否かを判別する（Ｓ１３４）。Ｓ１３４の判別が “ＹＥＳ”のときは、Ｓ１３５の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１３８の処理に移る。
【０１５７】
Ｓ１３５の処理では、入賞役コマンドを受信したか否かを判別する。この判別が“ＹＥＳ”のときは、ＲＢの入賞が成立したか否かを判別する（Ｓ１３６）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ１３７の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１３１の処理に移る。Ｓ１３７の処理では、図３５（１）に示す補助期間発生用抽選テーブル（ＲＢ）をセットし、Ｓ１４０の処理に移る。
【０１５８】
Ｓ１３４の判別が“ＮＯ”のときは、内部当選役がチェリーの小役であるか否かを判別する（Ｓ１３８）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ１３９の処理に移り、“ＮＯ”のときは、１３１の処理に移る。Ｓ１３９の処理では、図３５（２）に示す補助期間発生用抽選テーブル（チェリー）をセットし、Ｓ１４０の処理に移る。
【０１５９】
Ｓ１４０の処理では、“0”〜“16383”の範囲から乱数を抽出する。続いて、補助期間の発生に当選したか否かを判別する（Ｓ１４１）。具体的には、セットされている補助期間発生用抽選テーブル及び乱数値に基づいて判別する。Ｓ１４１の判別が“ＹＥＳ”のときは、補助期間作動フラグをセットし（Ｓ１４２）、Ｓ１３１の処理に移る。Ｓ１４１の判別が“ＮＯ”のときは、Ｓ１３１の処理に移る。
【０１６０】
Ｓ１３２の判別が“ＹＥＳ”のとき、すなわち補助期間であるときは、内部当選役コマンドを受信したか否かを判別する（Ｓ１４５）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、内部当選役がＲＢであるか否かを判別する（Ｓ１４６）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ１４７の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１３１の処理に移る。Ｓ１４７の処理では、全リール停止コマンドを受信したか否か、すなわちゲームが終了したか否かを判別する。この判別が“ＹＥＳ”のときは、補助期間作動フラグをクリアし（Ｓ１４８）、Ｓ１３１の処理に移る。ここで、補助期間においてＲＢに内部当選したゲームでは、その入賞の成否に拘らず補助期間が終了する（Ｓ１４８）。従って、実施例では、補助期間においてＲＢに内部当選したにも拘らず報知された停止順序と異なる順序で停止操作が行われ、ＲＢの入賞が成立しない場合にも補助期間が終了するようになっている。
【０１６１】
次に、図３７を参照してサブＣＰＵ７４の「補助期間作動処理」について説明する。
【０１６２】
初めに、サブＣＰＵ７４は、補助期間作動フラグがセットされているか否か、すなわち現在補助期間であるか否かを判別する（Ｓ１５１）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、内部当選役コマンドに基づいて内部当選役がＲＢ又はベルの小役であるか否かを判別する（Ｓ１５２）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ１５３の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１５１の処理に移る。Ｓ１５３の処理では、テーブル番号コマンドを受信したか否かを判別する。この判別が“ＹＥＳ”のときは、テーブル番号に基づいて停止ボタン７Ｌ，７Ｃ，７Ｒの停止順序を報知する（Ｓ１５４）。
【０１６３】
例えば、テーブル番号が“５”であるとき、「スリー、ワン」という音を出力するように音源ＩＣ７８を制御する。ここで、「ワン」は、左の停止ボタン７Ｌ、「ツー」は、中央の停止ボタン７Ｃ、「スリー」は、右の停止ボタン７Ｒと対応することとしている。従って、「スリー、ワン」とは、第１停止操作として右の停止ボタン７Ｒを操作し、第２停止操作として左の停止ボタン７Ｌを操作するべきことを報知している。ここで、テーブル番号コマンドは、ゲームの開始時に送信される（図１８のＳ４７）。従って、ゲームの開始時において、第１停止操作及び第２停止操作において操作するべき停止ボタンの情報が同時に報知される。続いて、Ｓ１５１の処理に移る。
【０１６４】
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
【０１６５】
実施例では、各表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒの上段を通るトップライン、及び各表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒの下段を通るボトムラインを設けないようにしているが、これらを設けるようにしてもよい。また、センターライン８ｃを設けないようにすることができる。
【０１６６】
また、入賞ラインは、実施例のものに限られるものではなく、停止操作のタイミングに拘らずＲＢの入賞を成立させることが可能なものであればよい。例えば、入賞ラインとして、左の表示窓４Ｌの上段、中央の表示窓４Ｃの下段、及び右の表示窓４Ｒの上段を通る入賞ライン（大きなＶ型ライン）を採用することもできる。また、左の表示窓４Ｌの上段、中央の表示窓４Ｃの中段、及び右の表示窓４Ｒの中段を結ぶ入賞ラインを採用することもできる。
【０１６７】
また、実施例では、ＢＥＴ数が“３”の状況においてスタートレバー６が操作されたとき、ゲームが開始するようにしているが、これに限られるものではない。ＢＥＴ数が“１”又は“２”のときにおいてもゲームが開始するようにすることもできる。また、ＢＥＴ数が“１”でセンターライン８ｃが有効化され、ＢＥＴ数が“２”でクロスダウンライン８ｂ、センターライン８ｃ及びクロスアップライン８ｄが有効化され、ＢＥＴ数が“３”で全て（５本）の入賞ラインが有効化されるようにしているが、これに限られるものではない。ＢＥＴ数に応じて有効化される入賞ラインは、任意に定めることができる。この場合、ＢＥＴ数に拘らずＶ型ライン８ａ、クロスダウンライン８ｂ、山型ライン８ｅ、及びクロスアップライン８ｄが有効化されるようにするのが好ましい。また、ＢＥＴ数に拘らず有効化される入賞ラインを遊技者が選択できるようにしてもよい。これにより、初心者は、少なくともＶ型ライン８ａ、クロスダウンライン８ｂ、山型ライン８ｅ、及びクロスアップライン８ｄを有効化することにより安心して遊技を進めることができる。他方、熟練者は、所望の入賞ラインのみを有効化して「目押し」を楽しむことができる。
【０１６８】
また、第１実施例では、ＲＢに内部当選したとき、停止操作のタイミング及び停止順序に拘らずその入賞が成立する。従って、内部当選役としてのＲＢを持ち越すか否かは任意に定めることができる。
【０１６９】
また、実施例では、３つの表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒを用いるようにしているが、これに限られるものではない。３つの表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒの仕切りを取り外した一の表示窓を採用することもできる。
【０１７０】
また、実施例では、中央のリール３Ｃ上には、“BAR”は“５個”配置されているが、“４コマ”以内の間隔を空けて“６個”配置するようにしてもよい。
【０１７１】
実施例では、補助期間の発生条件及び終了条件として夫々「乱数抽選において当選したこと」を採用しているが、これに限られるものではない。例えば、（ｈ）乱数抽選において当選したこと、（ｉ）所定の入賞役に内部当選したこと、又は内部当選役がなし（はずれ）であること、（ｊ）所定の入賞役の入賞が成立したこと、（ｋ）所定の内部当選役の入賞が成立しなかったこと、（ｌ）遊技者にとって有利な状況が発生したこと、（ｍ）遊技者にとって有利な状況が終了したことの６つの条件のいずれか一つ又は二以上の可能な組合せを発生条件或いは終了条件として採用し、或いはこれらに別の条件を加えてもよい。
【０１７２】
表１は、上記（ｈ）〜（ｍ）の条件の組合せのうち、補助期間の発生条件又は終了条件として採用することが可能なものを「○」、採用できないものを「×」で示す。
【０１７３】
【表１】
【０１７４】
また、ＲＢ遊技状態が終了したことと、上記条件のうち、いずれか一つ又は二以上との可能な組合せを含むものを補助期間の発生条件として採用することができる。
【０１７５】
ここで、補助期間の発生条件又は終了条件として上記条件のうち、いずれか二以上の組合せを採用するとき、各条件が一のゲーム中に成立しない場合であっても、複数のゲームを通じて各条件が成立したとき、発生条件又は終了条件が成立したものとすることができる。この場合、遊技者は、複数のゲームにわたって補助期間の発生について期待することができる。
【０１７６】
また、補助期間の発生条件或いは終了条件として、所定の時刻になったことを採用することもできる。また、補助期間の発生条件として、遊技機に電源が投入されたことを採用することもできる。また、補助期間の終了の条件として、補助期間が発生した後、所定時間（例えば、“10分”）経過したことを採用することもできる。また、補助期間を発生させるか否かを決定するための乱数抽選を一のゲーム毎、又は特定回数のゲーム毎行うようにしてもよい。更に、上記のような発生条件が成立したとき、所定回数（例えば、“50回”）のゲームからなる補助期間を発生させる回数を決定することもできる。また、上記のような発生条件が成立したとき、情報報知を行う回数を決定することもできる。例えば、情報報知を行う回数を“２回”と決定したとき、その決定がされた後のゲームにおいて、最初にＲＢに内部当選したとき、情報報知を行う。そして、次に内部当選したときにも情報報知を行う。その次に内部当選したとき、すなわち“３回目以降”には、情報報知を行わないようにすることもできる。また、設定値に応じて補助期間が発生する度合い、補助期間が継続するゲーム数、情報報知が行われる度合い等を変化させることもできる。
【０１７７】
また、ＲＢの取りこぼしが所定回数に達したとき、これらの持ち越しを行うこともできる。また、ＲＢに内部当選した後、所定回数のゲームが終了した後、ＲＢを内部当選役として持ち越さないようにすることもできる。
【０１７８】
また、上記有利な状況として、例えば、再遊技の入賞が成立し易い状況（いわゆる「高確率再遊技期間」）、基本的に遊技者のタイミングのみに基づいてリールの停止制御が行われる、すなわち停止操作位置と停止制御位置が一致することとなる状況（いわゆる「チャレンジタイム（ＣＴ）」）、「シングルボーナス」の入賞が成立しやすい状況（Ｓ・Ｂ高確率状態）、所定の入賞役に入賞しやすい状況（いわゆる「小役の集中」）であり、或いは差枚数カウンタ、高確率抽選テーブル、及び低確率抽選テーブルを備えたスロットマシンでは、「高確率抽選テーブルが使用される状況」等を採用するようにしてもよい。また、所定の小役（例えば「ベルの小役」）の入賞成立を実現するために必要な情報（例えば、入賞成立を許可された図柄組合せ或いは停止順序）の報知が行われる期間（例えば、いわゆる「スーパータイム」）を採用することもできる。
【０１７９】
また、補助期間の発生条件として、特定期間中（例えば、有利な状況中）における遊技者の遊技操作の技量を反映した獲得度に基づいて補助期間等を発生させることもできる。獲得度として、例えば、遊技者に付与された遊技媒体の計数値を遊技に賭けられた遊技媒体の計数値により除した値、或いは遊技者に付与された遊技媒体の計数値から、遊技に賭けられた遊技媒体の計数値を減じた値を採用することもできる。また、滑りコマ数等の遊技者の技量を反映する指標に基づいて補助期間の発生等を決定することもできる。更に、液晶表示装置等を用いて遊技者に課題を提示し、その課題を解決できたか否かに基づいて補助期間の発生等を決定することもできる。例えば、課題として停止順序に対応した選択肢を有する問題を液晶表示装置に表示する。そして、正答となる選択肢に対応する停止順序で停止操作が行われた場合、補助期間等を発生させることもできる。また、スタートレバー、停止ボタン、及び液晶表示装置を利用して、種々の課題（例えば、シューティングゲーム等のゲームで特定条件を成立させること）を提示することができる。
【０１８０】
また、実施例では、報知手段として液晶表示装置を用いているが、演出用のリール、模型等の動作物（いわゆる「役物」等）、音、光、ＬＥＤドットマトリクス等を用いるようにしてもよい。なお、変動表示手段及び報知手段を一の装置により実現するようにしてもよいし、それぞれを異なる装置により実現するようにしてもよい。例えば、いわゆる「液晶パチスロ」では、液晶表示装置により変動表示手段及び報知手段を実現することができる。
【０１８１】
更に、本実施例のようなスロットマシンの他、パチンコ遊技機等の他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、上述のスロットマシンでの動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、ＣＤ−ＲＯＭ、ＦＤ（フレキシブルディスク）、その他任意の記録媒体を利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】実施例のスロットマシンの斜視図。
【図２】リール上に配列された図柄の例を示す図。
【図３】入賞役と図柄組合せと払出枚数を示す図。
【図４】ＲＢの入賞成立に関連する事項等を示す図。
【図５】確率抽選テーブルを示す図。
【図６】実施例の電気回路の構成を示すブロック図。
【図７】実施例の副制御回路の構成を示すブロック図。
【図８】停止制御テーブルの例を示す図。
【図９】主制御回路のメインフローチャート。
【図１０】図９に続くフローチャート。
【図１１】図１０に続くフローチャート。
【図１２】確率抽選テーブルを示す図。
【図１３】テーブル番号と、停止順序と、ＲＢの入賞の成否との関係を示す図。
【図１４】各ゲームにおける内部当選役等を示すタイミングチャート。
【図１５】停止順序に対応した表示窓内の図柄の停止態様を示す図。
【図１６】停止制御テーブルの例を示す図。
【図１７】停止制御テーブルの例を示す図。
【図１８】第２実施例のメインフローチャートの一部を示す図。
【図１９】滑りコマ数決定処理を示すフローチャート。
【図２０】補助期間抽選テーブルを示す図。
【図２１】補助期間選択処理を示すフローチャート。
【図２２】補助期間作動処理を示すフローチャート。
【図２３】実施例のスロットマシンの斜視図。
【図２４】リール上に配列された図柄の例を示す図。
【図２５】ＢＥＴ数に応じて有効化される入賞ラインを示す図。
【図２６】ＲＢの入賞が成立したときの表示窓の様子を示す図。
【図２７】表示窓の別の例を示す図。
【図２８】停止制御テーブルの例を示す図。
【図２９】停止制御テーブルの例を示す図。
【図３０】停止制御テーブルの例を示す図。
【図３１】停止制御テーブルの例を示す図。
【図３２】停止制御テーブルの例を示す図。
【図３３】停止制御テーブルの例を示す図。
【図３４】滑りコマ数決定処理を示すフローチャート。
【図３５】補助期間発生用抽選テーブルを示す図。
【図３６】補助期間選択処理を示すフローチャート。
【図３７】補助期間作動処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
１…遊技機、２…キャビネット、２ａ…パネル表示部、３Ｌ，３Ｃ，３Ｒ…リール、４Ｌ，４Ｃ，４Ｒ…表示窓、５…液晶表示装置、５ａ…液晶表示画面、６…スタートレバー、７Ｌ，７Ｃ，７Ｒ…停止ボタン、８ａ…Ｖ型ライン、８ｂ…クロスダウンライン、８ｃ…センターライン、８ｄ…クロスアップライン、８ｅ…山型ライン、９ａ…１−ＢＥＴランプ、９ｂ…２−ＢＥＴランプ、９ｃ…最大ＢＥＴランプ、１０…台座部、１１…１−ＢＥＴスイッチ、１２…２−ＢＥＴスイッチ、１３…最大ＢＥＴスイッチ、１４…Ｃ／Ｐスイッチ、１５…メダル払出口、１６…メダル受け部、１７…ＷＩＮランプ、１８…払出表示部、１９…クレジット表示部、２０…ボーナス遊技情報表示部、２１Ｌ，２１Ｒ…スピーカ、２２…メダル投入口、２２Ｓ…投入メダルセンサ、２３…配当表パネル、３０…マイクロコンピュータ、３１…ＣＰＵ、３２…ＲＯＭ、３３…ＲＡＭ、３４…クロックパルス発生回路、３５…分周器、３６…乱数発生器、３７…サンプリング回路、３８…Ｉ／Ｏポート、３９…モータ駆動回路、４０…ホッパー、４１…ホッパー駆動回路、４５…ランプ駆動回路、４６…リール停止信号回路、４８…表示部駆動回路、４９Ｌ，４９Ｃ，４９Ｒ…ステッピングモータ、５０…リール位置検出回路、５１…払出完了信号回路、７１…主制御回路、７２…副制御回路、７３…サブマイクロコンピュータ、７４…サブＣＰＵ、７５…プログラムＲＯＭ、７６…ワークＲＡＭ、７７…ＩＮポート、７８…音源ＩＣ、７９…パワーアンプ、８０…ＯＵＴポート、８１…画像制御回路、８２…画像制御ＣＰＵ、８３…画像制御ワークＲＡＭ、８４…画像制御プログラムＲＯＭ、８５…ＩＮポート、８６…画像ＲＯＭ、８７…ビデオＲＡＭ、８８…画像制御ＩＣ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技に必要な図柄を変動表示する変動表示手段と、その変動表示を制御するマイクロコンピュータ等の制御手段とを備えたスロットマシン、パチンコ機その他の遊技機に関する。
【０００２】
【従来の技術】
例えば、停止ボタンを備えたスロットマシン、いわゆるパチスロ機は、正面の表示窓内に複数の図柄を変動表示する回転リールを複数配列して構成した機械的変動表示装置、或いはリール上の図柄を画面に表示する電気的変動表示装置を有する。遊技者のスタート操作に応じて、制御手段が変動表示装置を駆動制御して各リールを回転させることにより、図柄を変動表示させ、一定時間後自動的に或いは遊技者の停止操作により、各リールの回転を順次停止させる。このとき、表示窓内に現れた各リールの図柄が特定の組合せ（入賞図柄）になった場合にメダル、又はコイン等の遊技媒体を払出すことで遊技者に利益を付与する。
【０００３】
現在主流の機種は、複数種類の入賞態様を有するものである。特に、所定の入賞役の入賞が成立したときは、１回のメダルの払出しに終わらず、所定期間、通常の状態よりも条件の良い遊技状態となる。このような入賞役として、遊技者に相対的に大きい利益を与えるゲームを所定回数行える特別増加役（「ビッグボーナス」と称し、以下「ＢＢ」と略記する）と、遊技者に相対的に小さい利益を与えるゲームを所定回数行える入賞役（「レギュラーボーナス」と称し、以下「ＲＢ」と略記する）がある。
【０００４】
また、現在主流の機種においては、有効化された入賞ライン（以下「有効ライン」という）に沿って所定の図柄の組合せが並び、メダル、コイン等が払出される入賞が成立するためには、内部的な抽選処理（以下、「内部抽選」という）により入賞役に当選（以下、「内部当選」という）し、且つその内部当選した入賞役（以下、「内部当選役」という）の入賞成立を示す図柄組合せを有効ラインに停止できるタイミングで遊技者が停止操作を行うことが要求される。つまり、いくら内部当選したとしても、遊技者の停止操作のタイミングが悪いと入賞を成立させることができない。すなわち、停止操作のタイミングに熟練した技術が要求される（「目押し」といわれる技術介入性の比重が高い）遊技機が現在の主流である。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、「目押し」ができない初心者は、ＢＢ又はＲＢに内部当選しているにも拘らず、複数のゲームにわたってその入賞成立を実現できないことにより、遊技に対する興味を失う場合もある。そこで、各リール上に配置されるＢＢ又はＲＢの入賞成立を示す図柄組合せを構成する図柄の数を増加させることにより「目押し」を行うことなく入賞成立を実現可能とすることが考えられるが、これらの図柄を増加させるならばその他の入賞役の図柄組合せを構成する図柄の数を減少させる必要がある。また、ＢＢ又はＲＢ以外の入賞役の種類を減少させる必要も生じ得る。
【０００６】
ところで、遊技機は、その仕様によっては善良の風俗を害するおそれのあるものとされているが、遊技機を製造する際には、著しく射幸心を煽ることがないようにする等、社会に与える影響に留意しなければならない。
【０００７】
この判断基準として、「風俗営業等の規則及び業務の適正化等に関する法律」における「遊技機の認定及び型式等に関する規則」があるが、ここに示される数値等の基準は、遊技機が善良の風俗を害するか否かを判断する社会的に認められた唯一の基準であり、遊技機を製造する上で非常に重要なものとなっている。
【０００８】
ＢＢ又はＲＢの入賞成立を示す図柄組合せを構成する図柄の数については、この規則の別表第五（１）ニの（イ）及び（ロ）において示されている。この規則によれば、例えば、役物連続作動装置（ＲＢ）が作動（入賞成立）することとなる図柄組合せの数は、役物連続作動増加装置（ＢＢ）が設けられていない遊技機にあっては、全ての図柄組合せの数の五〇〇分の三を超えるものでないことが必要となる。例えば、各リールに２１個の図柄が表されている場合には、全ての図柄組合せの数は、“9261（21×21×21）”である。従って、ＲＢの入賞が成立することとなる図柄組合せの数は、“55.566（（9261×3）÷500））”を超えるものでないことが必要となる。従って、ＢＢ或いはＲＢの入賞成立を示す図柄組合せを構成する図柄の数を増加させることは、容易ではない。
【０００９】
また、上記規則の別表第五（１）イの（ニ）によれば、回胴の回転の速さは、一定とすること、及びその回転の回数は、一分間に八十回転を超えるものでないことが必要となる。上記別表第五（１）イの（ヘ）によれば、回胴の回転は、停止ボタン等を操作した後、一九〇ｍｓ以内に停止するものであることが必要とされる。
【００１０】
一方、入賞ライン数を増加するようにしたスロットマシンが提案されている。このようなスロットマシンの一例が、実用新案登録第３０５４１０４号公報に開示されている。これは、Ｖ字型ラインと逆Ｖ字型ラインを有するようにしたものである。入賞ライン数を増加することによりＢＢ或いはＲＢの入賞成立を実現し易くすることはできるが、単に入賞ラインを増加しただけであれば、ＢＢ又はＲＢ等の入賞成立を実現するために「目押し」が必要となる。
【００１１】
本発明の目的は、目押しができなくてもＢＢ或いはＲＢの入賞成立を実現することが可能であり、且つ善良の風俗を害することのない遊技機を提供することである。
【００１２】
【課題を解決するための手段】
本発明の遊技機は、複数の図柄が夫々の周面に配された複数のリール（例えば、後述のリール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒ）と、前記複数のリールの周面に配された図柄を所定数表示する表示窓（例えば、後述の表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒ）と、図柄が表示される位置として前記表示窓に予め定められた図柄停止位置を結ぶ複数の有効ライン（例えば、後述のＶ型ライン８ａ及びクロスダウンライン８ｂなど）と、開始操作を検出する開始操作検出手段（例えば、後述のスタートスイッチ６Ｓ）と、前記開始操作検出手段により開始操作が検出されることに基づいて、前記リールを回転させることにより、前記表示窓に表示されている図柄を変動させる図柄変動手段（例えば、後述のモータ駆動回路３９、後述のＣＰＵ３１）と、前記開始操作検出手段により開始操作が検出されることに基づいて、付与される利益が定められた複数の役から内部当選役を決定する内部当選役決定手段（例えば、後述のＣＰＵ３１）と、前記リールの回転を停止させるための停止操作を検出する停止操作検出手段（例えば、後述のリール停止信号回路）と、前記内部当選役決定手段により決定された内部当選役と、前記停止操作検出手段により停止操作が検出されたタイミングと、に基づいて、前記表示窓に変動させて表示されている図柄を、予め定められた最大滑り駒数の範囲内で移動させて停止する停止制御手段（例えば、後述のモータ駆動回路、後述のＣＰＵ３１）と、前記停止制御手段により前記表示窓に図柄が停止して表示され、前記有効ラインに沿って前記内部当選役に対応する図柄組合せを構成する図柄が表示されることを条件に利益を付与する利益付与手段（例えば、後述のＣＰＵ３１）と、を備えた遊技機であって、前記複数の役のうち特定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄は、複数の前記リールのうち２以上の前記リールの周面において前記最大滑り駒数（例えば、４駒）よりも大きい数の図柄を挟んで配され、前記停止制御手段は、前記内部当選役決定手段により決定された内部当選役が前記特定の役である場合には、前記停止操作検出手段により停止操作が検出されたタイミングに拘わらず、常に、前記特定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄を前記有効ラインに沿って停止する制御を行うことを特徴とする。
【００１３】
本発明の具体的態様では、複数の前記リールは３列のリールであり、前記表示窓は３列の表示窓であり、前記図柄停止位置は、３列の前記表示窓毎に縦方向に３個設けられ、前記有効ラインは、左側の列の表示窓における上部の図柄停止位置と中央の列の表示窓における中央の図柄停止位置と右側の列の表示窓における上部の図柄停止位置とを結ぶ第１のライン（例えば、後述のＶ型ライン８ａ）と、左側の列の表示窓における上部の図柄停止位置と中央の列の表示窓における中央の図柄停止位置と右側の列の表示窓における下部の図柄停止位置とを結ぶ第２のライン（例えば、後述のクロスダウンライン８ｂ）と、左側の列の表示窓における下部の図柄停止位置と中央の列の表示窓における中央の図柄停止位置と右側の列の表示窓における上部の図柄停止位置とを結ぶ第３のライン（例えば、後述のクロスアップライン８ｄ）と、左側の列の表示窓における下部の図柄停止位置と中央の列の表示窓における中央の図柄停止位置と右側の列の表示窓における下部の図柄停止位置とを結ぶ第４のライン（例えば、後述の山型ライン８ｅ）と、を含み、前記特定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄は、左側及び右側の列のリールの周面において前記最大滑り駒数よりも大きい数の図柄を挟んで配され、中央の列のリールの周面において前記最大滑り駒数以下の数の図柄を挟んで配されることを特徴とする。
【００１４】
本発明の具体的態様では、複数の前記リールは３列のリールであり、前記表示窓は３列の表示窓であり、前記図柄停止位置は、左側の列及び右側の列には縦方向に３個設けられ、中央の列には１個設けられ、前記有効ラインは、左側の列の表示窓における上部の図柄停止位置と中央の列の表示窓における図柄停止位置と右側の列の表示窓における上部の図柄停止位置とを結ぶ第１のラインと、左側の列の表示窓における上部の図柄停止位置と中央の列の表示窓における図柄停止位置と右側の列の表示窓における下部の図柄停止位置とを結ぶ第２のラインと、左側の列の表示窓における下部の図柄停止位置と中央の列の表示窓における図柄停止位置と右側の列の表示窓における上部の図柄停止位置とを結ぶ第３のラインと、左側の列の表示窓における下部の図柄停止位置と中央の列の表示窓における図柄停止位置と右側の列の表示窓における下部の図柄停止位置とを結ぶ第４のラインと、
を含み、前記特定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄は、左側及び右側の列のリールの周面において前記最大滑り駒数よりも大きい数の図柄を挟んで配され、中央の列のリールの周面において前記最大滑り駒数以下の数の図柄を挟んで配されることを特徴とする。
【００１５】
本発明の具体的態様では、３列の前記リールには夫々２１個の図柄が配され、前記最大滑り駒数を予め４駒と定め、前記特定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄は、左側及び右側の列のリールの周面において６個の図柄を挟んで配されることを特徴とする。
【００１６】
本発明の具体的態様では、前記特定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄は、中央の列のリールでは最大滑り駒数以下の数の図柄を挟んで６個以下配されることを特徴とする。
【００１８】
【作用及び効果】
本発明の遊技機では、停止制御手段は、遊技者の停止操作のタイミングに拘らず、特別増加役又は増加役の図柄組合せをいずれかの入賞ラインに沿って並べることができるように制御する。従って、特別増加役又は増加役に内部当選したとき、「目押し」ができなくても、その入賞役の入賞成立を実現することができるので、初心者であっても安心して遊技を楽しむことができる。
【００１９】
本発明の具体的態様によれば、前述の規則に従って停止制御手段は、遊技者が停止操作をした後、所定時間以内に図柄の停止制御を行うものである。
【００２０】
また、入賞役として特別増加役を設けず、増加役の図柄組合せの数は、すべての図柄組合せの数の５００分の３を超えないものとした場合は、善良の風俗を害するおそれがなく、更に「目押し」を行うことなく増加役の入賞成立を実現可能な遊技機を提供することができる。
【００２１】
また、いずれか一の列のみが変動表示しているとき、二以上の入賞ラインに沿って特別増加役又は増加役の図柄組合せが並ぶようにすることができる。このため、上記一の列に含まれる特別増加役又は増加役の図柄組合せを構成する図柄の数を減少させることができる。従って、その他の入賞役の図柄組合せを構成する図柄の数を減少させたり、入賞役の種類を減少させたりする必要を排除し得る。
【００２２】
また、入賞ラインとして、表示窓内における左側の列の上部位置と中央の列の中央位置と右側の列の上部位置とを結ぶ第１のラインと、左側の列の上部位置と中央の列の中央位置と右側の列の下部位置とを結ぶ第２のラインと、左側の列の下部位置と中央の列の中央位置と右側の列の上部位置とを結ぶ第３のラインと、左側の列の下部位置と中央の列の中央位置と右側の列の下部位置とを結ぶ第４のラインとを設けることができる。
【００２３】
また、変動表示手段が、複数の図柄を３列で変動表示し、変動表示が停止したとき、左側及び右側の列の図柄を縦方向に３個、中央の列の図柄を実質上１個停止表示する表示窓を備えるようにすることもできる。
【００２４】
【発明の実施の形態】
［第１実施例］図１は、本発明の一実施例の遊技機１の外観を示す斜視図である。遊技機１は、いわゆる「パチスロ機」である。この遊技機１は、遊技媒体としてコイン、メダル又はトークンなどを用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
【００２５】
遊技機１の全体を形成しているキャビネット２の正面には、略垂直面としてのパネル表示部２ａが形成され、その中央には縦長矩形の表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒが設けられる。各表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒには、基本的に３個の図柄が停止表示される。右の表示窓４Ｒの面積は、「目押し」をし易くするために他の表示窓４Ｌ，４Ｃの面積よりも広くなっている。表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒには、入賞ラインとしてＶ型ライン８ａ、クロスダウンライン８ｂ、センターライン８ｃ、クロスアップライン８ｄ及び山型ライン８ｅが設けられている。Ｖ型ライン８ａは、左の表示窓４Ｌの上段、中央の表示窓４Ｃの中段、及び右の表示窓４Ｒの上段を結ぶ。山型ライン８ｅは、左の表示窓４Ｌの下段、中央の表示窓４Ｃの中段、及び右の表示窓４Ｒの下段を結ぶ。クロスダウンライン８ｂ及びクロスアップライン８ｄは、斜め方向に設けられ、センターライン８ｃは、水平方向に設けられている。
【００２６】
これらの入賞ラインは、後述の１−ＢＥＴスイッチ１１、２−ＢＥＴスイッチ１２、最大ＢＥＴスイッチ１３を操作すること、或いはメダル投入口２２にメダルを投入することにより、それぞれ１本、３本、５本が有効化される。どの入賞ラインが有効化されたかは、後で説明するＢＥＴランプ９ａ，９ｂ，９ｃの点灯で表示される。
【００２７】
キャビネット２の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた３個のリール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒが回転自在に横一列に設けられ、変動表示手段を形成している。各リールの図柄は表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒを通して観察できるようになっている。各リールは、定速回転（例えば８０回転／分）で回転する。
【００２８】
表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒの左側には、１−ＢＥＴランプ９ａ、２−ＢＥＴランプ９ｂ、最大ＢＥＴランプ９ｃ、クレジット表示部１９が設けられる。１−ＢＥＴランプ９ａ、２−ＢＥＴランプ９ｂ及び最大ＢＥＴランプ９ｃは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数（以下、「ＢＥＴ数」という）に応じて点灯する。ここで、本実施例では、一のゲームは、全てのリールが停止したときに終了する。１−ＢＥＴランプ９ａは、ＢＥＴ数が“１”でセンターライン８ｃが有効化されたときに点灯する。２−ＢＥＴランプ９ｂは、ＢＥＴ数が“２”でクロスダウンライン８ｂ、センターライン８ｃ及びクロスアップライン８ｄが有効化されたときに点灯する。最大ＢＥＴランプ９ｃは、ＢＥＴ数が“３”で全て（５本）の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。クレジット表示部１９は、７セグメントＬＥＤから成り、貯留されているメダルの枚数を表示する。
【００２９】
表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒの右側には、ＷＩＮランプ１７及び払出表示部１８が設けられる。ＷＩＮランプ１７は、ＲＢに内部当選したゲームの開始時に点灯し、そのゲームの終了時に消灯する。払出表示部１８は、７セグメントＬＥＤから成り、入賞成立時のメダルの払出枚数を表示する。
【００３０】
パネル表示部２ａの右側上部には、ボーナス遊技情報表示部２０が設けられる。ボーナス遊技情報表示部２０は、７セグメントＬＥＤから成り、後で説明するＲＢゲーム可能回数及びＲＢゲーム入賞可能回数を表示する。表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒの下方には水平面の台座部１０が形成され、その台座部１０と表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒとの間には液晶表示装置５が設けられている。この液晶表示装置５の表示画面５ａには、内部当選役、或いは内部当選役の入賞成立を実現するために必要な情報等が表示される。
【００３１】
液晶表示装置５の右側にはメダル投入口２２が設けられ、液晶表示装置５の左側には、１−ＢＥＴスイッチ１１、２−ＢＥＴスイッチ１２、および最大ＢＥＴスイッチ１３が設けられる。１−ＢＥＴスイッチ１１は、１回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの１枚がゲームに賭けられ、２−ＢＥＴスイッチ１２は、１回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの２枚がゲームに賭けられ、最大ＢＥＴスイッチ１３は、１回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのＢＥＴスイッチを操作することで、前述のとおり、所定の入賞ラインが有効化される。
【００３２】
台座部１０の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット／払出しを押しボタン操作で切り換えるＣ／Ｐスイッチ１４が設けられている。このＣ／Ｐスイッチ１４の切換えにより、正面下部のメダル払出口１５からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部１６に溜められる。Ｃ／Ｐスイッチ１４の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒ内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー６が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。実施例では、ＢＥＴ数が“３”の状況においてスタートレバー６が操作されたとき、一のゲームが開始するようになっている。すなわち、ＢＥＴ数が“１”又は“２”のとき、スタートレバー６を操作したとしてもリールは回転せず、ゲームが開始しないようになっている（いわゆる「３ＢＥＴ専用」）。
【００３３】
キャビネット２の上方の左右には、スピーカ２１Ｌ，２１Ｒが設けられ、その２台のスピーカ２１Ｌ，２１Ｒの間には、入賞図柄の組合せ及びメダルの配当枚数等を表示する配当表パネル２３が設けられている。台座部１０の前面部中央で、液晶表示装置５の下方位置には、３個のリール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒの回転をそれぞれ停止させるための３個の停止ボタン７Ｌ，７Ｃ，７Ｒが設けられている。後述のように、ＲＢに内部当選したとき、停止ボタン７Ｌ，７Ｃ，７Ｒの停止操作の順序（以下「停止順序」という）、及びタイミングに拘らず、その入賞成立を実現できるようになっている。
【００３４】
ここで、本実施例では、全てのリールが回転しているときに行われる停止操作を「第１停止操作」、次に行われる停止操作を「第２停止操作」、「第２停止操作」の後に行われる停止操作を「第３停止操作」という。また、「第１停止操作」として左の停止ボタン７Ｌを操作することを「順押し」という。「第１停止操作」として中央の停止ボタン７Ｃを操作することを「中押し」という。「第１停止操作」として右の停止ボタン７Ｒを操作することを「逆押し」という。
【００３５】
また、実施例のスロットマシン１には、３つの停止ボタン７Ｌ，７Ｃ，７Ｒが設けられているので、これらの停止順序は“６種類”ある。そこで、これらの停止順序を次のように区別する。左の停止ボタン７Ｌを「左」、中央の停止ボタン７Ｃを「中」、右の停止ボタン７Ｒを「右」と略記する。そして、停止順序を示すとき、各停止ボタン７Ｌ，７Ｃ，７Ｒの略を、停止操作の順番で左から並べることとする。例えば、「第１停止操作」として左の停止ボタン７Ｌ、「第２停止操作」として中央の停止ボタン７Ｃ、「第３停止操作」として右の停止ボタン７Ｒが操作されたとき、停止順序を「左中右」と示す。なお、実施例の停止順序には、「左中右」、「左右中」、「中左右」、「中右左」、「右左中」、及び「右中左」の“６種類”がある。
【００３６】
図２は、各リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒに表わされた複数種類の図柄が２１個配列された図柄列を示している。各図柄には“０１”〜“２１”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するＲＯＭ３２（図６）に格納されている。各リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒ上には、“BAR（図柄９１）”、“ベル（図柄９２）”、“プラム（図柄９３）”、“チェリー（図柄９４）”及び“Replay（図柄９５）”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒは、図柄列が図２の矢印方向に移動するように回転駆動される。
【００３７】
左のリール３Ｌ及び右のリール３Ｒには、各々３個の“BAR”が６個の図柄を挟んで（６個の図柄間隔で）配置されている。中央のリール３Ｃには、５個の“BAR”が３個又は４個の図柄を挟んで配置されている。ここで、本実施例では、いわゆる「滑りコマ数」を最大“４コマ”としている。例えば、中央のリール３Ｃの回転中において、コードナンバー“１７”の“Replay”がセンターライン８ｃの位置に到達したとき、停止ボタン７Ｒが操作された場合、コードナンバー“２１”の“BAR”をセンターライン８ｃの位置に停止表示するように中央のリール３Ｃを停止制御することができる。また、リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒは、定速回転で回転する。従って、「滑りコマ数」が最大“４コマ”であることから遊技者が停止ボタン７Ｌ，７Ｃ，７Ｒを操作した後、一定の時間内にその停止ボタンに対応するリールが停止することとなる。
【００３８】
図３は、各遊技状態における入賞役の図柄組合せ及び払出枚数を示す。入賞役に対応する入賞成立を示す図柄組合せが示されていない欄に対応する遊技状態では、その入賞成立を実現できない。なお、実施例の遊技機では、入賞役として「ＢＢ」を設けないようにしている。
【００３９】
ここで、一般に、遊技状態は、ＢＢ又はＲＢが作動しているか否か、或いは内部当選する可能性のある入賞役の種類によって区別するものである。実施例の遊技状態には、通常の遊技状態である「一般遊技状態」及び後述の「役物」の入賞が成立し易い「ＲＢ遊技状態」がある。一般遊技状態においてＲＢの入賞が成立することにより遊技状態がＲＢ遊技状態となる。ＲＢ遊技状態において“１２回”のゲームを消化すること、又は“８回”の入賞が成立することにより遊技状態が一般遊技状態となる。
【００４０】
図３に示すように、ＲＢの入賞は、一般遊技状態において“BAR−BAR−BAR”が有効ラインに沿て並ぶことにより成立する。再遊技の入賞は、一般遊技状態において“Replay−Replay−Replay”が並ぶことにより成立する。再遊技の入賞が成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者はメダルを消費することなく次のゲームを行うことができる。また、一般遊技状態では、「ベルの小役」、「プラムの小役」又は「チェリーの小役」の入賞成立を実現することが可能であるが、その払出枚数は図示のとおりである。役物の入賞は、ＲＢ遊技状態において“Replay−Replay−Replay”が並ぶことにより成立する。役物の入賞が成立する可能性のあるＲＢ遊技状態のゲームは、一般に「JACゲーム」と称される。
【００４１】
次に、図４を参照してＲＢの入賞成立に関する事項、及びリールの停止制御について説明する。
【００４２】
図４（１）は、左及び中央のリール３Ｌ，３Ｃが停止し、Ｖ型ライン８ａ及びクロスダウンライン８ｂに沿って“BAR−BAR”が並んでいるとき、“BAR”が停止表示されることによりＲＢの入賞成立が実現することとなる右の表示窓４Ｒの位置を示す。図４（１）に表された「※１」及び「※２」は、右の表示窓４Ｒの上段及び下段の位置を示す。「※１」の位置に“BAR”が停止することによりＶ型ライン８ａに沿って“BAR−BAR−BAR”が並び、ＲＢの入賞が成立することとなる。他方、「※２」の位置に“BAR”が停止することによりクロスダウンライン８ｂに沿って“BAR−BAR−BAR”が並び、ＲＢの入賞が成立することとなる。なお、クロスアップライン８ｄ及び山型ライン８ｅに沿って“BAR−BAR”が並んでいるとき、「※１」及び「※２」の位置に“BAR”が停止することによりＲＢの入賞が成立することとなる。
【００４３】
ここで、実施例では、ＲＢに内部当選したとき、左及び右のリール３Ｌ，３Ｒは、“BAR”が表示窓４Ｌ，４Ｒの中段に停止表示しないように停止制御される。従って、左又は右のリール３Ｌ，３Ｒと中央のリール３Ｃとが停止しているとき、“BAR”が停止することによりＲＢの入賞成立が実現することとなる表示窓４Ｌ，４Ｒ内の位置は、“２つ”となる。他方、実施例の５本のラインは、必ず中央のリール３Ｃの中段を通る。従って、左及び右のリール３Ｌ，３Ｒが停止しているとき、“BAR”が停止することによりＲＢの入賞が成立することとなる中央の表示窓４Ｃの位置は、“１つ”となる。
【００４４】
図４（２）は、Ｖ型ライン８ａ及びクロスダウンライン８ｂに沿って“BAR−BAR”が並んでいるとき、“BAR”の入賞可能ポジション及び入賞不可能ポジションを示す。入賞可能ポジションとは、停止ボタンを操作したタイミングにおけるその入賞成立を示す図柄組合せを構成する図柄の表示窓に対する相対的な位置であって、必ず入賞が成立することとなる位置を示す。入賞不可能ポジションとは、停止ボタンを操作したタイミングにおけるその入賞成立を示す図柄組合せを構成する図柄の表示窓に対する相対的な位置であって、必ず入賞が不成立となる位置を示す。“○”及び“×”は、“BAR”の入賞可能ポジション及び入賞不可能ポジションを示す。
【００４５】
前述のように、滑りコマ数は、最大“４コマ”であることから右の表示窓４Ｒの下段からその表示窓４Ｒの上方“４つ目”までの位置が入賞可能ポジションとなる。つまり、この“７個”の入賞可能ポジションのいずれかの位置に“BAR”が位置しているとき、ＲＢの入賞が成立することとなる。なお、右の表示窓４Ｒの上方“３つ目”及び“４つ目”に位置する図柄をその表示窓４Ｒの下段までひきこむことはできないが、上段に引き込むことはできる。
【００４６】
ここで、図２に示すように、右のリール３Ｒ上に表された“BAR”と“BAR”との間には、“６個”の図柄が配置されている。すなわち、右のリール３Ｒ上に連続して配置された“７個”の図柄には、必ず“BAR”が１つ含まれていることなる。従って、図４（２）に示す入賞可能ポジションのいずれかの位置に“BAR”が配置されているので、停止操作のタイミングに拘らずＲＢの入賞成立を実現することができる。
【００４７】
また、左のリール３Ｌに表された“BAR”と“BAR”との間には、右のリール３Ｒと同様に“６個”の図柄が配置されている。そして、左の表示窓４Ｌに表された入賞ラインは、右の表示窓４Ｒのものと対称となっている。従って、中央及び右のリール３Ｃ，３Ｒが停止し、Ｖ型ライン８ａ及びクロスアップライン８ｄ、又はクロスダウンライン８ｂ及び山型ライン８ｅに沿って“BAR−BAR”が並んでいるとき、左の停止ボタン７Ｌのタイミングに拘らずＲＢの入賞が成立することとなる。
【００４８】
また、中央のリール３Ｃには、“５個”の“BAR”が３個又は４個の図柄を挟んで配置されているので、中央の停止ボタン７Ｃの停止操作のタイミングに拘らず表示窓４Ｃの中段に“BAR”を停止表示させることができる。
【００４９】
従って、実施例の遊技機では、ＲＢに内部当選したとき、停止順序、及び停止操作のタイミングに拘らずＲＢの入賞成立を実現することができる。
【００５０】
図５は、ＢＥＴ数が“３”であり、各遊技状態において内部当選役を決定する際（後述の図１０のＳ１４）に使用する確率抽選テーブルを示す。
【００５１】
確率抽選テーブルには、各入賞役毎に内部当選となる乱数値の範囲が示されている。各入賞役に対して乱数値の範囲が示されていない欄に対応する遊技状態では、その入賞役に内部当選しないことを示す。例えば、ＲＢは、一般遊技状態において内部当選するが、ＲＢ遊技状態では内部当選しない。一般遊技状態では、乱数の抽出範囲“0”〜“16383”のうち、“5294”〜“5391”の範囲内の乱数が抽出された場合にＲＢが内部当選役となる。ＲＢに内部当選する確率は、約“1/167”である。ＲＢ以外の入賞役に内部当選することとなる乱数範囲は、図示のようになる。
【００５２】
図６は、遊技機１における遊技処理動作を制御する主制御回路７１と、主制御回路７１に電気的に接続する周辺装置（アクチュエータ）と、主制御回路７１から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置５及びスピーカ２１Ｌ，２１Ｒを制御する副制御回路７２とを含む回路構成を示す。
【００５３】
主制御回路７１は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ３０を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ３０は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うＣＰＵ３１と、記憶手段であるＲＯＭ３２及びＲＡＭ３３を含む。
【００５４】
ＣＰＵ３１には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路３４及び分周器３５と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器３６及びサンプリング回路３７とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ３０内で、すなわちＣＰＵ３１の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器３６及びサンプリング回路３７は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【００５５】
マイクロコンピュータ３０のＲＯＭ３２には、スタートレバー６を操作（スタート操作）する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽選テーブル、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止制御テーブル、副制御回路７２へ送信するための各種制御指令（コマンド）等が格納されている。このコマンドには、「デモ表示コマンド」、「内部当選役コマンド」、「全リール停止コマンド」、「入賞役コマンド」等がある。これらのコマンドについては後で説明する。
【００５６】
図６の回路において、マイクロコンピュータ３０からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各種ランプ（１−ＢＥＴランプ９ａ、２−ＢＥＴランプ９ｂ、最大ＢＥＴランプ９ｃ、ＷＩＮランプ１７）と、各種表示部（払出表示部１８、クレジット表示部１９、ボーナス遊技情報表示部２０）と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路４１の命令により所定枚数のメダルを払出す遊技価値付与手段としてのホッパー（払出しのための駆動部を含む）４０と、リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒを回転駆動するステッピングモータ４９Ｌ，４９Ｃ，４９Ｒとがある。
【００５７】
更に、ステッピングモータ４９Ｌ，４９Ｃ，４９Ｒを駆動制御するモータ駆動回路３９、ホッパー４０を駆動制御するホッパー駆動回路４１、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路４５、及び各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路４８がＩ／Ｏポート３８を介してＣＰＵ３１の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれＣＰＵ３１から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
【００５８】
また、マイクロコンピュータ３０が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ６Ｓ、１−ＢＥＴスイッチ１１、２−ＢＥＴスイッチ１２、最大ＢＥＴスイッチ１３、Ｃ／Ｐスイッチ１４、投入メダルセンサ２２Ｓ、リール停止信号回路４６、リール位置検出回路５０、払出完了信号回路５１がある。これらも、Ｉ／Ｏポート３８を介してＣＰＵ３１に接続されている。
【００５９】
スタートスイッチ６Ｓは、スタートレバー６の操作を検出する。なお、ＣＰＵ３１は、ＢＥＴ数が“３”以外のとき、スタートスイッチ６Ｓの検出信号を有効なものとして扱うことはない。投入メダルセンサ２２Ｓは、メダル投入口２２に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路４６は、各停止ボタン７Ｌ，７Ｃ，７Ｒの操作に応じて停止信号を発生する。リール位置検出回路５０は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒの位置を検出するための信号をＣＰＵ３１へ供給する。払出完了信号回路５１は、メダル検出部４０Ｓの計数値（ホッパー４０から払出されたメダルの枚数）が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
【００６０】
図６の回路において、乱数発生器３６は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路３７は、スタートレバー６が操作された後の適宜のタイミングで１個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及びＲＯＭ３２内に格納されている確率抽選テーブルに基づいて、複数の内部当選役のいずれかが決定される。内部当選役が決定された後、「停止制御テーブル」を選択するために再び乱数のサンプリングが行われる。
【００６１】
リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒの回転が開始された後、ステッピングモータ４９Ｌ，４９Ｃ，４９Ｒの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はＲＡＭ３３の所定エリアに書き込まれる。リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路５０を介してＣＰＵ３１に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、ＲＡＭ３３で計数されている駆動パルスの計数値が“０”にクリアされる。これにより、ＲＡＭ３３内には、各リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【００６２】
上記のようなリール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブルが、ＲＯＭ３２内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
【００６３】
更に、ＲＯＭ３２内には、入賞図柄組合せテーブルが格納されている。この入賞図柄組合せテーブルでは、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表わす入賞判定コードとが対応づけられている。上記の入賞図柄組合せテーブルは、左のリール３Ｌ,中央のリール３Ｃ,右のリール３Ｒの停止制御時、及び全リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。
【００６４】
上記乱数サンプリングに基づく抽選処理（確率抽選処理）により内部当選した場合には、ＣＰＵ３１は、遊技者が停止ボタン７Ｌ，７Ｃ，７Ｒを操作したタイミングでリール停止信号回路４６から送られる操作信号、及び選択された「停止制御テーブル」に基づいて、リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒを停止制御する信号をモータ駆動回路３９に送る。
【００６５】
内部当選した入賞役の入賞成立を示す停止態様となれば、ＣＰＵ３１は、払出し指令信号をホッパー駆動回路４１に供給してホッパー４０から所定個数のメダルの払出しを行う。その際、メダル検出部４０Ｓは、ホッパー４０から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がＣＰＵ３１に入力される。これにより、ＣＰＵ３１は、ホッパー駆動回路４１を介してホッパー４０の駆動を停止し、「メダルの払出し処理」を終了する。
【００６６】
図７のブロック図は、副制御回路７２の構成を示す。副制御回路７２は、主制御回路７１からの制御指令（コマンド）に基づいて液晶表示装置５の表示制御及びスピーカ２１Ｌ，２１Ｒからの音の出力制御を行う。この副制御回路７２は、主制御回路７１を構成する回路基板とは別の回路基板上に構成され、マイクロコンピュータ（以下「サブマイクロコンピュータ」という）７３を主たる構成要素とし、液晶表示装置５の表示制御手段としての画像制御回路８１、スピーカ２１Ｌ，２１Ｒにより出音される音を制御する音源ＩＣ７８、及び増幅器としてのパワーアンプ７９で構成されている。
【００６７】
サブマイクロコンピュータ７３は、主制御回路７１から送信された制御指令に従って制御動作を行うサブＣＰＵ７４と、記憶手段としてのプログラムＲＯＭ７５と、ワークＲＡＭ７６とを含む。副制御回路７２は、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、サブＣＰＵ７４の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。プログラムＲＯＭ７５は、サブＣＰＵ７４で実行する制御プログラムを格納する。ワークＲＡＭ７６は、上記制御プログラムをサブＣＰＵ７４で実行するときの一時記憶手段として構成される。
【００６８】
画像制御回路８１は、画像制御ＣＰＵ８２、画像制御ワークＲＡＭ８３、画像制御プログラムＲＯＭ８４、画像ＲＯＭ８６、ビデオＲＡＭ８７及び画像制御ＩＣ８８で構成される。画像制御ＣＰＵ８２は、サブマイクロコンピュータ７３で設定されたパラメータに基き、画像制御プログラムＲＯＭ８４内に格納する画像制御プログラムに従って液晶表示装置５での表示内容を決定する。画像制御プログラムＲＯＭ８４は、液晶表示装置５での表示に関する画像制御プログラムや各種選択テーブルを格納する。画像制御ワークＲＡＭ８３は、上記画像制御プログラムを画像制御ＣＰＵ８２で実行するときの一時記憶手段として構成される。画像制御ＩＣ８８は、画像制御ＣＰＵ８２で決定された表示内容に応じた画像を形成し、液晶表示装置５に出力する。画像ＲＯＭ８６は、画像を形成するためのドットデータを格納する。ビデオＲＡＭ８７は、画像制御ＩＣ８８で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
【００６９】
次に、図８を参照して内部当選役がＲＢであるゲームにおいて使用される停止制御テーブルについて説明する。
【００７０】
「停止制御テーブル」には、各リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒの「停止操作位置」と「停止制御位置」とが示されている。「停止操作位置」は、各リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒに対応して設けられた停止ボタン７Ｌ，７Ｃ，７Ｒが操作されたとき、センターライン８ｃに位置していた図柄のコードナンバーを表わす。「停止制御位置」とは、停止操作が行われたリールが停止したとき、センターライン８ｃの位置に停止表示される図柄のコードナンバーを表わす。なお、この停止制御テーブルでは、「滑りコマ数」を最大“４コマ”としている。
【００７１】
図８において、左のリール３Ｌの「停止制御位置」は、コードナンバー“０１”，“０６”，“０８”，“１３”，“１５”又は“２０”のいずれかである。図２に示す図柄列において、これらに対応する図柄の隣には、“BAR”が配置されている。従って、ＲＢに内部当選したとき、左の表示窓４Ｌの上段又は下段に必ず“BAR”が停止表示されることとなる。
【００７２】
図８において、中央のリール３Ｃの「停止制御位置」は、コードナンバー“０４”，“０８”，“１２”，“１６”又は“２１”のいずれかである。図２に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“BAR”である。従って、ＲＢに内部当選したとき、中央の表示窓４Ｃの中段に必ず“BAR”が停止表示されることとなる。
【００７３】
図８において、右のリール３Ｒの「停止制御位置」は、コードナンバー“０１”，“０６”，“０８”，“１３”，“１５”又は“２０”のいずれかである。図２に示す図柄列において、これらに対応する図柄の隣には、“BAR”が配置されている。従って、ＲＢに内部当選したとき、右の表示窓４Ｒの上段又は下段に必ず“BAR”が停止表示されることとなる。
【００７４】
以上のように、ＲＢに内部当選したとき、停止操作のタイミング及び停止順序に拘らず、Ｖ型ライン８ａ、クロスダウンライン８ｂ、クロスアップライン８ｄ、又は山型ライン８ｅに沿って“BAR−BAR−BAR”が並び、ＲＢの入賞成立が実現することとなる。このため、特に初心者は、安心して遊技を進めることができる。
【００７５】
次に、主制御回路７１のＣＰＵ３１の制御動作について、図９〜図１１に示すメインフローチャートを参照して説明する。
【００７６】
初めに、ＣＰＵ３１は、遊技開始時の初期化を行う（ステップ［以下、Ｓと表記する］１）。具体的には、ＲＡＭ３３の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。続いてゲーム終了時のＲＡＭ３３の記憶内容を消去する（Ｓ２）。具体的には、前回のゲームに使用されたＲＡＭ３３の書き込み可能エリアのデータの消去、ＲＡＭ３３の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行う。次に、前回のゲーム終了後、すなわち全リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒ停止後から３０秒経過したか否かを判別する（Ｓ３）。この判別が“ＹＥＳ”であれば、副制御回路７２に対し、「デモ画像」の表示を要求する「デモ表示コマンド」を送信する（Ｓ４）。
【００７７】
次に、ＣＰＵ３１は、メダルの自動投入の要求があるか、すなわち前回のゲームで再遊技に入賞したか否かを判別する（Ｓ５）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、投入要求分のメダルを自動投入し（Ｓ６）、Ｓ８の処理に移る。Ｓ５の判別が“ＮＯ”のときは、投入メダルセンサ２２Ｓ又はＢＥＴスイッチ１１，１２，１３からの入力があるか否かを判別する（Ｓ７）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ８の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ３の処理に移る。
【００７８】
次に、ＣＰＵ３１は、ＢＥＴ数が“３”の状況においてスタートレバー６の操作に基づくスタートスイッチ６Ｓからの入力があるか否かを判別する（Ｓ８）。この判別が“ＹＥＳ”のときは前回のゲームが開始してから“4.1”秒経過しているか否かを判別し（Ｓ９）、この判別が“ＹＥＳ”のときはＳ１１の処理に移り、“ＮＯ”のときはＳ１０の処理に移る。Ｓ１０の処理では、「ゲーム開始待ち時間消化処理」を行う。具体的には、前回のゲームが開始してから“4.1”秒経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。
【００７９】
次に、ＣＰＵ３１は、リールの回転処理を行い（Ｓ１１）、同時に抽選用の乱数を抽出し（Ｓ１２）、１ゲーム監視用タイマをセットする（Ｓ１３）。Ｓ１２の処理で抽出した乱数は、次に説明する確率抽選処理において使用される。Ｓ１３の処理の１ゲーム監視用タイマには、遊技者の停止ボタンの停止操作によらずに自動的にリールを停止させるための自動停止タイマが含まれる。
【００８０】
図１０のＳ１４の処理では、ＣＰＵ３１は、上記Ｓ１２の処理において抽出した乱数値に基づいて確率抽選処理を行う。この確率抽選処理は、遊技状態に応じて確率抽選テーブルを使用し、乱数値がどの入賞役の乱数値範囲に属するか否かを判別し、内部当選役（成立フラグ）を決定するものである。続いて、ＷＩＮランプ点灯処理を行い（Ｓ１５）、内部当選役の情報を含む「内部当選役コマンド」を副制御回路７２へ送信する（Ｓ１６）。ＷＩＮランプ点灯処理では、内部当選役がＲＢであるとき、ＷＩＮランプ１７を点灯させる。
【００８１】
次に、ＣＰＵ３１は、「メイン側演出選択処理」を行う（Ｓ１７）。この「メイン側演出選択処理」では、副制御回路７２が直接的に制御する液晶表示装置５における演出に関連する事項を決定する。例えば、全てのリールが停止した後に、表示画面５ａ上で継続して行われる演出の時間（以下「演出時間」という）を決定する。続いて、ＣＰＵ３１は、停止ボタンが“オン”かどうかを判別する（Ｓ１８）。具体的には、いずれかの停止ボタンが操作されたかどうかを判別する。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ２０の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１９の処理に移る。Ｓ１９の処理では、自動停止タイマの値が“０”であるか否かを判別し、この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ２０の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１８の処理に移る。
【００８２】
Ｓ２０の処理では、ＣＰＵ３１は、遊技状態、内部当選役、停止順序等に基づいて停止制御テーブルを選択する。続いて、停止制御テーブル及び停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定する（Ｓ２１）。続いて、滑りコマ数分、停止操作された停止ボタンに対応するリールを回転させてから停止させる（Ｓ２２）。ここで、「滑りコマ数」は、遊技者の遊技操作の技量を反映した指標の一例であり、停止ボタンが操作された後、リールが停止するまでの間に移動した図柄の数を示す。また、「滑りコマ数」は、停止ボタンが操作されたとき、所定の入賞ラインに位置していた図柄のコードナンバーと、実際にリールが停止したときに、その入賞ラインに停止した図柄のコードナンバーとの差の絶対値により表わされる。この「滑りコマ数」は、「引き込み数」と称されることもある。
【００８３】
Ｓ２３の処理では、ＣＰＵ３１は、全てのリールが停止したかどうかを判別し、この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ２４の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１８の処理に移る。Ｓ２４の処理では、全てのリールが停止したことを示す「全リール停止コマンド」を送信し、図１１のＳ２５の処理に移る。
【００８４】
図１１のＳ２５の処理では、ＣＰＵ３１は入賞検索を行う。入賞検索とは、表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒの図柄の停止態様に基づいて入賞役を識別するための入賞フラグをセットすることである。具体的には、センターライン８ｃに沿って並ぶ図柄のコードナンバー及び入賞判定テーブルに基づいて入賞役を識別する。続いて、入賞フラグが正常であるか否かを判別する（Ｓ２６）。この判別が“ＮＯ”のときはイリーガルエラーの表示を行う（Ｓ２７）。この場合、遊技は中止となる。Ｓ２６の判別が“ＹＥＳ”のときは、遊技状態に応じてメダルのクレジット、又は払出しを行う（Ｓ２８）。続いて、入賞役及びメダルの払出し枚数を示す「入賞役コマンド」を送信し（Ｓ２９）、「ロック時間処理」を行う（Ｓ３０）。この「ロック時間処理」では、全リールが停止した後、「演出時間」が経過するまでの間、次のゲームを開始するための操作を無効とする。具体的には、スタートレバー６の操作を無効とする。続いて、ＣＰＵ３１は、一のゲームが終了したことを示す「１ゲーム終了コマンド」を送信する（Ｓ３１）。
【００８５】
次に、現在の遊技状態がＲＢ遊技状態であるか否かを判別する（Ｓ３２）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、ＲＢの「遊技数チェック処理」を行う（Ｓ３３）。この「遊技数チェック処理」では、ＲＢ遊技状態における入賞回数及びゲーム回数をチェックする。
【００８６】
次に、ＲＢ遊技状態の終了時であるか否かを判別する（Ｓ３４）。具体的には、ＲＢ遊技状態において入賞回数が８回又はゲーム回数が１２回であるか否かを判別する。Ｓ３４の判別が“ＹＥＳ”のときは、ＲＢ遊技状態の終了時のＲＡＭ３３をクリアする（Ｓ３５）。続いて、「ＲＢ終了コマンド」を副制御回路７２へ送信する（Ｓ３６）。続いて、Ｓ２の処理に移る。
【００８７】
［第２実施例］次に、図１２〜図２２を参照して第２実施例の遊技機について説明する。第２実施例の遊技機では、ＲＢに内部当選したとき、“６種類”の停止順序のうち、ＲＢの入賞成立が許可される一の停止順序が決定される。すなわち、ＲＢに内部当選したとしても停止順序によってはその入賞成立を実現することができない。ただし、許可された停止順序で停止操作を行った場合、停止操作のタイミングに拘らずＲＢの入賞成立が実現するようになっている。また、第２実施例では、ＲＢに内部当選したとき、その入賞成立が許可された停止順序の報知が行われる「補助期間」が設けられる。補助期間では、例えば表示画面５ａに「左中右」と表示される。「補助期間」以外の期間を以下「通常期間」という。更に、第２実施例では、ＲＢに内部当選した後、ＲＢを内部当選役として保持しない（「持ち越し」は行わない）。すなわち、ＲＢに内部当選したゲームにおいてＲＢの入賞成立が実現しない場合には、再びＲＢに内部当選しなければＲＢの入賞成立を実現することができないようになっている。第２実施例の遊技機の構造、電気回路等も、基本的に第１実施例のものと同じである。ただし、第２実施例のＣＰＵ３１は、図１０に示すＳ１４〜Ｓ２４に示す処理に代えて、後述の図１８の処理を行う。また、図８に示す停止制御テーブルは、第２実施例において「成立用停止制御テーブル」として使用される。
【００８８】
図１２は、ＢＥＴ数が“３”であり、各遊技状態において内部当選役を決定する際（後述の図１８のＳ４１）に使用する確率抽選テーブルを示す。この確率抽選テーブルでは、ＲＢ以外の入賞役に内部当選することとなる乱数範囲は、第１実施例の図５の乱数範囲と同じである。ＲＢに内部当選することとなる乱数範囲は、“0”〜“16383”のうち、“5294”〜“5878”である。ＲＢに内部当選する確率は、約“1/28”である。ここで、第２実施例では、ＲＢに内部当選したとき、ＲＢの入賞成立が許可される一の停止順序が決定される。従って、ＲＢに内部当選したとき、“1/6”の確率でＲＢの入賞成立を実現することができる。ＲＢは、内部当選役として持ち越されないことから、ＲＢに内部当選する確率及び停止順序を考慮したＲＢの入賞が成立する確率は、約“1/168（1/28×1/6）”となる。この確率は、第１実施例においてＲＢに内部当選する確率に等しいものである。
【００８９】
次に、図１３を参照してテーブル番号と、停止順序と、ＲＢの入賞の成否との関係について説明する。
【００９０】
テーブル番号には、“１”〜“６”の“６種類”がある。後述の図１８のＳ４４の処理では、ＲＢに内部当選したとき、テーブル番号として“１”〜“６”のいずれかが選択される。テーブル番号毎にＲＢの入賞が成立することとなる停止順序が定められている。すなわち、テーブル番号の決定によりＲＢの図柄組合せが入賞ラインに沿って許可されるか否かが決定される。
【００９１】
図１３に示すように、テーブル番号が“１”であるとき、停止順序として「左中右」で停止操作を行うことによりＲＢの入賞が成立することとなる。つまり、テーブル番号として“１”が選択されている状況において、「左中右」で停止操作を行うことによりＲＢの入賞成立が許可されることとなる。他方、「左中右」以外の停止順序で停止操作を行うことにより、ＲＢの入賞成立が不許可となり、その入賞が不成立となる。同様に、テーブル番号が“２”、“３”、“４”、“５”又は“６”の場合には、各々「左右中」、「中左右」、「中右左」、「右左中」、又は「右中左」で停止操作を行うことによりＲＢの入賞成立を実現することができる。テーブル番号及び停止順序に基づくリール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒの停止制御については、後で図１９を参照して説明する。
【００９２】
次に、図１４を参照して各ゲームにおける内部当選役及びその入賞の成否に基づく遊技状態の変化、ＷＩＮランプ１７の状態、補助期間を発生又は終了させるか否かの抽選を行うタイミング、補助期間と通常期間との間の変化、及びＲＢの入賞成立が実現することとなる「停止順序」の報知の有無について説明する。なお、補助期間を発生又は終了させるか否かの抽選については、後で図２１を参照して説明する。
【００９３】
ゲーム（１）では、通常期間の一般遊技状態において「再遊技」に内部当選し、その入賞が成立している。このゲームの開始時において補助期間を発生させるか否かの抽選において、補助期間の発生に不当選となっている。
【００９４】
ゲーム（２）では、ＲＢに内部当選している。このゲーム（２）は、補助期間ではないことからＲＢの入賞成立を実現するための停止順序は報知されず、ＲＢの入賞が不成立となっている。ここで、前述のように内部当選役としてのＲＢは、ゲーム（２）以降において保持されることはない。なお、第２実施例では、ＲＢに内部当選したゲームでは、補助期間の発生及び終了の抽選を行わない（後述の図２１のＳ８３の判別が“ＹＥＳ”）ようにしている。
【００９５】
ゲーム（３）では、内部当選役は、「なし（はずれ）」となっている。このゲームの開始時において補助期間を発生させるか否かの抽選において、補助期間の発生に当選しているので補助期間が発生している。
【００９６】
ゲーム（４）では、「再遊技」に内部当選し、その入賞が成立している。このゲームの開始時において補助期間を終了させるか否かの抽選において、補助期間の終了に当選しているので補助期間が終了し通常期間となっている。
【００９７】
ゲーム（５）では、「ベルの小役」に内部当選し、その入賞が成立している。このゲームの開始時において補助期間を発生させるか否かの抽選において、補助期間の発生に不当選となっている。
【００９８】
ゲーム（６）では、「再遊技」に内部当選し、その入賞が成立している。このゲームの開始時において補助期間を発生させるか否かの抽選において、補助期間の発生に当選しているので補助期間が発生している。
【００９９】
ゲーム（７）では、内部当選役は、「なし（はずれ）」となっている。このゲームの開始時において補助期間を終了させるか否かの抽選において、補助期間の終了に不当選となっているので補助期間が継続している。
【０１００】
ゲーム（８）では、再びＲＢに内部当選している。このゲーム（８）は、補助期間であることからＲＢの入賞成立を実現するための停止順序が報知されＲＢの入賞が成立している。ＲＢの入賞が成立することにより遊技状態がＲＢ遊技状態へ変化すると共に、補助期間が終了している。
【０１０１】
次に、図１５を参照して内部当選役がＲＢ、テーブル番号が“１”における停止順序に対応したリール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒの停止態様について説明する。ここで、図中の「適当押し」とは、「目押し」を行わないリールの停止操作のことである。また、図１５では、表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒ内に停止表示された図柄のうち、“BAR”以外の図柄の表示を省略している。
【０１０２】
図１５（１）に示す全リールの回転時において、「左中右」の停止順序及び「適当押し」により停止操作を行うことにより、図１５（２）に示すように、Ｖ型ライン８ａに沿って“BAR−BAR−BAR”が並びＲＢの入賞が成立することとなる。ここで、図１５（２）に示すリールの停止態様は、コードナンバー“０２”〜“０６”、“０９”〜“１３”又は“１６”〜“２０”の図柄がセンターライン８ｃに位置しているタイミングで右及び左のリール３Ｌ，３Ｒが停止操作されたときの停止態様である。上記コードナンバーに対応する図柄以外の図柄がセンターライン８ｃに位置しているタイミングで停止操作が行われた場合には、クロスダウンライン８ｂ、クロスアップライン８ｄ、又は山型ライン８ｅに沿って“BAR−BAR−BAR”が並びＲＢの入賞が成立することとなる。より具体的には、図８に示す成立用停止制御テーブルに従って、いずれかの入賞ラインに沿って“BAR−BAR−BAR”が並ぶこととなる。
【０１０３】
図１５（１）に示す全リールの回転時において、「左右中」又は「中押し」の停止順序、及び「適当押し」により停止操作を行うことにより、図１５（３）に示すように、左及び中央の表示窓４Ｌ，４Ｃ内においてＶ型ライン８ａ及びクロスダウンライン８ｂに沿って“BAR−BAR”が並ぶ。右の表示窓４Ｒには、“BAR”が停止表示されずにＲＢの入賞が不成立となる。ここで、図１５（３）に示すリールの停止態様は一例であり、基本的に後述の図１６に示す停止制御テーブルに従った停止態様となる。
【０１０４】
図１５（１）に示す全リールの回転時において、「逆押し」の停止順序及び「適当押し」により停止操作を行うことにより、図１５（４）に示すように、中央及び右の表示窓４Ｃ，４Ｒ内においてＶ型ライン８ａ及びクロスアップライン８ｄに沿って“BAR−BAR”が並ぶ。左の表示窓４Ｌには、“BAR”が停止表示されずにＲＢの入賞が不成立となる。ここで、図１５（４）に示すリールの停止態様は一例であり、基本的に後述の図１７に示す停止制御テーブルに従った停止態様となる。
【０１０５】
次に、図１６及び図１７を参照して第２実施例のリールの停止制御に使用される停止制御テーブルについて説明する。ここで、前述のように図８に示す停止制御テーブルは、成立用停止制御テーブルとして使用される。
【０１０６】
図１６は、順押し・中押し不成立用停止制御テーブルを示す。このテーブルは、ＲＢに内部当選した後、“BAR−BAR−BAR”が有効ラインに沿って並ばないようにリールを停止制御する際に使用される。ここで、左のリール３Ｌ及び中央のリール３Ｃの停止操作位置に対する停止制御位置は、図８に示すものと同じである。
【０１０７】
図１６において、右のリール３Ｒの「停止制御位置」は、コードナンバー“０２”，“０３”，“０４”，“０５”，“０９”，“１０”，“１１”，“１２”，“１６”，“１７”，“１８”又は“１９”のいずれかである。図２に示す図柄列において、これらに対応する図柄の隣に“BAR”は配置されていない。従って、図１６に示す順押し・中押し不成立用停止制御テーブルが各リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒの停止制御に使用された場合には、図１５（３）に示すようにＲＢの入賞は不成立となる。
【０１０８】
図１７は、逆押し不成立用停止制御テーブルを示す。このテーブルは、ＲＢに内部当選した後、“BAR−BAR−BAR”が有効ラインに沿って並ばないようにリールを停止制御する際に使用される。ここで、中央のリール３Ｃ及び右のリール３Ｒの停止操作位置に対する停止制御位置は、図８に示すものと同じである。
【０１０９】
図１７において、左のリール３Ｌの「停止制御位置」は、コードナンバー“０２”，“０３”，“０４”，“０５”，“０９”，“１０”，“１１”，“１２”，“１６”，“１７”，“１８”又は“１９”のいずれかである。図２に示す図柄列において、これらに対応する図柄の隣に“BAR”は配置されていない。従って、図１７に示す逆押し不成立用停止制御テーブルが各リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒの停止制御に使用された場合には、図１５（４）に示すようにＲＢの入賞は不成立となる。
【０１１０】
次に、図１８を参照して第２実施例のメインフローチャートについて説明する。第２実施例では、第１実施例のメインフローチャート（図９〜図１１）のうち、図１０に示す部分に代えて図１８に示す処理を行う。
【０１１１】
図９のＳ１３の処理の後、ＣＰＵ３１は、Ｓ１２の処理において抽出した乱数値に基づいて確率抽選処理を行う（Ｓ４１）。続いて、「ＷＩＮランプ点灯処理」を行い（Ｓ４２）、「内部当選役コマンド」を副制御回路７２へ送信する（Ｓ４３）。次に、リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒの停止制御に使用するテーブル番号を決定する（Ｓ４４）。具体的には、テーブル番号“１”〜“６”の各々に、予め乱数範囲が割り当てられている。“０”〜“１２７”の範囲から抽出した乱数値が、いずれのテーブル番号の乱数範囲に含まれているかどうかを判別し、テーブル番号を決定する。なお、実施例では、テーブル番号“１”〜“６”は、夫々等しい確率で決定されるようになっている。
【０１１２】
続いて、Ｓ４４の処理で決定されたテーブル番号の情報を含む「テーブル番号コマンド」を副制御回路７２へ送信し（Ｓ４５）、「メイン側演出選択処理」を行う（Ｓ４６）。続いて、ＣＰＵ３１は、停止ボタンが“オン”かどうかを判別する（Ｓ４７）。具体的には、いずれかの停止ボタンが操作されたかどうかを判別する。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ４９の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ４８の処理に移る。Ｓ４８の処理では、自動停止タイマの値が“０”であるか否かを判別し、この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ４９の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ４７の処理に移る。
【０１１３】
Ｓ４９の処理では、ＣＰＵ３１は、後で図１９を参照して説明する滑りコマ数決定処理を行う。続いて、滑りコマ数分、停止操作された停止ボタンに対応するリールを回転させてから停止させる（Ｓ５０）。続いて、全てのリールが停止したかどうかを判別し（Ｓ５１）、この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ５２の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ４７の処理に移る。Ｓ５２の処理では、全てのリールが停止したことを示す「全リール停止コマンド」を送信し、図１１のＳ２５の処理に移る。
【０１１４】
次に、図１９を参照して、主制御回路７１の滑りコマ数決定処理について説明する。
【０１１５】
初めに、ＣＰＵ３１は、現在の遊技状態が一般遊技状態であるか否かを判別する（Ｓ６１）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ６２の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ６３の処理に移る。Ｓ６２の処理では、内部当選役が「ＲＢ」であるか否かを判別する。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ６４の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ６３の処理に移る。Ｓ６３の処理では、内部当選役、遊技状態、停止順序、停止操作位置等に基づいて滑りコマ数を決定する。
【０１１６】
一般遊技状態で「ＲＢ」に内部当選した場合には、Ｓ６４の処理において、図１８のＳ４７の停止操作が第１停止操作であるか否かを判別する。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ６５の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ７０の処理に移る。Ｓ６５の処理では、図１８のＳ４４の処理で決定したテーブル番号、及び第１停止操作が行われた停止ボタンに基づいて「ＲＢ」の入賞成立の可能性があるかどうかを判別する。例えば、テーブル番号として“１”が選択されている場合、第１停止操作として左の停止ボタン７Ｌが操作された場合には、Ｓ６５の判別は、“ＹＥＳ”となる。他方、第１停止操作として中央又は右の停止ボタン７Ｌ、７Ｃが操作された場合には、Ｓ６５の判別は、“ＮＯ”となる。Ｓ６５の判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ６６の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ６７の処理に移る。
【０１１７】
Ｓ６６の処理では、成立用停止制御テーブル（図８）、操作された停止ボタンに対応するリール、及び停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定する。例えば、左の停止ボタンが操作され、停止操作位置が“０２”であるとき、滑りコマ数は、“４”と決定される。ここで、成立用停止制御テーブルを使用して停止制御を行うのは、Ｓ６５の判別が“ＹＥＳ”であり、有効ラインに沿って“BAR−BAR−BAR”が並ぶ可能性があるためである。なお、有効ラインに沿って“BAR−BAR−BAR”が並ぶか否かが確定するのは、第２停止操作が行われたときである。従って、後述のように、Ｓ６６の処理の後、不成立用停止制御テーブル（図１６、図１７）が使用される場合がある。
【０１１８】
Ｓ６７の処理では、第１停止操作により、順押し又は中押しが行われたかどうかを判別する。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ６８の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ６９の処理に移る。Ｓ６８の処理では、順押し・中押し不成立用の停止制御テーブル（図１６）、操作された停止ボタンに対応するリール、及び停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定する。ここで、図１６に示す停止制御テーブルでは、左の表示窓４Ｌの上段又は下段、及び中央の表示窓４Ｃの中段に“BAR”が停止するようになっている。従って、第１停止操作によりＲＢの入賞成立の可能性がない場合（Ｓ６５の判別が“ＮＯ”）であっても、有効ラインに沿って“BAR−BAR−BAR”が並ぶことに対する遊技者の期待感を保つことができる。
【０１１９】
Ｓ６９の処理では、逆押し不成立用停止制御テーブル（図１７）、操作された停止ボタンに対応するリール、及び停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定する。ここで、図１７に示す停止制御テーブルでは、右の表示窓４Ｒの上段又は下段に“BAR”が停止するようになっている。従って、Ｓ６８の場合と同様に、第１停止操作によりＲＢの入賞成立の可能性がない場合であっても、有効ラインに沿って“BAR−BAR−BAR”が並ぶことに対する遊技者の期待感を保つことができる。
【０１２０】
図１８のＳ４７の操作が第１停止操作でない場合（Ｓ６４の判別が“ＮＯ”）、すなわち第２又は第３停止操作の場合には、Ｓ７０の処理において、「ＲＢ」の入賞成立が確定しているかどうかを判別する。「ＲＢ」の入賞成立が確定している場合とは、Ｓ６５の判別が“ＹＥＳ”であり、且つテーブル番号が“１”又は“６”で、第２停止操作として左の停止ボタン７Ｌが操作された場合、テーブル番号が“２”又は“４”で、第２停止操作として中央の停止ボタン７Ｃが操作された場合、又はテーブル番号が“３”又は“５”で、第２停止操作として右の停止ボタン７Ｒが操作された場合である。Ｓ７０の判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ６６の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ６７の処理に移る。
【０１２１】
次に、図２０を参照して「補助期間」を発生又は終了させるために使用される抽選テーブルを示す。この抽選テーブルは、プログラムＲＯＭ７５に格納されている。
【０１２２】
図２０（１）は、補助期間発生用抽選テーブルを示す。この抽選テーブルは、「通常期間」において、乱数抽出に基づいて「補助期間」を発生させるか否かを決定するために使用される。“0”〜“16383”の範囲から抽出した乱数値が“0”〜“163”の範囲内のものであれば「当選」となり、「補助期間」が発生する。乱数値が“164”〜“16383”の範囲内のものであれば「はずれ」となり、「補助期間」は発生せず、「通常期間」が維持される。補助期間発生用テーブルは、後述の図２１のＳ８６の処理において使用される。
【０１２３】
図２０（２）は、補助期間終了用抽選テーブルを示す。この抽選テーブルは、「補助期間」において、乱数抽出に基づいて「補助期間」を終了させるか否かを決定するために使用される。“0”〜“16383”の範囲から抽出した乱数値が“0”〜“81”の範囲内のものであれば「当選」となり、「補助期間」が終了する。乱数値が“82”〜“16383”の範囲内のものであれば「はずれ」となり、「補助期間」が継続する。補助期間終了用テーブルは、後述の図２１のＳ８９の処理において使用される。
【０１２４】
次に、図２１を参照して副制御回路７２の「補助期間選択処理」について説明する。
【０１２５】
初めに、サブＣＰＵ７４は、現在の遊技状態が一般遊技状態であるか否かを判別する（Ｓ８１）。具体的には、「入賞役コマンド」及び「ＲＢ終了コマンド」に基づいて遊技状態を判別する。この判別が“ＹＥＳ”のときは、「内部当選役コマンド」を受信したか否かを判別する（Ｓ８２）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ８３の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ８１の処理に移る。Ｓ８３の処理では、内部当選役がＲＢであるか否かを判別する。この判別が“ＮＯ”のときは、“0”〜“16383”の範囲から乱数を抽出し（Ｓ８４）、Ｓ８５の処理に移り、“ＹＥＳ”のときは、Ｓ８１の処理に移る。
【０１２６】
Ｓ８５の処理では、補助期間作動フラグがセットされているか否かを判別する。補助期間期間フラグとは、現在補助期間であるか否かを識別するために用いられる。このフラグがセットされているとき、補助期間であり、セットされていないとき、通常期間である。フラグをセットするとは、“１”を示す情報を所定の記憶領域に格納することをいう。また、フラグをクリアするとは、“０”を示す情報を所定の記憶領域に格納することをいう。Ｓ８５の判別が“ＮＯ”のときは、Ｓ８６の処理に移り、“ＹＥＳ”のときは、Ｓ８９の処理に移る。
【０１２７】
Ｓ８６の処理では、現在通常期間であることから補助期間発生用抽選テーブル（図２０（１））をセットし、発生に当選であるか否かを判別する（Ｓ８７）。具体的には、抽出した乱数値が“0”〜“163”の範囲内のものであれば当選と判別する。Ｓ８７の判別が“ＹＥＳ”のときは、「補助期間作動フラグ」をセットし（Ｓ８８）、Ｓ８１の処理に移る。Ｓ８７の判別が“ＮＯ”のときは、Ｓ８１の処理に移る。Ｓ８９の処理では、現在補助期間であることから補助期間終了用抽選テーブル（図２０（２））をセットし、終了に当選であるか否かを判別する（Ｓ９０）。具体的には、抽出した乱数値が“0”〜“81”の範囲内のものであれば当選と判別する。Ｓ９０の判別が“ＹＥＳ”のときは、「補助期間作動フラグ」をクリアし（Ｓ９１）、Ｓ８１の処理に移る。Ｓ９０の判別が“ＮＯ”のときは、Ｓ８１の処理に移る。
【０１２８】
次に、図２２を参照してサブＣＰＵ７４の「補助期間作動処理」について説明する。
【０１２９】
初めに、サブＣＰＵ７４は、補助期間作動フラグがセットされているか否か、すなわち現在補助期間であるか否かを判別する（Ｓ１０１）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、内部当選役コマンドに基づいて内部当選役がＲＢであるか否かを判別する（Ｓ１０２）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ１０３の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１０１の処理に移る。Ｓ１０３の処理では、テーブル番号コマンドを受信したか否かを判別する。この判別が“ＹＥＳ”のときは、テーブル番号に基づいて停止ボタン７Ｌ，７Ｃ，７Ｒの停止順序を報知する（Ｓ１０４）。例えば、テーブル番号が“１”であるとき、停止順序として「左中右」を示す上方を表示画面５ａに表示するように画像制御回路７１を制御する。続いて、Ｓ１０１の処理に移る。
【０１３０】
［第３実施例］次に、図２３〜図３７を参照して第３実施例の遊技機について説明する。第３実施例の遊技機では、ＲＢの他、ベルの小役に内部当選したとき、“６種類”の停止順序のうち、その入賞成立が許可される一の停止順序が決定される。「補助期間」では、ＲＢ又はベルの小役の入賞成立が許可された停止順序が報知される。テーブル番号に対応してＲＢ或いはベルの小役の入賞成立が実現する停止順序は、図１３に示すものと同様である。第３実施例の遊技機の構造、電気回路等も、基本的に第２実施例のものと同じである。ただし、第３実施例のＣＰＵ３１及びサブＣＰＵ７４は、図１９、図２１、及び図２２の処理に代えて図３４、図３６、及び図３７の処理を行う。また、第３実施例の遊技機の表示窓の形状、リール上に配置された図柄の種類、及び図柄の配列は、第２実施例のものと異なる。なお、第３実施例においてもＲＢの「持ち越し」は行われない。また、第３実施例の入賞ラインは、第２実施例のものと同様である。
【０１３１】
図２３は、第３実施例の遊技機１の外観を示す斜視図である。パネル表示部２ａに設けられた表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒのうち、中央の表示窓４Ｃの面積が他の表示窓４Ｌ，４Ｒと比べて小さくなっている。具体的には、中央の表示窓４Ｃの面積は、中央のリール３Ｃの変動表示動作が停止しているとき、この表示窓４Ｃ内に全体が表示される図柄の数が実質上一つとなる（表示窓４Ｃ内に全体が表示される図柄が２以上とならない）ように、他の表示窓４Ｌ，４Ｒの面積の約“1/3”の大きさとなっている。また、中央の表示窓４Ｃは、その中心がクロスアップライン８ｄ及びクロスダウンライン８ｂの交点と一致するように設けられている。これは、一のゲームに賭けることが可能な最大のメダル数（一般にＭＡＸＢＥＴと称され、本実施例では、“３枚”）を一のゲームに賭けた場合であっても、有効化された入賞ラインの全てが中央の表示窓４Ｃを通る。そして、中央のリール３Ｃに表された図柄のうち、この表示窓４Ｃ内に停止表示された一つの図柄のみが入賞成立を示す図柄組合せを構成する図柄として有効なものとなることを意味する。
【０１３２】
第３実施例では、一般に各表示窓の上段或いは下段を水平方向に結ぶ入賞ライン、いわいゆる「トップライン」或いは「ボトムライン」が設けられていない。また、中央の表示窓４Ｃの面積が小さくなっているので、仮に「トップライン」或いは「ボトムライン」を設けたとしても、これらのラインは、中央の表示窓４Ｃ上を通ることはない。従って、中央の表示窓４Ｃの面積を小さくすることにより、一般に「トップライン」或いは「ボトムライン」が設けられている位置に沿って入賞成立を示す図柄組合せが並ぶことがなく、遊技者が入賞成立と間違うことがない。
【０１３３】
図２４は、各リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒに表わされた複数種類の図柄が２１個配列された図柄列を示している。各リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒ上には、“BAR（図柄９１）”、“ベル（図柄９２）”、“チェリー（図柄９４）”、“Replay（図柄９５）”及び“ブランク（図柄９６）”の図柄で構成される図柄列が表わされている。なお、“ブランク（図柄９６）”は、入賞成立を示す図柄組合せを構成するものではない。各リール３Ｌ，３Ｃ，３Ｒは、図柄列が図２４の矢印方向に移動するように回転駆動される。
【０１３４】
左のリール３Ｌ及び右のリール３Ｒには、各々３個の“BAR”が６個の図柄を挟んで（６個の図柄間隔で）配置されている。中央のリール３Ｃには、６個の“BAR”が３個又は０個の図柄を挟んで配置されている。
【０１３５】
図２５は、ＢＥＴ数に応じて有効化される入賞ラインを示す。
【０１３６】
図２５（１）に示すように、ＢＥＴ数が“１”のとき、センターライン８ｃが有効化される。図２５（２）に示すように、ＢＥＴ数が“２”のとき、小Ｖライン８ａ及び小山ライン８ｅが有効化される。図２５（３）に示すように、ＢＥＴ数が“３”のとき、クロスダウンライン８ｂ及びクロスアップライン８ｄが有効化される。なお、ＢＥＴ数が“２”のとき、センターライン８ｃは、有効化された状態にある。また、ＢＥＴ数が“３”のとき、全ての入賞ラインが有効化された状態にある。
【０１３７】
図２６は、ＲＢの入賞が成立したときの表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒ内の様子を示す。図２６では、小Ｖライン８ａに沿って“BAR”が並んでいる。また、中央の表示窓４Ｃ内には、“BAR”以外の図柄は表示されていない。
【０１３８】
図２７は、第３実施例における表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒの別の例を示す。右の表示窓４Ｒの面積は、第１実施例のものと同様に左の表示窓４Ｃの面積と比べて大きくなっている。
【０１３９】
次に、図２８〜図３３を参照して停止制御テーブルについて説明する。図２８〜図３０は、内部当選役がＲＢのときに使用する。図３１〜図３３は、内部当選役がベルの小役のときに使用する。
【０１４０】
図２８は、成立用停止制御テーブルを示す。このテーブルを使用すると、第１実施例の図８を使用する場合と同様に、遊技者の停止操作のタイミングに拘らずいずれかの有効ラインに沿って“BAR−BAR−BAR”が並ぶこととなる。成立用停止制御テーブルは、後述の図３４のＳ１１６の処理で使用される。
【０１４１】
図２９は、順押し・中押し不成立用停止制御テーブルを示す。このテーブルを使用すると、第２実施例の図１６を使用する場合と同様に、遊技者の停止操作のタイミングに拘らずＲＢの入賞が不成立となる。順押し・中押し不成立用停止制御テーブルは、後述の図３４のＳ１１８の処理で使用される。
【０１４２】
図３０は、逆押し不成立用停止制御テーブルを示す。このテーブルを使用すると、第２実施例の図１７を使用する場合と同様に、遊技者の停止操作のタイミングに拘らずＲＢの入賞が不成立となる。逆押し不成立用停止制御テーブルは、後述の図３４のＳ１１９の処理で使用される。
【０１４３】
図３１は、成立用停止制御テーブルを示す。このテーブルを使用することにより遊技者の停止操作のタイミングに拘らずいずれかの有効ラインに沿って“ベル−ベル−ベル”が並ぶこととなる。成立用停止制御テーブルは、後述の図３４のＳ１１６の処理で使用される。
【０１４４】
図３２は、順押し・中押し不成立用停止制御テーブルを示す。このテーブルを使用することにより、遊技者の停止操作のタイミングに拘らずベルの小役の入賞が不成立となる。順押し・中押し不成立用停止制御テーブルは、後述の図３４のＳ１１８の処理で使用される。
【０１４５】
図３３は、逆押し不成立用停止制御テーブルを示す。このテーブルを使用することにより、遊技者の停止操作のタイミングに拘らずベルの小役の入賞が不成立となる。逆押し不成立用停止制御テーブルは、後述の図３４のＳ１１９の処理で使用される。
【０１４６】
次に、図３４を参照して、主制御回路７１の滑りコマ数決定処理について説明する。
【０１４７】
初めに、ＣＰＵ３１は、現在の遊技状態が一般遊技状態であるか否かを判別する（Ｓ１１１）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ１１２の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１１３の処理に移る。Ｓ１１２の処理では、内部当選役が「ＲＢ」又は「ベルの小役」であるか否かを判別する。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ１１４の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１１３の処理に移る。Ｓ１１３の処理では、内部当選役、遊技状態、停止順序、停止操作位置等に基づいて滑りコマ数を決定する。
【０１４８】
一般遊技状態で「ＲＢ」又は「ベルの小役」に内部当選した場合には、Ｓ１１４の処理において、図１８のＳ４７の停止操作が第１停止操作であるか否かを判別する。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ１１５の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１２０の処理に移る。Ｓ１１５の処理では、図１８のＳ４４の処理で決定したテーブル番号、及び第１停止操作が行われた停止ボタンに基づいて「ＲＢ」又は「ベルの小役」の入賞成立の可能性があるかどうかを判別する。例えば、テーブル番号として“１”が選択されている場合、第１停止操作として左の停止ボタン７Ｌが操作された場合には、Ｓ１１５の判別は、“ＹＥＳ”となる。他方、第１停止操作として中央又は右の停止ボタン７Ｌ、７Ｃが操作された場合には、Ｓ１１５の判別は、“ＮＯ”となる。Ｓ１１５の判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ１１６の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１１７の処理に移る。
【０１４９】
Ｓ１１６の処理では、内部当選役に応じた成立用停止制御テーブル（図２８又は図３１）、操作された停止ボタンに対応するリール、及び停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定する。ここで、成立用停止制御テーブルを使用して停止制御を行うのは、Ｓ１１５の判別が“ＹＥＳ”であり、有効ラインに沿って“BAR−BAR−BAR”或いは“ベル−ベル−ベル”が並ぶ可能性があるためである。なお、有効ラインに沿って“BAR−BAR−BAR”或いは“ベル−ベル−ベル”が並ぶか否かが確定するのは、第２停止操作が行われたときである。従って、後述のように、Ｓ１１６の処理の後、不成立用停止制御テーブル（図２９，図３０，図３２，図３３）が使用される場合がある。
【０１５０】
Ｓ１１７の処理では、第１停止操作により、順押し又は中押しが行われたかどうかを判別する。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ１１８の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１１９の処理に移る。Ｓ１１８の処理では、内部当選役に応じた順押し・中押し不成立用の停止制御テーブル（図２９又は図３２）、操作された停止ボタンに対応するリール、及び停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定する。Ｓ１１９の処理では、内部当選役に応じた逆押し不成立用停止制御テーブル（図３０又は図３３）、操作された停止ボタンに対応するリール、及び停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定する。
【０１５１】
図１８のＳ４７の操作が第１停止操作でない場合（Ｓ１１４の判別が“ＮＯ”）、すなわち第２又は第３停止操作の場合には、Ｓ１２０の処理において、「ＲＢ」又は「ベルの小役」の入賞成立が確定しているかどうかを判別する。Ｓ１２０の判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ１１６の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１１７の処理に移る。
【０１５２】
次に、図３５を参照して「補助期間」を発生させるために使用される抽選テーブルを示す。この抽選テーブルは、プログラムＲＯＭ７５に格納されている。第３実施例における「補助期間」の発生抽選は、ＲＢの入賞が成立したゲームの終了時（後述の図３６のＳ１３６の判別が“ＹＥＳ”）、又はチェリーの小役に内部当選したとき（後述の図３６のＳ１３８の判別が“ＹＥＳ”）に行う。また、「補助期間」は、ＲＢに内部当選したとき（後述の図３６のＳ１４７の判別が“ＹＥＳ”）に終了する。
【０１５３】
図３５（１）は、補助期間発生用抽選テーブル（ＲＢ）を示す。この抽選テーブルは、ＲＢの入賞が成立したとき、乱数抽出に基づいて「補助期間」を発生させるか否かを決定するために使用される。“0”〜“16383”の範囲から抽出した乱数値が“0”〜“2457”の範囲内のものであれば「当選」となり、「補助期間」が発生する。乱数値が“2458”〜“16383”の範囲内のものであれば「はずれ」となり、「補助期間」は発生せず、「通常期間」が維持される。補助期間発生用テーブルは（ＲＢ）、後述の図３６のＳ１３７の処理において使用される。
【０１５４】
図３５（２）は、補助期間発生用抽選テーブル（チェリー）を示す。この抽選テーブルは、チェリーの小役に内部当選したとき、乱数抽出に基づいて「補助期間」を発生させるか否かを決定するために使用される。“0”〜“16383”の範囲から抽出した乱数値が“0”〜“5406”の範囲内のものであれば「当選」となり、「補助期間」が発生する。乱数値が“5407”〜“16383”の範囲内のものであれば「はずれ」となり、「補助期間」は発生せず、「通常期間」が維持される。補助期間発生用テーブルは（チェリー）、後述の図３６のＳ１３９の処理において使用される。
【０１５５】
次に、図３６を参照して補助期間選択処理について説明する。
【０１５６】
初めに、サブＣＰＵ７４は、遊技状態が一般遊技状態であるか否かを判別する（Ｓ１３１）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、補助期間作動フラグがセットされているか否かを判別する（Ｓ１３２）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ１４５の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１３３の処理に移る。Ｓ１３３の処理では、内部当選役コマンドを受信したか否かを判別する。この判別が“ＹＥＳ”のときは、内部当選役がＲＢであるか否かを判別する（Ｓ１３４）。Ｓ１３４の判別が “ＹＥＳ”のときは、Ｓ１３５の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１３８の処理に移る。
【０１５７】
Ｓ１３５の処理では、入賞役コマンドを受信したか否かを判別する。この判別が“ＹＥＳ”のときは、ＲＢの入賞が成立したか否かを判別する（Ｓ１３６）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ１３７の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１３１の処理に移る。Ｓ１３７の処理では、図３５（１）に示す補助期間発生用抽選テーブル（ＲＢ）をセットし、Ｓ１４０の処理に移る。
【０１５８】
Ｓ１３４の判別が“ＮＯ”のときは、内部当選役がチェリーの小役であるか否かを判別する（Ｓ１３８）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ１３９の処理に移り、“ＮＯ”のときは、１３１の処理に移る。Ｓ１３９の処理では、図３５（２）に示す補助期間発生用抽選テーブル（チェリー）をセットし、Ｓ１４０の処理に移る。
【０１５９】
Ｓ１４０の処理では、“0”〜“16383”の範囲から乱数を抽出する。続いて、補助期間の発生に当選したか否かを判別する（Ｓ１４１）。具体的には、セットされている補助期間発生用抽選テーブル及び乱数値に基づいて判別する。Ｓ１４１の判別が“ＹＥＳ”のときは、補助期間作動フラグをセットし（Ｓ１４２）、Ｓ１３１の処理に移る。Ｓ１４１の判別が“ＮＯ”のときは、Ｓ１３１の処理に移る。
【０１６０】
Ｓ１３２の判別が“ＹＥＳ”のとき、すなわち補助期間であるときは、内部当選役コマンドを受信したか否かを判別する（Ｓ１４５）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、内部当選役がＲＢであるか否かを判別する（Ｓ１４６）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ１４７の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１３１の処理に移る。Ｓ１４７の処理では、全リール停止コマンドを受信したか否か、すなわちゲームが終了したか否かを判別する。この判別が“ＹＥＳ”のときは、補助期間作動フラグをクリアし（Ｓ１４８）、Ｓ１３１の処理に移る。ここで、補助期間においてＲＢに内部当選したゲームでは、その入賞の成否に拘らず補助期間が終了する（Ｓ１４８）。従って、実施例では、補助期間においてＲＢに内部当選したにも拘らず報知された停止順序と異なる順序で停止操作が行われ、ＲＢの入賞が成立しない場合にも補助期間が終了するようになっている。
【０１６１】
次に、図３７を参照してサブＣＰＵ７４の「補助期間作動処理」について説明する。
【０１６２】
初めに、サブＣＰＵ７４は、補助期間作動フラグがセットされているか否か、すなわち現在補助期間であるか否かを判別する（Ｓ１５１）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、内部当選役コマンドに基づいて内部当選役がＲＢ又はベルの小役であるか否かを判別する（Ｓ１５２）。この判別が“ＹＥＳ”のときは、Ｓ１５３の処理に移り、“ＮＯ”のときは、Ｓ１５１の処理に移る。Ｓ１５３の処理では、テーブル番号コマンドを受信したか否かを判別する。この判別が“ＹＥＳ”のときは、テーブル番号に基づいて停止ボタン７Ｌ，７Ｃ，７Ｒの停止順序を報知する（Ｓ１５４）。
【０１６３】
例えば、テーブル番号が“５”であるとき、「スリー、ワン」という音を出力するように音源ＩＣ７８を制御する。ここで、「ワン」は、左の停止ボタン７Ｌ、「ツー」は、中央の停止ボタン７Ｃ、「スリー」は、右の停止ボタン７Ｒと対応することとしている。従って、「スリー、ワン」とは、第１停止操作として右の停止ボタン７Ｒを操作し、第２停止操作として左の停止ボタン７Ｌを操作するべきことを報知している。ここで、テーブル番号コマンドは、ゲームの開始時に送信される（図１８のＳ４７）。従って、ゲームの開始時において、第１停止操作及び第２停止操作において操作するべき停止ボタンの情報が同時に報知される。続いて、Ｓ１５１の処理に移る。
【０１６４】
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
【０１６５】
実施例では、各表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒの上段を通るトップライン、及び各表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒの下段を通るボトムラインを設けないようにしているが、これらを設けるようにしてもよい。また、センターライン８ｃを設けないようにすることができる。
【０１６６】
また、入賞ラインは、実施例のものに限られるものではなく、停止操作のタイミングに拘らずＲＢの入賞を成立させることが可能なものであればよい。例えば、入賞ラインとして、左の表示窓４Ｌの上段、中央の表示窓４Ｃの下段、及び右の表示窓４Ｒの上段を通る入賞ライン（大きなＶ型ライン）を採用することもできる。また、左の表示窓４Ｌの上段、中央の表示窓４Ｃの中段、及び右の表示窓４Ｒの中段を結ぶ入賞ラインを採用することもできる。
【０１６７】
また、実施例では、ＢＥＴ数が“３”の状況においてスタートレバー６が操作されたとき、ゲームが開始するようにしているが、これに限られるものではない。ＢＥＴ数が“１”又は“２”のときにおいてもゲームが開始するようにすることもできる。また、ＢＥＴ数が“１”でセンターライン８ｃが有効化され、ＢＥＴ数が“２”でクロスダウンライン８ｂ、センターライン８ｃ及びクロスアップライン８ｄが有効化され、ＢＥＴ数が“３”で全て（５本）の入賞ラインが有効化されるようにしているが、これに限られるものではない。ＢＥＴ数に応じて有効化される入賞ラインは、任意に定めることができる。この場合、ＢＥＴ数に拘らずＶ型ライン８ａ、クロスダウンライン８ｂ、山型ライン８ｅ、及びクロスアップライン８ｄが有効化されるようにするのが好ましい。また、ＢＥＴ数に拘らず有効化される入賞ラインを遊技者が選択できるようにしてもよい。これにより、初心者は、少なくともＶ型ライン８ａ、クロスダウンライン８ｂ、山型ライン８ｅ、及びクロスアップライン８ｄを有効化することにより安心して遊技を進めることができる。他方、熟練者は、所望の入賞ラインのみを有効化して「目押し」を楽しむことができる。
【０１６８】
また、第１実施例では、ＲＢに内部当選したとき、停止操作のタイミング及び停止順序に拘らずその入賞が成立する。従って、内部当選役としてのＲＢを持ち越すか否かは任意に定めることができる。
【０１６９】
また、実施例では、３つの表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒを用いるようにしているが、これに限られるものではない。３つの表示窓４Ｌ，４Ｃ，４Ｒの仕切りを取り外した一の表示窓を採用することもできる。
【０１７０】
また、実施例では、中央のリール３Ｃ上には、“BAR”は“５個”配置されているが、“４コマ”以内の間隔を空けて“６個”配置するようにしてもよい。
【０１７１】
実施例では、補助期間の発生条件及び終了条件として夫々「乱数抽選において当選したこと」を採用しているが、これに限られるものではない。例えば、（ｈ）乱数抽選において当選したこと、（ｉ）所定の入賞役に内部当選したこと、又は内部当選役がなし（はずれ）であること、（ｊ）所定の入賞役の入賞が成立したこと、（ｋ）所定の内部当選役の入賞が成立しなかったこと、（ｌ）遊技者にとって有利な状況が発生したこと、（ｍ）遊技者にとって有利な状況が終了したことの６つの条件のいずれか一つ又は二以上の可能な組合せを発生条件或いは終了条件として採用し、或いはこれらに別の条件を加えてもよい。
【０１７２】
表１は、上記（ｈ）〜（ｍ）の条件の組合せのうち、補助期間の発生条件又は終了条件として採用することが可能なものを「○」、採用できないものを「×」で示す。
【０１７３】
【表１】
また、ＲＢ遊技状態が終了したことと、上記条件のうち、いずれか一つ又は二以上との可能な組合せを含むものを補助期間の発生条件として採用することができる。
【０１７５】
ここで、補助期間の発生条件又は終了条件として上記条件のうち、いずれか二以上の組合せを採用するとき、各条件が一のゲーム中に成立しない場合であっても、複数のゲームを通じて各条件が成立したとき、発生条件又は終了条件が成立したものとすることができる。この場合、遊技者は、複数のゲームにわたって補助期間の発生について期待することができる。
【０１７６】
また、補助期間の発生条件或いは終了条件として、所定の時刻になったことを採用することもできる。また、補助期間の発生条件として、遊技機に電源が投入されたことを採用することもできる。また、補助期間の終了の条件として、補助期間が発生した後、所定時間（例えば、“10分”）経過したことを採用することもできる。また、補助期間を発生させるか否かを決定するための乱数抽選を一のゲーム毎、又は特定回数のゲーム毎行うようにしてもよい。更に、上記のような発生条件が成立したとき、所定回数（例えば、“50回”）のゲームからなる補助期間を発生させる回数を決定することもできる。また、上記のような発生条件が成立したとき、情報報知を行う回数を決定することもできる。例えば、情報報知を行う回数を“２回”と決定したとき、その決定がされた後のゲームにおいて、最初にＲＢに内部当選したとき、情報報知を行う。そして、次に内部当選したときにも情報報知を行う。その次に内部当選したとき、すなわち“３回目以降”には、情報報知を行わないようにすることもできる。また、設定値に応じて補助期間が発生する度合い、補助期間が継続するゲーム数、情報報知が行われる度合い等を変化させることもできる。
【０１７７】
また、ＲＢの取りこぼしが所定回数に達したとき、これらの持ち越しを行うこともできる。また、ＲＢに内部当選した後、所定回数のゲームが終了した後、ＲＢを内部当選役として持ち越さないようにすることもできる。
【０１７８】
また、上記有利な状況として、例えば、再遊技の入賞が成立し易い状況（いわゆる「高確率再遊技期間」）、基本的に遊技者のタイミングのみに基づいてリールの停止制御が行われる、すなわち停止操作位置と停止制御位置が一致することとなる状況（いわゆる「チャレンジタイム（ＣＴ）」）、「シングルボーナス」の入賞が成立しやすい状況（Ｓ・Ｂ高確率状態）、所定の入賞役に入賞しやすい状況（いわゆる「小役の集中」）であり、或いは差枚数カウンタ、高確率抽選テーブル、及び低確率抽選テーブルを備えたスロットマシンでは、「高確率抽選テーブルが使用される状況」等を採用するようにしてもよい。また、所定の小役（例えば「ベルの小役」）の入賞成立を実現するために必要な情報（例えば、入賞成立を許可された図柄組合せ或いは停止順序）の報知が行われる期間（例えば、いわゆる「スーパータイム」）を採用することもできる。
【０１７９】
また、補助期間の発生条件として、特定期間中（例えば、有利な状況中）における遊技者の遊技操作の技量を反映した獲得度に基づいて補助期間等を発生させることもできる。獲得度として、例えば、遊技者に付与された遊技媒体の計数値を遊技に賭けられた遊技媒体の計数値により除した値、或いは遊技者に付与された遊技媒体の計数値から、遊技に賭けられた遊技媒体の計数値を減じた値を採用することもできる。また、滑りコマ数等の遊技者の技量を反映する指標に基づいて補助期間の発生等を決定することもできる。更に、液晶表示装置等を用いて遊技者に課題を提示し、その課題を解決できたか否かに基づいて補助期間の発生等を決定することもできる。例えば、課題として停止順序に対応した選択肢を有する問題を液晶表示装置に表示する。そして、正答となる選択肢に対応する停止順序で停止操作が行われた場合、補助期間等を発生させることもできる。また、スタートレバー、停止ボタン、及び液晶表示装置を利用して、種々の課題（例えば、シューティングゲーム等のゲームで特定条件を成立させること）を提示することができる。
【０１８０】
また、実施例では、報知手段として液晶表示装置を用いているが、演出用のリール、模型等の動作物（いわゆる「役物」等）、音、光、ＬＥＤドットマトリクス等を用いるようにしてもよい。なお、変動表示手段及び報知手段を一の装置により実現するようにしてもよいし、それぞれを異なる装置により実現するようにしてもよい。例えば、いわゆる「液晶パチスロ」では、液晶表示装置により変動表示手段及び報知手段を実現することができる。
【０１８１】
更に、本実施例のようなスロットマシンの他、パチンコ遊技機等の他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、上述のスロットマシンでの動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、ＣＤ−ＲＯＭ、ＦＤ（フレキシブルディスク）、その他任意の記録媒体を利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】実施例のスロットマシンの斜視図。
【図２】リール上に配列された図柄の例を示す図。
【図３】入賞役と図柄組合せと払出枚数を示す図。
【図４】ＲＢの入賞成立に関連する事項等を示す図。
【図５】確率抽選テーブルを示す図。
【図６】実施例の電気回路の構成を示すブロック図。
【図７】実施例の副制御回路の構成を示すブロック図。
【図８】停止制御テーブルの例を示す図。
【図９】主制御回路のメインフローチャート。
【図１０】図９に続くフローチャート。
【図１１】図１０に続くフローチャート。
【図１２】確率抽選テーブルを示す図。
【図１３】テーブル番号と、停止順序と、ＲＢの入賞の成否との関係を示す図。
【図１４】各ゲームにおける内部当選役等を示すタイミングチャート。
【図１５】停止順序に対応した表示窓内の図柄の停止態様を示す図。
【図１６】停止制御テーブルの例を示す図。
【図１７】停止制御テーブルの例を示す図。
【図１８】第２実施例のメインフローチャートの一部を示す図。
【図１９】滑りコマ数決定処理を示すフローチャート。
【図２０】補助期間抽選テーブルを示す図。
【図２１】補助期間選択処理を示すフローチャート。
【図２２】補助期間作動処理を示すフローチャート。
【図２３】実施例のスロットマシンの斜視図。
【図２４】リール上に配列された図柄の例を示す図。
【図２５】ＢＥＴ数に応じて有効化される入賞ラインを示す図。
【図２６】ＲＢの入賞が成立したときの表示窓の様子を示す図。
【図２７】表示窓の別の例を示す図。
【図２８】停止制御テーブルの例を示す図。
【図２９】停止制御テーブルの例を示す図。
【図３０】停止制御テーブルの例を示す図。
【図３１】停止制御テーブルの例を示す図。
【図３２】停止制御テーブルの例を示す図。
【図３３】停止制御テーブルの例を示す図。
【図３４】滑りコマ数決定処理を示すフローチャート。
【図３５】補助期間発生用抽選テーブルを示す図。
【図３６】補助期間選択処理を示すフローチャート。
【図３７】補助期間作動処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
１…遊技機、２…キャビネット、２ａ…パネル表示部、３Ｌ，３Ｃ，３Ｒ…リール、４Ｌ，４Ｃ，４Ｒ…表示窓、５…液晶表示装置、５ａ…液晶表示画面、６…スタートレバー、７Ｌ，７Ｃ，７Ｒ…停止ボタン、８ａ…Ｖ型ライン、８ｂ…クロスダウンライン、８ｃ…センターライン、８ｄ…クロスアップライン、８ｅ…山型ライン、９ａ…１−ＢＥＴランプ、９ｂ…２−ＢＥＴランプ、９ｃ…最大ＢＥＴランプ、１０…台座部、１１…１−ＢＥＴスイッチ、１２…２−ＢＥＴスイッチ、１３…最大ＢＥＴスイッチ、１４…Ｃ／Ｐスイッチ、１５…メダル払出口、１６…メダル受け部、１７…ＷＩＮランプ、１８…払出表示部、１９…クレジット表示部、２０…ボーナス遊技情報表示部、２１Ｌ，２１Ｒ…スピーカ、２２…メダル投入口、２２Ｓ…投入メダルセンサ、２３…配当表パネル、３０…マイクロコンピュータ、３１…ＣＰＵ、３２…ＲＯＭ、３３…ＲＡＭ、３４…クロックパルス発生回路、３５…分周器、３６…乱数発生器、３７…サンプリング回路、３８…Ｉ／Ｏポート、３９…モータ駆動回路、４０…ホッパー、４１…ホッパー駆動回路、４５…ランプ駆動回路、４６…リール停止信号回路、４８…表示部駆動回路、４９Ｌ，４９Ｃ，４９Ｒ…ステッピングモータ、５０…リール位置検出回路、５１…払出完了信号回路、７１…主制御回路、７２…副制御回路、７３…サブマイクロコンピュータ、７４…サブＣＰＵ、７５…プログラムＲＯＭ、７６…ワークＲＡＭ、７７…ＩＮポート、７８…音源ＩＣ、７９…パワーアンプ、８０…ＯＵＴポート、８１…画像制御回路、８２…画像制御ＣＰＵ、８３…画像制御ワークＲＡＭ、８４…画像制御プログラムＲＯＭ、８５…ＩＮポート、８６…画像ＲＯＭ、８７…ビデオＲＡＭ、８８…画像制御ＩＣ。
Claims (5)
- 複数の図柄が夫々の周面に配された複数のリールと、
前記複数のリールの周面に配された図柄を所定数表示する表示窓と、
図柄が表示される位置として前記表示窓に予め定められた図柄停止位置を結ぶ複数の有効ラインと、
開始操作を検出する開始操作検出手段と、
前記開始操作検出手段により開始操作が検出されることに基づいて、前記リールを回転させることにより、前記表示窓に表示されている図柄を変動させる図柄変動手段と、
前記開始操作検出手段により開始操作が検出されることに基づいて、付与される利益が定められた複数の役から内部当選役を決定する内部当選役決定手段と、
前記リールの回転を停止させるための停止操作を検出する停止操作検出手段と、
前記内部当選役決定手段により決定された内部当選役と、前記停止操作検出手段により停止操作が検出されたタイミングと、に基づいて、前記表示窓に変動させて表示されている図柄を、予め定められた最大滑り駒数の範囲内で移動させて停止する停止制御手段と、
前記停止制御手段により前記表示窓に図柄が停止して表示され、前記有効ラインに沿って前記内部当選役に対応する図柄組合せを構成する図柄が表示されることを条件に利益を付与する利益付与手段と、
を備えた遊技機であって、
前記複数の役のうち特定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄は、複数の前記リールのうち２以上の前記リールの周面において前記最大滑り駒数よりも大きい数の図柄を挟んで配され、
前記停止制御手段は、前記内部当選役決定手段により決定された内部当選役が前記特定の役である場合には、前記停止操作検出手段により停止操作が検出されたタイミングに拘わらず、常に、前記特定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄を前記有効ラインに沿って停止する制御を行うことを特徴とする遊技機。 - 請求項１記載の遊技機において、
複数の前記リールは３列のリールであり、
前記表示窓は３列の表示窓であり、
前記図柄停止位置は、３列の前記表示窓毎に縦方向に３個設けられ、
前記有効ラインは、
左側の列の表示窓における上部の図柄停止位置と中央の列の表示窓における中央の図柄停止位置と右側の列の表示窓における上部の図柄停止位置とを結ぶ第１のラインと、
左側の列の表示窓における上部の図柄停止位置と中央の列の表示窓における中央の図柄停止位置と右側の列の表示窓における下部の図柄停止位置とを結ぶ第２のラインと、
左側の列の表示窓における下部の図柄停止位置と中央の列の表示窓における中央の図柄停止位置と右側の列の表示窓における上部の図柄停止位置とを結ぶ第３のラインと、
左側の列の表示窓における下部の図柄停止位置と中央の列の表示窓における中央の図柄停止位置と右側の列の表示窓における下部の図柄停止位置とを結ぶ第４のラインと、
を含み、
前記特定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄は、
左側及び右側の列のリールの周面において前記最大滑り駒数よりも大きい数の図柄を挟んで配され、
中央の列のリールの周面において前記最大滑り駒数以下の数の図柄を挟んで配される
ことを特徴とする遊技機。 - 請求項１記載の遊技機において、
複数の前記リールは３列のリールであり、
前記表示窓は３列の表示窓であり、
前記図柄停止位置は、左側の列及び右側の列には縦方向に３個設けられ、中央の列には１個設けられ、
前記有効ラインは、
左側の列の表示窓における上部の図柄停止位置と中央の列の表示窓における図柄停止位置と右側の列の表示窓における上部の図柄停止位置とを結ぶ第１のラインと、
左側の列の表示窓における上部の図柄停止位置と中央の列の表示窓における図柄停止位置と右側の列の表示窓における下部の図柄停止位置とを結ぶ第２のラインと、
左側の列の表示窓における下部の図柄停止位置と中央の列の表示窓における図柄停止位置と右側の列の表示窓における上部の図柄停止位置とを結ぶ第３のラインと、
左側の列の表示窓における下部の図柄停止位置と中央の列の表示窓における図柄停止位置と右側の列の表示窓における下部の図柄停止位置とを結ぶ第４のラインと、
を含み、
前記特定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄は、
左側及び右側の列のリールの周面において前記最大滑り駒数よりも大きい数の図柄を挟んで配され、
中央の列のリールの周面において前記最大滑り駒数以下の数の図柄を挟んで配される
ことを特徴とする遊技機。 - 請求項２又は３記載の遊技機において、
３列の前記リールには夫々２１個の図柄が配され、
前記最大滑り駒数を予め４駒と定め、
前記特定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄は、
左側及び右側の列のリールの周面において６個の図柄を挟んで配される
ことを特徴とする遊技機。 - 請求項４記載の遊技機において、
前記特定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄は、
中央の列のリールでは最大滑り駒数以下の数の図柄を挟んで６個以下配される
ことを特徴とする遊技機。
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