JP4170573B2 - 水栓設備 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は水栓設備に関し、特に浴室の水栓設備として好適なものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、浴室内の水栓設備として図7に示すようなものが知られている。
この図7に示すものは、カウンター200に水栓を一体的に組み込んだ形態のカウンター一体型の水栓設備であって、図中202はカウンター200の前端部下面に下向きに設けた吐水口であり、204はカウンターの上面から起立する状態に設けたシャワーヘッド、206,208はそれぞれカウンターの上面に設けた水栓の操作部としての温調ハンドル(温度調節ハンドル)及び切替ハンドルである。
【0003】
ここで温調ハンドル206は吐水の温度調節を行うものであり、また切替ハンドル208は、吐水口202からの吐水をシャワーヘッド204からの吐水に若しくはその逆に切り替えるものである。
この切替ハンドル208はまた、吐止水及び流量調節機能も有している。
【0004】
しかしながらこの水栓設備の場合、ハンドル206,208がカウンター上面への出っ張りとなって、カウンター上面が煩雑な感じとなり、カウンター上面の美観を損なうのに加えて、カウンター200の上面に腰を掛けたりするときにそのハンドル206,208が邪魔になり、或いはまたカウンター200の上面を掃除する際に、同じくそれらハンドル206,208が邪魔となって掃除がし辛いといった不都合がある。
【0005】
これに対し図8の例はカウンター200の前端の縦の前面200Aにハンドル206,208を設けた例である。
しかしながらこのようにカウンター200の縦の前面にハンドル206,208を設けた場合、カウンター200の高さ位置が通常の位置であるとハンドル206,208の位置が低過ぎてその表示が見辛いものとなるとともに、ハンドル206,208の操作もし辛いものとなってしまう。
【0006】
そこでカウンター200の前面にハンドル206,208を設ける場合、その表示を見易くし、また操作をし易くするために、カウンター200の位置そのものを高位置としなければならなくなる。
この場合水栓の使い勝手は良くなるものの、カウンター200の高さが高い位置となってしまって、カウンター200自体が使い辛くなってしまう問題を生ずる。
以上浴室内の水栓設備を例として説明したが、同様の問題は浴室以外の水栓設備においても共通に生じ得る。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の水栓設備はこのような課題を解決するために案出されたものである。
而して請求項1のものは、浴室用の水栓設備であって、浴室内に設置したカウンターに水栓を一体的に組み込むとともに、該カウンターの前端部を斜めの面となして該斜めの面に該水栓の操作部を設け、該操作部の少なくとも1つが上下に回動するレバー式の操作部で且つ前記カウンターの一部にて構成してあることを特徴とする。
【0008】
【作用及び発明の効果】
上記のように請求項1の水栓設備は浴室用の水栓設備であって、浴室内のカウンターに水栓を一体に組み込むとともに、カウンターの前端部を斜めの面となしてそこに水栓の操作部を設けたもので、本発明によれば、カウンターの上面に操作部を設けた場合のように操作部がカウンター上面から出っ張った状態となることがなく、従ってカウンターの上面を煩雑感のないすっきりとしたものとなし得て、カウンター上面の美観を良好となし得るとともに、カウンター上面に腰を掛けたときにハンドルが邪魔になるといったことがなく、或いはカウンターの上面を掃除する際に操作部が邪魔になるといったことがなく、カウンター上面の清掃性が良好となる。
【0009】
また本発明では、操作部をカウンターの前端部の斜めの面に設けているため、その表示も見易い外、操作部の視認性も良く且つ操作性も良好である利点が得られる。
【0010】
本発明ではまた、操作部の少なくとも1つを上下に回動するレバー式の操作部となし且つこれをカウンターの一部にて構成している。このようにしておけば、水栓の操作部がカウンターに構造上一体に融合した状態となり、高級感を醸し出すことができ、また美観を高めることができる。
【0011】
本発明においては、上記水栓の操作部をリモコン操作部となしておくことができる。
このようにすれば、例えばカウンターの上面に水栓の吐水部を設ける場合においても、操作部の位置による制約を受けることなく操作部から離れた位置であって且つ吐水部として最適の位置に自由にその設置位置を選定することができる。
【0012】
また本発明では、操作部の少なくとも1つを通常時は押込位置にあり、その状態で押込力を加えると突出し状態となるように構成しておくことができる。
例えば温度調節ハンドルの場合、季節の変り目に温度調節操作を行う程度で足りるものであって操作の頻度は高くない。
従ってこのような温調ハンドルについては、通常時は押込状態に保持させておき、必要な場合にのみこれを突出し状態として操作できるようにしておくだけで十分である。
【0013】
而してこのように通常時は押込状態を保持させるようにしておけば、回転操作式のハンドルであっても、通常時はこれを押込位置に位置させておくことで、かかるハンドルが出っ張りとならないようにすることができる。
勿論本発明は温調ハンドル以外の他のハンドル等の操作部に適用することも可能である。
【0014】
【実施例】
次に本発明を浴室の水栓設備に適用した場合の実施例を参考例とともに図面に基づいて詳しく説明する。
図1及び図2に示す参考例において、10は洗い場で、12は洗い場10に隣接して設置された浴槽である。
図2において14A,14B,14C,14Dは浴室の壁であり、16は浴室の出入口、18はその出入口を開閉する扉である。
ここで壁14Cにはミラー20が取り付けてある。
【0015】
22は壁14Cに沿って設置されたカウンターであって、その上面が浴槽12の上面と面一面とされている。
このカウンター22の下方には棚板24が設けてあり、その上に各種物品26が載置できるようになっている。
【0016】
カウンター22は、浴槽12とは反対側の端部が室内側に突き出しており、その突出部22Aに浴室の水栓が一体に組み込んである。
而してこの突出部22Aの奥部且つコーナ部には、水栓の吐水部28が起立状態で設けてある。
【0017】
この吐水部28はシャワー吐水,整流吐水何れも可能で、その上端面に切替操作部30が設けてある。
尚、この吐水部28には図3に示しているようにカウンター22内部において水栓本体から延び出した可撓性のホース32が接続されており、吐水部28がこのホース32とともに引出可能とされている。
【0018】
本例において、壁14Cにはフック40が設けてあって、そのフック40に、ホース32とともに引き出した吐水部28を掛止可能となしてある。
カウンター22の前端部は斜めの面34とされており、その斜めの面34に水栓の操作部としての回転ハンドル式の温調操作部36と、薄型のレバー式の開閉操作部38が設けてある。
【0019】
ここで温調操作部36及び開閉操作部38はリモコン操作部となしてある。
但しこれら温調操作部36,開閉操作部38はリモコン操作部とせずに、直接水栓本体に連結状態として、そのようなリモコン操作部でない形態のものとなしておくこともできる。この点は以下の他の例においても同様である。
尚、この例では浴槽12における上面の洗い場10側の前端面も同様に斜めの面34とされており、その斜めの面がカウンター22の斜めの面にそのまま連続した形態をなしている。
【0020】
図3に示しているように、薄型且つレバー状の開閉操作部38は上下回動可能とされており、その上下回動によって吐水と止水とを行う。
一方回転ハンドル式の温調操作部36は、図4(I)に示しているように通常時は押込位置に保持されており、且つその状態で上面が斜めの面34と面一面をなすように構成してある。
【0021】
而してこのハンドル36を操作するには、先ず温調操作部36に押込力を加える。すると温調操作部36が図4(II)に示すように突出し状態となる。
そこでこれを摘んで左右に回転操作することで温度調節を行う(III)。
そして温度調節が終わった後これに押込力を加えると、温調操作部36が図4(IV)に示すように再び押込状態となってその位置に保持される。
【0022】
本例によれば、カウンター22の上面に水栓の操作部を設けた場合のように操作部がカウンター22の上面から突出し、出っ張りとなるようなことがなく、従ってカウンター22の上面を煩雑感のないすっきりとしたものとすることができ、カウンター22上面の美観を良好とすることができる。またカウンター22上面に腰を掛けたときに操作部が邪魔となったり、或いはカウンター22の上面を掃除する際に操作部が邪魔になるといったこともなく、カウンター22の上面の清掃性が良好となる。
【0023】
また温調操作部36,開閉操作部38をカウンター22前端部の斜めの面34に設けているため、その表示も見易い外、操作部の視認性も良く且つ操作性も良好である。
【0024】
更に操作部36,38をリモコン操作部となしておくことで、例えばカウンター22上面に水栓の吐水部28を設ける場合においても、操作部36,38の位置による制約を受けることがなく、最適の位置に自由にその設置位置を選定することができる。
【0025】
図5は水栓の操作部の他の形態例を示したもので、ここでは温調操作部42が3つのシートスイッチ42a,42b,42cから成っている。
更にまた開閉操作部44が同様にシートスイッチから成っている。
この例の場合、操作部42,44の操作状態の如何に拘わらずそれら操作部42,44がカウンター22の前端の斜めの面34と同一面を形成しており、斜めの面34においても何ら出っ張りとならない利点がある。
【0026】
図6は水栓の操作部の更に他の形態例(本発明の実施例)を示したもので、この例ではカウンター22の一部がそのまま上下に回動するレバー式の温調操作部46及び開閉操作部48として構成してある。
即ち温調操作部46を上下に回動することで温度調節が行われ、また開閉操作部48を上下に回動操作することで吐水と止水が行われる。
この例の場合、水栓の操作部46,48がカウンター22に構造上一体に融合した状態となり、高級感を醸し出すことができ、また美観を高めることができる。
【0027】
以上本発明の実施例を参考例とともに詳述したがこれはあくまで一例示であり、本発明は水栓の操作部を上例以外の他の様々な形態で設けることもできるなど、その主旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例である水栓設備を浴室内部とともに示す斜視図である。
【図2】 図1の浴室内部を上方から見た状態の斜視図である。
【図3】 同じ参考例の水栓設備とその周辺部を示す図である。
【図4】 同じ参考例の水栓設備における温調操作部をその使用方法とともに示す図である。
【図5】 他の参考例における水栓の操作部とその周辺部を示す図である。
【図6】 本発明の実施例における水栓の操作部とその周辺部を示す図である。
【図7】 従来の浴室の水栓設備の例を示す図である。
【図8】 従来の浴室の水栓設備の図7とは異なる例を示す図である。
【符号の説明】
22 カウンター
34 斜めの面
36,42,46 温調操作部
38,44,48 開閉操作部
Claims (1)
- 浴室用の水栓設備であって、浴室内に設置したカウンターに水栓を一体的に組み込むとともに、該カウンターの前端部を斜めの面となして該斜めの面に該水栓の操作部を設け、該操作部の少なくとも1つが上下に回動するレバー式の操作部で且つ前記カウンターの一部にて構成してあることを特徴とする水栓設備。
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