JP4167869B2 - 水性系における金属腐食防止ポリマー - Google Patents

水性系における金属腐食防止ポリマー Download PDF

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Description

【0001】
本発明は腐食保護量のポリマーを添加することを含む、水性系と接触している金属を含む水性系を処理する方法に関する。特に、本発明はオリゴマー性およびポリマー性組成物を水性系に流体の添加剤として導入することに関し、広範囲のpH領域にわたって効果的な腐食抑制剤であり、酸化剤および酸化性殺生物剤による度重なる攻撃に対して不動態化することができる。加えて、本発明は金属成分へ抗腐食コーティング組成物を適用することに関する。
【0002】
工業的なプロセス並びに、暖房換気および空調(HVAC)操作に使用される、例えば冷却水をはじめとする流体媒体に接触する金属成分は、3つの主要な問題:すなわち金属腐食、固形分の堆積、および微生物の成長、に直面している。前記の3つの問題は、ひとつの問題の制御能が、たびたび残りの問題の効果的な制御能に影響を及ぼすといったように相互関係を有している。かかる問題を解決する最も一般的な方法は、化学物質および腐食抑制剤の組み合わせを、金属成分に接触する流体媒体に添加する方法である。ポリマー性分散剤およびホスホネートが一般的に使用され、スケールとよばれる固形分の堆積を抑制する。殺生物組成物、特に塩素または臭素をはじめとする酸化性バイオサイドが多くの場合に使用され、微生物の堆積および成長を抑制する。新しい抗腐食組成物の開発における最も取り組むべき問題は、腐食を抑制し、かつそれ自体もしくは酸化性バイオサイドでの処理に当たり不都合な環境影響を生じさせない効果的な化学物質を提供することである。
【0003】
腐食は、いくつかの化学プロセスまたは一連の化学反応における金属成分の段階的な重量欠損と定義することができる。海水、真水および汽水をはじめとする水性系に接触し、さらにその中に含有された塩素、酸、漂白剤、苛性および溶存酸素をはじめとする酸化剤に暴露する金属は、腐食しやすい。1以上の腐食耐性のある金属(例えば、Ti、Cr、Ni)を用いた金属合金は、腐食耐性を改善させるひとつの手段である。しかしながら、前記のような合金は高価であり、加工および製造するのが困難であり、さらに結合部、溶接部においての腐食、および度重なる腐食成分の暴露下においての腐食の問題に直面している。クロム酸塩、リン酸塩または亜鉛組成物をはじめとした無機組成物、さらにトリルトリアゾール(TTA)およびベンゾトリアゾール(BZT)をはじめとした有機組成物は、金属に適用または金属成分に接触する流体に添加される腐食抑制剤であり、金属腐食を抑制または腐食の速度を減少させる。例えば、アゾールはフィルムを形成する組成物であって、金属表面に吸着し、水性系との接触を妨げる。通常、特定の組成物の有効性は、その抗腐食特性と、コスト、性能の長期間性および環境影響をはじめとした特有の制限とのかねあいである。金属腐食は様々な環境下で起きるので、特定な場合に腐食耐性を提供する特定の抑制組成物が開発されている。
【0004】
一般的な金属の腐食抑制剤は、トリルトリアゾール(TTA)およびベンゾトリアゾール(BZT)をはじめとするフィルムを形成するアゾールである。TTAは通常、銅および銅合金から製造される金属成分のための腐食抑制剤として使用されている。しかしながら、TTAフィルムで保護されたかかる金属が塩素をはじめとする酸化性バイオサイドに暴露されると、腐食保護は失われる。失われた後、定期的にまたは逐次的に塩素処理されているTTA処理された水性系中で新しい保護フィルムを形成するのは困難である。性能を改善する意図で多用量のTTAが頻繁に適用されるが、多くの場合その効果は限定されたものである。他に、水性系でトリアゾールと酸化性バイオサイドを組み合わせることに伴う問題として、有用でない腐食防止剤である副生成物、揮発性であって、好ましくない臭気を有する副生成物および、水性系から放出された場合に環境に有毒であるハロゲンを含む副生成物の問題が挙げられる。そのうえ、TTAの分解生成物は、魚個体群に有毒であるTTAよりさらに有毒であると言われている。冷却水処理装置に見られる条件下において、TTAの分解生成物はN−塩素化化合物であると言われており、このN−塩素化化合物は比較的揮発性で冷却塔中でストリップすることによって除去されやすく、さらに系中の腐食防止剤および酸化性バイオサイドのレベルを減少させる。
【0005】
銅を含む金属が腐食した場合、過度な濃度の銅が放出され逐次的に、多くの場合冷却水の受け入れ先となっている河川に流出する。魚個体群または他の水性生態系の生物への銅の毒性は確証されている。付け加えて、過度の濃度の銅イオンは軟鉄上に再堆積し、ガルバニック酸化還元対をつくり金属ピッティングを引き起こす。
【0006】
米国特許第5,391,636号は、腐食防止剤としてスチレン/無水マレイン酸コポリマーのポリアミン縮合物を開示する。このコポリマーの腐食防止効果は、金属表面上にフィルムを形成する能力に主として起因する。しかし、そのような組成物は、強い酸性環境(すなわち1未満のpH)に暴露された金属表面の腐食防止にのみ効果がある。従って、広いpH領域にわたって金属表面と水性系との間に効果的なバリアを形成し、酸化性バイオサイドに耐性があり、環境影響が最小である、新規な腐食防止組成物の提供が望まれる。
【0007】
発明者は、水性系または非水性系中で広いpH領域にわたって効果的な腐食防止剤であるフィルム形成性物質であり、度重なる長期の、塩素のような酸化性バイオサイドの化学攻撃に耐えられるポリマー組成物を提供する必要性を認識した。発明者は、ペンダント複素環を有する新規な高分子性腐食抑制組成物であって、驚異的に効果的な銅腐食抑制組成物であり、水性系または非水性系中広いpH領域にかけて金属表面に残留する組成物が、酸化性バイオサイドに耐性があり、腐食剤への度重なる長期の暴露に対し充分に耐性であることを見いだした。
【0008】
本発明は、腐食保護量のポリマーを添加することを含む、水性系と接触している金属を含む水性系を処理する方法であって、前記ポリマーは、式Iaの少なくとも1の繰り返し単位:
【0009】
【化3】
Figure 0004167869
【0010】
[nは0または1;RおよびRは水素、メチル、およびC〜Cアルキルからなる群から独立に選択され;RはC〜Cの分岐鎖および直鎖のアルキル基、C〜Cの分岐鎖および直鎖のアルケニル基、C〜Cの環状アルキル基、C6〜C10の不飽和の非環式,環式および芳香族基、C〜Cのアルキレンオキサイド基、およびポリ(C〜Cアルキレン)オキサイド(式中、m=2〜20)からなる群から選択され;ペンダント複素環は、イミダゾール、トリアゾールおよびそれらの異性体、チオフェン、ピロール、オキサゾール、チアゾールおよびそれらの異性体、ピラゾール、テトラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される複素環を含み、該ペンダント複素環はペンダント複素環の一部であるヘテロ原子またはペンダント複素環の炭素原子を介して化学的にR基に結合し;Rは水素、メチル、エチル、およびC〜C18の分岐鎖および直鎖の、アルキルおよびアルケニル基からなる群から選択され;Rは、H、CH、C、CおよびC〜C18の分岐鎖および直鎖のアルキルおよびC〜C18のアルケニル基からなる群から選択される];並びに無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シクロヘクス−4−エニルテトラヒドロフタル酸、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、プロピレンテトラマー(C 12 〜C 14 )、プロピレンダイマートリマー(C 18 〜C 22 )、1−ブテン、1−オクテン、1−デセン、スチレン、α−メチルスチレン、ヒドロキシスチレン、スチレンスルホン酸、ブタジエン、ビニルアセテート、ビニルブチレート、ビニルクロライド、ビニリデンクロライド、スチルベン、ジビニルベンゼン、(メタ)アクリル酸、C 〜C 18 (メタ)アクリレートエステル、C 〜C 18 (メタ)アクリルアミド、および(メタ)アクリロニトリル、並びに、式:CH(R )=C(R )(R )のモノマー[R は、水素、フェニル、メチル、エチル、C 〜C 18 の分岐鎖および直鎖のアルキルおよびアルケニル基からなる群から選択され;R は水素、メチル、エチル、フェニル、C 〜C 18 の分岐鎖および直鎖のアルキル基およびアルケニル基、OR およびCH OR {R は、アセテート、グリシジル、メチル、エチル、C 〜C 18 の分岐鎖および直鎖のアルキルおよびアルケニル基、並びに[CH CH(R )O] の化学式を有する基(R は水素、メチル、エチル、またはフェニルであり、mは1〜20の整数であって、さらにR は水素、メチル、エチル、フェニル、およびベンジルから独立して選択される)}からなる群から独立に選択され;さらにR はH、CH 、C 、CN、COR {R はOH、NH 、OR (R は先に記載したとおりである)、およびNR (R およびR 基は同じ基または異なった基であり、水素、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、エチル、およびC 〜C 18 の分岐鎖および直鎖のアルキルおよびアルケニル基)}からなる群から独立に選択される]からなる群から選択される1以上のエチレン性不飽和モノマー由来の繰り返し単位;を含む。
【0011】
また、本発明は、腐食保護量のポリマーを添加することを含む、水性系と接触している金属を含む水性系を処理する方法であって、前記ポリマーは、式 I aの官能化イミド成分、および式 I bの官能化アミド成分の1以上の繰り返し単位;並びに無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シクロヘクス−4−エニルテトラヒドロフタル酸、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、プロピレンテトラマー(C 12 〜C 14 )、プロピレンダイマートリマー(C 18 〜C 22 )、1−ブテン、1−オクテン、1−デセン、スチレン、α−メチルスチレン、ヒドロキシスチレン、スチレンスルホン酸、ブタジエン、ビニルアセテート、ビニルブチレート、ビニルクロライド、ビニリデンクロライド、スチルベン、ジビニルベンゼン、(メタ)アクリル酸、C 〜C 18 (メタ)アクリレートエステル、C 〜C 18 (メタ)アクリルアミド、および(メタ)アクリロニトリル、並びに、式:CH(R )=C(R )(R )のモノマー[R は、水素、フェニル、メチル、エチル、C 〜C 18 の分岐鎖および直鎖のアルキルおよびアルケニル基からなる群から選択され;R は水素、メチル、エチル、フェニル、C 〜C 18 の分岐鎖および直鎖のアルキル基およびアルケニル基、OR およびCH OR {R は、アセテート、グリシジル、メチル、エチル、C 〜C 18 の分岐鎖および直鎖のアルキルおよびアルケニル基、並びに[CH CH(R )O] の化学式を有する基(R は水素、メチル、エチル、またはフェニルであり、mは1〜20の整数であって、さらにR は水素、メチル、エチル、フェニル、およびベンジルから独立して選択される)}からなる群から独立に選択され;さらにR はH、CH 、C 、CN、COR {R はOH、NH 、OR (R は先に記載したとおりである)、およびNR (R およびR 基は同じ基または異なった基であり、水素、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、エチル、およびC 〜C 18 の分岐鎖および直鎖のアルキルおよびアルケニル基)}からなる群から独立に選択される]からなる群から選択される1以上のエチレン性不飽和モノマー由来の繰り返し単位;を含む。
【0012】
別法としては、腐食防止ポリマーは、以下の式IIIの組成物を含む:
式III (A)x(B)y(C)z
[Aは、開始剤のフラグメント、連鎖移動剤のフラグメント、溶媒のフラグメント、およびそれらの組み合わせから選択した任意の末端基であり;Bは、式Iaの官能化イミド成分、式Ibの官能化アミド成分、および式IaおよびIbの組み合わせであり;Cは、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シクロヘクス−4−エニルテトラヒドロフタル酸および式IIのモノマーから選択したエチレン性不飽和モノマー成分であり;さらにx、y、zは(y+z)/xが2より大きくなるように選択した整数である]
【0013】
本発明はまた、式IIIの組成物を含む腐食防止ポリマーも提供する:
式III (A)x(B)y(C)z
[Aは、開始剤のフラグメント、連鎖移動剤のフラグメント、溶媒のフラグメント、およびそれらの組み合わせから選択した末端基であり;Bは、式Iaの官能化イミド成分、式Ibの官能化アミド成分、および式IaおよびIbの組み合わせであり;Cは、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シクロヘクス−4−エニルテトラヒドロフタル酸および式IIのモノマーから選択したエチレン性不飽和モノマー成分であり;さらにx、y、zは(y+z)/xが2より大きくなるように選択した整数である]
【0014】
本発明はまた、腐食保護量のポリマーを添加することを含む、水性系と接触している金属を含む水性系を処理する方法であって、前記ポリマーは、化学成分A、BおよびCを含み;Aは、開始剤のフラグメント、連鎖移動剤のフラグメント、溶媒のフラグメント、およびそれらの組み合わせから選択される1以上の末端基を含み;Bは、式 I aの官能化イミド成分、式 I bの官能化アミド成分、並びに式 I aおよび I bの組み合わせから選択される少なくとも1の繰り返し単位を含み;並びにCは、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シクロヘクス−4−エニルテトラヒドロフタル酸、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、プロピレンテトラマー(C 12 〜C 14 )、プロピレンダイマートリマー(C 18 〜C 22 )、1−ブテン、1−オクテン、1−デセン、スチレン、α−メチルスチレン、ヒドロキシスチレン、スチレンスルホン酸、ブタジエン、ビニルアセテート、ビニルブチレート、ビニルクロライド、ビニリデンクロライド、スチルベン、ジビニルベンゼン、(メタ)アクリル酸、C 〜C 18 (メタ)アクリレートエステル、C 〜C 18 (メタ)アクリルアミド、および(メタ)アクリロニトリル、並びに、式II CH(R )=C(R )(R )のモノマー[R は、水素、フェニル、メチル、エチル、C 〜C 18 の分岐鎖および直鎖のアルキルおよびアルケニル基から選択され;R は水素、メチル、エチル、フェニル、C 〜C 18 の分岐鎖および直鎖のアルキルおよびアルケニル基、OR およびCH OR 基{R は、アセテート、グリシジル、メチル、エチル、C 〜C 18 の分岐鎖および直鎖のアルキルおよびアルケニル基、並びに[CH CH(R )O] の化学式を有する基(R は水素、メチル、エチル、またはフェニルであり、mは2〜20の整数であって、さらにR は水素、メチル、エチル、フェニル、およびベンジルから独立して選択される)}から独立に選択され;さらにR はH、CH 、C 、CN、COR 基{R はOH、NH 、OR 基(R は先に記載したとおりである)、およびNR 基(R およびR 基は同じ基または異なった基であり、水素、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、エチル、およびC 〜C 18 の分岐鎖および直鎖のアルキルおよびアルケニル基)}から独立に選択される]からなる群から選択される1以上のエチレン性不飽和モノマー由来の繰り返し単位を表す。
【0015】
代替的には、腐食防止ポリマーは式IVの組成物を含む:
式IV (A)x(B)y(B’)z
[Aは、開始剤のフラグメント、連鎖移動剤のフラグメント、溶媒のフラグメント、およびそれらの組み合わせから選択した末端基であり;Bは、スクシンイミド、グルタルイミドおよびそれらの組み合わせから選択された式Iaの官能化イミド成分であり;B’はスクシンイミド、グルタルイミドおよびそれらの組み合わせから選択した官能化イミド成分または官能化アミド成分から選択された、少なくとも1つの単位を含み、、各成分B’の窒素原子は、C〜C18の分岐鎖または直鎖のアルキル、C〜C18のアルキルまたはアルケニル置換されたアリールから選択した基に化学的に結合し、前記の基は次にアミン基、アミド基、カルボン酸基、アルコール基、式[CHCH(R)O]を有する基(Rは水素、メチル、エチル、またはフェニルであり、mは2〜20の整数であり、さらにRは独立に水素、メチル、エチル、フェニル、またはベンジルである)から選択されたペンダント官能基に化学結合し;さらにx、y、zは(y+z)/xが2より大きくなるように選択された整数である]
【0016】
本発明はまた、1以上の腐食防止ポリマー組成物、および殺生物組成物、本発明のものとは異なった腐食抑制組成物、スケール抑制組成物、分散剤、消泡剤、不活性トレーサー、およびそれらの組み合わせからなる群から選択された1以上の添加剤を含む腐食抑制配合物を提供する。
【0017】
従って、本発明は水性系および非水性系を伴っている装置の製造に使用される、腐食保護が必要な金属成分のための腐食防止組成物を提供する。「水性系」とは、水性流体に接触している金属成分を含む任意の系、または定期的または連続的に水性流体に接触している金属成分を含むあらゆる系をいう。「水性流体」という語は5重量パーセント以上の水を含有した流体をいい、水ベースの流体を含む。水ベースの流体とは、最小でも40重量パーセントの水を含むものであって、残分は固形分および水に可溶な物質が懸濁および/または溶解されたものをいう。「非水性系」とは、非水性流体に接触している金属成分を含む任意の系、または定期的または連続的に非水性流体に接触している金属成分を含むあらゆる系をいう。非水性流体は水に混和するものでも混和しないものでもよい。
【0018】
典型的な水性系としては、例えば、循環冷却設備、蒸発を冷却源として利用する開放系の循環冷却設備、密閉系の冷却設備、熱交換設備、反応器、液体の保管および処理に使用する装置、ボイラーおよび関連したスチーム発生設備、ラジエーター、フラッシュ蒸発設備、冷蔵設備、逆浸透装置、ガス洗浄設備、溶鉱炉、紙およびパルプ加工設備、糖濃縮設備、火力発電所、地熱設備、原子力冷却設備、水処理設備、食品および飲料加工装置、プール循環設備、採鉱回路、密閉系加熱設備、例えば削孔、ボーリング、製粉、リーマ加工、延伸、ブローチ作業、旋削、切断、裁縫、研磨、ねじ切り、成型、紡績および圧延をはじめとする操作に使用される機工油剤、作動油、冷却液、石油生産設備および掘削液といったものが挙げられる。典型的な水性流体の例としては、真水、汽水、海水、廃水、水と塩の混合物(かん水として知られている)、水とメタノール、エタノールおよびエチレングリコールといったアルコールの混合物、水と鉱酸をはじめとした酸の混合物、水と苛性物をはじめとした塩基の混合物、およびこれらの組み合わせが挙げられる。本発明の組成物を使用して処理した水性系は溶存酸素を含んでもよく、または全く酸素を含まなくてもよい。該水性系は他の溶存ガス、例えば、二酸化炭素、アンモニアおよび硫化水素等を含んでいてもよい。
【0019】
以下の記載には、オリゴマー、ポリマー、およびコポリマーという語が使用されている。オリゴマーは1以上のモノマー単位の重合から形成された組成物をいい、オリゴマーに含まれるモノマー単位の数は2〜約10の間である。ポリマーは1以上のモノマー単位の重合から形成された組成物であって、ポリマーに属するモノマー単位の数は制限がないものをいう。コポリマーは2つの異なったモノマー単位の重合から形成された組成物であって、ポリマーに含まれるどちらのモノマー単位の数も制限がないものをいう。
水性系に接触する金属成分は、腐食および/またはスケーリングを抑制することができるあらゆる金属から製造される。腐食保護を要する金属の典型的な例としては、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄および低炭素鋼、クロム鋼、ステンレス鋼といった鋼鉄をはじめとする鉄類、鉄合金、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0020】
例えば、金属表面全体にわたって均一な腐食であったり、ピッティングおよびクレバス形成をはじめとする局所的な腐食であるといった、違ったタイプの金属腐食が水性系中で起こる。多くの場合、局所的な腐食の制御は、水性系に接触する金属成分の有効寿命の延長における決定的な要因である可能性がある。塩化物および硫酸塩をはじめとするアニオンをかなりの濃度(レベルともいう)含む水性系は、均一なおよび局所的な腐食の両方を起こしやすい。かかるアニオンは多くの場合、系中で使用されている水性流体中に存在している。均一および局所的な腐食は多くの場合、どちらも水性系の操作を停止させる、交換または大規模な修理およびメンテナンスを要する金属成分の破壊の結果である。それ故、本発明は水性系における腐食を抑制するポリマー組成物を提供するものである。
【0021】
本発明で有効に使用されている耐腐食性ポリマー組成物は、例えば、酸素、オゾンおよび過酸化水素をはじめとする酸化剤、塩素、臭素、ヨウ素をはじめとするハロゲン、NaOClおよびVII族(IUPACの命名法に従うと17族)元素のアルカリ塩をはじめとする酸化剤の組み合わせ、ヒダンチノイド(hydantinoids)、シアヌル酸誘導体、置換シアヌル酸誘導体(クロロシアヌル酸、シアヌル酸およびシアヌル酸誘導体のアルカリおよびアルカリ土類塩をはじめとする)、およびそれらの組み合わせを含む酸化性バイオサイドに対して、実質的に耐性があるかあるいは傷つかない。加えて、該抗腐食組成物は、例えば、塩素、臭素、およびヨウ素;次亜塩素酸塩および次亜塩素酸ナトリウムをはじめとするそのアルカリ金属塩;次亜塩素酸;亜塩素酸;塩酸、硫酸およびリン酸をはじめとする鉱酸;過塩素酸、および灰汁、苛性物、漂白剤およびアンモニアをはじめとする塩基成分;硫化塩、亜硫酸塩および硫酸アルカリ金属をはじめとする還元剤;およびそれらの組み合わせを含む腐食剤への度重なる長期の暴露に対して、実質的に耐性があるかあるいは傷つかない。
【0022】
本発明の腐食抑制組成物は、強酸性または塩基性水性系、すなわちpH0.5〜14において効果的である。腐食抑制組成物は、pH6〜10である系に添加することが好ましい。
【0023】
本発明で有用に使用されるあらゆるポリマーおよび腐食抑制ポリマー組成物は、式Iaを有する官能化イミド成分、式Ibを有する官能化アミド成分さらにIaおよびIbの組み合わせから選択した少なくとも1つの繰り返し単位を含む。
【0024】
【化4】
Figure 0004167869
【0025】
好ましくは、nは0である。好ましくはRおよびRは水素である。好ましくはRはC〜Cの分岐鎖および直鎖のアルキル基から選択したものである。好ましくはRはC〜C18の分岐鎖および直鎖のアルキル基から選択したものである。好ましくは、RはC〜C18の分岐鎖および直鎖のアルキル基から選択したものである。
【0026】
本発明に従って有用に使用される適した複素環としては、例えば、N、O、またはS原子から選択したヘテロ元素を少なくとも1つ有する、ある程度の不飽和性を有する5〜7員の複素環、芳香族複素環、それらの異性体、およびその組合わせが挙げられる。複素環は複素環の一部であるヘテロ原子または複素環の炭素原子を介してR基に化学結合している。加えて、適した複素環として、例えば、5〜7員の複素環であって、縮合して、1つのタイプもしくは、N、OまたはS原子の組み合わせを有するより大きな9〜14員の複素環を形成するもの、その複素環の異性体、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0027】
好ましい複素環基としては、例えば、イミダゾール、チオフェン、ピロール、オキサゾール、チアゾールおよびそれらの異性体、たとえば、チアゾール−4−イル、チアゾル−3−イル、およびチアゾル−2−イル、ピラゾール、置換チアゾールおよびそれらの異性体(たとえば、2−アミノチアゾル−4−イル)、テトラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、アゾール、インダゾール、トリアゾールおよびそれらの異性体(たとえば、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール)、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0028】
B成分である官能化イミド成分および官能化アミド成分を構成する窒素原子はさらに、R基に化学的に結合し、ついで複素環を構成している原子に結合している。ひとつの態様として、該腐食抑制組成物はオリゴマーまたはポリマーであり、官能化イミド成分および官能化アミド成分は、オリゴマーまたはポリマーのバックボーンに組み込まれており、さらには複素環基を有する。
【0029】
好ましいR基としては、C〜Cの分岐鎖アルキル基、たとえば、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、ネオペンチル、イソアミル、およびイソオクチル;C〜Cの直鎖アルキル基、たとえば、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、およびオクチル、C〜Cの分岐鎖アルケニル基、たとえば、2−メチル−ブテ−3−ニル;C〜Cの直鎖アルケニル基、たとえば、ブチ−2−ニル、ペンテ−3−ニル;C〜C10の環状不飽和基、たとえば、2−メチル−シクロヘキセ−3−ニル;C〜C10の芳香族基、たとえば、フェニル、ベンジル、トリル、およびトリル異性体、たとえば、メチルベンジル、ジメチルベンジル、キシレニルおよびキシレニル異性体;C〜Cの環状アルキル、たとえば、2−メチル 1,4−シクロヘキシル;ポリ(C〜Cアルキレン)オキサイド、たとえば、ポリ(エチレンオキサイド)、ポリ(プロピレンオキサイド)、ポリ(ブチレンオキサイド)、およびこれらの混合物があげられる。
【0030】
別の態様として、B’成分である官能化イミド成分および官能化アミド成分を構成する窒素原子は、C〜C18の分岐鎖または直鎖のアルキル、C〜C18のアルキルまたはアルケニルで置換されたアリールから選択した基に化学的に結合し、次にアミン基、アミド基、カルボン酸基、アルコール基、式[CHCH(R)O]を有する基から選択したペンダント官能基に化学結合し、Rは水素、メチル、エチル、およびフェニルであり、mは2〜20の整数であり、さらにRは独立に水素、メチル、エチル、フェニル、およびベンジルである。好ましい例としては、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、およびステアリルアミンをはじめとするC〜C25アルキルアミン;オクチルアミン;およびヘキシルアミド、n−オクチルアミド、デシルアミドおよびステアリルアミドをはじめとするC〜C25アルキルアミドである。
【0031】
従って、本発明は、化学成分A、BおよびCを含有する腐食抑制ポリマーを提供する。Aは任意に、開始剤フラグメント、連鎖移動剤のフラグメント、溶媒のフラグメント、およびそれらの組み合わせから選択した1以上の末端基を含み;Bは、式Iaの官能化イミド成分、式Ibの官能化アミド成分、および式IaおよびIbの組み合わせから選択した少なくとも1つの繰り返し単位を含み;Cは、少なくとも1つの、式IIのエチレン性不飽和モノマー成分を示す、方法を提供するものである。A、BおよびCはポリマー中で無作為に配列し、さらに本発明に従ってシーケンシャルに配列することも可能である。
【0032】
成分A としては、例えば、フリーラジカル付加重合の開始に使用できるあらゆる開始剤から生成されるあらゆる開始剤のフラグメントが挙げられる。かかる開始剤フラグメントとしては、t−ブチルペルベンゾネート、t−アミルペルオキシベンゾエート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキソエート、ブチルペルアセテート、およびt−ブチルペルオキシマレイン酸をはじめとするペルオキシエステル;ジ−t−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシドおよびt−ブチルクミルペルオキシドをはじめとするジアルキルペルオキシド;ベンゾイルペルオキシド、ラウリルペルオキシドおよび アセチルペルオキシドをはじめとするジアシルペルオキシド;クメンヒドロペルオキシドおよびt−ブチルヒドロペルオキシドをはじめとするヒドロペルオキシド;アゾニトリル、アザミジン、環状アゾアミジン、アゾジ−tert−オクタンをはじめとするアルキルアゾ化合物をはじめとするアゾ化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0033】
成分Aとしてはさらに、例えばフリーラジカル重合における分子量の制御に使用されるあらゆる連鎖移動剤から得られる末端基が挙げられる。適した連鎖移動剤としては、アルコール、アルキルおよび芳香族チオール、アルキルホスファイト、アリールホスフィン酸、アルキルホスフィン酸、次亜リン酸塩、アルデヒド、ホルマート、アルキルハライドおよび、トルエン、キシレンおよび、たとえば、Aromatic 100のようなC9−10 アルキル芳香族をはじめとするアルキル芳香族が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0034】
成分Bは、それぞれ式IaおよびIbを有する官能化イミド成分または官能化アミド成分のいずれかの1以上である。好ましいB成分は、スクシンイミド、グルタルイミドおよびそれらの組み合わせから選択される。成分Bの一部である該イミドまたはアミドを構成する窒素原子は、R基の少なくとも1つの原子に化学的に結合し、R基は次にペンダント複素環に化学的に結合している。R基は成分Bのイミドまたはアミド部分の窒素原子との間の2〜8個の連続した原子からなり、複素環がより好ましい。R基は成分Bのイミドまたはアミド部分との間の3〜6個の連続した原子からなり、複素環が最も好ましい。
【0035】
成分Cとしては式IIのエチレン性不飽和モノマーが挙げられる。好ましいモノマーの例としては、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ(メタ)アクリレート, 2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、デシルアクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート, および ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート;無水マレイン酸をはじめとする環状無水物;無水イタコン酸、およびシクロヘクス−4−エニルテトラヒドロフタル酸無水物をはじめとする無水物;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、ジイソブチレン、d−リモネンをはじめとするオレフィン;プロピレンテトラマー(C12〜C14)およびプロピレンダイマートリマー(C18〜C22)をはじめとするオレフィンオリゴマー;1−ブテン、1−オクテン、および 1−デセン、 1−ドデセン、1−テトラデセン、l−ヘキサデセン、l−オクタデセン、Gulftene(登録商標)20〜24、Gulftene(登録商標)24〜28をはじめとするα−オレフィン;スチレン、およびα−メチルスチレン、4−ヒドロキシスチレン、スチレンスルホン酸をはじめとするスチレン置換体;ブタジエン;ビニルアセテート、ビニルブチレートおよび他のビニルエステル;およびビニルクロライド、ビニリデンクロライドをはじめとしたビニルモノマー;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテルをはじめとするビニルエーテル;アリルエーテル、アリルエチルエーテル、アリルブチルエーテル、アリルグリシジルエーテル、アリルカルボキシエチルエーテルをはじめとするアリルエーテル;ビニル‐2‐(2‐エトキシ‐エトキシ)エチルエーテル、メトキシエトキシビニルエーテル、ビニルアセテート、ビニルホルマルムアミドおよびビニルアセトアミド、スチルベンをはじめとするエトキシビニルエーテル;ジビニルベンゼン;(メタ)アクリレートエステル、(メタ)アクリルアミド、および(メタ)アクリロニトリルをはじめとする(メタ)アクリルモノマーが挙げられる。本明細書においては、アクリレートまたはアクリルアミドをはじめとする他の語がその後に引き続いている「(メタ)」は、アクリレートまたはアクリルアミド、およびメタクリレートおよびメタクリルアミドの双方を、個々に示している。成分Cの好ましいモノマーとしては、エチレン、プロピレン、イソブチレン、ジ−イソブチレン、プロピレンテトラマー(C12〜C14)、およびプロピレンダイマートリマー(C18〜C22)が挙げられる。
【0036】
本発明で有用に使用される腐食抑制組成物は、400〜20,000の範囲の重量平均分子量を有する。より好ましいものは、400〜10,000の範囲の重量平均分子量を有する組成物である。最も好ましいものは、400〜5,000の範囲の重量平均分子量を有する組成物である。ポリマーの重量平均分子量は、スチレンをスタンダードとして用い、GPC法によって測定した。
【0037】
本発明に従って有用に使用されているポリマーは、米国特許第4,973,409に開示されているプロセスをはじめとする、公知の乳化、溶液、または懸濁重合法によって調製することができる。溶液重合法が好ましい。
【0038】
モノマーの重合は適した溶媒中、開始剤の存在下にて行われる。適した溶媒としては、例えば水、ジオキサン、4‐メチルブタン−2‐オンをはじめとするケトン、トルエン、キシレンおよびキシレン異性体をはじめとする芳香族炭化水素、メタノールおよびエタノールをはじめとするアルコール、およびジオキサンをはじめとするエーテルが挙げられる。適した反応開始剤としては、例えば、アゾ(ビス)イソブチロニトリル(AIBN)、ベンゾイルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、ヒドロペルオキシド(たとえば、t−ブチルヒドロペルオキシド および t−アミルヒドロペルオキシド)をはじめとした有機ペルオキシド、過酸化水素、過ホウ酸ナトリウム、アルカリ金属パーサルフェートおよびアンモニウムパーサルフェートが挙げられる。
【0039】
該腐食抑制ポリマー組成物は、2つの工程で容易に調製できる。1つめの1工程は、例えば 無水マレイン酸をはじめとする1以上のモノマーと、ジ−イソブチレンをはじめとするCユニットのエチレン性不飽和モノマーの1以上との重合を含む。得られたコポリマーの無水物部分は、次に重縮合、アミド化、イミド化、または エステル化のような1以上の重合後官能化反応によって転化され、式IaまたはIbのポリマー組成物を生成する。代替的には、該組成物は、Bユニットの官能性モノマーの1以上と、Cユニットのエチレン性不飽和モノマーの1以上との重合によって容易に調製され、式IaまたはIbのポリマー組成物を生成する。
【0040】
分離のために、いずれの工程のポリマー生成物も、減圧下で、部分的にまたは完全に蒸発させてよい。未精製の反応生成物が、本発明のポリマー組成物として使用されてもよい。反応生成物は精製されてもよい。精製手段としては、a)反応溶媒を蒸発させ、さらにエーテルをはじめとした水に非混和性の溶媒で洗浄し、続いてかかる溶媒を蒸発させる方法、または b)反応溶媒を蒸発させ、ポリマー生成物を適した溶媒に溶解させ、さらにトルエンまたはキシレンをはじめとした適した非溶媒で再沈殿させる方法が挙げられる。
【0041】
ポリマー中に存在する、複素環基、末端基およびアミド/イミド成分由来の極性基が強力に金属表面に吸着する。多数の極性アンカー基(polar anchoring groups)と組み合わされた該組成物のポリマー特性は、広いpH範囲にわたって優れた防護特性を示し、一方水性系に存在する腐食剤に対して実質的に傷つかず、さらに酸化性バイオサイドおよび塩素をはじめとする腐食剤の度重なる添加に対して、長期間抗腐食効果を維持するフィルムを形成することによって、金属および金属合金へ効果的な腐食抑制を提供する。
【0042】
本発明の腐食抑制ポリマー組成物は以下の:改善された耐塩素性、低毒性、およびTTAおよびBZTをはじめとするアゾールと比較して低環境影響性、広範囲のpH領域における安定性、安全で価格対性能に優れた配合物、さらにppm濃度で検出およびモニターされる(追跡可能性(traceability)とも言われる)という利点を有している。改善された耐塩素性は、EPA規制流出制限(regulatory discharge restrictions)に従って水性系に流出するCu2+をはじめとする金属イオン濃度の低下、ガルバニック腐食の減少、金属成分の有効寿命の増長、腐食保護のためのポリマーの必要量の減少、およびアゾールに伴う臭気の除去に帰着する。ポリマー組成物の低毒性は、水中の毒性を相対的に低下させることで明らかであるように、環境影響の低下に帰着する。広いpH範囲におけるポリマー組成物の安定性は、苛性の減少または除去を可能にし、取り扱いおよび出荷の危険性を減少させる。ポリマーは、高価でない、商業的に入手可能なモノマー原液(feedstocks)から調製し、さらに他のバイオサイド、スケール抑制剤、および他の水性系における処理で有用であると知られている任意の所望の添加剤を容易に配合することができる。該ポリマーに組み込まれた複素環基は、水性系において低濃度(ppmレベル)のポリマーをUV−vis吸光分析または蛍光分析によって観測する手段を提供し、追跡可能性があるとも言われる。不活性な蛍光を発するトレーサーもまたポリマーに組み込むことができ、水性系において同様にポリマーの静的および動的レベルを決定およびモニターする。ポリマーのppmレベルでの追跡可能性は、水性系におけるポリマー濃度を検出する手段を提供し、さらに所望のフィード(feed)または投与量の割合を制御し、重要なコストパフォーマンスに帰着する。実際には、通常水性系で扱われる式IaまたはIbのポリマー組成物の量は、所望の保護機能に従って様々である。
【0043】
本発明のポリマー組成物は好ましくは、水性系を基準とし0.1〜50,000ppm(0.00001〜5重量%)の範囲の活性量を水性系に添加することができ、好ましくは1〜500ppm、最も好ましくは1〜100ppmである。
【0044】
本発明のポリマー組成物は、例えば殺生物組成物、当該技術分野において知られている他の任意の腐食抑制組成物, スケール抑制組成物、分散剤、消泡剤、不活性蛍光トレーサーおよびそれらの組み合わせをはじめとする、水性系における処理で有用であると知られている1以上の添加剤を組み合わせることによって、腐食抑制形成物を調製するために使用される。
【0045】
配合物および流体媒体中における可溶性および混和性を増加させるために、本発明の腐食抑制剤は、界面活性剤、消泡剤、共溶媒、およびヒドロトロープと供に形成させることができ、またそのpHは適した酸または塩基によって変化させることができる。適した界面活性剤の例としては、Rhodia,Inc.製Rhodafac(商標)RS610またはRhodafac(商標)RE610が挙げられるがこれらに限定されるものではない。適した消泡剤の例としては、GEシリコンアンチフォームAF60挙げられるがこれらに限定されるものではない。適した共溶媒としては、例えばエタノール、イソプロパノール、エチレングリコールおよびプロピレングリコールが挙げられる。適したヒドロトロープとしてはUniqema製Monatrope(商標)1250A、およびキシレンスルホン酸ナトリウムが挙げられる。
【0046】
適したスケール抑制剤としては、例えばポリホスホネートおよびポリカルボン酸、および米国特許第4,936,987で開示されているものをはじめとするコポリマーが挙げられる。
【0047】
本発明の腐食抑制剤は、銅、アルミニウム、軟鋼、それらの合金および他の金属の腐食の抑制を強化する他の物質と供に使用することも可能である。かかる物質の例としては、ホスフェートまたはリン酸、ピロリン酸四カリウムおよびヘキサメタリン酸ナトリウムをはじめとするポリホスフェート、亜鉛、トリルトリアゾール、ベンゾトリアゾールおよび他のアゾール、モリブデン酸塩、クロム酸塩、l−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリス(メチレンホスホン酸)、ヒドロキシホスホノ酢酸および2−ホスホノブタン−l,2,4−トリカルボン酸をはじめとするホスホネート、ポリ(メタ)アクリル酸またはポリマレイン酸、およびアクリル、メタクリル、およびマレイン酸のコポリマー、さらにそれらのアルカリ金属およびアルカリ土類金属塩をはじめとした高分子性腐食抑制剤が挙げられる。
【0048】
加えて、該腐食抑制剤は、スケール抑制剤および分散剤をはじめとした他の物質と供に使用することもできる。かかる物質の例としては、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリマレイン酸、アクリル、メタクリル、またはマレイン酸のコポリマー、前述のホスホネート、およびニトリロ三酢酸またはエチレンジアミン四酢酸をはじめとするキレート剤、さらにそれらの金属塩が挙げられる。記載した物質は、1つの配合物中に適用されてもよく、また別途適用されても良い。
【0049】
本発明のポリマー組成物は、流体添加剤として有用に使用され、例えば、冷却水、不凍液、金属作動流体、潤滑油、ブレーキ液、トランスミッション液、航空不氷結液、電気デバイスの研磨用液(例えば、化学的機械的平坦化(CMP)工程において)、はんだ用添加剤、抗研磨物質、直接金属処理流体、写真プロセスのための洗浄剤および浄化剤、抗腐食コーティング、コーキング材、シーリング材および金属成分に接触している感圧接着剤などが挙げられる。
好ましい態様として、腐食抑制組成物は本発明に従って、金属成分に接触する流体添加剤として有用に使用される
【0050】
代替的な態様として、腐食抑制組成物は、コーティング技術分野においてよく知られている技術によって調製される。第一に、組成物がエラストマーコーティング、コーキング材、シーリング材である場合、または感圧接着剤組成物が着色されている場合、少なくとも1つの顔料が水媒体中に、高剪断下で良分散され、これは例えば、COWLES(商標)ミキサーにより、またコーキング材およびシーリング材をはじめとするより高粘度の組成物には、強力ミキサーまたはミルによって行われる。次に水溶性(waterborne)ポリマーを、他の所望のエラストマーコーティング、コーク、シーラントまたは感圧接着性補助剤と供に攪拌しながら、低剪断下で添加する。代替的には、水性エマルジョンポリマーが顔料分散工程に含まれてもよい。水性組成物は従来のエラストマーコーティング、コーク、シーラントまたは感圧接着性補助剤を含んでいてもよく、例えば粘着付与剤、顔料、乳化剤、造膜助剤、緩衝剤、中和剤、増粘剤またはレオロジー改良剤、保湿剤、湿潤剤、バイオサイド、可塑剤、消泡剤、染料、ワックス、および抗酸化剤などが挙げられる。
【0051】
水性コーティング組成物の固形分含量が、体積百分率で約10%〜約85%で形成されても良い。水性組成物の粘度が、0.05〜2000Pa.s(50cps〜2,000,000cps)(ブルックフィールド粘度計を用いて測定)で形成されてもよく;異なった最終用途および適用方法についての好適な粘度は著しく異なる。
オリゴマーおよびポリマー腐食抑制組成物は従来の適用方法で適用されても良く、例えば、ブラッシングおよびスプレー方法などが挙げられ、例えば、ロールコーティング、浸漬ドクターブレード塗布(dipping doctor−blade application)、印刷法、エアロゾル、空気アトマイズド(air−atomized)スプレー、エアアシスト(air−assisted)スプレー、エアレススプレー、高容量低圧(high volume low pressure)スプレー、空気アシストエアレススプレー、コーキングガン(caulk guns)およびこてをはじめとする。
【0052】
金属に加えて、ポリマー腐食抑制組成物は基体に適用されることができ、基体としては例えば、酸エッチングまたはコロナ放電または下塗りをはじめとした基体の事前処理を施した、または施さない、シートおよびフィルムを含むプラスチック、木材、あらかじめ塗料が塗られた基体、セメント質基体、アスファルト基体または類似物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0053】
以下の実施例は、本発明および本試験手順から得られた結果を説明するために提供されている。
【0054】
略語
AA=アクリル酸
BA=ブチルアクリレート
MMA=メチルメタクリレート
AN=アクリロニトリル
EHA=2−エチルヘキシルアクリレート
DI水=脱イオン水
【0055】
実施例および比較例
腐食防止組成物の調製
合成例1 Aの合成
5gの無水琥珀酸(0.05モル)、および6.3gの1−(3−アミノプロピル)イミダゾール(API,0.05モル)の混合物を40gのキシレン中で、4時間還流下に加熱した。キシレンを減圧下に除去し、粗生成物をクロロホルムに溶解し、0.1%HClの50mLで洗浄した。クロロホルム相を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、クロロホルムを減圧下に除去し、Aを得た。HNMR,CDCl中:δ2.0(m,2H,−CH−CH−CH−),2.7(s,4H,(CH−CO)=N−),3.6(t,2H,−CH−N=(CO−CH),4.0(t,2H,−CH−イミダゾール),7.0,7.2,7.6(s,1H,イミダゾール環)
【0056】
合成例2 Bの合成
90mLのトルエン中の5gの2−オクチル琥珀酸無水物に、45℃で15mLのトルエン中の3.2gのAPIを加えた。反応混合物は18時間、還流下に加熱した。トルエンを減圧下に除去し、粗生成物を液体クロマトグラフで精製し、4.5gのBを得た。
【0057】
実施例3
無水スクシン酸基およびジイソブチル基を含有するポリマー(P1)の調製
1.8Lの反応容器に無水マレイン酸フレーク150.8g、乾燥試薬グレードのキシレン485g、ジイソブチレン179.4g、およびp−トルエンスルホン酸0.3gを仕込んだ。前記反応容器を密閉した。窒素をフラッシュし、真空度−15psig.にした。160℃に加熱しはじめ、さらに90gのキシレン中にジ−t−ブチルペルオキシド27.5gを溶解させ、開始剤のフィードを調製した。反応温度が160℃に到達した時に、開始剤溶液を15分間、2g/分で供給した。加熱を停止すると、反応は発熱反応であり175℃および32psigに達する。残りの開始剤溶液は85分間、1g/分で添加する。その間反応容器は175〜180℃に保持され、160rpmで攪拌される。開始剤供給後、30分間加熱を継続させる。反応混合物は冷却され、反応容器は室温および大気圧でドレインされる。かかる手段によって、固形分35.2%を含む溶液928gが得られる。かかる溶液(P1)は、官能化工程に使用される。
【0058】
実施例4 無水スクシン酸基およびジイソブチル基を含有するポリマーの、1−(3−アミノプロピル)イミダゾールでの官能化 C−1およびC−2の合成
20gのP1に5gのAPIをゆっくりと加え、ついで20mLのo−キシレンを加えた。反応混合物を4時間還流下に加熱し、ついで室温に冷却した。o−キシレン層をデカントし、o−キシレンを減圧下に除去し、1.5gのC−1を得た。残さを50mLのアセトンに溶解した。アセトンおよび残りのo−キシレンを減圧下に除去し、12gのC−2を得た。
【0059】
実施例5 無水スクシン酸基およびジイソブチル基を含有するポリマーの、1−(3−アミノプロピル)イミダゾールでの官能化 Dの合成
30gのP1を70gのキシレンに加えた。溶液を80℃に加熱し、1−(3−アミノプロピル)イミダゾール(4.64g)を滴下した。反応混合物をついで4時間還流下に加熱し、水をディーンスタック管で除去した。冷却後、キシレンを70℃で減圧下に除去した。フラスコ内の残さに、メタノールを加え、ついでメタノールを65℃で、減圧下に除去した。フラスコ内の残さに、40gのアセトンを加え、ついでアセトンを60℃で減圧下に恒量まで除去し、生成物Dを得た。
【0060】
実施例6 無水スクシン酸基およびジイソブチル基を含有するポリマーの、1−(3−アミノプロピル)イミダゾールでの官能化 EおよびFの合成
P1の溶液(45%固形分)15g、および15mLのキシレンの混合物に、3.38gのAPIおよび0.183gのエタノールアミンの混合物をゆっくりと加えた。反応系を4時間還流下に加熱した。ついで室温に冷却した。キシレン層をデカントし、キシレンを減圧下に除去し、サンプルEを得た。フラスコ内に残った沈殿を減圧下に乾燥し、生成物Fを得た。
【0061】
実施例7 無水スクシン酸基およびジイソブチル基を含有するポリマーの、1−(3−アミノプロピル)イミダゾールでの官能化 GおよびHの合成
P1の溶液(45%固形分)10g、および15mLのキシレンの混合物に、2.25gのAPIおよび0.298gのトリエチレングリコールモノアミンの混合物をゆっくりと加えた。反応系を4時間還流下に加熱した。ついで室温に冷却した。キシレン層をデカントし、キシレンを減圧下に除去し、サンプルGを得た。フラスコ内に残った沈殿を減圧下に乾燥し、生成物Hを得た。
【0062】
実施例8 無水スクシン酸基およびジイソブチル基を含有するポリマーの、1−(3−アミノプロピル)イミダゾールでの官能化 IおよびJの合成
P1の溶液(45%固形分)11.1g、および75mLのキシレンの溶液に、1.5gのAPI、1.1gのβ−アラニン、および1.3gの1,4−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エンを加え、混合物を4時間還流下に加熱した。ついで室温に冷却した。キシレン層をデカントし、キシレンを減圧下に除去し、サンプルIを得た。フラスコ内に残ったオイルにメタノールを加え、溶液をろ過した。メタノールを減圧下に除去し、生成物Jを得た。
【0063】
実施例9 無水スクシン酸基およびジイソブチル基を含有するポリマーの、1−(3−アミノプロピル)イミダゾールでの官能化 KおよびLの合成
P1の溶液(45%固形分)11.1g、および70mLのキシレンの溶液に、1.5gのAPIをゆっくりと加え、混合物を4時間還流下に加熱した。ついで室温に冷却した。キシレン層をデカントし、キシレンを減圧下に除去し、サンプルKを得た。フラスコ内に残ったオイルにメタノールを加え、溶液をろ過した。メタノールを減圧下に除去し、生成物Lを得た。
【0064】
実施例10 無水スクシン酸基を含有するポリマー(P2)の調製
メカニカルスターラー、上部に窒素導入口を有する還流凝縮器、および熱電対を設置した1リットルの4つ口フラスコに、無水マレイン酸200gおよび工業用のキシレン200gを添加した。不活性ガスで反応器をフラッシングした後、内容物を60℃に加熱し、無水マレイン酸を溶解し、その後n−オクチルアミン(NOA)1.00gを添加する。攪拌された反応容器の内容物は加熱され、還流され(140〜145℃)、さらに167gのキシレン中のジ−t−ブチルペルオキシド(DBP)20.0gを2時間にわたりゆっくりと添加する。かかる溶液は還流条件下で2時間保持される。反応容器は減圧蒸留にかけられ、キシレンは蒸留され所望の濃度のP2溶液を得る。
【0065】
実施例11 P2の官能化 Mの合成
90gのキシレン中の6gのP2に、5.35gのAPIをゆっくりと加えた。反応混合物を4時間還流下に加熱し、ついで室温に冷却した。キシレンを減圧下に除去し、Mを得た。
【0066】
実施例12 P2の官能化 Nの合成
90gのキシレン中の6.04gのP2に、1.74gの3−メチル−1−ブチルアミンを室温でゆっくりと加えた。反応混合物を1時間還流下に加熱し、ついで100℃にに冷却し、2.5gのAPIをゆっくり加え、反応混合物を再度2時間還流下に加熱した。キシレンを減圧下に除去し、最終生成物Nを得た。
【0067】
実施例13 P2の官能化 Oの合成
90gのキシレン中の7.2gのP2に、2.02gの2−メチル−1−ペンチルアミンを室温でゆっくりと加えた。反応混合物を2時間還流下に加熱した。反応混合物を100℃に冷却し、2.5gのAPIをゆっくり加え、反応混合物を再度2時間還流下に加熱した。キシレンを減圧下に除去し、最終生成物Oを得た。
【0068】
実施例14 P2の官能化 Pの合成
80gのキシレン中の20gのP2に、5.86gのn−オクチルアミンをゆっくりと加えた。反応混合物を2時間還流下に加熱し、ついて100℃に冷却し、11.3gのAPIをゆっくり加えた。反応混合物をさらに2時間還流下に加熱し、冷却し、キシレンを減圧下に除去し、生成物Pを得た。
【0069】
実施例15 P2の官能化 Qの合成
60℃に加熱された、80gのジオキサン中の80gのP2の溶液に、25gのジオキサン中の26.2gのAPIの溶液をゆっくりと加えた。冷却後、80gの水を加え、固形物を溶解した。得られた溶液を固形分50%に濃縮し、Qを得た。
【0070】
実施例16 P2の官能化 Rの合成
40gのエタノール中の50gのP2の溶液を、NaOHの50%エタノール溶液31.6gで加水分解した。pHを6.3に調節した後、20gのAPIを加え、反応混合物を20時間還流下に加熱した。冷却後、反応混合物を濃縮し、158gの水を加え、47%の水性溶液としてRを得た。
【0071】
実施例17 P1の官能化 Sの合成
30mLのキシレン中の10.5gのP1の溶液に、室温で、2.6gの3−(アミノメチル)ピリジンをゆっくり加えた。反応混合物は4時間、還流下に加熱し、室温に冷却した。キシレンを減圧下に除去し、8.4gのSを得た。
【0072】
実施例18 室温でのP1の官能化 Tの合成
エチルベンゼン中の7.3gのP1の溶液に、50℃で、4.4gのAPIを加えた。反応混合物を2時間、還流下に加熱した。溶媒を減圧下に除去し、固形物をエチルベンゼンで洗浄し、5.4gのTを得た。
【0073】
実施例19 室温でのP1の官能化 Uの合成
75gのジオキサン中の20gのP1の溶液に、35gのジオキサン中の5gのAPI(0.04モル)を、90分にわたって加えた。反応混合物を60℃で15分間加熱し、ついで室温に冷却した。固形物をろ別し、アセトンで洗浄した。ついで真空オーブン中で乾燥し、Uを得た。
【0074】
実施例20 ポリ(無水マレイン酸−リモネン)のAPIでの官能化 Vの合成50mLのアセトン中の、ポリ(無水マレイン酸−リモネン)のポリマー1.5gの溶液に、0.8gのAPIを加えた。反応混合物を4時間撹拌した。アセトンを減圧下に除去し、白色固体としてVを得た。
【0075】
実施例21 ポリ(無水マレイン酸−アルト(alt)−1−オクタデセン)のAPIでの官能化 Wの合成
50mLのキシレン中の、5.0gのポリ(無水マレイン酸−アルト−1−オクタデセン)(Aldrich)のポリマーの溶液に、室温でゆっくりと1.8gのAPIを加えた。反応混合物を2時間還流下に加熱し、水をディーンスタック管で集めた。キシレンを減圧下に除去し、6.4gのWを得た。
【0076】
実施例22 ポリ(無水マレイン酸−アルト−1−テトラデセン)のAPIでの官能化 Xの合成
50mLキシレン中の、10.0gのポリ(無水マレイン酸−アルト−1−オクタデセン)(Aldrich)のポリマーの溶液に、室温でゆっくりと3.8gのAPIを加えた。反応混合物を2時間還流下に加熱し、水をディーンスタック管で集めた。キシレンを減圧下に除去し、13gのXを得た。
【0077】
実施例23 無水マレイン酸と酢酸ビニル基を有するポリマーの調製 P3
4口丸底フラスコ中の220gのトルエンを75℃に加熱し、6.3gの無水マレイン酸および0.46gのLupersol−11を加えた。溶液を85℃に加熱し、25.4gの無水マレイン酸、28.5gの酢酸ビニル、および2.64gのLupersol−11の溶液を2時間にわたって加えた。添加終了後、反応混合物は85℃で1時間保持された。2gのトルエン中の0.5gのLupersol−11を加え、加熱をさらに1時間継続した。反応系を冷却して19.4%の固形分を有するP3の溶液を得た。
【0078】
実施例24 ポリ(無水マレイン酸−アルト(alt)−酢酸ビニル)のAPIでの官能化 Yの合成
300mLの3口丸底フラスコ中のP3(19.4%の固形分)の16.5gに、20gのトルエンを加えた。反応混合物を次いで50℃に加熱し、10gのトルエン中の1.3gのAPIをゆっくりと加えた。反応混合物を次いで16時間還流下に加熱した。反応混合物を冷却し、トルエンをデカントして除去した。真空下に固体残留物を乾燥してYを得た。
【0079】
実施例25 ポリ(スチレン−無水マレイン酸)のAPIでの官能化 Zの合成60gのジオキサン中の10gのSMA−1000の溶液に、60℃で6.2gのAPIをゆっくりと加えた。反応混合物を30分間還流下に加熱し、すべてのジオキサンを蒸留により除去した。60gの新鮮なジオキサンを加え、反応混合物を10分間還流下に加熱した。反応混合物を室温に冷却した。沈殿をろ過し、真空オーブン中で75℃で3時間乾燥した。アセトンで洗浄してすべての過剰のAPIを固形物から除去し、16gのZを得た。
【0080】
実施例26 ポリ(無水マレイン酸−メチルビニルエーテル)のAPIでの官能化 AAの合成
10gのポリ(無水マレイン酸−メチルビニルエーテル)(Gantrez AN−119)と90gのジメチルスルホアミド(DMF)の混合物に、12gのAPIをゆっくりと加えた。反応混合物を4時間還流下に加熱し、DMFを減圧下に除去した。粗生成物を500mLのメタノールに溶解した。メタノール溶液を80gのAmberlyst−15樹脂で洗浄した。溶剤を減圧下に除去し、10gのAAを得た。
【0081】
実施例27 ポリ(無水マレイン酸−ブチルビニルエーテル)のAPIでの官能化 BBの合成
4.95gのポリ(無水マレイン酸−ブチルビニルエーテル)の45gのo−キシレン中の溶液に、3.125gのAPIをゆっくりと加えた。反応混合物を4時間還流下に加熱し、ついでo−キシレンを減圧下に除去し、7.4gのBBを得た。
【0082】
実施例28 ポリ(無水マレイン酸−メトキシエチルビニルエーテル)のAPIでの官能化 CCの合成
10gのポリ(無水マレイン酸−メトキシエチルビニルエーテル)と90gのDMFの溶液に、9.4gのAPIをゆっくりと加えた。反応混合物を4時間還流下に加熱した。DMFを減圧下に除去した。粗生成物を20mLのメタノールに溶解し、500mLのジメチルエーテルを加えて生成物を沈殿させた。沈殿を500mLのメタノールに溶解し、メタノール溶液をAmberlyst−15で洗浄し、未反応のAPIを除去した。メタノールを減圧下に除去し、15gのCCを得た。
【0083】
実施例29 ポリ(無水マレイン酸−酢酸ビニル)のAPIでの官能化
DDの合成
300mLの3口丸底フラスコ中にエトキシル化されたP3、62g(0.052モル)を導入した。これに30gのトルエンを加え、反応混合物を次いで55℃に加熱した。10gのエタノール中の5.9gのAPIの溶液をゆっくりと加えた。添加終了後、反応混合物を26時間還流下に加熱した。冷却し、固形分を分離した。溶剤をデカントして除去し、残留物を乾燥してDDを得た。
【0084】
実施例30 ポリ(スチレン−無水マレイン酸)のAPIでの官能化
EEの合成
100gのアセトニトリル中の50gのSMA−1000の溶液に、55℃で40gのエタノール/水(1:1)混合物を加え、pHをNaOH水溶液で5よりも大きくした。混合物に20gのAPIを加えた。反応混合物を15時間還流下に加熱した。蒸留により溶剤を除去した。EEを水性溶液として得た。
【0085】
実施例31 FFの合成
15mLのイソプロパノール中の0.3gのLubrizol−1(開始剤溶液)と、12gのアクリル酸中の5gの1−(4’−ビニルベンジル)イミダゾール(モノマー溶液)を、別々に調製した。80℃の17mLのイソプロパノールに、開始剤溶液を10mL/時で加えた。同時に、モノマー溶液を20mL/時で加えた。添加が終了する直前、0.15gのLubrizol−11を反応混合物に加え、反応系を80℃で35分間保持し、ついで室温に冷却した。沈殿を250mLのイソプロパノールで洗浄し、FFを得た。
【0086】
実施例32 91.3部のアクリル酸と8.7部の1−アクリロイルベンゾトリアゾールのポリマー GGの合成
20mLのイソプロパノール中の0.4gのLubrizol−11(開始剤溶液)と、73.6gのアクリル酸中の17gの1−アクリロベンゾトリアゾール(モノマー溶液)を、別々に調製した。80℃の100mLのイソプロパノールに、開始剤溶液を10mL/時で加えた。同時に、モノマー溶液を24mL/時で加えた。添加が終了する直前、0.15gのLubrizol−11を反応混合物に加え、反応系を80℃で35分間保持し、ついで室温に冷却した。イソプロパノールを減圧下に除去し、GGを得た。
【0087】
実施例33 アクリル酸と1−(3−(2−ヒドロキシプロピルアリルエーテル))ベンゾトリアゾール HHの合成
125gのイソプロパノール中の26gの1−(3−(2−ヒドロキシプロピルアリルエーテル))82℃の溶液に、アクリル酸とLubrizol−11の溶液を、84℃に温度を維持しながら、2時間にわたり添加した。添加が終了した後、反応系を2時間加熱し、水を加え、pHを5.2に調節した。イソプロパノール−水共沸系を蒸留除去し、36%の活性物質を含む水性溶液としてHHを得た。
【0088】
実施例34 IIの合成
50gのキシレンを反応器に入れ、ついで9.8g(0.1モル)の無水マレイン酸を入れた。混合物を125℃に加熱した。10gのキシレン中の10.8g(0.1モル)のアリルイミダゾールの溶液、および20gのキシレン中の0.4gのLubrizol−11の溶液を同時に、1時間にわたって反応器に加えた。添加完了後、加熱を30分続けた。反応混合物を室温に冷却し、溶剤を減圧下に除去し、IIを得た。
【0089】
実施例35 JJの合成
95℃の135gのキシレンに、ジイソブチレン(40%)、エチルアクリレート(20%)、およびビニルイミダゾール(40%)のキシレン中の混合物で、2.5%のAIBNを開始剤として含むものを加えた。2.5時間のフィードの後、反応系を30分間加熱した。冷却後、固体のポリマーはエーテルを加えて沈殿された。固形物はついで、濃HClで加水分解された。蒸留後、JJを透明溶液として得た。
【0090】
実施例36 KKの合成
末端不飽和基を有するブチルアクリレートポリマー(Mw/Mn=2370/1250;51.2g)を、100mLの3口フラスコに加え、13.6gのイミダゾール(0.2モル)を室温でゆっくりと加えた。反応混合物を120℃で2時間加熱し、室温に冷却した。水を加えた後、ジエチルエーテルで過剰のイミダゾールを除去した。ジエチルエーテル層を分離し、濾過し、減圧下でエーテルを除去し、KKを得た。
【0091】
実施例37 LLの合成
20gのブチルアクリレートポリマー(Mw/Mn=2370/1250)の20gのアセトン中の溶液に、9.8gのAPI(0.078モル)を1時間で加えた。添加終了後、混合物を1時間撹拌した。減圧下で溶剤を除去し、LLを得た。
【0092】
実施例38 MMの合成
アクリル酸/ブチルアクリレートコポリマー17g(0.03モル)と、1.12gのAPIの混合物を、Parr bomb反応器中に置いた。bombを180℃で4時間加熱した。反応混合物をついでYM−2フィルターで透折し、未反応のAPIを除去してMMを得た。
【0093】
腐食耐性試験
以下の手順を塩素化条件下における本発明のポリマー組成物の腐食耐性を決定するために利用した。本試験は、銅表面上に吸着したフィルムへの塩素の浸透に抵抗する腐食抑制ポリマー組成物の性能を重視している。
【0094】
配合物ストック溶液:
リン酸(PO 3−として、85%HPO1.21g)1000ppm、l−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジスホスホン酸625ppm(PO 3−として、60%HEDP1.13g、Dequest(商標)2010、Solutia)および活性分39.5%でRohm and Haas Companyから供給されているAcumer(商標)2000コポリマー625ppm(1.58g)を含むストック液を調製した。ストック液を完成させるために水をかかる混合物に、総重量が998gになるように添加した。pHを10.5に調整し、その後ピロリン酸四カリウム1000ppm(PO 3−として、TKPP1.74g)を添加した。最終混合液のpHを11.0に調整した。
【0095】
ポリマーのストック溶液:
各々のポリマーは、適切な溶媒(水、メタノールまたはイソプロパノール)中、1000ppm(活性量として)に調製した。
【0096】
試験溶液の調製:
容器に以下:
(a)溶液のpHを7.0に調整した、500ppmのNaCl、200ppmのCaCl(CaCOとして)、100ppmのMgCl(CaCOとして)、全アルカリ度(CaCOとして)400ppmを含む溶液125mL;
(b)配合物ストック溶液1mL;および
(c)ポリマーストック溶液0.38g(活性分は3ppm)
が添加され、溶液はpH7.0に保持される。
【0097】
試験器具の調製:
600グリットSiC紙で、ステンレス鋼リファレンス電極を研磨し、水で濯ぎ、イソプロパノールで濯ぎ、水で濯ぎ、タオル乾燥する。
600グリットSiC紙で研磨した、18ゲージの本実施例の銅電極は、水で濯ぎ、イソプロパノールで濯ぎ、水で濯ぎ、アセトンで濯ぎ、空気乾燥する。
2本のステンレス鋼ワイヤーおよび1本の銅ワイヤーを125mLの試験溶液を包含した容器に挿入し、かかるワイヤーを容器の上部蓋を通して固定した。銅ワイヤーはループ状に曲げられており、水の銅に対する容積/表面積は264mL/inである。試験溶液は室温にて、18時間、300rpmで攪拌した。18時間後、NaOClを5ppm(Clとして)添加した。30分後、EG&G Princeton提供のResearch Potentiostat/Galvanostatモデル273を用いて、腐食速度をミル/年(mpy)で測定した。
塩素を用いない試験として、下記の条件:
NaCI(1000ppm)、Ca/Mg(100ppm/50ppm、CaCOとして)、容積/表面積492mL/in、ポリマーフィルム形成時間(攪拌せず)4時間に変えて、上記手順を用いた。
【0098】
【表1】
Figure 0004167869
【0099】
【表2】
Figure 0004167869
【0100】
表1は、腐食耐性および塩素耐性に関する最良の能力が、いくつかのクラスのポリマーについて見られることを示している。無水マレイン酸とジイソブチレンのコポリマーでアミノプロピルイミダゾールで後官能化されたもの(実施例4および5)は、塩素耐性に関してTTA、BZT(比較例1および2)よりもよい性能を示し、腐蝕速度に関しても好ましかった。式III−Vのポリマー(実施例6−9,12−14)は、塩素耐性に関してTTA、BZTよりもよい性能を示した。結局、実施例のほとんどは、塩素耐性に関してTTAおよびBZTに匹敵し、TTAおよびBZTの有力な代替品であるといえる。

Claims (11)

  1. 腐食保護量のポリマーを添加することを含む、水性系と接触している金属を含む水性系を処理する方法であって、
    前記ポリマーは、
    式Iaの少なくとも1の繰り返し単位
    Figure 0004167869
    [nは0または1;RおよびRは水素、メチル、およびC〜Cアルキルからなる群から独立に選択され;RはC〜Cの分岐鎖および直鎖のアルキル基、C 〜Cの分岐鎖および直鎖のアルケニル基、C〜Cの環状アルキル基〜Cのアルキレンオキサイド基、およびポリ(C〜Cアルキレン)オキサイド(式中、m=2〜20)からなる群から選択され;ペンダント複素環は、イミダゾール、トリアゾールおよびそれらの異性体、チオフェン、ピロール、オキサゾール、チアゾールおよびそれらの異性体、ピラゾール、テトラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される複素環を含み、該ペンダント複素環は複素環の一部であるヘテロ原子または複素環の炭素原子を介して化学的にR基に結合する;並びに
    無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シクロヘクス−4−エニルテトラヒドロフタル酸、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、プロピレンテトラマー(C 12 〜C 14 )、プロピレンダイマートリマー(C 18 〜C 22 )、1−ブテン、1−オクテン、1−デセン、スチレン、α−メチルスチレン、ヒドロキシスチレン、スチレンスルホン酸、ブタジエン、ビニルアセテート、ビニルブチレート、ビニルクロライド、ビニリデンクロライド、スチルベン、ジビニルベンゼン、(メタ)アクリル酸、C 〜C 18 (メタ)アクリレートエステル、C 〜C 18 (メタ)アクリルアミド、および(メタ)アクリロニトリル、並びに、式:CH(R )=C(R )(R )のモノマー[R は、水素、フェニル、メチル、エチル、C 〜C 18 の分岐鎖および直鎖のアルキルおよびアルケニル基からなる群から選択され;R は水素、メチル、エチル、フェニル、C 〜C 18 の分岐鎖および直鎖のアルキル基およびアルケニル基、OR およびCH OR {R は、アセテート、グリシジル、メチル、エチル、C 〜C 18 の分岐鎖および直鎖のアルキルおよびアルケニル基、並びに[CH CH(R )O] の化学式を有する基(R は水素、メチル、エチル、またはフェニルであり、mは1〜20の整数であって、さらにR は水素、メチル、エチル、フェニル、およびベンジルから独立して選択される)}からなる群から独立に選択され;さらにR はH、CH 、C 、CN、COR {R はOH、NH 、OR (R は先に記載したとおりである)、およびNR (R およびR 基は同じ基または異なった基であり、水素、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、エチル、およびC 〜C 18 の分岐鎖および直鎖のアルキルおよびアルケニル基)}からなる群から独立に選択される]
    からなる群から選択される1以上のエチレン性不飽和モノマー由来の繰り返し単位;
    を含む。
  2. 腐食保護量のポリマーを添加することを含む、水性系と接触している金属を含む水性系を処理する方法であって、
    前記ポリマーは、
    式Iaの官能化イミド成分、および式Ibの官能化アミド成分の1以上の繰り返し単位:
    Figure 0004167869
    [nは0または1;RおよびRは水素、メチル、およびC〜Cアルキルからなる群から独立に選択され;RはC〜Cの分岐鎖および直鎖のアルキル基、C 〜Cの分岐鎖および直鎖のアルケニル基、C〜Cの環状アルキル基、C〜C10の不飽和非環式、環式もしくは芳香族基、C〜Cのアルキレンオキサイド基、およびポリ(C〜Cアルキレン)オキサイド(式中、m=2〜20)からなる群から選択され;ペンダント複素環は、イミダゾール、トリアゾールおよびそれらの異性体、チオフェン、ピロール、オキサゾール、チアゾールおよびそれらの異性体、ピラゾール、テトラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される複素環を含み、該ペンダント複素環は複素環の一部であるヘテロ原子または複素環の炭素原子を介して化学的にR基に結合し;Rは水素、メチル、エチル、およびC〜C18の分岐鎖および直鎖の、アルキルおよびアルケニル基からなる群から選択され;Rは、H、CH、C、CおよびC〜C18の分岐鎖および直鎖のアルキルおよびC〜C18のアルケニル基からなる群から選択される];並びに
    無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シクロヘクス−4−エニルテトラヒドロフタル酸、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、プロピレンテトラマー(C 12 〜C 14 )、プロピレンダイマートリマー(C 18 〜C 22 )、1−ブテン、1−オクテン、1−デセン、スチレン、α−メチルスチレン、ヒドロキシスチレン、スチレンスルホン酸、ブタジエン、ビニルアセテート、ビニルブチレート、ビニルクロライド、ビニリデンクロライド、スチルベン、ジビニルベンゼン、(メタ)アクリル酸、C 〜C 18 (メタ)アクリレートエステル、C 〜C 18 (メタ)アクリルアミド、および(メタ)アクリロニトリル、並びに、式:CH(R )=C(R )(R )のモノマー[R は、水素、フェニル、メチル、エチル、C 〜C 18 の分岐鎖および直鎖のアルキルおよびアルケニル基からなる群から選択され;R は水素、メチル、エチル、フェニル、C 〜C 18 の分岐鎖および直鎖のアルキル基およびアルケニル基、OR およびCH OR {R は、アセテート、グリシジル、メチル、エチル、C 〜C 18 の分岐鎖および直鎖のアルキルおよびアルケニル基、並びに[CH CH(R )O] の化学式を有する基(R は水素、メチル、エチル、またはフェニルであり、mは1〜20の整数であって、さらにR は水素、メチル、エチル、フェニル、およびベンジルから独立して選択される)}からなる群から独立に選択され;さらにR はH、CH 、C 、CN、COR {R はOH、NH 、OR (R は先に記載したとおりである)、およびNR (R およびR 基は同じ基または異なった基であり、水素、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、エチル、およびC 〜C 18 の分岐鎖および直鎖のアルキルおよびアルケニル基)}からなる群から独立に選択される]
    からなる群から選択される1以上のエチレン性不飽和モノマー由来の繰り返し単位;
    を含む。
  3. 腐食保護量のポリマーを添加することを含む、水性系と接触している金属を含む水性系を処理する方法であって、
    前記ポリマーは、
    化学成分A、BおよびCを含み;
    Aは、開始剤のフラグメント、連鎖移動剤のフラグメント、溶媒のフラグメント、およびそれらの組み合わせから選択される1以上の末端基を含み
    Bは、式Iaの官能化イミド成分、式Ibの官能化アミド成分、並びに式IaおよびIbの組み合わせから選択される少なくとも1の繰り返し単位を含み
    Figure 0004167869
    [nは0または1;RおよびR は水素、メチル、およびC 〜C アルキルからなる群から独立に選択され;R はC 〜C の分岐鎖および直鎖のアルキル基、C 〜C の分岐鎖および直鎖のアルケニル基、C 〜C の環状アルキル基、C 〜C 10 の不飽和非環式、環式もしくは芳香族基、C 〜C のアルキレンオキサイド基、およびポリ(C 〜C アルキレン) オキサイド(式中、m=2〜20)からなる群から選択され;ペンダント複素環は、イミダゾール、トリアゾールおよびそれらの異性体、チオフェン、ピロール、オキサゾール、チアゾールおよびそれらの異性体、ピラゾール、テトラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される複素環を含み、該ペンダント複素環は複素環の一部であるヘテロ原子または複素環の炭素原子を介して化学的にR 基に結合し;R は水素、メチル、エチル、およびC 〜C 18 の分岐鎖および直鎖の、アルキルおよびアルケニル基からなる群から選択され;R は、H、CH 、C 、C およびC 〜C 18 の分岐鎖および直鎖のアルキルおよびC 〜C 18 のアルケニル基からなる群から選択される]並びに
    Cは、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シクロヘクス−4−エニルテトラヒドロフタル酸、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、プロピレンテトラマー(C 12 〜C 14 )、プロピレンダイマートリマー(C 18 〜C 22 )、1−ブテン、1−オクテン、1−デセン、スチレン、α−メチルスチレン、ヒドロキシスチレン、スチレンスルホン酸、ブタジエン、ビニルアセテート、ビニルブチレート、ビニルクロライド、ビニリデンクロライド、スチルベン、ジビニルベンゼン、(メタ)アクリル酸、C 〜C 18 (メタ)アクリレートエステル、C 〜C 18 (メタ)アクリルアミド、および(メタ)アクリロニトリル、並びに、式II CH(R)=C(R)(Rのモノマー[Rは、水素、フェニル、メチル、エチル、C〜C18の分岐鎖および直鎖のアルキルおよびアルケニル基から選択され;Rは水素、メチル、エチル、フェニル、C〜C18の分岐鎖および直鎖のアルキルおよびアルケニル基、ORおよびCHOR基{Rは、アセテート、グリシジル、メチル、エチル、C〜C18の分岐鎖および直鎖のアルキルおよびアルケニル基、並びに[CHCH(R)O]の化学式を有する基(Rは水素、メチル、エチル、またはフェニルであり、mは2〜20の整数であって、さらにRは水素、メチル、エチル、フェニル、およびベンジルから独立して選択される)}から独立に選択され;さらにRはH、CH、C、CN、COR基{RはOH、NH、OR基(Rは先に記載したとおりである)、およびNR基(RおよびR基は同じ基または異なった基であり水素、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、エチル、およびC〜C18の分岐鎖および直鎖のアルキルおよびアルケニル基)}から独立に選択される]
    からなる群から選択される1以上のエチレン性不飽和モノマー由来の繰り返し単位を表す
  4. Aが、ジアルキルペルオキシド、アルキルヒドロペルオキシド、n−ドデシルイソプロピルアルコール、アルキルホスホネート、アルキルホスファイト、アリールホスフィン酸、アルキルホスフィン酸、次亜リン酸塩、アルデヒド、ホルメート、トルエン、キシレン、および〜C10アルキル芳香族からなる群から選択される、請求項記載の方法
  5. バイオサイド、スケール抑制剤、腐食防止剤、界面活性剤、消泡剤、不活性蛍光トレーサーおよびそれらの組み合わせからなる群から選択した1以上の添加剤をさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法
  6. ポリマーの量が0.1ppm〜50,000ppmである、請求項5記載の方法。
  7. ポリマーの量が1ppm〜500ppmである、請求項6記載の方法。
  8. ポリマーの量が1ppm〜100ppmである、請求項7記載の方法。
  9. 水性系中のポリマーの量が0.00001〜5重量%である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  10. 水性系のpHが6〜10である請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. ポリマーの重量平均分子量が400〜20,000の範囲である請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
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