JP4167447B2 - 対象物定位システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、対象物の位置を特定する対象物定位システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)等の携帯型情報端末が広く一般に普及するとともに、街角での無線ネットワークサービス等の種々のサービスが提供されつつあり、場所を選ばず情報機器に接することが日常的に行なわれるようになってきている。このように、ネットワーク環境の拡大や情報機器の可般化が進むにつれ、コンピュータを使用するユーザの居場所が時間とともに変化し、自分や他のユーザの現在位置を把握したり、所在位置に関連した情報が重要な意味を持つ場合がある。例えば、オフィスビルの中で誰がどこにいるか、自分が利用できる最寄の資源はどこか等を管理するロケーションアウェアネスを目的とした研究がなされている。
【0003】
上記のロケーションアウェアネス等を実現するためには、情報機器を使用するユーザの位置を検出する必要があり、例えば、電波や超音波の発信器及び受信器を用いて電波や超音波の伝達速度を測定する方法や、ユーザを含む一定範囲の可視光画像を撮影して肌色トラッキングを行なう方法等が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電波や超音波の発信器及び受信器を用いる方法では、多数の発信器及び受信器を用いる必要があり、システム構成が複雑になるとともに、システムのコストが増加する。また、ユーザを含む可視光画像を撮影する方法では、可視光画像には種々の色情報等が含まれ、色情報のマッチング処理等が複雑となり、位置検出精度及び検出安定性に一定の限界が生じる。
【0005】
本発明の目的は、簡略な構成で高精度かつ安定的に対象物の位置を特定することができる対象物定位システムを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る対象物定位システムは、対象物の位置を特定する対象物定位システムであって、対象物とともに移動し、赤外線を発光する発光手段と、対象物を含む所定の撮影領域の赤外線画像を撮影する撮影手段と、赤外線画像から発光手段の位置を特定する位置特定手段とを備え、位置特定手段は、発光手段が所定通信範囲内に位置した場合に、第1の点灯状態になるように当該発光手段の点灯状態を無線により制御するとともに、赤外線画像から位置を特定した発光手段の点灯状態が第1の点灯状態と異なる第2の点灯状態になるように当該発光手段の点灯状態を無線により制御するものである。
【0007】
本発明に係る対象物定位システムにおいては、対象物とともに移動する発光手段から発光される赤外線を撮影手段により撮影しているので、広範な領域を撮影領域として撮影することができ、発光手段及び撮影手段の数を必要最低限に削減できる。また、可視光等を排除した赤外線画像を用いて発光手段の位置を特定しているので、発光手段の位置検出処理が容易となり、高精度かつ安定的に発光手段すなわち対象物の位置を特定することができる。この結果、簡略な構成で高精度かつ安定的に対象物の位置を特定することができる。
また、既に位置を特定された発光手段は第2の点灯状態にされ、通信範囲内に新たに位置した発光手段は自動的に第1の点灯状態にされるので、対象物が人間の場合に、人間が何ら明示的な操作をすることなく、人間の位置を特定することができる。
【0010】
第1及び第2の点灯状態のうちの一方は、所定周期の点滅状態を含み、他方は、常時点灯状態を含むことが好ましい。この場合、第1及び第2の点灯状態を明確に区別して検出することができるので、より安定的に対象物の位置を検出することができる。
【0011】
撮影手段は、異なる位置に配置され、同一の撮影領域の赤外線画像を撮影する複数の撮影手段を含み、位置特定手段は、複数の撮影手段により撮影された複数の赤外線画像から発光手段の位置を特定することが好ましい。
【0012】
この場合、同一の撮影領域を撮影した複数の赤外線画像を用いて発光手段の位置を特定しているので、より高精度に対象物の位置を検出することができるとともに、異なる位置に配置された複数の撮影手段により赤外線画像を撮影しているので、一つの撮影手段と発光手段との間に障害物等が位置して発光手段から発光される赤外線を撮影できない場合でも、他の撮影手段により当該発光手段から発光される赤外線を撮影することができ、より安定的に対象物の位置を検出することができる。
【0013】
位置特定手段は、赤外線画像の輝度値を二値化し、二値化された画像データから同一輝度値が連続する連続領域を抽出し、抽出された連続領域のうち所定の面積以下の連続領域が位置する位置を発光手段の位置として検出することが好ましい。
【0014】
この場合、赤外線画像の輝度値を二値化し、二値化された画像データから同一輝度値が連続する連続領域を抽出し、抽出された連続領域のうち所定の面積以下の連続領域が位置する位置を発光手段の位置として検出しているので、より高精度かつ安定的に対象物の位置を特定することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態による対象物定位システムについて図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施の形態による対象物定位システムの構成を示すブロック図である。
【0016】
図1に示す対象物定位システムは、ロケーションサーバ1、携帯型情報端末2、赤外線タグ3、4台のビデオサーバ4、及び4台の赤外広角カメラ5を備える。
【0017】
ロケーションサーバ1は、通常のパーソナルコンピュータ等から構成され、内部にROM(リードオンリメモリ)、CPU(中央演算処理装置)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、外部記憶装置、無線通信部、有線通信部等を備える。ロケーションサーバ1は、携帯型情報端末2を携帯するユーザが無線通信可能範囲、例えば、部屋RA内に入ったときに、携帯型情報端末2を介してマーカーデバイスとなる赤外線タグ3を点滅させ、各ビデオサーバ4から出力される輝点情報を基に赤外線タグ3の位置を特定する。
【0018】
携帯型情報端末2は、例えば、通常のノート型パソコン等から構成され、ROM、CPU、RAM、外部記憶装置、無線通信部、有線通信部等を備える。携帯型情報端末2は、ユーザMAが無線通信可能範囲内に入ったときに、ロケーションサーバ1との無線通信経路を確立し、ロケーションサーバ1の指示に応じて赤外線タグ3の点灯状態を制御する。なお、携帯型情報端末2は、上記の例に特に限定されず、ロケーションサーバ1と無線により通信することができれば、PDA(Personal Digital Assistant)等を用いてもよい。
【0019】
赤外線タグ3は、例えば、略名札形状を有し、ユーザMAの胸に装着される。赤外線タグ3は、例えば、赤外線LED(ピーク波長870〜950nm)及びPIC(Peripheral Interface Controller)等から構成され、RS232Cにより携帯型情報端末2と通信可能に接続される。
【0020】
なお、赤外線タグ3の形状は上記の例に特に限定されず、種々の変更が可能であり、ユーザが装着する場合に負担とならない形状が好ましい。また、赤外線タグ3と携帯型情報端末2との通信方式は、上記の例に特に限定されず、種々の通信方式を用いることができ、Bluetooth(登録商標)等の無線通信を用いてもよい。また、赤外線タグ3自体にロケーションサーバ1との無線通信機能を持たせてロケーションサーバ1が赤外線タグ3を直接制御するようにしてもよい。
【0021】
ビデオサーバ4の各々は、例えば、通常のノート型パソコン等から構成され、ROM、CPU、RAM、外部記憶装置、通信部等を備える。ビデオサーバ4の各々は、ビデオキャプチャボードを介して対応する赤外広角カメラ5に接続されるとともに、LAN(Local Area Network)ボードを介してロケーションサーバ1に接続される。ビデオサーバ4は、赤外広角カメラ5から出力される赤外線画像を取得し、後述する輝点検出処理により赤外線タグ3の位置を検出した輝点情報をロケーションサーバ1へ出力する。
【0022】
なお、ビデオサーバ4は、図示のように赤外広角カメラ5ごとに設ける例に特に限定されず、複数の赤外広角カメラの赤外線画像を一台のビデオサーバで処理するようにしてよい。また、ロケーションサーバ1及びビデオサーバ4の構成も、上記の例に特に限定されず、種々の変更が可能であり、通常のサーバ装置を用いたり、ロケーションサーバ1及びビデオサーバ4を一台のサーバ装置等を用いて構成するようにしてもよい。
【0023】
赤外広角カメラ5の各々は、例えば、部屋RAの天井の四隅に設置され、互いに異なる位置から赤外線透過フィルタを通して部屋RAの全体を撮影し、赤外線画像をビデオサーバ4へ出力する。本実施の形態では、赤外広角カメラ5として、Watec社製カメラWAT-202(1/3インチカラーCCD、38万画素、640×480ピクセル、赤外線カットフィルタ除去)に、波長450〜700nmの光を95%以上反射且つ波長800nm以上の光を80%以上透過するコールドミラーと、Pentax社製レンズTS2V114E(フィッシュアイ・バリフォーカル、焦点距離1.6〜3.4mm、F1.4〜64、118〜180度可変)とを取り付けたものを約3mの高さに俯角約45度で設置し、約6m角の範囲を撮影している。
【0024】
赤外広角カメラ5は、赤外線画像としては、800nm以上1000nm以下の波長を有する赤外線を撮影することが好ましく、870nm以上950nm以下の波長を有する赤外線を撮影することがより好ましい。また、赤外広角カメラ5の視野角は、90度以上であることが好ましい。
【0025】
なお、赤外広角カメラ5の数及び設置位置は、上記の例に特に限定されず、例えば、1台の赤外広角カメラを天井の略中心位置に設置したり、2台の赤外広角カメラを天井の両端に設置したり、5台以上の赤外広角カメラを適度に分散させて天井に設置する等の種々の変更が可能である。また、赤外広角カメラ5としては、赤外線を撮影することができれば、種々に変更が可能であり、カラー又はモノクロのいずれを用いてもよい。
【0026】
本実施の形態では、赤外線タグ3が発光手段に相当し、赤外広角カメラ5が撮影手段に相当し、ロケーションサーバ1、携帯型情報端末2及びビデオサーバ4が位置特定手段に相当する。
【0027】
次に、上記のように構成された対象物定位システムの動作について説明する。図2は、図1に示す対象物定位システムの対象物定位処理を説明するためのフローチャートである。なお、図2に示す対象物定位処理は、ロケーションサーバ1のCPU等が外部記憶装置等に記憶されているロケーションサーバ用対象物定位プログラム等を実行し、携帯型情報端末2のCPU等が外部記憶装置等に記憶されている携帯型情報端末用対象物定位プログラム等を実行することによって行われる処理である。
【0028】
まず、ユーザMAが携帯型情報端末2を携帯して部屋RAに入った場合、携帯型情報端末2は、ステップS1において、DHCPサーバ(図示省略)を通してIPアドレスの取得等を行ってネットワーク環境を確立し、ロケーションサーバ1との無線LAN通信経路を確立する。次に、携帯型情報端末2は、ステップS2において、ロケーションサーバ1を探索し、ステップS3において、ロケーションサーバ1に対して接続要求を行う。
【0029】
次に、ロケーションサーバ1は、ステップS101において、携帯型情報端末2からの接続要求を受理し、ステップS102において、接続要求を受理した携帯型情報端末2を使用するユーザのID(識別番号)を点滅キューの緊急キューに登録する。
【0030】
ここで、点滅キューについて説明する。点滅キューは、点滅させる赤外線タグのスケジューリングを行なうために、点滅させる赤外線タグを装着しているユーザのIDを点灯制御順に並べてロケーションサーバ1の外部記憶装置等に記憶したものであり、優先的に点滅させるIDを格納した緊急キューと、定期的な位置確認を行なうために点滅させるIDを格納した定期キューとがある。緊急キューでは、新規なユーザすなわち部屋RAに新たに入室したユーザや、交錯、遮蔽等により位置を見失ったユーザ等のIDが登録対象となり、定期キューでは、検出範囲内の全てのユーザのIDが登録対象となる。
【0031】
また、ロケーションサーバ1の外部記憶装置等には、ユーザの現在位置等を記憶するためのユーザリストが記憶されている。図3は、ユーザリストのデータ構造の一例を示す図である。図3に示すように、ユーザリストは、ユーザごとにID、X座標、Y座標、対応数、点滅中フラグ及びキュー種別の各項目に対するユーザの情報がデータベースとして記憶される。具体的には、IDのU1にはユーザのIDが登録され、X座標のU2及びY座標のU3には実空間座標におけるユーザの現在位置のX座標及びY座標が記憶される。対応数のU4には、新たに取得された輝点のうちユーザの現在位置として対応する輝点がいくつあるかが記憶され、見失った場合に0、追跡成功の場合に1、交錯した(追跡失敗)場合に2以上の数値が記憶され、点滅中フラグのU5には、ロケーションサーバ1から点滅命令が出されている場合に1、その他の場合に0が記憶され、キュー種別のU6には、緊急キューに登録されている場合に「Urgent」、定期キューに登録されている場合に「Routine」が記憶される。
【0032】
次に、ステップS103において、ロケーションサーバ1は、緊急キューに登録されているユーザがある場合、緊急キューの先頭に登録されているユーザのIDを取得し、緊急キューに登録されているユーザがいない場合、定期キューの先頭に登録されているユーザのIDを取得し、その後、取得したIDを定期キューの末尾に再登録する。次に、ステップS104において、ロケーションサーバ1は、取得したユーザのIDから当該ユーザが携帯している携帯型情報端末2に対して赤外線タグ3を点滅するように要求するための点滅要求を無線により送信する。
【0033】
このとき、携帯型情報端末2は、ステップS4において、点滅要求を受信し、ステップS5において、赤外線タグ3の点灯状態を制御して赤外線タグ3を点滅させる。この結果、赤外線タグ3が所定周期、例えば5Hzで点滅し、赤外線タグ3を含む部屋RA全体の画像が各赤外広角カメラ5により撮影され、赤外線タグ3から発光される赤外線が輝点として撮影された赤外線画像が各赤外広角カメラ5から所定のフレーム周期でビデオキャプチャボード等を介して各ビデオサーバ4へ入力される。
【0034】
ここで、上記のようにして点滅等している赤外線タグ3の位置をビデオサーバ4により検出する輝点検出処理について説明する。図4は、ビデオサーバ4による輝点検出処理の一例を示すフローチャートである。なお、図4に示す輝点検出処理は、ビデオサーバ4のCPU等が外部記憶装置等に記憶されている輝点検出プログラム等を実行することによって行われる処理である。
【0035】
まず、ビデオサーバ4は、ステップS201において、外部記憶装置等に記憶している点滅検出用輝点リストを初期化する。図5は、点滅検出用輝点リストのデータ構造の一例を示す図である。図5に示すように、点滅検出用輝点リストは、輝点ごとにX座標、Y座標、アップデートフラグ、点灯フラグ及び点滅カウンタの各項目に対する情報がデータベースとして記憶される。具体的には、X座標のL1及びY座標のL2には赤外線画像上の輝点のX座標及びY座標が記憶される。アップデートフラグのL3には、時間軸上で連続するフレームの間に対応する輝点が見つかった場合に1、その他の場合に0が記憶され、点灯フラグのL4には、直前のフレームにおける点灯状態が記憶され、点灯している場合に1、その他の場合に0が記憶され、点滅カウンタのL5には消灯状態から点灯状態に遷移した点滅回数が記憶される。
【0036】
次に、ビデオサーバ4は、ステップS202において、赤外広角カメラ5から所定フレーム周期で赤外線画像(例えば、640×480ピクセル)を取得し、ステップS203において、取得した赤外線画像の輝度値を二値化処理(閾値処理)し、所定閾値以上の値を持つピクセルを1、それ以外のピクセルを0にする。次に、ビデオサーバ4は、ステップS204において、二値化した赤外線画像の全画素データを用いて同一輝度値が連続する、すなわち1が連続する連続領域を抽出するラベリング処理を行い、ステップS205において、抽出した連続領域の中から所定面積以下の連続領域のみを赤外線タグ4に対応する輝点として抽出し、抽出した連続領域の重心を輝点の位置として外部記憶装置等に記憶する。このように、赤外線画像の輝度値を二値化し、二値化された画像データから同一輝度値が連続する連続領域を抽出し、抽出された連続領域のうち所定の面積以下の連続領域が有する重心を赤外線タグ3の位置として検出しているので、高精度かつ安定的に赤外線タグ3の位置を特定することができる。
【0037】
次に、ビデオサーバ4は、ステップS206において、抽出した各輝点に対して所定距離以内に位置する輝点が点滅検出用輝点リスト内に有るか否かを判断し、該当する輝点が存在する場合、抽出した輝点は該当する輝点が移動したものと判断し、ステップS207において、点滅検出用輝点リストの当該輝点の座標値を抽出した輝点の座標値に変更してX座標及びY座標を更新し、ステップS209へ移行する。
【0038】
一方、該当する輝点が存在しない場合、ビデオサーバ4は、抽出した輝点は新たな輝点であると判断し、ステップS208において、点滅検出用輝点リストに新たなエントリを追加して、抽出した輝点の座標値等を登録し、ステップS209へ移行する。
【0039】
次に、ビデオサーバ4は、ステップS209において、抽出した各輝点のアップデートフラグを更新するとともに、点灯フラグが0の場合に点滅カウンタを1だけインクリメントする。次に、ビデオサーバ4は、ステップS210において、点滅検出用輝点リストにエントリされている全ての輝点に対して、アップデートフラグが1になっているか否かすなわち輝点が検出されたか否かを判断し、アップデートフラグが1の場合にステップS211において点灯フラグを1に設定し、アップデートフラグが1でない場合にステップS212において点灯フラグを0に設定する。
【0040】
次に、ビデオサーバ4は、ステップS213において、ステップS202〜S212の処理が所定数のフレームだけ繰り返されたか否かを判断し、所定数のフレームに対してステップS202〜S212の処理が終了している場合、ステップS214へ移行し、所定数のフレームに対してステップS202〜S212の処理が終了していない場合、ステップS202へ移行して以降の処理を繰り返す。
【0041】
所定数のフレームに対してステップS202〜S212の処理が終了している場合、ビデオサーバ4は、ステップS214において、更新された点滅検出用輝点リストを参照し、点滅カウンタが取得時間と点滅周期とから予想される点滅回数にほぼ一致している場合に当該輝点が点滅していると判断することにより点滅している輝点を検出する。次に、ビデオサーバ4は、ステップS215において、赤外広角カメラ5の設置位置に基づいて赤外線画像上の各輝点の位置を実空間座標に変換し、変換した各輝点の座標すなわち赤外線タグ3の位置等を輝点情報として外部記憶装置等に記憶する。
【0042】
再び図2を参照して、ロケーションサーバ1は、ステップS105において、上記のようにして輝点を検出している各ビデオサーバ4から輝点情報を取得し、ステップS106において、取得した輝点情報からある輝点の近傍に別の輝点がある場合、これらの輝点を同一のものとみなしてして統合し、最終的に現在の各輝点の位置を確定する。
【0043】
次に、ロケーションサーバ1は、ステップS107において、確定した輝点の位置が前フレームにおける輝点の位置の近傍にあるか否かを判定して輝点追跡を行い、ステップS108において、近傍に位置する輝点がない場合は当該輝点を新規登録するとともに、近傍に位置する輝点がある場合は当該輝点の位置を更新する。
【0044】
次に、ロケーションサーバ1は、ステップS109において、ステップS104において点滅要求を行ったユーザのIDに対して複数の輝点が対応したか否か又は対応する輝点がないか否かを判断し、点滅要求を行ったユーザのIDに対して一つの輝点のみが対応する場合すなわち輝点検出に成功した場合、ステップ111に移行する。一方、点滅要求を行ったユーザのIDに対して複数の輝点が対応した又は対応する輝点がない場合すなわち輝点検出に失敗した場合、ロケーションサーバ1は、ステップS110に移行して点滅要求を行ったユーザのIDを緊急キューに登録した後に、ステップ111に移行する。
【0045】
次に、ロケーションサーバ1は、ステップS111において、ステップS104において点滅要求を行った携帯型情報端末2に対して赤外線タグ3の点滅を停止して常時点灯するように要求するための点滅停止要求を無線により送信する。
【0046】
このとき、携帯型情報端末2は、ステップS6において、点滅停止要求を受信し、ステップS7において、赤外線タグ3の点灯状態を制御して赤外線タグ3を常時点灯させ、以降、上記のステップS105〜S107の処理によりこの常時点灯している赤外線タグ3の位置が追跡される。
【0047】
上記のようにして、本実施の形態では、ユーザとともに移動する赤外線タグ3から発光される赤外線を赤外広角カメラ5により撮影しているので、広範な領域を撮影領域として撮影することができ、赤外線タグ3及び赤外広角カメラ5の数を必要最低限に削減できるとともに、可視光等を排除した赤外線画像を用いて赤外線タグ3の位置を特定しているので、赤外線タグ3の位置検出処理が容易となり、高精度かつ安定的に赤外線タグ3すなわちユーザの位置を特定することができ、簡略な構成で高精度かつ安定的にユーザの位置を特定することができる。
【0048】
また、既に位置を特定されたユーザの赤外線タグ3は常時点灯状態にされ、部屋RA内に新たに入ったユーザの赤外線タグ3は自動的に所定周期の点滅状態にされるので、ユーザが何ら明示的な操作をすることなく、ユーザの位置を特定することができるともに、点灯状態を明確に区別して検出することができるので、より安定的にユーザの位置を検出することができる。
【0049】
さらに、同一の部屋RAを撮影した4つの赤外線画像を用いて赤外線タグ3の位置を特定しているので、より高精度に赤外線タグ3すなわちユーザの位置を検出することができるとともに、異なる位置に配置された4台の赤外広角カメラ5により赤外線画像を撮影しているので、ある赤外広角カメラ5と赤外線タグ3との間に事務用品、家具等の障害物等が位置して赤外線タグ3から発光される赤外線を撮影できない場合でも、他の赤外広角カメラ5により当該赤外線タグ3から発光される赤外線を撮影することができ、安定的にユーザの位置を検出することができる。
【0050】
なお、上記の説明では、新たに位置検出を行う赤外線タグを点滅状態に、既に位置検出が行われている赤外線タグを常時点灯状態にしたが、新たに位置検出を行う赤外線タグと既に位置検出が行われている赤外線タグとを区別できれば、種々の点灯状態を用いることができ、例えば、新たに位置検出を行う赤外線タグを常時点灯状態に、既に位置検出が行われている赤外線タグを点滅状態にしてもよい。また、一つの部屋を対象にして説明したが、ビル内の複数の部屋を対象とする場合も、部屋ごとに赤外広角カメラ等を設けることにより、本発明を同様に適用することができる。また、図1では、一人のユーザMAのみを図示しているが、複数のユーザが赤外線タグ3を装着している場合は、複数のユーザの位置を特定できる。
【0051】
また、上記の説明では、赤外線タグ3等を用いて単にユーザの位置を特定する例について説明したが、新たにアプリケーションサーバをロケーションサーバ1とLAN接続し、ロケーションサーバ1により特定されたユーザの位置情報を基に、例えば、オフィスビルの中で特定のユーザがどこにいるかを他のユーザに通知したり、ユーザが利用できる最寄の資源を通知する等の種々のアプリケーションサービスをアプリケーションサーバを用いて提供するようにしてもよい。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、対象物とともに移動する発光手段から発光される赤外線を撮影手段により撮影しているので、広範な領域を撮影領域として撮影することができ、発光手段及び撮影手段の数を必要最低限に削減できるとともに、可視光等を排除した赤外線画像を用いて発光手段の位置を特定しているので、発光手段の位置検出処理が容易となり、高精度かつ安定的に発光手段すなわち対象物の位置を特定することができ、簡略な構成で高精度かつ安定的に対象物の位置を特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態による対象物定位システムの構成を示すブロック図である。
【図2】 図1に示す対象物定位システムの対象物定位処理を説明するためのフローチャートである。
【図3】 ユーザリストのデータ構造の一例を示す図である。
【図4】 図1に示すビデオサーバによる輝点検出処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】 点滅検出用輝点リストのデータ構造の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 ロケーションサーバ
2 携帯型情報端末
3 赤外線タグ
4 ビデオサーバ
5 赤外広角カメラ
Claims (4)
- 対象物の位置を特定する対象物定位システムであって、
前記対象物とともに移動し、赤外線を発光する発光手段と、
前記対象物を含む所定の撮影領域の赤外線画像を撮影する撮影手段と、
前記赤外線画像から前記発光手段の位置を特定する位置特定手段とを備え、
前記位置特定手段は、前記発光手段が所定通信範囲内に位置した場合に、第1の点灯状態になるように当該発光手段の点灯状態を無線により制御するとともに、前記赤外線画像から位置を特定した発光手段の点灯状態が前記第1の点灯状態と異なる第2の点灯状態になるように当該発光手段の点灯状態を無線により制御することを特徴とする対象物定位システム。 - 前記第1及び第2の点灯状態のうちの一方は、所定周期の点滅状態を含み、他方は、常時点灯状態を含むことを特徴とする請求項1記載の対象物定位システム。
- 前記撮影手段は、異なる位置に配置され、同一の撮影領域の赤外線画像を撮影する複数の撮影手段を含み、
前記位置特定手段は、前記複数の撮影手段により撮影された複数の赤外線画像から前記発光手段の位置を特定することを特徴とする請求項1又は2記載の対象物定位システム。 - 前記位置特定手段は、前記赤外線画像の輝度値を二値化し、二値化された画像データから同一輝度値が連続する連続領域を抽出し、抽出された連続領域のうち所定の面積以下の連続領域が位置する位置を前記発光手段の位置として検出することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の対象物定位システム。
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