JP4167177B2 - 気相におけるイソシアナートの製造方法 - Google Patents

気相におけるイソシアナートの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4167177B2
JP4167177B2 JP2003547352A JP2003547352A JP4167177B2 JP 4167177 B2 JP4167177 B2 JP 4167177B2 JP 2003547352 A JP2003547352 A JP 2003547352A JP 2003547352 A JP2003547352 A JP 2003547352A JP 4167177 B2 JP4167177 B2 JP 4167177B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction
phosgene
conduit
reaction conduit
gas phase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003547352A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005510558A (ja
Inventor
ヴェルフェルト,アンドレアス
ミュラー,クリスティアン
シュトレファー,エックハルト
プフェフィンガー,ヨーアヒム
ヴェーバー,マルクス
クネシェ,カルステン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BASF SE
Original Assignee
BASF SE
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BASF SE filed Critical BASF SE
Publication of JP2005510558A publication Critical patent/JP2005510558A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4167177B2 publication Critical patent/JP4167177B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C263/00Preparation of derivatives of isocyanic acid
    • C07C263/10Preparation of derivatives of isocyanic acid by reaction of amines with carbonyl halides, e.g. with phosgene

Description

本発明は、第一級アミンとホスゲンとを気相で反応させることによるイソシアナートの製造方法であって、アミンとホスゲンを、幅対高さの割合が、2:1以上の内部寸法を有する反応導管、好ましくはプレートリアクターで反応させる製造方法に関する。
アミンとホスゲンとを気相で反応させることによるイソシアナートの種々の製造方法が、従来技術から公知である。ヨーロッパ特許出願公開第593334号公報には、気相における芳香族ジイソシアナートの製造方法が記載されている。同文献中のジアミンとホスゲンとの反応は環状反応器内で行われているが、この反応器は可動部分を含まず、壁部が反応器の長手方向の軸に沿って狭まる形態を有している。しかしながら、この方法は、出発材料流の混合が、先細りの環体壁部のみにより行われるため、適する混合素子を用いた場合に比較して混合が不十分となるという不具合がある。混合が不十分であると、一般に、不都合な大量の固体分が生成される。
ヨーロッパ特許出願公開第699657号公報には、気相での芳香族ジイソシアナートの製造方法が記載されており、ジアミンとホスゲンとの反応が2帯域を有する反応器中で行われる。第1の帯域は反応器全容量の20〜80%を占め、理想的な混合が行われる。第2の帯域は反応器全容量の80〜20%を占め、プラグフローにより特徴を有する。しかしながら、少なくとも20%の反応容量が理想的に逆混合するため、不均一な滞留時間の分布が得られ、不都合な大量の固体分が生成する可能性がある。
ヨーロッパ特許出願公開第289840号公報には、気相のホスゲン化によるジイソシアナートの製造方法が記載されている。同発明によると移動素子を有さない円筒状空間内の、200〜600℃の乱流中でジイソシアナートが製造される。可動部分を省略することにより、ホスゲン生成の危険性が低下する。壁部近傍の流体素子とは別の円筒状空間(管)内の乱流により、管内に比較的均一な流体分布と、これよる比較的狭い滞留時間分布が得られ(ヨーロッパ特許出願公開第570799号公報)、固体の生成が低減することにつながる。
ヨーロッパ特許出願公開第570799号公報には、気相における芳香族ジイソシアナートの製造方法が記載されている。この製造方法において、用いられるジアミンとホスゲンとの反応はジアミンの沸点を超過する環状反応器中で、平均接触時間0.5〜5秒で行われる。同公報に記載されているように、反応時間が長すぎても、短すぎても、不都合な固体の生成につながる。従って、上記平均接触時間からの平均偏差が6%未満の方法が開示されている。この接触時間は、レイノルズ数が4000を超過するか、ボーデンシュタイン数が100を超過する環状流における反応を行うことにより維持される。
ヨーロッパ特許出願公開第749958公報には、3個の第一級アミノ基を有する脂環式又は脂肪族トリアミンの気相におけるホスゲン化によるトリイソシアナートの製造法が記載されている。この製造法では、トリアミンとホスゲンとを、200〜600℃の円筒状反応空間内、流速3m/秒以上で連続的に反応させる。
ヨーロッパ特許出願公開第928785号公報には、気相におけるアミンのホスゲン化のためのマイクロ構造混合器の使用法が記載されている。マイクロミキサーの使用における不都合は、イソシアナートの合成において完全に排除することが不可能な非常に少量の固体の生成により、混合器の閉塞につながることがあり、ホスゲン化プラントがの稼働時間を短縮するという点がある。
円筒状の反応空間を用いた公知の気相ホスゲン化方法では、工業規模でのイソシアナートの製造を技術的に実現するための2つの可能性が提供される。第1の可能性は、プラントの製造能力に合った直径を有する単一の管内で反応が行われる。非常に大きな製造プラントでは、この考え形は不利である。これは、管の壁部を加熱することにより、流体中核部での反応蒸気(ホスゲン及びアミン)の正確な加熱が行われないためである。しかしながら、局部的に温度が不均一となることにより、過剰な高温では生成物が分解し、過剰な低温では出発材料から所望のイソシアナートを得る反応が不十分となる。
技術的な実現のための第2の可能性は、反応混合物を個々の部分流に分割し、次いでこれらを複数の小径の管内を平行に通過させる。各管は直径が小さいことにより良好に加熱可能である。この方法の不具合は、各管の流量を調節しない限り、閉塞が比較的生じやすいことである。例えば、いずれかの管内の、ある部分で析出が生じた場合、この管内の流体の圧力降下が大きくなる。従って、多量の反応用の気体が他の管に向かって自動的に進路を変更し、析出を有する管の流体量は減少する。しかしながら、閉塞が開始された管における流量が少なくなった場合、ヨーロッパ特許第570799号公報に説明されているように、この管内の流体の滞留時間は長くなり固体の生成量が増加する。更に、流速の低下により管の壁部の固体が固まりやすく、これにより閉塞が促進される。
以上をまとめると、工業的な気相のホスゲン化によると、径の大きな管を使用すると、流体全体を加熱することに困難があり、径の小さな管を使用することにより、流体の管通過が不均一となる危険性があるといえる。これら双方の不具合により、反応が不均一に進行し、これにより生じた固体により工場の操作効率が低下することになる。
ヨーロッパ特許出願公開第593334号公報 ヨーロッパ特許出願公開第699657号公報 ヨーロッパ特許出願公開第289840号公報 ヨーロッパ特許出願公開第570799号公報 ヨーロッパ特許出願公開第749958号公報 ヨーロッパ特許出願公開第928785号公報
本発明は、気相のホスゲン化によりイソシアナートを製造する方法であって、大きな熱交換面と、固体生成が不完全ではあっても回避可能な製造プラント、特に工業的製造プラントの非常に長い稼働時間との双方が得られるイソシアナートを製造する方法を提供することをその課題とする。
本発明者等は、上記課題が達成可能であり、気相におけるアミンの連続的なホスゲン化が、良好に行われ得ることを見出した。すなわち、例えば、反応を非円筒形反応導管、好ましくはプレート型反応器(反応体の加熱が良好に行われる高さと、高さの2倍以上の幅を有することが好ましい)で反応が行われる場合、製造プラントの稼働時間が実質的に長くなる。
従って、本発明は、第一級アミンをホスゲンと気相にて反応させることによりイソシアナートを製造する方法であって、アミンとホスゲンの反応を、幅対高さの割合が少なくとも2:1の内部寸法を有する反応導管にて行う製造方法に関する。
更に、本発明は、幅対高さの割合が少なくとも2:1の内部寸法を有するプレートリアクターを、第一級アミンとホスゲンとを気相で反応させることによるイソシアナートの製造のために使用する方法に関する。
また、本発明は、少なくとも2個の上記プレート反応器を含む反応ブロックを、第一級アミンとホスゲンとを気相で反応させることによるイソシアナートの製造のために使用する方法に関する。
本発明で用いる反応導管は、通常ホスゲン反応に実質的に不活性な材料から構成される。更に、反応導管は、通常10バール、好ましくは20バールまでの圧力に耐える必要がある。適する材料の例は、金属、例えばスチール、銀もしくは銅、ガラス、セラミック、又はこれらの均一もしくは不均一な混合物である。スチールの反応器が好ましく使用される。
本発明で使用される反応導管は、実質的に直方体状であると好ましい。反応導管の幅対高さの割合は、2:1以上、好ましくは3:1、特に好ましくは5:1以上、極めて好ましくは10:1である。幅対高さの割合の上限は、反応導管の好ましい容量に応じて決定され、原則的には制限はない。幅対高和の割合が5000:1以下、好ましくは1000:1以下の反応導管が技術的に優れていることが証明されている。
一般に、反応導管の高さには制限はない。従って、40cmの高さを有する反応導管内で反応を行うことが可能である。しかしながら、反応壁に対する熱交換を向上させたい場合には、数cm又は数mmという高さの低い反応導管内で反応を行うことも可能である。
通常、反応導管の高さは1mmから50cm、好ましくは2mmから20cm、特に好ましくは3mmから3cmである。
反応導管の長さは、反応における所望の転化率に依存して決定され、反応導管の高さの、通常は10倍、好ましくは50倍とされると好ましい。反応器の長さは、反応導管の高さの、10000倍を超過しないことが好ましく、5000倍を超過しないと特に好ましく、4000倍を超過しないことが更に好ましい。
好ましい実施の形態において、反応導管の長さは1m以上であるが、一般には2〜50m、好ましくは5〜25m、特に好ましくは10〜20mとされる。
使用される反応導管は、実質的に直方体状であることが好ましい。しかしながら、技術上の設計によっては、角部に丸みが施されていても、及び/又は角張っていてもよい。直方体状の表面も、平板状以外に、湾曲していても良い。高さ、幅、又は長さが直方体状の全ての部分について同じでない場合には、本明細書及び請求の範囲に開示されている反応導管の内部寸法関するこれらの値が、各部の平均高さ、平均幅、又は平均長さとされる。反応導管の可能な実施の形態について、図1中の、ダイヤグラム1〜8で示す。
反応導管の壁部は、平坦であっても、所定の輪郭(形状)を有していても良い。好ましい形状は溝を有する形態、及び波状の形態である。
本発明において用いる反応導管は、プレートリアクターであると好ましい。プレートリアクターは、プレート状の複数の層から構成されると好ましい。方形のプレート状の層が特に好ましく使用される。一般に、プレートリアクターは4個の方形のプレート状の材料から構成可能であり、これによりプレートリアクターが直方体状の形状とされる。この様な直方体の角部は約90°の角度を有しても良いが、これに丸みをつけても良い。
少なくとも約90°に屈曲した1個以上の角部を有する2枚のプレート状の層からプレートリアクターを組み立てても良く、これにより直方体の反応導管が構成される。
好ましい実施の形態において、反応導管は導入オリフィスに分配素子を有し、この分配素子は、反応導管の幅のほぼ全体にわたり気体流を非常に均一に分散する変向素子を有する。変向素子は例えば湾曲した金属シートから構成可能である。
反応成分のアミンとホスゲンは、反応導管への装填前、または反応導管内で混合可能である。これにより、混合装置、例えばノズルを反応導管の上流に設けることが可能であり、この結果、ホスゲンとアミンを含む混合ガス流が反応導管にもたらされる。
好ましい実施の形態において、まず、ホスゲン流を反応導管の全幅にわたり、分配素子を用いて非常に均一に分配する。アミン流は反応導管の出発点において給送されるが、複数の孔又は複数の混合ノズルを有する分配導管がこの反応導管に導入される。分配導管は、反応導管の幅全体に亘って延在することが好ましい。孔又は混合ノズルから、不活性媒体と混合可能なアミンをホスゲン流に給送する。
不活性媒体は、反応温度において気体状で存在し、出発材料と反応しない媒体である。例えば、窒素、希ガス、例えばヘリウム又はアルゴン、芳香族化合物、例えばクロロベンゼン、ジクロロベンゼン又はキシレンが使用される。不活性媒体として窒素が好ましく使用される。
好ましくは分解せずに、気相へと転換される第一級アミンが本発明で使用される。炭素原子数1〜15の脂肪族又は脂環式炭化水素を基礎とするアミン、特にジアミンが特に適している。これらの例は、1,6−ジアミノヘキサン、1−アミノ−3,3,5−トリメチル−5−アミノメチルシクロヘキサン(IPDA)及び4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンである。1,6−ジアミノヘキサン(HDA)が好ましく使用される。
好ましくは分解することなく気相に転換される芳香族アミンも、本発明に使用可能である。好ましい芳香族アミンの例は、トルエンジアミン(TDA)、例えば2,4−又は2,6−異性体又はこれらの混合物、ジアミノベンゼン、ナフタレンジアミン(NDA)及び2,4’−又は4,4’−メチレン(ジフェニルアミン)(MDA)又はこれらの混合物である。
本発明では、ホスゲンをアミノ基に対して過剰量で用いると有利である。通常は、ホスゲン:アミノ基のモル比を1.1:1〜20:1、好ましくは1.2:1〜5:1である。
新規方法を実施するために、混合前の反応体流を、通常は100℃〜600℃、好ましくは200℃〜500℃で予備加熱することが有利である。反応導管の反応は、通常150℃〜600℃、好ましくは250℃〜500℃で行われる。本発明の方法は、連続的に行われると好ましい。
好ましい実施の形態において、反応導管の寸法と流動速度は、乱流、すなわちレイノルズ数が2300以上、好ましくは2700以上となるものとされる(ここで、レイノルズ数は反応導管の水力直径を用いて算出する)。気体状の反応体は、20〜150、好ましくは30〜100m/分の流速で反応導管を通過すると好ましい。
本発明の方法では、平均接触時間が、一般に0.05〜5秒、好ましくは0.06〜1秒、特に好ましくは0.1秒〜0.45秒とされる。平均接触時間とは、出発材料の混合に始まり、後処理工程で反応導管から放出された後の反応ガスを洗浄するまでの時間を意味する。好ましい実施の形態において、本発明の方法での流体は、ボーデンシュタイン数10を超過、好ましくは100を超過、特に好ましくは500を超過するという特徴を有する。
新規方法の好ましい実施の形態について、図2に略図を示す。
図2中の符号の意味は以下の通りである。
I アミン容器
II ホスゲン容器
III 混合装置
IV 反応導管
V 後処理工程
VI 精製工程
1 溶媒供給
2 アミン供給
3 不活性媒体供給
4 ホスゲン供給
5 塩化水素、ホスゲン及び/又は不活性媒体の放出
6 溶媒放出
7 イソシアナート放出
アミン容器では、アミンを、必要に応じてキャリアガスとしての不活性媒体、例えば窒素と共に気相に転換し、混合装置に給送する。 同様にホスゲン容器から得られたホスゲンを、混合器装置に移す。ノズル又は静的混合器等から成る混合装置での混合後、ホスゲン、アミン、及び必要に応じて不活性媒体を含む気体状混合物を反応導管に移し入れる。図2に示されているように、混合装置毎に個々の反応段階が存在する必要はなく、混合装置を反応導管内に一体的に設けることが有利である。混合装置と反応導管とを含む一体型装置の好ましい実施の形態を図3に示す。
反応導管内での反応後の反応混合物は、後処理工程に進む。これはスクラバー塔であると好ましく、不活性溶媒中での液化により、得られたイソシアナートが気体混合物から分離される。一方、過剰量のホスゲン、塩化水素、及び不活性媒体は気体状で処理工程を通過する。適する不活性溶媒は、無置換又はハロゲンにより置換された芳香族炭化水素、例えばクロロベンゼン、ジクロロベンゼン及びトルエンである。特に好ましくは不活性溶媒の温度を、アミンに含まれる塩化カルバモイルの分解温度を超過する温度に維持すると好ましい。
これに次ぐ精製工程では、好ましくは蒸留によりイソシアナートを溶媒から分離する。この段階で、塩化水素、不活性媒体及び/又はホスゲンを含む残留不純物も分離可能である。
図3に、反応導管の好ましい実施の形態を示す。この実施の形態では、反応導管は2個の放出オリフィスに分配素子と回収素子とを有するプレートリアクターから構成される。
図3の符号の意味は以下の通りである。
1 ホスゲン流供給
2 分配素子
3 変向素子
4 アミン用の放出オリフィスを有する分配導管
5 アミン供給
6 プレートリアクター
7 回収素子
8 放出導管
9 アミン用放出オリフィス
本発明で用いられる気相のホスゲン流は、分配素子によりプレートリアクターの幅全体に亘り非常に均一に分配される。傾斜金属シート等から構成される変向素子をこの方法に用いることが可能である。アミンを分配導管から添加するが、分配導管はプレートリアクターの幅全体に亘り延在し、好ましくは分配素子に空間的に近接して配置される。分配導管はプレートリアクターの中間の高さ位置に設けられることが好ましく、アミン流をプレートリアクターに給送するための孔又は混合ノズルを有し、これによりホスゲン流と混合される。プレートリアクターの他端では、気体流が回収素子に集中することが好ましく、次いで後処理工程に給送される。
イソシアナート洗浄の不活性溶媒は、洗浄塔内、及び/又はプレートリアクター6の放出帯域等の早い段階、及び/又はプレートリアクター6と回収素子7の間、及び/又は回収素7内、及び/又は放出導管8内で添加可能である。好ましい実施の形態では、反応導管から得られた反応気体を、反応導管内と同じ時間滞留させた後に、できる限り不活性溶媒と接触させる。好ましい実施の形態において、上記位置に設けられたノズルを介して不活性溶媒を反応ガスと接触させる。
好ましい実施の形態において、反応ブロック内で本発明の方法を行う。反応ブロックは2個以上、好ましくは2〜20個以上の上記反応導管、好ましくはプレートリアクターを含む。反応導管は、リアクターブロック内に所望の配置で施されるが、上下に重ねて配置することが好ましい。適する反応ブロックは、例えば適当な寸法を有する環体であって、内部に2個以上の反応導管を有するものである。ホスゲンとアミンとの反応は、本発明の反応導管においてのみ生じ、リアクターブロック内では生じない。反応ブロックは反応導管のケース等としてのみの役割を有する。
特に好ましい実施の形態では、反応ブロックが、個々の反応導管の他に、個々の反応導管の間に流動する流体を有する。この流体により熱の除去、すなわち反応導管内部の温度調節が行われる。適当な流体は、分解せずに約350℃までの温度に耐えられる物質、例えば熱交換オイル(例えばMarlotherm(登録商標))又は塩の溶融体、例えば亜硝酸ナトリウム/カリウム及び/又は硝酸ナトリウム/カリウムである。水等を用いた気化冷却による熱除去も可能である。
以下の実施例により、本発明を更に詳細に説明する。
プレート反応器の使用
40モル/時間のヘキサメチレンジアミンと、40モル/時間のモノクロロベンゼンとを混合し、気化し、320℃に予備加熱した。得られた気体流を、同様に320℃に予備加熱した160モル/時間の気体状のホスゲンと、対向する2個の導入口を有する混合チャンバーを有する混合ノズル装置内で混合した。ホスゲン導入口側の導入速度と、ヘキサメチレンジアミン/モノクロロベンゼン導入口側の導入速度のいずれも80m/秒であった。混合チャンバーから放出される気体混合物を、幅8mm、高さ62.8mm、長さ20mの方形の導管に圧入した。導管の62.8mmの幅の広い側の二面を電気加熱テープにより320℃に加熱した。導管から放出した後のヘキサメチレンジイソシアナート(HDI)を、165℃のモノクロロベンゼンを用いて、付随する塩化カルバモイルの分解温度を超過する温度により、公知方法で(例えば米国特許第2480089号明細書参照)洗浄し、反応混合物から選択的に取り出した。所望のHDIを、蒸留により洗浄媒体のモノクロロベンゼンから収率98.5%で分離した。スクラバー塔を減圧して、スクラバー塔内と上流の反応管における絶対圧を350ミリバールとした。圧力測定手段を、導管と混合装置の間、及びスクラバー塔内部に設置した。実験開始時には、混合器と導管の間の圧力測定位置の間、及びスクラバー塔への導入口における圧力測定点の圧力差は約79ミリバールであった。これは、管内の摩擦による流体の圧力降下にほぼ対応する。24時間稼働後、圧力差が向上する兆候は見られなかった。これは管内に固体が生成したことによる自由断面の減少を意味する。
[比較例2]
全ての管の断面積の合計が2枚のプレートの間の断面積に相当する、10個の平行管部分を有する環状反応器の使用
実施例1と同様に、40モル/時間のヘキサメチレンジアミンと40モル/時間のモノクロロベンゼンとを混合し、気化し、320℃に予備加熱した。得られた気体流を、160モル/時間の気体状のホスゲン(同様に320℃に予備加熱したもの)と、対向する2個の導入口を有する混合チャンバーを具備する混合ノズル装置で混合した。ホスゲン導入側、及びヘキサメチレンジアミン/モノクロロベンゼン導入側のいずれも80m/秒の導入速度とした。混合チャンバー得られる気体混合物を、円形の直径が8mm、長さ20mの10本の平行管に分配した。各平行管を電気的加熱テープで320℃に加熱した。管から放出された後のヘキサメチレンジイソシアナート(HDI)を、165℃のモノクロロベンゼンを用いて、付随する塩化カルバモイルの分解温度を超過する温度により、公知方法により(例えば米国特許第2480089号明細書参照)、洗浄し、反応混合物から選択的に取り出した。所望のHDIを、蒸留により洗浄媒体のモノクロロベンゼンから収率98.5%で分離した。スクラバー塔を減圧して、スクラバー塔内と上流の反応管における絶対圧を350ミリバールとした。圧力測定手段を導管と混合装置の間、及びスクラバー塔内部に設置した。実験開始時には、混合器と反応管の間の圧力測定位置の間、及びスクラバー塔への導入口における圧力測定点の圧力差は約162ミリバールであった。これは、管内の摩擦による流体の圧力降下にほぼ対応する。24時間稼働後、1本の管の圧力差が162ミリバールから187ミリバールに増加した。これは管内に固体が生成したことによる自由断面の減少を意味する。これにより、実験を終了した。
反応導管の実施の形態を示す略図である。 本発明の方法の好ましい実施の形態を示す略図である。 混合装置と反応導管とを含む一体型装置の好ましい実施の形態を示す略図である。

Claims (10)

  1. 第一級アミンとホスゲンとを気相で反応させることによるイソシアナートの製造方法であって、アミンとホスゲンを、幅対高さの割合が、2:1以上の内部寸法を有する反応導管で反応させる製造方法。
  2. 反応導管が、幅対高さの割合が2:1以上となる内部寸法を有するプレートリアクターである、請求項1に記載の製造方法。
  3. 反応導管が、1mm〜50cmの高さの内部寸法を有する、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 反応導管の長さが、反応導管の幅の10倍以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 第一級アミンとして、トルエンジアミン、1,6−ジアミノヘキサン、1−アミノ−3,3,5−トリメチル−5−アミノメチルシクロヘキサン、又は4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンを用いる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 反応導管の入り口に設けられた分配素子により気体状のホスゲンを反応導管の幅全体に分散し、分散状態のホスゲン流に対して気体状のアミンを給送する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. 請求項2に記載のプレートリアクターを2基以上有する反応ブロック中で反応を行う、請求項2〜6のいずれか1項に記載の製造方法。
  8. 反応ブロックが、温度調整に適し、プレートリアクターを少なくとも部分的に取り囲む流体を含む、請求項7に記載の製造方法。
  9. 第一級アミンとホスゲンを気相で反応させることによりイソシアナートを製造するための、請求項1〜4のいずれかに記載の反応導管の使用法。
  10. 第一級アミンとホスゲンを気相で反応させることによりイソシアナートを製造するための、請求項7又は8に記載の反応ブロックの使用法。
JP2003547352A 2001-11-28 2002-11-19 気相におけるイソシアナートの製造方法 Expired - Fee Related JP4167177B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE10158160A DE10158160A1 (de) 2001-11-28 2001-11-28 Herstellung von Isocyanaten in der Gasphase
PCT/EP2002/012930 WO2003045900A1 (de) 2001-11-28 2002-11-19 Herstellung von isocyanaten in der gasphase

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005510558A JP2005510558A (ja) 2005-04-21
JP4167177B2 true JP4167177B2 (ja) 2008-10-15

Family

ID=7707133

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003547352A Expired - Fee Related JP4167177B2 (ja) 2001-11-28 2002-11-19 気相におけるイソシアナートの製造方法

Country Status (10)

Country Link
US (1) US7084297B2 (ja)
EP (1) EP1451150B1 (ja)
JP (1) JP4167177B2 (ja)
KR (1) KR100885224B1 (ja)
CN (1) CN1266123C (ja)
AT (1) ATE455094T1 (ja)
AU (1) AU2002360937A1 (ja)
DE (2) DE10158160A1 (ja)
ES (1) ES2338537T3 (ja)
WO (1) WO2003045900A1 (ja)

Families Citing this family (37)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10260082A1 (de) * 2002-12-19 2004-07-01 Basf Ag Verfahren zur kontinuierlichen Herstellung von Isocyanaten
DE10359627A1 (de) * 2003-12-18 2005-07-21 Bayer Materialscience Ag Verfahren zur Herstellung von Diisocyanaten
DE102004030164A1 (de) 2004-06-22 2006-01-19 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von Isocyanaten
DE102005037328A1 (de) 2005-08-04 2007-02-08 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von Isocyanaten
DE102005042392A1 (de) * 2005-09-06 2007-03-08 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von Isocyanaten
EP1820569A1 (en) * 2006-01-20 2007-08-22 Ineos Europe Limited Process for contacting a hydrocarbon and an oxygen-containing gas with a catalyst bed
ES2536561T3 (es) * 2006-07-13 2015-05-26 Basf Se Procedimiento para la producción de isocianatos
JP2009545553A (ja) 2006-08-01 2009-12-24 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア ペンタメチレン−1,5−ジイソシアネートの製造方法
ES2476248T3 (es) * 2006-10-26 2014-07-14 Basf Se Procedimiento para la preparación de isocianatos
HUE029625T2 (en) * 2006-11-07 2017-03-28 Basf Se Process for the preparation of isocyanates
DE102006058634A1 (de) * 2006-12-13 2008-06-19 Bayer Materialscience Ag Verfahren zur Herstellung von Isocyanaten in der Gasphase
DE102006058633A1 (de) * 2006-12-13 2008-06-19 Bayer Materialscience Ag Verfahren zur Herstellung von Isocyanaten in der Gasphase
CN102850239B (zh) 2007-01-17 2014-07-02 巴斯夫欧洲公司 制备异氰酸酯的方法
EP2188247B1 (de) 2007-08-30 2018-05-02 Basf Se Verfahren zur herstellung von isocyanaten
PL2200976T3 (pl) 2007-09-19 2012-04-30 Basf Se Sposób wytwarzania izocyjanianów
HUE027861T2 (en) * 2007-11-14 2016-11-28 Covestro Deutschland Ag Preparation of pale isocyanates
DE102007056511A1 (de) 2007-11-22 2009-05-28 Bayer Materialscience Ag Verfahren zur Herstellung aromatischer Diisocyanate in der Gasphase
US9079822B2 (en) 2009-02-26 2015-07-14 Basf Se Process for the preparation of nitrated aromatics and mixtures thereof
EP2485833A2 (en) * 2009-10-09 2012-08-15 Dow Global Technologies LLC Adiabatic plug flow reactors and process for producing a chlorinated and/or fluorinated propene and higher alkene
CN102933546B (zh) * 2010-02-26 2014-12-10 巴斯夫欧洲公司 在气相中制备异氰酸酯的方法
US20110228630A1 (en) * 2010-03-16 2011-09-22 Dow Global Technologies, Inc. Reduced Transit Static Mixer Configuration
US20110230679A1 (en) * 2010-03-16 2011-09-22 Dow Global Technologies, Inc. Reactive Static Mixer
PL2547652T3 (pl) * 2010-03-18 2015-03-31 Basf Se Sposób wytwarzania izocyjanianów
US8981145B2 (en) 2010-03-18 2015-03-17 Basf Se Process for preparing isocyanates
FR2965490B1 (fr) 2010-09-30 2013-01-11 Aet Group Dispositif et procede pour la phosgenation en continu
CN102527312B (zh) * 2010-12-29 2013-09-04 万华化学集团股份有限公司 一种快速混合反应器及其应用
JP2014520086A (ja) 2011-05-24 2014-08-21 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア バイオマスからポリイソシアナートを製造する方法
US8933262B2 (en) 2011-05-24 2015-01-13 Basf Se Process for preparing polyisocyanates from biomass
KR20150114523A (ko) 2013-02-08 2015-10-12 바이엘 머티리얼사이언스 아게 기체상에서 1차 아민의 포스겐화에 의해 제조된 이소시아네이트를 포스겐화 기체의 조생성물로부터 분리하는 방법
EP2829533A1 (de) 2013-07-26 2015-01-28 Bayer MaterialScience AG Verfahren zur herstellung von isocyanaten
WO2015144682A1 (de) 2014-03-27 2015-10-01 Bayer Material Science Ag Verfahren zum betreiben einer gasphasenphosgenierungsanlage
HUE039109T2 (hu) 2014-03-27 2018-12-28 Covestro Deutschland Ag Eljárás egy gáz fázisú foszgénezõ berendezés üzemeltetésére
WO2015155367A1 (de) * 2014-04-11 2015-10-15 Bayer Materialscience Ag Zusammensetzung enthaltend aromatische nitrile zur herstellung transparenter polythiourethankörper
HUE060897T2 (hu) * 2015-09-30 2023-04-28 Covestro Intellectual Property Gmbh & Co Kg Eljárás izocianátok elõállítására
US10836713B2 (en) 2017-06-08 2020-11-17 Covestro Deutschland Ag Method for producing isocyanates in the gas phase
CN110914236B (zh) 2017-06-08 2023-01-31 科思创德国股份有限公司 制备异氰酸酯的方法
WO2022106716A1 (en) 2020-11-23 2022-05-27 Basf Se Process for producing isocyanates

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3714439A1 (de) * 1987-04-30 1988-11-10 Bayer Ag Verfahren zur herstellung von (cyclo)aliphatischen diisocyanaten
DE4217019A1 (de) 1992-05-22 1993-11-25 Bayer Ag Verfahren zur Herstellung von aromatischen Diisocyanaten
FR2697017B1 (fr) 1992-10-16 1995-01-06 Rhone Poulenc Chimie Procédé de préparation de composés du type isocyanates aromatiques en phase gazeuse.
FR2723585B1 (fr) 1994-08-12 1996-09-27 Rhone Poulenc Chimie Procede de preparation de composes du type polyisocyanates aromatiques en phase gazeuse.
DE19523385A1 (de) 1995-06-23 1997-01-09 Bayer Ag Verfahren zur Herstellung von Triisocyanaten
DE19541266A1 (de) * 1995-11-06 1997-05-07 Bayer Ag Verfahren und Vorrichtung zur Durchführung chemischer Reaktionen mittels eines Mikrostruktur-Lamellenmischers
DE19800529A1 (de) * 1998-01-09 1999-07-15 Bayer Ag Verfahren zur Phosgenierung von Aminen in der Gasphase unter Einsatz von Mikrostrukturmischern

Also Published As

Publication number Publication date
US7084297B2 (en) 2006-08-01
WO2003045900A1 (de) 2003-06-05
DE10158160A1 (de) 2003-06-12
JP2005510558A (ja) 2005-04-21
EP1451150B1 (de) 2010-01-13
US20050070734A1 (en) 2005-03-31
DE50214172D1 (de) 2010-03-04
AU2002360937A1 (en) 2003-06-10
CN1266123C (zh) 2006-07-26
KR20040058335A (ko) 2004-07-03
ATE455094T1 (de) 2010-01-15
CN1592736A (zh) 2005-03-09
EP1451150A1 (de) 2004-09-01
KR100885224B1 (ko) 2009-02-24
ES2338537T3 (es) 2010-05-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4167177B2 (ja) 気相におけるイソシアナートの製造方法
CA2392779C (en) Process for preparing (cyclo)aliphatic isocyanates
JP4339583B2 (ja) 改良された気相(ポリ)イソシアネート製造方法
CA2392759C (en) Process for preparing (cyclo)aliphatic isocyanates
JP4515044B2 (ja) 気相におけるイソシアネートの製造方法
KR101135352B1 (ko) 디이소시아네이트, 트리이소시아네이트 또는 이들의 혼합물의 제조 방법
JP5264489B2 (ja) イソシアネートの製造方法
CN101796022B (zh) 制备异氰酸酯的方法
KR20090077953A (ko) 이소시아네이트 생산 방법
US7915444B2 (en) Method for producing diisocyanates
CN100572358C (zh) 异氰酸酯的制备方法
US8168818B2 (en) Method for producing isocyanates
CN102933546B (zh) 在气相中制备异氰酸酯的方法
JP2004123745A (ja) ジアミンの気相ホスゲン化の際に気体反応混合物をクエンチする方法
KR101015480B1 (ko) 적정 압력에서의 기체상 포스겐화

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080703

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080731

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110808

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120808

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130808

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees