JP4166072B2 - ガスコック - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はガスコックに関する。
【0002】
【従来の技術】
ガス管路に設けられるガスコックとして、図5に示すように、金属製の弁箱1と、この弁箱1の内部に設けられたボール構造の金属製の弁体2と、前記弁箱1を貫通して他端が弁箱1の外部に突出され、前記弁体2を回転させることができる金属製の弁棒3とを備えたガスコック4が知られている(例えば特許文献1)。
【0003】
図5において、5は、弁箱1の内面に弁体2を支持すると共にこれらの隙間をシールする合成樹脂製のシートを示し、ガスの漏洩を防止している(例えば特許文献2)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001-90850号公報
【0005】
【特許文献2】
特開2001-90850号公報、図1の符号4
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなガスコックを用いて配管を行った建造物などにおいて火災が発生し、ガスコックが高温に曝されたような場合、合成樹脂製シート5が熱により燃焼ないしは変質劣化してシール状態が破壊され、ガス漏れを止めることができなくなる問題があった。
【0007】
この発明は、上記問題を解消し、ガスコックが高温に曝された場合にも、確実にガス漏れを防止することを課題としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため請求項1のガスコックは、金属製の弁箱と、この弁箱の内部に設けられたボール構造の金属製の弁体と、前記弁箱を貫通して他端が弁箱の外部に突出されて、前記弁体を回転させることができる金属製の弁棒とを備えたガスコックにおいて、前記弁箱内に弁体を回転可能にかつシール状態で支持するシール部材が、リング状の通常のパッキンと、前記通常のパッキンよりも外周側に配置されたリング状の耐火パッキンとの併設構造とされ、前記耐火パッキンが、筒体の一端開口を径方向へ折返してリップに形成したリング状のホルダーと、前記リップ内に収納される熱膨張性充填材との複合体とされ、前記リップ外面を弁体方向へ向け、前記リング状のホルダーが前記ガスコックの流路を囲むように前記流路と同軸配置され、前記リップ内面の開口面が前記弁箱内壁に形成した切り欠き段部の軸方向段面で閉鎖されるように、かつ前記流路に沿って軸方向に摺動移動可能に取付けられ、熱により膨張する熱膨張性充填材の熱膨張圧力によって前記リング状のホルダーが弁体方向へ移動し前記リップ外面が弁体外周に圧着されるように構成されてなるものである。
【0009】
このような構成であると、弁体が火災による高熱にさらされると、熱膨張性充填材の膨張圧力によって、リング状のホルダーが弁体方向へ押し出されて移動し、やがて弁体外面と強く圧接されシールした状態となり、ガス漏れが防がれる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の形態のガスコックの断面構造を示す。ここで11は弁箱であり、真鍮などの金属材料にて形成されており、本体部12にキャップ部13がねじ込まれた構成となっている。14はそのねじ合わせ部である。弁箱11にはガス通路15が貫通状態で形成されており、このガス通路15の中央部は弁体収容部16として構成されている。本体部12およびキャップ部13におけるガス通路15の端部には、それぞれ、このガスコックをガス配管やガス器具などに接合するための、たとえば図示のような内ねじ部17が形成されている。本体部12とキャップ部13との外周には、それぞれ多角形状の工具掛り部18、18が形成されている。
【0011】
弁箱11の弁体収容部16における本体部12とキャップ部13とには、それぞれシート収容部19、19が形成され、これら収容部19、19にはリング状のシート20、20がそれぞれ収容されている。これらのシート20、20は、フッ化エチレン樹脂などの樹脂によって形成されている。
【0012】
そして、キャップ13側のシート収容部19には、図2に拡大して示すように、弁体21に対面して切り欠き40が形成されている。
この切り欠き40に、図示のように熱膨張性充填材41とこれを収容するリング状のホルダー42とからなる耐火パッキン43が配置されている。
【0013】
即ち、この耐火パッキン43は、図2に拡大して示すように耐熱性の高い金属例えば黄銅製よりなる筒体42aの一端開口を径方向へ湾曲して折り返してリップ部42bとしたリング状のホルダー42と、リップ部42bに収納される、例えば熱膨張性黒鉛が混入されたニトリルゴムなどよりなる熱膨張性充填材41とからなり、筒体42aをシート収容部19の内周面19aに摺嵌し、リップ部42b外面を弁体21方向へ向けて、ガス通路15と同軸となるように配置され、リップ部42bの開口面を切り欠き40の段部40aに対面させ、図示のように開口面が切り欠き段部40aによって閉じられるような状態に摺嵌されている。
【0014】
弁体21の弁軸23を挟んだ他側のシールは、キャップ13のねじ込みにより弁体21が押され、その結果、弁体21の他側表面が弁箱11の他側内面のシート収納部19の角部45に接触し、その接触状態によってシート20との協動によりシールがされるようにされている。
【0015】
また弁体21には、この弁体21を回転させたときに弁箱11のガス通路15に連通する孔部22が貫通状態で形成されている。
23は弁棒で、真鍮などの金属材料によって形成され、弁箱11の本体部12に一体に形成されたボス部24を貫通した状態で設けられている。この弁棒23には、弁体21外周に形成された凹部25にはまり込む連結部26が形成され、この連結部26によって、弁棒23を介して弁体21を回転操作できるように構成されている。
【0016】
また弁棒23の一端にはフランジ部27が一体に形成されており、このフランジ部27が弁箱11の内部においてボス部24の端部に係り合い可能であることによって、この弁棒23が軸心方向に位置決めされている。
【0017】
弁棒23におけるボス部24を貫通する部分の外周には、軸心方向に距離をおいて一対のリング状溝28、29が形成されている。弁体収容部16に近い方のリング状溝28には、第1のパッキンとしての通常のOリング30が収容されている。このOリング30は、ニトリルゴムなどによって形成されている。これに対し、弁体収容部16から離れた方のリング状溝29には、第2のパッキンとしての、耐火性を有するOリング31が収容されている。このOリング31は、たとえば前述のような熱膨張性黒鉛が混入されたニトリルゴムなどによって形成されている。これらのOリング30、31は、ボス部24の内周に圧接することで、弁棒23とボス部24との間をシールできるように構成されている。
【0018】
弁棒23におけるボス部24からの突出部分32には、合成樹脂などによって形成されたハンドル33が、この弁棒23に対して回り止めが施された状態で外ばめされている。35はハンドル33を弁棒23に固定するためのナットで、弁棒23の先端にねじ合わされている。ナット35とハンドル33との間にはバネワッシャ36が介装されている。
【0019】
このような構成のガスコックを組み立てる際には、Oリング30、31を装着した弁棒23を、弁箱11内からボス部24に通して、その先端部がボス部24から外部へ突出した状態とするとともに、そのフランジ部27をボス部24の端部に係り合わせる。次に、弁体収容部16の内部に弁体21を挿入し、この弁体の凹部25に弁棒23の連結部26をはめ込ませて、これら弁棒23と弁体21とを一体可能な状態にし、シート収容部19にシート20とリング状ホルダ42を同心状に収容したキャップ部13を本体部12にねじ込み、弁箱11を組み立てる。
【0020】
このとき、弁箱11の内部において、弁体21は、一対のシート20、20及に挟まれた状態でシールされ、さらにホルダ42のリップ部が球状の弁体外面に対面した状態にセットされる。
【0021】
このようにして組み立てられたガスコックによると、ハンドル32を操作することによって、シート20、20に支持された弁体21が回転し、弁箱11のガス通路15が弁体21の孔部22によって開閉されることで、コックとして機能する。
このガスコックの使用時において、弁体21と弁箱11内面との間は、主に通常のシート20、20によってシールされ、これによってこの部分から外部へのガス漏れの発生が防止されている。ところで、このガスコックを用いて配管を行った建造物で火災が発生し、このガスコックが高温に曝された場合、リング状ホルダー42内に収納された熱膨張性充填材41、例えば膨張黒鉛が切り欠き段部40aとリップ部42bで囲まれる密閉空間内で急激に膨張し、その圧力によって、図3に示すようにリング状ホルダー42が軸方向へ押出され、リップ部42bの外面を弁体21外面へと押圧する。弁体21は角部45に押圧される。
【0022】
この結果、シート20、20が焼け落ちてしまっても、弁体外周に押しつれられるリング状ホルダー42のリップ部42bと、この押しつけによって弁体21が押圧される角部45とによって確実にシール性が保たれ、火災時でのガス漏れを防ぐことができる。
【0023】
上記の実施の形態としてリング状ホルダー42を弁体21の一方側に設けた場合を示したが、図4に示すように弁体21の両側に設けても良い。
この場合は、リング状ホルダー42が弁体21を両側から圧縮するように挟むので、図1に示すように角部45と弁体21との接触によってシールを行うものに比べてシール性がさらによくなる。
【0024】
なお、この構成例は、シート収納部19の角部45に耐火パッキン43としての熱膨張性充填材41を充填したリング状ホルダー42が設けられている点が異なるだけで、他は図1に示したガスコックと同じ構成であるので、同一部分に同一符号を付すのみで詳細な説明は省略する。
【0025】
【発明の効果】
以上のように本発明によると、弁体を回転可能にかつシール状態で支持するシートと、耐火パッキンとを並列的に弁箱内面と弁体外面との間に介挿したので、通常時はシートにより確実なシールが行われ、一方火災などでコックが高温に曝され、合成樹脂製のシートが燃焼したり熱で劣化することがあっても耐火パッキンのリング状ホルダが内部の熱膨張性充填材の熱膨張により弁体外周へ向けて押し出され、圧接されるのでこれによりシール性が維持され、ガスコックからのガス漏れが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のガスコックの断面図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】火災時、高熱にさらされた大火パッキンの作用を説明する断面図である。
【図4】本発明の実施の形態1のさらに他の構成例を示す断面図である。
【図5】従来例のガスコックの断面図である。
【符号の説明】
11 弁箱
20 シート
21 弁体
23 弁棒
40 切り欠き
41 熱膨張性充填材
42 リング状ホルダ
43 耐火パッキン
Claims (1)
- 金属製の弁箱と、この弁箱の内部に設けられたボール構造の金属製の弁体と、前記弁箱を貫通して他端が弁箱の外部に突出されて、前記弁体を回転させることができる金属製の弁棒とを備えたガスコックにおいて、前記弁箱内に弁体を回転可能にかつシール状態で支持するシール部材が、リング状の通常のパッキンと、前記通常のパッキンよりも外周側に配置されたリング状の耐火パッキンとの併設構造とされ、前記耐火パッキンが、筒体の一端開口を径方向へ折返してリップに形成したリング状のホルダーと、前記リップ内に収納される熱膨張性充填材との複合体とされ、前記リップ外面を弁体方向へ向け、前記リング状のホルダーが前記ガスコックの流路を囲むように前記流路と同軸配置され、前記リップ内面の開口面が前記弁箱内壁に形成した切り欠き段部の軸方向段面で閉鎖されるように、かつ前記流路に沿って軸方向に摺動移動可能に取付けられ、熱により膨張する熱膨張性充填材の熱膨張圧力によって前記リング状のホルダーが弁体方向へ移動し前記リップ外面が弁体外周に圧着されるように構成されてなるガスコック。
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