JP4165367B2 - 湿潤性システム - Google Patents

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Description

本発明は、湿潤性システムに関し、特に、マンション、オフィスビル等の建築物の屋上等に施工されて、建築物の温度上昇を抑制するのに有効な湿潤性システムに関するものである。
近年、マンション、オフィスビル等の建築物の屋上等に緑化システムを構築することにより、建築物の温度上昇を抑えて空調設備の負荷を低減させて省エネ化を図ったり、空調設備等から周囲に放出する熱量を低減させて都市部のヒートアイランド現象を抑制することが行なわれている。
ところで、既存のマンション、オフィスビル等の建築物の屋上は、通常、下階への水の進入を防ぐために、表面にアスファルト等の防水層が積層され、さらにその上部に防水層を保護するための押えコンクリートが積層されている。このため、耐荷重の関係から、既存の防水層及び押えコンクリートを撤去することなく、その上部に新たに防水層を設け、その防水層の上部に緑化システムを構築することは困難な場合が多く、押えコンクリート等を撤去して緑化システムを構築しなければならず、大掛かりな工事となってしまい、施工費が高くついてしまう。
一方、上記のような問題に対処するため、既存の押えコンクリート等を撤去することなく、簡易な方法によって建築物の温度上昇を抑制するように構成したものが提案されている。
例えば、オフィスビル等建築物の屋上に多孔性アスファルトコンクリート層を敷設し、このアスファルトコンクリート層に水を浸透させ、この浸透させた水又は水の蒸発潜熱により建築物の内部を冷却するように構成した冷却方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、このような冷却方法にあっては、アスファルトコンクリート層の上方からアスファルトコンクリート層の全体に散水しなければならので、散水用の配管がアスファルトコンクリート層の上部に位置し、その配管が邪魔になるために屋上のスペースを有効に使用することができない。また、アスファルトコンクリート層の空隙では十分な揚水性が得られないため、アスファルトコンクリート層の下方に流出する水が無駄になってしまう。さらに、アスファルトコンクリート層の空隙部内に水が残ってしまい、虫が発生する原因となる。
また、他の例として、オフィスビル等の建築物の屋上に柔軟な多孔質材を配置し、この多孔質材に雨水等の水分を浸透させ、圧縮手段により多孔質材を圧縮することにより、雨水等の水分を多孔質材の表面に浸出させるように構成した蒸発冷却装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、このような構成の蒸発冷却装置にあっては、装置全体が大掛かりになってしまうため、施工コストが高く付いてしまう。また、表面を歩行することができないため、表面を歩行するような箇所には使用することができない。
さらに、他の例として、オフィスビル等の建築物の外表面に、感温吸排水性ポリマー又はこれによるハイドロゲル含む層を積層した水分蒸発冷却屋根・壁体構造が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
このような構成の水分蒸発冷却屋根・壁体構造にあっては、水の消費量が少なく、均一に水を行き渡らせることができるので、建築物の温度上昇を抑えるのに有効となるものである。
しかし、ポリマーが表面に浸出してくるので、表面を歩行するような箇所には使用することができない。さらに、施工に非常に手間がかかるため、施工コストが高くついてしまう。
さらに、他の例として、上面に貯水用凹陥部が形成された本体部分、および本体部分から下方へ突出する複数の支持脚部からなる容器と、容器の貯水用凹陥部に収容された保水性ブロックとを備えた冷却ユニットが提案されている(例えば、特許文献4参照。)。
しかし、このような構成の冷却ユニットにあっては、建築物の屋上等に施工する場合に非常に手間がかかり、施工コストが高くついてしまう。
さらに、他の例として、屋上スラブの上面に複数のリブを格子状に配置して複数の貯水用凹陥部を形成し、この凹陥部に保水性ブロックを収納した冷却構造が提案されている(例えば、特許文献5参照。)。
しかし、このような構成の冷却構造にあっては、建築物の屋上等に施工する場合に非常に手間がかかり、施工コストが高くついてしまう。
特開昭51−142848号公報 特開2002−267307号公報 特開2002−294891号公報 特開2002−180608号公報 特開2002−18562号公報
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みなされたものであって、施工が簡単で施工コストを安く抑えることができるとともに、水を全体に斑なく行き渡せることができて、効率良く建物等の温度上昇を抑えることができ、さらに、屋上等のスペースを有効に使用することができるとともに、表面を歩行することが可能であり、さらに、水を効率良く使用することができて水の無駄を極力少なくすることができ、さらに、虫等が発生する虞がない湿潤性システムを提供することを目的とするものである。
本発明は、上記のような課題を解決するために、以下のような手段を採用している。
すなわち、請求項1に係る発明は、施工対象箇所の上部に積層される防水層と、該防水層の上部に積層される水を拡散させる機能を有する素材からなる導水材層と、該導水材層の上部に積層される導水性、揚水性及び保水性を有する素材からなる揚水材層と、該導水材層に水を供給する給水手段とからなり、該給水手段から前記導水材層に供給した水を、前記導水材層と前記揚水材層との協働により全体に湿潤させる湿潤性システムであって、前記導水材層と前記揚水材層とを積層した状態でロール状に形成し、このロール状に形成したものを前記防水層の上部で展開させることにより、前記防水層の上部に導水材層及び揚水材層を積層するように構成したことを特徴とする。
本発明による湿潤性システムによれば、ロール状に形成した導水材層及び揚水材層を防水層の上部に展開させることにより、防水層の上部に導水材層及び揚水材層がそれらの順に積層され、給水手段から導水材層に供給された水は、毛管現象により導水材層の全体に浸潤するとともに、導水材層から揚水材層の全体に浸潤し、導水材層及び揚水材層内に所定量の水が保持される。そして、この水と水の蒸発潜熱とにより、施工対象箇所の温度上昇が抑制されることになる。
請求項2に係る発明は、施工対象箇所の上部に積層される防水層と、該防水層の上部に積層される水を拡散させる機能を有する素材からなる導水材層と、該導水材層の上部に積層される導水性、揚水性及び保水性を有する素材からなる揚水材層と、該導水材層に水を供給する給水手段とからなり、該給水手段から前記導水材層に供給した水を、前記導水材層と前記揚水材層との協働により全体に湿潤させる湿潤性システムであって、前記導水材層と前記揚水材層とを積層してシート状に形成したものを前記防水層の上部で敷設させることにより、前記防水層の上部に導水材層及び揚水材層を積層するように構成したことを特徴とする。
本発明による湿潤性システムによれば、シート状に形成した導水材層及び揚水材層を防水層の上部に敷設させることにより、防水層の上部に導水材層及び揚水材層がそれらの順に積層され、給水手段から導水材層に供給された水は、毛管現象により導水材層の全体に浸潤するとともに、導水材層から揚水材層の全体に浸潤し、導水材層及び揚水材層内に所定量の水が保持される。そして、この水と水の蒸発潜熱とにより、施工対象箇所の温度上昇が抑制されることになる。複数のシートを敷設する場合には、その端部を重ね合わせながら敷設することが好ましい。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の湿潤性システムにおいて、前記給水手段は、前記導水材層に水を供給する給水管と、該給水管に水を供給する給水源とからなることを特徴とする。本発明による湿潤性システムによれば、給水源から給水管に水を供給すると、その水は給水管から導水材層に供給され、導水材層の全体に湿潤されることになる。
請求項4に係る発明は、請求項1または2に記載の湿潤性システムにおいて、施工対象箇所の周縁部に貯水溝を設け、該貯水溝内に少なくとも前記導水材層の端部を位置させたことを特徴とする。本発明による湿潤性システムによれば、導水材層から揚水材層に湿潤した水は、保水量を超えた場合に揚水材層から溢れ出て貯水溝内に流出し、貯水溝内に貯留される。貯水溝内に貯留された水は、導水材層の端部から吸い上げられて、導水材層内に再び浸潤されることになる。
請求項5に係る発明は、施工対象箇所の上部に積層される防水層と、該防水層の上部に積層される水を拡散させる機能を有する素材からなる導水材層と、該導水材層の上部に積層される導水性、揚水性及び保水性を有する素材からなる揚水材層と、該導水材層に水を供給する給水手段とからなり、該給水手段から前記導水材層に供給した水を、前記導水材層と前記揚水材層との協働により全体に湿潤させる湿潤性システムであって、前記揚水材層として白色系のものを用いたことを特徴とする。本発明による湿潤性システムによれば、太陽光を効率良く反射させることができるので、建築物の温度上昇をより効率良く抑制することができる。
以上説明したように、本発明の本発明の湿潤性システムによれば、防水層と、防水層の上部に積層される水を拡散させる機能を有する素材からなる導水材層と、導水材層の上部に積層される導水性、揚水性及び保水性を有する素材からなる揚水材層と、導水材層に水を供給する給水手段とからなる簡単な構造のものであるので、施工が容易となり、施工コストを大幅に低減させることができる。
また、給水手段から導水材層に供給した水を、毛管現象により導水材層の全体に浸潤するとともに、導水材層から揚水材層の全体に浸潤することになるので、導水材層及び揚水材層内の全体に斑なく水を行き渡らせることができるので、効率良く建築物の温度上昇を抑えることができる。
さらに、導水材層及び揚水材層を一体化してロール状またはシート状に形成しているので、ロール状のものを展開し、またはシート状のものを敷設することによって、防水層の上部に導水材層及び揚水材層を積層することができ、施工が容易となり、施工コストを大幅に低減させることができる。
さらに、毛管現象によって導水材層に水を浸潤させることになるので、導水材層に水を供給する給水管の配置位置が少なくて済むとともに、導水材層の下方に給水管を配置しても給水が可能となるので、歩行等の際に給水管が邪魔になるようなことはなく、屋上等のスペースを有効に使用することができる。
さらに、揚水材層から溢れ出た水を貯水溝内に流出させて貯留することができ、その貯水溝内に貯留した水を再び導水材層の端部から導水材層内に吸い上げて、導水材層の全体及び揚水材層の全体に浸潤させることができるので、水の使用量が少なくて済み、経済的に有利なものを提供することができる。さらに、上方から揚水材層の表面に水を散水する必要がないので、揚水材層の表面等に水溜まりが形成されるようなことはない。なお、虫や異臭等の発生を防止するため、貯水溝には蓋を設けることが好ましい。
またさらに、表層の揚水材層の部分に白色系の素材(例えば、白色レンガチップ等)を使用することにより、蒸発潜熱による冷却効果だけでなく、太陽光を反射させる効果が得られるので、夏季の渇水時に給水能力が低下しても、太陽光を反射させることで、表面温度の抑制効果を得ることができる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1及び図2には、本発明による湿潤性システムの実施の形態が示されていて、この湿潤性システム1は、マンション、オフィスビル等の建築物の屋上に適用することができるものであって、最下位に位置する防水層2と、防水層2の上部に積層される導水材層3と、導水材層3の上部に積層される揚水材層4と、導水材層3に水を供給する給水手段5とを備えている。
この湿潤性システム1は、図3、図4に示すように、導水材層3(図4においては3A)をシート状に形成し、その上部に揚水材層4(図4においては4A)を、導水材層3と揚水材層4との間における水の行き来を可能とすべく接着箇所が点在するように接着剤等を介して積層し、これをロール状(図3)またはシート状(図4)に形成している。図3では揚水材層4を構成する材料には円柱状のものを使用し、図4では矩形タイル状のものを使用しているが、いずれの実施形態においても、これらの形状に限らず、粒状、三角柱状、四角柱状等の任意の形状を選択することができるし、さらに揚水材層4を構成する材料を歩行が可能な程度に隙間をあけて配置してもよい。要は、ロール状に巻取可能に形成でき、またはシート状に形成できる形状であれば良い。
そして、上記のように構成したロール状のものを、図1又は図2に示す防水層2の上部に展開して、またはシート状のものをその端部が重なり合うように敷設することによって、防水層2の上部に導水材層3、揚水材層4の順に積層することにより、この発明による湿潤性システム1を構成することができるものである。このように、導水材層3及び揚水材層4を一体化してロール状またはシート状に形成しているので、ロール状のものを展開し、またはシート状のものを敷設することのみによって、防水層の上部に導水材層及び揚水材層を積層することができ、施工が容易となり、施工コストを大幅に低減させることができる。
建築物が新築の場合には、図1に示すように、屋上スラブ10の上部に防水層2を積層し、建築物がリニューアルの場合には、図2に示すように、既存の防水層12及び押えコンクリート13を撤去することなく、押えコンクリート13の上部に新たに防水層2を積層する。
防水層2としては、例えば、アスファルトフェルト、アスファルトルーフィング等を溶解したアスファルトで数層張り付けて構成したアスファルト防水層、合成ゴム系、プラスチック系のシートを接着剤により張り付けて構成したシート防水層等が挙げられる。この防水層2によって屋上スラブ10側に水が漏洩するのが防止される。
導水材層3は、水を拡散させる機能を有するものであって、防水層2の上部にエポキシ系の接着剤等を介して積層される。導水材層3の素材としては、例えば、合成樹脂製の織布、不織布等が挙げられる。但し、これらに限定することなく、同様の機能を有するものであれば良い。導水材層3は、防止層2の上部に一層又は二層以上(この実施の形態においては一層)積層される。導水材層3は、アンカーピン等によって防水層2の上部に固定しても良い。
揚水材層4は、導水性、揚水性、及び保水性を有するものであって、導水材層3の上部に接着剤等を介して積層される。揚水材層4の素材としては、例えば、多孔質セラミックブロック、レンガチップ、保水性コンクリート、保水性コンクリートブロック等が挙げられる。但し、これらに限らず、同様の機能を有するものであれば良い。
揚水材層4の素材に白色系のもの(例えば、白色レンガチップ等)を用いることにより、太陽光を効率良く反射させることができるので、建築物の温度上昇をより効率良く抑制することができる。水が供給できなくなっても、白色系のものを用いていれば、光を反射することにより、ある程度、温度を抑制することができ、水を供給したときは温度の抑制効果がより高まる。
導水材層3の端部に隣接する部分には給水手段5が設けられる。給水手段5は、導水材層3の端部に隣接して設けられる給水管6と、給水管6に接続される給水源(図示せず)とから構成される。この場合、給水源を導水材層3よりも高い位置に設置し、その給水源に給水管6を勾配をつけて接続することにより、効率良く導水材層3に水を供給することができる。
給水管5には、複数箇所に内外を貫通する給水孔(図示せず)が設けられ、この給水孔を介して給水源から給水管5に供給された水が導水材層3に供給される。給水管5は、導水材層3の周囲の一部に設けても良いし、導水材層3の全周を囲むように設けても良い。
導水材層3及び揚水材層4の周囲に位置する屋上スラブ10又は押えコンクリート13の部分には、図1及び図2に示すように、所定の幅、深さの貯水溝11、14が設けられ、この貯水溝11、14内に導水材層3の端部が挿入される。この場合、揚水材層4の端部も貯水溝11、14内に挿入させても良い。そして、このような構成により、湿潤性システム1から溢れ出た水が貯水溝11、14内に貯留されるとともに、貯水溝11、14内に貯留された水は、導水材層3の端部から導水材層3内に吸い上げられて、再び導水材層3及び揚水材層4内に浸潤されることになる。また、導水材層3の端部(ないしは揚水材層4の端部)の端部が挿入された貯水溝11,14には、蓋11A,14Aを設けることが好ましく、これにより、貯水溝11,14に水が貯留されていたとしても、虫や異臭等の発生を防止することができる。
そして、上記のように構成したこの実施の形態による湿潤性システム1の給水源から給水管6を介して導水材層3に水を供給すると、その水は毛管現象により導水材層3の全体に浸潤するとともに、導水材層3の上部に位置している揚水材層4の全体にも毛管現象により浸潤し、所定量の水が導水材層3及び揚水材層4内に保持される。そして、導水材層3及び揚水材層4内に保持されている水と水の蒸発潜熱との協働により建築物の屋上部が冷却され、建築物の温度上昇が抑えられることになる。
上記のように構成したこの実施の形態による湿潤性システム1にあっては、容易に敷設することができるといった効果の他、以下のような効果が得られる。
(1)夏季日中、水の蒸発冷却効果により、屋根面の温度上昇を抑制し、空調設備のエネルギーを削減できる。
(2)屋上緑化に比べて、施工費、メンテナンス費の面でコストを低減させることができる。
(3)軽量化が可能なので、耐荷重に余裕のない屋上防水のリニューアル時にも施工が可能となる。また、後施工も可能となる。
(4)導水材層3に給水するように構成したので、給水手段5の給水管5を少なくしても、導水材層3の全体に均一に水を浸潤させることができる。また、上方から水を散水する必要がないので、揚水材層3の表面に水溜まりが形成されるようなことはない。散水による飛散等の水のロスがなく、必要最小限(蒸発量に相当)の量だけ供給すれば良いので、経済的に有利である。
(5)給水手段5の給水管6を部分的に設けたり、表面よりも下方に設けることができるので、歩行の邪魔になるようなことはなく、屋上等のスペースを有効に使用することができる。
(6)給水源を備えているので、保水性ブロック等のように、散水時や降雨後だけでなく、連続的に冷却効果が得られる。
(7)導水材層3及び揚水材層4に降雨時の雨水が保持されることになるので、無駄な水を給水手段5から導水材層3に供給する必要はなく、経済的に有利となる。
(8)揚水材層4の表面がセラミック等の舗装が可能な部材で形成されているので、歩行が可能となり、屋上のスペースを有効に使用することができる。
(9)水を貯留させずに、最小限の水しか供給しないので、表面の乾湿の切替えが速くでき、水を貯めることによる虫等の発生がなく、湿潤することによる藻やカビ等の微生物の発生をコントロールすることができる。
(10)レンガチップ等の粒状のものを表層材とすることと、勾配を付けることにより、レンガチップ等の間の空隙を使用して、導水材層3との相互作用により、より速く、広い範囲内に均一に水を供給することができ、より一層、表面の乾湿の切替えを速く行なうことができる。
(11)防水層2の保護層である押えコンクリートの代替として使用することができるので、蒸発冷却効果の機能の付加を低コストで設置できる。
(12)表層の揚水材層4の部分に白色系の素材(例えば、白色レンガチップ等)を使用することにより、蒸発潜熱による冷却効果だけでなく、太陽光を反射させる効果が得られるので、夏季の渇水時に給水能力が低下しても、太陽光を反射させることで、表面温度の抑制効果を得ることができる。
(13)蒸散等の熱的効果は欲しいものの、コストや手間等の点で屋上緑化までは必要ない場合(屋上緑化が義務化されてない地域や規制を受けない建物等)、リニューアルで屋上緑化のような荷重は載せられないが、防水とともに熱的性能も高めたいと思う場合等に有効となる。
なお、前記実施の形態においては、本発明による湿潤性システムをマンション、オフィスビル等の建築物の屋上に適用したが、それ以外の建築物又は建造物に本発明による湿潤性システムを適用しても良いものであり、その場合にも同様の作用効果を奏するものである。
本発明による湿潤性システムの第1の実施の形態を示した断面図であって、建築物が新築の場合に適用した例を示した断面図である。 本発明による湿潤性システムの第1の実施の形態を示した断面図であて、建築物がリニューアルの場合に適用した例を示した断面図である。 本発明による湿潤性システムの第2の実施の形態を示した断面図である。 本発明による湿潤性システムの第3の実施の形態を示した断面図である。
符号の説明
1 湿潤性システム
2、12 防水層
3,3A 導水材層
4,4A 揚水材層
5 給水手段
6 給水管
10 屋上スラブ
11、14 貯水溝
13 押えコンクリート

Claims (5)

  1. 施工対象箇所の上部に積層される防水層と、該防水層の上部に積層される水を拡散させる機能を有する素材からなる導水材層と、該導水材層の上部に積層される導水性、揚水性及び保水性を有する素材からなる揚水材層と、該導水材層に水を供給する給水手段とからなり、該給水手段から前記導水材層に供給した水を、前記導水材層と前記揚水材層との協働により全体に湿潤させる湿潤性システムであって、
    前記導水材層と前記揚水材層とを積層した状態でロール状に形成し、このロール状に形成したものを前記防水層の上部で展開させることにより、前記防水層の上部に導水材層及び揚水材層を積層するように構成したことを特徴とする湿潤性システム。
  2. 施工対象箇所の上部に積層される防水層と、該防水層の上部に積層される水を拡散させる機能を有する素材からなる導水材層と、該導水材層の上部に積層される導水性、揚水性及び保水性を有する素材からなる揚水材層と、該導水材層に水を供給する給水手段とからなり、該給水手段から前記導水材層に供給した水を、前記導水材層と前記揚水材層との協働により全体に湿潤させる湿潤性システムであって、
    前記導水材層と前記揚水材層とを積層してシート状に形成したものを前記防水層の上部で敷設させることにより、前記防水層の上部に導水材層及び揚水材層を積層するように構成したことを特徴とする湿潤性システム。
  3. 前記給水手段は、前記導水材層に水を供給する給水管と、該給水管に水を供給する給水源とからなる請求項1または2に記載の湿潤性システム。
  4. 施工対象箇所の周縁部に貯水溝を設け、該貯水溝内に少なくとも前記導水材層の端部を位置させた請求項1〜3のいずれかに記載の湿潤性システム。
  5. 施工対象箇所の上部に積層される防水層と、該防水層の上部に積層される水を拡散させる機能を有する素材からなる導水材層と、該導水材層の上部に積層される導水性、揚水性及び保水性を有する素材からなる揚水材層と、該導水材層に水を供給する給水手段とからなり、該給水手段から前記導水材層に供給した水を、前記導水材層と前記揚水材層との協働により全体に湿潤させる湿潤性システムであって、
    前記揚水材層として白色系のものを用いたことを特徴とする湿潤性システム。
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