JP4164951B2 - 臭気測定装置 - Google Patents

臭気測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4164951B2
JP4164951B2 JP20962099A JP20962099A JP4164951B2 JP 4164951 B2 JP4164951 B2 JP 4164951B2 JP 20962099 A JP20962099 A JP 20962099A JP 20962099 A JP20962099 A JP 20962099A JP 4164951 B2 JP4164951 B2 JP 4164951B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
valve
dilution
collection
gas sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP20962099A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001033362A (ja
Inventor
純一 喜多
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP20962099A priority Critical patent/JP4164951B2/ja
Publication of JP2001033362A publication Critical patent/JP2001033362A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4164951B2 publication Critical patent/JP4164951B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数個のガスセンサを備え、ガスセンサによる試料ガス検出時の出力と測定の基準となるゼロガス検出時の出力から臭気物質の定性又は定量を行なう臭気測定装置に関するものである。ここで臭気物質とは、環境庁が指定する悪臭規制物質を含む、人に臭気を感じさせる物質をいう。
【0002】
【従来の技術】
臭気測定について、メチルメルカプタンやトリメチルアミンなど、環境庁が指定する悪臭規制物質22種類については、公定法(平成5年9月8日環境庁告示第72号、悪臭規制物質分析方法マトリクス・改正参照)が定められており、試料ガスの採取法、濃縮法及び測定法が規定されている。
悪臭規制物質以外の物質については、臭気判定士が指導して行なう三点式臭袋法という方法により行なわれる(平成7年9月13日環境庁告示第63号、臭気指数の算定の方法参照)。その方法では、正常な嗅覚を有すると認められたパネラーといわれる者を6人以上用い、各パネラーに、無臭空気に試料ガスを注入した付臭におい袋と無臭空気を封じた無臭におい袋を渡し、試料ガスが注入されていると判定するにおい袋1個を選定させ、各パネラーの選定結果に基づいて所定の式により臭気指数を算出する。
【0003】
しかし、上記に示す公定法では、各悪臭規制物質についてそれぞれ測定方法が異なり、その操作も煩雑であり、専門業者に委託しなければ正確な値が得難いという問題があった。また、測定に時間がかかるため、現場での測定には不向きであるという欠点がある。
三点式臭袋法では、6人以上のパネラーを集めなければならないので手軽さを欠き、また、パネラーが悪臭を嗅ぐ必要があるので人体への影響も懸念される。
このような不具合を解決すべく、ガスセンサを用いた悪臭測定装置が提案されており、その一つとして、悪臭測定を簡易に行なうことができる臭気指数計(新コスモス電機株式会社製)が売り出されている。この臭気指数計では、ガスセンサとして、試料ガス中の悪臭物質との酸化還元反応により酸化物半導体の電気抵抗が変化する現象を利用する酸化物半導体センサを用いている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の臭気測定装置では、人間が容易に検知できる2.5以上の臭気指数強度の臭気しか検知できない場合があり、感度が低いという問題があった。また、臭気物質の種類ごとに感度が異なり、さらに水蒸気の影響を受けるため温度や湿度などの測定条件により測定結果が異なるので、正確な測定ができず、再現性が低いという問題もあった。さらに、機体ごとの感度に固体差があるという問題もあった。
そこで本発明は、臭気測定装置の感度及び再現性を向上させることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数個のガスセンサと、試料ガス中の臭気物質を捕集した後に脱離させてガスセンサに導く複数の捕集管を備えた捕集部と、を備え、複数の捕集管はそれぞれ捕集する物質に対する捕集特性の異なるものであり、試料ガスを捕集部に導いた後、複数の捕集管に捕集した臭気物質を順次脱離させてガスセンサに導入するようにしたガス測定装置である。
【0006】
捕集特性の異なる複数の捕集管に試料ガスを導く。捕集管では捕集特性に応じて臭気物質を捕集するので、捕集される臭気物質の組成は捕集管ごとに異なる。その後、各捕集管に捕集した臭気物質を別々にガスセンサに導入すると、各捕集管に捕集した臭気物質の組成が異なるのでガスセンサの応答パターンも異なり、試料ガスの識別に用いる情報量が増加する。そして、ガスセンサの複数の応答パターンに基づいて多変量解析を行ない、臭気物質を識別し、定量する。定量には重回帰分析法、PCR法(主成分回帰分析法)、PLS法(部分最小二乗法)等が用いられる。
捕集部としては、試料ガス中の臭気物質を吸着する捕集材が充填された捕集管や、臭気物質を吸着する低温部材が配置されたコールドトラップなどが挙げられる。
【0007】
【発明の実施の形態】
校正時に用いる基準ガスを導入する基準ガス導入部と、基準ガスを希釈する基準ガス希釈部と、基準ガス及び基準ガス希釈部による希釈基準ガスを用いたガスセンサの出力に基づいてガスセンサの感度を校正する校正部とをさらに備えることが好ましい。
基準ガス導入部から基準ガス希釈部に基準ガスを導入し、基準ガス希釈部により複数種の濃度に希釈する。基準ガス及び希釈基準ガスをガスセンサに順次送る。その後、校正部により、基準ガス及び希釈基準ガスを検出したときのガスセンサの出力に基づいてガスセンサの感度を校正する。これにより、機体ごとの感度の固体差及びガスセンサの経時変化を補正することができる。
【0008】
【実施例】
図1は、一実施例を表す概略構成図である。
装置内に試料ガス及び乾燥窒素ガスを導入する試料ガス流路1が三方電磁バルブV1に接続されている。バルブV1には、三方電磁バルブV2につながる流路と有機化合物系捕集管3につながる流路も接続されている。バルブV1は、試料ガス流路1をバルブV2につながる流路又は捕集管3につながる流路に切り換えて接続する。捕集管3には、テナックス又はグラファイトカーボン系の非多孔質物質が充填されており、常温にて、主鎖を構成する炭素数がC3〜C20の有機化合物を主に捕集する。捕集管3の周囲には、捕集管3を加熱する図示しないヒータが備えられている。
【0009】
捕集管3には、試料ガス中の水分を除去する除湿器5を介して、三方電磁バルブV3が接続されている。除湿器5は0℃より若干低温に設定された邪魔板を備えている。バルブV3には、硫黄化合物を捕集する硫黄系捕集管7と窒素化合物を捕集する窒素系捕集管9が直列に接続された流路、及びバルブV2につながるバイパス流路11も接続されている。バルブV3は、硫黄系捕集管7につながる流路を除湿器5につながる流路又はバイパス流路11に切り換えて接続する。
【0010】
バルブV2には、バルブV1につながる流路とバイパス流路11の他に、応答特性が異なる4種類の酸化物半導体センサを備えたガスセンサ部13につながる流路も接続されている。4種類のガスセンサは、例えば2種類の有機溶媒用ガスセンサと、硫黄系用ガスセンサと、窒素系用ガスセンサである。酸化物半導体センサでは、酸化物半導体に臭気物質が付着すると、その付着量に比例して酸化物半導体の抵抗値が低下する。酸化物半導体センサの動作には酸素が必要であり、図示は省略しているが、ガスセンサ部13には酸素を含むゼロガスが供給されている。
ガスセンサ部13には、これらの酸化物半導体センサの応答パターンを総合して臭気の定性又は定量を行なうデータ処理部15が電気的に接続されている。バルブV2は、ガスセンサ部13につながる流路をバルブV1につながる流路又はバイパス流路11に切り換えて接続する。
【0011】
捕集管7,9の周囲には、捕集管7,9を加熱する図示しないヒータがそれぞれ備えられている。捕集管9の捕集管7とは反対側は、試料ガスを吸引する吸引ポンプ(図示は省略)の吸引側、捕集管3,7,9に捕集した臭気物質をガスセンサ部13に導入する媒体となる酸素を含むキャリアガスを供給するキャリアガス供給源(図示は省略)、又は不要な気体を排出する排出口(図示は省略)に切り換えて接続される。捕集管7,9は常温にて設置されている。
本発明の捕集部は、捕集管3,7,9により構成される
【0012】
次に、動作を説明する。
ステップ1.(サンプリング) 捕集管3,7,9に試料ガスを導入するために、バルブV1により試料ガス流路1を捕集管3に接続し、バルブV3により除湿器5を捕集管7に接続し、捕集管9を吸引ポンプの吸引側に接続する。そして、吸引ポンプを作動させて試料ガス流路1から捕集管3に試料ガスを導入し、試料ガス中のC3〜C20の有機化合物を捕集管3により捕集する。続いて、捕集管3を通過した試料ガス中の水分を除湿器5により凝縮してドレンから廃棄する。さらに続いて、除湿器5を通過した試料ガス中のC3よりも小さい臭気物質を捕集管7,9により捕集する。捕集管7に捕集される臭気物質は主に硫化水素であり、捕集管9に捕集される臭気物質は主にアンモニアである。
【0013】
ステップ2.(ドライパージ) バルブV1,V3をステップ1と同じ状態のまま、捕集管9を排出口に接続した後、試料ガス流路1に乾燥窒素ガスを導入し、その乾燥窒素ガスを捕集管3,7,9に導入する。これにより、流路内に残留する試料ガスを捕集管3,7,9側に送るとともに、捕集管3内に残留するC3よりも小さい臭気物質及び水分ならびに捕集管7,9内に残留する水分を完全に追い出す。
【0014】
ステップ3.(加熱追い出し1) 試料ガス流路1への乾燥窒素ガスの供給を停止し、バルブV1を切り換えて捕集管3をバルブV2に接続し、バルブV2によりバルブV1をガスセンサ部13に接続し、捕集管9をキャリアガス供給源に接続する。キャリアガス供給源から、捕集管9,7、バルブV3、除湿器5、捕集管3、バルブV1及びバルブV2を介して、ガスセンサ部13に酸素を含む窒素ガスを供給するとともに、図示しないヒータにより捕集管3の温度を例えば210℃まで上昇させて、捕集管3に捕集した臭気物質を脱離させ、その臭気物質をバルブV1,V2を介してガスセンサ部13に導入する。ガスセンサ部13では4個のガスセンサがそれぞれ臭気物質を検出する。それぞれのガスセンサの出力はデータ処理部15にて処理される。
【0015】
ステップ4.(加熱追い出し2) 捕集管3に捕集した臭気物質の検出終了後、バルブV3を切り換えて捕集管7をバイパス流路11に接続し、バルブV2を切り換えてガスセンサ部13をバイパス流路11に接続するとともに、図示しないヒータにより捕集管7,9の温度を例えば180℃までそれぞれ上昇させて、捕集管7,9に捕集した臭気物質をそれぞれ脱離させ、その臭気物質をバルブV3、バイパス流路11及びバルブV2を介してガスセンサ部13に導入する。ガスセンサ部13の4個のガスセンサにより臭気物質を検出し、それぞれのガスセンサの出力をデータ処理部15により処理する。
【0016】
図2は、ガスセンサ部に配置されたガスセンサのうち1個のガスセンサの検出出力を表す波形図である。縦軸は試料ガス検出時の抵抗値Rをゼロガス検出時の基準抵抗値R0で除した値の対数にマイナスを付した値(−log(R/R0))、横軸は時間(t)を表す。
捕集管3に捕集した臭気物質を検出したピークAと、捕集管7,9に捕集した臭気物質を検出したピークBが現れている。
ガスセンサ部13に配置されている4個のガスセンサは互いに応答特性が異なるものであり、他のガスセンサにおいても、その応答特性に応じて図2に示すような応答パターンが得られる。これらのデータをデータ処理部15で処理することにより、臭気物質の識別及び定量を行なう。
【0017】
この実施例では、4種類のガスセンサを備え、各ガスセンサについてC3〜C20検出時の出力と硫黄系及び窒素系検出時の出力を取得できるので、これらの出力を多変量解析に持ち込む、いわゆるケモメトリクスとよばれる技術を応用して、においの質に対する情報を得ることができる。ケモメトリクスを応用すれば、例えば、以前に測定したにおいのデータを教師データとして記憶させておき、検出したにおいが教師データのにおいと近似するか否かを判定させることができる。
【0018】
図3は、自動ガス希釈装置を表す概略構成図である。この自動ガス希釈装置は、本発明の一態様にかかる基準ガス導入部と基準ガス希釈部により構成される。
希釈ガス導入部として、トリメチルアミン(TMA)が充填される元ガス袋17が備えられている。TMAは酸化物半導体センサなどのガスセンサの濃度感度を判定するのに用いられる代表的な臭気物質である。
元ガス袋17には三方電磁バルブV4が接続されている。バルブV4には、希釈ガスとして用いられる窒素ガス(N2)を供給する希釈ガス流路19と3ポートバルブV5の1つのポートにつながる流路も接続されている。バルブV4は、3ポートバルブV5につながる流路を元ガス袋17につながる流路又は希釈ガス流路19に切り換えて接続する。
【0019】
3ポートバルブV5にはシリンジ23が接続されており、シリンジ23は3ポートバルブV5のいずれのポートとも接続されるようになっている。3ポートバルブV5の他のポートには、基準ガスの10分の1の濃度のTMAを調整するときに用いる1/10希釈袋21につながる流路と、三方電磁バルブV6につながる流路も接続されている。
【0020】
バルブV6には、基準ガスの100分の1の濃度のTMAを調整するときに用いる1/100希釈袋25につながる流路と、校正ガスとしての3種類の濃度のTMAを図1に示す臭気測定装置に適宜供給する校正ガス流路27も接続されている。バルブV6は、3ポートバルブV5につながる流路を1/100希釈袋25につながる流路又は校正ガス流路27に切り換えて接続する。校正ガス流路27は、図1に示す臭気測定装置の試料ガス流路1に接続される。
本発明の一態様を構成する基準ガス希釈部は、バルブV4,V5,V6、希釈ガス流路19、1/10希釈袋21、シリンジ23、1/100希釈袋25及び校正ガス流路27により構成される。
【0021】
この自動ガス希釈装置の動作について図1及び図3を参照して説明する。
元ガス袋17に濃度が10ppmのTMAを200cc以上充填する。1/10希釈袋21及び1/100希釈袋25は空にしておく。
まず、濃度が1ppmの1/10希釈TMAを調整すべく、バルブV4により3ポートバルブV5を元ガス袋17に接続し、3ポートバルブV5によりシリンジ23をバルブV4に接続した後、シリンジ23を動作させて元ガス袋17から20ccのTMAをシリンジ23に採取する。その後、3ポートバルブV5を切り換えてシリンジ23を1/10希釈袋21に接続し、シリンジ23を動作させてシリンジ23に採取した20ccのTMAを1/10希釈袋21に注入する。
【0022】
バルブV4を切り換えて3ポートバルブV5を希釈ガス流路19に接続し、3ポートバルブV5を切り換えてシリンジ23をバルブV4に接続し、シリンジ23に20ccの窒素ガスを採取した後、3ポートバルブV5を切り換えてシリンジ23を1/10希釈袋21に接続し、シリンジ23に採取した20ccの窒素ガスを1/10希釈袋21に注入する動作を9回繰り返して、1/10希釈袋21に合計180ccの窒素ガスを注入する。これにより、1/10希釈袋21に200ccの1/10希釈TMAを調整する。
【0023】
次に、濃度が0.1ppmの1/100希釈TMAを調整すべく、3ポートバルブV5によりシリンジ23を1/10希釈袋21に接続し、シリンジ23に20ccの1/10希釈TMAを採取する。バルブV6により3ポートバルブV5を1/100希釈袋25に接続し、3ポートバルブV5を切り換えてシリンジ23をバルブV6に接続した後、シリンジ23に採取した20ccの1/10希釈TMAを1/100希釈袋25に注入する。
【0024】
バルブV4により3ポートバルブV5を希釈ガス流路19に接続し、3ポートバルブV5を切り換えてシリンジ23をバルブV4に接続し、シリンジ23に20ccの窒素ガスを採取した後、3ポートバルブV5を切り換えてシリンジ23をバルブV6に接続し、シリンジ23に採取した20ccの窒素ガスを1/100希釈袋25に注入する動作を9回繰り返して、1/100希釈袋25に合計180ccの窒素ガスを注入する。これにより、1/100希釈袋25に200ccの1/100希釈TMAを調整する。
【0025】
次に、ガスセンサ部13のガスセンサの校正を行なうべく、校正ガス流路27を試料ガス流路1に接続し、バルブV1によりバルブV2を試料ガス流路1に接続し、バルブV2によりガスセンサ部13をバルブV1に接続する。
3ポートバルブV5を切り換えてシリンジ23をバルブV6に接続し、バルブV6により3ポートバルブV5を1/100希釈袋25に接続し、1/100希釈袋25の所定量の1/100希釈TMAをシリンジ23に採取する。バルブV6を切り換えて3ポートバルブV5を校正ガス流路27に接続し、シリンジ23に採取した1/100希釈TMAを、バルブV6及び校正ガス流路27を介して、試料ガス流路1に注入する。その1/100希釈TMAをガスセンサ部13に導き、そのときの各ガスセンサの出力をデータ処理部15に記憶する。
【0026】
3ポートバルブV5を切り換えてシリンジ23を1/10希釈袋21に接続し、1/10希釈袋21の所定量の1/10希釈TMAをシリンジ23に採取する。3ポートバルブV5を切り換えてシリンジ23をバルブV6に接続し、シリンジ23に採取した1/10希釈TMAを、バルブV6及び校正ガス流路27を介して、試料ガス流路1に注入する。その1/10希釈TMAをガスセンサ部13に導き、そのときの各ガスセンサの出力もデータ処理部15に記憶する。
3ポートバルブV5を切り換えてシリンジ23をバルブV4に接続し、バルブV4により3ポートバルブV5を元ガス袋25に接続し、元ガス袋25の所定量のTMAをシリンジ23に採取する。3ポートバルブV5を切り換えてシリンジ23をバルブV6に接続し、シリンジ23に採取したTMAを、バルブV6及び校正ガス流路27を介して、試料ガス流路1に注入する。そのTMAをガスセンサ部13に導き、そのときの各ガスセンサの出力もデータ処理部15に記憶する。
【0027】
図4は、ガスセンサ部13に設置されたガスセンサのうち1個のガスセンサの各濃度のTMAに対する応答出力強度を表す図である。縦軸は元ガス又は希釈TMA検出時の抵抗値Rをゼロガス検出時の基準抵抗値R0で除した値の対数にマイナスを付した値(−log(R/R0)、横軸はTMA濃度の対数(log濃度)を表す。
酸化物半導体センサは、付着した臭気物質の量にほぼ比例して酸化物半導体の抵抗値が変化するので、図4に示すような検量線が作成できる。データ処理部15により、その検量線の傾きと切片を求め、ガスセンサの感度を校正する。
本発明の一態様を構成する校正部は、データ処理部15により実現される。
【0028】
この実施例では、硫黄系捕集管と窒素系捕集管を用いているが、これらの捕集管の変わりにコールドトラップを用いてもよい。コールドトラップは、例えば−80℃の低温により臭気物質を捕集し、温度を上昇させて捕集した臭気物質を脱離する。
また、この実施例ではガスセンサとして酸化物半導体ガスセンサを用いているがこれに限定されるものではなく、臭気物質の吸着により導電性高分子の導電率が変化する現象を利用する導電性高分子センサ、水晶振動子やSAW(surface acoustic wave:表面弾性波)デバイスの表面に感応膜を形成し感応膜への臭気物質の吸着による重量変化に伴い共振振動数が変化する現象を利用するガスセンサなど、他のガスセンサを用いてもよい。
【0029】
【発明の効果】
本発明の臭気測定装置では、複数個のガスセンサと、試料ガス中の臭気物質を捕集した後に脱離させてガスセンサに導く複数の捕集管を備えた捕集部と、を備え、複数の捕集管はそれぞれ捕集する物質に対する捕集特性の異なるものであり、試料ガスを捕集部に導いた後、複数の捕集管に捕集した臭気物質を順次脱離させてガスセンサに導入するようにしたので、試料ガスの識別に用いる情報量が増加し、臭気測定装置の感度及び再現性を向上させることができる。
校正時に用いる基準ガスを導入する基準ガス導入部と、基準ガスを希釈する基準ガス希釈部と、基準ガス及び基準ガス希釈部による希釈基準ガスを用いたガスセンサの出力に基づいてガスセンサの感度を校正する校正部とをさらに備え、基準ガス及び希釈基準ガスを検出したときのガスセンサの出力に基づいてガスセンサの感度を校正するようにすると、機体ごとの感度の固体差及びガスセンサの経時変化を補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施例を表す概略構成図である。
【図2】 ガスセンサ部に配置されたガスセンサのうち1個のガスセンサの検出出力を表す波形図である。
【図3】 自動ガス希釈装置を表す概略構成図である。
【図4】 ガスセンサ部に設置されたガスセンサのうち1個のガスセンサの各濃度のTMAに対する応答出力強度を表す図である。
【符号の説明】
1 試料ガス流路
3 有機化合物系捕集管
5 除湿器
7 硫黄系捕集管
9 窒素系捕集管
11 バイパス流路
13 ガスセンサ部
15 データ処理部

Claims (2)

  1. 臭気物質に対する応答特性が互いに異なる複数個のガスセンサと、
    試料ガス中の臭気物質を捕集した後に脱離させて前記ガスセンサに導く複数の捕集管を備えた捕集部と、
    前記複数個のガスセンサの出力データを処理することにより少なくとも試料ガスの識別を行うデータ処理部と、
    を備え、
    前記複数の捕集管はそれぞれ捕集する物質に対する捕集特性の異なるものであり、
    前記捕集部は試料ガスが導かれた後、前記複数の捕集管に捕集した臭気物質を順次脱離させて前記ガスセンサに導入するものであり、
    前記データ処理部は順次脱離した複数の臭気物質の前記複数個のガスセンサの出力データを取り込んで試料ガスの識別を行うものであることを特徴とする臭気測定装置。
  2. 校正時に用いる基準ガスを導入する基準ガス導入部と、前記基準ガスを希釈する基準ガス希釈部と、基準ガス及び前記基準ガス希釈部による希釈基準ガスを用いた前記ガスセンサの出力に基づいて前記ガスセンサの感度を校正する校正部と、をさらに備えた請求項1に記載の臭気測定装置。
JP20962099A 1999-07-23 1999-07-23 臭気測定装置 Expired - Lifetime JP4164951B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20962099A JP4164951B2 (ja) 1999-07-23 1999-07-23 臭気測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20962099A JP4164951B2 (ja) 1999-07-23 1999-07-23 臭気測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001033362A JP2001033362A (ja) 2001-02-09
JP4164951B2 true JP4164951B2 (ja) 2008-10-15

Family

ID=16575822

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20962099A Expired - Lifetime JP4164951B2 (ja) 1999-07-23 1999-07-23 臭気測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4164951B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020090019A1 (ja) * 2018-10-30 2020-05-07 日本電気株式会社 臭気センサデータ補正装置、臭気センサデータ補正方法、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4472893B2 (ja) * 2001-05-25 2010-06-02 株式会社島津製作所 におい測定方法
KR101449145B1 (ko) 2012-11-16 2014-10-08 현대자동차주식회사 에어컨 냄새 원인 물질 규명 방법
JP2016057282A (ja) * 2014-09-09 2016-04-21 日本電波工業株式会社 感知データの取得方法
JP6675149B2 (ja) * 2015-03-27 2020-04-01 株式会社ユー・エス・イー におい識別システム
JP6596225B2 (ja) * 2015-04-27 2019-10-23 理研計器株式会社 混合ガス調製装置および混合ガス調製方法
KR101814666B1 (ko) 2016-04-18 2018-01-04 주식회사 그린솔루스 악취물질 측정장치 및 그를 포함하는 악취측정기
JP6956023B2 (ja) * 2017-03-23 2021-10-27 株式会社住化分析センター 水素ガス分析用キット、水素ガス分析方法、及び水素ガスの品質管理方法
JP7007940B2 (ja) * 2018-02-01 2022-02-10 株式会社住化分析センター 水素ガス分析キット及び水素ガス分析方法
CN109358143B (zh) 2018-12-05 2023-08-22 成都科林分析技术有限公司 一种用于气体浓缩采样的除水方法、进样方法及其装置
CN113597550A (zh) * 2019-03-20 2021-11-02 京瓷株式会社 气体检测系统
US20210102925A1 (en) * 2019-10-02 2021-04-08 X Development Llc Machine olfaction system and method
WO2022049652A1 (ja) * 2020-09-02 2022-03-10 日本電気株式会社 情報処理装置、情報処理方法、および記憶媒体

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020090019A1 (ja) * 2018-10-30 2020-05-07 日本電気株式会社 臭気センサデータ補正装置、臭気センサデータ補正方法、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JPWO2020090019A1 (ja) * 2018-10-30 2021-09-09 日本電気株式会社 臭気センサデータ補正装置、臭気センサデータ補正方法、及びプログラム
JP7205549B2 (ja) 2018-10-30 2023-01-17 日本電気株式会社 臭気センサデータ補正装置、臭気センサデータ補正方法、及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001033362A (ja) 2001-02-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4164951B2 (ja) 臭気測定装置
Munoz et al. Monitoring techniques for odour abatement assessment
US6439026B2 (en) Odor measuring apparatus
Chen et al. A study of an electronic nose for detection of lung cancer based on a virtual SAW gas sensors array and imaging recognition method
Alonso et al. Analytical challenges in breath analysis and its application to exposure monitoring
Groves et al. Analyzing organic vapors in exhaled breath using a surface acoustic wave sensor array with preconcentration: Selection and characterization of the preconcentrator adsorbent
Zhang et al. Field air sampling and simultaneous chemical and sensory analysis of livestock odorants with sorbent tubes and GC–MS/olfactometry
KR100983827B1 (ko) 구강 및 날숨 가스 성분 분석 장치 및 이에 적합한 방법
JP4192409B2 (ja) におい識別装置
Harreveld Odor concentration decay and stability in gas sampling bags
Wang et al. Determination of VOSCs in sewer headspace air using TD–GC–SCD
Andersen et al. Minimisation of artefact formation of dimethyl disulphide during sampling and analysis of methanethiol in air using solid sorbent materials
JP3809734B2 (ja) ガス測定装置
DE10125837A1 (de) Verfahren und Detektir zur Erfassung von Gasen
JP4472893B2 (ja) におい測定方法
Groves et al. Prototype instrument employing a microsensor array for the analysis of organic vapors in exhaled breath
JP4032573B2 (ja) ガス測定装置
JP3543496B2 (ja) 匂い検知装置
Kim et al. Comparative analysis of bias in the collection of airborne pollutants: Tests on major aromatic VOC using three types of sorbent-based methods
Bloom et al. Development and complete validation of a method for the determination of dimethyl mercury in air and other media
JP3367398B2 (ja) におい測定装置
JP4253971B2 (ja) におい識別装置
CN210572098U (zh) 用于测量气体中油蒸汽或其它烃类含量的测量装置
EP0425119A1 (en) Determining concentration of pollutant gas in atmosphere
EP1099949A1 (en) Device for measuring gases with odors

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060111

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080123

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080415

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080611

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080708

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080721

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4164951

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110808

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110808

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120808

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120808

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130808

Year of fee payment: 5

EXPY Cancellation because of completion of term