JP4164291B2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、放電灯のランプ電圧及びランプ電流を検出してランプ電力を制御する放電灯点灯装置、特にランプ光束の急速な立ち上り制御を行う放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5は一般的な放電灯点灯装置の回路構成を示す図であり、ここでは放電灯として自動車の前照灯の場合を示し、放電灯の始動時に定格電流の数倍の姑動電流を流すことにより瞬時点灯を可能とする点灯装置の回路構成例を示している。
【0003】
この種の点灯装置は、直流電源1からの直流電圧(バッテリー電圧)を入力とし、これを直流‐直流昇圧するDC/DCコンバータ部2と、昇圧された直流を直流‐交流変換するDC/ACインバータ部3と、放電灯5の点灯時に放電を開始させるための起動用高圧パルスを発生する起動回路とからなり、ここでは起動回路を起動トランス4で構成している。
【0004】
上記の回路は交流点灯の場合であり、放電灯5を直流点灯する場合はDC/ACインバータ部3を省いた回路構成となる。また、図5中、6はランプ電圧検出回路、7はランプ電流検出回路、8はランプ電力制御回路である。
【0005】
上記の回路構成では、直流昇圧回路を構成するDC/DCコンバータ2内の点灯制御回路により放電灯(放電ランプ)5の始動から安定時までのランプ電力が制御され、通常はランプ電圧に応じてランプ電流が制御される。更に、入力電圧や出力電圧及び電流の異常事態の発生時には放電灯5を停止させる保護機能を持たせている。そして、このような制御動作を行わせるために、主にアナログ回路で構成された制御回路か、あるいは主にマイコン(マイクロコンピュータ)で構成された制御回路を備えている。
【0006】
すなわち、これら制御回路によりランプ電力の設定値を演算出力として求め、これを基に直流昇圧回路にPWM等の電源出力コントロールを実施してランプ電力制御を実施する。このように、自動車照明灯用の放電灯点灯装置の制御回路では、ランプ電圧を検出して必要なランプ電力の設定値によりフイードバック制御を行うPWMコントロール部、及び出力短絡電流等の入出力異常時にはフェール停止させる保護回路部を備えている。
【0007】
また、上記の放電灯点灯装置の放電灯を瞬時点灯させる制御回路の機能としては、ランプ電圧とランプ電流を検出してランプ電力を制御する必要がある。起動直後の放電灯のランプ電圧は20V程度と低く、ランプ光束も安定時に比べると10〜20%程度と低い。一般的に放電灯は、ランプ発光管温度の上昇に応じてランプ電圧とランプ光束が上昇していくため、急速に発光量を得るためには起動直後のランプ電圧の低い間、定格電流の数倍のウォームアップ電流を投入する必要がある。
【0008】
このウォームアップ電流により急速に発光管温度は上昇し、それに応じてランプ電圧とランプ光束も急速に上昇する。この光束立ち上りでのランプ電圧とランプ光束の関係は多少の時間的なズレはあるが、大まかには同じような傾向を示す。すなわち、ランプ電圧の低い時は光束が低い状態であり、ウォームアップ電流を最大限流し、徐々にランプ電圧が上昇してくるに従ってランプ光束も上昇するので、それに合わせてランプ電流をウォームアップから安定時へと低減させていく制御を実施する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような従来の放電灯点灯装置にあっては、放電灯を瞬時点灯する場合に定格ランプ電流の数倍に当たるウォームアップ電流を投入するが、放電灯の瞬時点灯制御では始動電力から安定時電力ヘと電力コントロールを行うためにランプ電圧を検出する必要がある。
【0010】
このランプ電圧を検出する箇所としては、起動時の20kV程度の高電圧パルスが印加されるランプ両端を直接検出するのではなく、放電灯と直列に接線されている高電圧パルスを発生させるための起動トランスも挟んだ形で検出するのが一般的である。これは、起動パルスが直接印加される箇所での電圧検出が困難なためである。その際に、起動トランスのインダクタンスによる誤差が考えられるが、瞬時点灯タイプの放電灯は数100Hzの低周波矩形波で点灯させるのが一般的であり、インダクタンスによるインピーダンス誤差は直流重畳特性にもよるが影響は小さい。
【0011】
しかし、始動時のウォームアップ電流による巻線抵抗による影響は大きく、前段の例えばHブリッジ構成のインバータのFETオン抵抗を合わせると5Ω程度となり、最大始動電流2.6A投入した場合は始動直後のランプ電圧が20Vということを考えると誤差は13V上乗せとなり、正確には検出できていないことになる。このことは、ランプ電圧の低い放電灯ほど電流が増えて影響が大きくなり、ランプ電圧による適正な始動時制御の最適化が難しくなることを意味している。
【0012】
図6に従来回路での一般的な水銀を封入したランプ電圧85V程度の放電灯の始動時(ランプ電力75W)から安定時(ランプ電力35W)までのランプ電圧とランプ電流によるランプ電力制御カーブを示すが、目標電力に対して誤差を含んだランプ電圧検出値で制御すると設計目標のランプ電力に対しては相対的に低くなり、立ち上りが遅くなるので、電力最適化の回路調整が必要となる。
【0013】
勿論、回路設定の調整によりランプ電流及びランプ電力のアップは可能であるが、当初に想定したランプ電力制御カーブとは同じではなく異なった特性の制御になるので、立ち上り光束を安定化させるのに手間が掛かる。
【0014】
また、最近開発が進められている有害な水銀を封入しない放電灯においては、安定時のランプ電圧が水銀封入ランプの半分程度の40Vと低いため、ランプ電圧検出値に誤差を含むと、始動時と安定時とでランプ電圧の検出値に殆ど変化がなく、始動電力制御が非常に困難となっていた。
【0015】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたもので、常に放電灯の最適な始動制御を行うことができる放電灯点灯装置を提供することを目的としている。
【0016】
また、水銀を封入しない放電灯においても適正な始動制御を行うことができ、更に、放電灯の誤組付けによる異常の発生も防止可能な放電灯点灯装置を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る放電灯点灯装置は、次のように構成したものである。
【0018】
(1)放電灯のランプ電圧を検出するランプ電圧検出回路及びランプ電流を検出するランプ電流検出回路を備え、放電灯に交流電力を供給するHブリッジ構成のトランジスタインバータと、放電灯に高電圧パルスを印加する起動トランスを有し、前記ランプ電圧検出回路は、前記トランジスタインバータのトランジスタのオン電圧と前記起動トランスの巻線電圧の両方をランプ電圧に加えた値を出力するか、或いは放電灯に高電圧パルスを印加する起動トランスを有し、ランプ電圧検出回路は、前記起動トランスの巻線電圧をランプ電圧に加えた値を出力するものであって、前記ランプ電圧検出回路のランプ電圧検出値を基に目標とするランプ電流もしくはランプ電力を設定してこの目標値を設定する過程で、前記ランプ電流検出回路のランプ電流検出値によりランプ電圧検出値を補正することで前記目標値を補正して、補正後の目標値でランプ電圧に応じて目標とするランプ電流もしくはランプ電力を設定してフィードバック制御することを特徴とする放電灯点灯装置。
【0019】
(2)前記放電灯点灯装置は、前記ランプ電流検出回路のランプ電流検出値に応じて前記ランプ電圧検出回路のランプ電圧検出値を補正変更するランプ電圧補正回路を備え、前記ランプ電圧補正回路は、ランプ電流検出値に対するランプ電圧検出値の補正量を、放電灯の始動時の最大ランプ電流の時のランプ電圧の補正量を最大として、その後ランプ電流が減少するに従って下げるものであって、前記ランプ電圧補正回路による補正後のランプ電圧検出値を基に目標とするランプ電流もしくはランプ電力を設定して放電灯のランプ電力をランプ電圧に応じてフィードバック制御することを特徴とする前記(1)記載の放電灯点灯装置。
【0020】
(3)放電灯の瞬時点灯する場合に定格ランプ電流の数倍のウォームアップ電流を投入する始動時及び安定時のランプ電力制御の設定とは異なるランプ特性の組み合わせ点灯による異常過電力状態が生じた時、点灯直後のランプ電圧が安定する時間の経過後に、ある設定ランプ電圧以上となった場合、もしくはある設定ランプ電流以下になった場合は、点灯を停止させるものであって、水銀を封入しない放電ランプ点灯用の点灯装置で、水銀を封入した放電ランプを点灯した場合、異常と判定して点灯を停止させることを特徴とする前記(1)または(2)記載の放電灯点灯装置。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面について説明する。
【0026】
図1は本発明に係る放電灯点灯装置の回路構成を示す図であり、図5の回路と同一構成要素には同一符号を付して説明する。
【0027】
図1において、1は直流電源で、ここでは自動車のバッテリーを示している。2はその直流入力電圧を昇圧するDC/DCコンバータ部、3は昇圧された直流を交流に変換するDC/ACインバータ部で、FETを用いたHブリッジ構成のトランジスタインバータにより構成されている。4は放電灯(自動車の前照灯)5の始動時に起動用高圧パルスを印加する起動トランスである。
【0028】
また、6は放電灯5のランプ電圧(管電圧)を検出するランプ電圧検出回路、7は放電灯5のランプ電流(管電流)を検出するランプ電流検出回路、9はランプ電流検出回路7のランプ電流検出値に応じてランプ電圧検出回路6のランプ電圧検出値を補正変更するランプ電圧補正回路で、ランプ電力制御回路8はこのランプ電圧補正回路9による補正後のランプ電圧検出値を基に目標とするランプ電流もしくはランプ電力を設定して放電灯5のランプ電力を制御する。
【0029】
上記の実施例の回路構成は、バッテリー電圧を昇圧するDC/DCコンバータ出力側にランプ電圧検出回路6とランプ電流検出回路7を備え、ランプ電圧に応じて目標ランプ電流を設定し検出ランプ電流値が目標値となるようにDC/DCコンバータ出力を制御する従来の構成に加えて、放電灯5の始動時におけるランプ電流の増大によるランプ電圧検出誤差への影響を無くする目的でランプ電圧検出を補正する回路を付加している。これは、ランプ電力制御回路8におけるランプ電流検出値を用いて、ランプ始動時のウォームアップ始動電流が増大した時に誤差を打消すように、ランプ始動電流による検出電流値に応じてランプ電圧検出値を補正するものである。
【0030】
すなわち、ランプ電流が増大して出力側HブリッジのFETオン抵抗と起動トランス4の巻線抵抗による電圧誤差が大きくなっている場合は、ランプ電流検出値によりランプ電圧検出値を補正することで、実際のランプ電圧を演算で求めるものである。補正量としては、始動時の最大ランプ電流の時を最大として、その後ランプ電流が下がるにつれて減少するようにする。放電灯5の起動前はランプ電流がゼロなので補正量もゼロとなる。これにより、HブリッジFETインバータと起動トランス4を挟んだ形となるDC/DCコンバータ出力でランプ電圧を検出しても、始動時のランプ電圧を正確に検出することができる。
【0031】
このことは、水銀を封入しない放電灯では特に有効である。つまり、本実施例のように補正しないで、HブリッジのFETオン抵抗と起動トランス4の巻線抵抗を挟んだ形で例えば5Ωのインピーダンス誤差がある場合には、水銀を封入しない放電灯は光束立ち上りが遅いために始動電流を3.5A以上必要とするので、ランプ電圧誤差としては17.5V発生する。また、始動時ランプ電圧は20V程度で安定時ランプ電圧は40V前後なので、安定時ランプ電圧のバラツキを考慮すれば差はないことになる。しかし、始動時ランプ電圧37.5Vで安定時40Vでは、ランプ電圧変化を基に適正なウォームアップ制御を実施することは不可能である。
【0032】
そこで、本実施例のように、このランプ電圧検出誤差はランプ電流に比例しているものであるから、DC/DCコンバータ出力でのランプ電圧検出値をランプ電流検出値で補正すれば、始動時から安定時まで誤差を含んだランプ電圧検出値から真のランプ電圧を容易に演算で求めることができる。よって、水銀を封入しない低いランプ電圧の放電灯においても始動時ランプ電圧20Vから安定時ランプ電圧40Vを検出することが可能となり、適正なウォームアップ制御をすることができる。
【0033】
図2は本実施例におけるランプ電圧を示す図であり、破線は補正前の検出値、実線は補正後の検出値を示している。また、図3は本実施例の電力制御例を示す図であり、実線は目標電力カーブ、破線はランプ電圧検出値を補正して実施した始動時(85W〜95W)から安定時(35W)のランプ電圧と電流による電力制御カーブを示している。
【0034】
現在、自動車用前照灯用で既に使用されている水銀を封入した放電灯においても、安定時ランプ電圧は85V前後と比較的高いが、始動時は同じように20V程度なので誤差の割合は大きい。このことは、予めランプ電圧に応じて設定した始動電力制御ではズレが発生して適正に立ち上り制御できないことを示す。
【0035】
つまり、実際に放電灯を始動点灯させて、誤差を含んだランプ電圧検出値で瞬時点灯するように電力制御カーブを調整しながら制御を最適化する作業を行う必要がある。最終的に最適化は可能であるが、検出値に誤差を含んでいるので、出力光のオーバーシュート及びアンダーシュートを勘案すると調整作業は容易ではない。
【0036】
また、欧州ランプメーカーが標準化しているランプと起動回路が一体となっているD1タイプの放電灯では、起動トランスのインピーダンスを含んだ値でしかランプ電圧を検出できず、このD1タイプで水銀を封入しない放電灯では、本実施例のような制御を実施しなければ瞬時点灯は困難となる。本実施例の制御を実施せずにランプ電圧を直接検出する場合は、20kV印加されるランプ端で検出しなければならず、起動パルス電圧減衰、検出素子の高耐圧化といった問題が発生する。
【0037】
上記本実施例の制御回路構成は、アナログ回路で実施しているが、マイコンを用いた回路でも同様に実施可能である。また、A/Dコンバータ入力前の検出部で補正を行っても良いが、A/Dコンバータ入力後にマイコン内にデータを取り込んだ後に、検出ランプ電流値により検出ランプ電圧を補正する演算を行っても良い。
【0038】
ここで、本実施例では、水銀を封入しない低いランプ電圧の放電灯を点灯させる点灯装置に水銀を封入した放電灯を点灯させた場合の保護対策についても考慮している。
【0039】
すなわち、通常は水銀を封入しない放電灯のランプ電圧は大体35V〜45V程度であり、自動車用前照灯では35Wランプが一般的なので、ランプ電流は1A〜0.78Aとなる。また、制御回路としては35V〜45Vの付近を定電力領域として設定しているため、水銀を封入した放電灯を誤って点灯させた場合、ランプ電圧は85V程度なので35W定電力領域を逸脱して過電力となる恐れがある。
【0040】
この場合、安定後のランプ電圧が通常の40Vに比べて85Vと高くなるので、点灯後のランプ電圧が安定する時間の経過後に、ある設定ランプ電圧以上となった場合は停止させることで、放電灯の誤組付けによる異常過電力点灯を防止することが可能となる。また、水銀を封入した放電灯のランプ電流がランプ電圧85Vの場合に0.41Aと低くなるのをみて、ランプ電流が0.5A〜0.7A程度のある設定電流以下になった場合は異常不点灯とみて停止させることでも、誤組付けによる異常過電力点灯を防止することができる。
【0041】
図4は本実施例による上述の停止保護動作を示す図であり、放電灯の誤組付けに対するランプ電圧及びランプ電流の判定による停止保護動作の一例を示している。A点からB点までは水銀を封入していない放電灯の35W定電力領域(35V〜45V)であり、C点は水銀を封入した放電灯の動作点(85V)を示している。また、Xはランプ電圧による停止領域、Yはランプ電流による停止領域を示している。
【0042】
このように、本実施例では、常に放電灯の最適な始動制御を行うことができるとともに、水銀を封入しない放電灯においても適正な始動制御を行うことができ、また、放電灯の誤組付けによる異常の発生も防止することができる。
【0043】
すなわち、従来の放電灯点灯装置の始動制御回路におけるランプ電圧検出は、ランプ電圧を直接検出するには検出素子の20kV耐圧という問題や高圧パルス減衰という問題があったため、起動トランスを挟んだ形でのDC/DCコンバータ出力で検出するのが一般的であった。よって、始動時にランプ電流が増大する場合では、検出ランプ電圧と実際のランプ電圧には起動トランス巻線の抵抗及びDC/ACインバータのHブリッジのFETオン抵抗により誤差が増大し、光束の立ち上り制御の最適化を困難なものとしていた。また、水銀を封入しない放電灯の場合、元々ランプ電圧が低いために、ランプ電圧を検出しても始動時と安定時にランプ電圧に差がない状態となり、ランプ電圧による始動制御が不可能な状態となっていた。
【0044】
しかし、本実施例による始動制御では、検出ランプ電流に応じて、検出ランプ電圧における始動時の巻線抵抗及びFETオン抵抗の誤差影響を補正するので、DC/DCコンバータ出力部から実際のランプ電圧に相当する検出値を得ることができる。よって、予めランプ電圧に応じて設定したランプ始動制御を実施することができる。
【0045】
また、水銀を封入しないランプ電圧の低い放電灯においても、始動時と安定時のランプ電圧が正確に検出可能となるので、検出ランプ電圧による始動制御も可能となる。
【0046】
更に、水銀を封入しない放電灯用の点灯装置に水銀を封入した放電灯を誤って取り付けた場合のように、始動時及び安定時の電力制御の設定が異なる種類の放電灯の点灯による異常過電力点灯の恐れがあるが、本実施例によれば点灯後のランプ電圧が安定する時間の経過後に、ある設定ランプ電圧以上となった場合は停止させることで、放電灯の誤組付けによる異常過電力点灯を防止することが可能となる。また、ある設定ランプ電流以下となった場合に停止させることでも、同様に誤組み付け点灯を停止させることができる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ランプ電流検出値に応じてランプ電圧検出値の補正変更を行うので、常に放電灯の最適な始動制御を行うことができ、また水銀を封入しないランプ電圧の低い放電灯においても始動時と安定時のランプ電圧を正確に検出できるので適正な始動制御を行うことができるという効果がある。
【0048】
更に、始動時と安定時の電力制御の設定が異なる放電灯の誤組付けによる異常過電力点灯の発生も防止することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る放電灯点灯装置の回路構成を示すブロック図
【図2】 実施例のランプ電圧を示す図
【図3】 実施例の電力制御例を示す図
【図4】 実施例の停止保護動作を示す説明図
【図5】 従来の放電灯点灯装置の回路構成を示すブロック図
【図6】 従来例の電力制御例を示す図
【符号の説明】
1 直流電源
2 DC/DCコンバータ
3 DC/ACインバータ
4 起動トランス
5 放電灯
6 ランプ電圧検出回路
7 ランプ電流検出回路
8 ランプ電力制御回路
9 ランプ電圧補正回路
Claims (3)
- 放電灯のランプ電圧を検出するランプ電圧検出回路及びランプ電流を検出するランプ電流検出回路を備え、放電灯に交流電力を供給するHブリッジ構成のトランジスタインバータと、放電灯に高電圧パルスを印加する起動トランスを有し、
前記ランプ電圧検出回路は、前記トランジスタインバータのトランジスタのオン電圧と前記起動トランスの巻線電圧の両方をランプ電圧に加えた値を出力するか、
或いは放電灯に高電圧パルスを印加する起動トランスを有し、ランプ電圧検出回路は、前記起動トランスの巻線電圧をランプ電圧に加えた値を出力するものであって、
前記ランプ電圧検出回路のランプ電圧検出値を基に目標とするランプ電流もしくはランプ電力を設定してこの目標値を設定する過程で、
前記ランプ電流検出回路のランプ電流検出値によりランプ電圧検出値を補正することで前記目標値を補正して、補正後の目標値でランプ電圧に応じて目標とするランプ電流もしくはランプ電力を設定してフィードバック制御することを特徴とする放電灯点灯装置。 - 前記放電灯点灯装置は、前記ランプ電流検出回路のランプ電流検出値に応じて前記ランプ電圧検出回路のランプ電圧検出値を補正変更するランプ電圧補正回路を備え、
前記ランプ電圧補正回路は、ランプ電流検出値に対するランプ電圧検出値の補正量を、放電灯の始動時の最大ランプ電流の時のランプ電圧の補正量を最大として、その後ランプ電流が減少するに従って下げるものであって、前記ランプ電圧補正回路による補正後のランプ電圧検出値を基に目標とするランプ電流もしくはランプ電力を設定して放電灯のランプ電力をランプ電圧に応じてフィードバック制御することを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。 - 放電灯の瞬時点灯する場合に定格ランプ電流の数倍のウォームアップ電流を投入する始動時及び安定時のランプ電力制御の設定とは異なるランプ特性の組み合わせ点灯による異常過電力状態が生じた時、
点灯直後のランプ電圧が安定する時間の経過後に、ある設定ランプ電圧以上となった場合、もしくはある設定ランプ電流以下になった場合は、点灯を停止させるものであって、
水銀を封入しない放電ランプ点灯用の点灯装置で、水銀を封入した放電ランプを点灯した場合、異常と判定して点灯を停止させることを特徴とする請求項1または2記載の放電灯点灯装置。
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