JP4164196B2 - エアスピンドルのアース構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気膜軸受により浮動状態で支持された回転軸を有するエアスピンドルにおいて、その回転軸のアース構造に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種のエアスピンドルのアース構造として、例えば特開平10―210712号公報に示されるように、先端部に磁気ディスクが装着される回転軸を空気膜軸受により浮動状態で支持し、その回転軸基端部の小径の接触部を、収容部に収容されたガリウムGaやインジウムIn、又はガリウム−インジウム合金等からなる導電性流体に浸漬することで、磁気ディスクに帯電した静電気を回転軸の接触部から導電性流体を介して逃がすようにしたものは知られている。
【0003】
ところで、上記ガリウム−インジウム合金等の導電性流体は空気中で酸化し易く、酸化に伴って固化するのみならず接地抵抗が過度に増大するという特性があり、このため、表面が空気と接触しないように導電性流体を収容部内に封じ込めておく必要がある。この封じ込めの手段として、上記従来のものでは磁性流体を用い、その磁性流体により導電性流体の表面を覆って導電性流体を収容部内に封じ込めるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のものでは問題がないわけではなく、改良の余地があった。すなわち、磁性流体が導電性流体の表面を覆って封じ込めてはいるものの、回転軸が回転すると、その回転に伴い、磁性流体と導電性流体とが撹拌されて次第に短時間で混合してしまうようになり、そのときには導電性流体の酸化や接地抵抗の増大を十分に防ぎ得ないこととなる。尚、このような問題は磁性流体に限らず、導電性流体を酸化防止用オイル等の流体で封止する場合でも同様に生じる。
【0005】
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、上記磁性流体の保持構造を改良することで、その磁性流体により導電性流体を確実に封止しながら両者の混合を防止するようにし、長期間に亘り安定して導電性流体の酸化や接地抵抗の増大を防いで静電気を除去できるようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明では、磁性流体が磁力により吸引されることを利用し、その磁性流体を封じ込めのカバー部とすべく導電性流体側に向かうように吸引するのではなく、磁性流体を導電性流体から離れる側に吸引することにより、磁性流体が導電性流体に向かって移動して混合されるのを可及的に阻止するようにした。
【0007】
具体的には、請求項1の発明では、ハウジングに対し上下方向に延びる回転軸がエア軸受により浮動状態で支持されたエアスピンドルの上記回転軸をアースするようにした構造として、上記回転軸の下端部が浸漬される導電性流体を収容する導電性流体収容部と、該導電性流体収容部の上側に配置され、導電性流体収容部に導電性流体を密封する磁性流体を収容する磁性流体収容部とが設けられ、この磁性流体収容部よりも上側に配置され、上記磁性流体を導電性流体から分離するように磁力により上側に吸引する磁性流体吸引手段が設けられていることを特徴としている。
【0008】
上記の構成によると、導電性流体を収容する導電性流体収容部の上側に磁性流体収容部が配置され、この磁性流体収容部に収容されている磁性流体は常に、磁性流体収容部の上側に位置する磁性流体吸引手段からの磁力により上側につまり導電性流体収容部と反対側に吸引されているので、エアスピンドルの作動により回転軸が回転して、その回転軸の回転により各収容部内で導電性流体及び磁性流体が撹拌されても、磁性流体は上記磁力の上側への吸引により絶えず導電性流体から分離されるようになり、両流体が混合するのを抑制できる。このことで、導電性流体がその収容部内に確実に封止されることとなり、その酸化や接地抵抗の増大を長期間に亘り安定して防いで静電気を除去することができる。
【0009】
請求項2の発明では、上記磁性流体吸引手段は、回転軸の端部を隙間をあけて挿通させる開口部が形成された磁石を有するものとする。また、請求項3の発明では、上記磁石の両側に、回転軸の端部を隙間をあけて挿通させる開口部を有する磁性片が積層状態に配置されているものとする。さらに、請求項4の発明では、磁石は複数設けられていて、それら複数の磁石間には回転軸の端部を隙間をあけて挿通させる開口部を有する磁性片が積層状態に配置されているものとする。このことで、望ましい磁性流体吸引手段が容易に得られる。
【0010】
請求項5の発明では、上記磁性流体吸引手段よりも上側に、磁性流体収容部内の磁性流体が回転軸の上端部側に移動するのを規制する規制手段が設けられている構成とする。このことで、磁性流体がその収容部から飛び出すのを規制手段により効果的に防ぐことができる。
【0011】
請求項6の発明では、上記導電性流体収容部及び磁性流体収容部に臨む回転軸の下端部は他の部分よりも小径とされている構成とする。このことで、回転軸の小径の下端部が各収容部内の導電性流体及び磁性流体と接触して回転したとき、その回転に伴う発熱を防止し、或いは撹拌ロスを低減したり撹拌を抑制したりすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図2は本発明の実施形態1に係るエアスピンドルAの全体構成を示し、このエアスピンドルAは、例えばクリーンルーム内のクリーン雰囲気中で磁気ディスクや光ディスク等のディスクWを回転させてその記憶領域の物理的な欠陥やソフト的な記憶性能等の良否を検査するために使用される。
【0013】
図2において、1はエアスピンドルAのハウジングで、このハウジング1内には、回転軸2(ディスク駆動軸)が配置収容されている。この回転軸2は、ハウジング1内上部に位置する大径の支持部2aと、ハウジング1内の上部寄りに位置する円板状のスラストカラー2bと、ハウジング1内の略上下中央部に位置する中径のモータ結合部2cと、ハウジング1内の下部寄りに位置する小径のエンコーダ結合部2dと、ハウジング1内下端部に位置する接触部2eとを備え、この接触部2eは他の部分2a〜2dよりも小径とされている。上記支持部2aの上端はハウジング1外に突出して、その上端には連結フランジ3が一体に設けられ、この連結フランジ3には、回転軸2の軸心を通るエア通路(図示せず)からの加圧エアにより作動するエア駆動タイプのディスククランプ装置23が回転一体に結合固定されており、このディスククランプ装置23により、中心孔(図示せず)を有するディスクWを回転軸2に一体的にクランプ保持して回転させるようになっている。
【0014】
上記ハウジング1内には回転軸2をエアの静圧により浮動状態で回転可能にかつ軸方向に移動不能に支持する上下2つのラジアル軸受5,5と1つのスラスト軸受11とが設けられている。すなわち、回転軸2の支持部2a外周面と、この支持部2aに対応するハウジング1内周面との間には僅かな隙間があけられ、この回転軸2の支持部2aに対応するハウジング1内周面の上端部には半径方向に延びる複数の第1エアノズル孔6,6,…が、また下端部には同様の複数の第2エアノズル孔7,7,…がそれぞれ形成されている。ハウジング1の外周部には図外の加圧エア供給源が接続される軸受エア供給口8が形成され、この軸受エア供給口8は、ハウジング1の壁部内の加圧エア供給通路9を介して上記各第1及び第2エアノズル孔6,7に常時連通されている。そして、加圧エア供給源からの加圧エアを軸受エア供給口8を介して加圧エア供給通路9に供給し、その加圧エア供給通路9内の加圧エアの一部を上下の第1及び第2エアノズル孔6,7を経て支持部2a外周面に噴出させることで、そのエア圧(静圧)により回転軸2を支持部2aの上下2箇所にてハウジング1内面に接触しない浮動状態で回転可能に支持するようになっている。
【0015】
ハウジング1内の上部寄りの内周には、上記回転軸2のスラストカラー2bを内部に収容する環状凹溝12が形成され、この環状凹溝12の上面はスラストカラー2b上面に、また環状凹溝12の下面はスラストカラー2b下面にそれぞれ僅かな隙間をあけて対向している。尚、環状凹溝12の底面(外周側面)とスラストカラー2bの外周面との間は比較的大きな隙間があけられている。上記環状凹溝12の上面には上下方向に貫通する複数の上側エアノズル孔13,13,…(1つのみ図示する)が、また環状凹溝12の下面には、同様に上下方向に貫通する下側エアノズル孔14,14,…(1つのみ図示する)がそれぞれ周方向に等間隔をあけて形成され、この各エアノズル孔13,14は上記加圧エア供給通路9に常時連通しており、加圧エア供給通路9に供給された加圧エアの残りをエアノズル孔13,14を経てスラストカラー2bの上下面に噴出させることで、そのエア圧(静圧)により回転軸2を環状凹溝12の上下面(ハウジング1内面)に接触しない浮動状態で上下方向(軸方向)に移動不能に支持するようになっている。
【0016】
上記ハウジング1内の略上下中央部の空間には、回転軸2を介してディスククランプ装置23及びディスクWを所定回転数(例えば20000rpm)で回転駆動するためのモータ16が装着されている。このモータ16は、ハウジング1の内周壁に固定されたステータ17(固定電極)と、このステータ17の内側にある回転軸2のモータ結合部2cに固定された永久磁石からなるロータ18とで構成されている。また、上記ハウジング1内の下部寄りには、エンコーダ結合部2dに固定されかつ回転軸2の回転数等を検出するためのロータリエンコーダ20が収容されている。
【0017】
尚、上記モータ16とロータリエンコーダ20との間のハウジング1には図外の排気管が接続される排気口22が開口されており、上記ラジアル軸受5,5及びスラスト軸受11から排出されたエアの大半部を排気口22から排気管に排出するようにしている。
【0018】
また、図1に拡大して示すように、ハウジング1下端部の壁部は、下側に開放されかつ底壁中心部に上記回転軸2下部のエンコーダ結合部2dが隙間をあけて挿通される上下方向の貫通孔25aを有する箱状の上壁部材25と、この上壁部材25の下端部にその下端開口を塞いで上壁部材25との間に密閉状の空間を形成するように取付固定された円板状の下壁部材26とを組み合わせてなり、上下壁部材25,26間の空間には、SUS304やSUS303等の非磁性金属からなる容器27が配置固定されている。これらの容器27及び上下壁部材25,26は互いに導電可能とされていて、上下壁部材25,26は図外のアース部に接続されている。
【0019】
上記容器27の上面中心部には、上記回転軸2下端部の接触部2eが隙間をあけて挿入される有底状の凹部からなる収容部28〜30が形成されている。この収容部28〜30は、最下端部(奥底部)に位置する小径の導電性流体収容部28と、この導電性流体収容部28の上側に段差状に連続する磁性流体収容部29と、この磁性流体収容部29の上側に段差状に連続する磁石収容部30とからなり、上記導電性流体収容部28には、室温(常温)で液状となるガリウム−インジウム合金等の非磁性の導電性流体Fc(ガリウム又はインジウムでもよい)が収容され、この導電性流体Fcには上記回転軸2下端部の接触部2eが下端部にて浸漬されている。
【0020】
また、上記磁性流体収容部29には磁性流体Fmが回転軸2の接触部2eを挿通接触(浸漬)させた状態で収容され、この磁性流体Fmは、その下側の導電性流体Fcを導電性流体収容部28に密封して同流体Fcが空気と接触するのを遮断するために用いられる。
【0021】
さらに、上記磁性流体収容部29に対し導電性流体収容部28と反対側、つまり上記容器27の磁石収容部30には、上記磁性流体収容部29内の磁性流体Fmを導電性流体Fcから分離するように磁力により吸引する磁性流体吸引部31が設けられている。この磁性流体吸引部31は、回転軸2の接触部2eを隙間をあけて挿通させる開口部32aが形成された円板状の永久磁石32を有し、この磁石32の上下両側には、回転軸2の接触部2eを隙間をあけて挿通させる開口部33a,33aを有する1対の同じ形状の円板状磁性片33,33が配置され、この磁性片33は磁石32からの磁路を形成するもので、これら磁石32及び磁性片33,33は積層状態に一体化されて磁石収容部30内に嵌合固定されている。上記各磁性片33の開口部33aの径は永久磁石32の開口部32aよりも小径で、これら3つの開口部33a,32a,33aにより中凸形状の孔部が形成されている。尚、このような構造であれば、市販の磁性流体シールをそのまま磁性流体吸引部31として用いることができて有利である。
【0022】
したがって、上記実施形態においては、ディスククランプ装置23によりディスクWがクランプされると、そのクランプ状態で、エアスピンドルAのモータ16による回転駆動によりディスクWがディスククランプ装置23と共に回転されて、その記憶領域の物理的な欠陥やソフト的な記憶性能等の良否が検査される。
【0023】
そのとき、上記回転軸2下端部の接触部2eは、ハウジング1下部の容器27における導電性流体収容部28内の導電性流体Fcに浸漬されているので、上記浮動状態にある回転軸2と共に回転するディスクWに静電気が発生しても、その静電気を回転軸2の接触部2e、導電性流体Fc及び容器27を介してハウジング1及びアース部に逃がすことができる。
【0024】
また、上記導電性流体収容部28内の導電性流体Fc及び磁性流体収容部29の磁性流体Fmに浸漬されている接触部2eは、回転軸2の他の部分2a〜2dよりも小径のものであるので、この接触部2eが導電性流体Fc及び磁性流体Fmと接触して回転したとき、その回転に伴う発熱を防止し、或いは撹拌ロスを低減したり撹拌を抑制したりすることができる。
【0025】
さらに、上記磁性流体収容部29に収容されている磁性流体Fmは常に磁性流体吸引部31の磁石32からの磁力により上側に吸引され、その一部が、磁性片33,33及び永久磁石32の3つの開口部33a,32a,33aにより形成される中凸形状の孔部に吸着状態で充填される。このため、エアスピンドルAの作動により回転軸2の接触部2eが回転して、その接触部2eの回転により各収容部28,29内で導電性流体Fc及び磁性流体Fmが撹拌されたとしても、磁性流体Fmは上記磁石32の吸引により絶えず導電性流体Fcから分離するように付勢され、その磁性流体Fmが導電性流体Fcと混合するのを抑制することができる。このことで、導電性流体Fcがその収容部28内に空気と接触しないように確実に封止されて、その酸化や接地抵抗の増大を防止でき、長期間に亘り安定してディスクWの静電気を除去することができ、延いてはエアスピンドルAのメンテナンスの容易化やその期間の延長を図ることができる。
【0026】
(実施形態2)
図3は本発明の実施形態2を示し(尚、以下の各実施形態では図1及び図2と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)、上記実施形態1では、磁性流体吸引部31における各磁性片33の開口部33aの径を永久磁石32の開口部32aよりも小径として、これら3つの開口部33a,32a,33aにより中凸形状の孔部を形成しているのに対し、この実施形態では、磁性片33及び永久磁石32の各開口部33a,32aを同径として、これら3つの開口部33a,32a,33aにより円筒形状の孔部を形成したものである。その他の構成は実施形態1と同じであり、この実施形態でも実施形態1と同様の作用効果を得ることができる。
【0027】
尚、上記実施形態1又は2の構成において、永久磁石32と各磁性片33との各位置をそのまま変えてもよい。すなわち、磁石32を2つ(3つ以上でもよい)として、それら両磁石32,32間に、回転軸2の接触部2eを隙間をあけて挿通させる開口部33aを有する磁性片33を磁石32と積層状態に配置するのである。その場合も上記と同様の作用効果を奏することができる。
【0028】
(実施形態3)
図4は実施形態3を示し、上記各実施形態では、永久磁石32と磁性片33とを組み合わせて磁性流体吸引部31を構成しているのに対し、1つの永久磁石32で構成したものである。35は永久磁石32を磁石収容部30から抜け出さないように係止する止め輪である。その他は上記実施形態1と同じ構成である。よって、この実施形態でも実施形態1又は2と同様の作用効果が得られる。そのことに加え、部品点数を少なくできる利点がある。
【0029】
(実施形態4)
図5は実施形態4を示す。この実施形態では、上記実施形態3の構成において、ハウジング1下部を構成する上壁部材25の貫通孔25a周縁に、すなわち磁性流体吸引部31の永久磁石32に対し磁性流体収容部29と反対側たる上側に、シール部37が回転軸2のエンコーダ結合部2dと隙間をあけて設けられている。このシール部37は、磁性流体収容部29内の磁性流体Fmが上側(回転軸2の他方の端部側)に移動するのを規制するためのもので、例えばエアシールやねじシール、オイルシールが望ましい。
【0030】
したがって、この場合、磁性流体収容部29内の磁性流体Fmが上側に移動するのを規制するシール部37が設けられているので、エアスピンドルAを上下方向からある程度傾けた姿勢で使用しても、磁性流体Fmがその収容部29から飛び出すことはない。
【0031】
尚、以上の各実施形態では、磁性流体吸引部31は永久磁石32を有するものとしているが、この永久磁石32に代えて電磁石を設けてもよく、その他の構造でもよい。要は、磁性流体Fmを導電性流体Fcから分離するように磁力により吸引する手段であればよい。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によると、エアスピンドルにおける回転軸のアース構造として、回転軸の下端部が浸漬される導電性流体を収容する導電性流体収容部と、該導電性流体収容部の上側に配置され、導電性流体収容部に導電性流体を密封する磁性流体を収容する磁性流体収容部とを設け、この磁性流体収容部よりも上側に、磁性流体を導電性流体から分離するように上側に磁力により吸引する磁性流体吸引手段を設けたことにより、回転軸の回転により導電性流体及び磁性流体が撹拌されても、磁性流体を絶えず導電性流体から分離して両流体の混合を抑制でき、導電性流体の確実な封止により、長期間に亘り安定して導電性流体の酸化や接地抵抗の増大を防いで静電気を除去することができる。
【0033】
請求項2の発明では、磁性流体吸引手段は、回転軸の端部を隙間をあけて挿通させる開口部を有する磁石を備えたものとした。また、請求項3の発明では、上記磁石の両側に、回転軸の端部を隙間をあけて挿通させる開口部を有する磁性片が積層状態に配置されているものとした。さらに、請求項4の発明では、磁石は複数設けられていて、それら複数の磁石間に、回転軸の端部を隙間をあけて挿通させる開口部を有する磁性片が積層状態に配置されているものとした。従って、これらの発明によると、望ましい磁性流体吸引手段が容易に得られる。
【0034】
請求項5の発明によると、磁性流体吸引手段よりも上側に、磁性流体収容部内の磁性流体が回転軸の上端部側に移動するのを規制する規制手段を設けたことにより、磁性流体の収容部からの飛出しを防ぐことができる。
【0035】
請求項6の発明によると、回転軸の導電性流体収容部及び磁性流体収容部に臨む下端部は他の部分よりも小径のものとしたことにより、この回転軸の小径の下端部が各収容部内の導電性流体及び磁性流体と接触して回転したときの発熱を防止し、或いは撹拌ロスを低減したり撹拌を抑制したりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 エアスピンドルのアース構造を拡大して示す断面図である。
【図2】 本発明の実施形態1に係るエアスピンドルの全体構成を示す断面図である。
【図3】 本発明の実施形態2を示す図1相当図である。
【図4】 実施形態3を示す図1相当図である。
【図5】 実施形態4を示す図1相当図である。
【符号の説明】
A エアスピンドル
1 ハウジング
2 回転軸
2e 接触部
5 ラジアル軸受
11 スラスト軸受
16 モータ
27 容器
28 導電性流体収容部
29 磁性流体収容部
31 磁性流体吸引部(磁性流体吸引手段)
32 永久磁石
32a 開口部
33 磁性片
33a 開口部
37 シール部(規制手段)
W 磁気ディスク(ディスク)
Fc 導電性流体
Fm 磁性流体

Claims (6)

  1. ハウジングに対し上下方向に延びる回転軸がエア軸受により浮動状態で支持されたエアスピンドルの上記回転軸をアースするようにした構造であって、
    上記回転軸の下端部が浸漬される導電性流体を収容する導電性流体収容部と、該導電性流体収容部の上側に配置され、導電性流体収容部に導電性流体を密封する磁性流体を収容する磁性流体収容部とが設けられ、
    上記磁性流体収容部よりも上側に配置され、上記磁性流体を導電性流体から分離するように磁力により上側に吸引する磁性流体吸引手段が設けられていることを特徴とするエアスピンドルのアース構造。
  2. 請求項1のエアスピンドルのアース構造において、
    磁性流体吸引手段は、回転軸の端部を隙間をあけて挿通させる開口部が形成された磁石を有することを特徴とするエアスピンドルのアース構造。
  3. 請求項2のエアスピンドルのアース構造において、
    磁石の両側には、回転軸の端部を隙間をあけて挿通させる開口部を有する磁性片が積層状態に配置されていることを特徴とするエアスピンドルのアース構造。
  4. 請求項2のエアスピンドルのアース構造において、
    磁石は複数設けられていて、これら複数の磁石間には、回転軸の端部を隙間をあけて挿通させる開口部を有する磁性片が積層状態に配置されていることを特徴とするエアスピンドルのアース構造。
  5. 請求項1のエアスピンドルのアース構造において、
    磁性流体吸引手段よりも上側には、磁性流体収容部内の磁性流体が回転軸の上端部側に移動するのを規制する規制手段が設けられていることを特徴とするエアスピンドルのアース構造。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つのエアスピンドルのアース構造において、
    導電性流体収容部及び磁性流体収容部に臨む回転軸の下端部は他の部分よりも小径とされていることを特徴とするエアスピンドルのアース構造。
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