JP4163862B2 - 皮膚外用剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、皮膚外用剤に関する。さらに詳しくは、粘着性薬剤を配合した皮膚外用剤を肌に塗布したときに感じるべたつき感を改善した、肌感触が良好な皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
化粧品の基本的な機能をより高めるため、またより積極的に薬理効果を期待するために、医薬部外品や化粧品には通常の成分に加えて種々の薬剤が配合されている。例えば、女性にとって美容上の悩みの一つに「しみ・そばかす」があるが、これらを解決するための方法として、美白効果を有する薬剤を配合することが有効である。また、健康な皮膚を保つためには水分の保持が不可欠であり、皮膚に保湿性を与え、うるおいのあるみずみずしいい肌にするために吸湿性の高い水溶性の物質である保湿剤が配合されている。
【0003】
しかしながら、薬剤を配合した皮膚外用剤は、肌に塗布したときべたつき感が強いものが多く、肌にべたつき感を与える薬剤を配合した皮膚外用剤の使用感の向上が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、肌に塗布したときのべたつき感が改善された粘着性薬剤含有の皮膚外用剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、特定のネオ酸誘導体を新規に開発し、このものを肌をべたつかせる薬剤と共に配合することにより上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、粘着性薬剤と下記式(1)
【化2】
(式中、mは2〜7、nは2〜3の整数を表す。)で示されるネオペンタン酸アルキルポリグリコールとを含有する皮膚外用剤である。本発明における粘着性薬剤とは、肌に塗布したときに肌をべたつかせ肌にべたつき感を与える薬剤であり、このような薬剤として、ハイドロキノン配糖体又はその誘導体、L−アスコルビン酸グルコシド類、多価アルコール類、ムコ多糖類、尿素が挙げられる。これらの薬剤は1種または2種以上が任意に選択されて配合される。
【0007】
本発明では、式(1)中、mが3で、かつnが2であるネオペンタン酸エチルトリグリコールが好ましい。
【0008】
前記ハイドロキノン配糖体は、アルブチンであることが好ましい。また、前記L−アスコルビン酸グルコシド類はL−アスコルビン酸2−グルコシドであることが好ましい。また、前記多価アルコール類は2価アルコール、3価アルコール及び多価アルコール重合体からなる群から選ばれた1種または2種以上であることが好ましい。また、前記多価アルコール類は1,3−ブチレングリコール、グリセリン及びポリエチレングリコールからなる群から選ばれた1種または2種以上であることが好ましい。さらに、前記ムコ多糖類はヒアルロン酸であることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について詳述する。
【0010】
本発明において用いられる粘着性薬剤としては、例えばハイドロキノン配糖体又はその誘導体、L−アスコルビン酸グルコシド類、多価アルコール類、ムコ多糖類、尿素等が挙げられる。これらの薬剤は1種または2種以上が任意に選択されて配合される。
【0011】
ハイドロキノン配糖体又はその誘導体を構成する配糖体としては、例えばD−リボース、L−リボース、D−アラビノース、L−アラビノース等の五単糖、D−グルコース、L−グルコース、D−ガラクトース、L−ガラクトース等の六単糖、D−グルコサミン、L−グルコサミン、D−ガラクトサミン、L−ガラクトサミン等のアミノ糖、D−グルクロン酸、L−グルクロン酸、D−ガラクツロン酸、L−ガラクツロン酸等のウロン酸等が挙げられる。
【0012】
ハイドロキノンの配糖体の具体例を挙げれば、例えば、ハイドロキノンα−D−グルコース、ハイドロキノンβ−D−グルコース、ハイドロキノンα−L−グルコース、ハイドロキノンβ−L−グルコース、ハイドロキノンα−D−ガラクトース、ハイドロキノンβ−D−ガラクトース、ハイドロキノンα−L−ガラクトース、ハイドロキノンβ−L−ガラクトース等の六炭糖配糖体、ハイドロキノンα−D−リボース、ハイドロキノンβ−D−リボース、ハイドロキノンα−L−リボース、ハイドロキノンβ−L−リボース、ハイドロキノンα−D−アラビノース、ハイドロキノンβ−D−アラビノース、ハイドロキノンα−L−アラビノース、ハイドロキノンβ−L−アラビノース等の五炭糖配糖体、ハイドロキノンα−D−グルコサミン、ハイドロキノンβ−D−グルコサミン、ハイドロキノンα−L−グルコサミン、ハイドロキノンβ−L−グルコサミン、ハイドロキノンα−D−ガラクトサミン、ハイドロキノンβ−D−ガラクトサミン、ハイドロキノンα−L−ガラクトサミン、ハイドロキノンβ−L−ガラクトサミン等のアミノ糖配糖体、ハイドロキノンα−D−グルクロン酸、ハイドロキノンβ−D−グルクロン酸、ハイドロキノンα−L−グルクロン酸、ハイドロキノンβ−L−グルクロン酸、ハイドロキノンα−D−ガラクツロン酸、ハイドロキノンβ−D−ガラクツロン酸、ハイドロキノンα−L−ガラクツロン酸、ハイドロキノンβ−L−ガラクツロン酸等のウロン酸配糖体等をあげることができ、その誘導体としてはアセチル化等のエステル体、メチル化物等のエーテル体等をあげることができる。これらのうち、肌に塗布した時のべたつきを効果的に改善する点からみれば、ハイドロキノンβ−D−グルコースすなわちアルブチンの使用が好ましい。ハイドロキノン配糖体又はその誘導体は1種または2種以上が任意に選択されて配合される。
【0013】
L−アスコルビン酸グルコシド類としては、例えばL−アスコルビン酸2−グルコシド等が挙げられる。L−アスコルビン酸グルコシド類は1種または2種以上が任意に選択されて配合される。
【0014】
L−アスコルビン酸グルコシド類は、塩の形で用いることができる。L−アスコルビン酸グルコシド類の塩に用いられる塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン塩等が挙げられる。これら以外の塩であっても薬理学的に許容できる塩であればいずれのものであっても適宜使用することができる。
【0015】
これらの中で、肌に塗布した時のべたつきを効果的に改善する点からみれば、L−アスコルビン酸2−グルコシドが好ましい。
【0016】
本発明において用いられる多価アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等の2価のアルコール;グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール等の3価のアルコール;ペンタエリスリトール等の4価アルコール;キシリトール、フルクトース等の5価アルコール;ソルビトール、マンニトール等の6価アルコール;デンプン分解糖還元アルコール等の多価アルコール;ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等の多価アルコール重合体;POE−テトラハイドロフルフリルアルコール、POP−ブチルエーテル、POP・POE−ブチルエーテル、トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル、POP−グリセリンエーテル、POP・POE−ジグリセリンエーテル、POP−グリセリンエーテルリン酸、POP・POE−ペンタンエリスリトールエーテル等のポリアルキレンオキシドエーテル等が挙げられる。多価アルコール類は1種または2種以上が任意に選択されて配合される。
【0017】
これらの多価アルコール類の中で、肌に塗布した時のべたつきを効果的に改善する点からみれば、2価のアルコール、3価のアルコール又は多価アルコール重合体が好ましい。さらに、2価のアルコールとしては1,3−ブチレングリコールが好ましく、3価のアルコールとしてはグリセリンが好ましく、多価アルコール重合体としてはポリエチレングリコールが好ましい。
【0018】
本発明において用いられるムコ多糖類としては、例えば、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン硫酸、ケラト硫酸、デルマタン硫酸等が挙げられる。ムコ多糖類は1種または2種以上が任意に選択されて配合される。これらの中で、肌に塗布した時のべたつきを効果的に改善する点からみれば、ヒアルロン酸が好ましい。
【0019】
粘着性薬剤の配合量は特に限定されず、通常皮膚外用剤に配合される量が配合される。ネオペンタン酸アルキルポリグリコールによる添加効果を考えた場合、皮膚外用剤全量中0.001質量%以上が好ましく、更に好ましくは0.01質量%以上である。上限は多量配合による粘着性薬剤のべたつきをネオペンタン酸アルキルポリグリコールが抑えるので多量に配合しても構わない。充分な効果が得られる配合量を考えれば、20質量%以下が好ましく、さらに好ましくは10質量%以下である。したがって、下限、上限を考えた場合の好ましい配合量は、皮膚外用剤全量中0.001〜20質量%、さらに好ましい配合量は、0.01〜10質量%である。なお、これらの配合量は、べたつきの観点からの量であり、一方では薬剤の機能からの配合量をも考慮して選定されるべきであることはいうまでもない。
【0020】
本発明において用いられる下記式(1)
【化3】
で示されるされるネオペンタン酸アルキルポリグリコールは新規化合物であり、本発明により新規に提供されるものである。
【0021】
本発明に係る式(1)で示されるネオペンタン酸アルキルポリグリコールの式中、mは2〜7、nは2〜3の整数を表す。mおよびnが1では皮膚刺激の問題があり、mが8以上またはnが4以上では皮膚外用剤に配合した際、使用感触を損ねてしまうため好ましくない。好ましいmは2〜4の整数である。さらに、mが2〜4の整数で、nが2が好ましく、mが3で、かつnが2のネオペンタン酸エチルトリグリコールが特に好ましい。
【0022】
本発明に係るネオペンタン酸アルキルポリグリコールの具体例としては、ネオペンタン酸エチルジグリコール、ネオペンタン酸エチルトリグリコール、ネオペンタン酸エチルテトラグリコール、ネオペンタン酸エチルペンタグリコール、ネオペンタン酸エチルヘキサグリコール、ネオペンタン酸エチルヘプタグリコール、ネオペンタン酸プロピルジグリコール、ネオペンタン酸プロピルトリグリコール、ネオペンタン酸プロピルテトラグリコール、ネオペンタン酸プロピルペンタグリコール、ネオペンタン酸プロピルヘキサグリコール、ネオペンタン酸プロピルヘプタグリコール等が挙げられる。
【0023】
本発明に係るネオペンタン酸アルキルポリグリコールは、例えばネオペンチルクロライドにアルキルポリグリコールを触媒下、溶媒中で反応することによって製造することができる。
【0024】
この反応は、一般にアルカリ触媒の存在下で促進される。アルカリ触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の有機アミンを用いることができる。また、前記の溶媒としては、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、ジメチルスルホキシド等が適している。反応温度は一般に0〜25℃で行うこともできるが、70℃付近まで加熱すると反応はさらに促進される。
【0025】
このようにして得られる反応混合物から、目的化合物を単離するには、一般にシリカゲルカラムクロマトグラフィーや減圧蒸留を用いる。このようにして単離される化合物は通常、無色、無臭の液体である。この化合物は、通常NMR等によって同定することができる。
【0026】
以下に本発明に係るネオペンタン酸アルキルポリグリコールの具体的な合成例を製造例をもって説明する。
【0027】
(製造例1)ネオペンタン酸エチルトリグリコール
ネオペンチルクロライド60gを塩化メチレン100mLに溶かし、触媒としてトリエチルアミン45gを加えた。これにエチルトリグリコール37gを撹拌しながら徐々に加え、室温で3時間反応させた。反応後、反応液に塩酸を加えて中和し、水とクロロホルムで分配して、クロロホルム層を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。ネオペンタン酸エチルトリグリコールを含む画分を濃縮後、減圧蒸留し、ネオペンタン酸エチルトリグリコール80gを得た。こうして得られたネオペンタン酸エチルトリグリコールの1H−NMR及び13C−NMRを図1及び図2に示した。また、帰属を図中に記載した。
【0028】
(製造例2)ネオペンタン酸プロピルトリグリコール
ネオペンチルクロライド60gを塩化メチレン100mLに溶かし、触媒としてトリエチルアミン45gを加えた。これにプロピルトリグリコール50gを撹拌しながら徐々に加え、室温で4時間反応させた。反応後、反応液に塩酸を加えて中和し、水とクロロホルムで分配して、クロロホルム層を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。ネオペンタン酸プロピルトリグリコールを含む画分を濃縮後、減圧蒸留し、ネオペンタン酸プロピルトリグリコール92gを得た。こうして得られたネオペンタン酸プロピルトリグリコールは1H−NMR及び13C−NMRで構造を確認した。
【0029】
ネオペンタン酸アルキルポリグリコールの配合量は、剤型等によって異なってくるが、通常、皮膚外用剤全量中0.001〜20質量%が好ましい。さらに好ましくは0.01〜10質量%である。種々の剤型のうち、例えば乳化型の皮膚外用剤の場合は、皮膚外用剤全量中0.001〜20質量%が好ましい。さらに好ましくは0.1〜10質量%である。0.001質量%未満では配合による充分な効果が発揮されず、また20質量%を越えて配合しても、効果の増加は望めない。また化粧水等の水性皮膚外用剤の場合は皮膚外用剤全量中0.001〜2質量%が好ましく、更に好ましくは0.01〜1質量%である。0.001質量%未満では配合による充分な効果が発揮されず、また2質量%を越えて配合しても、効果の増加は望めないばかりか、安定性のよい水性皮膚外用剤を調製することに苦労するようになる。
【0030】
本発明の皮膚外用剤には、上記した必須構成成分の他に、通常化粧品、医薬部外品、医薬品等の皮膚外用剤に用いられる他の成分を必要に応じて適宜配合し、目的とする剤形に応じて常法により製造することが出来る。
【0031】
例えば、粉末成分、液体油脂、固体油脂、ロウ、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、シリコーン、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、水溶性高分子、増粘剤、皮膜剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、低級アルコール、糖、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、pH調製剤、皮膚栄養剤、ビタミン、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料、水等を挙げることができる。以下に、さらに具体的な成分を列挙するが、上記必須配合成分と、下記成分の任意の一種または二種以上とを配合して本発明の皮膚外用剤を調整できる。
【0032】
粉末成分としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等);
【0033】
無機白色顔料(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(例えば、γ−酸化鉄等);無機黄色系顔料(例えば、黄酸化鉄、黄土等);無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等);無機紫色系顔料(例えば、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、青色404号、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号、青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β−カロチン等)等が挙げられる。
【0034】
液体油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン等が挙げられる。
【0035】
固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
【0036】
ロウ類としては、例えば、ミツロウ、キャンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ホホバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。
【0037】
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
【0038】
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。
【0039】
高級アルコールとしては、例えば、直鎖アルコール(例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等);分岐鎖アルコール(例えば、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2−デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等)等が挙げられる。
【0040】
合成エステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
【0041】
シリコーン油としては、例えば、鎖状ポリシロキサン(例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等);環状ポリシロキサン(例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等)、3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム、各種変性ポリシロキサン(アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等)等が挙げられる。
【0042】
アニオン界面活性剤としては、例えば、脂肪酸セッケン(例えば、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等);高級アルキル硫酸エステル塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等);アルキルエーテル硫酸エステル塩(例えば、POE−ラウリル硫酸トリエタノールアミン、POE−ラウリル硫酸ナトリウム等);N−アシルサルコシン酸(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウム等);高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(例えば、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等);リン酸エステル塩(POE−オレイルエーテルリン酸ナトリウム、POE−ステアリルエーテルリン酸等);スルホコハク酸塩(例えば、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等);アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等);高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩(例えば、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等);N−アシルグルタミン酸塩(例えば、N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸モノナトリウム等);硫酸化油(例えば、ロート油等);POE−アルキルエーテルカルボン酸;POE−アルキルアリルエーテルカルボン酸塩;α−オレフィンスルホン酸塩;高級脂肪酸エステルスルホン酸塩;二級アルコール硫酸エステル塩;高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム;N−パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン;カゼインナトリウム等が挙げられる。
【0043】
カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩(例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等);アルキルピリジニウム塩(例えば、塩化セチルピリジニウム等);塩化ジステアリルジメチルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウム塩;塩化ポリ(N,N’−ジメチル−3,5−メチレンピペリジニウム);アルキル四級アンモニウム塩;アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩;アルキルイソキノリニウム塩;ジアルキルモリホニウム塩;POE−アルキルアミン;アルキルアミン塩;ポリアミン脂肪酸誘導体;アミルアルコール脂肪酸誘導体;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
【0044】
両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系両性界面活性剤(例えば、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等);ベタイン系界面活性剤(例えば、2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)等が挙げられる。
【0045】
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリンポリグリセリン脂肪酸類(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α’−オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等);プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);硬化ヒマシ油誘導体;グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
【0046】
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、POE−ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POE−ソルビタンモノオレエート、POE−ソルビタンモノステアレート、POE−ソルビタンモノオレート、POE−ソルビタンテトラオレエート等);POEソルビット脂肪酸エステル類(例えば、POE−ソルビットモノラウレート、POE−ソルビットモノオレエート、POE−ソルビットペンタオレエート、POE−ソルビットモノステアレート等);POE−グリセリン脂肪酸エステル類(例えば、POE−グリセリンモノステアレート、POE−グリセリンモノイソステアレート、POE−グリセリントリイソステアレート等のPOE−モノオレエート等);POE−脂肪酸エステル類(例えば、POE−ジステアレート、POE−モノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等);POE−アルキルエーテル類(例えば、POE−ラウリルエーテル、POE−オレイルエーテル、POE−ステアリルエーテル、POE−ベヘニルエーテル、POE−2−オクチルドデシルエーテル、POE−コレスタノールエーテル等);プルロニック型類(例えば、プルロニック等);POE・POP−アルキルエーテル類(例えば、POE・POP−セチルエーテル、POE・POP−2−デシルテトラデシルエーテル、POE・POP−モノブチルエーテル、POE・POP−水添ラノリン、POE・POP−グリセリンエーテル等);
【0047】
テトラPOE・テトラPOP−エチレンジアミン縮合物類(例えば、テトロニック等);POE−ヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POE−ヒマシ油、POE−硬化ヒマシ油、POE−硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE−硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE−硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE−硬化ヒマシ油マレイン酸等);POE−ミツロウ・ラノリン誘導体(例えば、POE−ソルビットミツロウ等);アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等);POE−プロピレングリコール脂肪酸エステル;POE−アルキルアミン;POE−脂肪酸アミド;ショ糖脂肪酸エステル;アルキルエトキシジメチルアミンオキシド;トリオレイルリン酸等が挙げられる。
【0048】
天然の水溶性高分子としては、例えば、植物系高分子(例えば、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸);微生物系高分子(例えば、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、ブルラン等);動物系高分子(例えば、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等)等が挙げられる。
【0049】
半合成の水溶性高分子としては、例えば、デンプン系高分子(例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等);セルロース系高分子(メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等);アルギン酸系高分子(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等)等が挙げられる。
【0050】
合成の水溶性高分子としては、例えば、ビニル系高分子(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等);ポリオキシエチレン系高分子(例えば、ポリエチレングリコール20,000、40,000、60,000のポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体等);アクリル系高分子(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等);ポリエチレンイミン;カチオンポリマー等が挙げられる。
【0051】
増粘剤としては、例えば、アラビアガム、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、CMC、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、PVA、PVM、PVP、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ローカストビーンガム、グアーガム、タマリントガム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト、ヘクトライト、ケイ酸A1Mg(ビーガム) 、ラポナイト、無水ケイ酸等が挙げられる。
【0052】
紫外線吸収剤としては、例えば、安息香酸系紫外線吸収剤(例えば、パラアミノ安息香酸(以下、PABAと略す)、PABAモノグリセリンエステル、N,N−ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N−ジエトキシPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAブチルエステル、N,N−ジメチルPABAエチルエステル等);アントラニル酸系紫外線吸収剤(例えば、ホモメンチル−N−アセチルアントラニレート等);サリチル酸系紫外線吸収剤(例えば、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p−イソプロパノールフェニルサリシレート等);
【0053】
桂皮酸系紫外線吸収剤(例えば、オクチルシンナメート、エチル−4−イソプロピルシンナメート、メチル−2,5−ジイソプロピルシンナメート、エチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、メチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、プロピル−p−メトキシシンナメート、イソプロピル−p−メトキシシンナメート、イソアミル−p−メトキシシンナメート、オクチル−p−メトキシシンナメート(2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート)、2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメート、シクロヘキシル-p-メトキシシンナメート、エチル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、2−エチルヘキシル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、グリセリルモノ−2−エチルヘキサノイル−ジパラメトキシシンナメート等);ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’− ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4− メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、4−フェニルベンゾフェノン、2−エチルヘキシル−4’−フェニル−ベンゾフェノン−2−カルボキシレート、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシ−3−カルボキシベンゾフェノン等);
【0054】
3−(4’−メチルベンジリデン)−d,l−カンファー、3−ベンジリデン−d,l−カンファー;2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール;2,2’−ヒドロキシ−5−メチルフェニルベンゾトリアゾール;2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール;2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニルベンゾトリアゾール;ジベンザラジン;ジアニソイルメタン;4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン;5−(3,3−ジメチル−2−ノルボルニリデン)−3−ペンタン−2−オン等が挙げられる。
【0055】
金属イオン封鎖剤としては、例えば、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1− ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウム等が挙げられる。
【0056】
低級アルコールとしては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール等が挙げられる。
【0057】
多価アルコール誘導体としては、例えば、エチレングリコールアルキルエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノイソアミルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等);
【0058】
ポリエチレングリコールアルキルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等);プロピレングリコールアルキルエーテル類(プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル等);ポリプロピレングリコールアルキルエーテル類(ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等);エチレングリコールエーテルエステル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等);エチレングリコールジエステル類(エチレングリコールジアジベート、エチレングリコールジサクシネート等);ポリエチレングリコールエーテルエステル類(ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等);プロピレングリコールエーテルエステル類(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等);グリセリンモノアルキルエーテル(例えば、キシルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等);グリソリッド;テトラハイドロフルフリルアルコール等が挙げられる。
【0059】
単糖としては、例えば、ショ糖マルトース三炭糖(例えば、D−グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン、マルトトリオース等);四炭糖(例えば、D−エリトロース、D−エリトルロース、D−トレオース、エリスリトール等);五炭糖(例えば、L−アラビノース、D−キシロース、L−リキソース、D−アラビノース、D−リボース、D−リブロース、D−キシルロース、L−キシルロース等);六炭糖(例えば、D−グルコース、D−タロース、D−ブシコース、D−ガラクトース、D−フルクトース、L−ガラクトース、L−マンノース、D−タガトース等);七炭糖(例えば、アルドヘプトース、ヘプロース等);八炭糖(例えば、オクツロース等);デオキシ糖(例えば、2−デオキシ−D−リボース、6−デオキシ−L−ガラクトース、6−デオキシ−L−マンノース等);アミノ糖(例えば、D−グルコサミン、D−ガラクトサミン、シアル酸、アミノウロン酸、ムラミン酸等);ウロン酸(例えば、D−グルクロン酸、D−マンヌロン酸、L−グルロン酸、D−ガラクツロン酸、L−イズロン酸等)等が挙げられる。
【0060】
オリゴ糖としては、例えば、ショ糖、グンチアノース、ウンベリフェロース、ラクトース、プランテオース、イソリクノース類、α,α−トレハロース、ラフィノース、リクノース類、ウンビリシン、スタキオースベルバスコース類等が挙げられる。
【0061】
多糖としては、例えば、セルロース、クインスシード、デンプン、グリコーゲン、アラビアガム、トラガントガム、キサンタンガム、グアガム、デキストラン、ローカストビンガム、サクシノグルカン等が挙げられる。
【0062】
アミノ酸としては、例えば、中性アミノ酸(例えば、スレオニン、システイン等);塩基性アミノ酸(例えば、ヒドロキシリジン等)等が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム) 、アシルグルタミン酸塩、アシルβ-アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸等が挙げられる。
【0063】
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3ープロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等が挙げられる。
【0064】
高分子エマルジョンとしては、例えば、アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン、天然ゴムラテックス等が挙げられる。
【0065】
pH調製剤としては、例えば、乳酸−乳酸ナトリウム、クエン酸−クエン酸ナトリウム、コハク酸−コハク酸ナトリウム等の緩衝剤等が挙げられる。
【0066】
ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、B1、B2、B6、C、Eおよびその誘導体、パントテン酸およびその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
【0067】
抗菌剤としては、例えば、安息香酸、サリチル酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸アルキルエステル、フェノキシエタノール、ヘキサクロロフェン等が挙げられる。
【0068】
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸エステル類等が挙げられる。
【0069】
酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。
【0070】
美白剤としては、例えば、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸モノステアレート、L−アスコルビン酸モノパルミテート、L−アスコルビン酸モノオレート、L−アスコルビン酸イソパルミテート、L−アスコルビン酸イソステアレート、L−アスコルビン酸ミリステート、L−アスコルビン酸イソミリステート、L−アスコルビン酸2−エチルヘキサノエート等のL−アスコルビン酸モノアルキルエステル類;L−アスコルビン酸ジステアレート、L−アスコルビン酸ジパルミテート、L−アスコルビン酸ジオレート、L−アスコルビン酸ジイソパルミテート、L−アスコルビン酸ジイソステアレート、L−アスコルビン酸ジミリステート、L−アスコルビン酸ジイソミリステート、L−アスコルビン酸ジ2−エチルヘキサノエート酸等のL−アスコルビン酸ジアルキルエステル類;L−アスコルビン酸−2−リン酸エステル、L−アスコルビン酸−3−リン酸エステル、DL−α−トコフェノール−2−L−アスコルビン酸リン酸ジエステル等のL−アスコルビン酸リン酸エステル;
【0071】
L−アスコルビン酸−2−硫酸エステル、L−アスコルビン酸−3−硫酸エステル等のL−アスコルビン酸硫酸エステル等のL−アルコルビン酸誘導体、さらにこれらの塩(ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン塩等);コウジ酸アルキルエステル等のコウジ酸エステル類、コウジ酸アルキルエーテル等のコウジ酸エーテル類等のコウジ酸誘導体、グルタチオン、トラネキサム酸、トラネキサム酸の二量体(例えば、塩酸トランス−4−(トランス−アミノメチルシクロヘキサンカルボニル)アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸等)、トラネキサム酸とハイドロキノンのエステル体(例えば、トランス−4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸4’−ヒドロキシフェニルエステル等)、トラネキサム酸とゲンチシン酸のエステル体(例えば、2−(トランス−4−アミノメチルシクロヘキシルカルボニルオキシ)−5−ヒドロキシ安息香酸およびその塩等)、トラネキサム酸のアミド体(例えば、トランス−4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸メチルアミドおよびその塩、トランス−4−(P−メトキシビンゾイル)アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸およびその塩、トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸およびその塩等)等のトラネキサム酸誘導体、さらにこれらの塩(ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン塩等)等が挙げられる。
【0072】
血行促進剤としては、例えば、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等が挙げられる。
【0073】
その他、消炎剤(例えば、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等);各種抽出物(例えば、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等);賦活剤(例えば、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等);抗脂漏剤(例えば、硫黄、チアントール等);抗炎症剤(例えば、トラネキサム酸、チオタウリン、ヒポタウリン等)等が挙げられる。
【0074】
本発明の皮膚外用剤は前記成分を配合して常法にしたがって処理することにより得ることができる。本発明の皮膚外用剤の剤型は任意であり、溶液系、可溶化系、乳化系、粉末分散系、水−油二層系、水−油−粉末三層系等どのような剤型でも構わない。また、本発明の皮膚外用剤の製品形態も任意であり、例えば、化粧水、乳液、クリーム、パック、ファンデーション、軟膏等に用いることが出来る。
【0075】
【実施例】
以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。配合量は質量%である。実施例の説明に先立ち本発明で用いた効果試験方法及び評価基準について説明する。
【0076】
「評価(1):肌へのなじみの良さ」
使用中の肌へのなじみの良さを専門パネラー10名により実使用試験を実施した。評価基準は以下の通りである。
◎…専門パネラー8名以上が使用中肌へのなじみが良いと認めた。
○…専門パネラー6名以上8名未満が使用中肌へのなじみが良いと認めた。
△…専門パネラー3名以上6名未満が使用中肌へのなじみが良いと認めた。
×…専門パネラー3名未満が使用中肌へのなじみが良いと認めた。
【0077】
「評価(2):肌のなめらかさ」
使用中及び使用後の肌のなめらかさを専門パネラー10名により実使用試験を実施した。評価基準は以下の通りである。
◎…専門パネラー8名以上が使用中及び使用後肌がなめらかであると認めた。
○…専門パネラー6名以上8名未満が使用中及び使用後肌がなめらかであると認めた。
△…専門パネラー3名以上6名未満が使用中及び使用後肌がなめらかであると認めた。
×…専門パネラー3名未満が使用中及び使用後肌がなめらかであると認めた。
【0078】
「評価(3):肌へのべたつきのなさ」
使用中及び使用後の肌へのべたつきのなさを専門パネラー10名により実使用試験を実施した。評価基準は以下の通りである。
◎…専門パネラー8名以上が使用中及び使用後肌へのべたつきがないと認めた。
○…専門パネラー6名以上8名未満が使用中及び使用後肌へのべたつきがないと認めた。
△…専門パネラー3名以上6名未満が使用中及び使用後肌へのべたつきがないと認めた。
×…専門パネラー3名未満が使用中及び使用後肌へのべたつきがないと認めた。
【0079】
「評価(4):保湿効果感」
使用120分後の保湿効果感の有無を専門パネラー10名により実使用試験を実施した。評価基準は以下の通りである。
◎…専門パネラー8名以上が、保湿効果感があると認めた。
○…専門パネラー6名以上8名未満が、保湿効果感があると認めた。
△…専門パネラー3名以上6名未満が、保湿効果感があると認めた。
×…専門パネラー3名未満が、保湿効果感があると認めた。
【0080】
「評価(5):累積等による美白効果試験」
色黒、しみ、そばかす等に悩む被験者1群を10名とし、朝晩、3ヶ月、毎日顔に塗布し、3ヶ月目にその美白効果を調べた。評価基準は以下の通りである。
◎…被験者8名以上が、色素沈着がほとんど目立たないと認めた。
○…被験者6名以上8名未満が、色素沈着がほとんど目立たないと認めた。
△…被験者3名以上6名未満が、色素沈着がほとんど目立たないと認めた。
×…被験者3名未満が、色素沈着がほとんど目立たないと認めた。
【0081】
「実施例1〜10、比較例1〜2」
表1〜2に記載した配合組成よりなる実施例1〜10及び比較例1〜2の皮膚外用剤(化粧水)を常法により製造し、評価試験を行なった。その結果をそれぞれ同じ表1〜2に示した。
【0082】
【表1】
【0083】
表1から、ネオペンタン酸エチルトリグリコールの配合により、ハイドロキノンβ−D−グルコース塗布による肌のべたつきが、美白効果を落とすことなく改善されていることが分かる。さらに、ハイドロキノンβ−D−グルコースを塗布すると肌へのなじみ、肌のなめらかさが減少するという欠点も改善されることが分かる。その他、保湿効果も改善される。
【0084】
また、ネオペンタン酸エチルトリグリコールに替えてネオペンタン酸プロピルトリグリコールを配合した実施例5の化粧水は、ネオペンタン酸エチルトリグリコール配合と同様に、ハイドロキノンβ−D−グルコース塗布による肌のべたつきが、美白効果を落とすことなく顕著に改善されることが分かる。また、ハイドロキノンβ−D−グルコースを塗布すると肌へのなじみ、肌のなめらかさが減少するという欠点を改善することも同様である。その他、保湿効果も同様に改善されている。
【0085】
【表2】
【0086】
表2から、ネオペンタン酸エチルトリグリコールの配合により、L−アスコルビン酸2−グルコシド塗布による肌のべたつきが、美白効果を落とすことなく改善されていることが分かる。さらに、L−アスコルビン酸2−グルコシドを塗布すると肌へのなじみ、肌のなめらかさが減少するという欠点も改善されることが分かる。その他、保湿効果も改善される。
【0087】
また、ネオペンタン酸エチルトリグリコールに替えてネオペンタン酸プロピルトリグリコールを配合した実施例10の化粧水は、ネオペンタン酸エチルトリグリコール配合と同様に、L−アスコルビン酸2−グルコシド塗布による肌のべたつきが、美白効果を落とすことなく顕著に改善されることが分かる。また、L−アスコルビン酸2−グルコシドを塗布すると肌へのなじみ、肌のなめらかさが減少するという欠点を改善することも同様である。その他、保湿効果も同様に改善されている。
【0088】
(実施例11〜33、比較例3〜6)
表3〜7に記載した配合組成よりなる実施例11〜33及び比較例3〜6の皮膚外用剤(化粧水)を常法により製造し、評価試験を行なった。その結果をそれぞれ同じ表3〜7に示した。
【0089】
【表3】
【0090】
表3から、ネオペンタン酸エチルトリグリコールの配合により、グリセリン塗布による肌のべたつきが改善されていることが分かる。さらに、グリセリンによる塗布時の肌へのなじみの悪さも改善されていることが分かる。その他、保湿効果の改善も見られる。これらの効果は、特に、ネオペンタン酸エチルトリグリコールを0.1質量%以上配合すると、顕著に発揮されることが分かる。
【0091】
【表4】
【0092】
表4から、ネオペンタン酸エチルトリグリコールの配合により、1,3−ブチレングリコール塗布による肌のべたつきが改善されていることが分かる。さらに、1,3−ブチレングリコールによる塗布時の肌へのなじみの悪さも改善されていることが分かる。その他、保湿効果の改善も見られる。これらの効果は、特に、ネオペンタン酸エチルトリグリコールを0.1質量%以上配合すると顕著に発揮されることが分かる。
【0093】
【表5】
【0094】
表5から、ネオペンタン酸エチルトリグリコールの配合により、ポリエチレングリコール1500塗布による肌のべたつきが改善されていることが分かる。さらに、ポリエチレングリコール1500による塗布時の肌へのなじみの悪さも改善されていることが分かる。その他、保湿効果の改善も見られる。これらの効果は、特に、ネオペンタン酸エチルトリグリコールを0.1質量%以上配合すると顕著に発揮されることが分かる。
【0095】
【表6】
【0096】
表6から、ネオペンタン酸エチルトリグリコールの配合により、グリセリン、1,3−ブチレングリコール及びポリエチレングリコール1500の2種以上を組み合わせて塗布したときの肌のべたつきが改善されていることが分かる。さらに、塗布時の肌へのなじみの悪さも改善されていることが分かる。その他、保湿効果の改善も見られる。これらの効果は、特に、ネオペンタン酸エチルトリグリコールを0.1質量%以上配合すると顕著に発揮されることが分かる。
【0097】
【表7】
【0098】
表7から、ネオペンタン酸エチルトリグリコールに替えてネオペンタン酸プロピルトリグリコールを配合した実施例27〜33の化粧水は、ネオペンタン酸エチルトリグリコール配合と同様に、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール1500塗布による肌のべたつきが顕著に改善されることが分かる。さらに、肌へのなじみの良さ、肌のなめらかさ、保湿効果感の点でも同様に顕著な効果が得られることが分かる。
【0099】
(実施例34〜43、比較例7〜8)
表8〜9に記載した配合組成よりなる実施例34〜43及び比較例7〜8の皮膚外用剤(化粧水)を常法により製造し、評価試験を行なった。その結果をそれぞれ同じ表8〜9に示した。
【0100】
【表8】
【0101】
表8から、ネオペンタン酸エチルトリグリコールの配合により、ヒアルロン酸ナトリウム塗布による肌のべたつきが改善されていることが分かる。さらに、ヒアルロン酸ナトリウムによる塗布時の肌へのなじみの悪さも改善されていることが分かる。その他、保湿効果の改善も見られる。これらの効果は、特に、ネオペンタン酸エチルトリグリコールを0.1質量%以上配合すると、顕著に発揮されることが分かる。
【0102】
また、ネオペンタン酸エチルトリグリコールに替えてネオペンタン酸プロピルトリグリコールを配合した実施例38の化粧水は、ネオペンタン酸エチルトリグリコール配合と同様に、ヒアルロン酸ナトリウム塗布による肌のべたつきが顕著に改善されることが分かる。さらに、肌へのなじみの良さ、肌のなめらかさ、保湿効果感の点でも同様に顕著な効果が得られることが分かる。
【0103】
【表9】
【0104】
表9から、ネオペンタン酸エチルトリグリコールの配合により、尿素塗布による肌のべたつきが改善されていることが分かる。さらに、尿素による塗布時の肌へのなじみの悪さも改善されていることが分かる。その他、保湿効果の改善も見られる。これらの効果は、特に、ネオペンタン酸エチルトリグリコールを0.1質量%以上配合すると、顕著に発揮されることが分かる。
【0105】
また、ネオペンタン酸エチルトリグリコールに替えてネオペンタン酸プロピルトリグリコールを配合した実施例43の化粧水は、ネオペンタン酸エチルトリグリコール配合と同様に、尿素塗布による肌のべたつきが顕著に改善されることが分かる。さらに、肌へのなじみの良さ、肌のなめらかさ、保湿効果感の点でも同様に顕著な効果が得られることが分かる。
【0106】
以下に本発明のその他の実施例を挙げる。以下の実施例は全て、べたつき感がなく、肌へのなじみがよく、なめらかさに優れ、且つ持続性のある保湿効果を奏する等優れた効果を有していることが確認された。また、美白剤を配合した皮膚外用剤においては、ネオペンタン酸アルキルポリグリコール配合による美白効果の低減はなかった。
【0107】
[実施例44]化粧水
成分 配合量(質量%)
A.水相
1,3−ブチレングリコール 8.0
ポリエチレングリコール1500 1.0
尿素 1.0
緩衝剤 適 量
褪色防止剤 適 量
精製水 残 余
B.アルコール相
ネオペンタン酸エチルトリグリコール 0.5
ネオペンタン酸プロピルトリグリコール 0.5
オレイルアルコール 0.1
POE(20)ソルビタンモノラウリン酸エステル 0.5
POE(15)ラウリルアルコールエーテル 0.5
エタノール 10.0
防腐剤 適 量
香料 適 量
C.色剤
色剤 適 量
(製法)
精製水に他の水相成分を室温にて溶解し水相とした。エタノールに他のアルコール相成分を溶解し、先の水相に混合可溶化した。その後、色剤により調色後、ろ過、充填を行った。
【0108】
[実施例45]化粧水
成分 配合量(質量%)
A.水相
1,3−ブチレングリコール 5.0
ポリエチレングリコール1500 5.0
アルブチン 1.0
緩衝剤 適 量
褪色防止剤 適 量
精製水 残 余
B.アルコール相
ネオペンタン酸プロピルトリグリコール 1.0
オレイルアルコール 0.1
POE(20)ソルビタンモノラウリン酸エステル 0.5
POE(15)ラウリルアルコールエーテル 0.5
エタノール 10.0
防腐剤 適 量
香料 適 量
C.色剤
色剤 適 量
(製法)
精製水に他の水相成分を室温にて溶解し水相とした。エタノールに他のアルコール相成分を溶解し、先の水相に混合可溶化した。その後、色剤により調色後、ろ過、充填を行った。
【0109】
[実施例46]化粧水
成分 配合量(質量%)
A.水相
アルブチン 0.5
ハイドロキノンβ−D−リボース 0.5
ハイドロキノンβ−D−グルクロン酸 0.2
メチルセルロース 0.2
クインスシード 0.1
コンドロイチン硫酸 0.5
ソルビトール 0.5
緩衝剤 適 量
褪色防止剤 適 量
キレート剤 適 量
精製水 残 余
B.アルコール相
ネオペンタン酸エチルトリグリコール 0.05
POE(15)オレイルアルコールエーテル 0.5
エタノール 10.0
防腐剤 適 量
香料 適 量
C.色剤
色剤 適 量
(製法)
精製水の一部を取りキレート剤を溶解し、これにメチルセルロース及びクインスシードを混合・撹拌し溶解し水相とした。精製水の残部に残りの水相成分を加えて室温下にて溶解し、これに先の水相を加え均一な水溶液を得た。エタノールに他のアルコール相成分を溶解し、先の水溶液に添加混合して可溶化した。その後、色剤により調色後、ろ過、充填を行った。
【0110】
[実施例47]クリーム
成分 配合量(質量%)
A.油相
ステアリン酸 10.0
ステアリルアルコール 4.0
ステアリン酸ブチル 8.0
ステアリン酸モノグリセリンエステル 2.0
ビタミンEアセテート 0.5
ビタミンAパルミテート 0.1
ネオペンタン酸エチルトリグリコール 3.0
ネオペンタン酸プロピルトリグリコール 2.0
マカデミアナッツ油 1.0
茶実油 3.0
香料 0.4
防腐剤 適 量
B.水相
グリセリン 4.0
ポリエチレングリコール1500 2.0
POP/POEジグリセリルエーテル 1.0
尿素 2.0
水酸化カリウム 2.0
L−アルギニン塩酸塩 0.01
エデト酸三ナトリウム 0.05
精製水 残 余
(製法)
Aの油相部とBの水相部をそれぞれ70℃に加熱し完全溶解した。A相をB相に加えて、乳化機で乳化した。乳化物を熱交換機を用いて冷却してクリームを得た。
【0111】
[実施例48]クリーム
成分 配合量(質量%)
A.油相
ステアリン酸 10.0
ステアリルアルコール 4.0
ステアリン酸ブチル 8.0
ステアリン酸モノグリセリンエステル 2.0
ビタミンEアセテート 0.5
ビタミンAパルミテート 0.1
ネオペンタン酸プロピルトリグリコール 5.0
マカデミアナッツ油 1.0
茶実油 3.0
香料 0.4
防腐剤 適 量
B.水相
グリセリン 3.0
ポリエチレングリコール1500 1.0
1,3ブチレングリコール 2.0
POP/POEジグリセリルエーテル 1.0
L−アスコルビン酸2−グルコシド 2.0
水酸化カリウム 2.0
L−アルギニン塩酸塩 0.01
エデト酸三ナトリウム 0.05
精製水 残 余
(製法)
Aの油相部とBの水相部をそれぞれ70℃に加熱し完全溶解した。A相をB相に加えて、乳化機で乳化した。乳化物を熱交換機を用いて冷却してクリームを得た。
【0112】
[実施例49]クリーム
成分 配合量(質量%)
A.油相
セタノール 4.0
ワセリン 7.0
イソプロピルミリステート 8.0
スクワラン 10.0
ステアリン酸モノグリセリンエステル 2.2
POE(20)ソルビタンモノステアレート 2.8
ネオペンタン酸エチルトリグリコール 10.0
ビタミンEニコチネート 2.0
香料 0.3
酸化防止剤 適 量
防腐剤 適 量
B.水相
グリセリン 7.0
ヒアルロン酸ナトリウム 0.5
フルクトース 0.5
尿素 2.0
ピロリドンカルボン酸ナトリウム 1.0
エデト酸二ナトリウム 0.01
精製水 残 余
(製法)
Aの油相部とBの水相部をそれぞれ70℃に加熱し完全溶解した。A相をB相に加えて、乳化機で乳化した。乳化物を熱交換機を用いて冷却してクリームを得た。
【0113】
[実施例50]乳液
成分 配合量(質量%)
A.油相
スクワラン 5.0
オレイルオレート 3.0
ワセリン 2.0
ソルビタンセスキオレイン酸エステル 0.8
ポリオキシエチレンオレイルエーテル(20EO) 1.2
ネオペンタン酸エチルトリグリコール 3.0
月見草油 0.5
香料 0.3
防腐剤 適 量
B.水相
ハイドロキノンβ−D−リボース 1.0
ハイドロキノンβ−D−グルコサミン 0.5
POP/POEジグリセリルエーテル 1.0
1,3ブチレングリコール 3.5
エタノール 3.0
カルボキシビニルポリマー 0.2
水酸化カリウム 0.1
L−アルギニンL−アスパラギン酸塩 0.01
エデト酸塩 0.05
精製水 残 余
(製法)
Aの油相部とBの水相部をそれぞれ70℃に加熱し完全溶解した。A相をB相に加えて、乳化機で乳化した。乳化物を熱交換機を用いて冷却して乳液を得た。
【0114】
[実施例51]ファンデーション
成分 配合量(質量%)
A.油相
セタノール 3.5
脱臭ラノリン 4.0
ホホバ油 5.0
ワセリン 2.0
スクワラン 6.0
ステアリン酸モノグリセリンエステル 2.5
POE(60)硬化ヒマシ油 1.5
POE(20)セチルエーテル 1.0
ネオペンタン酸エチルトリグリコール 5.0
ピリドキシントリパルミテート 0.1
防腐剤 適量
香料 0.3
B.水相
1,3−ブチレングリコール 7.0
グリセリン 3.0
イザヨイバラ抽出物 0.5
調合粉末 12.0
エチレンジアミンヒドロキシエチル3酢酸3ナトリウム 1.0
精製水 残 余
(製法)
Aの油相部とBの水相部をそれぞれ70℃に加熱し完全溶解した。A相をB相に加えて、乳化機で乳化した。乳化物を熱交換機を用いて冷却してファンデーションを得た。
【0115】
[実施例52]化粧水
成分 配合量(質量%)
A.アルコール相
エタノール 5.0
POEオレイルアルコールエーテル 2.0
ネオペンタン酸エチルトリグリコール 0.1
2-エチルヘキシル-P-ジメチルアミノベンゾエート 0.2
香料 0.05
B.水相
アルブチン 2.5
ハイドロキノンβ−D−グルクロン酸 0.2
ハイドロキノンβ−D−グルコサミン 0.3
1,3−ブチレングリコール 3.0
フルクトース 0.5
ソルビトール 0.5
POP/POEジグリセリルエーテル 0.2
コンドロイチン硫酸 0.3
コレステリル-12-ヒドロキシステアレート 2.0
ピロリドンカルボン酸ナトリウム 0.5
ニコチン酸アミド 0.3
精製水 残 余
(製法)
Aのアルコール相をBの水相に添加し、可溶化して化粧水を得た。
【0116】
[実施例53]化粧水
成分 配合量(質量%)
A.アルコール相
エタノール 5.0
POEオレイルアルコールエーテル 2.0
ネオペンタン酸エチルトリグリコール 1.0
2-エチルヘキシル-P-ジメチルアミノベンゾエート 0.18
香料 0.05
B.水相
ピロリドンカルボン酸ナトリウム 0.5
ニコチン酸アミド 0.3
グリセリン 5.0
L−アスコルビン酸2−グルコシド 2.0
ヒアルロン酸 1.0
クエン酸 0.01
クエン酸ナトリウム 0.09
精製水 残 余
(製法)
Aのアルコール相をBの水相に添加し、可溶化して化粧水を得た。
【0117】
〔実施例54〕美白クリーム
成分 配合量(質量%)
A.油相
セチルアルコール 5.0
ステアリン酸 3.0
スクワラン 10.0
グリセロールトリ2-エチルヘキサン酸エステル 7.0
ネオペンタン酸エチルトリグリコール 10.0
プロピレングリコールモノステアリン酸エステル 1.5
POE(20)セチルアルコールエーテル 1.5
防腐剤 適量
酸化防止剤 適量
香料 適量
B.水相
ジプロピレングリコール 2.0
グリセリン 3.0
トリエタノールアミン 適量
アルブチン 5.0
イオン交換水 残余
(製法)
油相を加熱溶解後して70℃に調整した。これを水相に添加してホモミキサーで乳化を行った後、室温まで攪拌冷却を行ってクリームを得た。
【0118】
〔実施例55〕美白乳液
成分 配合量(質量%)
A.油相
シクロメチコン 5.0
ジメチルポリシロキサン 5.0
ネオペンタン酸エチルトリグリコール 5.0
B.アルコール相
アルブチン 2.0
L−アスコルビン酸2−グルコシド 2.0
エタノール 2.0
防腐剤 適量
香料 適量
C.水相
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体 0.1
カルボキシルビニルポリマー 0.3
グリセリン 4.0
フルクトース 0.5
ヒアルロン酸ナトリウム 0.5
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
水酸化ナトリウム 適量
イオン交換水 残余
(製法)
水相を混合を溶解する。次に、油相を加え予備乳化を行い、この予備乳化物にアルコール相を加えて攪拌後、ホモミキサーで乳化粒子を均一にして乳液を得た。
【0119】
〔実施例56〕美白ジェル状美容液
成分 配合量(質量%)
A.油相
シクロメチコン 5.0
ネオペンタン酸エチルトリグリコール 10.0
B.水相
セピゲル305 0.5
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体 0.1
ポリエチレングリコール1500 4.0
1,3−ブチレングリコール 4.0
ハイドロキノンβ−D−グルクロン酸 3.0
ハイドロキノンβ−D−グルコサミン 4.0
トリメチルグリシン 2.0
キサンタンガム 0.1
クエン酸 適量
クエン酸Na 適量
イオン交換水 残余
C.アルコール相
エタノール 5.0
防腐剤 適量
色剤 適量
香料 適量
(製法)
水相成分を混合溶解した後、その水相に混合した油相を加えて乳化を行った。次いで、アルコール相を添加して攪拌し、ホモミキサーで乳化粒子を均一にした後、脱気,濾過及を行って、美白ジェル状美容液を得た。
【0120】
〔実施例57〕美白乳液
成分 配合量(質量%)
A.油相
シクロメチコン 5.0
ジメチルポリシロキサン 5.0
ネオペンタン酸エチルトリグリコール 2.0
B.水相
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体 0.1
カルボキシルビニルポリマー 0.3
L−アスコルビン酸2−グルコシド 0.5
1,3−ブチレングリコール 4.0
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
水酸化ナトリウム 適量
ソルビトール 0.5
イオン交換水 残余
C.アルコール相
エタノール 2.0
防腐剤 適量
香料 適量
D.その他
アルギン酸カルシウム 1.0
(製法)
水相を混合溶解する。次に、これに油相を加え予備乳化を行い、この予備乳化物にアルコール相とその他成分を加えて攪拌後、ホモミキサーで乳化粒子を均一にした後、乳液を得た。
【0121】
【発明の効果】
以上、詳述したように本発明による粘着性薬剤を配合した皮膚外用剤は、肌に塗布したときに粘着性薬剤によるべたつき感がなく優れた使用感触を与える皮膚外用剤である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ネオペンタン酸エチルトリグリコールの1H−NMRスペクトル図である。
【図2】ネオペンタン酸エチルトリグリコールの13C−NMRスペクトル図である。
Claims (7)
- 式(1)で表される化合物がネオペンタン酸エチルトリグリコールである請求項1記載の皮膚外用剤。
- ハイドロキノン配糖体がアルブチンである請求項1又は2記載の皮膚外用剤。
- L−アスコルビン酸グルコシド類がL−アスコルビン酸2−グルコシドである請求項1又は2記載の皮膚外用剤。
- 多価アルコール類が2価アルコール、3価アルコール及び多価アルコール重合体からなる群から選ばれた1種または2種以上である請求項1又は2記載の皮膚外用剤。
- 多価アルコール類が1,3−ブチレングリコール、グリセリン及びポリエチレングリコールからなる群から選ばれた1種または2種以上である請求項1又は2記載の皮膚外用剤。
- ムコ多糖類がヒアルロン酸である請求項1又は2記載の皮膚外用剤。
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