JP4163031B2 - 音叉型角速度センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は車やカメラの位置制御システム等に使用される音叉型角速度センサを産業上の技術分野とし、特に音叉型振動子における結晶軸(XYZ)のX軸を中心とした角速度を検出する音叉型角速度センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
(発明の背景)音叉型振動子を用いた角速度センサは、周波数温度特性を含めて振動周波数が安定なことから、各種電子機器への利用が期待されている。近年では、音叉型振動子のY軸(長さ方向)のみならず、Z軸(厚み方向)を中心とする角速度をも検出し、高機能化とする試みがなされている(非特許文献1)。
【0003】
(従来技術の一例)第11図は一従来例を説明する図で、同図(a)は音叉型角速度センサの外形図、同図(b)は電極配置を示す上面図である。
音叉型角速度センサは、音叉基部1と一対の音叉腕2(ab)とを有する音叉型振動子からなる。音叉型振動子は主面がZ軸に直交したZカット板からなり、結晶軸(XYZ)のX軸を幅、Y軸を長さ、Z軸を厚み方向とする。音叉型振動子の音叉腕には駆動電極3及び一対の検出電極4(ab)が形成される。
【0004】
駆動電極3は例えば各音叉腕2(ab)の両主面、一方の音叉腕2aの両側面及び他方の音叉腕2bの内側面に形成される。一方の音叉腕2aは両主面の駆動電極3を基準電位(電位を有するグランドG)とし、両側面には±の交番電位(D)が印加される。他方の音叉腕2bは内側面を基準電位Gとして、両主面に±の交番電圧が印加される。
【0005】
但し、一方の音叉腕2aの両主面と、他方の音叉腕2bの内側面の交番電位は同電位とする。一対の検出電極4(ab)は他方の音叉腕2bの外側面に厚み方向に沿って形成される。
【0006】
このようなものでは、図示しない発振回路に接続して駆動電極3に印加される交番電圧よって矢印で示す電界が発生する「第11図(b)」。そして、X軸方向の電界ベクトル成分によって互いに反対方向の水平方向に変位する音叉振動を生ずる。
【0007】
一方、音叉振動中に、Y軸を中心とした回転力(角速度)Ωyが加わると、コリオリの力が作用して、一対の音叉腕2(ab)は互いに反対方向となる厚み方向である板面方向(垂直方向)に振動する。これにより、X軸方向に発生する正負の電荷(S+、S−)を検出電極4(ab)によって検出する。そして、例えば電流増幅器及び差動増幅器を用いて電圧値として読み取る。したがって、Y軸を回転中心とした角速度Ωyを検出できる(特許文献1)。
【0008】
また、第12図に示したように、一対の音叉腕2(ab)の先端にいずれも外側に向かう突出部を設けて質量を付加する。そして、Z軸を中心とする回転力例えば左回りの回転力(角速度)Ωzを加えると、一方(左側)の音叉腕2aにはY軸の伸張方向に、他方(右側)の音叉腕2bには縮小方向にコリオリの力Fcが発生する。
【0009】
したがって、一対の音叉腕2(ab)が例えば外方向に変位する場合は左側の音叉腕1aは実線で示す定常時の振幅よりも点線で示すように揺れ幅を小さくし、右側の音叉腕1bは定常時よりも振幅を小さくする。このことから、定常時の振幅によって生ずる電荷との差を検出すれば、Z軸を回転中心とした角速度Ωzを検出できる(非特許文献2)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
(従来技術の問題点)しかしながら、上記構成の角速度センサでは音叉型振動子のY軸及びZ軸を回転中心とした角速度Ωy、Ωzを検出できることが示されるものの、一対の音叉腕2(ab)からなるニ脚音叉でX軸を回転中心とした角速度Ωxの検出については未解明であった。
【0011】
また、Z軸を回転中心とした角速度Ωzの検出についてはシュミレーションによって確認されているのみで、具体的な検出電極4の配置については明らかにされていなかった。また、角速度Ωy、Ωzを個々の音叉型振動子で検出することは述べられていても、単一の音叉型振動子によって複数軸を回転中心とした角速度の検出についても未解明であった。
【0012】
(発明の目的)本発明は音叉型振動子のX軸を回転中心とした角速度Ωxを検出できる角速度センサを提供することを第1目的とし、Z軸を回転中心とした角速度の電極配置を明示した角速度センサを提供することを第2目的とし、複数軸を回転中心とした角速度を単一の音叉型振動子で検出できる角速度センサを提供することを第3目的とする。
【0013】
【特許文献1】
特許第3335122号
【非特許文献1】
第30回EMシンポジウム、平成13年5月17日〜18日、千葉大学自然科学研究化大会議室、p35〜40、水晶3脚音叉3軸ジャイロの有限要素法シミュレーション
【非特許文献2】
USE99 第20回超音波シンポジウム1999年11月 東京 PC-20単一共振モードを利用した音さ型振動ジャイロの構成
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1の発明では、音叉型振動子の音叉振動中にX軸を回転中心とする角速度Ωxを加えたとき、Y軸を回転中心として一対の音叉腕が互いに逆方向に捩れて音叉基部が撓むことによって生ずる電荷を検出する。したがって、検出電極による電荷量からX軸を回転中心とする角速度Ωxを検出できる。
【0015】
同請求項2の発明では、前記検出電極は前記音叉腕が延出する音叉基部の根本部側面に設けるので、角速度Ωxによって生ずる電荷を検出できる。
【0016】
同請求項3の発明では、前記Y軸を回転中心とする角速度Ωyによって生ずる電荷を前記音叉腕の側面に設けた検出電極によって検出するので、X軸及びY軸を回転中心とした角速度Ωx、Ωyのいずれも検出でき、2軸検出型の音叉型角速度センサが得られる。
【0017】
同請求項4の発明では、音叉基部と先端に質量の付加された一対の音叉腕とからなる音叉型振動子を用いてなり、前記音叉型振動子の音叉振動中にZ軸を回転中心とする角速度Ωzを加えたとき、前記一対の音叉腕の変位量が変化することによって生ずる電荷を前記音叉基部の側面に設けた検出電極によって検出する。
【0018】
これにより、Z軸を回転中心とした角速度Ωzによって一対の音叉腕の変化量が変化して、音叉腕の不平衡な振動によって音叉基部が歪むことから、これによる電荷を検出して角速度Ωzを検出できる。
【0019】
同請求項5の発明では、請求項4の前記X軸を回転中心とする角速度Ωxによって生ずる電荷を前記音叉基部の側面に設けた検出電極によって検出する。したがって、X軸及びZ軸を回転中心とした角速度Ωx及びΩzの何れをも検出できて、2軸検出型の音叉型角速度センサを得られる。
【0020】
同請求項6の発明では、請求項4の前記Y軸を回転中心とする角速度Ωyによって生ずる電荷を前記音叉腕の側面に設けた検出電極によって検出する。したがって、X軸及びY軸を回転中心とした角速度Ωx及びΩyの何れをも検出できて、2軸検出型の音叉型角速度センサを得られる。
【0021】
同請求項7の発明では、請求項4の前記X軸を回転中心とする角速度Ωxによって生ずる電荷を前記音叉基部の側面に設けた検出電極によって検出するとともに、前記Y軸を回転中心とする角速度Ωyによって生ずる電荷を前記音叉腕の側面に設けた検出電極によって検出する。したがって、X軸、Y軸及びZ軸を回転中心とした角速度Ωx、Ωy及びΩzの何れをも検出できて、3軸検出型の音叉型角速度センサを得られる。
【0022】
【第1実施例、請求項1及び2】
第1図乃至第3図は本発明の第1実施例を説明する図で、第1図は角速度センサの図の外観図、第2図及び第3図は作用を説明する上面図である。なお、前従来例と同一部分には同番号を付与してその説明は簡略又は省略する。
【0023】
角速度センサは前述したように音叉基部1と音叉腕2(ab)を有する、結晶軸(XYZ)のX軸を幅、Y軸を長さ及びZ軸を厚みとした音叉型振動子からなる。各音叉腕2(ab)の4面には駆動電極3が形成され、音叉腕2(ab)が延出する音叉基部1の根元部側面に一対の検出電極5(ab)を有する。
【0024】
ここでの駆動電極3は各音叉腕2(ab)の両主面及び両側面に形成され、一方の音叉腕の両主面と他方の音叉腕の両側面を、一方の音叉腕2aの両主面と他方の音叉腕2bの両側面を同電位として、両者間で互いに逆電位とした交番電位が印加される。そして、前述した音叉振動を生ずる。
【0025】
ここで、一対の音叉腕2(ab)が音叉振動中にX軸を回転中心とした角速度Ωxが加わったとすると、一対(左右)の音叉腕2(ab)には次に示すコリオリの力が発生する。例えばX軸を回転中心とした左回りの角速度+Ωxが加わったとすると、次の動作になる。
【0026】
すなわち、第2図(a)に示したように、一対の音叉腕2(ab)が矢印PPで示す外方向に変位(振動)するときには、一方の音叉腕2aの外側面には裏面から正面方向に、内側面には正面から裏面方向へコリオリの力Fcが作用する。これにより、一方の音叉腕2aではY軸を回転中心とした左回りの捩れRが、他方の音叉腕2bではこれとは逆に右回りの捩れSが生ずる。その結果、同図(b)に示したように、一対の音叉腕2(ab)は捩れRS方向にいわば回転する。
【0027】
また、第3図(ab)に示したように、音叉腕が矢印QQで示す内方向に変位(振動)したときには、外側面には正面から裏面方向に、内側面には裏面から正面方向へのコリオリの力が作用する「第3図(a)」。したがって、一方の音叉腕2aではY軸を回転中心とした左回りの捩れSが、他方の音叉腕2bではこれとは逆に右りの捩れRが生じる「同図(b)」。その結果、同図(b)に示したように、一対の音叉腕2(ab)は捩れSR方向にいわば回転する。
【0028】
これらのことから、音叉振動中にX軸を回転中心として左回りの角速度+Ωxが加わると、一対の音叉腕2(ab)はそれぞれY軸を回転中心として互いに逆方向に捩れる。そして、一対の音叉腕2(ab)の逆向きの捩れは、音叉基部1の2等分線を回転中心として互いに反対方向の撓みを発生させる。したがって、音叉基部1のX軸方向となる両側面には圧電効果によって逆符号の電荷S+、S−が発生する。
【0029】
そして、この電荷は両側面に設けた検出電極5(ab)によって検出され、図示しない電流増幅器及び差動増幅器を用いて電圧値として表示される。したがって、X軸を回転中心とした左回りの角速度+Ωxを検出できる。また、同様にしてX軸を回転中心とした右回りの角速度−Ωxをも検出できる。
【0030】
なお、第1実施例においては一対の音叉腕2(ab)は何れも同一幅としたが、例えば第4図に示したように、各音叉腕2(ab)の先端に外方向への突出部を設けて質量を付加すれば、音叉基部1の撓み量が大きくなってX軸を回転中心とした角速度Ωxの検出感度を高められる。
【0031】
【第2実施例、請求項3】
第5図は本発明の第2実施例を説明する角速度センサの図で、同図(a)は正面図、同図(b)は右側面図である。なお、これ以降の実施例では前実施例と同一部分の説明は省略又は簡略する。
【0032】
第1実施例ではX軸を回転中心とした角速度Ωxを検出したが、第2実施例ではY軸を回転中心とした角速度Ωyをも検出する。すなわち、第2実施例では従来例で述べた駆動電極3及び検出電極4(ab)を有する音叉型角速度センサに第1実施例の検出電極5(ab)を設けてなる。
【0033】
このような構成であれば、音叉型振動子のY軸を回転中心とする角速度Ωyによって生ずる電荷は他方の音叉腕2bの外側面に設けた検出電極4(ab)によって検出する。また、X軸を回転中心とする角速度Ωxによって生ずる電荷は、前述したように一対の音叉腕2(ab)の延出する音叉基部1の例えば根本部の側面に設けた検出電極5(ab)によって検出する。したがって、Y軸及びX軸を回転中心とした角速度Ωy、Ωxのいずれをも検出でき、2軸検出型の音叉型角速度センサが得られる。
【0034】
【第3実施例、請求項3】
第6図は本発明の第3実施例を説明する音叉型角速度センサの図で、同図(a)は正面図、同図(b)は作用を説明する一部拡大正面図である。第3実施例では従来例で説明したZ軸を回転中心とした角速度Ωzによる検出電極6(ab)の好ましい位置を明確にする。なお、駆動電極3は第1実施例と同様に各音叉腕2(ab)の4面に形成される。
【0035】
従来例(第12図)で説明したように、Z軸を回転中心とした角速度Ωz例えば左回りの角速度+Ωzが加わり、一対の音叉腕2(ab)が外方向に変位しているとすると、左側の音叉腕2aは振幅が大きく、右側の音叉腕2bは振幅が小さくなる。
【0036】
したがって、この場合には、音叉振動が不平衡となって重心は左側に移動し、音叉基部1は左側に傾斜する(撓む)。このため、音叉基部1における両側面の点線枠で示す中央領域での応力が最も高く、電荷の発生量が多くなる。これにより、第3実施例例では検出電極6(ab)を音叉基部1の両側面の中央領域に形成する。これにより、Z軸を回転中心とした角速度Ωzの検出を容易にする。
【0037】
【第4実施例、請求項5】
第7図は本発明の第4実施例を説明する音叉型角速度センサの正面図である。第4実施例ではZ軸を回転中心とした角速度Ωzを検出する第3実施例の音叉型角速度センサに、X軸を回転中心とした角速度Ωxによる電荷を検出する検出電極5(ab)を設けた構成とする。すなわち、音叉腕2(ab)の延出する音叉基部1の根本部に角速度Ωxによる電荷検出の検出電極5(ab)を形成する。
【0038】
このような構成であれば、音叉型振動子のZ軸を回転中心とする角速度Ωzによって生ずる電荷は音叉基部1における両側面の中央領域に設けた検出電極6(ab)によって検出する。また、X軸を回転中心とする角速度Ωxによって生ずる電荷は前述の音叉基部1の根本部に設けた検出電極5(ab)によって検出する。したがって、Z軸及びX軸を回転中心とした角速度Ωz、Ωxのいずれをも検出でき、2軸検出型の音叉型角速度センサが得られる。
【0039】
【第5実施例、請求項6】
第8図は本発明の第5実施例を説明する音叉型角速度センサ図で、同図(a)は正面図、同図(b)は他方の音叉腕の外側面図である。
【0040】
第5実施例ではZ軸を回転中心とした角速度Ωzを検出する第3実施例の音叉型角速度センサに、Y軸及びX軸を回転中心とした角速度Ωy及びΩxによる電荷を検出する検出電極4(ab)及び5(ab)を設けた構成とする。すなわち、他方の腕部2bの外側面にY軸を回転中心とした角速度Ωyの検出電極4(ab)を、音叉腕2(ab)の延出する音叉基部1の根本部両側面に角速度Ωxの検出電極5(ab)を、音叉基部1の両側面の中央領域に角速度Ωzの検出電極6(ab)形成する。
【0041】
このような構成であれば、音叉型振動子のZ軸を回転中心とする角速度Ωzによって生ずる電荷は音叉基部1における両側面の中央領域に設けた検出電極6(ab)によって検出する。また、X軸を回転中心とする角速度Ωxによって生ずる電荷は前述の音叉基部1の根本部に設けた検出電極5(ab)によって検出する。
【0042】
そして、Y軸を回転中心とする角速度Ωyによって生ずる電荷は他方の音叉腕2b1の外側面に設けた検出電極4(ab)によって検出する。したがって、Z軸、X軸及びY軸を回転中心とした角速度Ωz、Ωx及びΩyのいずれをも検出でき、3軸検出型の音叉型角速度センサが得られる。
【0043】
【他の事項】
上記各実施例では音叉基部1は便宜的に矩形状として説明したが、例えば第9図に示したようにしてもよい。すなわち、音叉基部1の根本部と下端部に外側に向かう突出部を設ける。そして、突出部の両側面にX軸を回転中心とした角速度Ωxの検出電極5(ab)を設け、両突出部間の幅狭部両側面にZ軸を回転中心とした角速度Ωzの検出電極6(ab)を設ける。
【0044】
このようにすると、音叉基部1のY軸方向に沿った中央に括れができる。この括れは、音叉腕2(ab)による音叉振動の下端部以下への漏れを防止して駆動効率を高める。また、この構造であると、音叉基部1の括れより上方部分(根本部)は角速度Ωxに、括れ部は同Ωzに応じて撓みやすく、角速度Ωx、Ωzの検出効果が高まると考えられる。勿論、Ωx、Ωzのいずれか一方の検出の場合は、他方の電極は不要である。
【0045】
また、Z軸を回転中心とした角速度Ωzを検出する場合(第2実施例、第5図)の音叉型振動子は一対の音叉腕2(ab)の先端には互いに外側に向かう突出部を設けて対称構造としたが、例えば第10図に示したようにしてもよい。すなわち、一方の音叉腕2aは先端の突出部を内側にし、他方の音叉腕2bは外側にして非対称構造とする。
【0046】
このようなものではZ軸を回転中心とした角速度Ωzが加わると、音叉腕2(ab)が外方向(矢印P)に変位している場合は、各音叉腕はコリオリの力によって定常振幅よりも大きくなる(実線から点線)。したがって、音叉基部1の両側面の中央領域に検出電極6(ab)を設けて電荷を検出し、定常振幅時の電荷量との差を検出すれば角速度Ωzを検出できる。
【0047】
また、Y軸を回転中心とした各速度Ωyを検出する場合の検出電極4(ab)は他方の音叉腕2bの外側面に設けたが、駆動電極3との兼ね合いから各アーム2(ab)に設けてよい。そして、一方の音叉腕2aは駆動電極3のみとして、他方の音叉腕2bの内側面及び外側面に検出電極4(ab)を設けてもよい。
【0048】
そして、検出電極4(ab)は正負の電荷を検出する一対としたが、電位を有するグランドを基準として検出してもよい。また、駆動電極3についてもグランドを基準とした電界を印加して音叉振動してもよく、これらは任意に選択できる。
【0049】
また、音叉型振動子は単板から形成したが、特許文献1で示すようなX軸の±極性を逆向きとした二枚の水晶片を所謂直接接合によって貼りあわせて形成した場合でも同様に適用でき、この場合でも基本的な動作原理は同一である。
【0050】
【発明の効果】
本発明は、以上に説明したように音叉型振動子のX軸を回転中心とした角速度Ωxを検出できる角速度センサを第1に提供でき、Z軸を回転中心とした角速度の電極配置を明示した角速度センサを第2に提供でき、複数軸を回転中心とした角速度を単一の音叉型振動子で検出できる角速度センサを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を説明する角速度センサの図の外観図である。
【図2】本発明の第1実施例の作用を説明する角速度センサの上面図である。
【図3】本発明の第1実施例の作用を説明する角速度センサの上面図である。
【図4】本発明の第1実施例の他の例を説明する音叉型角速度センサの正面図である。
【図5】本発明の第2実施例を説明する角速度センサの図で、同図(a)は正面図、同図(b)は右側面図である。
【図6】本発明の第3実施例を説明する音叉型角速度センサの図で、同図(a)は正面図、同図(b)は作用を説明する一部拡大正面図である。
【図7】本発明の第4実施例を説明する音叉型角速度センサの正面図である。
【図8】本発明の第5実施例を説明する音叉型角速度センサ図で、同図(a)は正面図、同図(b)は他方の第2音叉腕の外側面図である。
【図9】本発明の他の実施例を説明する音叉型角速度センサの正面図である。
【図10】本発明の第2実施例の他の例を説明する音叉型角速度センサの正面図である。
【図11】従来例を説明する図で、同図(a)は音叉型角速度センサの外形図、同図(b)は電極配置を示す上面図である。
【図12】従来例を説明する音叉型角速度センサの正面図である。
【符号の説明】
1 音叉基部、2 音叉腕、3 駆動電極、4、5、6 検出電極
Claims (7)
- 結晶軸(XYZ)のX軸を幅、Y軸を長さ、Z軸を厚み方向として音叉基部と一対の音叉腕とからなり、前記一対の音叉腕が互いに反対方向の水平方向に音叉振動する音叉型振動子を用いてなる音叉型角速度センサにおいて、前記音叉型振動子の音叉振動中に前記X軸を回転中心とする角速度Ωxを加えたとき、前記Y軸を回転中心として前記一対の音叉腕が互いに逆方向に捩れて前記音叉基部が撓むことで生ずる電荷を検出電極によって検出したことを特徴とする音叉型角速度センサ。
- 請求項1において、前記検出電極は前記音叉基部の側面に設けられた請求項1の音叉型角速度センサ。
- 請求項1において、前記Y軸を回転中心とする角速度Ωyによって生ずる電荷を前記音叉腕の側面に設けた検出電極によって検出してなる2軸検出型の音叉型角速度センサ。
- 結晶軸(XYZ)のX軸を幅、Y軸を長さ、Z軸を厚み方向として音叉基部と先端に質量の付加された一対の音叉腕とからなり、前記一対の音叉腕が互いに反対方向の水平方向に音叉振動する音叉型振動子を用いてなり、前記音叉型振動子の音叉振動中に前記Z軸を回転中心とする角速度Ωzを加えたとき、前記一対の音叉腕の変位量が変化することによって生ずる電荷を検出して前記角速度Ωzを検出してなる音叉型角速度において、前記電荷は前記音叉基部の側面に設けた検出電極によって検出したことを特徴とする音叉型角速度センサ。
- 請求項4において、前記X軸を回転中心とする角速度Ωxによって生ずる電荷を前記音叉基部の側面に設けた検出電極によって検出してなる2軸検出型の音叉型角速度センサ。
- 請求項4において、前記Y軸を回転中心とする角速度Ωyによって生ずる電荷を前記音叉腕の側面に設けた検出電極によって検出してなる2軸検出型の音叉型角速度センサ。
- 請求項4において、前記X軸を回転中心とする角速度Ωxによって生ずる電荷を前記音叉基部の側面に設けた検出電極によって検出し、前記Y軸を回転中心とする角速度Ωyによって生ずる電荷を前記音叉腕の側面に設けた検出電極によって検出してなる3軸検出型の音叉型角速度センサ。
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