JP4162795B2 - ガスメータにおける緊急遮断弁の復帰操作用治具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば高所に配置されるガスメータの緊急遮断弁開放操作用リセットボタンを、低所の遠隔位置から押動操作するためのガスメータにおける緊急遮断弁の復帰操作用治具に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のガスメータにおいて、異常流量等を検知した際に、ガス流路を自動的に遮断する緊急遮断弁が備えられるものがあるが、このようなガスメータは、緊急遮断弁が作動した場合には、メータ前面に設けられたリセットボタンを押動操作することにより開弁状態に復帰させることができる。
【0003】
ところが、ガスメータは、一般に、建物外壁の手が届き難い高所に設置されることが多く、上記リセットボタンを押動操作するのに、面倒なことに踏み台や脚立等が必要となる場合がある。
【0004】
そこで従来において、実公平7−7658号公報等に開示されるように、高所に設置されたガスメータのリセットボタンを、低所の遠隔位置から押動操作するための治具が開発されている。
【0005】
この治具は、操作レバーを具備しており、そのレバーの支点がリセットボタンの近傍に軸支されるとともに、作用点部が、リセットボタンの押動面に接触状態に配置されている。そして操作レバーの力点部を、突棒で押し上げたり、紐により引き下げたりすることにより、レバーが回転して、レバーの作用点部がリセットボタンを押し込むように構成されている。
【0006】
またこの治具において、操作レバーを順方向に回転させてセットボタンを押し込んだ後、操作レバーに対する操作力を解除した場合、リセットボタンが復帰ばね等の付勢力によって、初期状態(突出状態)に復帰する一方、そのリセットボタンの復帰力により、操作レバーが戻り方向に押されて逆方向に回転して初期状態に復帰するよう構成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
一方、上記の復帰操作用治具が適用されるガスメータは、緊急遮断弁として、閉弁方向のみを自動制御する単方向調節弁が採用されるものであるが、近年になって、緊急遮断弁として、開弁及び閉弁の双方向を自動制御する双方向調節弁が採用されたガスメータが開発されている。このようなガスメータは、リセットボタンの押動操作時のストローク量が小さく、また押動操作後のリセットボタンの復帰力も非常に弱く設定されている。このため仮に、このタイプのガスメータに上記従来のの復帰操作用治具を取り付けた場合、操作レバーを順方向に回転させてリセットボタンを押し込んだ後、操作力を解除しても、リセットボタンの復帰力が弱過ぎるため、操作レバーが逆方向(戻り方向)に回転せず、初期状態に復帰しないという問題が発生する。特に上記のような復帰操作用治具が取り付けられるガスメータは、ほとんどの場合、高所等の手が届きにくい場所に設置されているため、復帰操作後のレバーを、初期状態に戻すのが非常に困難である。
【0008】
なお、操作レバーを初期状態に復帰させるために、ばね等の別部品を取り付けることも考えられるが、そうすると部品点数の増加により、コストの増大を来すという別の問題が発生する。
【0009】
この発明は、上記従来技術の問題を解消し、操作レバーを回転させて緊急遮断弁開弁用のリセットボタンを押動操作した後、操作レバーが確実に初期状態に復帰するとともに、コストの削減を図ることができるガスメータにおける緊急遮断弁の復帰操作用治具を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明のガスメータにおける緊急遮断弁の復帰操作用治具は、閉弁状態の緊急遮断弁が、リセットボタンの押動操作によって開弁状態に復帰されるガスメータの前記リセットボタン周辺に、ベース部材が取り付けられるとともに、そのベース部材に、軸支持手段を介して操作レバーが回転自在に取り付けられ、前記操作レバーを、その一端を押し上げもしくは引き下げて順方向に回転操作することにより、操作レバー他端に設けられたカムが、前記リセットボタンを押動するよう構成されたガスメータにおける緊急遮断弁の復帰操作用治具であって、前記軸支持手段が、前記ベース部材及び前記操作レバーのうちいずれか一方に設けられた断面非円形の軸部と、残り一方に設けられ、かつ前記軸部を回転自在に挟持する一対の軸挟持片とを有し、前記操作レバーを初期状態から順方向に回転操作することにより、前記一対の軸挟持片が、前記軸部の外周面に押されて互いに離間する方向へ弾性変形する一方、その変形状態において、前記操作レバーへの操作力を解除した場合、前記一対の軸挟持片が、自身の弾性復元力により、前記軸部を逆方向に回転させるように挟圧して、前記操作レバーが初期状態に復帰するよう構成されてなるものを要旨としている。
【0011】
本発明のガスメータにおける緊急遮断弁の復帰操作用治具においては、操作レバーを順方向に回転操作して、緊急遮断弁を押動した後、操作レバーへの操作力を解除すれば、一対の軸挟持片の弾性復元力によって、操作レバーが自動的に初期状態に復帰する。
【0012】
また本発明においては、操作レバーを初期状態に復帰させるために、ばね等の別部品を設ける必要がなく、その分、部品点数の削減を図ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
<第1の実施形態>
図1ないし図3はこの発明の第1の実施形態である緊急遮断弁の復帰操作用治具(20)が適用されたガスメータ(1)を示す図である。
【0014】
これらの図に示すように、このガスメータ(1)に取り付けられる復帰操作用治具(20)は、合成樹脂一体成形品からなるベース部材(30)と、同じく合成樹脂一体成形品からなる操作レバー(50)とを有している。
【0015】
図4及び図5に示すように、ベース部材(30)には、背面側における両側縁部及び上縁部に、後方に延びる周壁部(31)が一体に形成されるとともに、その周壁部(31)の内面側上部に、係合片(32)が一体に形成されている。
【0016】
またベース部材(30)の中央には、開口部(33)が設けられるとともに、開口部(33)の下方位置にねじ止め孔(34)が設けられている。
【0017】
更にベース部材(30)の前面側には、開口部(33)の両側に、可撓性(弾性)を有する上下一対の軸挟持片(40)(40)が前方に突出するようにそれぞれ一体に形成されている。一対の軸挟持片(40)(40)の対向面側はそれぞれ円弧状に形成されて、一対の軸挟持片(40)(40)間に、略長孔状の軸支持部(41)が形成されている。
【0018】
またベース部材(30)における軸支持片(40)の側方には、過回転防止用係合段部(45)が一体に形成されている。
【0019】
一方、図4及び図6に示すように、操作レバー(50)は、レバー本体(51)を具備している。レバー本体(51)の一端には、凹湾曲皿状の突棒受部(52)が一体に形成されるとともに、その凹湾曲面には、多数の滑り止め用凹凸条部(52a)が並行状に形成されている。更にレバー本体(51)の他端には、円弧状のカム面(54)を有するカム(53)が一体に形成されている。またカム(53)の両側には、両側方に延びる軸部(61)(61)が一体に形成されるとともに、軸部(61)(61)の外端部には、軸部(61)(61)よりも大径の抜止め部(70)(70)が一体に形成されている。
【0020】
軸部(61)は、図7に示すように、長円形の断面を有しており、長軸方向寸法(L61)が、上記ベース部材(30)における軸支持部(41)の前後寸法(図7の紙面に向かって左右方向)に適合する寸法に形成されるとともに、短軸方向寸法(S61)が軸支持部(41)の高さ寸法、すなわち自然状態における一対の軸挟持片(40)(40)の中央部間隔(H41)よりも小さく形成されている。なお軸部(61)の長軸方向寸法(L61)は、一対の軸挟持片(40)(40)の中央部間隔(H41)よりも大きく形成されている。
【0021】
更に抜止め部(70)の外周には、上記ベース部材(30)の過回転防止用係合段部(45)に対応して、係合面(71)が形成されている。
【0022】
本実施形態の緊急遮断弁復帰操作用治具(20)は、上記構成のベース部材(30)及び操作レバー(50)を備えており、図4に示すように、ベース部材(30)における一対の軸挟持片(40)(40)間の軸支持部(41)に、操作レバー(50)の軸部(61)(61)が強制的に嵌め込まれて組み付けられる。この組付状態では、操作レバー(50)のカム面(54)がベース部材(30)の開口部(33)に臨むように配置される。
【0023】
また復帰操作用治具(20)は、図7(a)に示す初期状態においては、軸部(61)外周面のうち短軸方向側両端面(61a)と、軸挟持片(40)との間に隙間が形成されながら、軸部(61)外周面のうち長軸方向側両端面(61b)が、軸挟持片(40)の内周面に適合状態に接触している。更にこの初期状態においては、図4に示すように抜止め部(70)の係合面(71)が、ベース部材(30)の過回転防止用係合段部(45)に係合して、操作レバー(50)の逆方向(図4(b)の反時計方向)の回転が防止されている。
【0024】
またこの初期状態から、図7(b)に示すように、操作レバー(50)を、その軸部(61)を支点にして、順方向(時計方向)に回転させた場合には、軸部(61)が順方向に回転して、軸部外周面のうち長軸方向側両端面(61b)によって、上下一対の軸挟持片(40)(40)が上下に押されて上下に離間するように撓み変形(弾性変形)する。従ってこの変形状態において、操作レバー(50)に対する操作力を開放した際には、一対の軸挟持片(40)(40)が互いに近接するように復元することにより、一対の軸挟持片(40)(40)が、軸部(61)を逆方向(反時計方向)に回転させるように挟圧して、操作レバー(50)が逆方向に回転し、図7(a)に示す初期状態に戻ることになる。
【0025】
ここで、本実施形態においては、軸挟持片(40)及び軸部(61)によって、軸支持手段が構成されている。
【0026】
一方、図1ないし図3に示すように、上記構成の復帰操作用治具(20)が取り付けられるガスメータ(1)は、緊急遮断弁が双方向調節弁により構成されるものであって、上部カバー(2)におけるカウンター(2a)の上部に、リセットボタン取付孔(3)が形成されるとともに、この取付孔(3)の周縁部(5)が、前方に突出するように形成される。更に周縁部(5)の上面には、上記ベース部材(30)の係合片(32)に対応して、係合溝(6)が形成されている。
【0027】
また、リセットボタン取付孔(3)には、略筒状の孔縁具(12)が嵌着されており、合成ゴム製のボタン本体(11)が、その周縁カバー部(11a)がリセットボタン取付孔(3)の周縁部(5)と孔縁具(12)との間に挟持されることにより固定されている。
【0028】
ボタン本体(11)には、内部に軸心方向に沿ってスライド自在にボタン軸(13)が取り付けられて、そのボタン軸(13)の先端に設けられた押さえ板(13a)が、ガスメータ(1)の内部に設けられた緊急遮断弁開放作動ボタン(15)に対向して配置される。
【0029】
またボタン本体(11)とボタン軸(13)の押さえ板(13a)との間には、圧縮ばね(14)が介在されている。
【0030】
本実施形態において、ガスメータ(1)におけるリセットボタン(10)は、以上のように構成されており、例えば緊急遮断弁が作動してガス経路が遮断された状態において、リセットボタン(10)のボタン本体(11)を押し込むと、ボタン本体(11)が弾性変形しながら、ボタン軸(13)と共に内部に押し込まれて、ボタン軸(13)の押さえ板(13a)が、緊急遮断弁開放作動ボタン(15)に押圧し、これにより緊急遮断弁が開弁状態に復帰するよう構成されている。
【0031】
またボタン本体(11)の押込操作を解除した際には、ボタン本体(11)の弾性復元力により、元の状態に復帰するよう構成されている。
【0032】
本実施形態においては、このガスメータ(1)に、上記緊急遮断弁復帰操作用治具(20)が組み付けられる。
【0033】
すなわち復帰操作用治具(20)のベース部材(30)を、その周壁部(31)をガスメータ(1)のリセットボタン取付孔周縁部(5)に被せるように配置して、ベース部材(30)の係合片(32)を、孔周縁部(5)の係合溝(6)内に係合する。
【0034】
続いて、ベース部材(30)のねじ止め孔(34)に、ねじ(8)を通して、上部カバー(2)の取付孔周縁部(5)に締結する。
【0035】
こうしてガスメータ(1)に組み付けられた治具(20)において、操作レバー(50)のカム面(54)は、ベース部材(30)の開口部(33)を介して、リセットボタン(10)のボタン本体(11)に対向した状態に配置される。なお本実施形態においては、操作レバー(50)が初期状態にある場合には、カム面(54)と、ボタン本体(11)との間に1mm程度の隙間が形成されている。
【0036】
以上の構成の開弁操作用治具付きガスメータ(1)が、高所に設置されている状態において、遮断作動した緊急遮断弁を開弁状態に復帰させる場合には、図8に示すように、適当な突棒(80)を用いて、治具(20)における操作レバー(50)の突棒受部(52)を上方へ押し上げて、操作レバー(50)を順方向に回転させれば良い。これにより図3の想像線に示すように、操作レバー(50)のカム面(54)によって、ボタン本体(11)が弾性変形しながら、ボタン軸(13)と共に内部に押し込まれて、ボタン軸(13)の押さえ板(13a)が、緊急遮断弁開放作動ボタン(15)に押圧して、緊急遮断弁が開弁状態に復帰する。
【0037】
また操作レバー(50)が突棒(80)に押し込まれた際には、操作レバー(50)の軸部(61)が順方向に回転して、ベース部材(30)の一対の軸挟持片(40)(40)が上下に離間するように撓み変形する。従って、上記したように、操作レバー(50)を順方向に回転操作した後、突棒(80)による操作レバー(50)の押込操作を解除した際には、復帰操作用治具(20)の操作レバー(50)は、その軸部(61)が逆方向に回転するように一対の軸挟持片(40)(40)により挟圧されて、逆方向に回転して初期状態に戻る一方、リセットボタン(10)のボタン本体(11)は、自身の復元力により初期状態に復帰する。
【0038】
なお、操作レバー(50)が、一対の軸挟持片(40)の復元力により初期位置まで回転した際には、軸部(61)の端部に設けられた係合面(71)が、ベース部材(30)の過回転防止用係合段部(45)に係合することにより、初期位置を越えて過回転するのが防止され、操作レバー(50)が初期位置に正確に維持される。
【0039】
このように本実施形態のガスメータにおける緊急遮断弁の復帰操作用治具によれば、操作レバー(50)が、それを回転させてリセットボタン(10)を押動した後、自動的に初期状態に復帰する。このため例えば、緊急遮断弁の復帰操作を、念のために再度行うような場合、支障なく行うことができる。
【0040】
しかも、本実施形態の復帰操作用治具(20)は、ベース部材(30)における軸挟持片(40)の弾性復元力を利用して、操作レバー(50)を自動的に復帰させるようにしているため、例えばばね等の別部品を別途取り付ける場合よりも、部品点数の削減及びコストの削減を図ることができる。
【0041】
なお、上記実施形態においては、操作レバー(50)を、突棒(80)により突き上げ操作するようにしているが、本発明においては、操作レバー(50)を操作紐等により回転操作することも可能である。例えば操作レバー(50)の突棒受部(52)に、操作紐の一端を結び付けておき、その操作紐をガスメータ(1)の上部を通して、メータ裏面側から下方に垂れ下げるように配置しておき、緊急遮断弁の復帰操作を行う際に、操作紐を下方に引っ張って操作レバー(50)を回転させるようにすれば良い。更に開弁操作用治具(20)を、上記実施形態に対し、上下反転させた状態にガスメータ(1)に取り付けて、操作レバー(50)の突棒受部(52)に操作紐を結んで垂れ下げておき、緊急遮断弁の復帰操作を行う際に、操作紐を下方に引っ張って、操作レバー(50)を回転させて、リセットボタン(10)を押動操作するようにすれば良い。これらの場合においても、緊急遮断弁の復帰操作後に、操作レバー(50)は、ベース部材(30)における軸挟持片(40)の弾性復元力によって、上記と同様、自動的に初期状態に復帰する。
【0042】
<第2の実施形態>
図9はこの発明の第2の実施形態である緊急遮断弁の復帰操作用治具(120)が適用されたガスメータ(1)の上部を示す正面図、図10は復帰操作用治具を示す図である。
【0043】
両図に示すように、この実施形態における復帰操作用治具(120)は、操作レバー(150)のレバー本体(151)が、ガスメータ(1)の上部カバー(2)におけるカウンター(2a)の上部側方位置に設けられている点が、上記第1の実施形態のものと相違する。
【0044】
すなわち本実施形態の治具(120)において、操作レバー(150)における軸部(61)の一端には、延長軸部(161)が設けられ、この延長軸部(161)が、ベース部材(30)の一方側の軸挟持片(40)よりも側方へ引き出された状態に配置されている。そしてこの延長軸部(161)の先端に、レバー本体(151)が設けられている。
【0045】
その他の構成は、上記第1の実施形態と同様であるため、同一又は相当部分に同一又は相当符号を付して、重複説明を省略する。
【0046】
この実施形態の復帰操作用治具(120)においても、上記第1の実施形態と同様、レバー本体(151)を突棒等により突き上げて操作レバー(150)を回転させて、リセットボタン(10)を押動した後、レバー本体(151)に対する操作力を開放すれば、操作レバー(150)は、自動的に初期状態に復帰する。
【0047】
しかも、本実施形態においては、レバー本体(151)が、カウンター(2a)の側方に設けられているため、レバー本体(151)が、ガスメータ(1)の中央上部に配置されることなく、良好な美観を確保できるとともに、レバー本体(151)によって、カウンター(2a)の一部が覆われるようなことがないので、カウンター(2a)の流量値を支障なく読み取ることができる。
【0048】
なお、この第2の実施形態においても、上記第1の実施形態と同様で、レバー本体(151)の突棒受部(50)に結んだ操作紐を、ガスメータ(1)の上部を通して裏面側から垂れ下がるよう配置したり、あるいは、復帰操作用治具(120)を上下反転させた状態に取り付けるように構成すれば、操作紐等の引き下げ操作により、操作レバー(150)を回転させて、リセットボタンの押動操作を行うことができる。
【0049】
また、上記各実施形態においては、復帰操作用治具におけるベース部材側に軸挟持片を設けるとともに、操作レバー側に軸部を設けるようにしているが、本発明は、それだけに限られず、ベース部材側に軸部を設けるとともに、操作レバー側に軸挟持片を設けるようにしても良い。
【0050】
また本発明において、軸部の断面形状及び軸挟持片の形状は、上記のものだけに限られず、拡開変形された一対の軸挟持片の弾性復元力により、逆方向に回転する構成であれば、どのような形状のものであっても良い。
【0051】
【発明の効果】
以上のように、本発明のガスメータにおける緊急遮断弁の復帰操作用治具によれば、緊急遮断弁開放操作用のリセットボタン周辺に取り付けられたベース部材と、そのベース部材に、軸支持手段を介して取り付けられて回転操作よってリセットボタンを押動操作する操作レバーとを備え、上記軸支持手段が、ベース部材及び操作レバーのうちいずれか一方に設けられた断面非円形の軸部と、その軸部を挟持する一対の軸挟持片とを有し、操作レバーを順方向に回転させた際に、一対の軸挟持片が、軸部の外周面に押されて離間する方向へ弾性変形する一方、その変形状態において、操作レバーへの操作力を解除した際に、一対の軸挟持片が、自身の弾性復元力により、軸部を逆方向に回転させるように挟圧して、操作レバーを初期状態に復帰させるよう構成されてなるものであるため、操作レバーを順方向に回転操作して、緊急遮断弁を押動操作した後、操作レバーに対する操作力を解除すれば、操作レバーが確実に初期状態に復帰する。更に操作レバーを初期状態に復帰させるために、ばね等の別部品を設ける必要がなく、その分、部品点数を削減できて、コストの削減を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態である緊急遮断弁復帰操作治具が適用されたガスメータを示す斜視図である。
【図2】第1実施形態のガスメータを示す上部断面図である。
【図3】第1実施形態のガスメータにおけるリセットボタン周縁部を拡大して示す断面図である。
【図4】第1実施形態の緊急遮断弁復帰操作用治具を示す図であって、同図(a)は正面図、同図(b)は側面図、同図(c)は平面図である。
【図5】第1実施形態の復帰操作用治具におけるベース部材を示す図であって、同図(a)は正面図、同図(b)は側面図、同図(c)は背面図、同図(d)は断面図である。
【図6】第1実施形態の復帰操作用治具における操作レバーを示す図であって、同図(a)は正面図、同図(b)は側面図、同図(c)は下面図、同図(d)は軸部の断面図である。
【図7】第1実施形態の復帰操作用治具における軸支持部周辺を示す図であって、同図(a)は操作レバーが初期状態での拡大断面図、同図(b)は操作レバーが回転した状態での拡大断面図である。
【図8】第1実施形態におけるガスメータの遮断弁復帰操作方法を説明するための概略側面図である。
【図9】この発明の第2の実施形態である遮断弁復帰操作用治具が適用されたガスメータの上部を示す正面図である。
【図10】第2実施形態の遮断弁復帰操作用治具を示す図であって、同図(a)は正面図、同図(b)は側面図、同図(c)は平面図である。
【符号の説明】
1…ガスメータ
10…リセットボタン
20、120…復帰操作用治具
30…ベース部材
40…軸挟持片
50、150…操作レバー
53…カム
61…軸部
Claims (1)
- 閉弁状態の緊急遮断弁が、リセットボタンの押動操作によって開弁状態に復帰されるガスメータの前記リセットボタン周辺に、ベース部材が取り付けられるとともに、そのベース部材に、軸支持手段を介して操作レバーが回転自在に取り付けられ、前記操作レバーを、その一端を押し上げもしくは引き下げて順方向に回転操作することにより、操作レバー他端に設けられたカムが、前記リセットボタンを押動するよう構成されたガスメータにおける緊急遮断弁の復帰操作用治具であって、
前記軸支持手段が、前記ベース部材及び前記操作レバーのうちいずれか一方に設けられた断面非円形の軸部と、残り一方に設けられ、かつ前記軸部を回転自在に挟持する一対の軸挟持片とを有し、
前記操作レバーを初期状態から順方向に回転操作することにより、前記一対の軸挟持片が、前記軸部の外周面に押されて互いに離間する方向へ弾性変形する一方、その変形状態において、前記操作レバーへの操作力を解除した場合、前記一対の軸挟持片が、自身の弾性復元力により、前記軸部を逆方向に回転させるように挟圧して、前記操作レバーが初期状態に復帰するよう構成されてなることを特徴とするガスメータにおける緊急遮断弁の復帰操作用治具。
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Cited By (1)
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JP7145979B2 (ja) | 2019-07-31 | 2022-10-03 | 深南電路股▲ふん▼有限公司 | 回路基板及びその製造方法 |
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1999
- 1999-03-12 JP JP06652599A patent/JP4162795B2/ja not_active Expired - Lifetime
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