JP4162437B2 - 内燃機関の残留ガス量推定方法及びこれを用いた可変動弁機構の制御装置 - Google Patents

内燃機関の残留ガス量推定方法及びこれを用いた可変動弁機構の制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機関の吸気バルブ及び排気バルブのバルブ作動特性を可変する可変動弁機構を備えた内燃機関において、残留ガス量を推定すると共に、この推定した残留ガス量を用いて前記可変動弁機構による吸入空気量制御を行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
機関の残留ガス量を推定するものとして特開2001−221105号公報に記載されたものがある。
このものは、排気バルブのバルブ作動特性を可変制御できる可変動弁機構を備えた内燃機関において、排気バルブの閉弁時期と機関回転速度とに基づいて残留ガス量の基本値を算出し、バルブオーバーラップがないときは、この基本値を残留ガス量として推定する一方、バルブオーバーラップ時においては、前記基本値をバルブオーバーラップ状態に応じた補正値で補正することで残留ガス量を推定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、吸気バルブのバルブ作動特性(特に、バルブリフト量)についても可変する可変動弁機構を備えた内燃機関において、残留ガス量を正確に推定するためには、吸気バルブのバルブリフト量についても考慮する必要がある。すなわち、排気バルブの閉時期が同じで、かつ、機関回転速度が同じであっても吸気バルブのバルブリフト量が異なる場合があるし、吸気バルブのバルブリフト量が異なれば、吸気量(これに伴う筒内残留ガス量)やバルブオーバーラップ時の吹き返し量は、当然にその影響を受けて変動するからである。
【0004】
従って、吸気バルブのバルブ作動特性(バルブリフト量)を全く考慮せずに残留ガス量を推定している上記従来の残留ガス量推定方法では、吸気バルブ及び排気バルブのバルブ作動特性を可変する可変動弁機構を備えた内燃機関にあっては、その残留ガス量を精度よく推定できない。
本発明は、このような問題に着目してなされたものであり、吸気バルブ及び排気バルブのバルブ作動特性を可変する可変動弁機構を備えた内燃機関において、残留ガス量を高精度に推定する残留ガス推定方法を提供すると共に、この推定した残留ガス量を用いて前記可変動弁機構による吸入空気量制御を精度よく実行できる可変動弁機構の制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そのため、請求項1に係る内燃機関の残留ガス量推定方法は、機関の実吸入空気量と、バルブオーバーラップ時の吸気バルブのバルブリフト量及び開弁タイミングと、排気バルブの閉弁タイミングと、に基づいて機関の残留ガス量を推定するようにした。
また、請求項2に係る発明は、前記可変動弁機構は、前記吸気バルブのバルブリフト量及びバルブ作動角を可変する可変バルブ機構と、クランク軸に対する吸気カム軸の回転位相を変化させることで前記吸気バルブの開閉タイミングを可変する第1可変バルブタイミング機構と、前記クランク軸に対する排気カム軸の回転位相を変化させることで前記排気バルブの開閉タイミングを可変する第2可変バルブタイミング機構と、を有し、前機関の実吸入空気量に基づいて前記排気バルブの閉弁タイミング所定の基準閉弁タイミングであるときの残留ガス量を算出し、この残留ガス量を前記排気バルブの実際の閉弁タイミングに応じて補正して基本残留ガス量とする一方、前記バルブオーバーラップ時の前記吸気バルブのバルブリフト量及び開弁タイミングに基づいてバルブオーバーラップ時の吹き返し量ガス量を算出し、前記基本残留ガス量に前記吹き返しガス量を加算して前記機関の残留ガス量を推定するようにした。
【0006】
請求項1及び請求項2に係る残留ガス量推定方法によれば、吸気バルブ及び排気バルブのバルブ作動特性を可変する可変動弁機構を備えた内燃機関において、バルブオーバーラップ時の吹き返し量に対するバルブ開口面積の影響(吸排気バルブの総開口面積)及び排気バルブの閉弁タイミングにおけるピストン位置で定まる有効シリンダ容積の変化による基本残留ガス量の変動を考慮して、機関の残留ガス量を精度よく推定できる。
【0007】
また、請求項3に係る可変動弁機構の制御装置は、機関の吸気バルブ及び排気バルブのバルブ作動特性を可変する可変動弁機構の制御装置であって、前記吸気バルブのバルブリフト量及びバルブ作動角を可変する可変バルブ機構と、機関の運転状態に応じて目標トルク相当の目標吸入空気量を設定する目標吸入空気量設定手段と、機関の実吸入空気量と、バルブオーバーラップ時の前記吸気バルブのバルブリフト量及び開弁タイミングと、排気バルブの閉弁タイミングと、に基づいて機関の残留ガス量を推定する残留ガス量推定手段と、前記目標吸入空気量を前記残留ガス量に応じて補正し、補正後の目標吸入空気量に基づいて前記吸気バルブの目標開口面積を算出する目標開口面積算出手段と、前記目標開口面積に基づいて前記吸気バルブの目標バルブリフト量を算出する目標バルブリフト量算出手段と、前記吸気バルブのバルブリフト量が前記目標バルブリフト量となるように前記可変バルブ機構を制御する可変バルブ機構制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
このようにすれば、機関の残留ガス量に応じて目標吸入空気量に見合った新気量を確保するための吸気バルブのバルブリフト量(及びバルブ作動角)を精度よく設定でき、可変バルブ機構による吸入空気量制御を精度よく実現できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
図1は、車両用内燃機関の構成図である。図1において、内燃機関101の吸気通路102には、スロットルモータ103aでスロットル弁103bを開閉駆動する電子制御スロットル104が介装されており、該電子制御スロットル104及び吸気バルブ105を介して、燃焼室106内に空気が吸入される。
【0010】
燃焼排気は、燃焼室106から排気バルブ107を介して排出され、排気浄化触媒108により浄化された後、マフラー109を介して大気中に放出される。前記排気バルブ107は、排気側カム軸110に軸支されたカム111によってバルブリフト量及びバルブ作動角を一定に保ったまま駆動されるが、吸気バルブ105は、可変バルブ機構(VEL)112によってバルブリフト量が連続的に変えられるようになっている。
【0011】
また、吸気側カム軸113及び排気側カム軸110の端部には、それぞれクランク軸に対するカム軸の回転位相を変化させることで、バルブリフト量を固定したままバルブの開閉タイミングを連続的に可変する公知の構成の可変バルブタイミング機構(VTC)114が設けられている。
マイクロコンピュータを内蔵するコントロールユニット(C/U)115には、アクセル開度センサAPS116、吸入空気量(質量流量)Qaを検出するエアフローメータ117、クランク軸から回転信号Neを取り出すクランク角センサ118、吸気側カム軸113及び排気側カム軸110それぞれの回転位置を検出するカムセンサ119、スロットル弁103bの開度TVOを検出するスロットルセンサ120、シリンダ内の燃焼圧を検出する燃焼圧センサ121等からの各種検出信号が入力される。
【0012】
そして、コントロールユニット(C/U)115は、前記クランク角センサ118及びカムセンサ119の検出信号に基づき、クランク軸に対する吸気側カム軸113の回転位相(VTCNOW1)及び排気側カム軸110の回転位相(VTCNOW2)をそれぞれ検出して、吸気バルブ105の開閉タイミング及び排気バルブ107の開閉タイミングを検出すると共に、運転状態に応じてそれぞれの目標値(TGVTC1、TGVTC2)を設定する。そして、吸気側カム軸113及び排気側カム軸110の回転位相が、前記それぞれの目標値となるように可変バルブタイミング機構(VTC)114を制御することで吸気バルブ105及び排気バルブ107の開閉タイミングを制御する。
【0013】
また、スロットル弁103bの開度及び吸気バルブ105の開特性によって、アクセル開度に対応する吸入空気量が得られるように、アクセル開度センサAPS116で検出されるアクセル開度APOに応じて前記電子制御スロットル104及び可変バルブ機構(VEL)112の駆動を制御する。具体的には、前記可変バルブ機構(VEL)112によりバルブリフト量(及びバルブ作動角)を制御することで吸入空気量を制御しつつ、キャニスタパージ及びブローバイガスの処理のために一定の負圧(目標Boost:例えば−50mmHg)を発生させるようにスロットル弁103bの開度を制御する。但し、負圧要求のない運転条件では、スロットル弁103bを全開に保持して、可変バルブ機構(VEL)112のみで吸入空気量を制御する、いわゆるスロットルレス制御を行う。
【0014】
また、前記可変バルブ機構(VEL)112のみでは吸入空気量を制御できない場合においては、可変バルブ機構(VEL)112の駆動を制御すると共に、前記スロットル弁103bの開度制御を併用する。
ここで、前記可変バルブ機構(VEL)112の構造について説明する。可変バルブ機構(VEL)112は、図2〜図4に示すように、一対の吸気バルブ105、105と、シリンダヘッド11のカム軸受14に回転自在に支持された中空状のカム軸13と、該カム軸13に軸支された回転カムである2つの偏心カム15、15と、前記カム軸13の上方位置に同じカム軸受14に回転自在に支持された制御軸16と、該制御軸16に制御カム17を介して揺動自在に支持された一対のロッカアーム18、18と、各吸気バルブ105、105の上端部にバルブリフター19、19を介して配置された一対のそれぞれ独立した揺動カム20、20とを備えている。
【0015】
前記偏心カム15、15とロッカアーム18、18とは、リンクアーム25、25によって連係され、ロッカアーム18、18と揺動カム20、20とは、リンク部材26、26によって連係されている。
前記偏心カム15は、図5に示すように、略リング状を呈し、小径なカム本体15aと、該カム本体15aの外端面に一体に設けられたフランジ部15bとからなり、内部軸方向にカム軸挿通孔15cが貫通形成されていると共に、カム本体15aの軸心Xがカム軸13の軸心Yから所定量だけ偏心している。また、前記偏心カム15は、カム軸13に対し前記バルブリフター19に干渉しない両外側にカム軸挿通孔15cを介して圧入固定されていると共に、カム本体15aの外周面15dが同一のカムプロフィールに形成されている。
【0016】
前記ロッカアーム18は、図4に示すように、略クランク状に屈曲形成され、中央の基部18aが制御カム17に回転自存に支持されている。また、基部18aの外端部に突設された一端部18bには、リンクアーム25の先端部と連結するピン21が圧入されるピン孔18dが貫通形成されている一方、基部18aの内端部に突設された他端部18cには、各リンク部材26の後述する一端部26aと連結するピン28が圧入されるピン孔18eが形成されている。
【0017】
前記制御カム17は円筒状を呈し、制御軸16外周に固定されていると共に図2に示すように軸心P1位置が制御軸16の軸心P2からαだけ偏心している。前記揺動カム20は、図2及び図6、図7に示すように略横U字形状を呈し、略円環状の基端部22にカム軸13が嵌挿されて回転自在に支持される支持孔22aが貫通形成されていると共に、ロッカアーム18の他端部18c側に位置する端部23にピン孔23aが貫通形成されている。
【0018】
また、該揺動カム20の下面には、基端部22側の基円面24aと該基円面24aから端部23端縁側に円弧状に延びるカム面24bとが形成されており、該基円面24aとカム面24bとが、揺動カム20の揺動位置に応じて各バルブリフター19の上面所定位置に当接するようになっている。すなわち、図8に示すバルブリフト特性からみると、図2に示すように基円面24aの所定角度範囲θ1がベースサークル区間になり、また、カム面24bの前記ベースサークル区間θ1から所定角度範囲θ2が所謂ランプ区間となり、更に、カム面24bのランプ区間θ2から所定角度範囲θ3がリフト区間になるように設定されている。
【0019】
前記リンクアーム25は、円環状の基部25aと、該基部25aの外周面所定位置に突設された突出端25bとを備え、基部25aの中央位置には、前記偏心カム15のカム本体15aの外周面に回転自在に嵌合する嵌合穴25cが形成されている一方、突出端25bには、前記ピン21が回転自在に挿通するピン孔25dが貫通形成されている。なお、前記リンクアーム25と偏心カム15とによって揺動駆動部材が構成される。
【0020】
前記リンク部材26は、所定長さの直線状に形成され、円形状の両端部26a、26bには前記ロッカアーム18の他端部18cと揺動カム20の端部23の各ピン孔18d、23aに圧入した各ピン28、29の端部が回転自在に挿通するピン挿通孔26c、26dが貫通形成されている。なお、各ピン21、28、29の一端部には、リンクアーム25やリンク部材26の軸方向の移動を規制するスナップリング30、31、32が設けられている。
【0021】
前記制御軸16は、図10に示すように、一端部に設けられたDCサーボモータ等のアクチュエータ201によって所定回転角度範囲内で回転駆動されるようになっており、前記制御軸16の作動角を前記アクチュエータ201で変化させることで、吸気バルブ105、105のバルブリフト量及びバルブ作動角が連続的に変化する(図9参照)。すなわち、図10において、アクチュエータ(DCサーボモータ)201の回転は、伝達部材202を介してネジ切り加工が施された軸103に伝達され、該軸203が通されたナット204の軸方向位置が変化する。そして、制御軸16の先端の取り付けられ、その一端が前記ナット204に固定された一対のステー部材205a、205bにより制御軸16が回転する。
【0022】
なお、本実施形態では、図に示すように、ナット204の位置を前記伝達部材202に近づけることでバルブリフト量を小さくし、逆に、ナット204の位置を前記伝達部材202から遠ざけることでバルブリフト量を大きくする。
また、前記制御軸16の先端には、該制御軸16の作動角(VEL作動角)VCS−ANGLを検出するポテンショメータ式の作動角センサ206(調整位置センサ)が設けられており、該作動角センサ206で検出される実際のVEL作動角VCS−ANGLが、目標VEL作動角(TGVEL)に一致するように、前記コントロールユニット(C/U)115が前記アクチュエータ(DCサーボモータ)201をフィードバック制御する。
【0023】
次に、前記コントロールユニット(C/U)115による吸入空気量制御(エンジントルクデマンド制御)について説明する。
図11は、吸入空気量制御の全体構成を示す図である。図11に示すように、前記コントロールユニット(C/U)115は、目標体積流量比演算部a(これが、本発明に係る目標吸入空気量設定手段に相当する)と、VEL目標作動角演算部b及びVTC目標回転位相演算部cと、目標スロットル開度演算部dと、を含んで構成される。以下、それぞれの演算処理について順に説明する。
【0024】
(a)前記目標体積流量比演算部aにおける演算処理
この目標体積流量比演算部aは、機関の目標トルク相当の目標体積流量比TQH0STを算出する。具体的には、アクセル開度APO及び機関回転速度Neに対応する(又は、アクセル開度APO及び機関回転速度Neに基づき設定される目標トルクが得られるような)要求空気量(機関要求空気量)Q0を算出する一方、アイドル回転速度制御(ISC)で要求されるISC要求空気量QISCを算出する。そして、前記機関要求空気量Q0に、前記ISC要求空気量QISCを加算して全要求空気量(吸入空気量)Q(=Q0+QISC)を算出し、更にこの全要求空気量Qを機関回転速度Ne、排気量(シリンダ総容積)VOL#で順次除算することにより、目標トルク相当の目標体積流量比TQH0ST(=Q/(Ne・VOL#))を算出する。
【0025】
(b)前記VEL目標作動角演算部bにおける演算処理
このVEL目標作動角演算部bは、まず、前記目標体積流量比演算部aで算出された目標体積流量比TQH0STに、バルブ上流圧補正、IVC補正及び残留ガス補正を行って可変バルブ機構VEL112で実現すべき体積流量比TQH0VELを算出する。そして、この体積流量比TQH0VELを、圧縮性流体の定常流れの式をベースに逆変換して目標バルブ開口面積TVELAAを算出し、これより目標作動角TGVEL0を求める。そして、この目標作動角TGVEL0と、可変バルブ機構(VEL)112の最大作動角VELHLMTと、を比較して最終的なVEL目標作動角TGVELを設定する。以下、詳細に説明する。
【0026】
(b−1)可変バルブ機構(VEL)112の目標作動角の設定
図12に具体的な制御ブロック図を示す。図12において、A部では、前記目標体積流量比TQH0STと最小体積流量比QH0LMTとの大きい方を選択して可変バルブ機構(VEL)112で実現すべき基本体積流量比TQH0VEL0とする。ここで、前記最小体積流量比QH0LMTは、可変バルブ機構(VEL)112で制御可能な(実現可能な)最小体積流量比、すなわち、VEL作動角VCS−ANGLが最小のときの体積流量比であり、図中のa1部に示すようなテーブルTQH0LMTを機関回転速度Neに基づいて検索することにより算出する。これにより、運転状態にかかわらず可変バルブ機構(VEL)112の目標作動角を設定することになるので、可変バルブ機構(VEL)112を主体とした吸入空気量制御が実行できることになる。
【0027】
B部では、バルブ上流圧補正を行う。具体的には、前記基本体積流量比TQH0VEL0を、b1部で設定されるバルブ上流圧補正値KMANIPで除算してTQH0VEL1とする。
かかる補正を行うのは、スロットル開度に応じて発生する負圧により吸入できる体積流量(吸気量)も変化するので、前記全要求吸気量Qを確保するためには、この変化分を考慮してバルブ作動特性(バルブ開口面積)を設定する必要があるからである。従って、前記スロットル弁103bが全開となるスロットルレス時においてはバルブ上流圧が大気圧となるので、この補正は不要となるのであるが、実際には、パージ等の負圧要求によりスロットル弁103bが絞られるので行うのである。なお、前記バルブ上流圧補正値KMANIPの設定については、後述する(図13参照)。
【0028】
C部では、IVC補正を行う。具体的には、前記バルブ上流圧補正を行った体積流量比TQH0VEL1を、吸気バルブ105の閉弁タイミング(IVC)及びバルブリフト量に応じてc1部で設定されるIVC補正値KHOSIVC(≦1)で除算してTQH0VEL2とする。
かかる補正を行うのは、吸気バルブ105の閉弁タイミングIVCが進角することで有効シリンダ容積が減少して吸気量も変化するので、前記全要求吸気量Qを確保するためには、この減少分(=IVC時のVcyl/BDC時のVcyl)を考慮してバルブ作動特性を設定する必要があるからである。また、バルブリフト量が極めて低い領域とそれ以外の領域とでは「バルブリフト量−吸気量特性」が異なるため、前記全要求吸気量Qを確保するためにはこれを考慮して(すなわち、異なる演算式を用いて)バルブ作動特性を設定する必要もあるからである。なお、前記IVC補正値KHOSIVCの設定については後述する(図14参照)。
【0029】
D部では、残留ガス補正を行う。具体的には、前記バルブ上流圧補正及びIVC補正を行った体積流量比TQH0VEL2を、残留ガス量に応じてd1部で設定された残留ガス補正値KRESで除算してTQH0VELとする。ここで算出されたTQH0VELが、可変バルブ機構(VEL)112で実現すべき体積流量比である(以下、これをVEL実現体積流量比という)。
【0030】
かかる補正を行うのは、残留ガス量が多くなれば、同じ有効シリンダ容積であっても吸気量が減少してしまうので、前記全要求吸気量Qを確保するためにはこれを考慮してバルブ作動特性を設定する必要があるからである。なお、前記残留ガス補正値KRESの設定については後述する(図15参照)。
E部では、バルブ開口面積Av相当の状態量VAACDNV(=Av・Cd/N/VOL#=バルブ開口面積・損失係数/回転速度/排気量)を算出する。具体的には、前記VEL実現体積流量比TQH0VELに基づいて、図に示すようなテーブルTVAACDMVを検索することにより行う。なお、かかるテーブルTVAACDMVは、以下のようにして作成する。
【0031】
まず、吸気バルブ105を通過する空気流量(すなわち、シリンダ吸入空気量)Qcは、圧縮性流体の一次元定常流れの式より次式(1)、(2)のように表すことができる。
【0032】
【数1】
Figure 0004162437
【0033】
R:気体定数(=287)[J/(Kg・K)]
γ:比熱比(=1.4)、 Cd:吸気バルブ流量損失係数
Av:吸気バルブ開口面積[m2
P0:吸気バルブ上流圧(例えば、吸気マニホールド圧Pm)[Pa]
Pc:吸気バルブ下流圧(すなわち、シリンダ内圧)[Pa]
T0:吸気バルブ上流温度(例えば、吸気マニホールド温度Tm)[K]
前記VEL実現体積流量比TQH0VELは、吸気バルブ105を通過させる空気量を機関(エンジン)回転速度Ne、排気量VOL#で除算したものであるから、同様にして次式(3)、(4)のように表すことができる
【0034】
【数2】
Figure 0004162437
【0035】
従って、VEL実現体積流量比TQH0VELは、非チョーク時においては、上記式(3)よりCd・Av/(Ne・VOL#)とバルブ前後圧比(Pc/P0)とに応じた値となり、チョーク時においては、上記式(4)よりCd・Av/(Ne・VOL#)に比例した値となるので、シミュレーションや実験等によりTQH0VELとCd・Av/(Ne・VOL#)との相関をあらかじめ求めてテーブルTVAACDMV作成する。
【0036】
そして、E部において算出した状態量VAACDNVに、F部において機関回転速度Neを、G部において排気量VOL#をそれぞれ乗算し、流量特性TVELAA0(=Av・Cd)を算出する。なお、これが(基本的に)吸気バルブに要求される開口面積相当値(以下、要求バルブ開口面積という)である。
H部では、バルブ開口面積回転補正を行う。具体的には、算出した要求バルブ開口面積TVELAA0を、VEL開口面積回転補正値KHOSNEで除算してTVELAAを算出する。
【0037】
かかる補正を行うのは、可変バルブ機構(VEL)112の特性上、機関回転速度Neが一定値以上の上昇すると慣性力も増加し、同一のVEL作動角であってもバルブリフト量(すなわち、バルブ開口面積)が増えてしまうため、その分を考慮してバルブ開口面積を正確に算出するためである。なお、前記VEL開口面積回転補正値KHOSNEは、機関回転速度Neに基づいて、図中h1部に示すようなテーブルTKHOSNEを検索して算出する。そして、ここで算出したTVELAAが、吸気バルブ105の目標バルブ開口面積相当値(以下、目標バルブ開口面積という)である。
【0038】
次に、I部では、図に示すような変換テーブルTTGVEL0(バルブ開口面積―バルブ作動角変換テーブル)を用いて、前記目標バルブ開口面積TVELAAをVEL作動角TGVEL0に変換する。すなわち、バルブの開口面積からVEL作動角は一義的に求めることができるので、前記変換テーブルTTGVEL0をあらかじめ設定しておくことで、バルブ開口面積をVEL作動角に容易に変換できる。なお、前記テーブルTTGVEL0には、バルブ損失係数Cd分も含めてある。
【0039】
J部では、変換したVEL作動角TGVEL0と、可変バルブ機構(VEL)112で吸入空気量制御が可能なVEL作動角の上限値、すなわち、最大VEL作動角VELHLMTと、を比較し、目標VEL作動角TGVELを設定する。具体的には、図に示すように、TGVEL0≧VELHLMTであれば、VELHLMTを目標VEL作動角TGVELとして設定し、TGVEL0<VELHLMTであれば、TGVEL0を目標VEL作動角TGVELとして設定する。なお、前記最大VEL作動角VELHLMTは、機関回転速度Neに基づいて、あらかじめ設定した図中のj1部に示すようなテーブルTVELHLMTを検索して算出する。これにより、吸入空気量制御を可能な限り実行しつつ、体積効率を最大限確保することができる。
【0040】
そして、コントロールユニットC/U115は、実際のVEL作動角VCS−ANGLが前記目標VEL作動角TGVELとなるように、前記可変バルブ機構(VEL)112を制御する。これにより、可変バルブ機構(VEL)112による吸入空気量制御が精度よく実現できる。
(b−2)バルブ上流圧補正値KMANIPの設定
図12のb1部で実行されるバルブ上流圧補正値KMANIPの設定について説明する。まず、スロットル弁103bを絞ることによりバルブ上流圧(吸気マニホールド内圧力)が変化(この変化をPm0→Pm1とする)しても、吸気バルブ105を通過する空気量を一定とするには、圧縮性流体の一次元定常流れの式より次式(5)、(6)が成立する必要がある。
【0041】
【数3】
Figure 0004162437
【0042】
Pm0:スロットル弁全開時のバルブ上流圧(吸気マニホールド圧≒大気圧)
Pm1:目標Boost時のバルブ上流圧(吸気マニホールド圧)
Pc0:スロットル弁全開時のバルブ下流圧(≒シリンダ内圧)
Pc1:目標Boost時のバルブ下流圧(≒シリンダ内圧)
Av0:スロットル弁全開時の吸気バルブ開口面積
1:目標Boost時の吸気バルブ開口面積
従って、バルブ上流圧が大気圧(Pm0)のときのバルブ開口面積A0に対するバルブ上流圧補正値KMANIPは、次式(7)、(8)のようになればよい。
【0043】
【数4】
Figure 0004162437
【0044】
すなわち、バルブ上流圧補正値KMANIPは、チョーク時においては「目標Boost(マニホールド圧)/大気圧」により一義的に決まる。また、非チョーク時においても(Pc0/Pm0)≒(Pc1/Pm1)になると考えられるため「目標Boost/大気圧」が支配的となる。従って、いずれの場合においても、バルブ上流圧補正値KMANIPを「目標Boost/大気圧」として設定できることになる。
【0045】
そこで、本実施形態においては、図13に示すように、バルブ上流圧補正値KMANIPとして「目標Boost(目標マニホールド圧)/大気圧」を1点定数(例えば、88KPa/101.3KPa)で設定し、これを図12のB部に出力するようにした。但し、前記目標体積流量TQH0STが前記最小体積流量比QH0LMT以下の場合、すなわち、図12のA部において最小体積流量比QH0LMTが選択された場合は、バルブ上流圧の如何にかかわらず最終的に最小体積流量比QH0LMT相当のバルブ作動角が得られるように、バルブ上流圧補正値KMANIPとして1.0を図12のB部に出力する。
【0046】
(b−3)IVC補正値KHOSIVCの設定
図12のc1部において実行されるIVC補正値KHOSIVCの設定について説明する。本実施形態におけるIVC補正値KHOSIVCの設定は、まず、吸気バルブ105のバルブタイミング(閉弁タイミングIVC)に基づきバルブタイミング補正値HIVC(≦1)を算出する一方、吸気バルブ105のバルブリフト量に基づきバルブリフト量補正値HLIFT(≧1)を算出し、前記バルブタイミング補正値HIVCにバルブリフト量補正値HLIFTを乗算することにより行う。以下、図14の制御ブロック図に従って説明する。
【0047】
図14において、c10部では、前記可変バルブ機構(VEL)112の作動角VCS−ANGLに基づいて、あらかじめ設定したテーブルTV0IVCを検索して、前記可変バルブタイミング機構(VTC)114が動作していないときの(すなわち、VTC最遅角時の)吸気バルブ105の閉弁タイミングV0IVC(IVC角度)を算出する。
【0048】
c11部では、算出したV0IVCから吸気側カム軸113の回転位相(すなわち、可変バルブタイミング(VTC)114の作動角)VTCNOW1を減算することで、吸気バルブ105の実際の閉弁タイミングREALIVC(実IVC角度)を算出する。
c12部では、算出した実際の閉弁タイミングREALIVCに基づいて、図に示すようなテーブルTHIVCを検索して吸気バルブ105の閉弁タイミングに応じたバルブタイミング補正値HIVC(≦1)を算出する。なお、テーブルTHIVCに示すように、バルブタイミング補正値HIVCは、閉弁タイミングIVCが進角側にあるほど小さく設定され、前記基本体積流量比TQH0VEL0は増大補正されることになる。
【0049】
一方、c13部では、前記可変バルブ機構(VEL)112の作動角VCS−ANGLに基づいて、図に示すようなテーブルTHLFT検索して吸気バルブ105のバルブリフト量に応じたバルブリフト量補正値HLIFT(≧1)を算出する。なお、テーブルTHLIFTに示すように、バルブリフト量補正値HLIFTは、バルブリフト量が所定量を下回る領域においてバルブリフト量が低いほど大きく設定され、前記基本体積流量比TQH0VEL0は減少補正されることになる。
【0050】
そして、c14部において、前記バルブタイミング補正値HIVCにバルブリフト量補正値HLIFTを乗算してIVC補正値KHOSIVCを算出して図12のC部に出力する。
なお、前記バルブタイミング補正値HIVCには、上記した静的補正(前記シリンダ容積の減少分の補正)に加えて、機関回転中においては有効シリンダ容積Vcyl相当を吸気できないこと(すなわち、バルブリフト量によって有効シリンダ容積Vcylの0〜100%の間で可変となること)を考慮した動的補正やバルブオーバーラップ分の補正(吸気バルブ105の開弁タイミングIVOに応じた補正)を含めるようにしてもよい。また、本実施形態では、テーブル作成が複雑化するのを回避するため、バルブタイミング補正値HIVCとバルブリフト量補正値HLIFTとを別々のテーブルにより算出するようにしているが、これらを合成した1つのテーブルにより算出するようにしてもよい。
【0051】
(b−4)残留ガス補正値KRESの設定
図12のd1部において実行される残留ガス補正値KRESの設定について説明する。本実施形態における残留ガス補正値KRESの設定は、バルブオーバーラップ時の吹き返し量Wmと筒内残留ガス量Wcylとを算出し、これらを合算して全残留ガス量Wとする。そして、残留ガス率RES(=W/(Qa+W))を算出し、この残留ガス率RESに基づいてテーブルを検索することにより行う。以下、図15の制御ブロック図に従って説明する。
【0052】
図15において、d10部では、吸気バルブ105の開弁タイミングIVOと可変バルブ機構(VEL)112の作動角VCS−ANGL(バルブリフト量)とに基づいて、あらかじめ設定したマップを参照してバルブオーバーラップ時のバルブ開口面積AWmを算出する。
d11部では、算出したバルブ開口面積AWmに基づいて、あらかじめ設定したテーブルTWmを検索してバルブオーバーラップ時の基本吹き返し量Wm0を算出する。なお、この基本吹き返し量Wm0は、所定の基準状態(例えばNe=1200rpm、Pm=13.3KPa)におけるバルブ開口面積AWmに応じた吹き返し量としてあらかじめ求めたものである。
【0053】
d12では、前記基本吹き返し量Wm0に対して吸気圧補正を行う。具体的には、前記基本吹き返し量Wm0に吸気バルブ上流圧(マニホールド圧:Boost)Pmに応じた吸気圧補正値KPMPEを乗算してWm1を算出する。かかる補正を行うには、マニホールド圧Pmによって吹き返しの影響度が異なるからである。なお、前記吸気圧補正値KPMPEは、図中d21部に示すように、マニホールド圧Pmに基づいてあらかじめ設定したテーブルTKPMPEを検索して算出する。
【0054】
d13部では、前記基本吹き返し量Wm1に回転速度補正を行う。具体的には、前記吸気圧補正を行った基本吹き返し量Wm1に、図中d22部において機関回転速度Neに基づいて算出した回転速度補正値KHOSNEMを乗算して吹き返し量Wmを算出する。かかる補正を行うのは、前記基準状態において同一のバルブリフト量であっても、機関回転速度Neによって吹き返しの影響度が異なるからである。なお、図16に示すように、本実施形態では、機関回転速度Neが高いほど吹き返し量Wmが少なくなることが実験により確認されているので、この結果をもとに前記回転速度補正値KHOSNEMを設定してある。
【0055】
一方、d14部では、バルブオーバーラップがない状態における作動ガス量RQH0VEL1(これが、本発明に係る実吸入空気量に相当する。以下、実機関基本体積流量比という)に基づいて、あらかじめ設定したテーブルTWtdcを検索して、前記基準状態において排気バルブ107の閉弁タイミングEVCを基準時(例えば、最進角時)としたときの残留ガス量Wtdcを算出する。なお、前記実機関基本体積流量比RQH0VEL1の算出については後述する(図22のq37部参照)。
【0056】
d15部では、排気バルブ107の実際の閉弁タイミングEVCに基づいてテーブルTWecvを検索することにより、残留ガス量変動分(増量分)Wevcを算出する。これは、排気バルブの107の閉弁タイミングEVCにおけるピストン位置で定まる有効シリンダ容積の変化(これに伴う残留ガス量の変化)を考慮するためである。
【0057】
d16部では、前記排気バルブ107の閉弁タイミングEVCを基準時としたときの残留ガス量Wtdcに、前記残留ガス変動分Wevcを加算してWtdc0とする。
d17部では、前記Wtdc0に回転速度補正を行って基本残留ガス量Wcylを算出する。なお、前記回転速度補正は、例えば、機関回転速度Neに基づいて図中d23部に示すテーブルTKHOSNEEを検索して算出した回転速度補正値KHOSNEEを前記Wtdc0に乗算することにより行う。かかる補正を行うのは、前記吹き返し量Wmと同様に、基本残留ガス量Wcylも機関回転速度Neの影響を受けるからである。また、本実施形態においては、図17に示すように、機関回転速度Neが高いほど基本残留ガス量Wcylが少なくなることが実験により確認されているので、この結果をもとに前記回転速度補正値KHOSNEMを設定してある。
【0058】
d18部では、前記吹き返し量Wmと前記基本残留ガス量Wcylとを加算して全残留ガス量Wを算出する。
このように、全残留ガス量Wを推定(算出)するに際し、前記吹き返し量Wmにおいては吸気バルブ105の開弁タイミングIVO及びバルブリフト量(VCS−ANGL)を考慮することでバルブ開口面積AWmによって変動する吹き返し量を精度よく算出でき、基本残留ガス量Wcylにおいては排気バルブ107の閉弁タイミングEVCを考慮することで有効シリンダ容積の変化に伴って変動する基本残留ガス量を精度よく算出できるので、これらを加算した機関の全残留ガス量Wも精度よく推定(算出)できることになる。
【0059】
d19部では、全残留ガス量Wと吸入空気量(新気量)Qaとに基づいて、残留ガス率RES(=W/(W+Qa))を算出する。
そして、d20部では、算出した残留ガス率RESに基づいて、あらかじめ設定したテーブルTKRESを検索して残留ガス補正値KRES(≦1)を設定し、図12のD部に出力する。
【0060】
なお、テーブルTKRESに示すように、残留ガス補正値KRESは、残留ガス率RES大きいほど小さく設定され、前記基本体積流量比TQHVEL0(TQH0VEL1)は増大補正されることになる。
(c)VTC目標回転位相演算部cにおける演算処理
VTC目標回転位相演算部cは、NOx低減量がバルブオーバーラップ(O/L)によって決定されるため、あらかじめ運転領域毎の要求NOx低減量に基づき目標オーバーラップ量(O/L量)を確保するための吸気バルブ105の開弁タイミング(IVO)及び排気バルブ107の閉弁タイミング(EVC)を割り付けたマップを作成しておく(K部に示すIVOマップ及びEVCマップ)。
【0061】
そして、かかるマップを参照し、前記目標VEL作動角TGVELを考慮しつつ吸気バルブ105の目標回転位相(進角値又は遅角値)TGVTC1を設定すると共に、排気バルブ107の目標回転位相(進角値又は遅角値)TGVTC2を設定する。以下、図18を参照して詳細に説明する。
図18において、K部では、前記目標体積流量比TQ0HSTと機関回転速度Neに基づいて、あらかじめ設定したIVOマップ及びEVCマップを参照して吸気バルブ105の目標開弁タイミングTGIVOを算出すると共に、排気バルブ107の目標閉弁タイミングTGEVCを算出して目標回転位相TGVTC2を設定する。
【0062】
L部では、前記VEL目標作動角TGVEL(図12参照)に基づいて、あらかじめ設定したテーブルTV0IVOを検索し、前記可変バルブ機構(VEL)112が目標VEL作動角TGVELに制御された場合におけるVTC最遅角時の吸気バルブ105の開弁タイミングV0IVOを算出する。
M部では、前記目標開弁タイミングTGIVOからVTC最遅角時の開弁タイミングV0IVOを減算することで、可変バルブ機構VEL112が目標VEL作動角TGVELに制御された場合を考慮した吸気バルブ105の目標回転位相TGVTC1を算出する。
【0063】
そして、コントロールユニットC/U115は、吸気バルブ105及び排気バルブ107の実際の回転位相(VTCNOW1、2)が、それぞれ前記目標回転位相TGVTC1又はTGVTC2となるように、吸気側及び排気側それぞれの可変バルブタイミング機構(VTC)114を制御する。これにより、吸入空気量制御とNOxの低減とを精度よく両立させることができる。
【0064】
(d)目標スロットル開度演算部dにおける演算処理
目標スロットル開度演算部dは、吸気バルブ105が基準のバルブ作動特性(本実施形態では、前記可変バルブ機構(VEL)112が作動していないときとする。以下、Std.バルブ作動特性という)のときに要求されるスロットル弁103bの開口面積(以下、これをスロットル要求開口面積という)TVOAA0を算出し、これを実際の(制御された)吸気バルブのバルブ作動特性変化に応じて補正して目標スロットル開口面積TVOAAを算出する。そして、該目標スロットル開口面積TVOAAに基づいて目標スロットル開度TDTVOを設定する。
【0065】
(d−1)目標スロットル開度TDTVOの設定
図19に制御ブロック図を示す。図19において、N部では、Std.バルブ作動特性時に要求されるスロットル弁の開口面積Atに相当する状態量TADNV0を算出する。具体的には、前記目標体積流量比TQH0STに基づいて、あらかじめ設定した変換テーブルTTADNV0を検索することによりTADNV0を算出する。なお、前記状態量TADNV0は、スロットル弁開口面積をAt、機関回転速度をNe、排気量(シリンダ容積)をVOL#としたときにAt/(Ne・VOL#)で表されるものである。
【0066】
そして、算出したTADNV0に、O部において機関回転速度Neを、P部において排気量VOL#をそれぞれ乗算し、Std.バルブ作動特性時におけるスロットル要求開口面積TVOAA0を算出する。
Q部では、算出したスロットル要求開口面積TVOAA0に、吸気バルブ105の作動特性の変化に応じた補正を行う。具体的には、前記スロットル要求開口面積TVOAAに、q1部で算出される吸気バルブ開度補正値KAVELを乗算して目標スロットル開口面積TVOAAを算出する。なお、前記吸気バルブ開度補正値KAVELの算出については後述する(図20参照)。
【0067】
R部では、算出した目標スロットル開口面積TVOAAに基づいて、あらかじめ設定した変換テーブルTTVOAAを検索して目標スロットル開度TDTVOを算出する。
そして、コントロールユニット(C/U)115は、実際のスロットル弁103bの開度が、前記目標スロットル開度TDTVOに収束するように前記電子制御スロットル104を制御することになる。これにより、可変バルブ機構(VEL)112による吸入空気量制御を主体としつつ、スロットル弁103bと協調させた制御が精度よく実行できる。
【0068】
(d−2)吸気バルブ開度補正値KAVELの算出
図19中のq1部で算出される吸気バルブ開度補正値KAVELの設定について説明する。まず、スロットル弁103bを通過する空気流量Qthは、圧縮性流体の一次元定常流れの式より、次式(9)、(10)のように表すことができる。
【0069】
【数5】
Figure 0004162437
【0070】
Pa:大気圧(Pa)、 Pm:マニホールド圧(Pa)、
Ta:外気温度(K)、 At:スロットル開口面積(m2)
吸気バルブ105の作動特性が変化しても(状態0→状態1)空気流量Qthを一定にするためには、次式(11)が成立する必要がある。
【0071】
【数6】
Figure 0004162437
【0072】
Pm0:Std.バルブ作動特性時の吸気マニホールド圧
Pm1:可変バルブ機構(VEL)作動時の吸気マニホールド圧
At0:Std.バルブ作動特性時のスロットル弁開口面積
At1:可変バルブ機構(VEL)作動時のスロットル開口面積
従って、吸気バルブ開度補正値KAVELは、次式(12)のようになる。
【0073】
【数7】
Figure 0004162437
【0074】
そこで、本実施形態においては、図20のq10部において、Std.バルブ作動特性時の圧力比(Pm0/Pa)を、目標体積流量比TQH0STと機関回転速度Neに基づいて、あらかじめ全性能的に割り付けられたマップを参照して求める。
次に、q11部では、前記Std.バルブ作動特性時の圧力比(Pm0/Pa)に基づいて、あらかじめ設定したテーブルTKPA0を検索して係数KPA0を算出する。このテーブルTKPA0は、次式(13)をあらかじめ算出して設定したものであり、係数KPA0は式(12)の分子に相当するものである。
【0075】
【数8】
Figure 0004162437
【0076】
一方、q12部においては、可変バルブ機構(VEL)112作動時の圧力比(Pm1/Pa)に基づいて、あらかじめ設定したテーブルTKPA1を検索してKPA1を算出する。このテーブルTKPA1は、次式(14)をあらかじめ算出して設定したものであり、係数KPA1は式(12)の分母の値に相当するものである。
【0077】
【数9】
Figure 0004162437
【0078】
なお、可変バルブ機構(VEL)112作動時の圧力比(Pm1/Pa)の算出については後述する(図21参照)。
そして、q13部において、前記係数KAP0を係数KAP1で除算することで吸気バルブ開度補正値KAVELを算出し、図19のQ部に出力する。
(d−3)VEL作動時の圧力比(Pm1/Pa)の算出
図20のq12部で用いるVEL作動時の圧力比(Pm1/Pa)の算出は、以下のようにして行う。
【0079】
シリンダ内に吸入される空気量(実吸入空気量)Qacylは、新気割合をηとすると次式(15)で表すことができる。
【0080】
【数10】
Figure 0004162437
【0081】
従って、圧力比(Pm1/Pa)は以下のようになる。
【0082】
【数11】
Figure 0004162437
【0083】
但し、「TP」は、前記シリンダに吸入される空気量(実吸入空気量)Qacylであり、「TP100」は、スロットル弁103bが全開時にシリンダに吸入される空気量であって、TP100=(VOL・Pa)/(R・Ta)で算出されるものである。また、「VOL」は、吸気バルブ105の各バルブ作動特性における有効シリンダ容積である。
【0084】
従って、前記TP、TP100及び新気割合ηを求めることで、吸気マニホールド圧力Pmを検出することなく、VEL作動時の圧力比(Pm1/Pa)を算出できる。
そこで、本実施形態では、図21のq20部において、スロットル弁103b全開時の吸気バルブ105の各バルブ作動特性における吸気バルブ105通過体積流量比(以下、全開時体積流量比という)WQH0VEL、変換定数TPGAIN#を乗算することでTP100を算出する。なお、前記全開時体積流量比WQH0VELの算出については後述する(図22参照)。
【0085】
また、q21部において、新気割合ηを実際の各バルブ作動特性における吸気バルブ105通過体積流量比(以下、実機関体積流量比という)RQH0VELと機関回転速度Neに基づいて、あらかじめ全性能的に割り付けられたマップを参照して算出する。なお、前記実機関体積流量比RQH0VELの算出については後述する(図22参照)。但し、これに限られるのもではなく、例えば、運転状態に基づいて新気割合ηを推定するようにしてもよい。
【0086】
そして、q22部において、実吸入空気量「TP」に前記新気割合ηを乗算して「TP100・η」を算出し、更に、q23部において「TP/(TP100.η)」を算出して(これが、VEL作動時の圧力比(Pm1/Pa)である)、前記図20のq12部に出力する。但し、チョーク時は、前記バルブ上流圧補正値KMANIP(すなわち、定数)を出力すればよい(式(7)参照)。
【0087】
(d−4)全開時体積流量比WQH0VEL及び実機関体積流量比RQH0VELの算出
かかる算出は、可変バルブ機構(VEL)112の作動角VCS−ANGLに基づいて吸気バルブ105の開口面積を求め、これを体積流量比に変換することにより行う。図22に制御ブロック図を示す。
【0088】
図22において、q30部では、可変バルブ機構(VEL)112の実作動角VCS−ANGLに基づいて、あらかじめ設定したテーブルTAAVEL0を検索して吸気バルブ105の開口面積AAVEL0を算出する。
q31部では、図12のH部と同様に、機関回転速度Neに応じてVEL開口面積回転補正を行いAAVELとする。
【0089】
そして、算出したAAVELを、q32部、q33部においてそれぞれ機関回転速度Ne、排気量(シリンダ容積)VOL#で除算して、A/N/V特性とする。
q34部では、あらかじめ設定した変換テーブルTWQH0VEL0を検索して、A/N/V特性を全開時基本体積流量比WQH0VEL0へと変換する。
【0090】
そして、q35部、36部において、この全開時基本体積流量比WQH0VEL0に対して、図12のC部、D部と同様にIVC補正、残留ガス補正を行い、全開時通過体積流量比WQH0VELとし、図21のq20部へ出力する。
一方、q36部では、q34部で変換した全開時基本体積流量比WQH0VEL0に対して、図12にB部と同様に、バルブ上流圧補正を行ってRQH0VEL0とし、更にq37部においてIVC補正を行い、実機関基本体積流量比RQH0VEL1を算出する(これが、図15において、基本残留ガス量Wcylの算出に用いられる実吸入空気量に相当するものである)。
【0091】
そして、q38部において、更に残留ガス補正を行って、実機関体積流量比RQH0VELを算出し、図21のq21部へ出力する。
以上説明したように、本実施形態においては、可変バルブ機構(VEL)112と前記電子制御スロットル104とを協調させた制御を行うので、可変バルブ機構(VEL)112による吸入空気量制御(トルク制御)を可能にしつつ、可変バルブ機構(VEL)のみでは対応できない負圧要求に対しては、電子制御スロットル104を制御し、運転状態に応じて最適な制御を実現できる。
【0092】
また、吸気バルブ105及び排気バルブ107のバルブ作動特性を制御してNOxと低減を図ると共に、機関の残留ガス量を考慮して吸気バルブ105の目標バルブ作動特性を設定するので、可変バルブ機構(VEL)112による吸入空気量制御(トルク制御)を精度よく実現できる。
ここで、本実施形態の特徴として、機関の残留ガス量の推定に際し、バルブオーバーラップ時の吸気バルブ105の開弁タイミングIVO及びバルブリフト量VCS−ANGLや排気バルブ107の閉弁タイミングEVCについても考慮するので、吸気バルブ及び排気バルブのバルブ作動特性を可変する可変動弁機構を備えた内燃機関においても、残留ガス量を精度よく推定できる。
【0093】
また、吸気バルブ105及び排気バルブ107のバルブ作動特性を制御してNOxと低減を図ると共に、機関の残留ガス量を考慮して吸気バルブ105の目標バルブ作動特性を設定するので、全要求吸気量Qに見合った新気量を確保するための吸気バルブ105のバルブ作動特性を精度よく設定でき、排気エミッションの低減と、可変バルブ機構(VEL)112による吸入空気量制御と、を両立させることができる。
【0094】
更に、上記実施形態から把握し得る請求項以外の技術的思想について、以下にその効果と共に記載する。
(イ)請求項1又は2記載の内燃機関の残留ガス量推定方法において、前記実吸入空気量は、吸気バルブのバルブ作動特性に基づいて算出されることを特徴とする。
【0095】
このようにすれば、実際の筒内吸入空気量に基づいて基本残留ガス量を算出できることになるので、エアフローメータの検出値等を用いた場合に生じる応答遅れを回避して、残留ガス量の推定精度を向上できる。
(ロ)請求項2記載の内燃機関の残留ガス量推定方法において、前記吹き返し量は、吸気圧又は機関回転速度の少なくとも一方に応じて補正されることを特徴とする。
【0096】
このようにすれば、所定の基準状態における吹き返し量を基本吹き返し量として1の演算式によって算出すると共に、この基本吹き返し量に対して吸気圧又は機関回転速度に応じて設定される補正値によって補正することで演算処理を容易なものにしつつ、吸気圧、機関回転速度の影響を考慮して正確な吹き返し量(副返し分の残留ガス量)を算出できる。
(ハ)請求項3に記載の可変動弁機構の制御装置において、前記基本演算式には、吸気バルブの閉弁タイミングに応じた補正又は吸気バルブのバルブリフト量に応じた補正の少なくとも一方が含まれることを特徴とする。
【0097】
このようにすれば、吸気バルブの閉弁タイミングの変化による有効シリンダ容積の変動や低バルブリフト量領域において吸気量が制限される状態をも考慮しつつ全要求吸入空気量に見合った新気量を確保するための吸気バルブの目標バルブ作動特性を、更に精度よく設定することができる。これにより、可変動弁機構による吸入空気量制御をより高精度に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における機関の構成図。
【図2】本発明の実施形態における可変バルブ機構VELの断面図(図3のA−A断面図)。
【図3】上記可変バルブ機構VELの側面図。
【図4】上記可変バルブ機構VELの平面図。
【図5】上記可変バルブ機構VELに使用される偏心カムを示す斜視図。
【図6】上記可変バルブ機構VELの低リフト時の作用を示す断面図(図3のB−B断面図)。
【図7】上記可変バルブ機構VELの高リフト時の作用を示す断面図(図3のB−B断面図)。
【図8】上記可変バルブ機構VELにおける揺動カムの基端面とカム面に対応したバルブリフト特性図。
【図9】上記可変バルブ機構VELのバルブタイミングとバルブリフトの特性図。
【図10】上記可変バルブ機構VELにおける制御軸の回転駆動機構を示す斜視図。
【図11】本実施形態における吸入空気量制御を示す全体ブロック図。
【図12】可変バルブ機構VELの目標作動角演算を示すブロック図。
【図13】バルブ上流圧補正値KMANIPの設定を示す図。
【図14】IVC補正値KHOSIVCの設定を示すブロック図。
【図15】残留ガス補正値KRESの設定(残留ガス率、残留ガス量の推定)を示すブロック図。
【図16】機関回転速度Neと吹き返し量Wmとの関係を示す図。
【図17】機関回転速度Neと基本残留ガス量Wcylとの関係を示す図。
【図18】可変バルブタイミング機構VTCの目標作動角演算を示すブロック図。
【図19】目標スロットル開度の設定演算を示すブロック図。
【図20】吸気バルブ開度補正値KAVELの算出を示すブロック図。
【図21】VEL作動時の圧力比(Pm1/Pa)算出を示すブロック図。
【図22】全開時体積流量比WQH0VEL及び実機関体積流量比RQH0VELの算出を示すブロック図。
【符号の説明】
101…内燃機関、105…吸気バルブ、112…可変動弁機構としての可変バルブ機構、114…可変動弁機構としての可変バルブタイミング機構、115…目標吸入空気量設定手段、残留ガス量推定手段、目標バルブ作動特性設定手段及び可変動弁機構制御手段としてのコントロールユニット(C/U)

Claims (3)

  1. 機関の吸気バルブ及び排気バルブのバルブ作動特性を可変する可変動弁機構を備えた内燃機関において、
    機関の実吸入空気量と、バルブオーバーラップ時の前記吸気バルブのバルブリフト量及び開弁タイミングと、前記排気バルブの閉弁タイミングと、に基づいて機関の残留ガス量を推定することを特徴とする内燃機関の残留ガス量推定方法。
  2. 前記可変動弁機構は、前記吸気バルブのバルブリフト量及びバルブ作動角を可変する可変バルブ機構と、クランク軸に対する吸気カム軸の回転位相を変化させることで前記吸気バルブの開閉タイミングを可変する第1可変バルブタイミング機構と、前記クランク軸に対する排気カム軸の回転位相を変化させることで前記排気バルブの開閉タイミングを可変する第2可変バルブタイミング機構と、を有し、
    機関の実吸入空気量に基づいて前記排気バルブの閉弁タイミング所定の基準閉弁タイミングであるときの残留ガス量を算出し、この残留ガス量を前記排気バルブの実際の閉弁タイミングに応じて補正して基本残留ガス量とする一方、
    前記バルブオーバーラップ時の前記吸気バルブのバルブリフト量及び開弁タイミングに基づいてバルブオーバーラップ時の吹き返し量ガス量を算出し、
    前記基本残留ガス量に前記吹き返しガス量を加算して前記機関の残留ガス量を推定することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の残留ガス量推定方法。
  3. 機関の吸気バルブ及び排気バルブのバルブ作動特性を可変する可変動弁機構の制御装置であって、
    前記吸気バルブのバルブリフト量及びバルブ作動角を可変する可変バルブ機構と、
    機関の運転状態に応じて目標トルク相当の目標吸入空気量を設定する目標吸入空気量設定手段と、
    機関の実吸入空気量と、バルブオーバーラップ時の前記吸気バルブのバルブリフト量及び開弁タイミングと、排気バルブの閉弁タイミングと、に基づいて機関の残留ガス量を推定する残留ガス量推定手段と、
    前記目標吸入空気量を前記残留ガス量に応じて補正し、補正後の目標吸入空気量に基づいて前記吸気バルブの目標開口面積を算出する目標開口面積算出手段と、
    前記目標開口面積に基づいて前記吸気バルブの目標バルブリフト量を算出する目標バルブリフト量算出手段と、
    前記吸気バルブのバルブリフト量が前記目標バルブリフト量なるように前記可変バルブ機構を制御する可変バルブ機構制御手段と、
    を備えることを特徴とする可変動弁機構の制御装置。
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