JP4162290B2 - 高所作業車の安全装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
本願発明は、高所作業車において作業上の安全を確保するための安全装置に関するものである。
【従来の技術】
【0003】
高所作業車は、車両上に搭載した伸縮ブーム等の昇降手段の先端部に、作業員が搭乗する作業台を取り付けて構成され、該作業台を適宜昇降移動させて所要の作業を行うようになっている。
【0004】
この場合、上記作業台上での作業が高所作業であり、作業中における作業員の安全性の確保が必要であるという観点から、例えば上記作業台の適所にフック係止部を設け、該作業台上に搭乗した作業員が装着している命綱となる補助ロープの一端に設けられたフックを上記フック係止部に係止することで作業員の作業台からの転落事故の発生を未然に防止するようにした安全装置を備えることが通例である。
【0005】
しかし、例え上記の如き安全装置が備えられていたとしても、例えば作業台に搭乗した作業員が補助ロープのフックをフック係止部に係止せずにそのまま作業台を作動させて作業を行ったのでは、上記安全装置が何ら意味を為さない。
【0006】
このため、例えば、実公平7−20159号公報に示されるように、上記フック係止部へのフックの係止の有無を検知する検知手段を備え、該検知手段により上記フック係止部に上記フックが係止されていることが検知された場合においてのみ高所作業車の作動を許容して上記作業台での作業を可能とする技術が提案されている。
【0007】
ところで、高所作業車は、安全上許容される定格荷重に応じて、上記作業台への搭乗可能な作業員数(以下、便宜上「最大搭乗員数」という)が決定されており、この「最大搭乗員数」は、「1」である場合もあるし、「2以上の複数」の場合もある。そして、この場合、上記フック係止部は、「最大搭乗員数」と同数だけ備えられている。例えば、「最大搭乗員数」が「2」である場合には、作業台の二か所にそれぞれフック係止部が備えられている。
【0008】
また、実際の作業状態を考えてみると、「最大搭乗員数」が「複数」である場合においても、常時、「最大搭乗員数」と同じ人数の作業員が搭乗するとは限らず、実際の搭乗人数は一人だけというような場合もあり得る。かかる場合にも高所作業車の作動を可能とする必要があることから、従来の安全装置においては、例え「最大搭乗員数」が「複数」であっても、搭乗した作業員のうちの一人がその補助ロープのフックを複数のフック係止部のうちのいずれかに係止することで高所作業車の作動を許容するように構成している。
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところが、このような構成とすると、例えば、複数のフック係止部のそれぞれに対応して設けられた検知手段のうちのいずれか一つが、それ自身の故障とかゴミ等の異物の存在等によって誤作動した場合には、いずれの作業員もフックを係止していないにも拘わらず「フックの係止」と誤検出し、高所作業車の作動が許容されることになる。また、例えば複数の作業員が搭乗している場合において、そのうちの一人がフックの係止を行えば、他の作業員がフックの係止をしていない状態でも高所作業車の作動が許容されることになる。即ち、これらいずれの場合においても、補助ロープのフックをフック係止部に係止していない作業員が存在するにも拘わらず高所作業車の作動が許容されるものであり、作業員の安全性の確保という点において問題がある。
【0010】
そこで本願発明は、作業台に搭乗した作業員全員の安全性の確保をより確実とする高所作業車の安全装置を提供することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。
【0012】
本願の第1の発明では、車両12上に配置した作業台移動手段10に複数の作業員が搭乗可能な作業台15を取り付け、該作業台移動手段10の作動により上記作業台15を移動させるように構成された高所作業車において、上記作業台15又は上記作業台移動手段10の適所に、作業員が装備した命綱としての補助ロープ31に備えられたフック32又はダミーフックを係脱自在に係止するためのフック係止部21,22,・・を、上記作業台15に搭乗可能な作業員数と同数だけ備える一方、上記各フック係止部21,22,・・のそれぞれに、該各フック係止部21,22,・・に上記各フック32,32,・・、又はダミーフックがそれぞれ係止されているときにこれを検出してフック係止信号を制御手段1に出力するフック検出手段4,5,・・を設けるとともに、上記制御手段1を、上記各フック検出手段4,5,・・の全てから上記フック係止信号が入力されている時にのみ上記作業台移動手段10の作動を許容し、上記各フック検出手段4,5,・・の全てから上記フック係止信号が入力されていない時には所定の警報を発し又は上記作業台移動手段10の作動を規制するように構成したことを特徴としている。
【0013】
本願の第2の発明では、上記第1の発明にかかる高所作業車の安全装置において、上記制御手段1を、該制御手段1への作動用電源の入力時点において上記各フック検出手段4,5,・・の少なくともいずれか一つからフック係止信号が入力された時には所定の警報を発し又は上記作業台移動手段10の作動を規制する如く構成したことを特徴としている。
【0014】
本願の第3の発明では、上記第1又は第2の発明にかかる高所作業車の安全装置において、上記制御手段1を、上記各フック検出手段4,5,・・のいずれもからフック係止信号が出力されていない状態を経過した後において上記各フック検出手段4,5,・・の全てからフック係止信号が入力されたときにのみ、上記作業台移動手段10の作動を許容する如く構成したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
本願発明ではかかる構成とすることにより次のような効果が得られる。
【0016】
(イ) 本願の第1の発明にかかる高所作業車の安全装置によれば、作業台15又は作業台移動手段10の適所に、該作業台15に搭乗可能な作業員数と同数だけ備えられた複数のフック係止部21,22,・・のそれぞれに、作業員の全員がそれぞれ装着した補助ロープ31,31,・・のフック32,32,・・又はダミーフックが係止され各フック検出手段4,5,・・の全てからフック係止信号が制御手段1に入力された時にのみ上記作業台移動手段10の作動が許容され、上記作業台15上での作業が可能となり、上記各フック検出手段4,5,・・の全てから上記フック係止信号が入力されていない時には所定の警報が発せられ又は上記作業台移動手段10の作動そのものが規制される。
【0017】
即ち、作業台15に搭乗した作業員のうち、補助ロープ31のフック32をフック係止部に係止していない者が存在し且つこの存在しない作業員の数だけ上記ダミーフックが係止されない限り、換言すれば、作業台15に搭乗した作業員の数が「最大搭乗員数」である場合は勿論のこと、搭乗した作業員の数が「最大搭乗員数」よりも少ないような場合においても、作業員全員の安全性が確認されない限り、警報によって上記フック32を係止するよう作業員に対して注意が喚起され、あるいは作業台移動手段10の作動が規制されることとなり、この結果、作業台15に搭乗した作業員全員の安全性確保がより確実ならしめられるものである。
【0018】
(ロ) 本願の第2の発明にかかる高所作業車の安全装置によれば、制御手段1への作動用電源の入力時点、即ち、作業員がこれからの作業に備えて意識的にその補助ロープ31のフック32あるいは上記ダミーフックを上記フック係止部21,22,・・に係止したとは考えにくい状況下において、上記フック検出手段4,5,・・の少なくともいずれか一つからフック係止信号が上記制御手段1に入力された時には、該フック係止信号の入力は、例えば上記各フック検出手段4,5,・・のうちのいずれかの故障とかゴミ等の異物の存在によりその正常な作動が阻害されている場合、あるいは前回の作業時に係止されたダミーフックが取り外されずにそのまま放置されている場合等の異常状態時であると判断されるので、この場合には上記フック検出手段4,5,・・の点検修理を喚起し、又は作業台移動手段10の作動による危険性を回避すべく、所定の警報が発せられ、又は上記作業台移動手段10の作動が規制される。これにより、上記(イ)に記載の効果に加えて、上記の如き異常状態時における作業員の安全性が確保されるものである。
【0019】
(ハ) 本願の第3の発明にかかる高所作業車の安全装置によれば、上記(イ)又は(ロ)に記載の効果に加えて次のような特有の効果が奏せられる。即ち、この発明では、上記制御手段1を、上記各フック検出手段4,5,・・のいずれもからフック係止信号が出力されていない状態を経過した後において上記各フック検出手段4,5,・・の全てからフック係止信号が入力されたときにのみ、換言すれば、上記異常状態に対する対策が採られ異常状態が解消された後において作業員により上記各第1フック係止部21,22,・・の全てに上記補助ロープ31のフック32あるいは上記ダミーフックが係止されたときにのみ、上記作業台移動手段10の作動が許容され、作業員全員の安全性の確保がより一層確実ならしめられるものである。
【発明の実施の形態】
【0020】
図1には、本願発明にかかる安全装置を備えた高所作業車Zを示している。この高所作業車Zは、車両12上に旋回自在に搭載された旋回台13に伸縮式ブーム14を起伏自在に取り付けるとともに、該ブーム14の先端部にはバケット支持部16とバケット17とでなる作業台15を取り付けて構成される。尚、この実施形態のものにおいては、上記旋回台13とブーム14とで特許請求の範囲中の「昇降手段」が構成される。
【0021】
上記旋回台13側には、後述する制御手段1と油圧ユニット2及び旋回台側送受信手段7(図5参照)とが備えられている。
【0022】
上記作業台15は、図1〜図4に示すように、作業員搭乗用のバケット17と該バケット17を上記ブーム14の先端部に連結支持するバケット支持部16とで構成される。上記バケット支持部16には、上記バケット17に搭乗した作業員によって適宜傾倒操作される操作レバー18が設けられており、該操作レバー18の操作に対応して出力される操作信号は、上記制御手段1に入力される。そして、この操作信号に対応して上記制御手段1から出力される制御信号を受けて上記油圧ユニット2が作動し、各油圧アクチュエータの動作に基づく上記作業台15の移動が実現される。
【0023】
さらに、この実施形態における上記作業台15は、「最大搭乗員数」が「2」、即ち、上記バケット17に最大二人の作業員が搭乗できるものであって、この「最大搭乗員数」に対応して、上記バケット支持部16には、次述する第1及び第2フック係止部21,22が設けられている。
【0024】
上記第1フック係止部21及び第2フック係止部22は、上記バケット支持部16の幅方向両側にそれぞれ設けられるものであって、その構造は同一とされているので、ここでは上記第1フック係止部21を例にとってこれを説明する。
【0025】
上記第1フック係止部21は、作業員が作業時に自己の腰に装着するベルトにその一端が連結された命綱となる所定長さの補助ロープ31の他端に取り付けられたフック32が着脱自在に係止されるものであって、略U字状形態をもち且つその開口端を上方に向けて上記バケット支持部16側に固定配置されたブラケット23の左右両端23a,23b間に跨がって取り付けられたロッド体で構成される。
【0026】
そして、この第1フック係止部21には、図3〜図5に示すように、上記補助ロープ31の一端に取り付けられたフック32が着脱自在に係止可能とされるが、この第1フック係止部21への上記フック32の係止状態を検知するために、この実施形態のものにおいては、次述する第1フック検出手段4が備えられている。
【0027】
上記第1フック係止部21は、この実施形態においては、これを受光器25と投光器26とからなる光電スイッチで構成している。そして、該受光器25と投光器26とを上記第1フック係止部21の軸方向に所定間隔離間させて対向させるべく、該受光器25を上記ブラケット23の一方の端部23aの外側に、上記投光器26を上記ブラケット23の他方の端部23bの内側にそれぞれ配置している。また、上記ブラケット23の一方の端部23a側には光透過用の透孔29を形成する一方、他方の端部23b側には上記投光器26と上記フック32との干渉を回避させるべく保護カバー24を設けている。
【0028】
さらに、この第1フック検出手段4を構成する上記受光器25と投光器26の上記第1フック係止部21に対する相対的な取付位置は、該第1フック係止部21に上記フック32が係止された状態において、上記投光器26から上記受光器25に照射される光を該フック32によって遮断し得る位置とされている。そして、この第1フック検出手段4は、上記投光器26から受光器25へ照射される光が上記フック32によって遮断されることで該フック32が第1フック係止部21に係止されていることを検出し、上記制御手段1に対してフック係止信号を出力するように構成されている。
【0029】
尚、上記第2フック係止部22側にも、上記第1フック検出手段4と同様に、受光器27と投光器28とで構成される第2フック検出手段5が備えられており、該第2フック検出手段5は、上記投光器28から上記受光器27側に照射される光が上記第2フック係止部22に係止された上記フック32によって遮断されることで該フック32の係止状態を検出し、上記制御手段1に対してフック係止信号を出力するようになっている。
【0030】
尚、上記フック32が取り付けられた上記補助ロープ31は、上記作業台15に搭乗する作業員個々が予め装着しあるいは携行するものであるが、この実施形態のものにおいては、上記補助ロープ31の他に、ダミーフック(図示省略)が備えられている。このダミーフックは、要するに上記各フック係止部21,22に対して係脱自在に係止可能で且つその係止状態において上記各フック検出手段4,5の照射光を遮断して該各フック検出手段4,5をして上記フック係止信号を出力させ得る構成のものであれば機能上十分であり、例えば上記フック32と同様の形状・構造のものでも良い。
【0031】
また、この実施形態においては、上述のように、上記各フック検出手段4,5を、それぞれ受光器25と投光器26、受光器27と投光器28とからなる投受光方式の光電スイッチで構成しているが、かかるものに限定されるものではなく、例えば反射式の光電スイッチとか、近接スイッチあるいはリミットスイッチ等、必要に応じて種々選択できるものである。
【0032】
一方、図5には、上記旋回台13側と作業台15側との間における信号伝達システムをブロック化して図示している。ここで、上記旋回台13側には、上述のように上記制御手段1と油圧ユニット2とが備えられるが、これに加えて信号の送受信用に旋回台側送受信手段7が備えられている。これに対して、上記作業台15側には、上述のように上記操作レバー18で構成される操作部3と上記第1フック検出手段4及び第2フック検出手段5が備えられるが、これに加えて信号送受信用の作業台側送受信手段8と警報手段6とが備えられている。そして、上記旋回台側送受信手段7と作業台側送受信手段8との間は、適宜の信号伝達手段9によって連絡されている。
【0033】
尚、上記旋回台側送受信手段7と作業台側送受信手段8及び信号伝達手段9は、送受信方式によって適宜選択されるものであって、例えば旋回台13と作業台15との間の絶縁が要求されない用途の高所作業車Zにあっては、上記旋回台13側と作業台15側との間の信号の授受を電気信号で行うことが可能であることから、上記旋回台側送受信手段7及び作業台側送受信手段8を継電器で、また上記信号伝達手段9を電線で、それぞれ構成することができる。これに対して、旋回台13と作業台15との間の絶縁が要求される用途の高所作業車Zにあっては、上記旋回台13側と作業台15側との間の信号の授受を例えば光信号で行うものとし、これに対応して、上記旋回台側送受信手段7及び作業台側送受信手段8を光トランスミッタで、また上記信号伝達手段9を光ケーブルで、それぞれ構成することができる。
【0034】
また、上記警報手段6としては、ブザー等の警報音発生機構、スピーカ等の音声警報発生機構、ディスプレイ等の画像警報発生機構、あるいはこれら各機構を組み合わせたもの等、必要に応じて種々選択できるものである。
【0035】
ところで、上記制御手段1は、上記フック検出手段4,5と共に安全装置の主体部を構成するものであって、上記各フック検出手段4,5からのフック係止信号の入力の有無によって、例えば、作業員が二人搭乗した場合においてその全員がそれぞれの補助ロープ31のフック32を上記各フック係止部21,22に確実に係止しているかどうか、作業員が一人しか搭乗していない場合においてはその作業員が自己が装着している補助ロープ31のフック32を上記各フック係止部21,22のいずれか一方に係止するとともに上記ダミーフックを上記各フック係止部21,22のいずれが他方に係止しているかどうかを判定する(即ち、作業員全員の安全性が確保された状態であるかどうかを判定する)とともに、同時に、上記各フック検出手段4,5の故障とかゴミ等の異物の存在により該各フック検出手段4,5が誤検出していないかどうか(即ち、各フック検出手段4,5の作動上の信頼性が確保されているかどうか)、あるいは上記ダミーフックが係止されたまま放置され上記各フック検出手段4,5による適正な検出が阻害されていないかどうか、等を判定する。そして、作業員全員の安全性が確保され且つ上記各フック検出手段4,5の作動上の信頼性も確保されている場合には上記操作レバー18の操作に基づく上記作業台移動手段10の作動を許容して所要の高所作業を可能とする一方、作業員全員の安全性が確保されていない場合、あるいは上記各フック検出手段4,5の作動上の信頼性が確保されていない場合には、上記警報手段6により所定の警報を発して作業員に注意を喚起し、あるいは上記操作レバー18の操作に基づく上記作業台移動手段10の作動を規制して安全性が担保されていない状態での作業の実行を未然に防止するものである。
【0036】
尚、上記作業台移動手段10の「規制」の態様としては、例えば、該作業台移動手段10の作動を禁止する態様とか、該作業台移動手段10の作動速度を低下させる態様等が考えられる。また、かかる態様を実現するための具体的な手法としては、例えば、上記操作レバー18の操作信号の出力を阻止し(作動禁止態様)あるいは該操作信号を減少補正して出力する(減速態様)手法とか、発生油圧をアンロードさせ(作動禁止態様)あるいは適度に絞る(減速態様)手法等が考えられる。
【0037】
続いて、図6に示すフローチャートに基づいて、上記制御手段1による作業上の安全性確保のための制御を具体的に説明する。
【0038】
上記高所作業車Zを使用しての高所作業を行うべく上記作業台15側に電源が投入されると(ステップS1)、先ずステップS2においては、この電源投入時点において上記各フック検出手段4,5のいずれかがフック係止信号を出力していないかどうかが判定される。
【0039】
ここで、この各フック検出手段4,5のいずれからもフック係止信号が出力されていない状態は、上記各フック係止部21,22に上記補助ロープ31のフック32あるいはダミーフックが係止されておらず、且つ上記各フック検出手段4,5も正常に作動しその信頼性が確保された正常状態であり、従ってこの場合には、ステップS3に移行してイニシャライズし、以後の高所作業に備える。
【0040】
これに対して、上記各フック検出手段4,5のいずれかがフック係止信号を出力している状態は、例えば、上記各フック係止部21,22に前回の作業時からそのまま上記補助ロープ31のフック32あるいはダミーフックが係止されたまま放置されている状態とか、上記各フック検出手段4,5そのものが故障し上記各フック係止部21,22にフック32等が係止されていないにも拘わらず係止状態を誤検出してフック係止信号を出力している状態、あるいは上記各フック検出手段4,5にゴミ等の異物が存在しこれが各フック検出手段4,5の照射光を遮断したことでフック係止信号が出力されている状態等であって、これらいずれの状態においても上記各フック検出手段4,5の検出信号に基づく安全性確保のための正常な制御が阻害される状態である。
【0041】
従って、この場合には、先ず、ステップS8において上記警報手段6から所定の警報を発して異常状態であることを作業員に報知し、作業員に上記各フック検出手段4,5のゴミかみの有無等の点検、場合によっては故障した各フック検出手段4,5の修理あるいは交換を行わしめる。また、同時に、高所作業車の作動、即ち、上記作業台移動手段10の作動を規制し、上記点検・修理作業の便に供すると共に、安全性が確保されない状態での高所作業の実行を未然に阻止する。
【0042】
さらに、ステップS9においては、上記各フック検出手段4,5のいずれからもフック係止信号が出力されていないかどうか(即ち、上記点検・修理等が完了したかどうか)を判定し、フック係止信号が未だ出力されている場合にはこの出力が無くなるまで待機し、該フック係止信号の出力が無くなった時点で、ステップS3に移行してイニシャライズし、以後の高所作業に備える。
【0043】
ステップS3におけるイニシャライズの終了後、実際的な安全制御に移行する。即ち、先ず、ステップS4において、上記各フック検出手段4,5の全てからフック係止信号が出力されているかどうかが判定される。
【0044】
ここで、上記各フック検出手段4,5の全てからフック係止信号が出力されていると判定された場合は、例えば作業台15に作業員が二人搭乗し、これら二人の作業員のそれぞれが自己が装着している補助ロープ31のフック32を、それぞれ上記各フック係止部21,22に係止し、これにより上記各フック検出手段4,5からそれぞれフック係止信号が出力されている状態、あるいは作業台15に作業員が一人搭乗し、この作業員が自己が装着している補助ロープ31のフック32を上記各フック係止部21,22のいずれか一方に係止するとともに、上記ダミーフックを上記各フック係止部21,22のいずれか他方に係止し、これにより上記各フック検出手段4,5からそれぞれフック係止信号が出力されている状態であり、これらいずれの状態においても上記作業台15に搭乗した作業員全員の安全性が確保された状態である。従って、この場合には、上記操作レバー18の操作に基づく上記高所作業車Zの作動を許容して所要の高所作業を可能とする(ステップS5)。
【0045】
これに対して、上記各フック検出手段4,5のいずれか一方、あるいは双方からフック係止信号が出力されていないと判定された場合であるが、この状態は、例えば、作業台15に作業員が二人搭乗したものの、これら二人の作業員の双方、あるいはいずれか一人が、自己が装着している補助ロープ31のフック32を上記各フック係止部21,22に係止するのを怠っている状態か、作業台15に作業員が一人搭乗し、この作業員が自己が装着している補助ロープ31のフック32を上記各フック係止部21,22のいずれか一方に係止したものの、いずれか他方に上記ダミーフックを係止するのを怠っている状態、あるいは作業員が自己が装着した補助ロープ31のフック32及びダミーフックの双方を上記各フック係止部21,22に係止するのを怠っている状態であり、これらいずれの状態においても、作業員全員の安全性の確保と上記各フック検出手段4,5の信頼性の確保とを両立させることができない状態である。
【0046】
従って、この場合には、上記警報手段6により所定の警報を発して作業員に補助ロープ31のフック32あるいは上記ダミーフックの係止を促すとともに、安全性の確保の観点から高所作業車Zの作動を規制する(ステップS7)。そして、この警報の発生及び高所作業車Zの作動規制は、上記各フック検出手段4,5の全てからフック係止信号が出力されるまで(即ち、作業員全員の安全性の確保が確認されるまで)継続され、該各フック検出手段4,5の全てからフック係止信号が出力された時点でステップS5に移行し、高所作業車Zの作動が許容され、高所作業の実行が可能とされる。
【0047】
そして、上記ステップS4、ステップS5及びステップS7の制御は、電源が遮断されるまで(即ち、高所作業が終了するまで)繰り返され、これにより、高所作業の開始後、作業員が補助ロープ31のフック32あるいは上記ダミーフックを上記各フック係止部21,22から意識的に取り外し、その状態で高所作業が続行されるということが防止され、高所作業中における安全性の確保がより確実ならしめられるものである。
【0048】
尚、上記実施形態においては、上記作業台15の最大搭乗員数が「2」とされた高所作業車Zの場合を例にとって説明したが、本願発明はこれに限定されるものではなく、最大搭乗員数が複数とされた高所作業車Zに広く適用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明にかかる安全装置を備えた高所作業車の全体図である。
【図2】 図1に示した作業台の要部平面図である。
【図3】 図2のIII−III矢視図である。
【図4】 図3のIV−IV矢視図である。
【図5】 本願発明にかかる安全装置の機能ブロック図である。
【図6】 本願発明にかかる安全装置の制御フローチャートである。
【符号の説明】
1は制御手段、2は油圧ユニット、3は操作部、4は第1フック検出手段、5は第2フック検出手段、6は警報手段、7は旋回台側送受信手段、8は作業台側送受信手段、9は信号伝達手段、10は作業台移動手段、12は車両、13は旋回台、14はブーム、15は作業台、16はバケット支持部、17はバケット、18は操作レバー、21は第1フック係止部、22は第2フック係止部、23はブラケット、24は保護カバー、25は受光器、26は投光器、27は受光器、28は投光器、31は補助ロープ、32はフック、Zは高所作業車である。

Claims (3)

  1. 車両(12)上に配置した作業台移動手段(10)に複数の作業員が搭乗可能な作業台(15)を取り付け、該作業台移動手段(10)の作動により上記作業台(15)を移動させるように構成された高所作業車において、
    上記作業台(15)又は上記作業台移動手段(10)の適所に、作業員が装備した命綱としての補助ロープ(31)に備えられたフック(32)又はダミーフックを係脱自在に係止するためのフック係止部(21),(22),・・を、上記作業台(15)に搭乗可能な作業員数と同数だけ備える一方、
    上記各フック係止部(21),(22),・・のそれぞれに、該各フック係止部(21),(22),・・に上記各フック(32),(32),・・、又は上記ダミーフックがそれぞれ係止されているときにこれを検出してフック係止信号を制御手段(1)に出力するフック検出手段(4),(5),・・を設けるとともに、
    上記制御手段(1)は、上記各フック検出手段(4),(5),・・の全てから上記フック係止信号が入力されている時にのみ上記作業台移動手段(10)の作動を許容し、上記各フック検出手段(4),(5),・・の全てから上記フック係止信号が入力されていない時には所定の警報を発し又は上記作業台移動手段(10)の作動を規制するように構成されていることを特徴とする高所作業車の安全装置。
  2. 請求項1において、
    上記制御手段(1)は、該制御手段(1)への作動用電源の入力時点において上記各フック検出手段(4),(5),・・の少なくともいずれか一つからフック係止信号が入力された時には所定の警報を発し又は上記作業台移動手段(10)の作動を規制する如く構成されていることを特徴とする高所作業車の安全装置。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    上記制御手段(1)は、上記各フック検出手段(4),(5),・・のいずれもからフック係止信号が出力されていない状態を経過した後において上記各フック検出手段(4),(5),・・の全てからフック係止信号が入力されたときにのみ、上記作業台移動手段(10)の作動を許容する如く構成されていることを特徴とする高所作業車の安全装置。
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