JP4162123B2 - 気体圧縮機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は気体圧縮機に係わり、吸入する低圧冷媒ガスの密度を高くすることで冷媒ガス流量を増やして冷力を増加し、車の燃費を向上することが可能な気体圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】
気体圧縮機は、主に車の室内空調機器として用いられている。気体圧縮機50は図5に示すように、ケース52の右端部にフロントヘッド9の左側壁が当接されている。
フロントヘッド9には、回転軸6を中心として、図中左方に向けて環状に突設された環状内壁部9aが形成されている。そして、この環状内壁部9aの外径側とフロントヘッド9の外壁9cとにより環状凹部9bが形成されている。また、この環状内壁部9aの内径側と回転軸6の外周面との間にはシール室10が形成されている。
【0003】
さらに、気体圧縮機50は圧縮機本体1を有している。圧縮機本体1はフロントサイドブロック2及びリアサイドブロック3間に挟装されたシリンダ4を備えており、シリンダ4内にはロータ5が回転可能に配設されている。
フロントサイドブロック2は、ケース52に内設されており、円盤状底部2aが設けられている。この円盤状底部2aの図中左端面は、シリンダ4に当接されている。そして、この円盤状底部2aの図中右端面は、段差部2b、2cを有するように絞り込まれつつ、右方に向けて突設されている。この段差部2cは、フロントヘッド9の環状内壁部9aと嵌合されている。
【0004】
吸入ポート51は、フロントヘッド9の上部において円筒状に形成され、外部に接続された図示しないエバポレータより冷媒ガスを吸入するものである。また、この吸入ポート51には、比較的大きな容積を有する低圧空間である吸入室15が形成されている。
【0005】
吸入室15は、フロントヘッド9の環状凹部9bの内壁と、フロントサイドブロック2の円盤状底部2a及び段差部2bの外壁とにより囲まれた空間である。そして、この吸入室15は、回転軸6を中心として環状に形成されており、吸入ポート51を介して冷媒ガスが吸入されている。
【0006】
吸入室15には、その図中上部に円筒状の円筒口15bが形成されており、この円筒口15bを介して、それよりも径の大きい吸入ポート51と連通されている。また、吸入室15の上部には、逆止弁150が挿入されている。この逆止弁150は、気体圧縮機50の停止時に、後述する圧縮室14から吸入ポート51への冷媒ガスの逆流を防ぐものである。
【0007】
図6には、図5中のA−A矢視線断面図を示す。ただし、図6中、フロントサイドブロック吸入口61A、61Bは一点鎖線にて示す通り、実際には紙面に向かって手前側に配設されているのを、便宜上同一図面上に仮想的に示したものである。
【0008】
ロータ5には端面間を貫通する回転軸6が一体に設けられており、回転軸6は両サイドブロック2、3のそれぞれに設けられた軸受孔7、8に回転可能に支持されている。そして、その回転軸先端側6aは軸受孔7より突出し、さらにフロントヘッド9を貫通するように延長形成されている。
【0009】
回転軸先端側6aの外周に設けられているシール室10には、軸受孔7と回転軸6との軸受隙間Gを介し冷凍機油が供給される。
なお、冷凍機油は、回転軸6のフロント側を支える軸受孔7及びリア側を支える軸受孔8において、動圧軸受としても作用する。すなわち、冷凍機油には、回転軸6の回転に伴う粘性摩擦によって圧力が発生される。この圧力により、回転軸6と両軸受孔7、8との間で冷凍機油の油膜が形成され、この油膜により、回転軸6は回転したまま支えられる。
【0010】
図7に、図5中のB−B矢視線断面図を示す。ロータ5の外周面には径方向にベーン溝12が形成され、ベーン溝12にはベーン13が摺動可能に装着されている。そして、ベーン13は、ロータ5の回転時には遠心力とベーン溝12底部の冷凍機油の油圧とによりシリンダ4の内壁に付勢される。
シリンダ4内は、一対のサイドブロック2、3、ロータ5、ベーン13、13・・により複数の小室に仕切られている。これらの小室は圧縮室14、14・・と称され、ロータ5の回転により容積の大小変化を繰り返す。
【0011】
このような圧縮機本体1においては、ロータ5が回転して圧縮室14、14・・の容積が変化すると、その容積変化により吸入ポート51に通じる吸入室15の低圧冷媒ガスを吸気し圧縮する。この際には、冷媒ガスは吸入室15よりフロントサイドブロック吸入口61A、61Bに分岐導入された後、それぞれ圧縮室14へと吸入される。
【0012】
リアサイドブロック3とケース52により吐出室19が形成されている。そして、油分離器18が、リアサイドブロック3の側壁より吐出室19に向けて突出されている。圧縮後の高圧冷媒ガスは、吐出口16、吐出弁17、油分離器18等を介して吐出室19に吐出される。
このとき、油分離器18では高圧冷媒ガスから冷凍機油を分離し、分離された冷凍機油は吐出室19の底部に溜まり、油溜まり20を形成する。冷凍機油が分離された高圧冷媒ガスは、吐出ポート53より外部の図示しない凝縮器へと送られる。
【0013】
また、フロントサイドブロック2、リアサイドブロック3のロータ5に面する回転軸6の周囲には、それぞれベーン溝12底部に連通するサライ溝36が配設されている。そして、このサライ溝36には油溜まり20より図示しない油路を経て冷凍機油が供給されている。
一方、図示しないエンジンやモータ等の外部駆動源による動力は、図示しないベルト等により被伝達部60に伝えられる。
【0014】
次に、圧縮室14における圧縮行程について説明する。
圧縮室14の容積が最小から最大となるまでの吸入過程では、吸入室15内の低圧冷媒ガスが、シリンダ4等の吸入通路41とこれに連通するフロントサイドブロック2、リアサイドブロック3の図示しない吸入口とを介して圧縮室14側に吸入される。そして、圧縮室14の容積が最大付近になると、圧縮室14が吸入口から離れて密閉空間となり、圧縮室14内に低圧冷媒ガスが閉じ込められる。
【0015】
次に、この密閉空間である圧縮室14の容積が最大から最小に移行すると、その容積減少量に応じて圧縮室14内の冷媒ガスが圧縮される。さらに、圧縮室14の容積が最小付近になると、その圧縮された高圧冷媒ガスの圧力によって、シリンダ4の吐出口16に取り付けられている吐出弁17が開かれる。そして、圧縮室14内の高圧冷媒ガスが吐出口16からシリンダ4の外周面側に形成された吐出チャンバ45に流出する。
【0016】
吐出チャンバ45内に流入した高圧冷媒ガスは、さらに、リアサイドブロック3の図示しない吐出通路を通過した後、油分離器18を通って吐出室19内に吐出される。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の気体圧縮機50の構造では、吸入室15の周囲には、フロントサイドブロック2、フロントヘッド9、シリンダ4、ケース52等が配設されており、これらの部材はアルミ材で形成されている。
【0018】
そのため、気体圧縮機50においては、圧縮室14における冷媒ガスの圧縮に伴う圧縮熱は、圧縮室14から直接フロントサイドブロック2に至る経路と、圧縮室14内の高温の高圧冷媒ガスによりシリンダ4が暖められ、その外周を通じてフロントサイドブロック2に至る経路と、吐出室19に吐き出された高温の高圧冷媒ガスによりケース52が暖められ、このケース52を通じてフロントサイドブロック2及びフロントヘッド9に至る経路とを通じて、吸入室15に伝熱される構造になっており、吸入室15に吸入された低圧冷媒ガスを暖めるおそれがあった。
【0019】
低圧冷媒ガスが暖められると、低圧冷媒ガスが膨張しその密度が低下するため、ロータ5の単位回転あたりに吸い込む低圧冷媒ガスの重量が減少し、結果的に冷媒ガス流量が減り、冷力が減少するという問題を生じる。
本発明はこのような従来の課題に鑑みてなされたもので、吸入する低圧冷媒ガスの密度を高くすることで冷媒ガス流量を増やして冷力を増加し、車の燃費を向上することが可能な気体圧縮機を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
このため本発明は、冷媒ガスが吸入される吸入室と、該吸入室で吸入された冷媒ガスが圧縮される圧縮室と、該圧縮室で圧縮された冷媒ガスが吐き出される吐出室と、前記吸入室へ冷媒ガスを吸入するための入口及び前記吸入室から前記圧縮室へ冷媒ガスを供給するための出口以外の前記吸入室の内部に配設された断熱材とを備えた気体圧縮機であって、該断熱材は、前記吸入室の内部を被覆可能に成形された吸入室被覆部材であり、該吸入室被覆部材は前記吸入室の内部に収納され、かつ該吸入室被覆部材と前記吸入室の内壁との間に所定の隙間が形成されるように突起を有することを特徴とする。
また、本発明は、シリンダが挟装されるフロントサイドブロック及びリアサイドブロックと、該フロントサイドブロック及び該リアサイドブロックにより回転自在に支持され、前記シリンダ内に配設されたロータと、該ロータの回転により冷媒ガスを圧縮する圧縮室と、該圧縮室で圧縮される冷媒ガスを吸入するための吸入口が設けられたフロントヘッドと、該フロントヘッドと前記フロントサイドブロックとにより形成された空間であり、前記吸入口より吸入した冷媒ガスを前記圧縮室に供給する吸入室と、該吸入室を形成する前記フロントサイドブロックと前記フロントヘッドとに貼り付けられた断熱材とを備えた気体圧縮機であって、該断熱材は、前記吸入室の内部を被覆可能に成形された吸入室被覆部材であり、該吸入室被覆部材は前記吸入室の内部に収納され、かつ該吸入室被覆部材と前記吸入室の内壁との間に所定の隙間が形成されるように突起を有することを特徴とする。
【0021】
吸入室の内部に断熱材を配設することで、圧縮室で発生した圧縮熱により吸入室内の冷媒ガスが暖められることを防ぐことができる。
よって、圧縮室で圧縮される冷媒ガスの流量を増やすことができ、気体圧縮機の冷力を増加し、車の燃費を向上することが可能である。
【0027】
成形された吸入室被覆部材を吸入室内部に収納することにより吸入室を断熱することも可能である。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施形態について説明する。本発明の第1実施形態である気体圧縮機100のフロントサイドブロック2側の部分構成図を図1に示す。なお、図5〜図7と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。
【0031】
図1の気体圧縮機100において、吸入室15は、その内壁に断熱材101が貼り付けられている。すなわち、断熱材101は、フロントヘッド9の環状凹部9bの内壁と、フロントサイドブロック2の円盤状底部2a及び段差部2bの図中右面の外壁でフロントヘッド9との接触面を除く部分とに貼り付けられている。また、断熱材101は、円筒口15bの内周にも、貼り付けられている。
【0032】
かかる構成によれば、吸入室15の内壁に断熱材101を貼り付けたことにより、吸入室15の断熱を行うことができる。
すなわち、圧縮室14における冷媒ガスの圧縮に伴う圧縮熱が、圧縮室14から直接フロントサイドブロック2に至る場合、吸入室15を構成するフロントサイドブロック2の外壁部に断熱材101を貼り付けているため、吸入室15内の冷媒ガスは暖められ難くなる。
【0033】
また、圧縮熱が、シリンダ4の外周を通じてフロントサイドブロック2に至る場合も、フロントサイドブロック2の外壁部に断熱材101を貼り付けているため、吸入室15内の冷媒ガスは暖められ難い。さらに、圧縮熱が、ケース52の外壁を通じてフロントサイドブロック2及びフロントヘッド9に至る場合は、フロントサイドブロック2の外壁部及び環状凹部9bの内壁に断熱材101を貼り付けているため、吸入室15内の冷媒ガスは暖められ難くなる。
【0034】
なお、断熱材101の材質は、断熱効果があり、冷媒ガスや冷凍機油と反応し難いものが良い。例えば、四弗化エチレン樹脂等のフッ素系の樹脂が望ましい。また、吸入室15は、逆止弁150を備えるとして説明したが、冷媒ガスの逆流を考慮しなければ、これを配設しなくても良い。
【0035】
以上により、圧縮熱により吸入室15内で冷媒ガスが暖められることを防ぎ、圧縮室14に吸入する低圧冷媒ガスの密度を上げることができる。よって、冷媒ガス流量を増やすことができ、気体圧縮機100の冷力を増加し、車の燃費を向上することが可能である。
【0036】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
第1実施形態である気体圧縮機100は、その吸入室15の内壁に断熱材101を貼り付けるものであったが、本実施形態である気体圧縮機200は、その吸入室215の内壁を2重構造にするものである。
気体圧縮機200のフロントサイドブロック2側の部分構成図を図2に示す。なお、図1と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。
【0037】
図2の気体圧縮機200は、吸入室215において、その内壁が2重構造になっている。すなわち、フロントヘッド9の環状凹部9bの内壁と、フロントサイドブロック2の円盤状底部2a及び段差部2bの図中右面の外壁でフロントヘッド9との接触面を除く部分と、円筒口15bの内壁とが2重構造になっている。
【0038】
この2重構造は、吸入室215の内壁に沿って、この吸入室215の内側に形成された断熱板216と、その断熱板216を吸入室215の内壁から所定隙間を有して支持可能にするスペーサー217とから構成されている。このとき、低圧冷媒ガスは、吸入ポート51を介して断熱板216に囲まれた空間に吸入されている。
【0039】
かかる構成によれば、吸入室215の内壁を2重構造にすることで、吸入室15の内壁に断熱材101を貼り付けた場合と同様の作用を生じる。
すなわち、吸入室215の内壁を2重構造にしたことで、スペーサー217を介してのみ、フロントサイドブロック2とフロントヘッド9とに接触することになる。このスペーサー217の総面積は、断熱板216の面積に比べて小さいため、吸入室215の内壁に断熱効果が生じている。
【0040】
よって、圧縮室14における冷媒ガスの圧縮に伴う圧縮熱は、フロントサイドブロック2及びフロントヘッド9まで伝熱されるが、吸入室215の内壁が2重構造になっているため、吸入室215内の冷媒ガスが暖められ難くなる。
なお、断熱板216及びスペーサー217は、気体圧縮機100に用いる断熱材101と同様に、断熱効果があり、冷媒ガスと反応し難いものが望ましい。
【0041】
また、スペーサー217により作られる隙間にはさらに断熱材を挿入したり、又は、その隙間を真空にしたりすることで、吸入室215の断熱効果をさらに上げることができる。
以上により、圧縮熱により吸入室215内で冷媒ガスが暖められることを防ぎ、圧縮室14に吸入する低圧冷媒ガスの密度を上げることができる。
【0042】
さらに、本発明の第3実施形態について説明する。
本実施形態である気体圧縮機300は、そのフロントサイドブロック302及びフロントヘッド309を構成する部材の内部を空洞にするものである。
気体圧縮機300のフロントサイドブロック302側の部分構成図を図3に示す。なお、図1と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。
【0043】
フロントサイドブロック302は、その円盤状底部302aの形状及び段差部302bの形状に合わせて、その内部に形成されたフロントサイドブロック空洞312を有している。
また、フロントヘッド309は、その環状凹部9bの形状に合わせて、その内部に形成されたフロントヘッド空洞319を有している。
なお、フロントサイドブロック空洞312及びフロントヘッド空洞319は、吸入室15の周囲をできる限り覆うように形成されている。
【0044】
かかる構成によれば、フロントサイドブロック302及びフロントヘッド309を構成する部材の内部を空洞にすることで、吸入室15の内壁に断熱材101を貼り付けた場合と同様の作用を生じる。
すなわち、圧縮室14で発生される圧縮熱が、圧縮室14から直接フロントサイドブロック2に至る場合及びシリンダ4の外周を通じてフロントサイドブロック2に至る場合において、フロントサイドブロック302の円盤状底部302a及び段差部302bの内部を空洞にしたことにより、フロントサイドブロック302自体に断熱効果を生じて、圧縮熱が吸入室15に伝熱され難くなる。
【0045】
また、圧縮熱が、ケース52の外壁を通じてフロントサイドブロック2及びフロントヘッド9に至る場合においても、フロントヘッド309の外壁9cの内部を空洞にしたことにより、フロントヘッド309自体に断熱効果を生じて、圧縮熱が吸入室15に伝熱され難くなる。
【0046】
なお、フロントサイドブロック空洞312及びフロントヘッド空洞319は中空であっても良いが、その部分に断熱材101を埋め込んでも良い。
また、フロントサイドブロック空洞312及びフロントヘッド空洞319の大きさは、気体圧縮機300の構造上、フロントサイドブロック302及びフロントヘッド309が所定の強度を有する程度に形成されるものである。
以上により、圧縮熱により吸入室15内で冷媒ガスが暖められることを防ぎ、圧縮室14に吸入する低圧冷媒ガスの密度を上げることができる。
【0047】
さらに、本発明の第4実施形態について説明する。
第1実施形態である気体圧縮機100は、その吸入室15の内壁に断熱材101を貼り付けるものであったが、本実施形態である気体圧縮機は、吸入室15に、その内壁を被覆可能な形状に成形された吸入室被覆部材400を内部に収納するものである。
図4に吸入室被覆部材400の概略図を示す。
【0048】
吸入室被覆部材400は、吸入室15の環状部分を覆う環状被覆部401と、その環状被覆部401の図中上部に突設され、円筒口15bの内周を覆う円筒状の円筒口被覆部402と、環状被覆部401の側部より図中左方に突設され、フロントサイドブロック吸入口61A、61Bを覆う円柱状の吸入口被覆部403とから構成されている。
なお、吸入室被覆部材400は、全体として袋状になっており、円筒口被覆部402及び吸入口被覆部403のみに、冷媒ガスが通るための穴が設けられている。
【0049】
かかる構成によれば、吸入室15の内壁に断熱材101を貼り付けた場合と同様の作用を生じることができる。
すなわち、圧縮室14における冷媒ガスの圧縮に伴う圧縮熱は、吸入室15の内壁に吸入室被覆部材400が内設されているため、吸入室15内の冷媒ガスに伝熱し難くなる。
以上により、圧縮熱により吸入室15内で冷媒ガスが暖められることを防ぎ、圧縮室14に吸入する低圧冷媒ガスの密度を上げることができる。
【0050】
また、環状被覆部401の外周や両端面の表面に、直径2mmから5mm程度、高さ0.5mmから1.0mm程度の突起404を複数設けても良い。この突起404を設けることにより吸入室15を形成するフロントへッド9の内壁やフロントサイドブロック2との間に隙間が形成され、フロントヘッド9の内壁やフロントサイドブロック2からの熱が環状被覆部401に伝わり難くなる。
【0051】
従って、吸入室被覆部材400の環状被覆部401の表面に突起404を設けることにより、フロントヘッド9の内壁やフロントサイドブロック2との間に隙間が形成されることによる断熱効果と、断熱材からなる吸入室被覆部材400自身による断熱効果との2重の断熱効果により、吸入冷媒ガスの加熱をより一層防止できるものである。
【0052】
なお、第1〜4実施形態については、気体圧縮機の製造過程において、吸入室15の断熱を容易に行うことができる実施形態を任意選択することが可能である。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、吸入室の内部に断熱材を配設して構成したことから、圧縮熱により吸入室内で低圧冷媒ガスが暖められることを防ぎ、圧縮室に吸入する冷媒ガスの密度を上げることができる。
よって、冷媒ガス流量を増やすことができ、気体圧縮機の冷力を増加し、車の燃費を向上することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の気体圧縮機の部分構成図
【図2】 第2実施形態の気体圧縮機の部分構成図
【図3】 第3実施形態の気体圧縮機の部分構成図
【図4】 第4実施形態の断熱材の概略図
【図5】 従来の気体圧縮機の構成図
【図6】 図5中のA−A矢視線断面図
【図7】 図5中のB−B矢視線断面図
【符号の説明】
2、302 フロントサイドブロック
3 リアサイドブロック
4 シリンダ
5 ロータ
6 回転軸
9、309 フロントヘッド
14 圧縮室
15、215 吸入室
19 吐出室
50、100、200、300 気体圧縮機
101 断熱材
216 断熱板
217 スペーサー
312 フロントサイドブロック空洞
319 フロントヘッド空洞
400 吸入室被覆部材

Claims (2)

  1. 冷媒ガスが吸入される吸入室と、
    該吸入室で吸入された冷媒ガスが圧縮される圧縮室と、
    該圧縮室で圧縮された冷媒ガスが吐き出される吐出室と、
    前記吸入室へ冷媒ガスを吸入するための入口及び前記吸入室から前記圧縮室へ冷媒ガスを供給するための出口以外の前記吸入室の内部に配設された断熱材とを備えた気体圧縮機であって、
    該断熱材は、前記吸入室の内部を被覆可能に成形された吸入室被覆部材であり、該吸入室被覆部材は前記吸入室の内部に収納され、かつ該吸入室被覆部材と前記吸入室の内壁との間に所定の隙間が形成されるように突起を有することを特徴とする気体圧縮機。
  2. シリンダが挟装されるフロントサイドブロック及びリアサイドブロックと、
    該フロントサイドブロック及び該リアサイドブロックにより回転自在に支持され、前記シリンダ内に配設されたロータと、
    該ロータの回転により冷媒ガスを圧縮する圧縮室と、
    該圧縮室で圧縮される冷媒ガスを吸入するための吸入口が設けられたフロントヘッドと、
    該フロントヘッドと前記フロントサイドブロックとにより形成された空間であり、前記吸入口より吸入した冷媒ガスを前記圧縮室に供給する吸入室と、
    該吸入室を形成する前記フロントサイドブロックと前記フロントヘッドとに貼り付けられた断熱材とを備えた気体圧縮機であって、
    該断熱材は、前記吸入室の内部を被覆可能に成形された吸入室被覆部材であり、該吸入室被覆部材は前記吸入室の内部に収納され、かつ該吸入室被覆部材と前記吸入室の内壁との間に所定の隙間が形成されるように突起を有することを特徴とする気体圧縮機。
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