JP2015190343A - ベーン型圧縮機 - Google Patents

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翼 三ツ井
Tsubasa Mitsui
翼 三ツ井
和宏 堀田
Kazuhiro Hotta
和宏 堀田
小林 和男
Kazuo Kobayashi
和男 小林
佐藤 真一
Shinichi Sato
真一 佐藤
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Abstract

【課題】圧縮機の起動性を向上させる。【解決手段】本発明の圧縮機は、ハウジング1〜5と、吸入通路1b、駆動軸9と、ロータ10と、ベーン11とを備えている。ハウジング1〜5には吸入室13、吐出室16及びシリンダ室3aが形成されている。吸入通路1bは吸入室13と蒸発器60とを接続している。吸入通路1bには冷媒の逆流を防止する逆止弁20が設けられている。吐出室16と各背圧室40との間には、閉鎖によって吐出室16と各背圧室40とを遮断する開閉弁機構44が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明はベーン型圧縮機に関する。
特許文献1に従来のベーン型圧縮機(以下、圧縮機という。)が開示されている。この圧縮機は、ハウジングと、駆動軸と、ロータと、複数個のベーンとを備えている。ハウジングには、吸入室、吐出室及びシリンダ室が形成されている。駆動軸は、ハウジングに回転軸心周りで回転可能に設けられている。ロータは、シリンダ室内で駆動軸と同期回転可能に設けられている。ロータには、複数個のベーン溝が形成されている。各ベーンは、各ベーン溝に各々出没可能に設けられている。
ハウジングは、フロントハウジング、フロントサイドプレート、シリンダブロック、リヤサイドプレート及びリヤハウジングを有している。シリンダブロックは、フロントサイドプレートの後面である第1面と、リヤサイドプレートの前面である第2面との間にシリンダ室を形成している。シリンダ室と吐出室とをリヤサイドプレートが区画している。
圧縮室は、シリンダ室の内面、ロータの外面、第1面、第2面及び各ベーンによって形成されている。各ベーン溝と各ベーンとの間は、第1面と第2面とで区画される背圧室とされている。
フロントハウジングには吸入通路が設けられ、吸入通路には逆止弁が設けられている。吸入室は蒸発器に接続され、吐出室は凝縮器に接続される。こうして、圧縮機、蒸発器、凝縮器等により車両空調装置の冷凍回路が構成される。
この圧縮機では、逆止弁により、吸入室から機外にある蒸発器への冷媒の逆流を防止できる。このため、蒸発器が加熱されることが防止されるため、駆動軸の再起動時に車室への吹き出し温度が上昇することによって生じる冷凍効率の低下を防止できる。
実開平3−127095号公報
しかし、上記従来の圧縮機では、駆動軸が停止した状態において、逆止弁が閉じているため、圧縮機内のガス状の冷媒は排出されずに圧縮機内で液化し、潤滑油とともに貯留される。その後、駆動軸が再起動されると、圧縮室内で液圧縮を起こし、起動トルクが上昇する恐れがある。
また、駆動軸が停止した状態で逆止弁が閉じていると、吐出室から吸入室への冷媒の逆流や、さらには凝縮器からの冷媒の逆流が発生し、吸入室内に貯留された冷媒や潤滑油が抵抗となって、駆動軸の再起動時に逆止弁の動作を妨げ、逆止弁が速やかに開かない恐れがある。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、圧縮機の起動性を向上させることを解決すべき課題としている。
本発明の圧縮機は、吸入室、吐出室及びシリンダ室が形成されたハウジングと、
前記ハウジングに設けられ、前記吸入室と蒸発器とを接続する吸入通路と、
前記ハウジングに回転軸心周りで回転可能に設けられた駆動軸と、
前記シリンダ室内で前記駆動軸と同期回転可能に設けられ、複数個のベーン溝が形成されたロータと、
前記各ベーン溝に各々出没可能に設けられるベーンとを備え、
前記ハウジングは、第1区画壁及び第2区画壁を有し、前記第1区画壁の後面である第1面と前記第2区画壁の前面である第2面との間に前記シリンダ室が形成され、前記シリンダ室と前記吐出室とを前記第2区画壁が区画し、
前記シリンダ室の内面、前記ロータの外面、前記第1面、前記第2面及び前記各ベーンによって圧縮室が形成され、
前記各ベーン溝と前記各ベーンとの間は、前記第1面と前記第2面とで区画される背圧室とされ、
前記吸入通路には、冷媒の逆流を防止する逆止弁が設けられ、
前記吐出室と前記各背圧室との間には、閉鎖によって前記吐出室と前記各背圧室とを遮断する開閉弁機構が設けられていることを特徴とする。
本発明の圧縮機では、駆動軸の停止時において、逆止弁が閉じている状態にあり、開閉弁機構が閉鎖して吐出室と各背圧室とを遮断するため、吐出室から圧縮室や吸入室への冷媒の逆流が生じ難い。
このため、圧縮室内に液体状の冷媒や潤滑油が貯留され難い。このため、駆動軸が再起動される際、圧縮室内で液圧縮を起こし難く、起動トルクが上昇し難い。
また、吸入室内にも液体状の冷媒や潤滑油が貯留され難い。このため、駆動軸が再起動される際、冷媒や潤滑油によって逆止弁の動作が妨げられ難く、逆止弁が速やかに開き易い。
したがって、この圧縮機では、優れた起動性を発揮することができる。
また、この圧縮機では、逆止弁により、吸入室から蒸発器への冷媒の逆流を防止できるため、蒸発器が加熱されることが防止される。このため、駆動軸の再起動時に車室への吹き出し温度が上昇することによって生じる冷凍効率の低下を防止できる。
開閉弁機構は、逆止弁であってもよく、駆動軸の回転を利用した回転弁であってもよい。
第2区画壁には、駆動軸を軸支する軸孔が形成されていることが好ましい。また、開閉弁機構は、第2区画壁に形成され、吐出室から延びて軸孔内に開く上流路と、第2区画壁に形成され、圧縮行程中の各背圧室と連通する下流路と、駆動軸に形成され、駆動軸の回転方向の位相によって上流路と下流路とを間欠的に連通する回転路とを有することが好ましい。
この場合、開閉弁機構は、各背圧室への背圧の供給を間欠的に行うことが可能な回転弁となる。そして、この回転弁は、第2区画壁及び駆動軸内に内蔵されるため、部品点数の削減及び小型化を実現できる。
本発明の圧縮機によれば、冷媒の逆流を防止し、圧縮機の起動性を向上させることができる。すなわち、再起動時に液圧縮を生じ難く、起動トルクの上昇を防止する。また、再起動時に逆止弁が速やかに開き易い。
また、この圧縮機では、蒸発器が加熱され難く、駆動軸の再起動時に車室への吹き出し温度が上昇し難く、冷凍効率が向上する。
図1は、実施例のベーン型圧縮機の断面図である。 図2は、実施例のベーン型圧縮機に係り、図1のII−II矢視断面図である。 図3は、実施例のベーン型圧縮機の要部拡大断面図である。 図4は、実施例のベーン型圧縮機に係り、遠心分離式のセパレータを外した状態における一部断面の背面図である。
以下、本発明を具体化した実施例を図面を参照しつつ説明する。
実施例のベーン型圧縮機は、図1及び図2に示すように、互いに結合されたフロントハウジング1及びリヤハウジング2内にシリンダブロック3が収容された状態で固定されている。シリンダブロック3には、軸直角方向で楕円状のシリンダ室3aが貫設されている。フロントハウジング1及びリヤハウジング2内には、フロントサイドプレート4及びリヤサイドプレート5が収納された状態で固定されている。フロントハウジング1、フロントサイドプレート4、シリンダブロック3、リヤサイドプレート5及びリヤハウジング2がハウジングに相当する。
フロントサイドプレート4の後面が第1面4aとされている。リヤサイドプレート5の前面が第2面5aとされている。第1面4aと第2面5aとの間にシリンダ室3aが形成されている。フロントサイドプレート4が本発明の第1区画壁に相当し、リヤサイドプレート5が本発明の第2区画壁に相当する。
フロントサイドプレート4及びリヤサイドプレート5には、駆動軸9を軸支する軸孔4b、5bがそれぞれ形成されている。各軸孔4b、5b内には、軸封装置6及び各滑り軸受7、8を介して、駆動軸9が回転軸心O周りで回転可能に支持されている。滑り軸受8はリヤサイドプレート5の軸孔5bに後方から圧入されている。駆動軸9の先端はフロントハウジング1の軸孔1aを貫通して突出し、その先端には図示しない電磁クラッチ又はプーリが固定される。電磁クラッチ又はプーリには車両のエンジン又はモータにより駆動力が伝達されるようになっている。
シリンダ室3a内には、駆動軸9と同期回転可能にロータ10が設けられている。ロータ10の外周面には、図2に示すように、放射方向に5個のベーン溝10aが凹設されている。各ベーン溝10aにはそれぞれベーン11が出没可能に収納されている。各ベーン溝10aと各ベーン11の底面との間は、第1面4aと第2面5aとで区画される背圧室40が形成されている。隣合う2枚のベーン11、11、ロータ10の外周面、シリンダブロック3の内周面、第1面4a及び第2面5aによって5個の圧縮室12が形成されている。
また、図1に示すように、フロントハウジング1とフロントサイドプレート4との間には吸入室13が形成されている。フロントハウジング1には、配管を介して吸入室13と蒸発器60とを接続する吸入通路1bが形成されている。フロントサイドプレート4には吸入室13と連通する2個の吸入孔4cが貫設されている。各吸入孔4cはシリンダブロック3の各吸入空間3bに連通している。各吸入空間3bは、図2にも示すように、吸入ポート3cによって吸入行程にある圧縮室12と連通するようになっている。
また、シリンダブロック3とリヤハウジング2との間には、2個の吐出空間3dが形成されている。吐出行程にある圧縮室12と各吐出空間3dとは吐出ポート3eによって連通している。各吐出空間3d内には、吐出ポート3eを閉鎖する吐出弁14と、吐出弁14のリフト量を規制するリテーナ15とが設けられている。
図3及び図4に示すように、リヤサイドプレート5の後面の中央には、一定の厚みを持って後側に膨出する膨出部5pが形成されている。膨出部5pは、駆動軸9及び滑り軸受8周りで後側に膨出したボス部5eと、ボス部5eより厚みが少なく、左右に広がった段部5fと、段部5fと同じ厚みで下方に延びる垂下部5gとからなる。段部5fには上方の中央近くから下方の外側に向かって左右に延びる2本の吐出溝5h、5iが凹設されている。両吐出溝5h、5iの下端には、各吐出空間3dと連通する吐出孔5j、5kが貫設されている。
また、図1に示すように、リヤサイドプレート5とリヤハウジング2との間には吐出室16が形成されている。リヤハウジング2には、吐出室16を凝縮器61に接続する流出口2aが設けられている。吐出室16内では、リヤサイドプレート5とリヤハウジング2とに挟持されることによって遠心分離式のセパレータ50が固定されている。セパレータ50は、図3に示すように、エンドフレーム17と、エンドフレーム17内に固定された上下に延びる円筒状の円筒部18とからなる。
エンドフレーム17には上下に円柱状に延びる油分離室17aが形成されている。油分離室17aの上端に円筒部18が圧入されている。このため、油分離室17aの一部は、円筒部18の外周面周りにガス状の冷媒を周回させる案内面17bとなっている。図4に示す各吐出溝5h、5iは、図3に示す左右で一対の分離口17cに連通し、両分離口17cは円筒部18と案内面17bとの間に連通している。
また、エンドフレーム17の下端には油分離室17aの底面を吐出室16に連通させる連通口17eが形成されている。また、エンドフレーム17には、リヤサイドプレート5のボス部5eを駆動軸9及び滑り軸受8とともに収納する供給室17fが凹設されている。
リヤサイドプレート5の前面の中央には、図2及び図4に示すように、扇形状をなす一対の排油溝5cが凹設されている。各排油溝5cは、ロータ10の回転により、吸入行程等にある背圧室40と連通するようになっている。
図3に示すように、リヤサイドプレート5の垂下部5g内には、下端から上方に延びる第1上流路5mが貫設されている。第1上流路5mの下端は吐出室16に連通している。第1上流路5mの上端は、エンドフレーム17の供給室17fまで水平に延びる第2上流路5nと連通している。第1上流路5m及び第2上流路5nが上流路41である。
図3及び図4に示すように、駆動軸9には、後端から回転軸心O方向に延びる1本の軸孔9aと、軸孔9aと連通し、間欠口9xまで径方向に延びる2本の径孔9bとが形成されている。両径孔9bは駆動軸9の回転軸心Oを中心に対称の位置で開口している。軸孔9a及び径孔9bが供給室17fから滑り軸受8の内面まで延びる回転路42である。
また、滑り軸受8には2個の第1下流路8aが径方向で貫設されている。第1下流路8aの一端は後述する第2下流路5sに開口し、第1下流路8aの他端は径孔9bに開口している。そして、リヤサイドプレート5の軸孔5bには、第1下流路8aと連通する第2下流路5sが形成されている。第2下流路5sは、滑り軸受8の外周面に沿って形成され、駆動軸9と同軸の環状である。また、リヤサイドプレート5には、第2下流路5sからロータ10の端面まで延びる2個の第3下流路30が形成されている。両第3下流路30は、ロータ10の回転により、圧縮行程にある背圧室40と連通するようになっている。第1下流路8a、第2下流路5s及び第3下流路30が下流路43である。
これら上流路41、供給室17f、回転路42及び下流路43は、吐出室16と各背圧室40とを遮断する開閉弁機構44に相当する。駆動軸9の回転方向の位相によって、回転路42は上流路41と下流路43とを間欠的に連通する。
図1に示すように、吸入通路1bには冷媒の逆流を防止する逆止弁20が設けられている。逆止弁20は、吸入室13内に圧入された筒状をなす筒部20aと、筒部20a内を上下に摺動する弁体20bとを有している。筒部20aと弁体20bとは弁室20fを形成している。弁室20f内には、弁体20bを上方に付勢するバネ20cが設けられている。筒部20aには、弁体20bの上方の位置を規制するサークリップ20dが嵌合されている。
筒部20aの側壁には、吸入孔4cと連通する開口20eが貫設されている。サークリップ20dは開口20eより上方に位置している。また、筒部20aの側壁には、開口20eと直交する位置において、長孔20gが貫設されている。長孔20gは、吸入室13に連通しているため、弁室20f内の圧力を吸入室13内の圧力に調整する。
流出口2aは配管によって凝縮器61に接続され、凝縮器61は配管によって膨張弁62に接続され、膨張弁62は配管によって蒸発器60に接続され、蒸発器60は配管によって吸入通路1bに接続されている。配管、凝縮器61、膨張弁62及び蒸発器60が外部の冷凍回路を構成している。圧縮機を含む冷凍回路は車両用空調装置を構成している。
以上のように構成された圧縮機では、エンジン等によって駆動軸9が駆動されると、ロータ10が駆動軸9と同期回転し、圧縮室12が容積変化を生じる。このため、吸入室13内の冷媒が吸入孔4c、吸入空間3b及び吸入ポート3cを経て圧縮室12に吸入される。
また、圧縮室12で圧縮された冷媒は吐出ポート3e、吐出空間3d、吐出孔5j、5kを経て吐出室16に吐出される。吐出室16内の高圧の冷媒は凝縮器61、膨張弁62を経て蒸発器60に供給される。このため、車室内が空調される。
これらの間、逆止弁20では、吸入室13が負圧になることから、長孔20gを通じて吸入室13と連通する弁室20fも負圧になり、弁体20bがバネ20cの付勢力に抗して縮小し、吸入通路1bと開口20eとが連通する。このため、蒸発器60内の冷媒が吸入通路1b、開口20e、吸入孔4c等を経て継続的に圧縮室12に吸入される。
また、図4に示すように、吐出孔5j、5kに吐出された冷媒は、吐出溝5h、5iを経て、図3に示すように、セパレータ50の分離口17cから案内面17bに向けて吐出される。このため、冷媒は案内面17bを周回し、冷媒から潤滑油が遠心分離される。
分離された潤滑油は油分離室17a内から連通口17eを経て吐出室16内に貯留される。吐出室16内の潤滑油は、吐出室16が高圧であることから、第1上流路5m及び第2上流路5nを経て供給室17fに供給される。滑り軸受8はリヤサイドプレート5の軸孔5bに圧入されているため、滑り軸受8と駆動軸9とが相対回転を生じる。供給室17fに供給された潤滑油は滑り軸受8と駆動軸9との間に供給され、これらの間の潤滑を行う。
そして、駆動軸9の回転方向の位相によって両径孔9bが両第1下流路8aと連通すれば、軸孔9a及び両径孔9b内の高圧の潤滑油が各第1下流路8a、第2下流路5s及び各第3下流路30を経て、図2及び図3に示す各背圧室40に供給される。
また、駆動軸9の回転方向の位相によって両径孔9bが両第1下流路8aと非連通となれば、軸孔9a及び両径孔9b内の高圧の潤滑油は各第1下流路8a、第2下流路5s及び各第3下流路30を経て各背圧室40に供給されない。
これにより、圧縮行程の間、高圧の潤滑油は間欠的に各背圧室40に供給されるため、各ベーン11がシリンダ室3aの内面に間欠的に押し付けられる。このため、各ベーン11はベーン溝10a内で潤滑されるとともにチャタリングが防止され、かつ圧縮室12からの冷媒の漏れが防止され圧縮効率が向上する。
また、潤滑油を間欠的に背圧室40に供給することにより、背圧の供給量を調整して各ベーン11の背圧を調整することができる。このため、各ベーン11の押し付け力を低減し、運転中の動力を低減することも可能である。
ここで、駆動軸9が停止されると、逆止弁20では、弁体20bがバネ20cの付勢力に屈して伸長し、サークリップ20dに着座し、吸入通路1bと開口20eとを閉鎖する。逆止弁20が閉鎖しても、圧縮機内部に冷媒及び潤滑油の逆流を遮断する手段がなければ、圧縮機内部において、吐出室16や背圧室40の冷媒や潤滑油は、背圧室40からベーン溝10aとベーン11との隙間を経て、圧縮室12やさらには吸入室13へ逆流を生じる。その場合、圧縮室12内に冷媒及び潤滑油が貯留されると、圧縮機の再起動時に液圧縮を生じる。また、吸入室12内に冷媒及び潤滑油が貯留されると、圧縮機の再起動時に、冷媒及び潤滑油が抵抗となって、逆止弁20が速やかに開きにくくなる。
しかし、この圧縮機では、吐出室16と各背圧室40とを遮断する開閉弁機構44が設けられている。すなわち、逆止弁20に対し、吐出室16から吸入室13へ冷媒が逆流する場合における上流側に開閉弁機構44が設けられている。このため、駆動軸9の回転が停止され、この状態で両径孔9bが両第1下流路8aと非連通であれば、吐出室16から背圧室40への冷媒の逆流と駆動軸9の逆転とを生じない。両径孔9bが両第1下流路8aと連通した状態で駆動軸9の回転が停止されたとしても、僅かに冷媒の逆流と駆動軸9の逆転とが生じれば、それによって駆動軸9の位相がずれるため、両径孔9bが両第1下流路8aと非連通となり、それ以上の冷媒の逆流と駆動軸9の逆転とを生じない。
このため、この圧縮機では、圧縮室12内に液体状の冷媒や潤滑油が貯留され難い。このため、駆動軸9が再起動される際、圧縮室12内で液圧縮を起こし難く、起動トルクが上昇し難い。
また、開閉弁機構44が吐出室16と各背圧室40とを遮断するので、逆止弁20が閉鎖中に吸入室13に残存する冷媒は、逆止弁20が閉鎖した時から吸入室13に残存している冷媒と、圧縮室12内から吸入室13へ逆流した冷媒と、開閉弁機構44から僅かに漏れた冷媒とだけとなり、開閉弁機構44を備えない場合に比べて少なくなっている。
これにより、この圧縮機は、開閉弁機構44を備えない場合に比べ、駆動軸9の再起動時に、逆止弁20の開動作に対する吸入室13内の冷媒や潤滑油による抵抗が小さく、逆止弁20は円滑に開くことができる。
したがって、この圧縮機では、優れた起動性を発揮することができる。
また、開閉弁機構44は、リヤサイドプレート5及び駆動軸9内に内蔵されるため、部品点数の削減及び小型化を実現できる。
以上において、本発明を実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施例の開閉弁機構44は駆動軸9の回転を利用したが、本発明のベーン型圧縮機はこれに替えて逆止弁や電磁弁を用いてもよい。
本発明は車両用空調装置等に利用可能である。
1…フロントハウジング(ハウジング)
1b…吸入通路
2…リヤハウジング(ハウジング)
3…シリンダブロック(ハウジング)
3a…シリンダ室
4…フロントサイドプレート(ハウジング、第1区画壁)
4a…第1面
5…リヤサイドプレート(ハウジング、第2区画壁)
5a…第2面
5b…軸孔
13…吸入室
16…吐出室
9…駆動軸
10…ロータ
10a…ベーン溝
11…ベーン
12…圧縮室
20…逆止弁
40…背圧室
41…上流路
42…回転路
43…下流路
44…開閉弁機構
60…蒸発器
61…凝縮器

Claims (2)

  1. 吸入室、吐出室及びシリンダ室が形成されたハウジングと、
    前記ハウジングに設けられ、前記吸入室と蒸発器とを接続する吸入通路と、
    前記ハウジングに回転軸心周りで回転可能に設けられた駆動軸と、
    前記シリンダ室内で前記駆動軸と同期回転可能に設けられ、複数個のベーン溝が形成されたロータと、
    前記各ベーン溝に各々出没可能に設けられるベーンとを備え、
    前記ハウジングは、第1区画壁及び第2区画壁を有し、前記第1区画壁の後面である第1面と前記第2区画壁の前面である第2面との間に前記シリンダ室が形成され、前記シリンダ室と前記吐出室とを前記第2区画壁が区画し、
    前記シリンダ室の内面、前記ロータの外面、前記第1面、前記第2面及び前記各ベーンによって圧縮室が形成され、
    前記各ベーン溝と前記各ベーンとの間は、前記第1面と前記第2面とで区画される背圧室とされ、
    前記吸入通路には、冷媒の逆流を防止する逆止弁が設けられ、
    前記吐出室と前記各背圧室との間には、閉鎖によって前記吐出室と前記各背圧室とを遮断する開閉弁機構が設けられていることを特徴とするベーン型圧縮機。
  2. 前記第2区画壁には、前記駆動軸を軸支する軸孔が形成され、
    前記開閉弁機構は、前記第2区画壁に形成され、前記吐出室から延びて前記軸孔内に開く上流路と、前記第2区画壁に形成され、圧縮行程中の前記各背圧室と連通する下流路と、前記駆動軸に形成され、前記駆動軸の回転方向の位相によって前記上流路と前記下流路とを間欠的に連通する回転路とを有する請求項1記載のベーン型圧縮機。
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