JP4161946B2 - インクジェット記録用蛍光水性インクおよび該蛍光水性インクを含むインクカートリッジ - Google Patents

インクジェット記録用蛍光水性インクおよび該蛍光水性インクを含むインクカートリッジ Download PDF

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本発明は、鮮やかな発色および優れた耐水性を確保しつつ、充分な光学濃度値(OD値)および蛍光値が得られるインクジェット記録用蛍光水性インクに関する。
インクジェット記録方法は、例えば、静電吸引方法、圧電素子を用いてインクに機械的振動または変位を与える方法、インクを加熱することにより気泡を発生させ、このときに発生する圧力を利用する方法などのインク吐出方法により、インク小滴を形成し、インク小滴の一部または全部を紙などの記録媒体に付着させて記録を行うものである。インクジェット記録方法は、現像・定着などのプロセスがなく、カラー化が容易であることから、近年、飛躍的に普及している。最近では、インクジェットプリンタによる印刷の高精細化および高速化が急速に進み、さらには、普通紙に印字可能なカラープリンタなどが主流となってきている。
このような状況下では、インクジェット記録方法に用いられるインクジェット用インクに求められる性能も高く、例えば、鮮やかな発色の記録画像を与えること;画像形成後の耐水性に優れていること;記録紙に画像形成したときの乾燥が速く、耐擦性が良好であること;インクジェットプリンタのヘッド吐出部やインク流路内で目詰まりを起こさず、安定した噴射が可能であること;画像形成後に退色や変色が発生せず、耐光性、耐ガス性に優れることなどの性能が要求される。これらの中でも、鮮やかな発色の記録画像を与えることおよび画像形成後の耐水性については、鮮明で、かつ、にじみのない写真並の画像品質を実現するために非常に重要な性能の一つである。
鮮やかな発色および優れた耐水性を有するインクとしては、例えば、特許文献1にインクの色材として、酸性染料、直接染料、塩基性染料などの蛍光染料と顔料とを含有し、顔料を分散させるために樹脂系分散剤が添加された郵便料金メーター用のインクが開示されている。しかしながら、このようなインクにおいて、蛍光染料として用いられる酸性染料、直接染料、塩基性染料などは、染料自身が塩であるため、水に溶解しやすく、顔料と併用した場合であっても、画像形成後の耐水性が充分でなかった。
これに対して、キサンテン骨格を有する蛍光染料のように、耐水性に優れる蛍光染料を用いたインクについて検討されている。このような蛍光染料を用いれば、極めて高い耐水性を有する蛍光インクを得ることができる。しかし、このような蛍光染料を用いてインクジェット記録用蛍光水性インクを作製した場合、蛍光染料自体の水溶解性が乏しいことから、充分なOD値が得られないという問題があった。
米国特許第6176908号公報
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、鮮やかな発色および優れた耐水性を確保しつつ、充分なOD値および蛍光値が得られるインクジェット記録用蛍光水性インクを提供することを目的とする。
本発明に従えば、水、下記式(1)で表される蛍光染料、自己分散型顔料、および、1級または2級のアミド基を有する化合物を含有するインクジェット記録用蛍光水性インクが提供される。
Figure 0004161946
式(1)中、Rは独立に、OHまたはN(R)Rであり、Rは独立に、水素原子またはハロゲン原子である。Rは水素原子または1〜5の炭素原子を有するアルキル基であり、Rは水素原子または1〜5の炭素原子を有するアルキル基である。
本発明者によれば、耐水性を有する蛍光染料と顔料とを併用した場合、蛍光染料を単独で使用した場合よりも、蛍光インクの蛍光強度が低下してしまい、充分なOD値が得られる程度に顔料を添加すると、蛍光染料の有する鮮やかな発色が得られなくなることが分った。これは、蛍光染料が発している蛍光を、固形分としてインク中に存在する顔料が遮蔽、吸収してしまうことによると考えられる。本発明者は、鮮やかな発色および優れた耐水性を確保しつつ、充分なOD値を有する新規なインクを提供することに成功した。このような優れた効果は、主に、後述する蛍光染料と1級または2級のアミド基を有する化合物の相互作用に基づくと考えられる。
本発明では、本発明のインクを含むインクカートリッジもまた提供される。インクカートリッジは、インクを収容する任意の形状の容器を備える。インクカートリッジは、インクジェットヘッドに搭載されても良く、インクジェット記録装置の本体ケース内に取り付けられてもよい。後者の場合、インクはインクカートリッジからフレキシブルチューブなどを介してインクジェットヘッドに供給される。
本発明によると、鮮やかな発色および優れた耐水性を確保しつつ、充分なOD値および蛍光値を有する新規なインクが提供される。
本発明のインクジェット記録用蛍光水性インクは、上記式(1)で表される蛍光染料を含有する。上記式(1)で表される蛍光染料は、キサンテン骨格を有することから、水溶性が低く、画像形成後の耐水性に優れる。式(1)中、Rは独立に、OHまたはN(R)Rである。Rは独立に、水素原子またはハロゲン原子であり、例えば、全てのRが水素またはハロゲンでもよく、あるいは少なくとも一つのRが水素で残りのRがハロゲンでも良い。Rは水素原子または1〜5の炭素原子、好ましくは1〜2の炭素原子を有するアルキル基であり、Rは水素原子または1〜5の炭素原子、好ましくは1〜2の炭素原子を有するアルキル基である。
上記式(1)で表される蛍光染料としては特に限定されず、例えば、下記式(2)〜(6)でそれぞれ表されるカラーインデックス(以下、C.I.という)ソルベントレッド43,48,49,72または73をあげることができる。これらの蛍光染料は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
Figure 0004161946
Figure 0004161946
Figure 0004161946
Figure 0004161946
Figure 0004161946
上記式(1)で表される蛍光染料の含有量は、インクジェット記録用蛍光水性インク全量に対して0.1〜2.0重量%であることが好ましい。0.1重量%未満であると、充分な蛍光を発することができず、2.0重量%を超えると、励起分子同士がエネルギーを消費し合い、互いの蛍光を打ち消しあう消光現象が起こり、蛍光値が低下することがある。より好ましくは、0.3〜1.0重量%である。
本発明のインクジェット記録用蛍光水性インクは、顔料を含有する。上記顔料は、インクジェット記録用蛍光水性インクのOD値を高めるための補助色材としての役割を有する。
上記顔料は、表面改質処理がされて分散剤なしでも安定した分散ができる自己分散型顔料であることが好ましい。分散剤を必要とする顔料では、使用する分散剤によって、インクの表面張力が低下し、インクが正常に吐出されないことや、インクの記録紙に対する浸透性のバランスがくずれて印字品質が悪化してしまうことがある。また、インクの蒸発時などにおいて、分散剤が蛍光染料や顔料の分散状態に悪影響を及ぼし、凝集や析出が発生することがある。上記表面改質は、カルボキシル基、カルボニル基、ヒドロキシル基などの親水性官能基またはその塩を、顔料の表面に直接またはアルキル基、アルキルエーテル基、アリール基などを介して結合することにより行われる。具体的には、例えば、水中で顔料表面を酸化剤により酸化する化学的処理により親水性官能基を導入する方法、親水性官能基または親水性官能基を含有する活性種を顔料表面にグラフトさせる方法などなどをあげることができる。
上記自己分散型顔料としては、水相に分散可能なものであれば特に限定されず、市販されているものとしては、例えば、CAB−O−JET260(キャボット社製)などをあげることができる。
上記顔料の含有量は、インクジェット記録用蛍光水性インク全量に対して、固形分として0.5〜3.0重量%であることが好ましい。0.5重量%未満であると、充分なOD値を得ることができず、3.0重量%を超えると、インク中に分散している固形分が多量となることにより、インクの分散安定性を確保することができず、水分蒸発時などにおいて凝集が生じやすくなり、インクの吐出安定性に悪影響を与えることがある。より好ましくは、1.0〜3.0重量%である。
本発明のインクジェット記録用蛍光水性インクは、1級または2級のアミド基を有する化合物を含有する。本発明者らは、鋭意検討の結果、インクジェット記録用蛍光水性インクに、1級または2級のアミド基を有する化合物を含有させることにより、蛍光染料の蛍光性を高めることができ、その結果、顔料が存在することに起因する蛍光値の低下を防止することが可能となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
上記1級または2級のアミド基を有する化合物としては特に限定されず、例えば、アセトアミド、尿素、ε−カプロラクタム、ヒダントイン、ジメチルヒダントイン、コハク酸イミド、2−ピロリドンなどをあげることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記1級または2級のアミド基を有する化合物は、極性値が3.5以上であることが好ましい。上記1級または2級のアミド基を有する化合物は、極性が大きいものほど、蛍光値を高める効果も大きいことから、3.5未満では、充分に蛍光値を高めることができないからである。表1に上記1級または2級のアミド基を有する化合物の極性値を示す。なお、極性値は、分子軌道計算ソフトWinMOPAC(計算条件;ハミルトニアンAM1、富士通社製)により計算したものである。
Figure 0004161946
上記1級または2級のアミド基を有する化合物の含有量は、インクジェット記録用蛍光水性インク全量に対して3.0〜10.0重量%であることが好ましい。3.0重量%未満であると、蛍光値を高めるために充分な効果を発揮することができず、10.0重量%を超えると、インクが高粘度となるため、インクの吐出安定性に悪影響を与えることがある。より好ましくは、5.0〜8.0重量%である。
上記1級または2級のアミド基を有する化合物が、インクジェット記録用蛍光水性インクの蛍光値を高める効果を有する理由は、以下のように考えられる。上記式(1)で表される蛍光染料のキサンテン骨格に結合している官能基(R)の酸素原子や窒素原子と、上記1級または2級のアミド基を有する化合物の水素原子とが水素結合することにより、蛍光染料の酸素原子や窒素原子が電荷を帯びる。これにより、蛍光染料の分子内で電荷の差が生じ、電子の流れが起きることにより、蛍光を増幅する。従って、上記1級または2級のアミド基を有する化合物の極性が大きいほど、水素結合を生じやすくなり、蛍光染料の分子内で電荷の差を生じさせることから、蛍光値を高める効果が大きい。上記のような蛍光染料とアミド基を有する化合物との間の水素結合により蛍光が増幅されるという発明者の仮説からすれば、蛍光染料に対してアミド基を有する化合物はある程度の量で存在していた方が好ましく、後述の実験結果からすれば、インク中、蛍光染料に対してアミド基を有する化合物のモル比は30以上が望ましく、特に50以上が望ましいことがわかった。
本発明のインクジェット記録用蛍光水性インクは、水を含有する。上記水は、一般の水ではなく、イオン交換水、蒸留水などの純度の高いものが好適に用いられる。上記水の含有量は、所望するインクの特性や、上記式(1)で表される蛍光染料や上記顔料の種類、組成などにもよるが、インクジェット記録用蛍光水性インクの全量に対して10.0〜95.0重量%であることが好ましい。10.0重量%未満であると、必然的に水以外の成分の割合が増加するため、紙へ印字した場合にインクがにじんだり、粘度が高くなるため、ノズルにインクを導入しにくくなる場合がある。95.0重量%を超えると、揮発成分が蒸発した後のインク粘度が高くなりすぎて不吐出が発生することがある。より好ましくは30.0〜90.0重量%である。
本発明のインクジェット記録用蛍光水性インクの基本構成は以上の通りであるが、吐出安定性、ヘッドやインクカートリッジ材料との適合性、保存安定性、画像保存性、その他の諸性能向上の目的に応じて、さらに、従来公知の各種湿潤剤、浸透剤、界面活性剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、pH調整剤、金属防錆剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防腐防カビ剤などを含有していてもよい。本発明のインクジェット記録用蛍光水性インクを熱エネルギーの作用によって噴射させるインクジェット方式に適用する場合には、比熱、熱膨張係数、熱伝導率などの熱的な物性値が調整されてもよい。
特に、本発明のインクジェット記録用蛍光水性インクにおいては、湿潤剤としてグリセリンを含有してもよい。
以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
<実施例1〜4>
蛍光染料としてC.I.ソルベントレッド43,49または72、顔料として自己分散型顔料またはCAB−O−JET260(キャボット社製)、1級または2級のアミド基を有する化合物として尿素、ε−カプロラクタム、アセトアミドまたはコハク酸イミドを用い、表2に示した組成のインク材料を攪拌した後、2.5μmのメンブランフィルターで濾過を行い、インクを調製した。表2の各成分の濃度は、重量%を示す。なお、上記自己分散型顔料は、下記の手順により調製した。
(1)キナクリドン顔料20gとキノリン500gとを混合し、ビーズミルを用いて3時間分散させた。
(2)上記(1)で得られた混合物を減圧下で、水分をできるだけ除去した。
(3)160℃に昇温し、スルホン化ピリジン錯体20gを加え、4時間攪拌を行った。
(4)上記(3)で得られたスラリーをキノリンにて洗浄後、水中に注ぎ、さらに水洗および乾燥した後、水にて顔料濃度15重量%に調整し、表面処理されたキナクリドン顔料の15重量%分散体を得た。なお、表2に、用いた蛍光染料とアミド基を有する化合物のモル比を示した。
Figure 0004161946
<比較例1〜7>
蛍光染料としてC.I.ソルベントレッド43,49または72、顔料として自己分散型顔料またはCAB−O−JET260(キャボット社製)、1級または2級のアミド基を有する化合物として尿素、1級または2級のアミド基を有しない化合物としてN−メチルカプロラクタム、N,N−ジメチルアセトアミドまたはN−メチルコハク酸イミドを用い、表3に示した組成のインク材料を攪拌した後、2.5μmのメンブランフィルターで濾過を行い、インクを調整した。表3の各成分の濃度は重量%を示す。蛍光染料とアミド基を有する化合物のモル比も表3に示した。
Figure 0004161946
<評価>
実施例1〜4および比較例1〜7で調製したインクについて、以下の方法により評価を行った。なお、評価には、インクジェット記録装置MFC−5100J(ブラザー工業株式会社製)を用いて、普通紙(XEROX4200)に記録した記録サンプルを使用し、記録サンプルは被覆率が100%の部分を用いた。
(1)OD値測定
実施例1〜4および比較例1〜7で調製したインクを用いた記録サンプルのOD値を、光学濃度計(X−Rite400、X−Rite社製)を用いて測定波長620nmで測定し、下記基準にて評価した。
◎:OD値が0.8以上
○:OD値が0.7以上0.8未満
△:OD値が0.5以上0.7未満
×:OD値が0.5未満
(2)蛍光値測定
実施例1〜4および比較例1〜7で調製したインクを用いた記録サンプルの蛍光値を、蛍光分光光度計(F−4500、日立社製)を用いて測定した。蛍光値測定時の励起光源の波長は254nmであり、蛍光測定波長は600nmであった。下記基準にて評価した。
◎:蛍光値が270以上
○:蛍光値が200以上270未満
△:蛍光値が150以上200未満
×:蛍光値が150未満
なお、測定した蛍光値は、表2および表3に記載した。
Figure 0004161946
表4から明らかなように、実施例において調製されたインクは、OD値および蛍光値がいずれも良好な値であった。これに対して比較例において調製されたインクは、OD値または蛍光値のいずれか一方が、充分な値ではなかった。
<実施例5〜9>
実施例1のC.I.ソルベンレッド43を含むインクにおける組成を、表5に示すような種々の値に変更して蛍光値の変化を観測した。実施例5および6は、それぞれ実施例1の組成においてC.I.ソルベンレッド43の濃度を変更した。実施例7および8は、それぞれ実施例1の組成において顔料の濃度を変更した。実施例9は、実施例1の組成において尿素の濃度を変更した。表中、C.I.ソルベンレッド43と尿素の濃度はモル濃度で表し、それらのモル比(染料とアミド基を有する化合物の比率)も表5に記載した。実施例1と同様にしてOD値および蛍光値をそれぞれ測定し、評価結果および蛍光値を表5に記載した。実施例5の蛍光値が比較的低いのは、C.I.ソルベンレッド43の濃度が絶対的に低いからであると考えられる。また、実施例6の蛍光値が比較的低いのは、C.I.ソルベンレッド43の濃度が高く、自己消光が起こっているからであると考えられる。
Figure 0004161946
さらに、染料に対するアミド基を有する化合物のモル比と蛍光値(蛍光強度)との関係を調査するために、C.I.ソルベンレッド43を用いた実施例1、比較例1および実施例9と、C.I.ソルベンレッド72を用いた実施例3〜4および比較例4と、C.I.ソルベンレッド49を用いた実施例2および比較例2の結果を用いて図1に示すグラフを作成した。図1の結果からすれば、染料に対するアミド基を有する化合物のモル比が大きくなるに従って蛍光値が大きくなることが分る。特に、良好な蛍光値(評価○)を得るには染料に対するアミド基を有する化合物のモル比が30以上であり、最良の蛍光値(評価◎)を得るには染料に対するアミド基を有する化合物のモル比が50以上であることが望ましいことがわかる。
本発明のインクジェット記録用蛍光水性インクは、従来技術の問題点が充分に解決されており、上記式(1)で表される蛍光染料と顔料とを含有することにより、優れた耐水性および鮮やかな発色を有するインクジェット記録用蛍光水性インクを実現することができる。また、1級または2級のアミド基を有する化合物を含有することにより、蛍光染料と顔料とを併用する場合であっても、顔料の存在に起因する蛍光値の低下を防止することができ、充分な蛍光値を得ることができる。さらに、顔料として自己分散型顔料を用いた場合、表面張力の低下や析出の発生が起こらず安定した吐出が可能となる。
本発明は、鮮やかな発色および優れた耐水性を確保しつつ、充分なOD値および蛍光値が得られるインクジェット記録用水性インクおよびそれを含むインクカートリッジを提供することができる。
染料に対するアミド基を有する化合物のモル比と蛍光強度との関係を示すグラフである。

Claims (9)

  1. 水、下記式(1)で表される蛍光染料、自己分散型顔料、および、1級または2級のアミド基を有する化合物を含むインクジェット記録用蛍光水性インク。
    Figure 0004161946
    式(1)中、Rは独立に、OHまたはN(R)Rであり、Rは独立に、水素原子またはハロゲン原子である。Rは水素原子または1〜5の炭素原子を有するアルキル基であり、Rは水素原子または1〜5の炭素原子を有するアルキル基である。
  2. 前記1級または2級のアミド基を有する化合物の前記蛍光染料に対するモル比が、30以上である請求項1記載のインクジェット記録用蛍光水性インク。
  3. 前記自己分散型顔料の含有量が、インクジェット記録用蛍光水性インク全量に対して、固形分として0.5〜3.0重量%であることを特徴とする請求項1、2のいずれかに記載のインクジェット記録用蛍光水性インク。
  4. 前記蛍光染料が、カラーインデックス ソルベントレッド43、48、49、72および73からなる群から選ばれる一種である請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録用蛍光水性インク。
  5. 前記蛍光染料の含有量が、インクジェット記録用蛍光水性インク全量に対して、0.1〜2.0重量%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット記録用蛍光水性インク。
  6. さらに、グリセリンを含む請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット記録用蛍光水性インク。
  7. 前記1級または2級のアミド基を有する化合物の極性値が、3.5以上である請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェット記録用蛍光水性インク。
  8. 1級または2級のアミド基を有する化合物が、アセトアミド、尿素、ε−カプロラクタムおよびコハク酸イミドからなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェット記録用蛍光水性インク。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のインクジェット記録用蛍光水性インクを含むインクカートリッジ。
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