JP4161851B2 - 光記録再生方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光記録再生媒体、特に多光子過程による少なくとも記録が可能で、3次元記録に適用して好適な光記録再生媒体及び光記録再生方法に関する。
従来、光記録再生媒体の深さ方向に多層記録を行ういわゆる3次元光記録を可能とする方法として、パルス間隔がフェムト秒オーダーとされるいわゆる超短パルスレーザ(フェムト秒レーザ)のような、多光子吸収を誘起できるレーザ光源を用いる方法が各種提案されている。
例えば、記録媒体として希土類添加ガラスに対し、フェムト秒レーザを照射して価数を変化させて蛍光発光パターンを変えることにより記録を行う方法が提案されている(非特許文献1参照。)。
また、SiC(シリカガラス)やPMMA(ポリメチルメタクリレート)単体を用いて、フェムト秒レーザの照射により局所的なクーロン爆発を利用してボイドを発生させて記録を行う方法も提案されている(非特許文献2及び3参照。)。
これらいずれの方法を採る場合においては、フェムト秒レーザのような多光子吸収を誘起できるような超短パルスレーザを用いる場合でも記録しきい値が非常に高くなってしまい、フェムト秒レーザの他にその出力を増幅する再生増幅器を併用し、1パルス当たりの記録パルスエネルギーを増幅しなければ、適切な記録ができなかった。
例えば上述のシリカガラスやPMMAを記録媒体として、クーロン爆発を利用したボイド記録を行う場合、フェムト秒レーザと再生増幅器を併用した光源を用いる必要があるが、その際の記録しきい値は、記録時の集光光学系の開口数NAが1.3程度のとすると、シリカガラスの場合はおよそ30〜35nJ/Pulse、PMMAの場合はおよそ7〜10nJ/Pulseである。
フェムト秒レーザ単体の繰り返し周波数は、設計によって変更可能であるが、例えば、これまでの光ディスクシステムで培った技術を流用したいと考えれば、数十MHz以上、できれば200MHz以上は欲しいところだが、仮に平均出力100mW、繰り返し周波数が100MHzのフェムト秒レーザの場合、1パルス当たりのエネルギーは1nJとなり、記録できないことがわかる。
もちろん、500mW程度、あるいはそれ以上の平均出力を用いれば記録可能と考えられるが、レーザ取扱い時の安全性を考慮した場合、実用的には100mW以下であることが望ましい。光学記録装置の小型化、コストの低減化を図るためには再生増幅器を用いることなく記録可能であることが望ましい。
また、前述のシリカガラス及びPMMAにおけるボイド記録を行った場合の一例の顕微鏡観察図を図9及び図10に示す。図9及び図10においては共に、パルス幅250fs、パルスエネルギーEと記録しきい値Ethとの比E/Ethを1.5、繰り返し周波数を100Hzとしてボイド記録を行った場合を示す。
これら図9及び図10から明らかなように、ボイド記録によるピット記録は可能ではあるものの、パルス毎の書き込み、すなわちビット単位の記録しかできず、従来、光ディスクで用いられてきた図11に示すような長さの異なる複数の記録マークを利用した変調方式を採用することは不可能であり、実用的な記録媒体として利用し難いという問題もある。
K.Fujita et al,"PhotoinducedValence Changes of Samarium Ions Inside a Silica-Based Glass with Near-Infrared Femtosecond-Laser Pulses:Materialsfor Three-Dimensional Optical Memory", Japanese Journal Applied Physics, Vol.40(2001)pp.1651-1652 M.Watanabeet al,"Three-Dimentional Optical Data Storage in Vitreous Silica", Japanese Journal Applied Physics, Vol.37(1998)pp.L1527-L1530 K.Yamasaki et al,"Recordingby microexplosion and two-photon reading of three-dimentional optical memory in polymethylmethacrylatefilms", Applied Physics Letters, American Institute of Physics, Vol.76,No.8(2000)pp1000-1002
本発明は、上述の問題に鑑みて発明されたものであり、従来にない新規な記録再生態様を可能とする光記録媒体を提案し、記録時に要するレーザ出力の低しきい値化を図り、実用的な3次元記録(多層記録)が可能な光記録再生媒体及び光記録再生方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明による光記録再生方法に用いる光記録再生媒体は、少なくとも有機ホスト材料に、光酸発生剤及び酸敏感性蛍光材料が添加された記録部を有する構成とする。
そしてこの光記録再生媒体は、上述の構成において、光酸発生剤の光吸収波長に対応するレーザ光を局所的に集光させて酸を発生させ、酸敏感性蛍光材料の光吸収及び発光スペクトルが局所的に変化されることにより、記録を行う構成とする。
そして、本発明による光学記録再生方法は、少なくとも有機ホスト材料に、酸敏感性蛍光材料及び光酸発生剤が添加されて成る記録部を有する光記録再生媒体に対し、その光酸発生剤の光吸収波長に対応するレーザ光を局所的に集光させて酸を発生させ、酸敏感性蛍光材料の光吸収スペクトル及び発光スペクトルを局所的に変化させることにより記録を行う。
更に本発明による光学記録再生方法は、上述の方法において、光記録再生媒体への少なくとも記録用のレーザとして、多光子過程による記録が可能な短パルス化されたレーザを用いる。
そして、光酸発生剤の光吸収スペクトルの中心波長λaと、記録に用いるレーザの波長λwとを、
λa≒λw/n
(n:2以上の整数)
とする。
また、酸敏感性蛍光材料の、酸性雰囲気下での光吸収スペクトルの中心波長λsと、再生に用いるレーザの波長λrとを、
λs≒λr/n
(n:2以上の整数)
とする。
また、光記録再生媒体に対する再生光学系を、共焦点光学系で構成するときは、酸敏感性蛍光材料の、酸性雰囲気下での光吸収スペクトルの中心波長λsと、再生に用いるレーザの波長λrとを、
λs≒λr
とする。
上述したように、本発明による光記録再生方法に用いる光記録再生媒体は、有機ホスト材料、すなわち例えばPMMA、PC(ポリカーボネート)等のホスト材料に光酸発生剤及び酸敏感性蛍光材料が添加された従来にない新規な構成の記録部を有するものである。
このような光記録再生媒体に対し、光酸発生剤の光吸収スペクトルの中心波長付近の波長のレーザ光を局所的に集光させると、このレーザ集光位置近傍において酸が発生し、ほぼ同位置の酸敏感性蛍光材料が酸に反応して光吸収スペクトル及び発光スペクトルがいわば局所的に変化され、記録が行われる。
上記酸敏感性蛍光材料は、酸性雰囲気か否かにより例えば光吸収スペクトルが変化するため、再生にあたっては、酸敏感性蛍光材料の酸性雰囲気下の光吸収スペクトルの中心波長近傍の波長を有するレーザ光を照射することにより、酸に反応して吸収スペクトルが変化した記録位置のみにおいて蛍光が発光され、この発光の検出の有無により記録情報の再生を行うことができる。
このように、本発明による光記録再生媒体は、光酸発生剤による局所的な酸の発生、酸の発生による吸収スペクトルの変化を利用して記録及び再生を行うものであるため、前述したような希土類の価数を変化させるとか、或いはクーロン爆発を利用したボイド記録を行う場合と比較して格段に低いしきい値をもって記録することが可能となる。
またこの場合、記録レーザ光の出力、照射時間を調整することによって光酸発生剤に局所的に酸を発生させる領域を制御することができることから、1ビット単位のみではなく種々の長さ、形状の記録マークを形成することができ、多光子過程の利用可能な超短パルスレーザを利用することにより、実用的な記録方式による多層記録が可能な光記録再生媒体及び光記録再生方法を提供することができる。
本発明による光記録再生媒体は、少なくとも有機ホスト材料に、光酸発生剤及び酸敏感性蛍光材料が添加された記録部を有する構成とするものであり、従来にない新規な構成の記録再生態様を採る光記録再生媒体を提供することができる。
そして上述の本発明による光記録再生媒体において、光酸発生剤の光吸収波長に対応するレーザ光を局所的に集光させて酸を発生させ、酸敏感性蛍光材料の光吸収及び発光スペクトルを局所的に変化させることによって記録が行われる構成とすることにより、比較的低しきい値のレーザ出力による記録が可能となり、短パルス化されたレーザを利用して実用的な出力レベルでの多層記録が可能な光記録再生媒体を提供することができる。
また上述の各構成による光記録再生媒体において、光酸発生剤の光吸収スペクトルの中心波長と、酸性雰囲気下及び非酸性雰囲気下における酸敏感性蛍光材料の光吸収スペクトルの中心波長とが異なる材料にそれぞれ選定して構成することにより、光酸発生剤の光吸収と、酸性雰囲気下又は非酸性雰囲気下の酸敏感性蛍光材料の光吸収を独立してそれぞれ効率よく行わしめることができる。
また更に、上述の各構成による光記録再生媒体において、酸敏感性蛍光材料の光吸収によって生じる蛍光の発光スペクトルの中心波長を、光酸発生剤の光吸収スペクトルの中心波長とも、酸性雰囲気下及び非酸性雰囲気下における酸敏感性蛍光材料の光吸収スペクトルの中心波長とも異なる材料にそれぞれ選定して構成することにより、再生時の蛍光光を吸収させることなく効率よく発光させることができる。
また本発明による光記録再生方法は、少なくとも有機ホスト材料に、酸敏感性蛍光材料及び光酸発生剤が添加されて成る記録部を有する光記録再生媒体に対し、光酸発生剤の光吸収波長に対応するレーザ光を局所的に集光させて酸を発生させ、酸敏感性蛍光材料の光吸収スペクトル及び発光スペクトルを局所的に変化させることにより、従来にない新規な光記録再生方法を提供するものであり、元素の価数変化やボイド記録などに比して低いしきい値による記録が可能な光記録再生方法を提供することができる。
また、本発明の光記録再生方法において、この光記録再生媒体への少なくとも記録用のレーザとして、多光子過程による記録が可能な短パルス化されたレーザを用いることにより、多層記録が可能な光記録再生方法を提供することができる。
更にまた上述の光記録再生方法において、光酸発生剤の光吸収スペクトルの中心波長λaと、記録に用いる上記レーザの波長λwとを、
λaλw/n
(n:2以上の整数)
とすることにより、1つの波長のレーザにより多光子過程を利用して、光酸発生剤の光吸収を発生させることができる。
更にまた、酸敏感性蛍光材料の、酸性雰囲気下での光吸収スペクトルの中心波長λsと、再生に用いるレーザの波長λrとを、
λsλr/n
(n:2以上の整数)
とすることにより、同様に、1つの波長のレーザにより多光子過程を利用して、酸敏感性蛍光材料の光吸収を発生させることができる。
また更に本発明による光記録再生方式において、酸敏感性蛍光材料の、酸性雰囲気下での光吸収スペクトルの中心波長λsと、再生に用いるレーザの波長λrとを、
λsλr
とする場合においては、共焦点光学系により再生することにより、多層記録再生が可能となる。
以下本発明による光記録再生媒体及びその光記録再生方法を実施するための最良の形態について図面を参照して説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではなく、その他種々の変形、変更が可能であることはいうまでもない。
図1に本発明による光記録再生媒体の一例の模式的斜視図を示す。本発明による光記録再生媒体10は、少なくともPMMA、PC(ポリカーボネート)等の有機ホスト材料に、光酸発生剤及び酸敏感性蛍光材料が添加された記録部を有する構成とする。この例では、有機ホスト材料に光酸発生剤及び酸敏感性蛍光材料を添加してフィルム状に成形した例を示すが、その他例えば有機ホスト材料、光酸発生剤及び酸敏感性蛍光材料の適切な分子設計を行ってポリマー化して光記録媒体の記録部を構成することも可能である。また記録部単体で光記録媒体を構成してもよく、基板上に記録部を形成し、例えば保護層を設けるなど各種構成を採り得ることはいうまでもない。
図2A及びBに酸敏感性蛍光材料のpHの違いによる光吸収及び蛍光スペクトルの変化をそれぞれ模式的に示す。
図2Aに示すように、酸敏感性蛍光材料は、非酸性雰囲気下(pH>7)における実線b1で示す吸収スペクトルが、酸性雰囲気下(pH<7)となると実線b2で示すように変化する。図2Aにおいて、この酸性雰囲気下での吸収スペクトルの中心波長をλsとする。
一方、図2Bに示すように、蛍光の発光スペクトルもまた、非酸性雰囲気下で例えば実線c1であったスペクトルが、酸性雰囲気下では実線c2で示すスペクトルに変化して、例えば酸性雰囲気の検出等に利用することができる。
上述したようにこの光記録媒体への記録は、光酸発生剤の光吸収スペクトルの中心波長近傍の波長を有するレーザ光を集光し、局所的にこれを励起することで、媒体中の所定の位置に酸を局所的に発生させ、これにより、同位置に同時に存在する酸敏感性蛍光材料の光吸収および発光スペクトルを変化させることで実現する。
この記録態様の一例を、図3の光吸収及び発光スペクトルの説明図を参照して説明すると、例えば光酸発生剤の光吸収スペクトル(実線aで示す)の中心波長λaのレーザ光を照射すると、このレーザ光集光位置において局所的に酸敏感性蛍光材料の光吸収スペクトルが、上述の図2A及びBにおいて説明したように、実線b1で示すスペクトルから実線b2で示すスペクトルに変化する。同時にこの酸性雰囲気下の位置では、発光スペクトルも実線c1で示すスペクトルから実線c2で示すスペクトルに変化する。すなわちこの光吸収及び発光スペクトルの変化した部分が記録マークとなる。
一方再生の際は、実線b2で示す酸性雰囲気下の酸敏感性蛍光材料の光吸収スペクトルの中心波長λs近傍の波長のレーザ光を照射して、上述した記録時の光酸発生剤による局所的酸化によって変化した領域、すなわち記録マークの蛍光(中心波長λf)を発光させ、この発光の検出により記録情報を再生することができる。
このような記録再生態様を採ることにより、従来にない新規な構成の追記型、又は再生専用型の光記録媒体を提供することができる。
そして上述の光記録媒体において、光酸発生剤の光吸収スペクトルの中心波長と、酸性雰囲気下及び非酸性雰囲気下における酸敏感性蛍光材料の光吸収スペクトルの中心波長とが異なるようにそれぞれの材料を選定して構成することにより、光酸発生剤の光吸収と、酸性雰囲気下又は非酸性雰囲気下の酸敏感性蛍光材料の光吸収を独立してそれぞれ効率よく行わしめることができる。
また、上述の各構成による光記録再生媒体において、酸敏感性蛍光材料の光吸収によって生じる蛍光の発光スペクトルの中心波長λfを、光酸発生剤の光吸収スペクトルの中心波長λaとも、酸敏感性蛍光材料の光吸収スペクトルの中心波長λsとも異なる材料にそれぞれ選定して構成することにより、再生時の蛍光光を吸収させることなく効率よく発光させ、再生信号出力の低下を回避することができる。
更に本発明において、光記録媒体へのデータの記録または再生に際して用いるレーザ光源として、多光子過程での記録可能な程度に短パルス化したものを用いることにより、多層記録化を実現することができる。この場合、光酸発生剤の光吸収波長λaと、記録に用いる短パルス化されたレーザの波長λwとが、
λaλw/n(n:2以上の整数)
となるように、光酸発生剤の材料及びレーザ光源を選定する。この場合、光酸発生剤のレーザ光を集光した位置において局所的に2光子吸収などの多光子吸収過程が生じて、所望の多層記録が実現できる。
尚、再生に関しては、用いるレーザ光源の特性に従って、二つの方法が考えられる。
第一の再生方法としては、記録時と同様に多光子吸収可能な超短パルスレーザを用いる方法である。この場合、光記録媒体に添加されている酸敏感性蛍光材料の、酸性雰囲気下での光吸収スペクトルの中心波長λsと、再生用の超短パルスレーザの波長λrとが、
λsλr/n(n:2以上の整数)
となるように、酸敏感性蛍光材料及びレーザ光源を選定する。このような構成とすることによって、超短パルスレーザを集光した位置において局部的に、2光子吸収など多光子吸収過程による酸敏感性蛍光材料の光吸収を生じさせ、これによる蛍光の発光を検出して、多層に記録された記録マークの所望の層の再生を効率よく行うことができる。
このとき、上述したように光吸収スペクトルの中心波長λs近傍での光吸収によって生じる酸敏感性蛍光材料の蛍光(再生信号)の発光波長範囲を、光酸発生剤の光吸収の波長範囲及び酸敏感性蛍光材料の光吸収スペクトルの波長範囲(酸雰囲気下であるかないかを問わず、いずれも場合も含まれる)のいずれとも重ならない波長範囲とすることにより、効率よく記録マークの再生を行うことができる。
また、第二の再生方法としては、多光子吸収可能な超短パルスレーザではなく、多光子過程を誘起できない程度のパルス幅を有するパルスレーザまたは連続発振するレーザ光源を用いる方法も可能である。この場合、記録媒体に添加されている酸敏感性蛍光材料の、酸性雰囲気下での光吸収スペクトルの中心波長λsが、再生用レーザ光源の発振波長λrに対し、
λsλr
となるように材料及びレーザ光源を選定し、かつ、再生光学系を共焦点光学系で構成することにより、所望の多層記録による記録マークの再生が可能となる。
この場合においても、λs近傍での光吸収によって生じる酸敏感性蛍光材料の蛍光(再生信号)の発光波長範囲は、光酸発生剤の光吸収の波長範囲及び酸敏感性蛍光材料の光吸収スペクトルの波長範囲(酸雰囲気下及び非酸性雰囲気下を含む)のいずれとも重ならない波長範囲であることが望ましい。
次に、本発明光記録媒体の記録部材料として用い得る材料について説明する。
記録部の有機ホスト材料としては、上述のPMMA、PCの他、ポリビニールアルコール(PVA)、ポリアリレート(PA)、ポリサルフォン(Psu)、ポリオレフィン(PO)等の各種光透過性材料、特に光酸発生剤及び酸敏感性蛍光材料を添加して構成し得る各種有機材料を用いることが可能である。
また光酸発生剤としては、ビス(アルキルスルホニル)ジアゾメタン系材料(例えば下記の化1及び化2参照)、ビス(アリールスルホニル)ジアゾメタン系材料(例えば下記の化3参照)、トリアリールスルホニウム塩系材料(例えば下記の化4〜化8参照)、ジアリールヨードニウム塩系材料(例えば下記の化9及び化10参照)、置換トリアジン系材料(例えば下記の化11〜化16参照)、またN−ヒドロキシイミド塩系材料(例えば下記の化17〜化19参照)、更にトリブロモメチルアリールスルホン系材料(例えば下記の化20及び化21参照)など、各種材料を用いることができる。
また更に、酸敏感性蛍光材料としては、例えばモレキュラプローブス社製各種酸敏感性蛍光材料の例えばL−7545(商品名、下記の化22に示す)、またその他各種の材料を用いることができる。特にその酸性雰囲気下における光吸収スペクトルが、利用可能な再生用レーザ光の波長と対応する酸敏感性蛍光材料を用いることが望ましい。
以上説明したように、本発明構成の光記録媒体は従来にない新規な記録再生態様を可能とするものであり、この光記録媒体によれば、以下に示す効果が得られる。すなわち、
(1)多光子吸収可能な超短パルスレーザとの併用により、多層化した3次元光記録媒体として適切な記録及び再生が可能である。
(2)クーロン爆発を伴うボイド形成型の記録と比較して、より低い記録しきい値を得ることが可能であるため、上記(1)の記録用超短パルスレーザ光源の低出力化が可能であり、したがってこの超短パルスレーザ光源において、いわゆる再生増幅器を併用することなく記録することが可能である。
(3)上記(2)により、用いるレーザ光源を小型軽量化、低コスト化することが可能である。
更にまた、本発明構成の光記録媒体においては、記録ビット(あるいは記録マーク)は、ビット単位で書き込むものではないため、連続的な記録マークを書くことができて、以下の三つのメリットがある。
すなわち、
(4)記録再生の方法に応じて、長短の記録マーク、ビット記録マーク、等、自由な記録マークを形成することが可能である。
(5)上記(4)により、従来、光ディスクで用いられてきたような変調方式等のインフラを流用することができ、本発明による光記録媒体を記録及び/又は再生するシステムをより安価に構成することが可能となる。
(6)上述のボイド記録型の光記録媒体、特にPMMAに代表される有機材料においては、熱アシスト的な側面をあわせ持つので、長短の記録マークを形成することが可能ではあるが、熱的に安定するまで数分程度かかるため、実用的ではない。これに対し、本発明においては熱的な安定度も即座に得られることから、安定な記録マークの形成が可能となる。
[実施例]
次に、本発明構成の光記録媒体及び光記録再生方法の実施例を示す。有機ホスト材料としてPMMAを用い、光酸発生剤として、以下の表1に示す各材料1〜4を用いた。尚、材料1及び2は上記化4、材料3は上記化6、材料4は上記化3にそれぞれ示す材料である。
尚、酸敏感性蛍光材料としては各材料に対し、モレキュラプローブス社のL−7545(上記化22に示す)を用いた。
上記各材料1〜4を用いて以下の〔1〕〜〔5〕の工程によりフィルム状の光記録媒体を作製した。
〔1〕バイアルビンにPMMA及び光酸発生剤を下記表2に示す重量をもって添加した。
このときの光酸発生剤の有機ホスト材料(PMMA)に対する重量比は、約2.5〜3.1wt%である。
〔2〕次に、酸敏感性蛍光材料73.2μgを5mlのクロロホルムに溶解した。
〔3〕〔1〕のバイアルビンに、〔2〕の酸敏感性蛍光材料を混入し、PMMA溶液を作製した。酸敏感性蛍光材料の光酸発生剤との重量比は下記表2に示すとおりである。光酸発生剤及び酸敏感性蛍光材料は比較的すぐに溶解したが、PMMAが溶解するまでは略1時間ほど要した。
〔4〕〔3〕のPMMA溶液0.2ml程度をカバーガラス基板上に滴下し、このまま1日間程度、室温、暗所で自然乾燥し、キャストフィルム化した。
〔5〕自然乾燥後の各キャストフィルムは、ホットプレートを用いて低温から高温まで数回に分けてベイクした。ベイク温度は、80℃、100℃、125℃、140℃、150℃の各温度でそれぞれ10分間とした。
尚、低温処理なしで150℃のベイクを行うと、フィルム表面は気泡だらけとなった。従って、この場合80℃程度の比較的低温から徐々にベイクを行うことが望ましい。
以上作製した各材料によるキャストフィルム及び挟み込みフィルムにおいて、超短パルスレーザを利用した記録、また共焦点レーザ顕微鏡を用いた再生を行い、従来により低出力(すなわち低しきい値)での記録を実現でき、またその再生光すなわち酸敏感性蛍光材料の蛍光発光による記録マークを観察することができた(上記表2における記録マーク観察結果として示す)。
尚、上記材料1〜4においては、有機ホスト材料に対する光酸発生剤の重量比は、2.5wt%〜3.1wt%程度であったが、光酸発生剤の波長に対する感度等の条件により、重量比としては0.1wt%程度以上であれば記録が可能である。また30wt%を超えて添加しても記録再生特性は変わらない。従って、光酸発生剤の有機ホスト材料に対する重量比は、0.1wt%以上30wt%以下程度とすることが望ましい。
一方、上記材料1〜4において光酸発生剤の酸敏感性蛍光材料に対する重量比は、440〜500程度であったが、酸敏感性蛍光材料の再生光波長に対する感度、また酸敏感性蛍光材料の蛍光発光を検出する検出系の感度等の条件により、酸敏感性蛍光材料の添加量を1/10程度とすることも可能である。一方、酸敏感性蛍光材料の添加量を上記各例の10倍程度に多くしても記録再生特性はそれ程変わらない。従って、この光酸発生剤の酸敏感性蛍光材料に対する重量比としては、50以上5000以下程度とすることが望ましいことがわかる。
一例として、有機ホスト材料としてPMMA、光酸発生剤として上記表1における材料2(すなわち和光純薬(株)社製、WPAG281(商品名)、光吸収波長λaは200〜300nm以下程度)、酸敏感性蛍光材料として上記化22に示すモレキュラプローブス社製、LysoSensor(登録商標)のL7545(商品名、酸性雰囲気下での光吸収中心波長λsは400nm程度)を用い、キャストフィルムを作製した場合の観察結果を以下に説明する。
この例に用いた記録再生用光学系の模式的構成図を図4に示す。超短パルスレーザ1(再生時は波長400nmの青色レーザダイオード)から出射された破線L1で示すレーザ光は、ビームスプリッタ4で反射されて焦点及び収差補正光学系3を介して集光レンズ系2により光記録媒体10の所定の記録位置に集光される。
光記録媒体10から発光される再生光は、集光レンズ系2、焦点及び収差補正光学系3、ビームスプリッタ4を介して破線L2で示すようにピンホール5を通って検出系6、上述の例ではフォトマルチメーターにおいて検出される。
そしてこのような記録再生系によって、記録波長λw=800nmのチタンサファイアレーザを用いて、パルス幅は約200fs、繰り返し周波数80MHz、平均出力パワーを約12mWとして、3光子過程又は4光子過程(λaλw/nn=3又は4)で媒体の表面から50μmの層に記録を行った。光記録媒体は電動ステージ上に設置し、そのスキャンスピードは約240μm/s、媒体への照射ビームの開口数NAは1.35とした。
また再生は、波長400nmで連続発振する青色レーザダイオードを搭載した共焦点顕微鏡で行い(λrλs、すなわち1光子過程)、照射によって得られる蛍光の発光(発光中心波長は500〜520nm付近)を、フォトマルチメーターを使って観測して行った。
このような装置を用いて多層記録を行った光記録媒体と、比較例としてノンドープのPMMAを用いて同様の波長及び出力等の条件で記録を試みた光記録媒体とを用意し、その記録部表面を通常の光学顕微鏡により観察すると共に、記録部表面から50μmの記録領域を上述の図4に示す共焦点レーザ顕微鏡を用いて観察した。この結果を図5〜図8に示す。
図5及び図6においては、比較例としてPMMAに上述の条件によるレーザ光照射を行った媒体の光学顕微鏡による観察図と、その共焦点レーザ顕微鏡による信号観察図をそれぞれ示す。図5に示すように、この比較例ではその表面に熱変形部11が見られる。また、図6から明らかなように、記録レーザ出力がボイド形成のための記録しきい値(Eth3.9nJ)以下の出力であるにもかかわらず、繰り返しの高出力レーザの照射による熱的な影響で、爆発したような発光形状となっていることがわかる。
これに対し、本発明による光記録媒体では、図7にその表面の光学顕微鏡による観察図を示すように、記録部表面には何らの変形は見られない。
また、図8の共焦点レーザ顕微鏡による信号観察図から明らかなように、その再生信号は明確であり、記録マーク長も調整可能であることがわかる。
特に本発明による光記録媒体では、ボイド記録に至らないしきい値未満の照射パワーにおいて記録が実現されていること、また熱変形などが見られないことが確認できた。
このことから、PMMA等の有機ホスト材料単体では得られなかった低出力での記録、熱変形のない安定した記録が可能な実用的な光記録媒体を実現できることがわかる。
尚、上記実施例においては、再生光学系として、1光子吸収過程を利用した共焦点レーザ光学系を用いているが、多光子吸収過程を利用した超短パルスレーザによる再生光学系を用いることもできることはいうまでもない。
更にまた、上記実施例ではキャストフィルム化の例を示しているが、適切なプロセスを経て有機ホスト材料、光酸発生剤及び酸敏感性蛍光材料の適切な分子設計を行って、ポリマー化することにより光記録媒体の記録部を構成することもできる。また、光記録媒体に記録部以外の保護膜等を形成することももちろん可能である。
以上述べたように、本発明による光記録再生媒体によれば、以下の効果を得ることができる。
先ず、多層化した3次元光記録媒体として適切な記録及び再生が可能となる。
また、ボイド形成型の記録と比較して、より低い記録しきい値を実現できるため、記録用超短パルスレーザ光源において、いわゆる再生増幅器を併用することなく記録が可能となる。従って、記録に用いるレーザ光源を小型軽量化、低コスト化することができる。
更に、記録再生の方法に応じて、長短の記録マーク、ビット記録マーク等、自由な記録マークを形成することが可能となり、これにより、従来光ディスクで用いられてきた各種変調方式等のインフラを流用することができ、この光記録媒体に対する記録再生システムをより安価に構成することが可能となる。
また本発明においては、上述したように、従来のボイド記録におけるような熱的に安定するまでの時間を要するなどの不都合がなく、安定な記録マークの形成が可能であり、より実用的な光記録媒体及び光記録再生方法を提供することができる。
本発明による光記録媒体の一例の模式的斜視図である。 Aは本発明による光記録再生方法の説明図、Bは本発明による光記録再生方法の説明図である。 本発明による光記録再生方法の説明図である。 光記録再生光学系の一例の模式的構成図である。 比較例による光記録媒体の光学顕微鏡による観察図である。 比較例による光記録媒体の共焦点レーザ顕微鏡による信号観察図である。 本発明による光記録媒体の光学顕微鏡による観察図である。 本発明による光記録媒体の共焦点レーザ顕微鏡による信号観察図である。 シリカガラスにおけるボイド記録の顕微鏡観察図である。 PMMAにおけるボイド記録の顕微鏡観察図である。 コンパクトディスクの顕微鏡観察図である。
符号の説明
1 超短パルスレーザ
2 集光レンズ系
3 焦点及び収差補正光学系
4 ビームスプリッタ
5 ピンホール
6 検出系
10 光記録媒体
11 熱変形部

Claims (3)

  1. 少なくとも有機ホスト材料に、酸敏感性蛍光材料及び光酸発生剤が添加されて成る記録部を有する光記録再生媒体に対し、
    上記光酸発生剤の光吸収波長に対応するレーザ光を、多光子過程による記録が可能な短パルス化されたレーザを用いて局所的に集光させて酸を発生させ、上記酸敏感性蛍光材料の光吸収スペクトル及び発光スペクトルを局所的に変化させることにより記録を行い、
    上記光酸発生剤の光吸収スペクトルの中心波長λaと、記録に用いる上記レーザの波長λwとを、
    λa≒λw/n
    (n:2以上の整数)
    とする
    光記録再生方法。
  2. 少なくとも有機ホスト材料に、酸敏感性蛍光材料及び光酸発生剤が添加されて成る記録部を有する光記録再生媒体に対し、
    上記光酸発生剤の光吸収波長に対応するレーザ光を、多光子過程による記録が可能な短パルス化されたレーザを用いて局所的に集光させて酸を発生させ、上記酸敏感性蛍光材料の光吸収スペクトル及び発光スペクトルを局所的に変化させることにより記録を行い、
    上記酸敏感性蛍光材料の、酸性雰囲気下での光吸収スペクトルの中心波長λsと、再生に用いるレーザの波長λrとを、
    λs≒λr/n
    (n:2以上の整数)
    とする
    記録再生方法。
  3. 少なくとも有機ホスト材料に、酸敏感性蛍光材料及び光酸発生剤が添加されて成る記録部を有する光記録再生媒体に対し、
    上記光酸発生剤の光吸収波長に対応するレーザ光を局所的に集光させて酸を発生させ、上記酸敏感性蛍光材料の光吸収スペクトル及び発光スペクトルを局所的に変化させることにより記録を行い、
    上記光記録再生媒体に対する再生光学系を、共焦点光学系で構成し、
    上記酸敏感性蛍光材料の、酸性雰囲気下での光吸収スペクトルの中心波長λsと、再生に用いるレーザの波長λrとを、
    λs≒λr
    とする
    光記録再生方法。
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