JP4160325B2 - 転流コンデンサの充電装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば遮断器の転流用のコンデンサの充電装置に係り、特に転流用のコンデンサを短時間に充電できるようにした経済的でかつ小型でしかも応答の良好な転流コンデンサの充電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4は、この種の従来の転流コンデンサの充電装置の一構成例を示すブロック回路図である。
【0003】
図4において、直流電源1の出力から、インバータブリッジ2により所定の周波数(例えば、20KHZ〜50KHZ)の交流を発生させ、変圧器3により昇圧および絶縁を行ない、整流器4により直流に変換し、リアクトル5により平滑化し、限流抵抗6を介して転流用のコンデンサ7を充電する。
【0004】
また、転流用のコンデンサ7から、リアクトル9、遮断器13、放電用のサイリスタ10の要素で直列共振回路を構成し、主電源15から、負荷16、開閉器14、遮断器13の回路に流れている電流を、サイリスタ10をオンすることによって、転流用のコンデンサ7からの共振電流により打ち消して電流のゼロ点を作り、遮断器13を高速に遮断した後に、開閉器14を開放する。
【0005】
一方、転流用のコンデンサ7の充電制御は、転流用のコンデンサ7の電圧基準17と、電圧検出器24により検出した転流用のコンデンサ7の電圧V24との偏差を、電圧制御回路18で増幅して電流基準V18とし、変圧器3の1次側電流を変流器8により検出し、整流回路19で直流に変換して信号V19とし、さらにこの信号V19と電流基準V18との偏差を電流制御回路20で増幅した値と、三角波発生器21からの出力とを、PWM回路22で比較することによりPWM信号とし、駆動回路23を介してインバータブリッジ2のスイッチング素子をスイッチング制御により駆動する。
【0006】
以上の制御回路により、電流マイナーループ付きの転流用のコンデンサ7の電圧制御ループを構成する。
【0007】
さらに、サイリスタ10のトリガーは、トリガー信号25をトリガー回路26へ入力し、変圧器12により絶縁し、ダイオード11を介して信号を入力するようにしている。
【0008】
なお、限流抵抗6は、転流用のコンデンサ7がサイリスタ10をオンした時に、共振によって逆電圧に充電され、整流器4の回路を通って放電する電流を制限するために設けているものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したような従来の転流コンデンサの充電装置においては、次のような解決すべき問題点がある。
【0010】
すなわち、電圧検出器24として、例えば5KV以上の耐電圧が必要であり、結果的に直流センサとしては高価なものになる。このため、直流センサを低価格で実現する手段の出現が望まれている。
【0011】
また、転流用のコンデンサ7の充電電圧として、例えば2〜3KV程度必要であることから、整流器4の電圧定格としては、例えば5〜8KV程度の高圧の特殊な整流素子が要求される。
【0012】
変圧器3を高周波で設計すると、整流器4としては高速ダイオードが必要となり、高価で損失が多くなる。
【0013】
このため、高速ダイオードを使用しないでも済む、例えば数百HZ以下での適用が望まれている。
【0014】
さらに、リアクトル5は、低電流で高い電圧が巻線間に印加されることから、これに耐え得るようにするために寸法が大きくなる。このため、小型化が強く望まれている。
【0015】
さらにまた、変圧器12は、高耐電圧のために大型となり、光絶縁が望まれている。
【0016】
本発明の目的は、特殊な整流素子や高価な電圧検出器を使用することなく、転流用のコンデンサを短時間に充電することが可能な極めて経済的でかつ小型でしかも応答の良好な転流コンデンサの充電装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、第1の発明の転流コンデンサの充電装置は、直流可変電圧を出力する直流可変電源手段と、直流可変電源手段からの出力を、スイッチング制御により所定周波数の交流に変換して出力する電流制御付きのインバータ手段と、インバータ手段からの出力を、変圧器を介してその2次側から整流器で直流に変換し転流用のコンデンサを充電する充電回路と、充電回路に備えた限流抵抗と、変圧器の1次側または3次側電流を検出する電流検出手段と、電流検出手段により検出された電流分に基づいて、充電回路の電圧降下分を補償するように、直流可変電源手段の電圧を調整する電圧降下分補償手段とを備えるようにしている。
【0023】
従って、第1の発明の転流コンデンサの充電装置においては、変圧器1次側または3次側電流分による電圧降下を補償することにより、転流コンデンサの充電を早める。
【0024】
すなわち、変圧器の1次側または3次側電流分に基づいて、充電回路の電圧降下分を補償するように直流可変電源手段の電圧を調整することにより、直流可変電源手段の電圧に、転流コンデンサの充電回路の電圧降下分を補償するため、転流コンデンサを短時間に充電することができる。
【0025】
第2の発明の転流コンデンサの充電装置は、上記第1の発明の転流コンデンサの充電装置において、電圧降下分補償手段に、遅れ要素を備えるようにしている。
【0026】
従って、第2の発明の転流コンデンサの充電装置においては、電圧降下補償電圧分を少なくして、時間で補償分を補なう。
【0027】
すなわち、電圧降下分補償手段に遅れ要素を備えることにより、電圧降下補償電圧分を少なくし、電圧降下補償時間を短縮して、応答をより一層高めることができる。
【0031】
第3の発明の転流コンデンサの充電装置は、上記第1の発明または第2の発明の転流コンデンサの充電装置において、変圧器の3次側電圧を整流して直流に変換した出力に充電回路の電圧降下分を補償した結果に基づいて、転流コンデンサの電圧をモニターする電圧モニタ手段を付加するようにしている。
【0032】
従って、第3の発明の転流コンデンサの充電装置においては、変圧器出力の整流電圧から電圧降下分を補償した転流コンデンサの端子電圧相当を検出する。
【0033】
すなわち、転流コンデンサのモニタ用として、変圧器の3次側の出力を整流して電圧降下分を補償することにより、高圧側より絶縁した信号を安価に得ることができる。
【0037】
第4の発明の転流コンデンサの充電装置は、上記第1の発明または第2の発明の転流コンデンサの充電装置において、直流可変電源電圧が過電圧になったことを検出する過電圧検出手段を付加し、充電回路の電圧降下分の補償量に基づいて、過電圧検出手段における過電圧検出のレベルを可変設定するようにしている。
【0038】
従って、第4の発明の転流コンデンサの充電装置においては、直流可変電源手段の過電圧検出を、電圧降下分の補償が大きい時には高く設定して安定に動作させる。
【0039】
すなわち、直流可変電源電圧の過電圧検出のレベルを、転流コンデンサの充電回路の電圧降下分の補償量に応じて可変設定することにより、定常時に、安定な過電圧保護を行なうことができる。
【0040】
第5の発明の転流コンデンサの充電装置は、直流可変電圧を出力する直流可変電源手段と、直流可変電源手段からの出力を、スイッチング制御により所定周波数の交流に変換して出力する電流制御付きのインバータ手段と、インバータ手段からの出力を、変圧器を介してその2次側から整流器で直流に変換し転流用のコンデンサを充電する充電回路と、充電回路に備えた限流抵抗と、転流コンデンサの電圧を検出する電圧検出手段と、電圧検出手段により検出された転流コンデンサの電圧とあらかじめ設定された転流コンデンサの設定電圧とに基づいて、充電回路の電圧降下分を補償するように、直流可変電源手段の電圧を調整する電圧降下分補償手段とを備えるようにしている。
【0041】
従って、第5の発明の転流コンデンサの充電装置においては、転流コンデンサの検出電圧とあらかじめ設定された転流コンデンサの設定電圧とに基づいて、充電回路の電圧降下分を補償するように直流可変電源手段の電圧を調整することにより、直流可変電源手段の電圧に、転流コンデンサの充電回路の電圧降下分を補償するため、転流コンデンサの電圧をより一層高精度に制御することができる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0043】
(第1の実施の形態)
図1は、本実施の形態による転流コンデンサの充電装置の構成例を示すブロック回路図であり、図4と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0044】
図1において、直流電源1から、リアクトル27、発振器であるIGBT29、ダイオード28、コンデンサ30からなる昇圧コンバータ部を、直流可変電源手段として構成している。
【0045】
また、昇圧コンバータからの出力を、インバータブリッジ2でスイッチング制御により所定周波数の交流に変換して出力する、電流制御付きのインバータ手段を構成している。
【0046】
さらに、コンデンサ30を電源とするインバータブリッジ2からの出力を、リアクトル分34を有する変圧器3の1次側に供給し、変圧器3の2次側から、前記図4と同じ構成により転流用のコンデンサ7を充電するようにしている。
【0047】
一方、電圧基準VD*17とコンデンサ30の電圧を電圧検出器24で検出した値との偏差を、電圧制御回路18で増幅して信号V18とし、電流検出器33からの出力V33と信号V18との偏差を電流制御回路20で増幅した値と、3角波発生器21からの出力とをPWM回路22で比較し、駆動回路23によりIGBT29を駆動するようにしている。
【0048】
また、変流器8により変圧器3の1次側電流を検出し(変圧器3の3次側電流を検出するようにしてもよい)、整流回路19で直流に変換し、電圧降下補償回路41を通して、遅れ回路42(遅れ回路42は、必要に応じて設ければよい)を介して電圧基準VD*17に加算するようにしている。
【0049】
一方、インバータブリッジ2の制御は、電流基準I*35と、整流回路19で検出した変圧器3の電流とを、比較器36で比較してPWM信号とするようにしている。
【0050】
そして、発振器39で発振したPWMよりも遅い周波数の極性切り替え回路40により、駆動回路37を介してインバータブリッジ2のスイッチング素子を駆動するようにしている。
【0051】
また、転流用のコンデンサ7の電圧をモニターするため、変圧器3の3次側31の電圧を、整流回路43で直流に変換した出力から、整流回路19からインバータ電流分を検出し補償回路44を介した出力を減算し、フィルタ45を介して電圧モニタ回路46へ出力するようにしている。
【0052】
さらに、転流用のコンデンサ7の放電用サイリスタ10のトリガ用電源は、変圧器3の4次側32の出力を、整流回路48で直流に変換して得るようにしている。
【0053】
そして、トリガ信号25から光変換回路47を介して光に変換し、光ファイバー49で絶縁し、トリガ回路50によりサイリスタ10をオンさせるようにしている。
【0054】
次に、以上のように構成した本実施の形態による転流コンデンサの充電装置の作用について説明する。
【0055】
図1において、昇圧コンバータ部は、電流マイナーループ付き電圧制御部を構成している。
【0056】
転流用のコンデンサ7の充電回路の電圧降下分を補償するように、変圧器3に電流が流れると、これを変流器8により検出し、電圧降下補償回路41により昇圧コンバータ部の電圧を上昇させるように制御する。
【0057】
なお、遅れ回路42は、電圧降下補償分の電圧値を減少させて、時間分で補償量を確保するために挿入している。
【0058】
インバータブリッジ2の制御は、例えば40KHZ程度の高速スイッチングを行ない、変圧器3の1次電流を、変圧器3のリアクトル分34により平滑化して制御し、インバータブリッジ2の出力周波数は、例えば400HZ程度の矩形波状(本例では、台形波状)として供給することにより、変圧器3の鉄心としては、一般のけい素鋼板を使用することができ、整流器4としても、低速用の整流素子を使用することができる。
【0059】
図2は、転流用のコンデンサ7の電圧V7、コンデンサ30の電圧V30、整流回路19の出力電圧V19の動作波形を示す図である。
【0060】
時刻t1においては、変圧器3の1次側電流が波形V19に示すように流れ、転流用のコンデンサ7の電圧V7は上昇を始め、コンデンサ30の電圧V30は電圧降下分を補償ために電圧を上げている。
【0061】
時刻t2においては、整流回路19の出力電圧V19が減少し始めるが、遅れ回路42を挿入しているため、コンデンサ30の電圧V30は遅れて下がりはじめる。
【0062】
時刻T3においては、転流用のコンデンサ7の電圧V7は、充電が完了している。
【0063】
また、転流用のコンデンサ7の電圧をモニターするため、変圧器3の3次側31の電圧を整流回路43で直流に変換し、補償回路44により電圧降下分を差し引いて、モニタ電圧を求めている。
【0064】
さらに、転流用のコンデンサ7の放電用サイリスタ10のトリガ用電源は、転流用のコンデンサ7が充電完了した時点で確立していれば十分であるので、変圧器3の4次側32の電圧を整流して得ている。
【0065】
上述したように、本実施の形態による転流コンデンサの充電装置では、インバータブリッジ2の直流電源電圧を制御することによって、転流用のコンデンサ7の電圧を間接的に制御し、比較的低周波のインバータ出力を変圧器3に供給し、この変圧器3を介してその2次側から整流器4で直流に変換し、限流抵抗6を介して転流用のコンデンサ7を充電するようにしているので、従来のように特殊な整流素子や高価な電圧検出器を使用することなく、転流用のコンデンサ7を短時間に充電することができ、極めて経済的でかつ小型でしかも応答の良好な転流コンデンサの充電装置を得ることが可能となる。
【0066】
また、矩形波状(台形波状)の400HZ程度の電流を変圧器3に注入するようにしているので、整流器4として低速用のものを使用することができ、変圧器3の鉄心としても安価なけい素鋼板を利用することが可能となる。
【0067】
さらに、昇圧コンバータ部の電圧に、転流用のコンデンサ7の充電回路の電圧降下分を加算回路で補償(加算)するようにしているので、転流用のコンデンサ7を短時間に充電することが可能となる。
【0068】
また、電圧降下補償回路41に遅れ回路42を挿入するようにしているので、上記電圧降下補償電圧分を少なくし、電圧降下補償時間を短縮して、応答をより一層高めることが可能となる。
【0069】
さらに、転流用のコンデンサ7のモニタ用として、変圧器3の3次側31の出力を整流して電圧降下分を補償するようにしているので、高圧側より絶縁した信号を安価に得ることが可能となる。
【0070】
また、変圧器3の4次側32から、サイリスタ10のトリガ電源を取るようにしているので、トリガ電源を別個に設ける必要がないため、安価な回路を構成することが可能となる。さらに、トリガ電源電圧を高い精度で生成することが可能となる。
【0071】
(変形例)
本実施の形態による転流コンデンサの充電装置において、転流用のコンデンサ7の充電回路に限流抵抗6を設けないような場合には、前述したような転流コンデンサ7の充電回路の電圧降下分を補償する必要がないことから、前記電圧降下補償回路41、遅れ回路42、補償回路44を省略することができる。
【0072】
そして、このような場合には、転流用のコンデンサ7の電圧をモニターするために、変圧器3の3次側31の電圧を、整流回路43で直流に変換した出力を、フィルタ45を介して電圧モニタ回路46へ出力するように構成することが可能である。
【0073】
(第2の実施の形態)
図3は、本実施の形態による転流コンデンサの充電装置の要部構成例を示すブロック回路図であり、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0074】
図3において、前記昇圧コンバータ部に、昇圧コンバータ部の電圧が過電圧になったことを検出する過電圧検出回路62を設けている。
【0075】
さらに、前記転流コンデンサ7の充電回路の電圧降下分の補償量に基づいて、過電圧検出回路62における過電圧検出の設定レベルを可変設定するようにしている。
【0076】
すなわち、比較器51により、直流電源53から抵抗54で設定した電圧よりも、コンデンサ30の電圧を抵抗52で比較して高くなると、フォトカプラ55をオンさせて、過電圧検出回路62を動作させるようにしている。
【0077】
また、電圧降下補償回路41から遅れ回路42の出力を、レベル検出器58によりレベル検出し、電圧降下補償値が大きい時には、フォトカプラ59をオンさせて、抵抗61を直流電源53に接続し、過電圧の設定レベルを過渡的に上げるようにしている
なお、図3において、56は抵抗、57は抵抗、60は抵抗をそれぞれ示している。
【0078】
次に、以上のように構成した本実施の形態による転流コンデンサの充電装置の作用について説明する。
【0079】
前述した第1の実施の形態による転流コンデンサの充電装置においては、電圧降下補償回路41がある場合、昇圧コンバータ部の電圧が過渡的に高くなり、定常時の過電圧保護を適正に設定することができないことも考えられる。
【0080】
この点、本実施の形態による転流コンデンサの充電装置においては、比較器51により、直流電源53から抵抗54で設定した電圧よりも、コンデンサ30の電圧が抵抗52で比較して高くなると、フォトカプラ55をオンさせて、過電圧検出回路62を働かせる。
【0081】
この場合、電圧降下補償回路41から遅れ回路42を介した出力を、レベル検出器58によりレベル検出し、電圧降下補償値が大きい時には、フォトカプラ59をオンさせて、抵抗61を直流電源53に接続し、過電圧検出の設定レベルを過渡的に上げる。
【0082】
このようにすることにより、定常時に、安定な過電圧保護を行なうことができる。
【0083】
上述したように、本実施の形態による転流コンデンサの充電装置では、昇圧コンバータ部の電圧の過電圧検出のレベルを、転流用のコンデンサ7の充電回路の電圧降下分の補償量に応じて可変設定するようにしているので、定常時に、安定な過電圧保護を行なうことが可能となる。
【0084】
(その他の実施の形態)
尚、本発明は、上記各実施の形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で、種々に変形して実施することが可能である。
例えば、前記図1に示す第1の実施の形態では、転流コンデンサ7の電圧を直接検出していないが、これに限らず、転流コンデンサ7の電圧を電圧検出器等により直接検出し、この直接検出した検出電圧と、あらかじめ設定された転流コンデンサ7の設定電圧との誤差(偏差)を増幅して出力を得、当該出力を、前記電圧降下補償回路41、遅れ回路42からの出力に代えて、前記電圧制御回路18に入力するように、電圧降下分補償手段を構成するようにしてもよい。
【0085】
以上のような構成とすることにより、転流コンデンサ7の電圧をより一層高精度に制御することが可能となることは言うまでもない。
【0086】
また、各実施の形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合には組み合わせた作用効果を得ることができる。
さらに、上記各実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより、種々の発明を抽出することができる。
例えば、実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題(の少なくとも一つ)が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果(の少なくとも一つ)が得られる場合には、この構成要件が削除された構成を発明として抽出することができる。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、インバータ手段の直流電源電圧を制御することによって、転流用のコンデンサ電圧を間接的に制御し、比較的低周波の矩形状のインバータ出力を変圧器に供給するようにしているので、特殊な整流素子や高価な直流電圧検出器を使用することなく、転流用のコンデンサを短時間に充電することが可能な極めて経済的でかつ小型でしかも応答の良好な転流コンデンサの充電装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による転流コンデンサの充電装置の第1の実施の形態を示すブロック回路図。
【図2】同第1の実施の形態の転流コンデンサの充電装置における動作を説明するための波形図。
【図3】本発明による転流コンデンサの充電装置の第2の実施の形態を示すブロック回路図。
【図4】従来の転流コンデンサの充電装置の一構成例を示すブロック回路図。
【符号の説明】
1…直流電源
2…インバータブリッジ
3…変圧器
4…整流器
5…リアクトル
6…限流抵抗
7…転流用のコンデンサ(転流コンデンサ)
8…変流器
9…リアクトル
10…サイリスタ
11…ダイオード
12…変圧器
13…遮断器
14…開閉器
15…主電源
16…負荷
17…電圧基準
18…電圧制御回路
19…整流回路
20…電流制御回路
21…3角波発生器
22…PWM回路
23…駆動回路
24…電圧検出器
25…トリガ信号
26…トリガ回路
27…リアクトル
28…ダイオード
29…発振器(IGBT)
30…コンデンサ
31…変圧器3の3次側
32…変圧器3の4次側
33…電流検出器
34…リアクトル分
35…電流基準
36…比較器
37…駆動回路
39…発振器
40…極性切り替え回路
41…電圧降下補償回路
42…遅れ回路
43…整流回路
44…補償回路
45…フィルタ
46…電圧モニタ回路
47…光変換回路
48…整流回路
49…光ファイバー
50…トリガ回路
51…比較器
52…抵抗
53…直流電源
54…抵抗
55…フォトカプラ
56…抵抗
57…抵抗
58…レベル検出回路
59…フォトカプラ
60…抵抗
61…抵抗
62…過電圧検出回路。
Claims (5)
- 直流可変電圧を出力する直流可変電源手段と、
前記直流可変電源手段からの出力を、スイッチング制御により所定周波数の交流に変換して出力する電流制御付きのインバータ手段と、
前記インバータ手段からの出力を、変圧器を介してその2次側から整流器で直流に変換し転流用のコンデンサを充電する充電回路と、
前記充電回路に備えた限流抵抗と、
前記変圧器の1次側または3次側電流を検出する電流検出手段と、
前記電流検出手段により検出された電流分に基づいて、前記充電回路の電圧降下分を補償するように、前記直流可変電源手段の電圧を調整する電圧降下分補償手段と、
を備えて成ることを特徴とする転流コンデンサの充電装置。 - 前記請求項1に記載の転流コンデンサの充電装置において、
前記電圧降下分補償手段に、遅れ要素を備えて成ることを特徴とする転流コンデンサの充電装置。 - 前記請求項1または請求項2に記載の転流コンデンサの充電装置において、
前記変圧器の3次側電圧を整流して直流に変換した出力に前記充電回路の電圧降下分を補償した結果に基づいて、前記転流コンデンサの電圧をモニターする電圧モニタ手段を付加して成ることを特徴とする転流コンデンサの充電装置。 - 前記請求項1または請求項2に記載の転流コンデンサの充電装置において、
前記直流可変電源電圧が過電圧になったことを検出する過電圧検出手段を付加し、
前記充電回路の電圧降下分の補償量に基づいて、前記過電圧検出手段における過電圧検出のレベルを可変設定するようにしたことを特徴とする転流コンデンサの充電装置。 - 直流可変電圧を出力する直流可変電源手段と、
前記直流可変電源手段からの出力を、スイッチング制御により所定周波数の交流に変換して出力する電流制御付きのインバータ手段と、
前記インバータ手段からの出力を、変圧器を介してその2次側から整流器で直流に変換し転流用のコンデンサを充電する充電回路と、
前記充電回路に備えた限流抵抗と、
前記転流コンデンサの電圧を検出する電圧検出手段と、
前記電圧検出手段により検出された転流コンデンサの電圧とあらかじめ設定された転流コンデンサの設定電圧とに基づいて、前記充電回路の電圧降下分を補償するように、前記直流可変電源手段の電圧を調整する電圧降下分補償手段と、
を備えて成ることを特徴とする転流コンデンサの充電装置。
Priority Applications (1)
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JP2002172630A JP4160325B2 (ja) | 2002-06-13 | 2002-06-13 | 転流コンデンサの充電装置 |
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