JP4160199B2 - 金属溶解方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属溶解炉及びこの金属溶解方法に係り、詳しくは、スクラップやリターン材等の鉄(鋼を含む)又は還元鉄等の原料を、酸素あるいは酸素富化空気を支燃性ガスとした酸素バーナーを主体に効率良く連続して溶解処理する金属溶解方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、スクラップやリターン材等の鉄(鋼を含む)原料を溶解する方式では、主たるエネルギー源が電気であるアーク式電気炉が多く用いられている。このような電気を利用した溶解法は、昇温が容易で温度管理も簡便であるなどの利点を有するものの、別途に発生させた電気を使用するため、総合的な燃料の利用効率やエネルギーコスト面で問題があった。
【0003】
一方、エネルギー源として、前記電気に代えて、酸素あるいは酸素富化空気を支燃性ガスとする酸素バーナーで化石燃料を燃焼させ、その燃焼熱で鉄等のスクラップや製造時のリターン材等の鉄原料を溶解させることが行われている。このような酸素バーナーを利用した鉄原料の溶解法は、例えば特開平9−176753号公報,特開平11−14263号公報,特開平11−23156号公報等に記載されている。
【0004】
また、特開平11−23156号公報に開示されている金属溶解炉は、図2に示されるように、金属原料溶解用酸素バーナー1を備えた溶解室2の上方に、金属原料予熱室3を配設し、前記溶解室2の底部に、排ガス流路を兼ねた溶湯流路4を介して溶湯保熱用酸素バーナー5を備えた湯溜室6を連設し、該湯溜室6の下流側に、排ガス流路を兼ねた溶湯流路7介して、酸素バーナー8及び出湯口9を備えた保持室10を連設している。この構造の金属溶解炉は、溶解室2,湯溜室6及び保持室10の順序で流れる溶湯流と対向して、保持室10,湯溜室6及び溶解室2で発生した排ガスを流通して、予熱室3から排出させることによって、エネルギー効率の良い溶解が可能であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の金属溶解炉では、溶解室2で溶解された溶湯は、溶湯流路4を介して湯溜室6に流れ込んでいるが、溶解室6で溶解された鉄原料は、その原料の略融点に近い温度でかつ炭素分の少ない溶湯として溶湯流路4を流れるため、加熱不足になると溶湯流路4で溶湯が凝固して溶湯流路4を閉塞してしまい、凝固部分がなくなるまで、溶解室2の酸素バーナー1の燃焼量を抑えて溶解量を低下させなければならなかった。また、溶解室2の鉄原料の一部は、酸素バーナー1によって酸化され、生成された酸化鉄が溶湯とともに溶湯流路4を流れ、溶湯流路4を構成する耐火物を溶損するおそれがあった。
【0006】
そこで本発明は、溶湯の凝固による溶湯流路の閉塞を防止するとともに、金属原料の酸化を抑制し、炉壁を構成する耐火物の溶損を防止することができる金属溶解方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため本発明の金属溶解方法は、湯溜室の一側部分に形成した溶解部の上方に配設した金属原料予熱室に連続的に投入した金属原料を、前記溶解部で金属原料溶解用加熱手段にて溶解し、溶解された溶湯を前記湯溜室に連続的に流し込み、該湯溜室に流し込まれた溶湯に前記湯溜室に備えた炭素質原料吹込みランスから炭素質原料を吹き込んで、溶湯中の炭素濃度を0.05〜2%に制御するとともに、湯溜室のスラグ中の全鉄濃度を15〜30%に制御し、前記湯溜室に備えた溶湯保熱用加熱手段により溶湯状態に保持された溶湯を、前記湯溜室から溶湯流路を介して保持室に流出し、該保持室で加熱手段にて溶湯状態を保持しながら、出湯口から間欠的に出湯することを特徴としている。
【0008】
さらに、本発明の金属の溶解方法は、前記溶湯保熱用加熱手段は、少なくとも酸素バーナー又は酸素ランスのいずれか一方であること、前記酸素バーナーから、燃料を完全燃焼するために必要な酸素量の1.5〜5倍の酸素を流すこと、前記炭素質原料吹込みランスから吹き込まれる炭素質原料の加炭エネルギーは、前記酸素バーナーによる加熱によって補われること、前記炭素質原料吹込みランスから吹き込まれる炭素質原料の加炭エネルギーは、前記酸素ランスによる一酸化炭素の燃焼によって補われること、前記保持室の加熱手段は、少なくとも酸素バーナー又はアーク発生用電極のいずれか一方であることを特徴としている
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る金属溶解方法に用いる金属溶解炉の一形態例を図1に基づいてさらに詳しく説明する。
【0010】
この金属溶解炉は、溶湯保熱用加熱手段としての酸素バーナー11と炭素質原料吹込みランス12とを備えた湯溜室13と加熱手段としての酸素バーナー14及び出湯口15を備えた保持室16とを溶湯流路17を介して連設するとともに、前記湯溜室13の一側に金属原料溶解用加熱手段としての酸素又は酸素富化空気を支燃性ガスとした酸素バーナー18を設けて、湯溜室13の一側部分に溶解部19を形成し、該溶解部19の上方に金属原料予熱室20を配設している。21,22は、湯溜室13又は保持室16の溶湯に高純度アルゴンガス又は窒素を吹き込む溶湯撹拌用ノズルである。
【0011】
このように、湯溜室13の一部を溶解部19とした金属溶解炉は、従来のこの種金属溶解炉の如く、溶解室と湯溜室との間に溶融流路がないから、溶解部19で溶解した溶湯は、酸素バーナー11によって保熱されている湯溜室13の溶湯に直接流れ込むので、凝固することがない。また、湯溜室13内の一部が溶解部19に形成されているため、湯溜室13は部分的に固体原料が進入する構造となり、この固体原料が骨材となって、溶湯が安定して湯溜室13に落下して流れ込むことになる。
【0012】
尚、湯溜室13に設けた溶湯保熱用加熱手段である酸素バーナー11は、酸素ランスでもよい。溶湯を保持して貯湯するための保持室16に設けた加熱手段である酸素バーナー14は、アーク発生用電極でもよいが、このアーク発生用電極を用いる場合は、アークの放熱を抑えるために、スラグフォーミングの目的で、炭素質原料吹込ランスと酸素ランスとを備える。また、溶解部19,湯溜室13及び保持室16で発生した排ガスは、この順序に沿って流れる溶湯流と対向した流れで流通して予熱室20を経て排出される流路を形成している。
【0013】
次に、この金属溶解炉を使用した金属溶解方法の実施の形態について説明する。まず、予熱室20に連続的に投入した金属原料(例えば、鉄原料)を、溶解部19で酸素バーナー18,18にて溶解する。このとき、必要に応じて、鉄原料に加えてフラックスや炭素原料(銑鉄を含む)を投入する。
【0014】
溶解部19で溶融した溶湯は、湯溜室13に連続的に流下する。湯溜室13では、炭素質原料吹込ランス12から炭素質原料を溶湯に吹き込み、溶湯中の炭素濃度を0.05〜2%に制御する。これにより、溶湯の融点を低下させて、溶湯内に入った鉄原料(低炭素で融点が高い)を直ちに溶解させることなく、溶解部上部の原料を維持させることができるので、固体原料の湯溜室13への侵入量を制限できるとともに、溶解部19で溶解された溶湯を湯溜室13に安定して流下させることができる。
【0015】
湯溜室13に流下した低炭素で融点の高い溶湯は、炭素濃度の低い溶湯と混合され、直ちに炭素質原料吹込ランス12から吹き込まれる炭素材料により加炭される。加炭エネルギーは、湯溜室13の酸素バーナー11(又は酸素ランス)による加熱あるいは一酸化炭素(CO)の燃焼によって補われる。また、湯溜室13の溶湯の融点を低下させることにより、下流側の保持室16への溶湯流路17内での溶湯の凝固や、溶湯の凝固による流路内の閉塞を防止することができる。
【0016】
さらに、炭素質原料ランス12から、炭素質原料を湯溜室13に吹き込み、溶解部19で酸化した鉄原料を還元して、原料歩留を向上させるとともに、スラグ中の全鉄濃度を15〜35%に制御して、耐火物の溶損を防止する。湯溜室13の昇温,加炭および還元に必要な熱量は、酸素バーナー11による加熱や、酸素バーナー11から燃料を完全燃焼するのに必要な酸素量の1.5〜5倍の酸素を流すことにより、炭素質原料投入によって発生した一酸化炭素(CO)を燃焼すること、あるいは、酸素バーナー11の代わりに設けた酸素ランスによって一酸化炭素(CO)を燃焼することによって補う。
【0017】
加炭,昇温した溶湯は、溶湯流路17を通じて保持室16に流出し、酸素バーナー14により所定温度に昇温し、所定量保持した後、出湯口15から間欠的に排出する。
【0018】
【実施例】
実施例1
図1に示す金属溶解炉用いて鉄スクラップを溶解した。この金属溶解炉は、全高150cm,内径120cmの溶解部19を除く湯溜室13は、全高80cm,全幅90cmであり、溶解部19の底部は、湯溜部室13の最深部の底部に向かって22度の傾斜を有している。溶解部19の上方は、水平面に対して80度の傾斜角度で絞り込まれ、全高130cm,内径85cmの予熱室20に直接連通している。湯溜室13と保持室16とを連通する溶湯流路17は、内径40cmで、長さ65cmであり、保持室16は、全高285cm,内径120cmである。
【0019】
湯溜室13の溶解部19には、重油を燃料とし、純酸素を支燃性ガスとする酸素バーナー18を、水平面に対して60度の傾斜角で3本配置した。湯溜室13には、重油を燃料とし、純酸素を支燃性ガスとする酸素バーナー11を、水平面に対して70度の傾斜角で上方より底部に向かって1本、窒素又は空気を搬送ガスとする炭素質原料吹込ランス12を、垂直方向下向きに1本、それぞれ配置するとともに、底部に溶湯撹拌用ノズル21を1本配置した。保持室16には、重油を燃料とし、純酸素を支燃性ガスとする酸素バーナー14を、水平面に対して70度の傾斜角で上方より底部に向かって1本配置するとともに、底部に溶湯撹拌用ノズル22を1本設置した。
【0020】
このような仕様の金属溶解炉では、先ず全体の耐火物を保熱するために、溶解部19,湯溜室13,保持室16の酸素バーナー18,11,14を燃焼させて耐火物を昇熱する。昇熱完了次第、各酸素バーナー18,11,14を消火するとともに、予熱室20の上部に設けた蓋を開けて、開口部より5トンの鉄スクラップと、鉄スクラップ1トン当り45kgのフラックスと、鉄スクラップ1トン当り20kgのコークスを投入し、各酸素バーナー18,11,14を燃焼させて溶解を開始した。
【0021】
溶解部19に溶湯が生成し、湯溜室13に流出し始めたら、湯溜室13の酸素バーナー11の燃料を徐々に増量し燃焼させるとともに、炭素質原料吹込ランス12から、窒素を搬送ガスとしてコークスを吹き込んだ。溶解が進行し、湯溜室13から保持部16に溶湯が流出する段階になった時点で保持室16の酸素バーナー14の燃料流量を増量させた。
【0022】
尚、上記した操業の進行中、予熱室20内の原料投入レベルが下がるに伴い予熱室20の上部より逐次連続的に上記割合の鉄スクラップ,フラックス及びコークスを投入した。
【0023】
このようにして、保持室16に1560〜1630℃の溶湯が約6トン溜まった時点で、溶湯を保持室16から取鍋に出湯した。この出湯操作を繰り返して行うと、2回目以降から出湯時間の間隔が短くなるとともに、燃料原単位等が徐々に低下し、3回目以降で略一定値になった。
【0024】
また、酸素バーナー18,11,14に供給する重油の流量を変化させて、重油量による変動も確認した。溶解部2の3本の酸素バーナー18には、毎時60〜70リットル,湯溜室13の1本の酸素バーナー11には、毎時20〜50リットル、保持室16の1本の酸素バーナー14には、毎時100〜120リットルの重油を供給した。なお、酸素は、酸素バーナー18及び酸素バーナー14については、酸素比が1になるように、それぞれ毎時120〜140Nm (溶解部19),200〜240Nm (保持室16)を供給した。
【0025】
湯溜室13の酸素バーナー11には、炭素質原料吹込ランス12から湯溜室13に吹き込まれるコークス量に応じて湯溜室13で発生する一酸化炭素(CO)を燃焼させるために、酸素比を1〜5の範囲で、毎時100Nm 供給した。また、湯溜室13の炭素質原料吹込ランス5には、毎時60〜90kgのコークスと、搬送ガスとして毎時40Nm の窒素をそれぞれ吹き込んだ。さらに、湯溜部室13及び保持室16の溶湯撹拌ノズル21,22から溶湯湯中に窒素を毎時約6Nm の流量で吹き込んだ。
【0026】
このようにして、湯溜室13で生成された溶湯の炭素含有量は、1.0〜1.5%の範囲であり、同室のスラグ中の全鉄濃度(T.Fe)は25%であった。また、溶解後の湯溜室13の側壁及び溶湯流路17を構成する耐火物の溶損は観察されず、溶損が抑制されていることが判明した。また、溶解部19の覗き窓からの目視で、安定した溶解が観察され、凝固による閉塞は見られなかった。
【0027】
実施例2
実施例1と同様に、鉄原料として鉄スクラップとブリケット状の還元鉄とを混合し、還元鉄の混合割合を20〜60%に変化させて、溶解部19の溶解状況,湯溜室13の溶湯の炭素の濃度,スラグ組成を測定した。減量中の還元鉄割合を増加させると、湯溜室13のコークスの吹込量は毎時90〜120kgに増加した。
【0028】
比較例
図2に示す従来の金属溶解炉を使用して鉄スクラップを溶解し、溶解室2下部の溶湯の流れ性と湯溜室6の溶湯中の炭素濃度とスラグ組成を調べ、実施例1及び2のものと比較した。
【0029】
溶解室2の内径や湯溜室6の全幅及び全高及びその他の各部の大きさ,形状等は、実施例1と略同一とした。溶解室2及び保持室10の酸素バーナー1,8は実施例と同じ条件で行った。
【0030】
比較例1では、湯溜室6に酸素バーナー5のみを使用し、比較例2では、実施例1と同様に酸素バーナー5と炭素質原料吹込ランスからコークスを吹き込む条件とした。
【0031】
実施例1と同様に、最初に5トンの鉄スクラップを予熱室3から投入して溶解を開始し、湯溜室6の溶湯中の炭素濃度とスラグ組成を調べ、併せて溶解室2下部の溶解状態及び溶湯流路4,7の状況を目視により観察した。さらに、操業後に溶湯流路4,7及び湯溜室6の耐火物の溶損状況を調べ、両者を比較した。この結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
Figure 0004160199
【0033】
【発明の効果】
本発明は、湯溜室に溶解部を形成して、溶解部と湯溜室とを直結し、両者間に溶湯流路を設けない構造としたから、溶湯室と湯溜室との間に溶湯流路を有する比較例1及び2では、溶湯流路に一部閉塞がみられるのに対し、実施例1及び2にも示す如く、溶解部と湯溜室との間に溶湯の凝固は生じず、両者間を閉塞することなく、安定した溶解が可能となる。
【0034】
また、湯溜室の溶湯へ炭素質原料を吹き込んで、溶湯中の炭素濃度を0.05〜2%に制御することにより、湯溜室の溶湯の融点を低下させて、溶湯内に落下した固体原料を直ちに溶解させることなく、かつ周囲の溶湯も凝固させることなく、溶解部上部の原料の落下を防止させることができるので、固体原料の湯溜室への侵入量を制限できるとともに、溶解部で溶解された溶湯を固定原料に沿って湯溜室の溶湯に安定して流下させることができる。
【0035】
さらに、表1によれば、湯溜室の溶湯に炭素質原料を吹き込むことにより、溶解部で酸化された一部の原料を還元し、その際に発生する一酸化炭素(CO)を、湯溜室の酸素バーナーの酸素比を1より高くすること又は酸素ランスにより燃焼して、湯溜室の溶湯を効果的に昇温できる。
【0036】
また、溶解部で原料を溶解する際に、原料の一部が酸化して生成した酸化物は、耐火物に接触せずに、湯溜室の溶湯に流下し、直ちに吹き込まれた炭素質原料により還元される。このため、比較例1及び2では、溶解室で一部酸化された酸化物が、溶融流路の耐火物表面を流れて耐火物を溶損したが、本発明によれば、耐火物の溶損の原因となるスラグ中の鉄酸化物濃度を低減でき、実施例1及び2にも示す如く、耐火物の溶損を防止できる。
【0037】
以上のように、本発明によれば、溶湯温度を下げても、金属溶解中に溶湯が凝固して溶湯流路を閉塞することを防止するとともに、原料の酸化を抑制し、耐火物の溶損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一形態例を示す金属溶解炉の断面図
【図2】 従来の金属溶解炉を示す断面図
【符号の説明】
11,14,18…酸素バーナー、12…炭素質原料吹込みランス、13…湯溜室13、15…出湯口、16…保持室、17…溶湯流路、19…溶解部、20…予熱室、21,22…溶湯撹拌用ノズル

Claims (6)

  1. 湯溜室の一側部分に形成した溶解部の上方に配設した金属原料予熱室に連続的に投入した金属原料を、前記溶解部で金属原料溶解用加熱手段にて溶解し、溶解された溶湯を前記湯溜室に連続的に流し込み、該湯溜室に流し込まれた溶湯に前記湯溜室に備えた炭素質原料吹込みランスから炭素質原料を吹き込んで、溶湯中の炭素濃度を0.05〜2%に制御するとともに、湯溜室のスラグ中の全鉄濃度を15〜30%に制御し、前記湯溜室に備えた溶湯保熱用加熱手段により溶湯状態に保持された溶湯を、前記湯溜室から溶湯流路を介して保持室に流出し、該保持室で加熱手段にて溶湯状態を保持しながら、出湯口から間欠的に出湯することを特徴とする金属溶解方法
  2. 前記溶湯保熱用加熱手段は、少なくとも酸素バーナー又は酸素ランスのいずれか一方であることを特徴とする請求項1記載の金属溶解方法
  3. 前記酸素バーナーから、燃料を完全燃焼するために必要な酸素量の1.5〜5倍の酸素を流すことを特徴とする請求項2記載の金属溶解方法
  4. 前記炭素質原料吹込みランスから吹き込まれる炭素質原料の加炭エネルギーは、前記酸素バーナーによる加熱によって補われることを特徴とする請求項2又は3記載の金属溶解方法
  5. 前記炭素質原料吹込みランスから吹き込まれる炭素質原料の加炭エネルギーは、前記酸素ランスによる一酸化炭素の燃焼によって補われることを特徴とする請求項2記載の金属溶解方法
  6. 前記保持室の加熱手段は、少なくとも酸素バーナー又はアーク発生用電極のいずれか一方であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の金属溶解方法
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